JP2006345113A - 受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アダプティブアレイ出力信号のSINRの低下を回避し、より多くの情報系列を抽出する受信装置を提供する。
【解決手段】受信装置101に係る情報系列抽出回路3aにおいて、固有値解析回路31は、受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する。到来方向推定回路32_1…32_M−1は、固有値および固有ベクトルに基づいて、異なるm波の到来波数を仮定して到来方向を推定する。信号抽出回路33_1…33_M−1は、推定された到来方向に対応する信号成分をそれぞれ抽出する。復調回路34_1_1…34_M−1_M−1は、抽出された信号から、情報系列を再生する。誤り検出回路35_1_1…35_M−1_M−1は、再生された情報系列のうち、誤りがないと判定された情報系列のみを出力する。重複系列検出回路36aは、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、デジタル無線通信システムにおいて、複数のアンテナを用いて同一周波数チャネルに存在する複数のユーザからの無線信号を分離受信することができる受信装置に関する。
複数のアンテナを用いて同一周波数チャネルに存在する複数のユーザからの無線信号を分離受信するための手法の1つに、送信側で送信信号にユーザごとに独立かつ送信側及び受信側で互いに既知のプリアンブルを付与し、受信側では当該プリアンブルを用いて伝達関数を推定し、推定した伝達関数に基づいて分離受信を行う手法がある。しかし、特にパケット通信では、付与するプリアンブルによってスループットが大きく低下してしまうといった問題や、ユーザごとに独立のプリアンブルを割り当てるために通信を行うと、その通信によってスループットがさらに低下してしまうといった問題があった。
従って、パケット通信では、複数のアンテナを用いて同一周波数チャネルに存在する複数のユーザからの無線信号を分離受信する際に、送信側で送信信号にユーザごとに独立かつ送信側及び受信側で互いに既知のプリアンブルを付与せず、受信側で未知の情報系列を用いて分離受信する技術が求められている。受信側で未知の情報系列を用いるため、この処理はブラインド処理と呼ばれている。
複数のアンテナを用いて同一周波数チャネルに存在する複数のユーザからの無線信号をブラインド処理により分離受信するための技術として、到来方向推定とアダプティブアレイの2つを組み合わせた手法が知られている。特許文献1では、MUSIC(Multiple Signal Classification)法により到来方向推定を行い、得られた到来方向を基にアダプティブアレイを制御することで複数の到来波から任意の信号を分離する機能を実現する「受信装置」が開示されている。
ところで、前述した到来方向推定は、予め決定した到来波数に基づいて動作する。従って、一般に、到来方向推定には、AIC(Akaike Information Criteria)やMDL(Minimum Description Length)といった到来波数推定が併用される。特許文献2では、MUSIC法による到来方向推定と到来波数推定を組み合わせた「方向検出装置」が開示されている。
図5は、上述した到来波数推定、到来方向推定、アダプティブアレイの3つの技術を組み合わせ、複数のユーザからの信号をブラインド処理により分離受信する機能を持つ受信装置200の構成を示した図である。当該受信装置200は、アンテナ1_1〜1_M、無線部2_1〜2_M、固有値解析回路31、到来方向推定回路32、到来波数推定回路50、信号抽出回路33、復調回路34_1〜34_M−1から構成されている。
受信装置200において、アンテナ1_1〜1_Mで無線信号を受信し、無線部2_1〜2_Mで受信した信号を周波数変換およびデジタル信号への変換を行う。固有値解析回路31では、デジタル信号へ変換された信号の共分散行列を生成し、この共分散行列を固有値解析して、固有値および対応する固有ベクトルを計算する。到来波数推定回路50は、計算された固有値からMDLやAICといった手法を用いて到来波数を推定する。到来方向推定回路32では、計算された固有値および対応する固有ベクトルに基づいて、推定された到来波数を仮定して到来方向推定を行う。信号抽出回路33では、推定された到来方向に対応する信号成分をそれぞれ抽出する。復調回路34−1〜34_M−1では、抽出された信号から情報系列をそれぞれ再生する。
特許第3224591号公報 特開2002−107440号公報
しかしながら、一般に、前述したAICやMDLといった手法を適用しても、アンテナ素子の総数と到来波数がほぼ同じ場合や、到来波に角度広がりがある場合や、アンテナ素子間に相互結合がある場合などは到来波数の推定に誤りが生じやすい。到来波数推定に誤りが生じると、その後の到来方向推定の推定精度が劣化するどころか、本来存在するはずの到来波の到来方向が推定されない事や、本来存在しないはずの到来波の到来方向が誤って推定される事もある。その結果、正しい到来波数で同様の動作を行った場合と比べ、アダプティブアレイの動作が不正確になり、アダプティブアレイ出力信号のSINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)が低下し、情報系列を正しく再生することができる確率が減少する。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、複数ユーザからの信号をブラインド処理により分離受信する受信装置において、誤った到来波数をパラメータとして到来方向推定を行った事によるアダプティブアレイ出力信号のSINRの低下を回避し、より多くの情報系列を抽出する受信装置を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明は、複数のアンテナを用いて複数のユーザからの信号を受信することができる受信装置において、M本(M≧2)のアンテナと、前記アンテナに接続する入力端子を有する情報系列抽出手段と、を備え、前記情報系列抽出手段は、前記入力端子より入力された信号から、受信相関行列を算出し、該受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する固有値解析手段と、前記固有値解析手段により算出される前記固有値および前記固有ベクトルに基づいて、それぞれ異なるm波(1≦m≦M−1)の到来波数を仮定して到来方向を推定するM−1個の到来方向推定手段と、前記到来方向推定手段のそれぞれにより推定された到来方向に対応する信号成分を抽出するM−1個の信号抽出手段と、前記信号抽出手段のそれぞれにより抽出された信号から、情報系列を再生するM×(M−1)/2個の復調手段と、前記の復調手段のそれぞれより再生された情報系列が誤りを含むか否かを検出し、誤りがないと判定された情報系列のみを出力するM×(M−1)/2個の誤り検出手段と、前記誤り検出手段のそれぞれから出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し、出力する重複系列検出手段と、を備えたことを特徴とする受信装置である。
本発明は、複数のアンテナを用いて複数のユーザからの信号を受信することができる受信装置において、M本(M≧2)のアンテナと、前記アンテナに接続する入力端子を有する情報系列抽出手段と、を備え、前記情報系列抽出手段は、前記入力端子より入力された信号を管理する入力信号管理手段と、前記入力信号管理手段で管理されている入力信号から、受信相関行列を算出し、該受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する固有値解析手段と、1からM−1まで順にカウントするカウンタと、前記固有値解析手段により算出される前記固有値および前記固有ベクトルに基づいて、前記カウンタの出力を到来波数と仮定して到来方向を推定する到来方向推定手段と、前記入力信号管理手段で管理されている入力信号から、前記到来方向に対応する信号成分を抽出する信号抽出手段と、前記信号抽出手段により抽出された信号から、情報系列を再生するM−1個の復調手段と、前記復調手段のそれぞれにより再生された情報系列が誤りを含むか否かを検出し、誤りがないと判定された情報系列のみを出力するM−1個の誤り検出手段と、前記誤り検出手段のそれぞれから出力された情報系列を管理し、前記カウンタから誤り検出手段までの一連の処理がM−1回実行された時に、管理されている情報系列を出力する情報系列管理手段と、前記情報系列管理手段から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し出力する重複系列検出手段と、を備えたことを特徴とする受信装置である。
