JP2006340468A - 電気車制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 特に、充電時に蓄電装置の電圧を制御する手段を必要とすることなく適切な電圧での充電が可能で、かつ、蓄電装置の完全な放電を可能としてその設備容量の増大を防止しつつ、き電電圧の変動を抑制することができる電気車制御装置を得ることを目的とする。
【解決手段】 力行時は、直流き電回路1(7,8)とキャパシタCcとの直列接続体の電圧をインバータINVに供給してキャパシタCcを放電し、回生時は、インバータINVからの電圧をキャパシタCcと直流き電回路1(7、8)との直列接続体に供給してキャパシタCcを充電するようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】 力行時は、直流き電回路1(7,8)とキャパシタCcとの直列接続体の電圧をインバータINVに供給してキャパシタCcを放電し、回生時は、インバータINVからの電圧をキャパシタCcと直流き電回路1(7、8)との直列接続体に供給してキャパシタCcを充電するようにした。
【選択図】 図2
Description
本発明は、直流き電回路に接続されて走行する電気車に搭載されるものであって、その供給されるき電電圧の変動を抑制することができる電気車制御装置に関するものである。
電気車に電力を供給する直流き電回路において、直流き電変電所は、通常、交流電力を整流器で直流に変換してき電線を介して電気車に供給する。変電所と電気車の距離が隔たるに連れてき電線抵抗が増えこの抵抗による電圧降下が大きくなり、電気車集電部での電圧は低下してこの値が大きい場合には電気車走行特性に影響するので電圧補償が求められる。
この対策として、通常、き電変電所の変圧器のタップを選択して出力電圧を高くすることや、き電線抵抗を低減するためにき電線を太くすること、更には、変電所間隔を短くすること等各種の対策が行なわれている。また、最近は、電気二重層キャパシタ等を蓄電部に利用したき電電圧補償装置が、電圧降下対策および電気車制動時の回生電力を吸収して回生失効対策とすることが研究されている。
この対策として、通常、き電変電所の変圧器のタップを選択して出力電圧を高くすることや、き電線抵抗を低減するためにき電線を太くすること、更には、変電所間隔を短くすること等各種の対策が行なわれている。また、最近は、電気二重層キャパシタ等を蓄電部に利用したき電電圧補償装置が、電圧降下対策および電気車制動時の回生電力を吸収して回生失効対策とすることが研究されている。
一方、電気車は、輸送力増強のために多くの車両が連結されるようになってきている。電気車編成が長大化することや在線する電気車数が増えることにより、き電線からの供給電力は増加し、き電線電圧降下が増えて対策が必要になってきている。また、電気車の回生制動時には電力を受け入れる負荷が必要となり、変電所が回生電力を交流に変換することのできる回生変電所ではない場合には、変電所では回生電力を吸収することができず、負荷となる力行運転中の他の電気車が在線していなければならない。もし、充分な回生負荷が得られないならば、回生制動車の電圧は上昇し回生失効する。このとき、電気車には摩擦ブレーキが作用するので、踏面ブレーキではブレーキシューの磨耗に対する調整作業が必要となり、また、車輪の磨耗が進み保守点検の負担が大きくなる。
以上の対策として、電気車上に蓄電装置を搭載し、電気車集電部であるパンタグラフと直流/交流の電力変換を行うインバータとの間にこの蓄電装置を接続して電圧変動の抑制を行う方式を、例えば、特許文献1に紹介している。
同文献1の図11に示す方式では、パンタグラフとインバータとの間の給電線に並列に可逆コンバータを介して蓄電装置である電気二重層キャパシタを接続している。この方式は、可逆コンバータを制御してその出力電圧を調整することで、インバータからの回生電力をキャパシタに充電することができ、また、力行時にき電線電圧が低下した場合、キャパシタから電力を放電出力してき電線電圧低下を補償することができる。
同文献1の図11に示す方式では、パンタグラフとインバータとの間の給電線に並列に可逆コンバータを介して蓄電装置である電気二重層キャパシタを接続している。この方式は、可逆コンバータを制御してその出力電圧を調整することで、インバータからの回生電力をキャパシタに充電することができ、また、力行時にき電線電圧が低下した場合、キャパシタから電力を放電出力してき電線電圧低下を補償することができる。
