JP2006343328A - 原子間力顕微鏡を用いて試料の界面情報及び度量衡学的情報を得る方法 - Google Patents

原子間力顕微鏡を用いて試料の界面情報及び度量衡学的情報を得る方法 Download PDF

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Abstract

【課題】材料の界面データおよび限界寸法情報をもたらし得る、便利かつ非破壊的な試験技術の必要性が強く感じられている。
【解決手段】走査線に対する限界寸法処理に先立って、チップ・試料相乗解除が行われる。複数の走査線について、局部的な最大点と最小点または局部的な勾配変化点が見出される。次いで複数の最大点と最小点または勾配変化点に対する最適線が見出される。複数の最大点または最小点または勾配変化点を使用して2本の最適線を見出すことも可能である。2本の最適線の交点を、遷移点のような限界寸法を決定するために使用することもできる。かかる方法は、台形の磁気書き込みヘッドのトラック幅を決定したり、磁気書き込みヘッドのフレア点の位置を決定するために使用され得る。
【選択図】図7

Description

本発明は原子間力顕微鏡(AFM)に関し、さらに詳しくは原子間力顕微鏡を使用して試料における材料界面の位置を決定し、また試料の限界寸法を決定する方法に関する。
原子間力顕微鏡(AFM)用の探針は、きわめて微小な寸法上、または表面起伏上の特徴を有する半導体または他の製品の特徴を評価したり計測するために、しばしば使用される。この種の製品は、典型的にはウェーハ上に形成され、また、たとえばチタニウムカーバイドのウェーハ上に形成される磁気読み取り・書き込みヘッドのような製品をも含み得る。AFMは、この種デバイスの製作中または開発中に、製作されつつあるデバイスを実質的に破壊しない態様で、有益な度量衡学的情報を提供する。
従来のAFM探針は、典型的には1個のシリコン片持ち梁に1個のシリコン接触部(片持ち梁に対して垂直に、または例えば数度から10度といった僅かな角度で張り出しているAFMチップ)を取り付けたものを含む。チップは長く薄いロッドの形をなしていることが多い。このシリコン接触部は、深い凹部に十分嵌合し得るほど小さな、鋭い尖端を形成するようにエッチングされていることが多い。深く狭い凹部の画像化および計測用に製作された高縦横比チップが、数種類市販されている。一部の高縦横比チップは、集束イオンビームを使用してシリコン接触部を切削し、縦横比 7:1 ないし 10:1 の細長いロッドに加工する方法で製作されている。この故に、縦横比(すなわち全長:直径)10:1 のAFMチップは、直径100 nmの溝内に深さ1,000 nmまで届く能力を持ち得る。他の種類の高縦横比チップは、電子ビーム沈積法を使用しても製作し得るし(例えばEBBDチップ)、また例えば直径が10 nmないし80 nmのカーボンナノチューブでも良い。
限界寸法原子間力顕微鏡 (CDAFM) のような他のAFMデバイスは、限界寸法情報を得る目的で設計されている。この種のAFMデバイスは、球状の、または膨らんだチップ部分を備えており、この部分によって負の勾配を有する表面起伏(すなわちオーバーハング部分、または負の側壁プロファイル)の輪郭を検知することができる。このようなデバイスを使用すれば、AFMチップの球状部分は表面起伏におけるオーバーハング部分の下にまで延びることができる。チップが局部的な表面起伏の変化に追随できるようにするプロファイル追従アルゴリズムと、走査後のチップとプロファイルの相乗解除のためのアルゴリズムが、この種のオーバーハング構造、または負の勾配を有する構造の限界度量衡学的情報を解明するための、このAFMカテゴリの特徴である。
AFMは、試料に関する豊富な度量衡学的情報、または表面起伏に関する情報を決定するための、便利な非破壊的手段を提供するが、かかる技術によって提供され得る情報の多様性は限られている。例えば、ある構造が多数の層で構成されている場合、AFMでは、材料を異にする層の間の界面の位置を決定することができない。それに加えて、一連の2次元的なプロファイルのプロットをもたらすAFM走査法では、多くの状況下において詳細な限界寸法に関する情報を得ることができない。その種の限界寸法には、3次元構造における最大幅の位置や、構造が層界面における局部的勾配遷移を経てある形状から別の形状に変化する場合の正確な遷移点などが含まれるであろう。
