JP2006339333A - 固体撮像装置および固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 受光部に分光特性を持たせることによりカラーフィルタを用いない固体撮像
素子および固体撮像装置を提供する。
【解決手段】 3種類の受光部202B,202G,202Rにおいて、P型ウェル内
にP+型層およびN型層が形成されている。P+型層は基板表面から深さd1まで拡散され
ている。N型層のPN接合形成部分は深さd1から当該深さd1よりも深いd2まで拡散
されており、当該PN接合形成部分は深さd2においてP型ウェルとともにフォトダイオ
ードのPN接合を形成している。深さd1,d2は受光部202B,202G,202R
の種類間で互いに異なる。N型層はPN接合部分から基板表面まで拡散された電荷出力部
分を有しており、当該部分は電荷読み出し用のMOSトランジスタに回路的に接続されて
いる。
【選択図】 図10

Description

本発明は固体撮像装置および固体撮像素子に関し、特にこれらにおける受光部の分光特
性の制御技術に関する。
従来の単板カラーカメラ用の固体撮像素子(イメージセンサ)では、シリコン基板内に
フォトダイオードが作り込まれており、当該シリコン基板上に配線層が設けられている。
そして、当該配線層上に空間変調するためのカラーフィルタが設けられており、さらにそ
の上にマイクロレンズが設けられている。
代表的なカラーフィルタの配列として、原色フィルタに対してはベイヤー配列が、補色
フィルタに対しては差順次配列が知られている。なお、ベイヤー配列は、緑(G)と赤(
R)とが交互に並ぶライン(行)と、緑(G)と青(B)とが交互に並ぶラインと、がコ
ラム(列)方向に交互に並んでおり、かつ、隣接する2ライン間で緑(G)がコラム方向
に並んではいない(したがって全体として見れば緑(G)は市松模様になっている)配列
である。また、差順次配列は、マゼンタ(Mg)と緑(G)とが交互に並ぶラインと、イ
エロー(Ye)とシアン(Cy)とが交互に並ぶラインと、がコラム方向に交互に並んだ
配列である。
特開昭56−162885号公報 特開平7−250287号公報 リチャード F. リヨンおよびポール M. ヒューベル、「カメラの観察:次世代に向けて」IS&T/SID 第10回カラーイメージング学会:色彩科学、およびエンジニアリングシステム、技術、応用;スコッツデール、アリゾナ、2002年11月12日。p.349-355 (Richard F.Lyon and Paul M. Hubel,"Eyeing the Camera:Into the Next Century," IS&T/SID Tenth Color Imaging Conference: Color Science and Engineering Systems, Technologies, Applications ; Scottsdale, Arizona ; November 12, 2002 ; p.349-355.)(なお、当該文献はhttp://www.foveon.com/docs/Century.pdfにおいて紹介されている)
上述の従来の固体撮像素子ではセルサイズが小さくなると、フォトダイオード上すなわ
ちシリコン基板上の構造の厚さが固体撮像素子の性能に大きな影響を及ぼすという問題が
ある。例えば、セルサイズが2μm程度(開口率25%とするとフォトダイオードは1μ
2程度)の場合、CCD(Charge Coupled Device)型の固体撮像素子ではシリコン基板
の表面からカラーフィルタ上面までの高さ(厚さ)は2μm〜3μm程度あり、CMOS
(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の固体撮像素子では当該高さは5μm
〜6μm程度ある。このため、開口率が25%程度でも、マイクロレンズを通過した主光
線の角度によっては、入射光の一部しかフォトダイオードに到達しない。特にCMOS型
固体撮像素子の場合は、CCD型よりも配線層が厚くなるので、上述した入射光の到達の
低下は顕著である。
このような問題に対して、CCD型固体撮像素子においてカラーフィルタ上のマイクロ
レンズを入射光の主光線の角度にあわせて移動させるという解決策が考えられる。しかし
、レンズやズームによって上記角度が変わるので、この解決策は制限的であり、汎用的と
は言い難い。
また、カラーフィルタの形成は、フォトダイオード等を形成する半導体製造工程とは異
なるので、別個のクリーンルームに別個のステッパー、塗布装置、洗浄装置等を設ける必
要があるという問題がある。
上述の2つの問題の解決策として、CMOS型固体撮像素子においてカラーフィルタを
用いない構造が、例えば非特許文献1に提案されている。かかる構造ではシリコン基板内
においてフォトダイオードが深さ方向に3段積みで形成されており、これにより単一のセ
ルにおいて各フォトダイオードが形成深さに応じた波長の成分を取り出す。つまり、フォ
トダイオード自体に分光特性を持たせている。具体的には、基板表面に最も近いすなわち
最も浅い位置のフォトダイオードによって入射光の短波長成分である青(B)の成分を得
、最も深い位置のフォトダイオードによって入射光の長波長成分である赤(R)の成分を
得、中間に位置するフォトダイオードによって入射光の中間波長成分である緑(G)の成
分を得る。
しかし、この構造は、フォトダイオードを3段積みしているので、構造が複雑である。
しかも、3つのフォトダイオードからの出力を取り出すための構造を単一のセル内に設け
なければならないので、セルが大きくなってしまう。すなわち、セルの小型化が難しい。
さらに、フォトダイオードを積み重ねるので、各フォトダイオードについて個別に分光特
性を設定できない。
なお、非特許文献1の上記3段積みのフォトダイオードは、カラーフィルタを無くすの
が目的ではなく、フォトダイオードを2次元的に配置した従来の構造においてカラーフィ
ルタによって信号が空間変調されるのを避けるのが目的と解される。
本発明は、かかる点にかんがみてなされたものであり、カラーフィルタを不要にしてよ
り多くの入射光を受光可能な受光部をシンプルかつセルの小型化が可能な構造によって実
現し、しかも受光部ごとに個別に分光特性を設定しうる、固体撮像装置および固体撮像素
子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、固体撮像素子において、入射光を光電変換して電
荷を生成する複数種類の受光部を備え、前記複数種類の受光部はそれぞれ、半導体基板に
おいて基板表面から第1深さまで拡散された第1部分を有する、第1導電型の第1半導体
層と、前記第1半導体層の前記第1部分に前記第1深さにおいて接し前記第1深さから前
記第1深さよりも深い第2深さまで拡散され前記第2深さにおいてフォトダイオードのP
N接合を形成するPN接合形成部分を有する、第2導電型の第2半導体層と、前記第2半
導体層の前記PN接合形成部分とともに前記第2深さにおいて前記PN接合を形成するよ
うに設けられた、前記第1導電型の第3半導体層と、を含み、前記第1半導体層は前記第
3半導体層よりも不純物濃度が高く、前記第1深さおよび前記第2深さは前記複数種類の
受光部の種類間で互いに異なることを特徴とする。
さらに、本発明は、固体撮像装置において、上述の固体撮像素子と、前記電荷を読み出
し、前記電荷に基づいて前記複数種類の受光部についての第1信号群を出力する、伝送部
