JP2006341683A - 車両用冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 クロスフローファンを用いた車両用冷却装置において、送風機の消費動力の増加を抑制する。
【解決手段】 送風機6がクロスフローファンである車両用冷却装置において、ケーシング61におけるスタビライザ610よりも空気流れ上流側の部位に、送風機6に向かって流れる走行風の一部をケーシング61の外に逃がす開口部611を設ける。これによると、羽根車60の回転を阻害する領域Aへ流れようとする走行風が開口部611から逃がされるため、電動モータ62の消費動力の増加を抑制することができる。また、ラム圧が高くなる高車速域で開口部611が開かれた状態では、電動モータ62の電圧を低下させても熱交換器通過風量の減少は僅かであるため、高車速域では電動モータ62の電圧を低下させて電動モータ62の消費電力を少なくする。
【選択図】 図1
【解決手段】 送風機6がクロスフローファンである車両用冷却装置において、ケーシング61におけるスタビライザ610よりも空気流れ上流側の部位に、送風機6に向かって流れる走行風の一部をケーシング61の外に逃がす開口部611を設ける。これによると、羽根車60の回転を阻害する領域Aへ流れようとする走行風が開口部611から逃がされるため、電動モータ62の消費動力の増加を抑制することができる。また、ラム圧が高くなる高車速域で開口部611が開かれた状態では、電動モータ62の電圧を低下させても熱交換器通過風量の減少は僅かであるため、高車速域では電動モータ62の電圧を低下させて電動モータ62の消費電力を少なくする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、熱交換器および送風機を備える車両用冷却装置に関し、特に、送風機としてクロスフローファンを用いた車両用冷却装置に関するものである。
車両用冷却装置の送風機としては、軸流ファンが多用されている。これは、ラム圧(走行動圧)の有効利用ができることと、ファン効率が良いことがその理由となっている。しかし、熱交換器が扁平横長の場合、軸流ファンのファン径は大きくとれず,更には熱交換器の風速分布が悪くなることで、軸流ファンよりもクロスフローファンの方が高効率となる場合もある。
しかしながら、車両用冷却装置の送風機としてクロスフローファンを用いた場合、送風機の消費動力が増加するという問題を抱えている。
すなわち、図9に示すように、クロスフローファンは多数枚の翼(ファンブレード)600が配設された羽根車60を備え、一般的に翼600は羽根車60の回転向きCに対し前面側が凹となる形状である。そして、羽根車60における熱交換器4、5側の面、換言すると羽根車60における空気流れ上流側の面には、一様にラム圧がかかり、このうち、スタビライザ610に近い側の符号Aで示す領域ではラム圧が羽根車60の回転を阻害し、スタビライザから遠い側の符号Bで示す領域ではラム圧が羽根車60の回転を助長する。
その際、回転向きCに対し背面側である翼600の凸面よりも、回転向きCに対し前面側である翼600の凹面の方により力がかかり、ラム圧が羽根車60の回転を阻害する領域Aでは主に翼600の凹面の方にラム圧が作用するため、送風機6の消費動力が増加してしまう。
本発明は上記点に鑑みて、クロスフローファンを用いた車両用冷却装置において、送風機の消費動力の増加を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、走行に伴って走行風が導入されるエンジンルーム(2)内に配設され、空気流を発生する送風機(6)と、エンジンルーム(2)内で且つ送風機(6)の空気流れ上流側に配設され、走行風の空気および送風機(6)の送風空気と熱交換媒体との間で熱交換を行う熱交換器(4、5)とを備え、送風機(6)は、回転軸周りに多数枚の翼(600)が配設された羽根車(60)と、羽根車(60)を回転駆動する電動モータ(62)と、羽根車(60)が収納されるケーシング(61)とを備え、空気流の逆流を防止するスタビライザ(610)がケーシング(61)に形成され、羽根車(60)の回転軸と直角な断面内を空気が通過するクロスフローファンである車両用冷却装置において、ケーシング(61)におけるスタビライザ(610)よりも空気流れ上流側の部位に設けられ、送風機(6)に向かって流れる走行風の一部をケーシング(61)の外に逃がす開口部(611)と、開口部(611)の開度および電動モータ(62)に印加されるモータ電圧を、車速に応じて調整する制御手段(7、8、63)とを備えることを特徴とする。
