JP2006339715A - 光通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 発信装置と受信装置からなる経皮的光通信システムであって、前記発信装置は電気信号の変調回路と、パルス幅調整回路と、前記変調回路によって変調された電気信号を光信号に変換し、パルス幅を所定幅に調整した光信号を出力する発光手段とを具え、前記受信装置は、発光手段から受信した前記光信号を電気信号に変換する受光手段と、この電気信号の復調回路と、を具え、前記受光手段は発光手段の光軸廻りに複数設置したことを特徴とする光通信システムを提供して上記課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
同時に、前記評価に基づき体内埋込み人工臓器の動作パラメータの体外からの判定や操作を行うことも必要である。体内―体外間で情報をやりとりする手段としては、ケーブルを皮膚に貫通させて行う有線的方法があるが、ケーブルが皮膚を貫く事による感染やQOLの低下などの問題がある。
なお、本願発明に関連する文献としては以下のものがある。
すなわち、発光ダイオードのパルス発光を、発光ダイオードの発光可能最小パルス幅で駆動し、極小時間内で透過対象である生体組織の厚みに対応した強発光を可能とする。
経皮的光通信における発光ダイオードのパルスは、パルス幅を可能な限り短くし強発光させることが消費電力の低減、通信可能距離の延長に資することになる。
なお、変調手段としてはデジタル変調、アナログ変調ともに周波数変調手段が好ましいが、いずれの変調方式もこれに限定されず、位相変調、AM変調等の方式が適用可能である。
この実施例において、生体における体内側と体外側を画するために豚肉1を使用している。 体内(図で左側)に埋め込まれた発信装置Aおいて、2は人工心臓等体内埋め込み型の人工臓器であり、3は人工臓器2に係る電圧が入力される周波数変調回路(FM変調回路)としてのV-Fコンバータであり電圧周波数変換をなし所定のパルス信号をパルス幅調整回路としてのモノマルチバイブレータ回路4に出力する。 パルス幅は使用する発光ダイオードの発光可能最小パルス幅に調整され極小時間内で対象とする生体組織の厚みに対応した強発光を実現する。
このように調整された所定幅のパルス信号は、周知の発光回路5を介して近赤外発光LED6(ピーク発光波長950nm)に伝送されこれを発光させる。なお、該実施例における前記パルス信号の周波数は10±2(KHz)である。
なお、変調手段に関しては種々の方式が適用可能であり、デジタル変調にあっては振幅偏移変調、位相偏移変調、周波数偏移変調、直交振幅変調等が選択できる。また、アナログ変調にあっては、振幅変調(
AM)、周波数変調( FM)、位相変調( PM)のいずれも適用される。しかしながら、体内―体外間の経皮的通信では搬送情報量、操作性、あるいは通信品質等の観点からもデジタル通信が望ましく、また光通信はデジタル信号およびデジタル変調との相性が良好である。当該実施例でも、A-D変換器とCPUを具え(いずれも不図示)用い変調方式は前述のようにFM変調方式を採用している。
光軸上にフォトダイオード7を1個
光軸と同心である半径1.25cmの円周上にフォトダイオード7を6個
光軸と同心である半径2.25cmの円周上にフォトダイオード7を12個配置して、直進光強度、半径1.25cm位置の光強度、さらにはその外側の半径2.25cmの位置の光強度を、生体組織(豚肉1)の厚みを変えて測定した。
(a) 中央のフォトダイオード7における光強度、
(b) 内側(半径1.25cm位置)3個のフォトダイオード7で受光した光強度の和、
(c) 内側(半径1.25cm位置)6個のフォトダイオード7で受光した光強度の和、
(d) 外側(半径2.25cm位置)12個のフォトダイオード7で受光した光強度の和、
以上の光強度をオシロスコープでパルス光成分のみの振幅で測定した。
一方,光軸よりやや離れた位置では光軸近傍からの散乱により光子が到達し,組織厚みがある厚み以上になると光軸近傍における光子数より光軸よりやや離れた位置を伝搬している光子の方が多くなることを図3のグラフは示している。 また、光軸上を伝搬する光子数と光軸周辺部を伝搬する光子数が逆転する組織厚みは,組織の種類による散乱度合いの違いと受光素子を設置する周辺部の光軸からの距離に依存するものと考えられる。