と、前記第1信号群から所定の表色系の第2信号群を生成する信号処理部と、を備えるこ
とを特徴とする。
このような構成によれば、入射光は第1半導体層を経てフォトダイオードに至る。この
とき、受光部の種類間でフォトダイオードのPN接合の深さ(第2深さ)が異なるので、
半導体についての光の侵入の波長依存性(後述の図4および図5参照)により、フォトダ
イオードに到達する光の波長成分が受光部の種類間で異なる。すなわち、フォトダイオー
ドの分光特性が異なる。さらに、第1半導体層は第3半導体層よりも不純物濃度が高いの
で、かつ、そのような高い不純物濃度がゆえに当該第1半導体層内では電位勾配は非常に
小さいので、第1半導体層内で光電変換によって生成された電荷は当該第1半導体層内で
再結合して消滅し、受光部の外へ読み出されることはほとんどない。すなわち、第1半導
体層では第1信号群に寄与しない光吸収が起こる。特に受光部の種類間で第1半導体層の
厚さにあたる第1深さが異なるので、半導体についての光の侵入の波長依存性(後述の図
4および図5参照)により、第1半導体層で吸収される光の波長成分、換言すれば第1半
導体層を通過する光の波長成分が受光部の種類間で異なる。すなわち、第1半導体層の分
光特性が異なる。したがって、本発明によれば、第1半導体層の厚さによる分光特性およ
びフォトダイオードの深さによる分光特性の二重適用によって受光部の分光特性をその種
類間で違えることができる。このため、本発明に係る固体撮像素子および固体撮像装置で
はカラーフィルタが不要である。その結果、カラーフィルタの分だけ基板表面上の構造が
薄くなるので、入射光を効率よく半導体基板内のフォトダイオードへ到達させることがで
き、感度が向上する。また、セルの小型化を推進することが可能になり、小型の固体撮像
素子および固体撮像装置またはセルが高密度配置された高解像度の固体撮像素子および固
体撮像装置を提供することができる。このような効果は、上述の基板表面上の構造がCC
D(Charge Coupled Device)型よりも厚くなるCMOS(Complementary Metal Oxide S
emiconductor)型において顕著である。さらに、上述のようにカラーフィルタが不要なの
で、カラーフィルタの形成のための設備が不要となり、その分コスト削減を図ることがで
きる。ところで、第1半導体層は第3半導体層よりも不純物濃度が高いので、基板表面の
結晶欠陥およびこれに起因したいわゆる白キズ等の不具合を低減させることができる。つ
まり、本発明に係る第1半導体層は結晶欠陥低減作用と上述の分光作用とを同時に発揮す
るものである。また、各受光部は基本的に第1半導体層とフォトダイオード(第2半導体
層および第3半導体層)とで構成されるので、例えば非特許文献1に提案されるフォトダ
イオードを3段積みした構造に比べて、受光部の構造がシンプルであるし、受光部から出
力(電荷)を読み出すための構造も小さくてすむ。このため、セルを小型化しやすい。さ
らに、上記非特許文献1に提案される上記構造とは異なり、本発明によれば各受光部には
単一のフォトダイオードが設けられるので、フォトダイオードの分光特性を受光部ごとに
個別に設定できる。
また、前記伝送部は、各受光部に設けられた前記電荷を読み出すためのMOS(Metal
Oxide Semiconductor)トランジスタを含み、前記第2半導体層は、前記PN接合形成部
分から前記基板表面まで拡散され、前記MOSトランジスタに回路的に接続されて前記電
荷を前記伝送部へ出力する、電荷出力部分をさらに有することが好ましい。
このような構成によれば、フォトダイオードを構成する第2半導体層が伝送部と回路的
に接続された電荷出力部分を有するので、フォトダイオードよりも基板表面側に配置され
た第1半導体層の第1部分の厚さ(すなわち第1深さ)にかかわらず、フォトダイオード
で生成された電荷を確実に読み出すことができる。換言すれば、電荷出力部分の存在によ
って、第1半導体層の第1部分の厚さすなわち第1半導体層の分光特性について自由度が
大きくなる。また、電荷出力部分は基板表面まで拡散されているので、第2半導体層のP
N接合形成部分とMOSトランジスタとを回路的に接続する場合と比較して、MOSトラ
ンジスタのゲート電圧が低くてすむ。
また、前記伝送部は、各受光部に設けられた前記電荷を読み出すためのMOSトランジ
スタを含み、前記第2半導体層は、前記PN接合形成部分から前記第1深さよりも浅い第
3深さまで拡散され、前記MOSトランジスタに回路的に接続されて前記電荷を前記伝送
部へ出力する、電荷出力部分をさらに有し、前記第1半導体層は、前記基板表面から前記
第3深さまで拡散され、前記第3深さにおいて前記第2半導体層の前記電荷出力部分と接
する、第2部分をさらに有することが好ましい。
このような構成によれば、フォトダイオードを構成する第2半導体層が伝送部と回路的
に接続された電荷出力部分を有するので、フォトダイオードよりも基板表面側に配置され
た第1半導体層の第1部分の厚さ(すなわち第1深さ)にかかわらず、フォトダイオード
で生成された電荷を確実に読み出すことができる。換言すれば、電荷出力部分の存在によ
って、第1半導体層の第1部分の厚さすなわち第1半導体層の分光特性について自由度が
大きくなる。また、第1半導体層の第2部分の厚さ(すなわち第3深さ)は第1部分の厚
さ(すなわち第1深さ)よりも薄いので、第2半導体層のPN接合形成部分とMOSトラ
ンジスタとを回路的に接続する場合と比較して、MOSトランジスタのゲート電圧が低く
てすむ。また、第1半導体層は第3半導体層よりも不純物濃度が高いので、第1半導体層
の第2部分によって、電荷出力部分上方の基板表面の結晶欠陥およびこれに起因したリー
ク電流等の不具合を低減させることができる。
また、前記第1半導体層は、前記第1部分のうちの前記第3深さから前記第1深さまで
の部分である第3部分と、前記第1部分のうちの前記基板表面から前記第3深さまでの部
分および前記第2部分から成る第4部分と、で構成され、前記第3部分の不純物濃度と前
記第4部分の不純物濃度とが異なるように設定されていることが好ましい。このような構
成によれば、第1半導体層において基板表面側の第4部分は特に不純物濃度が高いので、
第1半導体層における基板表面の結晶欠陥およびこれに起因したリーク電流等の不具合の
低減効果がより顕著に得られる。また、第3部分の厚さ(第1深さと第3深さとの差)の
制御によって、上述の第1半導体層の厚さによる分光特性を制御することができる。
また、前記複数種類の受光部は前記所定の表色系における色の数よりも多い種類数の受
光部から成ることが好ましい。このような構成によれば、入射光のより多くの波長成分を
利用して所定の表色系の第2信号群を生成可能なので、色再現性を向上させることができ
る。
また、前記複数種類の受光部は前記第2深さが深いほど広い受光面積を有することが好
ましい。このような構成によれば、第2深さが深い受光部においてより多くの電荷を生成
させることができる。一般的に、基板表面から深く(遠く)なるほど侵入した入射光は弱
くなるため、第2深さすなわちフォトダイオードのPN接合の位置が深いほど電荷の生成
量は少なくなる。このため、本発明では受光面積を広くすることによって上述のように電
荷をより多く生成させることができる。これにより、受光部についての信号のレベルを受
光部の種類間で補正することができ、その結果、高画質の再現画像が得られる。
また、前記複数種類の受光部は前記受光面積が広いほど前記PN接合の面積が広いこと