また、同文献1の図9に示す方式では、パンタグラフとインバータとの間の給電線に直列にキャパシタを接続し、パンタグラフとキャパシタとの間にスイッチLS1を、更に、このスイッチLS1とキャパシタとの接続点と接地点との間にスイッチLS3をそれぞれ挿入している。
そして、電気車の回生制動時には、スイッチLS1を開、スイッチLS3を閉にしてインバータからの回生電力をキャパシタに充電し、力行時には、スイッチLS1を閉、スイッチLS3を開にすることで、き電線の電圧にキャパシタの電圧を重畳してインバータに供給しき電線電圧低下を補償することができる。
そして、電気車の回生制動時には、スイッチLS1を開、スイッチLS3を閉にしてインバータからの回生電力をキャパシタに充電し、力行時には、スイッチLS1を閉、スイッチLS3を開にすることで、き電線の電圧にキャパシタの電圧を重畳してインバータに供給しき電線電圧低下を補償することができる。
以上のように、従来の特に前者で例示した方式では、パンタグラフとインバータとの間の給電線に並列に可逆コンバータを介して電気二重層キャパシタを接続しているので、理論的には、可逆コンバータを制御することによりキャパシタ電圧を電気二重層キャパシタに適した電圧に調整することができるが、この直流/直流電圧変換を担う可逆コンバータが大型で高価となり、損失も増大するという問題点がある。
また、後者で例示した方式では、特に、回生制動時、インバータからの電圧がそのままキャパシタに供給されるので、過大な電流が流れることになる。これを防止するため、放電時、零電圧までの完全な放電をせず、充電時に支障のない電圧が残留するよう制御することが考えられるが、この場合、キャパシタの利用率が低下して結果としてその設備容量が増大し、かつ、上記制御のための回路が必要となって構成が複雑高価となり損失も増大するという問題点がある。
この発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、特に、充電時に蓄電装置の電圧を制御する手段を必要とすることなく適切な電圧での充電が可能で、かつ、蓄電装置の完全な放電を可能としてその設備容量の増大を防止しつつ、き電電圧の変動を抑制することができる電気車制御装置を得ることを目的とする。
この発明に係る電気車制御装置は、直流き電回路に接続されて走行する電気車に搭載されるものであって、電気車を走行駆動する駆動装置、力行時は直流き電回路からの電力を変換して駆動装置に供給し回生時は駆動装置からの電力を変換して直流き電回路へ送出する電力変換装置、および直流き電回路と直列に電力変換装置に接続された蓄電装置を備え、力行時は直流き電回路と蓄電装置との直列接続体の電圧を電力変換装置に供給して蓄電装置を放電し、回生時は電力変換装置からの電圧を蓄電装置と直流き電回路との直列接続体に供給して蓄電装置を充電するようにしたものである。
この発明は以上のように、回生時も力行時も、蓄電装置は直流き電回路と直列状態となっているので、回生時、蓄電装置に過大な電流が流れること無く比較的低電圧での充電が可能となり、力行時も、完全放電の効率的な動作が可能となり、経済的なき電電圧変動抑制策が実現する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における電気車制御装置の基本構成を示す図である。電気車は、直流き電回路を形成するき電線1とレール2との間に接続され、電気車上には、き電線1から給電するパンタグラフPt3と、給電された直流電力を交流電力に変換して駆動装置である誘導電動機IM4に供給する電力変換装置であるインバータINV5と、パンタグラフPtとインバータINVとの間に接続挿入された蓄電装置である電気二重層キャパシタCc(以下、キャパシタCcと略称する)6とを備えている。
なお、この発明の適用上、キャパシタとして、電気二重層キャパシタに限定されるものではなく、また、蓄電装置としてキャパシタに限定されるものではない。
そして、この電気車は、図2に示すように構成して、き電線1を介して、き電変電所7と地上に設けられたき電電圧補償装置8との間で電力の授受が行なわれる。
図1は、この発明の実施の形態1における電気車制御装置の基本構成を示す図である。電気車は、直流き電回路を形成するき電線1とレール2との間に接続され、電気車上には、き電線1から給電するパンタグラフPt3と、給電された直流電力を交流電力に変換して駆動装置である誘導電動機IM4に供給する電力変換装置であるインバータINV5と、パンタグラフPtとインバータINVとの間に接続挿入された蓄電装置である電気二重層キャパシタCc(以下、キャパシタCcと略称する)6とを備えている。
