JP2006340785A - 香料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】タバコ臭の印象を好ましいニオイに改質する変調用香料組成物、及びこれを用いた消臭剤組成物の提供。
【解決手段】バニリン、エチルバニリン、アニスアルデヒド、ジメチルハイドロキノン、メチルイソオイゲノール、オイゲノール、ヘリオトロピン、クマリン及びサリチル酸シクロヘキシルから選ばれる1種以上の香料を含有する2-メトキシフェノール臭又はタバコ臭の変調用香料組成物、並びに当該香料組成物及び消臭基剤を含有する臭消剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は2-メトキシフェノール(グアヤコール)臭又はタバコ臭の変調用香料組成物、及びこれを用いた消臭剤組成物に関する。
消臭方法は、感覚的方法、化学的方法、生物的方法、物理的方法に大別され、感覚的消臭には、(1)マスキング作用を利用する方法、(2)中和作用を利用する方法、(3)変調作用を利用する方法がある。マスキング作用は、悪臭より強い香りで悪臭を覆い隠す作用であり、中和作用は、マスキングより少量の香料を用い臭気の感覚強度を低下させる作用であり、変調作用は、香りを用いて悪臭の質の印象を変える作用である(非特許文献1)。
近年、消費者のニオイに対する感覚が鋭敏になっており、ニオイに対する消費者の要望も、従来とは変化してきている。タバコ臭に関しては、分煙の促進や禁煙意識の向上に伴って、室内や衣類への付着タバコ臭のレベルが低下してきた。そこで、家庭用タバコ用消臭剤の効果に対する要望としては、弱いタバコ臭を完全に消臭するか、あるいは完全に消臭できない場合、消臭剤使用後のニオイ全体の強さを使用前と同等以下にして、好ましいニオイに改質することが求められている。
従来、香料によるタバコ臭のマスキング技術としては、主に、(1)悪臭より過剰に香料を用いる方法、及び(2)悪臭とは異なる特徴の強い香料を用いる方法がある(特許文献1)。しかし、このマスキング技術を前述の低い悪臭レベルに適用した場合、香料の香りが強すぎたり、香りはごくわずかであっても、特徴のある香りと悪臭とを別々に感じ違和感を生じたりするという問題があった。
従って、前述のような、タバコ臭消臭剤に対する消費者の要望に応えるためには、マスキング以外の技術、特に変調作用を利用した消臭技術の開発が望まれている。
タバコの煙のニオイ成分は、約2000種あるといわれ、非特許文献2には、タバコとタバコの煙に含まれる窒素含有化合物が報告されており、非特許文献3には、紙巻タバコの主流煙の成分が報告されている。しかし、いずれの報告にも、どの成分がニオイ成分として重要なものであるかは述べられていない。
また、非特許文献4には、消臭繊維の消臭効果を定量的に測定するために、アンモニア、アセトアルデヒド、酢酸、硫化水素、ピリジンを使用することが報告されているが、これらの成分は定量のし易さの観点から選ばれた成分であり、どの成分がニオイ成分として重要かは述べられていない。
川崎通昭, 堀内哲嗣郎共著「嗅覚とにおい物質」(社)臭気対策研究協会, p.85-86, 1998 特開2002-275495号公報 Chemical Reviews Vol.77, No.3, p.295-310, 1977 Agric. Biol. Chem., 42(2), 407-410, 1978 日本繊維製品消費科学会誌 Vol.40, No.1, p.45-51, 1999
本発明の目的は、タバコ臭の印象を好ましいニオイに改質する変調用香料組成物、及びこれを用いた消臭剤組成物を提供することにある。
本発明者らは、多成分系であるタバコ臭のニオイのキーとなる成分に対して変調作用を及ぼす香料は、タバコ臭全体に対しても変調作用を有すると考えた。そして、まずタバコの煙を回収し、AEDA(アロマ・エクストラクト・ダイリューション・アナリシス)法を用いて、タバコの煙に含まれるニオイ成分のうち、最もタバコらしいニオイを持つ成分が2-メトキシフェノールであることを突き止めた。次いでこの知見に基づき、2-メトキシフェノールに対して変調作用を有する香料の探索を行った。この結果、特定の香料が、2-メトキシフェノールに対する変調作用を有すること、及びタバコ臭全体に対する変調作用も有することを見出し、本発明を完成した。