本発明は、複数のアンテナを用いて複数のユーザからの信号を受信することができる受信装置において、M本(M≧2)のアンテナと、1つの入力端子及び第1及び第2の2つの出力端子を有し、前記アンテナに初段の前記入力端子が接続し、前記第1の出力端子は後段の前記入力端子と接続される多段接続したN個(N≧1)の信号分離手段と、前記多段接続した信号分離手段のそれぞれの前記第2の出力端子に接続され、全ての前記信号分離手段の前記第2の出力端子から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択して出力する重複系列検出手段と、を備え、更に、前記信号分離手段のそれぞれは、前記入力端子より入力された信号に基づいて所定の情報系列を抽出し、抽出した前記情報系列を前記第2の出力端子に出力する情報系列抽出手段と、前記情報系列抽出手段により抽出された情報系列および前記入力端子より入力された信号に基づき、該情報系列に関する伝播路情報を推定する伝播路情報推定手段と、前記情報系列抽出手段により抽出された情報系列と前記伝播路情報推定手段により推定された伝播路情報に基づき、受信信号レプリカを生成するレプリカ生成手段と、前記入力端子より入力された信号から、前記受信信号レプリカを減算し、前記第1の出力端子へ出力するレプリカ減算手段と、を備えたことを特徴とする受信装置である。
本発明は、複数のアンテナを用いて複数のユーザからの信号を受信することができる受信装置において、M本(M≧2)のアンテナと、前記アンテナに接続する第1の入力端子及び第2の入力端子と1つの出力端子を有する切替手段と、前記切替手段の出力端子に接続される1つの入力端子及び前記切替手段の第2の入力端子に接続される第1の出力端子と第2の出力端子を有する信号分離手段と、前記信号分離回路の第2の出力端子に接続される情報系列管理手段と、前記情報系列管理手段に接続される重複系列検出手段と、を備え、前記切替手段は、前記信号分離手段が初期状態の場合のみ前記アンテナからの信号を出力し、アンテナからの信号が前記信号分離手段に入力されるとそれ以降は前記信号分離手段の前記第1の出力端子からの信号を出力し、前記情報系列管理手段は、
前記信号分離手段の第2の出力端子から出力された情報系列を管理し、前記信号分離手段の入力端子から信号が入力され、前記第2の出力端子から信号が出力されるまでの一連の処理が予め決められた回数だけ実行された時に、管理されている情報系列を出力し、前記重複系列検出手段は、前記情報系列管理手段から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し出力し、前記信号分離手段のそれぞれは、前記入力端子より入力された信号に基づいて所定の情報系列を抽出し、抽出した前記情報系列を前記第2の出力端子に出力する情報系列抽出手段と、前記情報系列抽出手段により抽出された情報系列および前記入力端子より入力された信号に基づき、該情報系列に関する伝播路情報を推定する伝播路情報推定手段と、前記情報系列抽出手段により抽出された情報系列と前記伝播路情報推定手段により推定された伝播路情報に基づき、受信信号レプリカを生成するレプリカ生成手段と、前記入力端子より入力された信号から、前記受信信号レプリカを減算し、前記第1の出力端子へ出力するレプリカ減算手段と、を備えたことを特徴とする受信装置である。
本発明は、上記に記載の発明において、前記情報系列抽出手段は、前記入力端子より入力された信号から、受信相関行列を算出し、該受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する固有値解析手段と、前記固有値解析手段により算出される前記固有値および前記固有ベクトルに基づいて、それぞれ異なるm波(1≦m≦M−1)の到来波数を仮定して到来方向を推定するM−1個の到来方向推定手段と前記到来方向推定手段のそれぞれにより推定された到来方向に対応する信号成分を抽出するM−1個の信号抽出手段と、前記信号抽出手段のそれぞれにより抽出された信号から、情報系列を再生するM×(M−1)/2個の復調手段と、前記復調手段のそれぞれより再生された情報系列が誤りを含むか否かを検出し、誤りがないと判定された情報系列のみを出力するM×(M−1)/2個の誤り検出手段と、前記誤り検出手段から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま前記第2の出力端子に出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し、前記第2の出力端子に出力する第2の重複系列検出手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記情報系列抽出手段は、前記入力端子より入力された信号を管理する入力信号管理手段と、前記入力信号管理手段で管理されている入力信号から、受信相関行列を算出し、該受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する固有値解析手段と、1からM−1まで順にカウントするカウンタと、前記固有値解析手段により算出される前記固有値および前記固有ベクトルに基づいて、前記カウンタの出力を到来波数と仮定して到来方向を推定する到来方向推定手段と前記入力信号管理手段で管理されている入力信号から、前記到来方向に対応する信号成分を抽出する信号抽出手段と、前記信号抽出手段により抽出された信号から、情報系列を再生するM−1個の復調手段と、前記復調手段のそれぞれにより再生された情報系列が誤りを含むか否かを検出し、誤りがないと判定された情報系列のみを出力するM−1個の誤り検出手段と、前記誤り検出手段のそれぞれから出力された情報系列を管理し、前記カウンタから誤り検出手段までの一連の処理がM−1回実行された時に、管理されている情報系列を出力する情報系列管理手段と、前記情報系列管理手段から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま前記第2の出力端子に出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し、前記第2の出力端子に出力する第2の重複系列検出手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記信号抽出手段は、MRC、ZF、MMSE、MSN、DCMPのいずれかのアルゴリズムを用いて信号抽出を行うことを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記到来方向推定手段は、MUSIC、Root−MUSIC、ESPRIT、Unitary MUSIC,ESPRIT、Unitary MUSIC、Unitary Root−MUSIC、Unitary ESPIRTのいずれかのアルゴリズムを用いて到来方向推定を行うことを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記信号抽出手段のうち、1波の到来波数を仮定して到来方向を推定する到来方向推定手段と接続されている信号抽出手段は、前記固有値解析手段で得られた第1固有ベクトルに対応する信号成分を抽出することを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記信号抽出手段は、前記到来方向推定手段が到来波数を1波と仮定して動作した場合、前記固有値解析手段で得られた第1固有ベクトルに対応する信号成分を抽出することを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記信号抽出手段のうち、到来波数をm波と仮定して動作する前記到来方向推定手段と接続された前記信号抽出手段は、前記到来方向推定手段で推定された到来方向から信号が入射したときの各アンテナ素子の振幅比および位相差を表す応答ベクトルを、前記固有値解析手段で得られた上位m個の固有値に対応するm個の固有ベクトルが張る部分空間に射影して修正し、修正後の該応答ベクトルに対応する信号成分を抽出することを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記信号抽出手段は、到来波数をm波と仮定して動作する前記到来方向推定手段で推定された到来方向に対応するm個の該方向から信号が入射したときの各アンテナ素子の振幅比および位相差を表す応答ベクトルを、前記固有値解析手段で得られた上位m個の固有値に対応するm個の固有ベクトルが張る部分空間に射影して修正し、修正後の該応答ベクトルに対応する信号成分を抽出することを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記誤り検出手段の全てが誤りを検出した場合、受信処理を終了することを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記誤り検出手段の全てがM−1回連続で誤りを検出した場合、受信処理を終了することを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記伝播路情報推定手段が推定する伝播路情報は、受信装置の局部発振器と送信装置の局部発振器の周波数差および受信装置と送信装置のクロックタイミング誤差および送信装置のアンテナと受信装置のアンテナアレイ間の応答ベクトルであることを特徴とする。