これによると、羽根車の回転を阻害する領域へ流れようとする走行風が開口部から逃がされるため、羽根車の回転を阻害する領域へ流れる風が少なくなる。したがって、クロスフローファンを用いた車両用冷却装置において、送風機の消費動力の増加を抑制することができる。
また、ラム圧が高くなる高車速域で開口部が開かれた状態では、モータ電圧を低下させても熱交換器通過風量の減少は僅かであり、一方、走行風を開口部から逃がすことにより熱交換器通過風量が増加する。そこで、高車速域では、モータ電圧を低下させることにより電動モータの消費電力を少なくしつつ、開口部を開くことにより熱交換器通過風量を確保することができる。
請求項2に記載の発明のように、制御手段(7、8、63)は、低車速域よりも高車速域で開口部(611)の開度を増加させるとともにモータ電圧を低下させるようにしてもよい。
請求項3に記載の発明では、制御手段(7、8、63)は、低車速域では開口部(611)を全閉にするとともにモータ電圧を所定電圧に制御し、高車速域では開口部(611)を全開にするとともに電動モータ(62)への電圧の印加を停止することを特徴とする。
これによると、ラム圧が低い低車速域では開口部を全閉にするため、送風機が開口部から空気を吸い込むことを防止できる。換言すると、熱交換器を通過しない空気が吸い込まれることを防止できる。
また、高車速域では、電動モータへの電圧の印加を停止することにより電動モータの消費電力を0にすることができるとともに、開口部を全開にすることにより熱交換器通過風量を最大限に確保することができる。
請求項4に記載の発明では、制御手段(7、8、63)には、第1設定車速と、第1設定車速よりも速度が高い第2設定車速とが設定されており、制御手段(7、8、63)は、第1設定車速未満では、開口部(611)を全閉にするとともにモータ電圧を所定電圧に制御し、第1設定車速と第2設定車速との間では、車速が高くなるほど開口部(611)の開度を増加させるとともにモータ電圧を低下させ、第2設定車速を超えると、開口部(611)を全開にするとともに電動モータ(62)への電圧の印加を停止することを特徴とする。
ところで、本発明者の検討によると、低車速域では開口部を全閉にした場合に熱交換器通過風量が最大になり、高車速域では開口部を全開にした場合に熱交換器通過風量が最大になり、中間車速域では、開口部を全閉または全開にするよりも、車速が高くなるほど開口部の開度を増加させる方が熱交換器通過風量が増加することが確認された。
また、開口部が全閉または全開以外の場合、すなわち開口部が中間開度の場合、低車速域では電動モータへの印加電圧の差により熱交換器通過風量が大きく異なるものの、高車速域では電動モータへの印加電圧の差による熱交換器通過風量の差は僅かであることが確認された。
したがって、請求項4に記載の発明によると、全車速域において最大の熱交換器通過風量を確保しつつ、電動モータの消費電力を最小にすることができる。
請求項5に記載の発明では、走行に伴って走行風が導入されるエンジンルーム(2)内に配設され、空気流を発生する送風機(6)と、エンジンルーム(2)内で且つ送風機(6)の空気流れ上流側に配設され、走行風の空気および送風機(6)の送風空気と熱交換媒体との間で熱交換を行う熱交換器(4、5)とを備え、送風機(6)は、回転軸周りに多数枚の翼(600)が配設された羽根車(60)と、羽根車(60)を回転駆動する電動モータ(62)と、羽根車(60)が収納されるケーシング(61)とを備え、空気流の逆流を防止するスタビライザ(610)がケーシング(61)に形成され、羽根車(60)の回転軸と直角な断面内を空気が通過するクロスフローファンである車両用冷却装置において、ケーシング(61)におけるスタビライザ(610)よりも空気流れ上流側の部位に設けられ、送風機(6)に向かって流れる走行風の一部をケーシング(61)の外に逃がす開口部(611)と、開口部(611)の開度および電動モータ(62)に印加されるモータ電圧を、電動モータ(62)に流れるモータ電流に応じて調整する制御手段(7、8、63)とを備えることを特徴とする。