ここで、AEDA法とは、無臭空気で段階的に希釈し官能ガスクロマトグラフィーを行い、最も希釈されたサンプルでもニオイとして検知された成分を探す方法である(「香りのメカニズムとその測定・分析、評価技術」技術情報協会,p.96-97, (1999))。
本発明は、バニリン、エチルバニリン、アニスアルデヒド、ジメチルハイドロキノン(p-メトキシベンゼン)、メチルイソオイゲノール、オイゲノール、ヘリオトロピン、クマリン及びサリチル酸シクロヘキシルから選ばれる1種以上の香料を含有する2-メトキシフェノール臭又はタバコ臭の変調用香料組成物(以下、メトキシフェノール臭等変調用香料組成物という)を提供するものである。
また、本発明は、メトキシフェノール臭等変調用香料組成物をタバコ臭に適用するタバコ臭の変調方法を提供するものである。
また、本発明は、メトキシフェノール臭等変調用香料組成物及び消臭基剤を含有する臭消剤組成物を提供するものである。
更に、本発明は、上記臭消剤組成物をタバコ臭に適用するタバコ臭の消臭方法を提供するものである。
本発明の香料組成物及び消臭剤組成物は、タバコ臭やそのタバコ臭の主要成分である2-メトキシフェノールに対し極めて優れた変調効果を示し、香りを強く感じることなく自然な消臭効果を発揮する。
本発明において、香料組成物とは、香料が使用されているが、消臭基剤が組み合わされておらず、水や溶媒等の希釈剤を含まないものを意味し、消臭剤組成物とは、香料と消臭基剤を含有し、更に水や溶媒を含有することできるものを意味する。
本発明において、「2-メトキシフェノール臭又はタバコ臭の変調用香料組成物」とは、次の官能評価を行ったとき、タバコ様コゲ臭の2-メトキシフェノール臭を嗅ぎ分けることができず、かつ、その香料自体とも異なるニオイと評価される香料組成物をいう。
〔官能評価〕
2-メトキシフェノールの0.5mol/Lエタノール溶液と香料の1mol/Lエタノール溶液を用意する。におい紙(6×150mm)の先端に、2-メトキシフェノール溶液0.2μLと香料溶液とを、香料/2-メトキシフェノールのモル比が0、0.1、0.3、0.6、1、2、3、6となるように、2-メトキシフェノールと香料とが接触しないように3mm離して縦列に添加する。
各ニオイ紙サンプル上の2液(2-メトキシフェノールと香料)を一つのニオイとして嗅ぐ。ニオイ紙と鼻との距離は10mm程度とする。香料の量が無い場合、あるいは量が少ない場合には、タバコ様コゲ臭の2-メトキシフェノール臭のみ感じるか、又は嗅ぎ分けることができるが、香料を一定量添加した場合、2-メトキシフェノールの悪臭とは異なるニオイとなる。そのまま更に香料の量を増やし、香料が大過剰になった場合、香料のニオイのみ感じるマスキングの状態となる。全てのサンプルを並べ、2-メトキシフェノール臭とは異なるニオイについて、以下の確認を行う。2-メトキシフェノール臭とは異なるニオイであって、香料そのものとも異なるニオイの場合、その香料は2-メトキシフェノールに対して変調効果を有するという。通常、3名以上の専門パネラーが評価を行う。
〔2-メトキシフェノールに対して変調効果を有する香料〕
本発明の香料組成物に使用される、2-メトキシフェノール又はタバコ臭に対して変調効果を有する香料として、段落0012に記載した香料の1種以上が挙げられる。この中でも変調効果の観点よりバニリン、エチルバニリン、アニスアルデヒド、ヘリオトロピン、クマリン、サリチル酸シクロヘキシルが好ましい。これらの香料は単独で使用してもよいが、組み合わせて使用してもよい。
〔2-メトキシフェノールに対して変調効果を有する香料以外の香料〕
本発明の香料組成物には、上記の2-メトキシフェノール又はタバコ臭に対して変調効果を有する6種の化合物以外にも、合成香料、天然香料、調合香料のいずれも使用が可能であるが、本発明の変調作用の効果を最大に引き出すためには、ニオイの弱い香料、例えばベンジルアルコール、ジヒドロジャスモン酸メチル、リモネン等が望ましい。