この発明によれば、受信装置は、M本(M≧2)のアンテナと、アンテナに接続する入力端子を有する情報系列抽出手段と、を備えている。情報系列抽出手段は、入力端子より入力された信号から、受信相関行列を算出し、該受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する固有値解析手段と、固有値解析手段により算出される固有値および固有ベクトルに基づいて、それぞれ異なるm波(1≦m≦M−1)の到来波数を仮定して到来方向を推定するM−1個の到来方向推定手段と、到来方向推定手段のそれぞれにより推定された到来方向に対応する信号成分を抽出するM−1個の信号抽出手段と、信号抽出手段のそれぞれにより抽出された信号から、情報系列を再生するM×(M−1)/2個の復調手段と、復調手段のそれぞれより再生された情報系列が誤りを含むか否かを検出し、誤りがないと判定された情報系列のみを出力するM×(M−1)/2個の誤り検出手段と、誤り検出手段のそれぞれから出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し、出力する重複系列検出手段と、を備えた構成とした。これにより、複数のユーザからの信号を到来方向推定に基づき分離受信する際に、到来波数推定を用いず、到来方向推定可能なすべての到来波数を仮定して到来方向推定を行い、得られた全ての到来方向に対応する信号成分を抽出することが可能となる。このように動作させることで、少なくとも1つの信号抽出手段からの出力は到来波数推定の誤りによるSINRの低下を免れることができる。また、再生後の情報系列に対して誤り検出と重複系列検出を行う事で、誤りのある情報系列や複数の同一情報系列が出力されることを防ぐことを可能としている。
また、この発明によれば、受信装置は、M本(M≧2)のアンテナと、アンテナに接続する入力端子を有する情報系列抽出手段と、を備えている。情報系列抽出手段は、入力端子より入力された信号を管理する入力信号管理手段と、入力信号管理手段で管理されている入力信号から、受信相関行列を算出し、該受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する固有値解析手段と、1からM−1まで順にカウントするカウンタと、固有値解析手段により算出される固有値および固有ベクトルに基づいて、カウンタの出力を到来波数と仮定して到来方向を推定する到来方向推定手段と、入力信号管理手段で管理されている入力信号から、到来方向に対応する信号成分を抽出する信号抽出手段と、信号抽出手段により抽出された信号から、情報系列を再生するM−1個の復調手段と、復調手段のそれぞれにより再生された情報系列が誤りを含むか否かを検出し、誤りがないと判定された情報系列のみを出力するM−1個の誤り検出手段と、誤り検出手段のそれぞれから出力された情報系列を管理し、カウンタから誤り検出手段までの一連の処理がM−1回実行された時に、管理されている情報系列を出力する情報系列管理手段と、情報系列管理手段から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し出力する重複系列検出手段と、を備えた構成とした。これにより、到来波数をパラメータとして動作する到来方向推定手段、信号抽出手段、復調手段、誤り検出手段を1組だけ用意し、カウンタによってパラメータ、すなわち到来波数を1からM−1まで順に与え、これらの回路を再利用することで、情報系列の抽出能力を落とすことなく回路規模を削減することが可能となる。
また、この発明によれば、受信装置は、M本(M≧2)のアンテナと、1つの入力端子及び第1及び第2の2つの出力端子を有し、アンテナに初段の入力端子が接続し、第1の出力端子は後段の入力端子と接続される多段接続したN個(N≧1)の信号分離手段と、信号分離手段のそれぞれの第2の出力端子に接続され、全ての信号分離手段のそれぞれの第2の出力端子から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択して出する重複系列検出手段と、を備えている。また、さらに、受信装置に係る信号分離手段のそれぞれは、入力端子より入力された信号に基づいて所定の情報系列を抽出し、抽出した情報系列を第2の出力端子に出力する情報系列抽出手段と、情報系列抽出手段により抽出された情報系列および入力端子より入力された信号に基づき、該情報系列に関する伝播路情報を推定する伝播路情報推定手段と、情報系列抽出手段により抽出された情報系列と伝播路情報推定手段により推定された伝播路情報に基づき、受信信号レプリカを生成するレプリカ生成手段と、入力端子より入力された信号から、受信信号レプリカを減算し第1の出力端子へ出力するレプリカ減算手段と、を備える構成とした。これにより、信号分離回路では抽出しきれなかった情報系列を抽出できるようになる可能性が高くなる。また、信号分離回路を多段構成としたことで、複数の情報系列を同時に抽出することが可能となる。
また、この発明によれば、受信装置は、M本(M≧2)のアンテナと、アンテナに接続する第1の入力端子及び第2の入力端子と1つの出力端子を有する切替手段と、切替手段の出力端子に接続される1つの入力端子及び切替手段の第2の入力端子に接続される第1の出力端子と第2の出力端子を有する信号分離手段と、信号分離回路の第2の出力端子に接続される情報系列管理手段と、情報系列管理手段に接続される重複系列検出手段と、を備えている。また、切替手段は、信号分離手段が初期状態の場合のみアンテナからの信号を出力し、アンテナからの信号が信号分離手段に入力されるとそれ以降は信号分離手段の第1の出力端子からの信号を出力し、情報系列管理手段は、信号分離手段の第2の出力端子から出力された情報系列を管理し、信号分離手段の入力端子から信号が入力され、第2の出力端子から信号が出力されるまでの一連の処理が予め決められた回数だけ実行された時に、管理されている情報系列を出力し、重複系列検出手段は、情報系列管理手段から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し出力する構成とした。また、信号分離手段のそれぞれは、入力端子より入力された信号に基づいて所定の情報系列を抽出し、抽出した情報系列を第2の出力端子に出力する情報系列抽出手段と、情報系列抽出手段により抽出された情報系列および入力端子より入力された信号に基づき、該情報系列に関する伝播路情報を推定する伝播路情報推定手段と、情報系列抽出手段により抽出された情報系列と伝播路情報推定手段により推定された伝播路情報に基づき、受信信号レプリカを生成するレプリカ生成手段と、入力端子より入力された信号から、受信信号レプリカを減算し、第1の出力端子へ出力するレプリカ減算手段と、備える構成とした。これにより、信号分離手段の入力端子と出力端子を切替手段を経由してループさせ、1つの信号分離手段を再利用することで、情報系列の抽出能力を落とすことなく回路規模を削減することが可能となる。