典型的には、その種の情報が必要である場合、AFM技術は他の破壊試験技術、たとえば集束イオンビーム切削、ウェーハ剥離実験、またはエッチングなどによって断面を暴露する技術と組み合わされねばならない。そのような技術によって製作プロセスにかなりの時間と費用が加わることは理解できるであろう。
したがって、材料の界面データおよび限界寸法情報をもたらし得る、便利かつ非破壊的な試験技術の必要性が強く感じられている。その種の技術は製作費用を増大させることがごく僅かであることが好ましく、かつAFMのような既存の技術を使用しながら、しかも必要な限界寸法および界面に関する情報を提供するものであることが好ましいであろう。
本発明は、試料のプロファイル走査を使用してこの試料の限界寸法データおよびプロファイル遷移データを見出す方法とシステムに関する。この方法は試料の走査を実行することを含み、走査は複数個の走査線を含む。次いで複数の走査線について局部的な最大点または最小点の位置、あるいは局部的勾配変化点を決定し、局部的最大点または最小点から限界寸法の情報が決定される。
走査は原子間力顕微鏡 (AFM) で得ることができ、局部的な最大点または最小点の情報は、局部的なバンプ、ディップ、走査されたプロファイルにおける勾配変化、あるいはその他の走査線における特異点の形をなすであろう。局部的最大点または最小点から得られる限界情報は、試料の材料界面の位置などの界面情報を含む可能性、あるいは試料の遷移点の位置、またはその他の特徴といった他の限界寸法情報を含む可能性がある。
界面情報その他の情報のような限界寸法情報の正確な3次元描写を形成するために、複数個の走査線で見出された局部的最大点または最小点から、1本の最適線が得られるであろう。それに加えて、複数の局部的最大点または最小点から2本以上の最適線を決定することができ、限界寸法の位置を得るために2本以上の最適線の交点(または最適交点)を決定することができる。
上述の方法は、試料を試験して必要な限界寸法を決定するための、迅速かつ非破壊的で、比較的費用のかからない手段となるものである。これによって、多くの場合、時間のかかる、たとえば試料を切削して種々の材料層を観察する、イオンビーム切削や剥離実験のような試験技術を実施する必要がなくなる。それ故に本発明は、製品の高品質を維持しながら、処理量を大幅に増加せしめる。
本発明のこれら及び他の利点や特徴は、図面と関連する以下の詳細な説明を読むことで明らかとなろう。
本発明によれば、材料の界面データおよび限界寸法情報をもたらし得る、便利かつ非破壊的な試験方法を提供することができる。
以下は、本発明を実行するために現在考えられる最善の実施形態の説明である。この説明は本発明の一般原理を例に沿って解説する目的で行われるものであり、本明細書中に主張されている発明の構成概念を制限する意味を持つものではない。
さて図1には、本発明を利用する際に用いられる原子間力顕微鏡 (AFM) の模式図が示してある。無論、図示されているAFMは例示のためのものであり、本発明は特定のAFMシステムに、あるいは一般的なAFMシステムに限定されるべきものではない。チップ102を備えた片持ち梁100が、チップ102の3軸方向の位置を迅速かつ正確に制御するために、高速xyz圧電チューブスキャナ104に連結されている。レーザー106は、コリメーターレンズ108を通じてレーザービームを片持ち梁100の裏側に向けて照射し、そこでビームは2次元変位センサに向けて反射する。好ましくは、この変位センサは象限光検出器を含む。あるいは、2次元変位センサは圧電抵抗片持ち梁、容量型、誘導性、トンネル型、光学式または光学干渉式のデバイスを含むものであっても良い。光検出器110は、片持ち梁(つまりチップ)の変位と方位を正確に検知し、チップに加わる走査方向 (x) およびそれに垂直な方向 (z) 方向の力を示す、それぞれIXおよびIZの信号を発信する。これらの信号の振幅と正負は、コンピュータ112によって受信され、記録される。