〔メトキシフェノール臭等変調用香料組成物〕
2-メトキシフェノールに対して変調効果を有する香料は、本発明のメトキシフェノール臭等変調用香料組成物中、2-メトキシフェノールに対して変調効果を発揮する濃度で含有される。すなわち、バリニンの含有量は、0.01〜100質量%、特に0.1〜10質量%が好ましい。エチルバリニンの含有量は、0.01〜100質量%、特に0.1〜10質量%が好ましい。アニスアルデヒドの含有量は、0.1〜100質量%、特に1〜70質量%が好ましい。ジメチルハイドロキノンの含有量は、0.1〜100質量%、特に1〜50質量%が好ましい。メチルイソオイゲノールの含有量は、0.1〜100質量%、特に1〜70質量%が好ましい。オイゲノールの含有量は、0.01〜100質量%、特に0.1〜10質量%が好ましい。ヘリオトロピンの含有量は、0.1〜100質量%、特に1〜50質量%が好ましい。クマリンの含有量は、0.1〜100質量%、特に1〜70質量%が好ましい。サリチル酸シクロヘキシルの含有量は、0.1〜100質量%、特に1〜70質量%が好ましい。
本発明のメトキシフェノール臭等変調用香料組成物に、水や溶剤等の希釈剤、カチオン性、アニオン性、ノニオン性、両性の界面活性剤、LPG(液化石油ガス)、ペンタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等の噴射剤等を加えることができる。溶剤としては、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、クエン酸トリエチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、アセトン、エチレングリコール、プロピレングリコール、流動パラフィン等が挙げられる。散布後に早く揮発する点から、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、LPG等が好ましく、これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、シリカ、シリカゲル、セラミックなどの無機粉体、紙、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、活性炭、木粉等の有機粉体に含浸させたり、粉状、粒状に成型させたりして使用することもできる。
〔消臭剤組成物〕
本発明の消臭剤組成物は、メトキシフェノール臭等変調香料組成物と消臭基剤とを含有する。メトキシフェノール臭等変調香料組成物は、本発明の消臭剤組成物中、2-メトキシフェノールに対して変調効果を発揮する濃度で含有される。すなわち、バリニンの含有量は、0.00001〜5質量%、特に0.001〜0.05質量%が好ましい。エチルバリニンの含有量は、0.00001〜5質量%、特に0.001〜0.05質量%が好ましい。アニスアルデヒドの含有量は、0.0001〜5質量%、特に0.001〜0.1質量%が好ましい。ジメチルハイドロキノンの含有量は、0.0001〜5質量%、特に0.001〜0.1質量%が好ましい。メチルイソオイゲノールの含有量は、0.0001〜5質量%、特に0.001〜0.1質量%が好ましい。オイゲノールの含有量は、0.00001〜5質量%、特に0.001〜0.05質量%が好ましい。ヘリオトロピンの含有量は、0.0001〜5質量%、特に0.001〜0.1質量%が好ましい。クマリンの含有量は、0.0001〜5質量%、特に0.001〜0.1質量%が好ましい。サリチル酸シクロヘキシルの含有量は、0.0001〜5質量%、特に0.001〜0.1質量%が好ましい。