また、この発明によれば、受信装置に係る情報系列抽出手段は、入力端子より入力された信号から、受信相関行列を算出し、該受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する固有値解析手段と、固有値解析手段により算出される固有値および固有ベクトルに基づいて、それぞれ異なるm波(1≦m≦M−1)の到来波数を仮定して到来方向を推定するM−1個の到来方向推定手段と到来方向推定手段のそれぞれにより推定された到来方向に対応する信号成分をそれぞれ抽出するM−1個の信号抽出手段と、信号抽出手段のそれぞれにより抽出された信号から、情報系列を再生するM×(M−1)/2個の復調手段と、復調手段のそれぞれより再生された情報系列が誤りを含むか否かを検出し、誤りがないと判定された情報系列のみを出力するM×(M−1)/2個の誤り検出手段と、誤り検出手段から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し、第2の出力端子に出力する第2の重複系列検出手段と、を備える構成とした。これにより、複数のユーザからの信号を到来方向推定に基づき分離受信する際に、到来波数推定を用いず、到来方向推定可能なすべての到来波数を仮定して到来方向推定を行い、得られた全ての到来方向に対応する信号成分を抽出することが可能となる。
また、この発明によれば、情報系列抽出手段は、入力端子より入力された信号を管理する入力信号管理手段と、入力信号管理手段で管理されている入力信号から、受信相関行列を算出し、該受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する固有値解析手段と、1からM−1まで順にカウントするカウンタと、固有値解析手段により算出される固有値および固有ベクトルに基づいて、カウンタの出力を到来波数と仮定して到来方向を推定する到来方向推定手段と、入力信号管理手段で管理されている入力信号から、到来方向に対応する信号成分を抽出する信号抽出手段と、信号抽出手段により抽出された信号から、情報系列を再生するM−1個の復調手段と、復調手段のそれぞれにより再生された情報系列が誤りを含むか否かを検出し、誤りがないと判定された情報系列のみを出力するM−1個の誤り検出手段と、誤り検出手段のそれぞれから出力された情報系列を管理し、カウンタから誤り検出手段までの一連の処理がM−1回実行された時に、管理されている情報系列を出力する情報系列管理手段と、情報系列管理手段から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し、第2の出力端子に出力する第2の重複系列検出手段と、を備える構成とした。これにより、到来波数をパラメータとして動作する到来方向推定手段、信号抽出手段、復調手段、誤り検出手段を1組だけ用意し、カウンタによってパラメータ、すなわち到来波数を1からM−1まで順に与え、これらの回路を再利用することで、情報系列の抽出能力を落とすことなく回路規模を削減することが可能となる。
また、この発明によれば、受信装置に係る信号抽出手段は、MRC、ZF、MMSE、MSN、DCMPのいずれかのアルゴリズムを用いて信号抽出を行うことが可能である。
また、この発明によれば、受信装置に係る到来方向推定手段は、MUSIC、Root−MUSIC、ESPRIT、Unitary MUSIC,ESPRIT、Unitary MUSIC、Unitary Root−MUSIC、Unitary ESPIRTのいずれかのアルゴリズムを用いて到来方向推定を行うことが可能である。
また、この発明によれば、受信装置に係る信号抽出手段のうち、1波の到来波数を仮定して到来方向を推定する到来方向推定手段と接続されている信号抽出手段は、固有値解析手段で得られた第1固有ベクトルに対応する信号成分を抽出する構成とした。これにより、1波の到来波数を仮定して到来方向を推定する到来推定手段を省略することができ、回路規模を削減できる。また、上記構成により、到来波に角度広がりがある時の応答ベクトルの推定精度の劣化を回避することができる。
また、この発明によれば、受信装置に係る信号抽出手段は、到来方向推定手段が到来波数を1波と仮定して動作した場合、固有値解析手段で得られた第1固有ベクトルに対応する信号成分を抽出する構成とした。これにより、到来波数が1波の時は第1固有ベクトルeそのものが応答ベクトルになるため、信号抽出手段において第1固有ベクトルに対応する信号成分を抽出することで、到来波に角度広がりがある時の応答ベクトルの推定精度の劣化による抽出後の信号のSINRの低下を軽減することができる。
また、この発明によれば、受信装置に係る信号抽出手段のうち、到来波数をm波と仮定して動作する到来方向推定手段と接続された信号抽出手段は、到来方向推定手段で推定された到来方向から信号が入射したときの各アンテナ素子の振幅比および位相差を表す応答ベクトルを、固有値解析手段で得られた上位m個の固有値に対応するm個の固有ベクトルが張る部分空間に射影して修正し、修正後の該応答ベクトルに対応する信号成分を抽出する構成とした。これにより、各到来波の正しい応答ベクトルは全て信号部分空間内に存在するため、推定された到来方向に対応する応答ベクトルを信号部分空間に射影することで、到来波に角度広がりがある時の応答ベクトルの推定精度の劣化による抽出後の信号のSINRの低下を軽減することができる。
また、この発明によれば、受信装置に係る信号抽出手段は、到来波数をm波と仮定して動作する到来方向推定手段で推定された到来方向に対応するm個の該方向から信号が入射したときの各アンテナ素子の振幅比および位相差を表す応答ベクトルを、固有値解析手段で得られた上位m個の固有値に対応するm個の固有ベクトルが張る部分空間に射影して修正し、修正後の該応答ベクトルに対応する信号成分を抽出する構成とした。これにより、各到来波の正しい応答ベクトルは全て信号部分空間内に存在するため、推定された到来方向に対応する応答ベクトルを信号部分空間に射影することで、到来波に角度広がりがある時の応答ベクトルの推定精度の劣化による抽出後の信号のSINRの低下を軽減することができる。
また、この発明によれば、誤り検出手段の全てが誤りを検出した場合、受信処理を終了する構成とした。これにより、誤り検出手段の全てで誤りが検出されたにも関わらず動作を継続しても、それ以上情報系列は抽出されないため、その時点で受信処理を終了させることにより情報系列を抽出する能力を低下させることなく無駄な処理を省く事ができる。
また、この発明によれば、誤り検出手段の全てがM−1回連続で誤りを検出した場合、受信処理を終了する構成とした。これにより、誤り検出手段の全てで誤りが検出されたにも関わらず動作を継続しても、それ以上情報系列は抽出されないため、その時点で受信処理を終了させることにより情報系列を抽出する能力を低下させることなく無駄な処理を省く事ができる。
また、この発明によれば、受信装置に係る伝播路情報推定手段は、情報系列に関する伝播路情報を推定する際に、受信装置の局部発振器と送信装置の局部発振器の周波数差および受信装置と送信装置のクロックタイミング誤差および送信装置のアンテナと受信装置のアンテナアレイ間の応答ベクトルに基づいて、伝播路情報を推定することが可能となる。
以下、本発明に係る第1から第4実施形態を図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る受信装置101の機能構成を示したブロック図である。図1に示すように受信装置101は、アンテナ1_1〜1_M、無線部2_1〜2_M、情報系列抽出回路3aを備えている。また、情報系列抽出回路3aは、固有値解析回路31、到来方向推定回路32_1〜32_M−1、信号抽出回路33_1〜33_M−1、復調回路34_1_1〜34_M−1_M−1、誤り検出回路35_1_1〜35_M−1_M−1、重複系列検出回路36aを備えている。
次に、図1を参照しつつ、第1実施形態に係る受信装置101の動作について説明する。受信装置101は、アンテナ1_1〜1_Mで無線信号を受信し、無線部2_1〜2_Mで受信した信号に対して周波数変換およびデジタル信号への変換を行う。情報系列抽出回路3aは、無線部2_1〜2_Mによりデジタル信号へ変換された信号に含まれる情報系列を抽出する。
次に、第1実施形態の情報系列抽出回路3aが備える各回路の動作を説明する。固有値解析回路31は、無線部2_1〜2_Mに接続される入力端子から入力された信号の共分散行列を生成し、この共分散行列を固有値解析して、固有値および対応する固有ベクトルを計算する。到来方向推定回路32_1〜32_M−1では、計算された固有値および対応する固有ベクトルを基に、1波〜M−1波の到来波数を仮定して到来方向推定を行う。信号抽出回路33_1〜33_M−1では、到来方向推定回路32_1〜32_M−1により推定された到来方向に対応する信号成分をそれぞれ抽出する。復調回路34_1_1〜34_M−1_M−1は、信号抽出回路33_1〜33_M−1により抽出された信号から情報系列をそれぞれ再生する。誤り検出回路35_1_1〜35_M−1_M−1は、例えばCRC(Cyclic Redundancy Check)などを用いて再生された情報系列に誤りがあるか否かを検出し、誤りの無い情報系列のみ出力する。重複系列検出回路36aは、例えば、情報系列同士の全ビット一致検出などを用いて誤りの無い情報系列の中で重複する系列があるか否かを検出し、重複しない系列はそのまま出力し、重複する系列はそのうちの1つのみを出力する。