が好ましい。このような構成によれば、PN接合の面積は同じにして例えば遮光層の調整
によって受光面積を違える場合と比較して、受光部が占める全配置面積を小さくすること
ができる。これにより、小型の固体撮像装置または高解像度の固体撮像装置を提供するこ
とができる。
さらに、本発明は、固体撮像装置において、入射光を光電変換して電荷を生成する複数
種類の受光部と、各受光部に設けられた前記電荷を読み出すためのMOSトランジスタお
よび読み出した前記電荷を増幅するための増幅器を含み、増幅された電荷を前記複数種類
の受光部についての第1信号群として出力する、伝送部と、前記第1信号群から所定の表
色系の第2信号群を生成する信号処理部と、を備え、前記複数種類の受光部はそれぞれ、
半導体基板において基板表面から第1深さまで拡散された第1部分を有する、第1導電型
の第1半導体層と、前記第1半導体層の前記第1部分に前記第1深さにおいて接し前記第
1深さから前記第1深さよりも深い第2深さまで拡散され前記第2深さにおいてフォトダ
イオードのPN接合を形成するPN接合形成部分、および、前記PN接合形成部分から前
記基板表面の側へ拡散され前記MOSトランジスタに回路的に接続されて前記電荷を前記
伝送部へ出力する、電荷出力部分、を有する、第2導電型の第2半導体層と、前記第2半
導体層の前記PN接合形成部分とともに前記第2深さにおいて前記PN接合を形成するよ
うに設けられた、前記第1導電型の第3半導体層と、を含み、前記第1半導体層は前記第
3半導体層よりも不純物濃度が高く、前記第1深さおよび前記第2深さは前記複数種類の
受光部の種類間で互いに異なることを特徴とする。
このような構成によれば、上述の固体撮像装置と同様に、第1半導体層の厚さによる分
光特性およびフォトダイオードの深さによる分光特性の二重適用によって受光部の分光特
性をその種類間で違えることができ、カラーフィルタを用いる必要がない。したがって、
感度の向上、セルの小型化による固体撮像装置の小型化または高解像度化、および、コス
ト削減といった上述の効果が得られる。また、第1半導体層は結晶欠陥低減作用と分光作
用とを同時に発揮する。また、本発明に係る固体撮像装置は、例えば非特許文献1に提案
されるフォトダイオードに比べて、受光部の構造がシンプルであるし、受光部から出力(
電荷)を読み出すための構造も小さくてすむ。このため、セルを小型化しやすい。さらに
、フォトダイオードの分光特性を受光部ごとに個別に設定できる。また、第2半導体層の
電荷出力部分によって、フォトダイオードで生成された電荷を確実に読み出すことができ
、換言すれば第1半導体層の分光特性について自由度が大きくなる。また、電荷出力部分
はPN接合形成部分から基板表面の側へ拡散されているので、第2半導体層のPN接合形
成部分とMOSトランジスタとを回路的に接続する場合と比較して、MOSトランジスタ
のゲート電圧が低くてすむ。
本発明によれば、固体撮像素子および固体撮像装置において、カラーフィルタを不要に
してより多くの入射光を受光可能な受光部をシンプルかつセルの小型化が可能な構造によ
って実現することができ、しかも受光部ごとに個別に分光特性を設定することができる。
<実施形態1>
図1に本発明の実施形態1に係る固体撮像装置100のブロック図を示す。図1に示す
ように、固体撮像装置100は、固体撮像素子(イメージセンサ)から成る固体撮像素子
部600と、信号処理部400とを含んでいる。固体撮像素子部600は、2次元マトリ
クス状に配置された複数の受光部200と、伝送部300とを含んでいる。
各受光部200は入射光1を光電変換して電荷Qを生成し、各受光部200における電
荷Qを伝送部300が読み出して当該電荷Qに基づく第1信号(群)S1として信号処理
部400へ出力する。他方、信号処理部400は第1信号(群)S1を所定の表色系(ま
たは色再現方式)、例えば、NTSC方式や、デジタルカメラでの信号処理に適した3原
色系の方式や、印刷用に適した補色系の方式、の第2信号(群)S2に変換して出力する
。以下、固体撮像装置100についてより具体的に説明する。
図2に固体撮像素子部600を説明するための模式図を示す。図2に示すように、固体
撮像素子部600は、いわゆるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)
型固体撮像素子から成る。なお、固体撮像素子部600は既知の半導体製造技術によって
製造可能である。
詳細には、受光部200はフォトダイオード40を含んでおり、当該フォトダイオード
40についてアノードは接地され、カソードは伝送部300の読み出し回路310に接続
されている。伝送部300は、読み出し回路310と、伝送路321,322と、伝送制
御回路330とを含んでいる。読み出し回路310は各受光部200にそれぞれ設けられ
ており、受光部200と読み出し回路310との1組で1つのセル500が構成される。
複数の読み出し回路310(図2の例ではコラム(列)方向(紙面縦方向)に並ぶ読み出
し回路310)ごとに伝送路321が設けられており、各伝送路321には上述の対応す
る複数の読み出し回路310の出力(端)が接続されている。各伝送路321の一端は伝
送路322に接続されており、当該伝送路322を伝達して各受光部200についての信
号から成る第1信号S1が、伝送部300から出力される。
なお、ここでは、伝送路321,322は金属等のいわゆる配線とするが、伝送路32
1,322の一方または双方を例えばCCD(Charge Coupled Device)伝送路で構成す
ることも可能である。また、ここでは伝送路322を1本としたが、例えば各伝送路32
1にそれぞれ伝送路322を設ければ、ライン(行)方向(紙面横方向)に並ぶ受光部2
00からの電荷または信号をパラレルに読み出すことができるし、また、コラム(列)方
向に並ぶ受光部200からの電荷または信号をコラムごとに読み出すこともできる。
読み出し回路310は、電荷Qを読み出すための読み出しトランジスタ311と、増幅
器としての増幅トランジスタ312と、セル500を選択するための選択トランジスタ3
13と、リセットトランジスタ314と、FD(Floating Diffusion)315とを含んで
いる。なお、ここでは、トランジスタ311,312,313,314はMOS(Metal
Oxide Semiconductor)トランジスタである。
フォトダイオード40のカソードは読み出しトランジスタ311のソースに接続されて
おり、当該読み出しトランジスタ311のドレインは増幅トランジスタ312のゲートに
接続されている。増幅トランジスタ312のドレインは所定電位に接続されており、当該
増幅トランジスタ312のソースは選択トランジスタ313のドレインに接続されている
。選択トランジスタ313のソースは配線321に接続されている。また、リセットトラ
ンジスタ314のソースおよびドレインは読み出しトランジスタ311のドレインおよび
上記所定電位にそれぞれ接続されており、FD315は読み出しトランジスタ311のド
レインと接地電位との間に接続されている。図面の複雑化を避けるため信号線の図示を省
略しているが、トランジスタ311,313,314の各ゲートへの電圧印加タイミング
の制御は伝送制御回路330によってなされる。
このような読み出し回路310によって、受光部200のフォトダイオード40で生成
された電荷Qは読み出しトランジスタ311を介して読み出され、当該読み出し回路31
0において、読み出した電荷Qに基づいて(具体的には当該電荷Qを増幅トランジスタ3