ところで、送風機用電動モータに流れるモータ電流は車速と相関があり、車速が高くなるほどモータ電流が増加する。したがって、モータ電流に応じて開口部の開度およびモータ電圧を調整するようにした請求項5に記載の発明においても、請求項1に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項6に記載の発明では、制御手段(7、8、63)は、印加電圧毎にモータ電流の閾値が設定されており、高印加電圧状態におけるモータ電流が高印加電圧状態の閾値未満のときには高印加電圧状態を維持し、高印加電圧状態におけるモータ電流が高印加電圧状態の閾値以上になると低印加電圧状態に移行させ、低印加電圧状態におけるモータ電流が低印加電圧状態の閾値未満になると高印加電圧状態に移行させることを特徴とする。
これによると、低車速時には高印加電圧状態とし、高車速時には低印加電圧状態とすることができる。
請求項7に記載の発明のように、制御手段(7、8、63)は、高印加電圧状態よりも低印加電圧状態のときに開口部(611)の開度を増加させるようにしてもよい。
請求項8に記載の発明では、制御手段(7、8、63)は、高印加電圧状態のときに開口部(611)を全閉にし、低印加電圧状態のときに開口部(611)を全開にすることを特徴とする。
これによると、高印加電圧状態のとき、すなわち低車速時には、開口部を全閉にするため、送風機が開口部から空気を吸い込むことを防止できる。換言すると、熱交換器を通過しない空気が吸い込まれることを防止できる。
また、低印加電圧状態のとき、すなわち高車速時には、開口部を全開にすることにより熱交換器通過風量を最大限に確保することができる。
請求項9に記載の発明では、走行に伴って走行風が導入されるエンジンルーム(2)内に配設され、空気流を発生する送風機(6)と、エンジンルーム(2)内で且つ送風機(6)の空気流れ上流側に配設され、走行風の空気および送風機(6)の送風空気と熱交換媒体との間で熱交換を行う熱交換器(4、5)とを備え、送風機(6)は、回転軸周りに多数枚の翼(600)が配設された羽根車(60)と、羽根車(60)を回転駆動する電動モータ(62)と、羽根車(60)が収納されるケーシング(61)とを備え、空気流の逆流を防止するスタビライザ(610)がケーシング(61)に形成され、羽根車(60)の回転軸と直角な断面内を空気が通過するクロスフローファンである車両用冷却装置において、ケーシング(61)におけるスタビライザ(610)よりも空気流れ上流側の部位に設けられ、送風機(6)に向かって流れる走行風の一部をケーシング(61)の外に逃がす開口部(611)と、開口部(611)の開度および電動モータ(62)に印加されるモータ電圧を、電動モータ(62)の回転数に応じて調整する制御手段(7、8、63)とを備えることを特徴とする。
ところで、送風機用電動モータの回転数はモータ電流と相関があるため、電動モータの回転数に応じて開口部の開度およびモータ電圧を調整するようにした請求項9に記載の発明においても、請求項1または5に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項10に記載の発明のように、制御手段(7、8、63)は、開口部(611)の開度を調整する開度調整手段(7)と、モータ電圧を調整するモータ駆動回路(63)と、開度調整手段(7)およびモータ駆動回路(63)を制御する制御装置(8)とを備えるものとすることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は第1実施形態に係る車両用冷却装置を搭載した車両の模式的な断面図である。
本発明の第1実施形態について説明する。図1は第1実施形態に係る車両用冷却装置を搭載した車両の模式的な断面図である。
図1に示すように、車両前端部で且つフード1の下方のエンジンルーム2には、車両の走行に伴って走行風が導入されるようになっており、このエンジンルーム2内には冷却装置3が配置されている。