次に、固有値解析回路31の詳細な動作について説明する。はじめに、無線部2_1〜2_4からのデジタル信号y(t)〜y(t)から、次式(1)のように共分散行列Ryyを計算する。
Figure 2006345113
ここで、添え字Hは共役転置、E[]は平均操作を表す。そして、共分散行列Ryyから、次式(2)を満たす固有値λ〜λおよび対応する固有ベクトルe〜eを求める。
Figure 2006345113
次に、到来方向推定回路32_2の詳細な動作について説明する。到来方向推定回路32_2は到来波数が2波と仮定して動作する。以下では、到来方向推定アルゴリズムにMUSIC法を用いたとして説明するが、別紙特許請求の範囲で示したように、到来方向推定アルゴリズムにはMUSIC法以外にもESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)法、Root−MUSIC法、Unitary MUSIC法、Unitary ESPRIT法、Unitary Root−MUSIC法が利用できる。
MUSIC法は、雑音固有ベクトル(到来波が2波と仮定した場合、第3以下の固有値に対応する固有ベクトル)の張る部分空間と各ユーザの応答ベクトル(送信アンテナと各受信アンテナ間の複素インパルス応答)の内積がゼロになることを利用して到来方向推定を行う。具体的には、次式(3)で示す評価関数f(θ)の2つのピークを示すθ、θを到来方向とする。
Figure 2006345113
ここで、a(θ)は、角度θから平面波が入射した時の応答ベクトルを示す。到来方向推定回路32_2以外の到来方向推定回路は、仮定する到来波数が異なるだけで、動作自体は到来方向推定回路32_2と同じである。
次に、信号抽出回路33_2の詳細な動作について説明する。信号抽出回路33_2は、到来方向推定回路32_2で推定された2つの到来方向に対応する応答ベクトルa(θ)、a(θ)を基にウェイトw、wを求め、このウェイトを用いて応答ベクトルa(θ)、a(θ)に対応する受信信号成分を抽出する。以下では、アダプティブアレイのウェイト計算アルゴリズムに、ZF(Zero Forcing)法を用いたとして説明するが、別紙特許請求の範囲で示したようにウェイト計算アルゴリズムにはZF法以外にも、MRC(Maximum Ratio Combining)法、MMSE(Minimum Mean Squared error)法、MSN(Maximum Signal-to-Noise ratio)法、DCMP(Directionally Constrained Minimization of Power)法が利用できる。
ZF法は、干渉となるユーザの応答ベクトルとの内積をゼロにするベクトルのなかで所望ユーザの応答ベクトルとの内積が最も高くなるベクトルをウェイトとする。具体的には、以下の式(4)よりウェイトw、wを計算する。
Figure 2006345113
こうして得られたw1、w2を用いて、以下に示す式(5)のようにアダプティブアレイを動作させ、受信信号y(t)〜y(t)から、θ、θに対応する信号成分z(t)、z(t)を抽出する。
Figure 2006345113
信号抽出回路33_2以外の信号抽出回路は、用いる(入力される)応答ベクトルの数が異なるだけで、動作自体は信号抽出回路33_2と同じである。
以上詳細に説明したように、第1実施形態では複数のユーザからの信号を到来方向推定に基づき分離受信する際に、到来波数推定を用いず、到来方向推定可能なすべての到来波数を仮定して到来方向推定を行い、得られた全ての到来方向に対応する信号成分を抽出している。このように動作させることで、少なくとも1つの信号抽出回路からの出力は到来波数推定の誤りによるSINRの低下を免れることができる。
しかし、前述したように誤った到来波数を仮定して到来方向推定を行うと、本来存在するはずの到来方向が推定されない事や本来存在しないはずの到来方向が誤って推定される事があるため、到来方向推定可能な全ての到来波数を仮定して動作する第1実施形態では、誤りのある情報系列が再生される事が多い。また、誤った到来波数を仮定して到来方向推定を行っても、信号抽出後のSINRが一定以上であれば誤りのない情報系列を再生できるため、同一の情報系列がいくつも再生される可能性がある。
そこで、本発明の第1実施形態では再生後の情報系列に対して誤り検出と重複系列検出を行う事で、誤りのある情報系列や複数の同一情報系列が出力されることを防いでいる。
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態に係る受信装置102の機能構成を示したブロック図である。図2に示すように、受信装置102は、アンテナ1_1〜1_M、無線部2_1〜2_M、情報系列抽出回路3bから構成されている。また、情報系列抽出回路3bは、入力信号管理回路37、固有値解析回路31、カウンタ38、到来方向推定回路32、信号抽出回路33、復調回路34_1〜34_M−1、誤り検出回路35_1〜35_M−1、情報系列管理回路39、重複系列検出回路36bから構成されている。
次に、第2実施形態の動作を説明する。第2実施形態の受信装置において、アンテナ1_1〜1_Mで無線信号を受信し、無線部2_1〜2_Mで受信した信号に対して周波数変換およびデジタル信号への変換を行う。情報系列抽出回路3bでは、デジタル信号へ変換された信号に含まれる情報系列を抽出する。
次に、第2実施形態の情報系列抽出回路3bを構成する各回路の動作を説明する。入力信号管理回路37では、入力された信号を管理し、固有値解析回路31、信号抽出回路33へ供給する。固有値解析回路31では、入力信号の共分散行列を生成し、この共分散行列を固有値解析して、固有値および対応する固有ベクトルを計算する。カウンタ38では、1から順にM−1までカウントアップし、その値を出力する。到来方向推定回路32では、計算された固有値および対応する固有ベクトルを基に、カウンタ出力値(1〜M−1まで変化)を到来波数と仮定して到来方向推定を行う。信号抽出回路33では、推定された到来方向に対応する信号成分を抽出する。復調回路34_1〜34_M−1では、抽出された信号から情報系列の再生をそれぞれM−1回行う。誤り検出回路35_1〜35_M−1では、例えばCRCなどを用いて再生された情報系列に誤りがあるか否かを検出し、誤りの無い情報系列のみ出力し、情報系列管理回路39に保存する。カウンタ38から誤り検出回路35_1〜35_M−1までの一連の動作はM−1回行われ、その後、情報系列管理回路39に保存されている情報系列が出力される。重複系列検出回路36bでは、例えば情報系列同士の全ビット一致検出などを用いて情報系列管理回路39に保存されている情報系列の中で重複する系列があるか否かを検出し、重複しない系列はそのまま出力し、重複する系列はそのうち1つのみを出力する。固有値解析回路31、到来方向推定回路32、信号抽出回路33の詳細な動作は、第1実施形態に係る固有値解析回路31、到来方向推定回路32_1〜32_M−1、信号抽出回路33_1〜33_M−1と同じである。
以上説明したように第2実施形態では、到来波数をパラメータとして動作する到来方向推定回路32、信号抽出回路33、復調回路34_1〜34_M−1、誤り検出回路35_1〜35_M−1を1組だけ用意し、カウンタによってパラメータ、すなわち到来波数を1からM−1まで順に与え、これらの回路を再利用することで、第1実施形態と比べ、情報系列の抽出能力を落とすことなく回路規模を削減できる。
(第3実施形態)
図3は、第3実施形態に係る受信装置103の機能構成を示したブロック図である。図3に示すように、受信装置103は、アンテナ1_1〜1_M、無線部2_1〜2_M、信号分離回路41_1〜41_N、重複系列検出回路5から構成されている。また、信号分離回路41_1〜41_Nは、全て同一の構成であり、例えば信号分離回路41_1のそれぞれは、図1に示した情報系列抽出回路3aあるいは図2に示した情報系列抽出回路3bと同一の構成の情報系列抽出回路411_1、伝播路情報推定回路412_1、レプリカ生成回路413_1、レプリカ減算回路414_1から構成されている。