チップ102の位置は、コンピュータ112から試料の上面に平行な平面内でチップを走査するxy−圧電素子114、および深さすなわちz平面方向の変位を走査するz圧電素子116への走査信号に応じて決定される。
コンピュータ112からの信号に応じてもたらされる走査運動に加えて、チップは発振器118から圧電チューブスキャナ104への信号に基づいて、z軸方向に1 kHzより大きく、好ましくは1 - 100 kHzの範囲の高振動数で数オングストロームの振幅(典型的には振動数10 kHz、振幅10オングストローム)で振動させることができる。
また、チップ102には、その公称位置の付近でx軸方向に、やはり1 kHzを超える高振動数(典型的には1 - 100 kHzの範囲)であるが、z軸方向の振動数とは異なる振動数で振動的動作を行わせることもできる。このx軸方向の動作は数オングストロームの振幅(典型的には振動数15 kHzで振幅10オングストローム)である。このx軸方向の振動的動作は、発振器120から圧電チューブスキャナ104への信号に基づいて起こされる。
光検知器回路の一部をなす追加の電子回路(図示されていない)が、光検知器電流を業界で周知されているように、適切なIX信号およびIZ信号に変換する。光検知器からの信号IXおよびIZは、コンピュータ112によって受信され、記録される。IXのIZに対する比が、チップ102との接点における試料の局部的勾配を示す。試料のプロファイルはディスプレイ122上に、コンピュータ112によって用意される信号に応じて表示される。
水平面上では、IZの振幅は最大であり、IXの振幅は、片持ち梁がx軸方向(すなわち走査方向)には捩れ(すなわちトーション)動作を行うことがないため、実質的にゼロである。垂直面上では、IX信号が最大であり、IZ信号は最小である。さらに、IX信号の正負は、表面の勾配が上向きか下向きかを示す。また、IX信号の位相は、表面の勾配の向きによってx 圧電励起信号と同位相か、180°ずれた位相となる。チップと試料の間の平均間隔は、IX信号およびIZ信号の振幅の2乗の大きさから得られる。既知のチップ・試料間平均間隔と、与えられた点における試料の局部的勾配に基づいて、コンピュータは走査の動きを中断させることなく、チップを適切な方向に移動させ、試料に追随し、かつ試料との接触を維持することができる。
当業者には、図2に示されている装置が容易に直流型の(すなわち振動型の励起を伴わない)作動モードに改変可能であることが明白であろう。チップには振動型の動作が加えられないため、発振器118, 120は省かれる。そして片持ち梁から反射されるレーザービームは高周波成分を含まず、それ故に信号IXおよびIZを得るための信号処理は単純化される。
さて図2について見れば、チップ102と試料204における表面起伏の特徴202の間の接触を例示する一形態が図示されている。先に論じたように、チップ102は特徴202の下半分のような負の勾配を有する特徴を表示するために、オーバーハングしている特徴の下にまで拡がり得るよう、膨らんだ末端を有する(限界寸法原子間力顕微鏡(CDAFM)システムにおけるように)ように設計することが可能である。かかるオーバーハングした特徴からのデータを解釈するために、相乗解除アルゴリズムを使用することができる。走査され得る任意の数の特徴の単なる1例にすぎない表面起伏の特徴202によって、当該特徴は局部的な勾配変化206であり得ることが見て取れる。最大点208または最小点210も見出され得る。示されている例では、最大幅208は局部的勾配変化206と同一の位置にある。しかしながら、例えば最大点や最小点ではない局部的勾配変化を有する形状、最大点や最小点を一切持たない形状、頂上部と底部に最大点または最小点があるが、局部的勾配変化を持たない形状のような他の形状も走査することができる。したがって本発明は、開示されている形状に限定されるべきではない。