12によって増幅して)その受光部200についての信号が生成される。そして、当該信
号が選択トランジスタ313を介して伝送路321へ出力される。
なお、図2の読み出し回路310はあくまで一例であり、他の構成の読み出し回路を適
用することもできる。また、読み出し回路310および伝送路321,322にCCD構
造を適用してCCD型の固体撮像素子部を構成することもできる。
ここで、受光部200について、本発明に係る構造を説明する前に、その基本となる構
造を図3を参照して説明する。図3は受光部200の基本構造としての受光部201を説
明するための断面図である。
図3に示すように、基本構造の受光部201では、P型のシリコン基板3において基板
表面3Sから所定深さdまでN型シリコン層20が拡散されており(すなわち、N型不純
物が拡散(または添加)されてN型シリコン層20が形成されており)、P型シリコン基
板3とN型シリコン層20によってフォトダイオード40が形成されている。なお、単一
のセル500(図2参照)内にはフォトダイオード40と読み出し回路310(図2参照
)とが近接して形成されており、図3では詳細を省略しているがフォトダイオード40に
近接して基板表面3S内にトランジスタ311,312,313,314のソース領域お
よびドレイン領域等も作り込まれている。
他方、基板表面3S上には、絶縁層84、配線層81、遮光層82、保護膜85および
平坦化層83を含んで成る表面層80が形成されている。N型シリコン層20上の領域は
セル500(図2参照)においてフォトダイオード40へ入射光を取り入れるための開口
領域(または開口部)510であり、配線層81は当該開口領域510以外に配置されて
いる。
絶縁層84は、基板表面3S上に全面的に配置されている。配線層81は、伝送部30
0(図2参照)の伝送路321,322を成す配線等が作り込まれ、絶縁層84上に設け
られている。例えば、N型シリコン層20を読み出しトランジスタ311のソース領域と
して機能させうるように、当該トランジスタ311のゲート電極311Gが上記絶縁層8
4上においてN型シリコン層20近傍に配置されている。
遮光層82は入射光がフォトダイオード40以外の領域に入らないようにするため設け
られており、いわば開口領域510を規定するものである。図3の例では遮光層82は配
線層81に光が入射しないように配線層81の上面および側面を塞ぐように形成されてい
る。
保護膜85は、遮光層82の表面および開口領域510を覆って、配線層81および遮
光層82を保護する透明な層を形成している。保護膜85の上には平坦化層83が形成さ
れており、当該平坦化層83の平坦な表面上にマイクロレンズ90が配置されている。マ
イクロレンズ90は、N型シリコン層20に向き合うように、かつ、開口領域510と重
なるように配置されている。
このような構成下、受光部201は、フォトダイオード40と、表面層80のうちで開
口領域510内の部分と、マイクロレンズ90とを含んで構成される。
ここで、図4にシリコンへ侵入した光の吸収状態を波長別に現したグラフを示す。図4
に示すようにシリコンへ入射した光は表面から深く侵入するに従って吸収され、光強度が
減衰する。また、図4によれば、波長の短い光ほど表面付近での吸収率(減衰率)が高く
、このため深くまで侵入せず、逆に言えば波長の長い光ほど表面付近での吸収率(減衰率
)が低く、このため深くまで侵入することが分かる。かかる特性について光の侵入深さの
波長依存性として現したグラフが図5である。
このような特性にかんがみれば、図3の受光部201において、光電変換による電荷Q
の生成を担うフォトダイオード40のPN接合40Jの形成深さdを制御すれば、フォト
ダイオード40の、したがって受光部201の分光特性(または感度スペクトル)が制御
可能となる。その結果、カラーフィルタを不要にすることができる。
そこで、図6に示すように、固体撮像素子部600(図1および図2参照)中の受光部
201を、フォトダイオード40のPN接合40Jの深さd(図3参照)が異なる3種類
の受光部210B,201CY,201Wで構成した場合を説明する。
具体的には、0.3μm〜0.4μm程度の深さにPN接合40Jが設けられた受光部
201Bによれば、入射光のうち約400nm〜500nmの波長成分の光によって生成
(励起)された電荷が蓄積されるので、入射光の青(B)の波長成分の信号が取り出され
る。また、0.5μm〜0.6μm程度の深さにPN接合40Jが設けられた受光部20
1CYによれば、入射光のうち約400nm〜600nmの波長成分の光によって生成さ
れた電荷が蓄積されるので、入射光の青(B)の波長成分のみならず緑(G)の波長成分
をも含む信号、すなわち青(B)と緑(G)との合成成分(B+G)であるシアン(CY
)の波長成分の信号が取り出される。また、0.8μm〜1.2μm程度の深さにPN接
合40Jが設けられた受光部201Wによれば、入射光のうち約400nm〜700nm
の波長成分の光によって励起された電荷が蓄積されるので、入射光の青(B)および緑(
G)の波長成分のみならず赤(R)の波長成分をも含む信号、すなわち青(B)と緑(G
)と赤(R)の合成成分(B+G+R)である白(W)の波長成分の信号が取り出される
図7に、上述の3種類の受光部201B,201CY,201Wの固体撮像素子部60
0(図1参照)における基本配列を模式的に示す。図7に示すように、受光部201B,
201CY,201Wは全体として2次元マトリクス状に配置されるが、当該マトリクス
は2種類の受光部201W,201Bがライン(行)方向(図7において紙面横方向)に
交互に並ぶラインと、2種類の受光部201W,201CYがライン方向に交互に並ぶラ
インとに大別され、この2種類のラインがコラム(列)方向(図7において紙面縦方向)
に交互に並んでいる。このとき、3種類のうちで帯域が最も広い受光部201Wが、隣接
する2ライン間でジグザグになるように(マトリクス配列の全体から見れば市松模様にな
るように)上記2種類のラインが配置されている。
そして、これら3種類の受光部201B,201CY,201Wからの光電変換により
生成された電荷Qが伝送部300のへ読み出される。具体的には、図2をも参照して、伝
送制御回路330が読み出しトランジスタ311および選択トランジスタ313を制御す
ることによって、受光部201W,201Bから成るラインと受光部201W,201C
Yから成るラインとを順次選択していき(走査していき)、選択されたラインの受光部2
01から電荷Qが読み出される。これにより、受光部201W,201Bから成るライン
については白(W)の波長成分の信号Sw(図8参照)と青(B)の波長成分の信号Sb
(図8参照)とが空間変調されてシリアルに伝送部300から出力される。同様に、受光
部201W,201CYから成るラインについては白(W)の波長成分の信号Sw(図8
参照)とシアン(CY)の波長成分の信号Scy(図8参照)とが空間変調されてシリア
ルに伝送部300から出力される。
このとき、伝送部300から出力される第1信号S1は(シリアルとパラレルとの別を
問わず)信号Sw,Sb,Scy(図8参照)の総称にあたり、このため第1信号S1を
「第1信号群S1」と呼ぶことができる。
そして、信号Sw,Sb,Scyから成る第1信号群S1に対しては、図1の信号処理
部400として、図8のブロック図に示す信号処理部401が適用される。信号処理部4
01は分離回路411およびマトリクス回路421を含んでいる。