冷却装置3は、図示しない水冷式内燃機関の冷却水を冷却するラジエータ4、図示しない冷凍サイクル(空調装置)の冷媒を冷却するコンデンサ5、ラジエータ4およびコンデンサ5に冷却風を送風する送風機6、および制御手段(詳細後述)から構成されている。なお、ラジエータ4およびコンデンサ5は本発明の熱交換器に相当し、冷却水および冷媒は本発明の熱交換媒体に相当する。
ラジエータ4は、走行風の空気および送風機6の送風空気と冷却水との間で熱交換を行うものであり、コンデンサ5は、走行風の空気および送風機6の送風空気と冷媒との間で熱交換を行うものである。
送風機6は、ラジエータ4およびコンデンサ5よりも空気流れ下流側に配設されている。また、送風機6は、回転軸周りに多数枚の翼600が配設された羽根車60と、羽根車60が収納されたケーシング61と、羽根車60を回転駆動する電動モータ62とを有し、羽根車60の回転により羽根車60の回転軸と直角な断面内を空気が通過するクロスフローファンである。電動モータ62に印加される電圧(以下、モータ電圧という)は、モータ駆動回路63によって調整されるようになっている。
ケーシング61は、例えば樹脂よりなり、羽根車60の回転により発生した空気流がラジエータ4およびコンデンサ5を通過するように空気流をガイドする。また、ケーシング61は、羽根車60の回転により発生した空気流の逆流を防止するスタビライザ610が形成されている。
そして、羽根車60が回転することによりスタビライザ610近傍を中心とする渦流(循環流)が誘起され、前述したように、羽根車60の回転軸と直角な断面内を空気が通過する。羽根車60は、例えば樹脂よりなる。羽根車60の翼600は、羽根車60の回転向きCに対し前面側が凹となる形状である。
ケーシング61におけるスタビライザ610よりも空気流れ上流側の部位には、送風機6の羽根車60に向かって流れる走行風の一部をケーシング61の外に逃がす複数の開口部611が形成されている。
ケーシング61における開口部611の外側部位には、開口部611の開度を調整する開度調整手段7が設けられている。開度調整手段7は、開口部611を開閉する弁70と、この弁70を駆動する駆動装置71とからなる。
この開度調整手段7および前述したモータ駆動回路63は、制御装置8によって制御されるようになっている。制御装置8は、図示しないCPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータを備え、マイクロコンピュータに記憶したプログラムに従って演算処理を行うものである。
そして、本実施形態では、制御装置8には車速信号が入力され、制御装置8は、車速信号に基づいて開口部611の開度およびモータ電圧の各制御目標値を演算し、演算結果に基づいて開度調整手段7およびモータ駆動回路63を制御するようになっている。なお、開度調整手段7、モータ駆動回路63、および制御装置8は、本発明の制御手段を構成する。
上記構成になる冷却装置は、開口部611が閉じられた状態では、従来と同様にして走行風の空気または送風機6の送風空気がラジエータ4およびコンデンサ5を通過する。
一方、走行中に開口部611が開かれると、ラジエータ4およびコンデンサ5を通過して羽根車60に向かって流れる走行風の一部が、開口部611からケーシング61の外に逃がされる。
このとき、羽根車60の回転を阻害する領域Aに向かっていた走行風が開口部611からケーシング61の外に逃がされ、換言すると、羽根車60の回転を阻害する領域Aへ流れる風が少なくなる。したがって、送風機6の消費動力の増加が抑制され、また、送風機6の消費動力の増加が抑制されることによって羽根車60の回転数が上昇するため、ラジエータ4およびコンデンサ5を通過する風量(以下、熱交換器通過風量という)が増加する。
ここで、開口部611の制御方法等を検討するために基礎的な実験を行ったので、それらについて図2〜図5に基づいて説明する。
図2は、縦軸は風がラジエータ4およびコンデンサ5を通過する時点での風速(以下、熱交換器通過風速という)、横軸は車速であり、モータ電圧を12Vとし、開口部611の開度を全開、半開、全閉に設定した場合の、開口部611の開度毎の車速に対する熱交換器通過風速を示している。
図3は、縦軸は電動モータ62に流れる電流(以下、モータ電流という)、横軸は車速であり、モータ電圧を12Vとし、開口部611の開度を全開、半開、全閉に設定した場合の、開口部611の開度毎の車速に対するモータ電流を示している。