図3および図4を参照しつつ、本発明を、ディスクドライブのような磁気データ記録デバイス用の書き込み磁極に対して行われる走査に関して説明する。但し、本発明は種々の任意の構造に対して実施し得るのであり、磁気書き込みヘッドを含む試料に限定されるべきではないことを理解すべきである。それ故、図3は製作の中間工程における書き込みヘッドの末端(空気ベアリング表面(すなわちABS))を示す図である。この図は台形の書き込み磁極302を示す。書き込み磁極の上面にマスク構造304 、たとえばフォトレジスト層または他の材料から成るマスクを含む構造が設けられ得る。書き込み磁極302は、ある種の限界寸法を有する。たとえば図3に示すごとく、書き込み磁極はその頂上部に最大幅306を持ち、この最大幅位置は、書き込み磁極302とマスク層304の界面が存在する位置でもある。書き込み磁極302の頂上部306における最大幅は、書き込み磁極302の最終幅を決定する故に、決定的に重要である。図3中に見ることができるもう一つの限界寸法は、書き込み磁極の底部308における最小幅である。図4については、これは書き込み磁極を上から見た図であり、書き込み磁極302は実質的に一定の断面を持つ磁極先端部と、外向きに広がる部分を持つことが見て取れる。書き込み磁極302が実質的に一定の断面から末広がり部分に移行する点は、フレア点310と呼ばれる。このフレア点310の位置は、その空気ベアリング表面 (ABS) 、すなわち最終磁極が磁気ディスクに向き合うようにカットされる計画位置からの距離が重要な設計点である故に、もう一つの重要情報点である。
先に述べたように、原子間力顕微鏡では、表面起伏に関する情報しか得られない。異種材料間の界面の位置のような材料に関する情報を得るためには、以前は集束イオンビーム (FIB) を使用して試料の断面を観察したり、あるいは剥離実験を行うなどの破壊試験法を実施する必要があった。しかるに本発明者等は、材料が異なると種々の製作過程に反応する速度も異なること、たとえばイオン切削法はマスク材料と磁極材料の間に選択切削性を有し、それ故に磁極層を凹んだプロファイルに形成することを認識している。材料の界面についての若干の手掛かりを、表面起伏の内に検知することができる。適切なデータ解釈アルゴリズムを使用して、材料界面ならびに上述したようなある種の限界寸法の位置を表示する画像を発生させることができる。
図5において、グラフ502はABSから見た書き込み磁極302の複数の走査線を重ねて示したものである。図6は、走査線複数の透視図である。図5では、走査線の多くが磁極302の両側に、こぶまたは局部的勾配変化点504のような特異点を1個ずつ持っているのが見て取れる。これら特異点504のそれぞれは、図3に説明されている磁極302とそれを被覆するマスク層304の間の界面の位置を示している。また、これはその特定プロファイル走査における、磁極302の頂上部にある局部的最大幅部分306の位置をも示す。
書き込み磁極のような構造が形成される場合、その構造を構成する種々異なった材料の層は、種々の過程に対して異なった速度で反応する。現在取り上げられている例では、図3で説明されている構造は磁極302と、それを被覆するマスク構造304を含む。磁極302を形成する際、マスクで被覆されていない磁極材料を除去するために、イオン切削法のような材料除去法が使用される。ところが、マスク材料は磁極を構成している磁性材料とは異なる速度で除去される。この結果、磁極302とマスク304の界面の位置306で、構造プロファイルの変化が生じる。それ故、この界面は、図5に示す走査データにおけるこぶ、または局部的勾配変化点504として顕在化されるのである。
さて図6では、走査線を等尺図として見ることができる。先に述べたように、この書き込み磁極の例に関しては、ある限界寸法は、書き込み磁極の局部的最大幅およびフレア点310の位置(図3および4参照)を含む。図6に示すようなAFM走査からこれらの限界寸法を決定するためには、まず、それぞれのプロファイル線上に若干の限界点を決定しなければならない。例えば、先に論じたこぶ、または局部的勾配変化点504は各プロファイル上に見出すことができ、これらのこぶを用いて最適線603を見出し、書き込み磁極302の頂上部幅を、さらに正確に決定することができる。磁極302の最大幅306の位置をより良く決定するために、複数の走査に走査線適合化アルゴリズムを適用することができる。