なお、この発明の適用上、キャパシタとして、電気二重層キャパシタに限定されるものではなく、また、蓄電装置としてキャパシタに限定されるものではない。
そして、この電気車は、図2に示すように構成して、き電線1を介して、き電変電所7と地上に設けられたき電電圧補償装置8との間で電力の授受が行なわれる。
図示はしていないが、他の電気車が同一のき電線区間に在線する場合は、電力を吸収する負荷や放電する発電源として変電所や補償装置と等価な作用をする。しかし、電気車の運行に伴い力行、惰行そして制動等運転が変化するので安定した負荷や電源ではない。
次に、キャパシタCcの電圧設定に係る原理について説明する。先ず、既述した特許文献1で例示したように、回生エネルギーを全てキャパシタCcに蓄えるとすると以下の(1)(2)式からキャパシタCcの最高電圧Vcが決まる。
即ち、電気車に搭載するキャパシタCcの容量は、回生制動を停止まで作用させる場合の電気車速度Vvと電気車の重量Mtで決まる。この回生エネルギーEgは(1)式で示される。
Eg=Mt×Vv2/2 (1)式
キャパシタCcに充電されるエネルギーEgは、キャパシタ容量Ccと充電するときのキャパシタ電圧Vcとで決まり、これは(2)式で示される。
Eg=Cc×Vc2/2 (2)式
即ち、電気車に搭載するキャパシタCcの容量は、回生制動を停止まで作用させる場合の電気車速度Vvと電気車の重量Mtで決まる。この回生エネルギーEgは(1)式で示される。
Eg=Mt×Vv2/2 (1)式
キャパシタCcに充電されるエネルギーEgは、キャパシタ容量Ccと充電するときのキャパシタ電圧Vcとで決まり、これは(2)式で示される。
Eg=Cc×Vc2/2 (2)式
しかし、この発明では、キャパシタCcをインバータINVとき電線1との間で直列に接続することにより、き電線電圧降下分を補償する程度の電圧でキャパシタ電圧Vcを低くして使用することができる。回生制動時に作用する電気車のインバータ電圧をVinvとし、パンタ点電圧(または、き電線電圧のこと)をVpanとすれば、(3)式が成立する。
Vinv=Vpan+Vc (3)式
Vinv=Vpan+Vc (3)式
また、パンタ点電圧Vpanは、き電電圧補償装置8の受電端電圧Vvcとき電線1の電圧降下電圧Vlinとの和であるので(4)式にて示すことができる。
Vpan=Vlin+Vvc (4)式
従って、(3)式から、(3’)式が得られる。
Vinv=Vc+Vlin+Vvc (3’)式
Vpan=Vlin+Vvc (4)式
従って、(3)式から、(3’)式が得られる。
Vinv=Vc+Vlin+Vvc (3’)式
(3’)式が示すように、インバータ電圧Vinvは、車載キャパシタCcの充電電圧Vc、き電線電圧降下電圧Vlinおよびき電電圧補償装置8の受電端電圧Vvcの和となり、力行時には、き電線電圧降下電圧Vlinを補償する方向にキャパシタ電圧Vcが放電する。
回生時には、インバータINVからの回生電流Iinvは、車載キャパシタCc、き電線1、そして、き電電圧補償装置8に流れ、キャパシタCcを充電してその電圧Vcを上昇させるが、パンタ点電圧は、Vpan=Vinv−Vcとなるので、Vpan<Vinvの関係により、パンタ点電圧Vpanの電圧上昇をキャパシタ電圧Vcが低減する。
回生時には、インバータINVからの回生電流Iinvは、車載キャパシタCc、き電線1、そして、き電電圧補償装置8に流れ、キャパシタCcを充電してその電圧Vcを上昇させるが、パンタ点電圧は、Vpan=Vinv−Vcとなるので、Vpan<Vinvの関係により、パンタ点電圧Vpanの電圧上昇をキャパシタ電圧Vcが低減する。
以上、本発明に係り、地上機器と車上機器の電圧関係について説明したが、き電電圧補償システムとしての動作特性をシミュレーションによって求めた結果について、図3に示す。
図3において、(a)は、電気車の走行を駅での起動から加速、惰行、抑速制動、惰行、再加速、惰行、そして駅停止までの間で走行させた場合の、電気車速度と電動機電流のチャートを示す。(b)は、変電所電流(I1)、地上補償装置電流(I2)および電気車電流(I3)を示す。(c)は、き電電圧補償装置8内の地上蓄電装置の電圧および車載蓄電装置Ccの電圧を示す。(d)は、変電所電圧(V1)、地上補償装置電圧(V2)および電気車電圧(V3)を示す。
図3において、(a)は、電気車の走行を駅での起動から加速、惰行、抑速制動、惰行、再加速、惰行、そして駅停止までの間で走行させた場合の、電気車速度と電動機電流のチャートを示す。(b)は、変電所電流(I1)、地上補償装置電流(I2)および電気車電流(I3)を示す。(c)は、き電電圧補償装置8内の地上蓄電装置の電圧および車載蓄電装置Ccの電圧を示す。(d)は、変電所電圧(V1)、地上補償装置電圧(V2)および電気車電圧(V3)を示す。