図4は、縦軸は熱交換器通過風速、横軸は車速であり、開口部611を全開とし、モータ電圧を12V、6V、0Vに設定した場合の、モータ電圧毎の車速に対する熱交換器通過風速を示している。
図5は、縦軸は熱交換器通過風速、横軸は車速であり、開口部611を半開とし、モータ電圧を12V、6V、0Vに設定した場合の、モータ電圧毎の車速に対する熱交換器通過風速を示している。
図2、図3からは以下のことが明らかである。まず、車速が約40km/h以下では、開口部611が全閉の場合に、熱交換器通過風速が最も高く、すなわち熱交換器通過風量が最も多く、且つモータ電流が最小となる。
車速が約65km/h以上では、開口部611が全開の場合に熱交換器通過風速が最も高く、開口部611が半開の場合にモータ電流が最小となる。
車速が約40〜65km/hの範囲のうち40km/hに近い速度域では、開口部611の開度による熱交換器通過風速の差は少なく、開口部611が全閉の場合にモータ電流が最小となる。
車速が約40〜65km/hの範囲のうち65km/hに近い速度域では、開口部611が全開の場合に熱交換器通過風速が最も高く、開口部611が半開の場合にモータ電流が最小となる。
図4、図5からは以下のことが明らかである。まず、図4に示すように、開口部611が全開の場合、車速が60km/h以上では、モータ電圧を変えても熱交換器通過風速の差は微小である。それに対し、図5に示すように、開口部611が半開の場合、車速が40km/h以下ではモータ電圧毎の熱交換器通過風速の差が大きいものの、車速が高くなるのに伴ってその差は減少する。
以上の結果に基づき、開口部611の開度およびモータ電圧を図6に示すように制御する。すなわち、車速が約40km/h以下では、開口部611を全閉にするとともにラジエータ、コンデンサの負荷に応じてモータ電圧を12Vにする。車速が約60km/h以上では、開口部611を全開にするとともにモータ電圧を0Vにする。車速が約40km/h〜約60km/hの間では、車速が高くなるのに伴って、開口部611の開度を全閉から全開まで連続的に増加させるとともにモータ電圧を12Vから0Vまで連続的に低下させる。このように開口部611の開度およびモータ電圧を制御することにより、全車速域において最大の熱交換器通過風量を確保しつつ、電動モータ62の消費電力を最小にすることができる。
図7は、開口部611の開度およびモータ電圧を図6のように制御した場合の、熱交換器通過風速およびモータ電流と車速との関係を示している。また、図7には、同程度の風速を得る軸流ファンを用いた場合のモータ電流を、比較のために破線で示している。
クロスフローファン(本実施形態)のモータ電流と軸流ファンのモータ電流とを比較すると、車速が30〜50km/hの速度域ではクロスフローファンの方が僅かに大きいものの、それ以外の速度域ではクロスフローファンの方が小さく、モード走行した際でも軸流ファンよりも低動力であると推定される。
本実施形態では、開口部611が開かれた状態では、羽根車60の回転を阻害する領域Aへ流れようとする走行風が開口部611から逃がされるため、羽根車60の回転を阻害する領域Aへ流れる風が少なくなる。したがって、クロスフローファンを用いた車両用冷却装置において、電動モータ62の消費動力の増加を抑制することができる。
ところで、ラム圧が高くなる高車速域で開口部611が開かれた状態では、モータ電圧を低下させても熱交換器通過風量の減少は僅かであり、一方、走行風を開口部611から逃がすことにより熱交換器通過風量が増加する。そして、本実施形態では、高車速域ではモータ電圧を低下させるとともに開口部911を開くため、電動モータ62の消費電力を少なくしつつ、熱交換器通過風量を確保することができる。
また、ラム圧が低い低車速域では開口部911を全閉にするため、送風機6が開口部911から空気を吸い込むことを防止できる。換言すると、ラジエータ4およびコンデンサ5を通過しない空気が吸い込まれることを防止できる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態では、車速に応じて開口部611の開度およびモータ電圧を制御したが、本実施形態は、モータ電流に応じて開口部611の開度およびモータ電圧を制御するようにしたものである。