次に、第3実施形態の動作を説明する。第3実施形態の受信装置において、アンテナ1_1〜1_Mで無線信号を受信し、無線部2_1〜2_Mで受信した信号に対して周波数変換およびデジタル信号への変換を行う。第1及び第2の2つの出力端子(図3における出力端子1及び出力端子2)を有する信号分離回路41_1〜41_Nでは、入力された信号に含まれる情報系列の抽出と入力信号からの該情報系列の受信信号レプリカのキャンセルを行う。重複系列検出回路5では、例えば情報系列同士の全ビット一致検出などを用いて信号分離回路で抽出された情報系列の中で重複する系列があるか否かを検出し、重複しない系列はそのまま出力し、重複する系列はそのうちの1つのみを出力する。
次に、第3実施形態の信号分離回路41_1〜41_Nを構成する各回路の動作を説明する。信号分離回路41_1〜41_Nでは全て同じ動作を行うため、以下では信号分離回路41_1の動作のみを説明する。情報系列抽出回路411_1では、図1に示した情報系列抽出回路3aあるいは図2の示した情報系列抽出回路3bが適用され、入力された信号に含まれる情報系列の抽出を行い第2の出力端子から出力する。伝播路情報推定回路412_1では、情報系列抽出回路411_1で抽出された情報系列に対応する伝播路情報を推定する。レプリカ生成回路413_1では、情報系列抽出回路411_1で抽出された情報系列と伝播路情報推定回路412_1で推定された伝播路情報を基に、受信信号レプリカを生成する。レプリカ減算回路414_1では、入力信号からレプリカ生成回路413_1で生成された受信信号レプリカを減算し、第1の出力端子に出力する。
次に、伝播路情報推定回路412_1の詳細な動作について説明する。以下では、情報系列抽出回路411_1でK個の情報系列x(t)が抽出されたとして説明する。伝播路情報推定回路412_1は、情報系列抽出回路411_1で抽出された情報系列x(t)を基にそれぞれの情報系列に対応する受信装置の局部発振器と送信装置の局部発振器の周波数差Δf、送信装置と受信装置のクロックタイミング誤差Δt、送信装置のアンテナと受信装置のアンテナアレイ間の応答ベクトルhを推定する。以下では、前述した3つの伝播路情報の推定方法の一例を説明するが、推定方法はこれに限定されない。まず、次式(6)の評価関数g(Δt)を最大にするΔtをΔtとする。
Figure 2006345113
ここで、Tはシンボル長で、Nは1フレームのシンボル数である。Δtを決定した後、次式(7)よりΔfを推定する。
Figure 2006345113
最後に、次式(8)により、応答ベクトルhを推定する。
Figure 2006345113
次に、レプリカ生成装置413_1の詳細な動作について説明する。レプリカ生成回路413_1では、情報系列抽出回路411_1で抽出された情報系列x(t)と伝播路情報推定回路412_1で推定されたらx(t)に対応する周波数差Δf、クロックタイミング誤差Δt、応答ベクトルhを用いて以下の式(9)により受信信号レプリカy(t)を生成する。
Figure 2006345113
次に、レプリカ減算回路414_1の詳細な動作について説明する。レプリカ減算回路414_1では、次式(10)に示すように受信信号y(1)(t)からレプリカ生成回路413_1で得られたK個の受信信号レプリカy(t)を減算し、結果を後段の信号分離回路41_2へ出力する。
Figure 2006345113
ここで、y(n)(t)は信号分離回路41_nの入力信号である。
以上詳細に説明したように、信号分離回路41_1では、入力信号から情報系列を抽出し、抽出された情報系列の受信信号レプリカを減算し、抽出済みの情報系列の成分をキャンセルする。後段の信号分離回路41_2では、信号分離回路41_1で抽出済みの情報系列の成分がキャンセルされた信号を入力信号とするため、信号分離回路41_1では抽出しきれなかった情報系列を抽出できるようになる可能性が高くなる。このように、信号分離回路を複数並べ、上述したような動作を連続して行うことで、第1、第2実施形態と比べ、さらに多くの情報系列を抽出できるようになる。
(第4実施形態)
図4は、第4実施形態に係る受信装置104の機能構成を示したブロック図である。図4に示すように、受信装置104は、アンテナ1_1〜1_M、無線部2_1〜2_M、第1及び第2の2つの出力端子(図4における出力端子1及び出力端子2)を有する信号分離回路4、重複系列検出回路5、切替回路6、情報系列管理回路7から構成されている。次に、第4実施形態の動作を説明する。第4実施形態の受信装置において、アンテナ1_1〜1_Mで無線信号を受信し、無線部2_1〜2_Mで受信した信号に対して周波数変換およびデジタル信号への変換を行う。信号分離回路4では、図3に示した信号分離回路4_1〜4_Nと同じように、入力された信号に含まれる情報系列の抽出と入力信号からの該情報系列の受信信号レプリカのキャンセルを行う。切替回路6は、信号分離回路4が初期状態の場合のみ無線部2_1〜2_Mからの信号を出力し、一旦無線部2_1〜2_Mからの信号が信号分離回路4に入力されると、それ以降は信号分離回路4の第1の出力端子から入力される信号を出力する。情報系列管理回路7は、信号分離回路4で抽出した情報系列を管理し、信号分離回路4の入力端子から第2の出力端子までの一連の処理が予め決められた回数だけ実行された時に、管理されている情報系列を出力する。重複系列検出回路5では、例えば情報系列同士の全ビット一致検出などを用いて情報系列管理回路7から出力された情報系列の中で重複する系列があるか否かを検出し、重複しない系列はそのまま出力し、重複する系列はそのうちの1つのみを出力する。
以上説明したように第4実施形態では、信号分離回路4の入力端子と第1の出力端子を切替回路6を経由してループさせ、1つの信号分離回路4を再利用することで、第3実施形態と比べ、情報系列の抽出能力を落とすことなく回路規模を削減できる。
次に、第1から第4実施形態に係る受信装置の変形例について説明する。
(変形例1)
変形例1では、第1、第3、第4実施形態において、図1に示す到来方向推定回路32_1を省略し、信号抽出回路33_1は、応答ベクトルとして固有値解析回路31で得られた第1固有ベクトルeを用いる。
到来方向推定は同一の信号は複数の方向から到来しない(1つの信号は1つの方向のみから到来している)と仮定して動作し、推定された到来方向に対応する応答ベクトルも同様の仮定をして計算するため、到来波に角度広がりがある(複数の方向から同一の信号が到来している)場合は、到来方向の推定精度が劣化し、最終的に信号抽出回路33_1〜33_M−1で必要となる到来波の応答ベクトルの推定精度が劣化する。
ところで、前述したように各到来波の正しい応答ベクトルは全て信号部分空間内に存在する。つまり、到来波数が1波の時は第1固有ベクトルeそのものが応答ベクトルになるため、信号抽出回路33_1において第1固有ベクトルeに対応する信号成分を抽出することで、到来波に角度広がりがある時の応答ベクトルの推定精度の劣化による抽出後の信号のSINRの低下を軽減することができる。また、さらに、到来方向推定回路32_1を省略することで回路規模を削減できる。
(変形例2)
変形例2では、第2から第4実施形態において、到来方向推定回路32が到来波数を1波と仮定して動作した場合、信号抽出回路33は応答ベクトルとして固有値解析回路31で得られた第1固有ベクトルeを用いる。前述したように、雑音固有ベクトルの張る部分空間と各到来波の応答ベクトルは必ず直交する。つまり、各到来波の正しい応答ベクトルは全て信号部分空間内に存在する。従って、到来波数が1波の時は第1固有ベクトルeそのものが応答ベクトルになるため、信号抽出回路33において第1固有ベクトルeに対応する信号成分を抽出することで、到来波に角度広がりがある時の応答ベクトルの推定精度の劣化による抽出後の信号のSINRの低下を軽減することができる。
(変形例3)
変形例3では、第1から第4実施形態において、信号抽出回路33_m(1≦m≦M−1)または信号抽出回路33は、到来方向推定回路32_m(1≦m≦M−1)または到来方向推定回路32で推定された到来方向から信号が入射したときのm個の応答ベクトルa(θ)(k=1…m)を、固有値解析回路31で得られた上位m個の固有値に対応するm個の固有ベクトルが張る部分空間(以下、信号部分空間)に射影して応答ベクトルを修正し、修正後の該応答ベクトルa’(θ)(k=1…m)に対応する信号成分を抽出する。修正後の応答ベクトルa’(θ)(k=1…m)は次式(11)ように計算される。