更に、本発明の消臭剤組成物は段落0024に記載した水や溶剤等の希釈剤、カチオン性、アニオン性、ノニオン性、両性の界面活性剤、LPG(液化石油ガス)、ペンタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等の噴射剤等を含有することができる。溶剤としては、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、クエン酸トリエチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、アセトン、エチレングリコール、プロピレングリコール、流動パラフィン等が挙げられる。散布後に早く揮発する点から、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、LPG等が好ましく、これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明の消臭剤組成物に含有させる消臭基剤としては、一般的な化学消臭基剤や物理消臭剤(例えば非特許文献1の第85頁記載の消臭基剤)であれば特に限定されないが、タバコ臭に対しての効果の点から、(a)分子中に1つ以上の陽イオン性基と1つの炭素数8〜22のアルキル基又はアルケニル基を有する化合物(以下、(a)成分という)、(b)ツバキ科植物の抽出物(以下、(b)成分という)、(c)シクロデキストリン(以下、(c)成分という)、及び(d)モノ−又はポリアルキレングリコール(以下、(d)成分という)から選ばれる1種以上が好ましい。
<(a)成分>
本発明の消臭剤組成物において使用され得る(a)成分は、一般式(I)で表される4級アンモニウム塩、及び一般式(II)又は(III)で表されるアミンオキシドから選ばれる1種以上であることが好ましい。
〔式中、R1は炭素数8〜22のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2、R3及びR4はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、R5はメチレン基又は炭素数2〜5のアルキレン基を示し、Yは-CONR6-、-NR6CO-、-COO-又は-OCO-(ここで、R6は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す)を示し、X-は陰イオンを示す。〕
一般式(I)〜(III)において、R1としては、炭素数8〜18のアルキル基及びアルケニル基が好ましい。R2、R3及びR4としては、メチル基及びエチル基が好ましい。R5としては、メチレン基及び炭素数2〜3のアルキレン基が好ましい。Yとしては、-CONH-及び-COO-が好ましい。X-としては、ハロゲン化物イオン、炭素数1〜14の脂肪酸イオン及び炭素数1〜3のアルキル硫酸イオンが好ましい。
(a)成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の消臭剤組成物中の(a)成分の含有量は、消臭持続性の観点から、0.1〜2質量%が好ましく、0.2〜1.5質量%が更に好ましい。
<(b)成分>
本発明の消臭剤組成物において使用され得る(b)成分は、ツバキ科植物の抽出物であり、ツバキ科植物としては、例えば、茶、山茶花、椿、サカキ、ヒサカキ、モッコク等が挙げられ、抽出には、これらの生葉、その乾燥物、その加熱処理物等を用いることができる。これらの中では茶の生葉又はその乾燥物、あるいは蒸気、焙煎等により加熱処理されたものが好ましく、特に茶の生葉又はその乾燥物が、入手の容易性、安全性等の観点から好ましい。
ツバキ科植物の抽出に用いる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2-プロパノール、グリセリン等のアルコール系有機溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系有機溶媒、水及びそれらの混合溶媒等が挙げられ、エタノール、イソプロパノール、あるいはこれらと水との混合溶媒が、有効成分の抽出率が高く、かつその有効成分の消臭効果が強いので好ましい。
本発明の消臭剤組成物中の(b)成分の含有量は、消臭性能の観点から、0.01〜2質量%が好ましく、0.05〜1質量%が更に好ましい。
<(c)成分>