本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態では、車速に応じて開口部611の開度およびモータ電圧を制御したが、本実施形態は、モータ電流に応じて開口部611の開度およびモータ電圧を制御するようにしたものである。
このため、制御装置8にはモータ電圧信号が入力され、制御装置8は、モータ電圧信号に基づいて開口部611の開度およびモータ電圧の各制御目標値を演算し、演算結果に基づいて開度調整手段7およびモータ駆動回路63を制御するようになっている。因みに、モータ電流は車速と相関があり、車速が高くなるほどモータ電流が増加する。
本実施形態では、図8に示すように、低車速時にはモータ電圧を12Vに制御し(以下、高印加電圧状態という)、高車速時にはモータ電圧を0Vに制御する(以下、低印加電圧状態という)。
具体的には、高印加電圧状態におけるモータ電流が高印加電圧状態の閾値i1(以下、第1閾値という)未満のときには高印加電圧状態を維持し、高印加電圧状態におけるモータ電流が第1閾値i1以上になると低印加電圧状態に移行する。モータ電流がi2となるまで減少した状態で車速が増大すると、車速風の動圧によりモータに付加が加わり、モータ電流はi3まで増大する。モータ電流がi3に達すると、再び電流は減少し、以後、階段状に減少していき、所定の車速に達すると、モータは停止し、車速風によって送風機6は回転する。
また、低車速時に相当する高印加電圧状態のときには開口部611は全閉であり、高車速時に相当する低印加電圧状態のときには、開口部611の開度は、モータ電流の増加に伴って全閉から全開まで連続的に増加する。
本実施形態では、車速と相関があるモータ電流に応じて開口部611の開度およびモータ電圧を制御しているため、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態は、モータ電流に応じて開口部611の開度およびモータ電圧を制御したが、電動モータ62の回転数はモータ電流と相関があるため、電動モータ62の回転数に応じて開口部611の開度およびモータ電圧を制御してもよい。
2…エンジンルーム、4…ラジエータ(熱交換器)、5…コンデンサ(熱交換器)、6…送風機、7…開度調整手段(制御手段)、8…制御装置(制御手段)、60…羽根車、61…ケーシング、62…電動モータ、63…モータ駆動回路(制御手段)、600…翼、610…スタビライザ、611…開口部。
Claims (10)
- 走行に伴って走行風が導入されるエンジンルーム(2)内に配設され、空気流を発生する送風機(6)と、前記エンジンルーム(2)内で且つ前記送風機(6)の空気流れ上流側に配設され、走行風の空気および前記送風機(6)の送風空気と熱交換媒体との間で熱交換を行う熱交換器(4、5)とを備え、
前記送風機(6)は、回転軸周りに多数枚の翼(600)が配設された羽根車(60)と、前記羽根車(60)を回転駆動する電動モータ(62)と、前記羽根車(60)が収納されるケーシング(61)とを備え、空気流の逆流を防止するスタビライザ(610)が前記ケーシング(61)に形成され、前記羽根車(60)の回転軸と直角な断面内を空気が通過するクロスフローファンである車両用冷却装置において、
前記ケーシング(61)における前記スタビライザ(610)よりも空気流れ上流側の部位に設けられ、前記送風機(6)に向かって流れる走行風の一部を前記ケーシング(61)の外に逃がす開口部(611)と、
前記開口部(611)の開度および前記電動モータ(62)に印加されるモータ電圧を、車速に応じて調整する制御手段(7、8、63)とを備えることを特徴とする車両用冷却装置。 - 前記制御手段(7、8、63)は、低車速域よりも高車速域で前記開口部(611)の開度を増加させるとともに前記モータ電圧を低下させることを特徴とする請求項1に記載の車両用冷却装置。
- 前記制御手段(7、8、63)は、低車速域では前記開口部(611)を全閉にするとともに前記モータ電圧を所定電圧に制御し、高車速域では前記開口部(611)を全開にするとともに前記電動モータ(62)への電圧の印加を停止することを特徴とする請求項2に記載の車両用冷却装置。
- 前記制御手段(7、8、63)には、第1設定車速と、前記第1設定車速よりも速度が高い第2設定車速とが設定されており、
前記制御手段(7、8、63)は、