Figure 2006345113
前述したように到来波に角度広がりがある場合、到来波の応答ベクトルの推定精度が劣化するため、推定した応答ベクトルは信号部分空間内に存在しない。しかし、前述したように各到来波の正しい応答ベクトルは全て信号部分空間内に存在するため、推定された到来方向に対応する応答ベクトルを信号部分空間に射影することで、到来波に角度広がりがある時の応答ベクトルの推定精度の劣化による抽出後の信号のSINRの低下を軽減することができる。
(変形例4)
変形例4では、第3及び第4実施形態において、図1に示す情報系列抽出回路3aが適用された場合、誤り検出回路35_1_1〜35_1_M−1_M−1の全てで誤りが検出された時に受信処理を終了する。
図3に示す情報系列抽出回路411_1を構成する誤り検出回路35_1_1〜35_1_M−1_M−1の全てで誤りが検出されると、情報系列抽出回路411_1から1つも信号が出力されない。すると、レプリカの減算が行われないため、信号分離回路41_1の入力信号と信号分離回路41_2の入力信号が一致する。信号分離回路41_2は信号分離回路41_1と同一の構成で同一の動作を行うため、信号分離回路41_2〜41_Nを動作させても、同じように情報系列は1つも抽出されない。図4に示す信号分離回路4においても同様に、内部に備えられる情報系列抽出回路を構成する誤り検出回路35_1_1〜35_1_M−1_M−1の全てで誤りが検出されたにも関わらず動作を継続しても、それ以上情報系列は抽出されないこととなる。
以上説明したように、誤り検出回路35_1_1〜35_1_M−1_M−1の全てで誤りが検出されたにも関わらず動作を継続しても、それ以上情報系列は抽出されないため、その時点で受信処理を終了させることにより情報系列を抽出する能力を低下させることなく無駄な処理を省く事ができる。
(変形例5)
変形例5では、第3及び第4実施形態において、図2に示す誤り検出回路35_1〜35_M−1の全てにおいてM−1回連続で誤りが検出された時に受信処理を終了する。誤り検出回路35_1〜35_M−1の全てにおいてM−1回連続で誤りが検出されると、情報系列抽出回路から情報系列が1つも出力されないため、変形例4で説明したように、それ以上受信処理を継続しても、それ以上情報系列は抽出されない。従って、その時点で受信処理を終了させることにより情報系列を抽出する能力を低下させることなく無駄な処理を省く事ができる。
上記の実施形態の構成により、受信装置は、ブラインド処理により分離受信を行う際に、到来波数推定を併用した場合に比べ、抽出される情報系列の数を増やすことが可能となる。また、マルチステージ干渉キャンセラと組み合わせることで、抽出する情報系列の数をさらに増やすことも可能である。
上述の受信装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した受信処理は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
本発明の第1実施形態に係る受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の第4実施形態に係る受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。 従来の受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。
符号の説明
1_1、1_M アンテナ
2_1、2_M 無線部
3a 情報系列抽出回路
31 固有値解析回路
32_1…32_M−1 到来方向推定回路
33_1…33_M−1 信号抽出回路
34_1_1…34_M−1_M−1 復調回路
35_1_1…35_M−1_M−1 誤り検出回路
36a 重複系列検出回路
101 受信装置

Claims (15)

  1. 複数のアンテナを用いて複数のユーザからの信号を受信することができる受信装置において、
    M本(M≧2)のアンテナと、
    前記アンテナに接続する入力端子を有する情報系列抽出手段と、を備え、
    前記情報系列抽出手段は、
    前記入力端子より入力された信号から、受信相関行列を算出し、該受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する固有値解析手段と、
    前記固有値解析手段により算出される前記固有値および前記固有ベクトルに基づいて、それぞれ異なるm波(1≦m≦M−1)の到来波数を仮定して到来方向を推定するM−1個の到来方向推定手段と、
    前記到来方向推定手段のそれぞれにより推定された到来方向に対応する信号成分を抽出するM−1個の信号抽出手段と、
    前記信号抽出手段のそれぞれにより抽出された信号から、情報系列を再生するM×(M−1)/2個の復調手段と、
    前記の復調手段のそれぞれより再生された情報系列が誤りを含むか否かを検出し、誤りがないと判定された情報系列のみを出力するM×(M−1)/2個の誤り検出手段と、
    前記誤り検出手段のそれぞれから出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し、出力する重複系列検出手段と、
    を備えたことを特徴とする受信装置。
  2. 複数のアンテナを用いて複数のユーザからの信号を受信することができる受信装置において、
    M本(M≧2)のアンテナと
    前記アンテナに接続する入力端子を有する情報系列抽出手段と、を備え、
    前記情報系列抽出手段は、
    前記入力端子より入力された信号を管理する入力信号管理手段と、
    前記入力信号管理手段で管理されている入力信号から、受信相関行列を算出し、該受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する固有値解析手段と、
    1からM−1まで順にカウントするカウンタと、
    前記固有値解析手段により算出される前記固有値および前記固有ベクトルに基づいて、前記カウンタの出力を到来波数と仮定して到来方向を推定する到来方向推定手段と、
    前記入力信号管理手段で管理されている入力信号から、前記到来方向に対応する信号成分を抽出する信号抽出手段と、
    前記信号抽出手段により抽出された信号から、情報系列を再生するM−1個の復調手段と、
    前記復調手段のそれぞれにより再生された情報系列が誤りを含むか否かを検出し、誤りがないと判定された情報系列のみを出力するM−1個の誤り検出手段と、
    前記誤り検出手段のそれぞれから出力された情報系列を管理し、前記カウンタから誤り検出手段までの一連の処理がM−1回実行された時に、管理されている情報系列を出力する情報系列管理手段と、
    前記情報系列管理手段から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し出力する重複系列検出手段と、
    を備えたことを特徴とする受信装置。
  3. 複数のアンテナを用いて複数のユーザからの信号を受信することができる受信装置において、
    M本(M≧2)のアンテナと、
    1つの入力端子及び第1及び第2の2つの出力端子を有し、前記アンテナに初段の前記入力端子が接続し、前記第1の出力端子は後段の前記入力端子と接続される多段接続したN個(N≧1)の信号分離手段と、
    前記多段接続した信号分離手段のそれぞれの前記第2の出力端子に接続され、全ての前記信号分離手段の前記第2の出力端子から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択して出力する重複系列検出手段と、を備え、
    更に、前記信号分離手段のそれぞれは、
    前記入力端子より入力された信号に基づいて所定の情報系列を抽出し、抽出した前記情報系列を前記第2の出力端子に出力する情報系列抽出手段と、
    前記情報系列抽出手段により抽出された情報系列および前記入力端子より入力された信号に基づき、該情報系列に関する伝播路情報を推定する伝播路情報推定手段と、
    前記情報系列抽出手段により抽出された情報系列と前記伝播路情報推定手段により推定された伝播路情報に基づき、受信信号レプリカを生成するレプリカ生成手段と、