駅からの力行加速時には、電気車は、き電変電所7とき電電圧補償装置8から給電されて電流が流れる。この場合、蓄電装置の電圧チャート(c)から分かるように、地上蓄電装置と車載蓄電装置の両方から放電するので、両方の蓄電電圧は低下している。抑速時に回生制動が作用すると、両蓄電装置は、インバータINVからの充電電流が直列回路として流れ、電圧が上昇している。再力行時は、両蓄電装置から電流が放電し電圧は降下する。特に、車載蓄電装置は、充電電流を全て放電し電圧が零ボルトになっている。
このチャート例では、車上蓄電装置は、図4に示すように、ダイオードDd9を並列に接続している場合で、インバータINVからの回生電力による充電後、力行時に、き電線電圧とキャパシタ電圧が加算されてインバータINVに供給されるが、キャパシタCcの放電終了後、き電線電圧によりキャパシタCcが逆電圧に充電しないようにしている例である。
電気二重層キャパシタは、一般に極性はなく、初充電時による電圧にて極性を決めている。一度決めた極性に対して逆充電をすると容量が充分に得られない性質があるので逆充電を防ぐ手段にダイオードを使用している。
電気二重層キャパシタは、一般に極性はなく、初充電時による電圧にて極性を決めている。一度決めた極性に対して逆充電をすると容量が充分に得られない性質があるので逆充電を防ぐ手段にダイオードを使用している。
次に、駅停止時には、インバータINVからの回生電流により両蓄電装置は充電されるが、この場合、インバータINVからの回生電力は同一の電流Iinvが車載蓄電装置、き電線そしてき電電圧補償装置に流れるので、各充電量は、Vc、VlinそしてVvcと電圧分担比に等しく分配される。
換言すれば、車載キャパシタCcとしては、車載インバータINVの回生時の電圧Vinvを全て受け持つための充電電圧値は必要なく、力行時のき電線電圧降下程度を補償するに足る電圧に相当する、例えば、DC400VからDC300V程度の電圧に対応する回生電力を蓄えればよい。
換言すれば、車載キャパシタCcとしては、車載インバータINVの回生時の電圧Vinvを全て受け持つための充電電圧値は必要なく、力行時のき電線電圧降下程度を補償するに足る電圧に相当する、例えば、DC400VからDC300V程度の電圧に対応する回生電力を蓄えればよい。
この場合の車載キャパシタ容量Ccは、電気車の回生エネルギーEgにより決まる。車載キャパシタに蓄電される回生エネルギーEg1、地上側に分担される回生エネルギーEg2は、それぞれ(5)式と(6)式で表される。
Eg1=Cc×Vc2/2=Vc×Q/2 (5)式
Eg2=(Vlin+Vvc)×Iinv×T
=(Vlin+Vvc)×Q (6)式
但し、T:回生時間
更に、両式から(7)式が得られる。
Eg=Eg1+Eg2=Q(Vc+2Vlin+2Vvc)/2 (7)式
即ち、(7)式より回生エネルギーは、車上と地上とで、Vc:2(Vlin+Vvc)の電圧比で分担して蓄電されている。
Eg1=Cc×Vc2/2=Vc×Q/2 (5)式
Eg2=(Vlin+Vvc)×Iinv×T
=(Vlin+Vvc)×Q (6)式
但し、T:回生時間
更に、両式から(7)式が得られる。
Eg=Eg1+Eg2=Q(Vc+2Vlin+2Vvc)/2 (7)式
即ち、(7)式より回生エネルギーは、車上と地上とで、Vc:2(Vlin+Vvc)の電圧比で分担して蓄電されている。
従って、車載キャパシタ容量Ccは、(5)式と(7)式より
Cc=2Eg1/Vc2=2/Vc2×(Eg×Vc/(Vc+2Vlin+2Vc))
=2Eg/Vc(Vc+2Vlin+2Vvc) (8)式
となる。
Cc=2Eg1/Vc2=2/Vc2×(Eg×Vc/(Vc+2Vlin+2Vc))
=2Eg/Vc(Vc+2Vlin+2Vvc) (8)式
となる。
先の特許文献1で例示した方式は、車載の蓄電方式であっても、地上側のき電電圧補償装置や負荷となる他の電気車との関係を考慮しない方式であったが、本願発明になる車載の蓄電方式は、地上側のき電電圧補償装置もしくは他の負荷となる電気車の存在を前提とする。従って、回生エネルギーは、自車の蓄電と地上もしくは他の電気車の消費との分担が重要となり、(8)式はこの関係を示している。
即ち、自車に蓄えるエネルギー量は、蓄電装置の容量と充電電圧で決められるが、この(8)式では、先ず、充電電圧Vcを設定し、この電圧内に納めるための地上吸収電圧Vvcとき電電圧降下Vlinを決めることにより蓄電装置の容量Ccが決められる。