分離回路411は例えばサンプリング等の方法によって、上記信号Sb,Scy,Sw
がシリアルに出力されて成る第1信号群S1を各信号Sb,Scy,Swに分離する。そ
して、分離された信号Sb,Scy,Swをマトリクス回路421が所定の表色系の信号
群(第2信号群)S2に変換する。例えばデジタルカメラでの信号処理に必要な3原色の
信号SR,SG,SBに変換する。このとき、当該3つの信号SR,SG,SBの総称が
第2信号群S2にあたる。例えば、
Sw−K1×Scy=SR
Scy−K2×Sb=SG
Sb=SB
という変換によって(K1,K2は変換係数)、信号SR,SG,SBが得られる。
次に、図9に受光部200(図1および図2参照)として、実施形態1に係る受光部2
02を説明するための断面図を示す。図9に示すように、受光部202は、半導体基板と
してのN型シリコン基板50内に作り込まれた、第1導電型の第1半導体層の第1部分と
してのP+型シリコン層11と、第2導電型の第2半導体層としてのN型シリコン層20
と、第1導電型の第3半導体層としてのP型シリコン層30とを含んでいる。なお、P+
型シリコン層11はP型シリコン層30に比べて不純物濃度が高い。
以下の説明では、シリコン基板50を「基板50」とも呼び、P+型シリコン層11、
N型シリコン層20およびP型シリコン層30を「P+型層11」、「N型層20」およ
び「P型層30」とも呼ぶことにする。
なお、受光部202はさらに基板50上に配置された表面層80の開口領域510内の
部分およびマイクロレンズ90を含んでいるが、これらの要素は基本構造に係る受光部2
01(図3参照)と同様であるため、ここでは詳述を省略する。また、基板50に対して
は、基本構造に係る受光部201(図3参照)と同様に、表面層80や伝送部300(図
1および図2参照)についての各種要素が設けられている。
図9に示すように、P型層30は、N型の基板50において、基板表面50Sから所定
深さ(後述の深さd1,d2よりも深い)まで拡散されており、P型ウェルとして形成さ
れている。そして、P+型層11が、上記P型層30内において基板表面50Sから深さ
(第1深さ)d1まで拡散されている。N型層20もP型層30内に形成されており、当
該N型層20はPN接合形成部分21および電荷出力部分22から成る。
詳細には、N型層20のPN接合形成部分21は、P+型層11の下(基板表面50S
から遠くなる方向)に位置し、深さd1から、当該深さd1よりも深い深さ(第2深さ)
d2まで拡散されている。そして、PN接合形成部分21は、深さd1においてP+型層
11に接している一方、深さd2においてP型層30に接して当該P型層30とともにP
N接合40Jを形成している。つまり、P型層30とN型層20(のPN接合形成部分2
1)とによってフォトダイオード40が形成されている。
なお、深さd1はP+型層11の厚さと捉えることもできるので、同じ符号によって「
(P+型層11の)厚さd1」という表現をも用いることにする。また、深さd2を「P
N接合深さd2」または単に「接合深さd2」とも呼ぶことにする。
他方、N型層20の電荷出力部分22は、PN接合形成部分21から連続した部分であ
り、基板表面50Sの側へ拡散されている(すなわち深さd1よりも浅い位置まで拡散さ
れている)。特に受光部202では、基板表面50Sまで拡散されている。電荷出力部分
22はP+型層11の側面に接している。なお、N型層20において電荷出力部分22が
設けられている箇所以外では、N型層20のPN接合部分21よりもP+型層11の方が
断面視上張り出している(図9参照)。
電荷出力部分22は伝送部300(図1および図2参照)の読み出しトランジスタ31
1のソース領域として機能し、このため電荷出力部分22の近傍に当該トランジスタ31
1のゲート電極311Gが配置されている。すなわち、電荷出力部分22は伝送部300
の読み出しトランジスタ311に回路的に(電気的に)接続されている。これにより、フ
ォトダイオードで光電変換により生成された電荷Qを電荷出力部分22から読み出しトラ
ンジスタ311を介して伝送部300へ出力することができる。
次に、図10に実施形態1に係る受光部202の種類を説明するための断面図を示す。
図10に示すように、受光部202は3種類の受光部202B,202G,202Rに分
類され、種類間でP+型層11の厚さd1(すなわち深さd1)およびPN接合の深さd
2が互いに異なる。
このとき、まず、受光部202B,202G,202Rの種類間でフォトダイオード4
0のPN接合40の深さd2が異なるので、半導体についての光の侵入の波長依存性(図
4および図5参照)にかんがみ、既述の基本構造の受光部201(図3参照)と同様に、
フォトダイオード40に到達する光の波長成分が受光部202B,202G,202Rの
種類間で異なる。すなわち、受光部202B,202G,202Rの種類間で、フォトダ
イオード40の分光特性(感度スペクトル)が異なる。
さらに、P+型層11はP型層30よりも不純物濃度が高いので、かつ、そのような高
い不純物濃度がゆえに当該P+型層11内では電位勾配は非常に小さいので、P+型層11
内で光電変換によって生成された電荷は当該P+型層11内で再結合して消滅し、受光部
202の外へ読み出されることはほとんどない。すなわち、P+型層11層では、伝送部
300から出力される第1信号群S1に寄与しない光吸収が起こる。特に受光部202B
,202G,202Rの種類間でP+型層11の厚さd1が異なるので、半導体について
の光の侵入の波長依存性(図4および図5参照)にかんみれば、P+型層11で吸収され
る光の波長成分、逆に言えばP+型層11を通過する光の波長成分が受光部202B,2
02G,202Rの種類間で異なる。すなわち、受光部202B,202G,202Rの
種類間で、P+型層11の分光特性(感度スペクトル)が異なる。
受光部202B,202G,202Rへの入射光はP+型層11を経てフォトダイオー
ド40に至るので、P+型層11の厚さによる分光特性およびフォトダイオード40の深
さによる分光特性の二重適用によって受光部202B,202G,202Rの分光特性(
感知スペクトル)をその種類間で違えることができる。このため、受光部202B,20
2G,202Rによれば、カラーフィルタが不要である。
受光部202の分光特性は、同じ深さd2にPN接合40Jを有する基本構造の受光部
201(図3参照)の分光特性から、P+型層11の分光特性を差し引いたものになる。
なお、N型層20のPN接合形成部分21が厚いほど、固体撮像素子の大切な性能の一つ
であるダイナミックレンジを大きくすることができる。
ところで、P+型層11はP型層30よりも不純物濃度が高いので、基板表面50Sの
結晶欠陥およびこれに起因したいわゆる白キズ等の不具合を低減させることができる。つ
まり、P+型層11は結晶欠陥低減作用と上述の分光作用とを同時に発揮するものである
一例として、受光部202Bでは、深さd1が0.1μm〜0.3μm程度であり、接
合深さd2が0.4μm〜0.6μm程度であり、このときN型層20のPN接合形成部
分21の厚さは0.3μm程度である。このため、受光部202Bによれば、入射光のう
ち約400nm〜500nmの波長成分の光によって生成(励起)された電荷Qが、青(
B)の波長成分の信号として取り出される。
また、受光部202Gでは、深さd1が0.4μm程度であり、接合深さd2が0.7
μm程度であり、このときN型層20のPN接合形成部分21の厚さは0.3μm〜0.