    前記入力端子より入力された信号から、前記受信信号レプリカを減算し、前記第1の出力端子へ出力するレプリカ減算手段と、
    を備えたことを特徴とする受信装置。
  4. 複数のアンテナを用いて複数のユーザからの信号を受信することができる受信装置において、
    M本(M≧2)のアンテナと、
    前記アンテナに接続する第1の入力端子及び第2の入力端子と1つの出力端子を有する切替手段と、
    前記切替手段の出力端子に接続される1つの入力端子及び前記切替手段の第2の入力端子に接続される第1の出力端子と第2の出力端子を有する信号分離手段と、
    前記信号分離回路の第2の出力端子に接続される情報系列管理手段と、
    前記情報系列管理手段に接続される重複系列検出手段と、を備え、
    前記切替手段は、
    前記信号分離手段が初期状態の場合のみ前記アンテナからの信号を出力し、アンテナからの信号が前記信号分離手段に入力されるとそれ以降は前記信号分離手段の前記第1の出力端子からの信号を出力し、
    前記情報系列管理手段は、
    前記信号分離手段の第2の出力端子から出力された情報系列を管理し、前記信号分離手段の入力端子から信号が入力され、前記第2の出力端子から信号が出力されるまでの一連の処理が予め決められた回数だけ実行された時に、管理されている情報系列を出力し、
    前記重複系列検出手段は、
    前記情報系列管理手段から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し出力し、
    前記信号分離手段のそれぞれは、
    前記入力端子より入力された信号に基づいて所定の情報系列を抽出し、抽出した前記情報系列を前記第2の出力端子に出力する情報系列抽出手段と、
    前記情報系列抽出手段により抽出された情報系列および前記入力端子より入力された信号に基づき、該情報系列に関する伝播路情報を推定する伝播路情報推定手段と、
    前記情報系列抽出手段により抽出された情報系列と前記伝播路情報推定手段により推定された伝播路情報に基づき、受信信号レプリカを生成するレプリカ生成手段と、
    前記入力端子より入力された信号から、前記受信信号レプリカを減算し、前記第1の出力端子へ出力するレプリカ減算手段と、
    を備えたことを特徴とする受信装置。
  5. 前記情報系列抽出手段は、
    前記入力端子より入力された信号から、受信相関行列を算出し、該受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する固有値解析手段と、
    前記固有値解析手段により算出される前記固有値および前記固有ベクトルに基づいて、それぞれ異なるm波(1≦m≦M−1)の到来波数を仮定して到来方向を推定するM−1個の到来方向推定手段と
    前記到来方向推定手段のそれぞれにより推定された到来方向に対応する信号成分を抽出するM−1個の信号抽出手段と、
    前記信号抽出手段のそれぞれにより抽出された信号から、情報系列を再生するM×(M−1)/2個の復調手段と、
    前記復調手段のそれぞれより再生された情報系列が誤りを含むか否かを検出し、誤りがないと判定された情報系列のみを出力するM×(M−1)/2個の誤り検出手段と、
    前記誤り検出手段から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま前記第2の出力端子に出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し、前記第2の出力端子に出力する第2の重複系列検出手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の受信装置。
  6. 前記情報系列抽出手段は、
    前記入力端子より入力された信号を管理する入力信号管理手段と、
    前記入力信号管理手段で管理されている入力信号から、受信相関行列を算出し、該受信相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する固有値解析手段と、
    1からM−1まで順にカウントするカウンタと、
    前記固有値解析手段により算出される前記固有値および前記固有ベクトルに基づいて、前記カウンタの出力を到来波数と仮定して到来方向を推定する到来方向推定手段と
    前記入力信号管理手段で管理されている入力信号から、前記到来方向に対応する信号成分を抽出する信号抽出手段と、
    前記信号抽出手段により抽出された信号から、情報系列を再生するM−1個の復調手段と、
    前記復調手段のそれぞれにより再生された情報系列が誤りを含むか否かを検出し、誤りがないと判定された情報系列のみを出力するM−1個の誤り検出手段と、
    前記誤り検出手段のそれぞれから出力された情報系列を管理し、前記カウンタから誤り検出手段までの一連の処理がM−1回実行された時に、管理されている情報系列を出力する情報系列管理手段と、
    前記情報系列管理手段から出力された情報系列が重複するか否かを検出し、重複しない情報系列はそのまま前記第2の出力端子に出力し、重複する情報系列は該情報系列のうち1つの情報系列のみを選択し、前記第2の出力端子に出力する第2の重複系列検出手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の受信装置。
  7. 前記信号抽出手段は、
    MRC、ZF、MMSE、MSN、DCMPのいずれかのアルゴリズムを用いて信号抽出を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の受信装置。
  8. 前記到来方向推定手段は、
    MUSIC、Root−MUSIC、ESPRIT、Unitary MUSIC,ESPRIT、Unitary MUSIC、Unitary Root−MUSIC、Unitary ESPIRTのいずれかのアルゴリズムを用いて到来方向推定を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の受信装置。
  9. 前記信号抽出手段のうち、1波の到来波数を仮定して到来方向を推定する到来方向推定手段と接続されている信号抽出手段は、
    前記固有値解析手段で得られた第1固有ベクトルに対応する信号成分を抽出することを特徴とする請求項1または5に記載の受信装置。
  10. 前記信号抽出手段は、
    前記到来方向推定手段が到来波数を1波と仮定して動作した場合、前記固有値解析手段で得られた第1固有ベクトルに対応する信号成分を抽出することを特徴とする請求項2または6に記載の受信装置。
  11. 前記信号抽出手段のうち、到来波数をm波と仮定して動作する前記到来方向推定手段と接続された前記信号抽出手段は、
    前記到来方向推定手段で推定された到来方向から信号が入射したときの各アンテナ素子の振幅比および位相差を表す応答ベクトルを、前記固有値解析手段で得られた上位m個の固有値に対応するm個の固有ベクトルが張る部分空間に射影して修正し、修正後の該応答ベクトルに対応する信号成分を抽出することを特徴とする請求項1または5に記載の受信装置。
  12. 前記信号抽出手段は、
    到来波数をm波と仮定して動作する前記到来方向推定手段で推定された到来方向に対応するm個の該方向から信号が入射したときの各アンテナ素子の振幅比および位相差を表す応答ベクトルを、前記固有値解析手段で得られた上位m個の固有値に対応するm個の固有ベクトルが張る部分空間に射影して修正し、修正後の該応答ベクトルに対応する信号成分を抽出することを特徴とする請求項2または6に記載の受信装置。
  13. 前記誤り検出手段の全てが誤りを検出した場合、受信処理を終了することを特徴とする請求項5に記載の受信装置。
  14. 前記誤り検出手段の全てがM−1回連続で誤りを検出した場合、受信処理を終了することを特徴とする請求項6に記載の受信装置。
  15. 前記伝播路情報推定手段が推定する伝播路情報は、
    受信装置の局部発振器と送信装置の局部発振器の周波数差および受信装置と送信装置のクロックタイミング誤差および送信装置のアンテナと受信装置のアンテナアレイ間の応答ベクトルであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の受信装置。

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