本発明の消臭剤組成物において使用され得る(c)成分は、シクロデキストリンであるが、具体的には、α-,β-,γ-シクロデキストリン、メチル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、グルコシル-β-シクロデキストリン、マルトシル-β-シクロデキストリン等が挙げられる。中でも、メチル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、グルコシル-β-シクロデキストリン、マルトシル-β-シクロデキストリンが好ましく用いられる。
本発明の消臭剤組成物中の(c)成分の含有量は、消臭持続性の観点から、0.1〜1質量%が好ましく、0.2〜0.5質量%が更に好ましい。
<(d)成分>
本発明の消臭剤組成物において使用され得る(d)成分は、モノ−又はポリアルキレングリコールであるが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。これらのうち、平均分子量100〜500のポリアルキレングリコール、特にジプロピレングリコールが好ましい。
本発明の消臭剤組成物中の(d)成分の含有量は、消臭性能の観点から、0.01〜2質量%が好ましく、0.05〜1質量%が更に好ましい。
本発明の消臭剤組成物は、更に酸化防止剤、防腐剤、色素等を含有してもよい。
本発明の消臭剤組成物は、水溶液、油剤、乳剤、分散液、エアゾール剤、蒸散(揮散)剤、燻蒸剤、粉剤等の剤型に製造される。容器は、トリガー式スプレー容器、ポンプスプレー容器、スクイズボトル式容器、エアゾール容器、機械式噴霧器等を使用することができる。
本発明の消臭剤組成物を衣類表面、硬質表面、皮革表面等に適用する際は、その量は、香料組成物として0.05〜20mg/m2、更には0.1〜10mg/m2、特に0.4〜7mg/m2が好ましい。
本発明の消臭剤組成物は、室内空間、硬質表面(木製家具、タイル等)繊維表面(衣類、カーテン等)、皮革表面(皮革製衣類、皮革製家具等)、毛髪、口腔の消臭に使用される。
試験例1
前述の〔官能評価〕の項で述べた方法で官能評価を行った。専門パネラーは3名とし、以下の基準に基づき、合議により評価を行った。
なお、比較香料として、ベンズアルデヒド及びシトラールについても評価を行った。ベンズアルデヒドは杏仁様、シトラールはレモン様のニオイを有する香料であり、いずれもマスキング香料として汎用されているものである。
この結果を表1に示す。
<基準>
×:2-メトキシフェノール臭(タバコ様コゲ臭)のみ感じる
△:香料の香りと同じニオイがする(マスキング効果)
○:香料の香りと異なるニオイがする(変調効果)
実施例1〜8、比較例1、2
〔布に付着した2-メトキシフェノール臭に対する香料組成物による変調効果〕
<香料組成物の溶液(消臭液)の調製>
表2に示す香料組成物を、0.005質量%となるようにエタノール15質量%と水85質量%の混合液に溶解し、消臭液を調製した。
<2-メトキシフェノール臭試験布の調製、及び変調による消臭評価>
30×30cmの木綿布に0.01質量%の2-メトキシフェノール含有エタノール溶液を全面均一に市販の手動式スプレー容器(マルエムスプレーバイアルno.6)を使って6回スプレー(0.37g)した後、10分乾燥し、モデルタバコ臭布とした。
実施例1〜8及び比較例1、2の消臭液を、市販の手動式スプレー容器(マルエムスプレーバイアルno.6)に20mL充填し、モデルタバコ臭布に下記回数噴霧(0.08g/回)を行った。その後、3名の専門パネラーの合議により、下記基準に従って2-メトキシフェノール臭の変調による消臭性能を評価した。この結果を表2に示す。
<基準>
×:2-メトキシフェノール臭(タバコ様コゲ臭)のみ感じる
△:消臭液の香りと同じニオイがする(マスキング効果)
○:消臭液の香りと異なるニオイがする(変調効果)
(注1)調合香料A
ジメチルハイドロキノン 10(質量%)
アニスアルデヒド 20
ヘリオトロピン 20
サリチル酸シクロヘキシル 40
リモネン 10
100
(注2)調合香料B
バニリン 2(質量%)
メチルイソオイゲノール 20
ヘリオトロピン 20