やはり先に論じたように、もう一つの重要な情報点は、フレア点310(図4参照)の位置である。図6について、各プロファイル上に、一定断面部分およびフレア部分に沿って書き込み磁極の下端を示す点602を決定することができる。第1の最適線604は、走査の一定断面領域内にある点602と関係を持たせることができる。次いで、書き込み磁極の末広がり部分内にある点602を結ぶ第2の最適線606を見出すことができる。すると、最適線604、606の交点607を見出すことができる。この交点607が、書き込み磁極302の底部フレア点310の位置を正確に表す。同様の試行によってマスクと磁極の界面と同一の平面における最適線603および605を決定し、交点609を求めれば、頂上部フレア位置が得られる。この頂上部フレア点609はきわめて重要な限界寸法である。もし特徴が1平面上に構成されているならば、第1および第2最適線は交差する筈であることを指摘すべきである。しかしながら、これらの線が交差しない状態にあるならば、交点607および609は2本の線の交点の最良の近似として見出し得る。かかる近似は、例えば第1および第2の最適線を連結する可能な限り短い線に沿った1個の中間点であり得るであろう。これは例えば、2本の線が互いに交差する場合、それらが互いに重なる位置であり得る。
最適線の作図が、走査される構造の片側のみについてしか例示されていないことを指摘すべきであろう。しかしながら、これは分かり易くするために過ぎず、最適線を求める過程は構造の両側について実行され得ることを理解すべきである。本発明の説明が磁気記録用書き込みヘッドの走査について説明されてきたが、本発明は数知れない他の種類の試料、例えばSiウェーハ上に作られる半導体回路などにも適用され得ることも指摘しておかねばならない。
図7は、試料のAFM走査によって限界寸法を決定する方法700を示している。まず、ステップ702で試料の走査が実行される。この走査には、複数のプロファイル走査線が含まれている。次に、限界寸法に関する情報の検索が最終目的であるならば、ステップ703で限界寸法原子間力顕微鏡 (CDAFM) 用のチップ試料相乗解除アルゴリズムを実行して真の特徴プロファイルを解明する。このステップ703は、度量衡学的情報が引き出されようとしている場合に利用され得る。次いでステップ704では、ステップ702で得られた走査線のそれぞれにおける局部的最大点または最小点の位置、もしくは局部的勾配変化点の位置が捜し出される。先に論じたように、これら局部的最大点または最小点、あるいは勾配変化点の位置は、走査線におけるこぶ等の特異点504または602の形をとっているであろう。次いでステップ706で、それぞれの走査線における局部的な最大点、最小点または勾配変化点から、1本以上の最適線が見出される。実質的に交差する2本の最適線が見出されるならば、任意のステップ708を設けて交点を見出すことができる。交点は、最大点、最小点または勾配変化点が存在する面に適した線を使って見出すことができる。ステップ710では界面に関する情報を含む試料の3次元プロファイルを、走査線、最適線、また適用可能ならば交点から得ることができる。最後にステップ712で、限界寸法 (CD) およびフレア点情報が得られる。
以上、種々の実施形態について説明してきたが、それらは単に例として示されたのであり、本発明を限定するものではないことを理解されたい。例えば、本発明は原子間力顕微鏡について説明されているが、本発明は他の走査技術、例えばそれに限定されるものではないが、走査トンネル顕微鏡などを使用して実施し得るであろう。本発明の範囲内にある他の実施形態も、当業者には明白になるであろう。それ故、本発明の範囲の広さは上に述べた例示的実施形態のいかなるものにも限定されず、冒頭に記載した特許請求範囲およびそれらの均等物によってのみ定義されるべきである。
試料の走査に用いられるシステムの模式的説明図である。 原子間力顕微鏡の探針が表面起伏のある試料を走査している様子を示す図である。 製作の中間段階における磁気書き込み磁極のABSを示す図である。 図3の4 4 線から見た図である。 図4に描かれている試料の走査線の累積を示す図である。 本発明の一実施形態における走査線を3次元的に示した図であって、複数の局部的最大点および最小点から決定される最適線を示す図である。 試料の走査によって限界寸法を決定する方法を例示する流れ図である。