4μm程度である。このため、受光部202Gによれば、入射光のうち約500nm〜6
00nmの波長成分の光によって生成(励起)された電荷Qが、緑(G)の波長成分の信
号として取り出される。
また、受光部202Rでは、深さd1が0.8μm程度であり、接合深さd2が1μm
程度であり、このときN型層20のPN接合形成部分21の厚さは0.3μm〜0.4μ
m程度である。このため、受光部202Rによれば、入射光のうち約550nm〜700
nmの波長成分の光によって生成(励起)された電荷Qが、赤(R)の波長成分の信号と
して取り出される。
次に、図11に3種類の受光部202B,202G,202Rの固体撮像素子部600
(図1参照)における配列を説明するための模式的な平面図を示す。なお、図11は基板
表面50S(図9参照)の平面視に対応する。図11に示すように、受光部202B,2
02G,202Rはベイヤー配列されている。
すなわち、受光部202B,202G,202Rは全体として2次元マトリクス状に配
置されるが、当該マトリクスは2種類の受光部202B,202Gがライン(行)方向(
図11において紙面横方向)に交互に並ぶラインと、2種類の受光部202G,202R
がライン方向に交互に並ぶラインとに大別され、この2種類のラインがコラム(列)方向
(図11において紙面縦方向)に交互に並んでいる。このとき、隣接する2ライン間で受
光部202Gがジグザグになるように(マトリクス配列の全体から見れば市松模様になる
ように)上記2種類のラインが配置されている。
なお、図11の例では、3種類の受光部202B,202G,202Rの受光面202
BS,202GS,202RSの形状は正方形とし、これらの受光面202BS,202
GS,202RSの面積は同じである。ここで、「受光面」とは入射光を光電変換しうる
面をいい、具体的にはフォトダイオード40のPN接合40Jのうちで平面視において開
口領域510内に存在する部分が該当する。
受光部202B,202G,202Rのフォトダイオード40で生成された電荷Qは伝
送部300(図1および図2参照)の読み出し回路310によってシリアルに読み出され
、当該読み出し回路310において、読み出した電荷Qに基づいて(具体的には当該電荷
を増幅して)受光部202B,202G,202Rについての波長成分の信号Sr,Sg
,Sb(図12参照)が生成される。そして、これらの信号Sr,Sg,Sbから成る第
1信号群S1が信号処理部400(図1参照)へ出力される。
3種類の受光部202B,202G,202Rを有する固体撮像素子部600(図1参
照)に対しては、信号処理部400(図1参照)として図12のブロック図に示す信号処
理部402が適用される。図12に示すように、信号処理部402は分離回路412およ
びマトリクス回路422を含んでいる。
分離回路412は例えばサンプリング等の方法によって、上記信号Sr,Sg,Sbが
シリアルに出力されて成る第1信号群S1を各信号Sr,Sg,Sbに分離する。そして
、分離された信号Sr,Sg,Sbをマトリクス回路422が所定の表色系の信号群(第
2信号群)に変換する。例えばデジタルカメラでの信号処理に必要な3原色の信号SR,
SG,SBに変換する。このとき、当該3つの信号SR,SG,SBの総称が第2信号群
S2にあたる。例えば、
SR= 1.0×Sr−0.2×Sg−0.1×Sb
SG=−0.3×Sr+1.0×Sg−0.2×Sb
SB=−0.2×Sr−0.4×Sg+1.0×Sb
という変換によって、信号SR,SG,SBが得られる。
なお、第1信号群S1を成す信号Sr,Sg,Sbも一応は3原色の信号であるが、デ
ジタルカメラでの信号処理に必要な上記信号SR,SG,SBに比べて帯域が広い。この
ため、マトリクス回路422によって変換処理をする必要がある。
3種類の受光部202B,202G,202Rを有する固体撮像素子部600および固
体撮像装置100によれば、上述のようにカラーフィルタが不要である。このため、カラ
ーフィルタの分だけ基板表面50S上の構造が薄くなるので、入射光を効率よく基板50
内のフォトダイオード40へ到達させることができ、感度が向上する。また、セル500
(図2参照)の小型化を推進することが可能になり、固体撮像素子部600および固体撮
像装置100の小型化を図ることができる。または、同じ面積を確保する場合にはセル5
00を小型化した分だけセル500を高密度配置することができるので、高解像度化を図
ることができる。かかる効果は、上述の基板表面50S上の構造がCCD型よりも厚くな
るCMOS型において顕著である。
さらに、上述のようにカラーフィルタが不要なので、カラーフィルタの形成のための設
備が不要となり、その分コスト削減を図ることができる。
また、各受光部202B,202G,202Rは基本的にP+型層11とフォトダイオ
ード40(N型層20およびP型層30)とで構成されるので、例えば非特許文献1に提
案されるフォトダイオードを3段積みした構造に比べて、受光部202B,202G,2
02Rの構造はシンプルであるし、受光部202B,202G,202Rから出力(電荷
)を読み出すための構造も受光部202B,202G,202Rについての読み出し回路
310を含む伝送部300の方が小さくてすむ。このため、上記3段積みのフォトダイオ
ードから成るセルよりも、セル500(図2参照)の方が小型化しやすい。さらに、上記
非特許文献1に提案される上記構造とは異なり、各受光部202B,202G,202R
には単一のフォトダイオード40が設けられるので、フォトダイオード40の分光特性を
受光部202B,202G,202Rごとに個別に設定できる。
また、フォトダイオード40を構成するN型層20が伝送部300と回路的に接続され
た電荷出力部分22を有するので、フォトダイオード40よりも基板表面50S側に配置
されたP+型層11の厚さ(すなわち第1深さ)d1にかかわらず、フォトダイオード4
0で生成された電荷Qを確実に読み出すことができる。換言すれば、電荷出力部分22の
存在によって、P+型層11の厚さd1すなわち当該P+型層11の分光特性について自由
度が大きくなる。
特に受光部202では電荷出力部分22は基板表面50Sまで拡散されているので(図
9参照)、N型層20のPN接合形成部分21と読み出しトランジスタ311とを回路的
に接続する場合と比較して、当該トランジスタ311のゲート電圧が低くてすむ。
<実施形態2>
図13に本発明の実施形態2に係る受光部200(図1および図2参照)の種類を説明
するための断面図を示す。図13に示すように、実施形態2では、固体撮像素子部600
(図1参照)において受光部200として4種類の受光部202B,202CY,202
G,202Rを用いる。
上記4種類のうちで受光部202B,202G,202Rは実施形態1と同様である。
すなわち、受光部202Bは入射光のうちの約400nm〜500nmの波長範囲の光か
ら青(B)の波長成分の信号を取り出し、受光部202Gは約500nm〜600nmの
波長範囲の光から緑(G)の波長成分の信号を取り出し、受光部202Rは約550nm
〜700nmの波長範囲の光から赤(R)の波長成分の信号を取り出す。なお、実施形態
2では、これら3種類の受光部202B,202G,202RのPN接合40Jの深さd
2を0.3μm程度、0.6μm程度、1.0μm程度としている。
そして、受光部202CYでは、深さd1が0.2μm程度であり、接合深さd2が0
.45μm程度であり、このときN型層20(図9参照)のPN接合形成部分21の厚さ
は0.25μm程度である。このため、受光部202CYによれば、入射光のうちで約4
50nm〜550nmの波長範囲の光によって生成(励起)された電荷Qが、シアン(C
Y)の波長成分の信号として取り出される。
このとき、伝送部300から出力される第1信号群S1は、受光部202B,202G
,202R,202CYの電荷Qに基づいて生成された青(B)、緑(G)、赤(R)、
シアン(CY)の各成分の信号Sb,Sg,Sr,Scyから成る(図15参照)。
次に、図14の(a)に、4種類の受光部202B,202CY,202G,202R
の受光面202BS,202CYS,202GS,202RSの面積、および、これら4
種類の受光部202B,202CY,202G,202Rの固体撮像素子部600(図1
参照)における配列を説明するための模式的な平面図を示す。なお、図14の(a)は基
板表面50S(図9参照)の平面視に対応する。
特に実施形態2では、受光部202B,202CY,202G,202Rの受光面20
2BS,202CYS,202GS,202RSの面積、すなわち受光面積を次のように
設定している。図14の(a)に示すように、まず、2種類の受光部202CY,202
Gの受光面積を等しく設定し、受光部202Bの受光面積をこれら2種類の受光部202
CY,202Gよりも小さく設定し、受光部202Rの受光面積を上記2種類の受光部2