前記第1設定車速未満では、前記開口部(611)を全閉にするとともに前記モータ電圧を所定電圧に制御し、
前記第1設定車速と第2設定車速との間では、車速が高くなるほど前記開口部(611)の開度を増加させるとともに前記モータ電圧を低下させ、
前記第2設定車速を超えると、前記開口部(611)を全開にするとともに前記電動モータ(62)への電圧の印加を停止することを特徴とする請求項1に記載の車両用冷却装置。 - 走行に伴って走行風が導入されるエンジンルーム(2)内に配設され、空気流を発生する送風機(6)と、前記エンジンルーム(2)内で且つ前記送風機(6)の空気流れ上流側に配設され、走行風の空気および前記送風機(6)の送風空気と熱交換媒体との間で熱交換を行う熱交換器(4、5)とを備え、
前記送風機(6)は、回転軸周りに多数枚の翼(600)が配設された羽根車(60)と、前記羽根車(60)を回転駆動する電動モータ(62)と、前記羽根車(60)が収納されるケーシング(61)とを備え、空気流の逆流を防止するスタビライザ(610)が前記ケーシング(61)に形成され、前記羽根車(60)の回転軸と直角な断面内を空気が通過するクロスフローファンである車両用冷却装置において、
前記ケーシング(61)における前記スタビライザ(610)よりも空気流れ上流側の部位に設けられ、前記送風機(6)に向かって流れる走行風の一部を前記ケーシング(61)の外に逃がす開口部(611)と、
前記開口部(611)の開度および前記電動モータ(62)に印加されるモータ電圧を、前記電動モータ(62)に流れるモータ電流に応じて調整する制御手段(7、8、63)とを備えることを特徴とする車両用冷却装置。 - 前記制御手段(7、8、63)は、印加電圧毎にモータ電流の閾値が設定されており、
高印加電圧状態におけるモータ電流が高印加電圧状態の閾値未満のときには前記高印加電圧状態を維持し、
高印加電圧状態におけるモータ電流が高印加電圧状態の閾値以上になると低印加電圧状態に移行させ、
低印加電圧状態におけるモータ電流が低印加電圧状態の閾値未満になると高印加電圧状態に移行させることを特徴とする請求項5に記載の車両用冷却装置。 - 前記制御手段(7、8、63)は、高印加電圧状態よりも低印加電圧状態のときに前記開口部(611)の開度を増加させることを特徴とする請求項6に記載の車両用冷却装置。
- 前記制御手段(7、8、63)は、高印加電圧状態のときに前記開口部(611)を全閉にし、低印加電圧状態のときに前記開口部(611)を全開にすることを特徴とする請求項7に記載の車両用冷却装置。
- 走行に伴って走行風が導入されるエンジンルーム(2)内に配設され、空気流を発生する送風機(6)と、前記エンジンルーム(2)内で且つ前記送風機(6)の空気流れ上流側に配設され、走行風の空気および前記送風機(6)の送風空気と熱交換媒体との間で熱交換を行う熱交換器(4、5)とを備え、
前記送風機(6)は、回転軸周りに多数枚の翼(600)が配設された羽根車(60)と、前記羽根車(60)を回転駆動する電動モータ(62)と、前記羽根車(60)が収納されるケーシング(61)とを備え、空気流の逆流を防止するスタビライザ(610)が前記ケーシング(61)に形成され、前記羽根車(60)の回転軸と直角な断面内を空気が通過するクロスフローファンである車両用冷却装置において、
前記ケーシング(61)における前記スタビライザ(610)よりも空気流れ上流側の部位に設けられ、前記送風機(6)に向かって流れる走行風の一部を前記ケーシング(61)の外に逃がす開口部(611)と、
前記開口部(611)の開度および前記電動モータ(62)に印加されるモータ電圧を、前記電動モータ(62)の回転数に応じて調整する制御手段(7、8、63)とを備えることを特徴とする車両用冷却装置。 - 前記制御手段(7、8、63)は、前記開口部(611)の開度を調整する開度調整手段(7)と、前記モータ電圧を調整するモータ駆動回路(63)と、前記開度調整手段(7)および前記モータ駆動回路(63)を制御する制御装置(8)とを備えることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用冷却装置。
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