符号の説明
100…片持ち梁、
102…チップ、
104…圧電チューブスキャナ、
106…レーザー、
108…コリメーターレンズ、
110…光検出器、
112…コンピュータ、
114…xy−圧電素子、
118…発振器、
120…発振器、
122…ディスプレイ、
202…特徴、
204…試料、
206…勾配変化、
208…最大点、
210…最小点、
302…磁極、
304…マスク構造、
306…最大幅、
308…底部、
310…フレア点、
502…グラフ、
504…局部的勾配変化点、
602…点、
603、605…最適線、
604…第1の最適線、
606…第2の最適線、
607…交点、
609…頂上部フレア点。

Claims (22)

  1. 試料の限界寸法を決定する方法であって、
    複数本の走査線を含む試料の走査を実行するステップと、
    前記複数の走査線に属する個々の走査線について、最大点、最小点または局部的勾配変化点の位置を決定するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1記載の限界寸法を決定する方法において、走査がチップ・特徴の相乗解除能力を有する原子間力顕微鏡を使用して実行されることを特徴とする方法。
  3. 請求項1記載の限界寸法を決定する方法において、局部的最大点が走査プロファイルにおける特異点によって表されることを特徴とする方法。
  4. 試料の材料界面情報を決定する方法であって、
    複数の走査線の発生を含む試料の走査を実行するステップと、
    チップ・試料相乗解除を実行するステップと、
    チップ・試料相乗解除後、前記複数本の走査線の1本以上における特異点の位置を決定するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  5. 請求項4記載の材料界面情報を決定する方法において、走査が原子間力顕微鏡を使用して実行されることを特徴とする方法。
  6. 請求項4の記載の材料界面情報を決定する方法において、特異点の少なくとも1個が、局部的最大点、局部的最小点、または局部的勾配変化点によって表されることを特徴とする方法。
  7. 試料の限界寸法を決定する方法であって、
    複数本の走査線を含む試料の走査を実行するステップと、
    前記走査線のチップ・試料相乗解除を実行するステップと、
    前記複数本の走査線の2本以上における局部的な最大点または最小点または勾配変化点を見出すステップと、
    前記複数本の走査線を連結するための最適線を見出すステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  8. 請求項7記載の限界寸法を決定する方法において、前記走査が原子間力顕微鏡を使用して実行されることを特徴とする方法。
  9. 試料の限界寸法を決定する方法であって、
    複数本の走査線を含む試料の走査を実行するステップと、
    前記走査線のチップ・試料相乗解除を実行するステップと、
    前記複数本の走査線の内の1本以上における局部的な最大点または最小点または勾配変化点を見出すステップと、
    前記最大点または最小点または勾配変化点の第1のセットに基づく第1の最適線を見出すステップと、
    前記最大点または最小点または勾配変化点の第2のセットに基づく第2の最適線を見出すステップと、
    前記第1および第2の最適線の交点を見出すステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  10. 請求項9記載の限界寸法を決定する方法において、前記走査が原子間力顕微鏡を使用して実行されることを特徴とする方法。
  11. 請求項9記載の限界寸法を決定する方法において、前記第1および第2の最適線の交点が限界寸法の位置を決定することを特徴とする方法。
  12. 請求項9記載の限界寸法を決定する方法において、前記局部的な最大点または最小点または勾配変化点が走査線における局部的特異点として表されることを特徴とする方法。
  13. 試料の限界寸法を決定するシステムであって、