02CY,202Gよりも大きく設定している。このとき、上述のように受光部202G
,202CYの受光面積が等しいことを考慮すると、3種類の受光部202B,202G
,202Rについてまたは3種類の受光部202B,202CY,202Rについて、P
N接合深さd2(図13参照)が深い受光部202ほど受光面積を広く設定している。
図14の(a)に示す例では、受光面202BS,202CYS,202GS,202
RSの形状を四角形とし、このうち2種類の受光部202CY,202Gの受光面202
CYS,202GSについては正方形としている。また、この例では、上述の受光面積の
相違を、上記四角形においてコラム方向(図14において紙面縦方向)に延在する辺の長
さは同じに設定しライン方向(図14において紙面横方向)に延在する辺の長さを違える
ことによって、与えているが、その他の手法により受光面積を違えても構わない。
既述のように「受光面」とは入射光を光電変換しうる面をいい、具体的にはフォトダイ
オード40のPN接合40Jのうちで平面視において開口領域510(図9参照)内に存
在する部分が該当する。このとき、受光面積の調整は、例えば、PN接合40Jの面積自
体を開口領域510とともに調整することによって行うこともできるし、PN接合40J
の面積は4種類の受光部202B,202CY,202G,202Rで同じにしておき開
口領域510の大きさを調整することによって(例えば遮光層82(図9参照)の形状・
配置を調整することで可能である)行うこともできる。
図14の(a)に示すように、受光部202B,202CY,202G,202Rは全
体として2次元マトリクス状に配置されるが、当該マトリクスは2種類の受光部202B
,202Rがライン(行)方向(図14において紙面横方向)に交互に並ぶラインと、2
種類の受光部202CY,202Gがライン方向に交互に並ぶラインとに大別され、この
2種類のラインがコラム(列)方向に交互に並んでいる。このとき、受光部202CYを
介してコラム方向に2種類の受光部202B,202Rが並ぶように、かつ、受光部20
2Gを介してコラム方向に2種類の受光部202R,202Bが並ぶように、上記2種類
のラインが配置されている。
図14の(a)の例において、一方のラインは受光面積が“小”の受光部202Bと“
大”の受光部202Rとから成り、他方のラインは受光面積が等しくかつ上記受光部20
2B,202Rとの比較において“中”の受光面積を有する受光部202CY,202G
から成る。このとき、受光部202B,202CY,202G,202Rを上述のPN接
合40Jの面積自体を調整する構造とすれば、実施形態1(図11参照)の場合と同様の
密度で受光部202B,202CY,202G,202Rを配置することができる。また
、かかる構造の場合、PN接合40Jの面積は同じにして例えば遮光層82(図9参照)
の調整によって受光面積を違える場合と比較して、固体撮像素子部600(図1および図
2参照)において受光部202B,202CY,202G,202Rが占める全配置面積
は小さい。その結果、固体撮像素子部600および固体撮像装置100の小型化または高
解像度化を図ることができる。
4種類の受光部202B,202CY,202G,202Rを有する固体撮像素子部6
00(図1参照)に対しては、信号処理部400(図1参照)として図15のブロック図
に示す信号処理部403が適用される。図15に示すように、信号処理部403は分離回
路413およびマトリクス回路423を含んでいる。
分離回路413は例えばサンプリング等の方法によって第1信号群S1から各信号Sr
,Sg,Sb,Scyを分離する。そして、分離された信号Sr,Sg,Sb,Scyを
マトリクス回路423が所定の表色系の第2信号群S2に変換する。例えばデジタルカメ
ラでの信号処理に必要な3原色の信号SR,SG,SBに変換する。このとき、当該3つ
の信号SR,SG,SBの総称が第2信号群S2にあたる。例えば、
SR= 1×Sr−0.15×Sg− 0.1×Scy+0.05×Sb
SG=−0.3×Sr+ 1×Sg−0.05×Scy−0.15×Sb
SB= 0.1×Sr− 0.4×Sg− 0.4×Scy+ 1×Sb
という変換によって、信号SR,SG,SBが得られる。
このとき、実施形態2では、受光部202B,202CY,202G,202Rの種類
はデジタルカメラでの信号処理に必要な3原色よりも多い。これによれば、入射光のより
多くの波長成分を利用して、デジタルカメラでの信号処理に必要な3原色の信号SR,S
G,SBを生成可能なので、色再現性を向上させることができる。
さて、既述の図4から分かるように、一般的に、基板表面50Sから深く(遠く)なる
ほど侵入した入射光は弱くなるため、深さd2すなわちフォトダイオード40のPN接合
40Jの位置が深いほど電荷Qの生成量は少なくなる。このため、図16の(a)に示す
ように、全種類の受光部202B,202CY,202G,202Rの受光面積を等しく
設定すると、図16の(b)に示すように、PN接合深さd2が最も浅い受光部202B
についての信号Sbと最も深い受光部202Rについての信号Srとで信号レベルの差が
大きい。このように青(B)の信号Sbのレベルに対して赤(R)の信号Srのレベルが
低いとカラーカメラによる再現画像の質が低くなってしまう。
そこで、上述の図14の(a)に示すように、実施形態2の受光部202B,202C
Y,202G,202RについてはPN接合深さd2(図13参照)が深い受光部202
ほど受光面積を広く設定して、電荷Qをより多く生成させる。これにより、受光部202
B,202CY,202G,202Rについての信号Sb,Scy,Sg,Srのレベル
を受光部202の種類間で補正することができる。例えば、青(B)、シアン(CY)、
緑(G)および赤(R)の各波長成分について基板表面50Sでの光量に対応するように
補正することが可能である。その結果、高画質の再現画像が得られる。なお、図14の(
a)に示す受光面積の調整によって、図14の(b)に示すように信号レベルが改善され
る。
<実施形態3>
図17に本発明の実施形態3に係る受光部203を説明するための断面図を示す。図1
7に示すように、受光部203は、基本的には、既述の受光部202(図9参照)におい
てP+型層11をP+型シリコン層10(以下「P+型層10」とも呼ぶ)に変えた構成を
しており、その他の構成は受光部202と同様である。なお、P+型層10は、既述のP+
型層11(図9参照)と同様に、P型層30よりも不純物濃度が高い。
詳細には、P+型層10は、既述のP+型層11(図9参照)を第1部分として有し(こ
のため同じ符号を用いて「第1部分11」と呼ぶ)、さらに第2部分12を有する。
第2部分12は、第1部分11から連続した部分であり、N型層20の電荷出力部分22
の側へ拡散されている。また、第2部分12は、基板表面50Sから、第1部分11の形
成深さd1よりも浅い深さ(第3深さ)d3まで拡散されている。そして、当該深さd3
において電荷出力部分22と接している。
なお、当該第2部分12の追加により、受光部203では電荷出力部分22は基板表面
50Sには接しておらず(到達しておらず)、PN接合形成部分21から上記深さd3ま
で拡散されている。このような形態であっても、電荷出力部分22はPN接合形成部分2
1から基板表面50Sの側へ拡散されていると捉えることは可能である。
受光部203によれば、P+型層10はP型層30よりも不純物濃度が高いので、P+
層10の第2部分12によって、電荷出力部分22上方の基板表面50Sの結晶欠陥およ
びこれに起因したリーク電流等の不具合を低減させることができる。このとき、P+型層
10において第2部分12の厚さ(すなわち第3深さ)d3は第1部分11の厚さ(すな
わち第1深さ)d1よりも薄いので、N型層20のPN接合形成部分22と読み出しトラ
ンジスタ311とを回路的に接続する場合と比較して、当該トランジスタ311のゲート
電圧が低くてすむ。
受光部203においてP+型層10の第1部分11の厚さ(すなわち第1深さ)d1お
よびPN接合深さd2を制御することによって、分光特性の異なる複数種類の受光部20
3を構成することができるので、当該受光部203を既述の受光部202(図9参照)に
変えて固体撮像装置100(図1参照)の受光部200として適用可能である。
ところで、受光部203のP+型層10は、製造プロセスの観点から見れば、図18に
示すように2つの部分13,14に大別される。すなわち、深さd3,d1間の部分(「
第3部分」と呼ぶことにする)13と、基板表面3Sから深さd3までの部分(「第4部
分」と呼ぶことにする)14とである。なお、上述の第1部分11および第2部分12と
の関係で見れば(図17参照)、第3部分13は第1部分11のうちの深さd3から深さ
d1までの部分であり、第4部分14は第1部分11のうちの基板表面3Sから深さd3
までの部分および第2部分12から成る。