(1)経皮的光通信において、組織厚みがある厚みを超える場合,発光素子の光軸上に受光手段を設置するより光軸周辺を伝搬する光子を受光できる位置に受光手段を複数個設置し受光する方が通信可能距離を伸ばす上で有利である。
(2)光軸上に設置するより光軸周辺部に設置する方が有利となる組織厚みは,光を伝搬させる組織の光散乱特性及び光軸周辺部に設置する受光素子の光軸上からの距離に依存する。
(3)光軸周辺位置に複数個の受光素子を設置し光信号を受光することは通信可能距離の向上のみならず,光軸上に受光素子を設置する場合と比較しもっとも消費電力が大きい発光側出力を小さくできることを意味し,経皮的光通信システムの低消費電力化にも寄与する。
(4)光軸周辺に複数個の受光素子を配置する構成を採用することで、発光素子と受光素子それぞれの中心位置にズレが生じても中心軸周辺に配置したいずれかの受光素子により光信号を捕捉受光することが可能となり、従来の経皮的光通信の弱点であった発光素子と受光素子相互の光軸のズレに起因する通信品質の劣化を大幅に改善することができる。
2..........人工臓器
3..........変調回路としてのFM変調回路(V-Fコンバータ)
4..........パルス幅調整回路としてのモノマルチバイブレータ
41.........パルス信号波形成形回路としてのモノマルチバイブレータ
5..........発光回路
6..........発光手段(近赤外LED)
7..........受光手段(フォトダイオード)
8..........光信号加算回路としての増幅器
9..........復調回路としてのFM復調回路(F-Vコンバータ)
Claims (10)
- 発信装置と受信装置からなる経皮的光通信システムであって、前記発信装置は電気信号の変調回路と、パルス幅調整回路と、前記変調回路によって変調された電気信号を光信号に変換し、パルス幅を所定幅に調整した光信号を出力する発光手段とを具え、前記受信装置は、発光手段から受信した前記光信号を電気信号に変換する受光手段と、この電気信号の復調回路と、を具え、前記受光手段は発光手段の光軸廻りに複数設置したことを特徴とする光通信システム。
- 請求項1記載の光通信システムにおいて、受信装置はさらに、複数の受光手段にそれぞれ組み込まれた複数の光センサ回路とこの複数の回路からの各出力を加算する加算回路とを具えたことを特徴とする光通信システム。
- 請求項1又は記載の光通信システムにおいて、発光手段を発光ダイオードとしたことを特徴とする光通信システム。
- 請求項1又2記載の光通信システムにおいて、受光手段をフォトダイオードとしたことを特徴とする光通信システム。
- 請求項1ないし4いずれか記載の光通信システムにおいて、前記変調回路はアナログ変調回路であることを特徴とする光通信システム。
- 請求項1ないし4いずれか記載の光通信システムにおいて、前記変調回路はデジタル変調回路であることを特徴とする光通信システム。
- 請求項1ないし6いずれか記載の光通信システムにおいて、電気信号は生体内に設置した人工臓器に係る入出力であることを特徴とする光通信システム。
- 請求項7記載の光通信システムにおいて、発信装置は生体内にあり、受信装置は生体外にあって光信号の伝送は生体組織を介して経皮的になされることを特徴とする光通信システム。
- 請求項1ないし8いずれか記載の光通信システムにおいて、発信装置及び受信装置はいずれも生体内および生体外の双方にあって光信号の伝送が生体組織を介して経皮的に双方向からなされることを特徴とする光通信システム。
- 請求項1ないし9いずれか記載の光通信システムにおいて、所定点を中心とする円周上に等間隔で位置して径方向に移動することによりその位置する円の径を変化させ得る複数の可動支点を具えた円周可変手段の前記各可動支点にそれぞれ受光手段を設置するとともにこの円周可変手段における前記所定点(中心)を発光手段の光軸に合致させて、円周可変手段における前記各可動支点を一斉に移動させることにより各受光手段が位置する発光手段の光軸を中心とする円の径を自在に変化させるようにしたことを特徴とする光通信システム。
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