クマリン 20
サリチル酸シクロヘキシル 28
ベンジルアルコール 10
100
実施例9〜14、比較例3
〔布に付着したタバコ臭に対する香料組成物又は消臭剤組成物による変調効果〕
<香料組成物の溶液又は消臭剤組成物(消臭液)の調製>
表3に示す配合にて消臭液を調製した。
<たばこ臭試験布の調製、及び変調による消臭評価>
1.9m3(1×1×1.9m)の密閉された空間の壁面に、30×70cmの木綿布を床から布の上辺までの高さが1.5mになるように吊るした。この喫煙室で1本又は3本のたばこ(マイルドセブン)を完全に燃焼させて布にタバコ臭を付着させ、更に30×30cmに裁断し試験片とした。
なお、1本燃焼した空間から調製した布を<タバコ臭弱レベルの試験布>、3本燃焼した空間から調製した布を<タバコ臭強レベルの試験布>とした。
市販の手動式スプレー容器(マルエムスプレーバイアルno.6)に、消臭液を20mL充填し、試験布に下記回数噴霧(0.08g/回)を行った。その後、下記基準にて変調による消臭性能を評価した。
専門パネルラー3名に試験布の臭いを嗅いでもらい、消臭液の香りとスプレー後のニオイを嗅ぎ、合議にて下記基準の評価を行った。
<基準>
×:タバコ臭のみ感じる
△:消臭液の香りと同じニオイがする(マスキング効果)
○:消臭液の香りと異なるニオイがする(変調効果)
<結果>
評価結果を表4及び表5に示す。実施例9〜14ではいずれの試験布も消臭液とは異なる香りに変調され、タバコ臭も低減された自然な印象の香りとなった。なお、特にタバコ臭弱レベルの試験布では、香料組成物の散布量が0.4〜6.4mg/m2,タバコ臭強レベルの試験布では、0.4〜9.6mg/m2の範囲の散布量が特に効果的であった。
一方、比較例3では消臭液と同じ香りが布から発せられ違和感のある香りとなった。
実施例15〜19、比較例4
〔空間及び壁面のタバコ臭に対する香料組成物又は消臭剤組成物による変調効果〕
<香料組成物の溶液又は消臭剤組成物(消臭液)を用いたエアゾール型消臭剤の調製>
表6に示す処方に従い消臭液を調製し液化石油ガス以外の成分を混合、攪拌して均一とし、所定の量をエアゾール容器に入れてバルブを取り付けた後、液化石油ガスを注入してエアゾール型消臭剤を得た。
<タバコ臭空間>
喫煙室として使用されているタバコ臭に満ちた空間(1.2×1.2×高さ2.4m)及び壁面を使用した。
<変調による消臭評価>
前述の空間及び全ての壁面に均一に消臭液を12gスプレーした。専門パネラー3名に空間、及び壁面の臭いを嗅いでもらい、合議にて下記基準の評価を行った。
<基準>
×:タバコ臭のみ感じる
△:消臭液の香りと同じニオイがする(マスキング効果)
○:消臭液とは異なるニオイがする(変調効果)
<結果>
その結果、実施例15〜19ではいずれも壁面のタバコ臭が、消臭液とは異なる香りに変調され、タバコ臭も低減された自然な印象の香りとなった。更に、実施例16は空間全体のニオイも低減できた。一方、比較例4では消臭液と同じ香りが部屋中に充満し違和感のある香りとなった。

Claims (5)

  1. バニリン、エチルバニリン、アニスアルデヒド、ジメチルハイドロキノン、メチルイソオイゲノール、オイゲノール、ヘリオトロピン、クマリン及びサリチル酸シクロヘキシルから選ばれる1種以上の香料を含有する2-メトキシフェノール臭又はタバコ臭の変調用香料組成物。
  2. 請求項1記載の変調用香料組成物をタバコ臭に適用するタバコ臭の変調方法。
  3. 請求項1記載の変調用香料組成物及び消臭基剤を含有するタバコ臭消臭剤組成物。
  4. 消臭基剤が、(a)分子中に1つ以上の陽イオン性基と1つの炭素数8〜22のアルキル基又はアルケニル基を有する化合物、(b)ツバキ科植物の抽出物、(c)シクロデキストリン、及び(d)モノ−又はポリアルキレングリコールから選ばれる1種以上である請求項3記載のタバコ臭消臭剤組成物。
  5. 請求項3又は4記載の消臭剤組成物をタバコ臭に適用するタバコ臭の消臭方法。
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