    原子間力顕微鏡探針と、
    前記原子間力顕微鏡探針に連結されており、該探針からの走査データの受信、チップ・試料相乗の解除、および解釈を行い、かつ当該探針の位置を制御するコンピュータと、
    前記コンピュータと一体化されているか、もしくは連結されており、コンピュータ読み取り可能な命令を記憶するメモリと、を有し、
    前記コンピュータ読み取り可能な命令は、
    複数本の走査線を含む試料の走査を実行するための命令と、
    走査された特徴のプロファイルを解像する目的でチップ・試料相乗解除を行うための命令と、
    前記複数本の走査線の内の4本以上について局部的な最大点または最小点または勾配変化点を見出すための命令と、
    前記最大点または最小点または局部的勾配変化点の第1のセットに基づく第1の最適線を見出すための命令と、
    前記最大点または最小点または局部的勾配変化点の第2のセットに基づく第2の最適線を見出すための命令と、
    前記第1および第2の最適線の交点を見出すための命令と、
    を含むことを特徴とするシステム。
  14. 請求項13記載のシステムにおいて、前記局部的な最大点と最小点または勾配変化が走査線における局部的特異点で表わされることを特徴とするシステム。
  15. 請求項13記載のシステムにおいて、さらに試料内部で定義され計測される限界寸法を含む試料の3次元モデルを作成するための命令を含むことを特徴とするシステム。
  16. 請求項13記載のシステムにおいて、さらに、前記局部的最大点と最小点または局部的勾配変化点から界面に関する情報を決定するための命令を含むことを特徴とするシステム。
  17. 請求項13記載のシステムにおいて、さらに、前記局部的最大点と最小点または局部的勾配変化から界面に関する情報を決定するための命令と、該界面に関する情報を含む試料の3次元モデルを作成するための命令を含むことを特徴とするシステム。
  18. コンピュータ読み取り可能な媒体に収録されているコンピュータプログラムであって、
    複数本の走査線を含む試料の走査を実行するための命令と、
    前記走査線のチップ・試料相乗解除を実行するための命令と、
    前記複数本の走査線の内の4本以上について局部的な最大点または最小点または勾配変化点を見出すための命令と、
    前記最大点または最小点または勾配変化点の第1のセットに基づく第1の最適線を見出すための命令と、
    前記最大点または最小点または勾配変化点の第2のセットに基づく第2の最適線を見出すための命令と、
    前記第1および第2の最適線の交点を見出すための命令と、
    を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  19. 請求項18記載のコンピュータプログラムにおいて、前記試料の走査を実行するための命令が、原子間力顕微鏡を使用して試料の操作を実行するための命令と、前記走査のチップ・試料相乗解除のための命令を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  20. 請求項18記載のコンピュータプログラムにおいて、さらに前記局部的な最大点または最小点または局部的な勾配変化点から界面に関する情報を決定するための命令を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  21. 請求項18記載のコンピュータプログラムにおいて、さらに前記試料の限界寸法を含むグラフィカルモデルを作成するための命令を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  22. 請求項18記載のコンピュータプログラムにおいて、さらに前記局部的な最大点と最小点または局部的な勾配変化点から界面に関する情報を決定するための命令と、前記試料の界面に関する情報を含むグラフィカルモデルを作成するための命令を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
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