即ち、自車に蓄えるエネルギー量は、蓄電装置の容量と充電電圧で決められるが、この(8)式では、先ず、充電電圧Vcを設定し、この電圧内に納めるための地上吸収電圧Vvcとき電電圧降下Vlinを決めることにより蓄電装置の容量Ccが決められる。
次に、(8)式に基づき電気車車載キャパシタの容量を決めた場合の、き電電圧補償システムの一例を図5に示す。
図5のシステムにおいて、電気車から1700V、1000Aで30秒間電力を回生する場合、き電線電圧(Vlin+Vvc)が1600Vで、車載キャパシタの充電電圧を200Vに抑えるとしたときのキャパシタの容量Ccは、(8)式より
Cc=2×1700V×1000A×30秒/200V(200V+2×100V+2×1500V)=150F
となる。
図5のシステムにおいて、電気車から1700V、1000Aで30秒間電力を回生する場合、き電線電圧(Vlin+Vvc)が1600Vで、車載キャパシタの充電電圧を200Vに抑えるとしたときのキャパシタの容量Ccは、(8)式より
Cc=2×1700V×1000A×30秒/200V(200V+2×100V+2×1500V)=150F
となる。
この条件でシミュレーションを行った場合のき電電圧補償動作特性を図6に示す。
時刻10秒にて、インバータINVは、DC1600Vで回生電流(Iinv)1000Aを車載蓄電装置、き電線、き電電圧補償装置に流している。車載蓄電装置は、充電されて電圧上昇し30秒後の時刻40秒には200Vまで充電されて電圧が上昇している。この時には、インバータ電圧は、車載蓄電装置の電圧が200Vに達しているので出力電圧は1800Vになっているが、き電線電圧はDC1600Vに保たれている。
ここでは、き電電圧補償装置の可逆コンバータが電圧制御して電力変換するので、その蓄電装置を500Vの初期状態から回生電流を3200Aにして充電し最終的には地上蓄電装置の電圧が750Vまで上昇している。この時には、き電電圧補償装置の蓄電装置の電圧が上昇するにつれて補償装置の充電電流は減少して2100Aになっている。このように、車載蓄電装置は、回生時に充電されて電圧が上昇するが、き電線電圧はDC1600Vに保たれている。また、力行時には、この充電電力を放電し、き電線電圧降下Vlinを補償するためにき電線電圧に加算した電圧がインバータに給電される。
時刻10秒にて、インバータINVは、DC1600Vで回生電流(Iinv)1000Aを車載蓄電装置、き電線、き電電圧補償装置に流している。車載蓄電装置は、充電されて電圧上昇し30秒後の時刻40秒には200Vまで充電されて電圧が上昇している。この時には、インバータ電圧は、車載蓄電装置の電圧が200Vに達しているので出力電圧は1800Vになっているが、き電線電圧はDC1600Vに保たれている。
ここでは、き電電圧補償装置の可逆コンバータが電圧制御して電力変換するので、その蓄電装置を500Vの初期状態から回生電流を3200Aにして充電し最終的には地上蓄電装置の電圧が750Vまで上昇している。この時には、き電電圧補償装置の蓄電装置の電圧が上昇するにつれて補償装置の充電電流は減少して2100Aになっている。このように、車載蓄電装置は、回生時に充電されて電圧が上昇するが、き電線電圧はDC1600Vに保たれている。また、力行時には、この充電電力を放電し、き電線電圧降下Vlinを補償するためにき電線電圧に加算した電圧がインバータに給電される。
以上のように、この発明の実施の形態1により車載キャパシタの電圧を低く設定出来ることは電気二重層キャパシタで構成する場合に、必要なセルの直列数を低減できて蓄電バンクを構成する上で各セルの電圧分担を安定化することが容易にできる。
更に、回生電力はパンタ点電圧Vpanとキャパシタ電圧Vcとの値で分担されるので、車載蓄電装置のキャパシタ容量は、従来のように、電気車の停止までの回生電力の全てを蓄電する容量は必要ではなく、容量が低減できる。また、車載インバータは、電流源として作用するので、従来のように、車載キャパシタの充放電制御に特別な可逆コンバータ等の高価な制御装置は設けなくて済み、重量や容積が低減できて経済的に車載機器を構成することができる。
更に、回生電力はパンタ点電圧Vpanとキャパシタ電圧Vcとの値で分担されるので、車載蓄電装置のキャパシタ容量は、従来のように、電気車の停止までの回生電力の全てを蓄電する容量は必要ではなく、容量が低減できる。また、車載インバータは、電流源として作用するので、従来のように、車載キャパシタの充放電制御に特別な可逆コンバータ等の高価な制御装置は設けなくて済み、重量や容積が低減できて経済的に車載機器を構成することができる。
実施の形態2.
既に述べたように、車載蓄電装置の容量は電気車の回生エネルギーにより決められる。そして、この回生エネルギーは、電気車の速度と重量により決まるが、路線の勾配区間で抑速制動を作用させる場合は、電気車重量と勾配条件による位置のエネルギーが関係する。このような状況下では、勾配長が長い区間では予め計画した車載蓄電容量では充電電圧が計画値を超える場合が想定される。実施の形態2は、このような場合の保護対策を提供するもので、以下、図7について説明する。
既に述べたように、車載蓄電装置の容量は電気車の回生エネルギーにより決められる。そして、この回生エネルギーは、電気車の速度と重量により決まるが、路線の勾配区間で抑速制動を作用させる場合は、電気車重量と勾配条件による位置のエネルギーが関係する。このような状況下では、勾配長が長い区間では予め計画した車載蓄電容量では充電電圧が計画値を超える場合が想定される。実施の形態2は、このような場合の保護対策を提供するもので、以下、図7について説明する。
図7において、キャパシタCcの電圧を検出する電圧検出器Dt10と、キャパシタCcをバイパスするスイッチSW11を備えており、電圧検出器Dtは、その検出電圧が、キャパシタCcの耐電圧特性から決められた所定値を越えると信号を出力してスイッチSWを閉路する。
これにより、電気車の抑速制動の長時間動作等、予定外の運行動作が発生しても、キャパシタCcが過充電になり過電圧に晒されることが未然に防止され、信頼性が確保される。
これにより、電気車の抑速制動の長時間動作等、予定外の運行動作が発生しても、キャパシタCcが過充電になり過電圧に晒されることが未然に防止され、信頼性が確保される。
1 き電線、3 パンタグラフPt、4 誘導電動機IM、5 インバータINV、
6 キャパシタCc、7 き電変電所、8 き電電圧補償装置、9 ダイオードDd、
10 電圧検出器Dt、11 スイッチSW。
6 キャパシタCc、7 き電変電所、8 き電電圧補償装置、9 ダイオードDd、
10 電圧検出器Dt、11 スイッチSW。
Claims (4)
- 直流き電回路に接続されて走行する電気車に搭載されるものであって、
上記電気車を走行駆動する駆動装置、力行時は上記直流き電回路からの電力を変換して上記駆動装置に供給し回生時は上記駆動装置からの電力を変換して上記直流き電回路へ送出する電力変換装置、および上記直流き電回路と直列に上記電力変換装置に接続された蓄電装置を備え、
上記力行時は上記直流き電回路と蓄電装置との直列接続体の電圧を上記電力変換装置に供給して上記蓄電装置を放電し、上記回生時は上記電力変換装置からの電圧を上記蓄電装置と直流き電回路との直列接続体に供給して上記蓄電装置を充電するようにした電気車制御装置。 - 上記蓄電装置と並列に接続されたダイオードを備え、上記力行時、上記蓄電装置がその放電終了後上記直流き電回路の電圧で充電されることを阻止するようにしたことを特徴とする請求項1記載の電気車制御装置。
- 上記蓄電装置をバイパスするスイッチ、および上記蓄電装置の電圧を検出し所定値を越えると上記スイッチを閉路する電圧検出器を備え、上記回生時、上記蓄電装置が過充電されることを阻止するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の電気車制御装置。
- 上記蓄電装置は、電気二重層キャパシタで構成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電気車制御装置。
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- 2005-06-01 JP JP2005160845A patent/JP2006340468A/ja active Pending
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