各部分13,14の不純物濃度を個別に制御することによって、第3部分13の不純物
濃度と第4部分の不純物濃度とが異なるように設定することができる。例えば、第4部分
14の不純物濃度を第3部分13よりも高く設定してもよい。このとき、P+型層10が
P型層30よりも不純物濃度が高いことにかんがみれば、第4部分14の不純物濃度は特
に高いことになる。このようにすれば、P+型層10における基板表面3Sの結晶欠陥お
よびこれに起因したリーク電流等の不具合の低減効果がより顕著に得られる。他方、第3
部分の厚さ(深さd1,d3の差)の制御によって、上述のP+型層10の厚さによる分
光特性を制御することができる。
なお、読み出しトランジスタ311への電荷の読み出しの観点からすれば、第4部分1
4は薄い(浅い)方が好ましく、不純物濃度が高くなるほど薄くした方が好ましい。基板
表面3Sの結晶欠陥の量や深さ等にも依るが、例えば不純物濃度が1018/cm3の程度
場合に厚さすなわち深さd3が0.2μm程度以下であれば、第4部分14による上述の
結晶欠陥等の低減効果と良好な電荷読み出しとを両立させることができる。
このように、P+型層10を2つの部分(第3部分13,第4部分14)に分けて構成
することにより、第3部分13は結晶欠陥除去に最適な濃度で、かつ、できるだけ薄く形
成できると共に、第4部分14は所定の分光特性が得られる厚さで自由に形成することが
できる。すなわち、各部分13,14はそれぞれの目的に応じて、最適な濃度で最適な厚
さにすることができる。したがって、フォトダイオードのダイナミックレンジをほぼそろ
えることができ、ダイナミックレンジを大きく取ることができる。
なお、実施形態1〜3では受光面202BS(図11参照)等が四角形の場合を例示し
たが、例えば六角形等でも構わない。また、実施形態1〜3では受光部202等がマトリ
クス配列された構造(図11参照)を説明したが、いわゆるデルタ配列を適用することも
可能である。また、受光部202,203の種類数および所定の表色系における色の数は
実施形態1〜3の例に限られない。
また、受光部202,203は、複数のセルに対して内部のMOSトランジスタを共通
にしたCMOS型固体撮像素子にも応用できる。
は、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置を説明するためのブロック図である。 は、本発明の実施形態1に係る固体撮像素子部を説明するための模式図である。 は、本発明の実施形態1に係る受光部の基本構造を説明するための断面図である。 は、シリコンへ侵入した光の吸収状態を波長別に示すグラフである。 は、シリコンについての光の侵入深さの波長依存性を示すグラフである。 は、上記基本構造の受光部の種類を説明するための断面図である。 は、上記基本構造の受光部の配列を説明するための平面図である。 は、上記基本構造の受光部に対応した信号処理部を説明するためのブロック図である。 は、本発明の実施形態1に係る受光部を説明するための断面図である。 は、本発明の実施形態1に係る受光部の種類を説明するための断面図である。 は、本発明の実施形態1に係る受光部の配列を説明するための平面図である。 は、本発明の実施形態1に係る信号処理部を説明するためのブロック図である。 は、本発明の実施形態2に係る受光部の種類を説明するための断面図である。 は、本発明の実施形態2に係る受光部の受光面積および配列ならびに信号レベルを説明するための模式図である。 は、本発明の実施形態2に係る信号処理部を説明するためのブロック図である。 は、比較用の受光部を説明するための模式図である。 は、本発明の実施形態3に係る受光部を説明するための断面図である。 は、本発明の実施形態3に係る受光部を説明するための断面図である。
符号の説明
1 入射光
10 P+型シリコン層(第1半導体層)
11 P+型シリコン層(第1部分)
12 第2部分
13 第3部分
14 第4部分
20 N型シリコン層(第2半導体層)
21 PN接合形成部分
22 電荷出力部分
30 P型シリコン層(第3半導体層)
40 フォトダイオード
40J PN接合
50 シリコン基板(半導体基板)
50S 基板表面
100 固体撮像装置
200,202B,202G,202R,202CY,203 受光部
300 伝送部
311 読み出しトランジスタ(MOSトランジスタ)
312 増幅トランジスタ(増幅器)
400,402,403 信号処理部
600 固体撮像素子部(固体撮像素子)
Q 電荷
S1 第1信号群
S2 第2信号群
d1 第1深さ
d2 第2深さ
d3 第3深さ

Claims (9)

  1. 入射光を光電変換して電荷を生成する複数種類の受光部と、
    各受光部に設けられた前記電荷を読み出すためのMOSトランジスタおよび読み出した
    前記電荷を増幅するための増幅器を含み、増幅された電荷を前記複数種類の受光部につい
    ての第1信号群として出力する、伝送部と、
    前記第1信号群から所定の表色系の第2信号群を生成する信号処理部と、を備え、
    前記複数種類の受光部はそれぞれ、
    半導体基板において基板表面から第1深さまで拡散された第1部分を有する、第1導電
    型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の前記第1部分に前記第1深さにおいて接し前記第1深さから前記第
    1深さよりも深い第2深さまで拡散され前記第2深さにおいてフォトダイオードのPN接
    合を形成するPN接合形成部分、および、前記PN接合形成部分から前記基板表面の側へ
    拡散され前記MOSトランジスタに回路的に接続されて前記電荷を前記伝送部へ出力する
    、電荷出力部分、を有する、第2導電型の第2半導体層と、
    前記第2半導体層の前記PN接合形成部分とともに前記第2深さにおいて前記PN接合
    を形成するように設けられた、前記第1導電型の第3半導体層と、を含み、
    前記第1半導体層は前記第3半導体層よりも不純物濃度が高く、
    前記第1深さおよび前記第2深さは前記複数種類の受光部の種類間で互いに異なること
    を特徴とする、固体撮像装置。
  2. 入射光を光電変換して電荷を生成する複数種類の受光部と、
    前記電荷を読み出し、前記電荷に基づいて前記複数種類の受光部についての第1信号群
    を出力する、伝送部と、
    前記第1信号群から所定の表色系の第2信号群を生成する信号処理部と、を備え、
    前記複数種類の受光部はそれぞれ、
    半導体基板において基板表面から第1深さまで拡散された第1部分を有する、第1導電
    型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の前記第1部分に前記第1深さにおいて接し前記第1深さから前記第
    1深さよりも深い第2深さまで拡散され前記第2深さにおいてフォトダイオードのPN接
    合を形成するPN接合形成部分を有する、第2導電型の第2半導体層と、
    前記第2半導体層の前記PN接合形成部分とともに前記第2深さにおいて前記PN接合
    を形成するように設けられた、前記第1導電型の第3半導体層と、を含み、
    前記第1半導体層は前記第3半導体層よりも不純物濃度が高く、
    前記第1深さおよび前記第2深さは前記複数種類の受光部の種類間で互いに異なること
    を特徴とする、固体撮像装置。
  3. 前記伝送部は、
    各受光部に設けられた前記電荷を読み出すためのMOSトランジスタを含み、
    前記第2半導体層は、
    前記PN接合形成部分から前記基板表面まで拡散され、前記MOSトランジスタに回路
    的に接続されて前記電荷を前記伝送部へ出力する、電荷出力部分をさらに有することを特
    徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記伝送部は、
    各受光部に設けられた前記電荷を読み出すためのMOSトランジスタを含み、
    前記第2半導体層は、
    前記PN接合形成部分から前記第1深さよりも浅い第3深さまで拡散され、前記MOS
    トランジスタに回路的に接続されて前記電荷を前記伝送部へ出力する、電荷出力部分をさ
    らに有し、
    前記第1半導体層は、
    前記基板表面から前記第3深さまで拡散され、前記第3深さにおいて前記第2半導体層
    の前記電荷出力部分と接する、第2部分をさらに有することを特徴とする請求項2に記載
    の固体撮像装置。
  5. 前記第1半導体層は、
    前記第1部分のうちの前記第3深さから前記第1深さまでの部分である第3部分と、
    前記第1部分のうちの前記基板表面から前記第3深さまでの部分および前記第2部分か
    ら成る第4部分と、で構成され、
    前記第3部分の不純物濃度と前記第4部分の不純物濃度とが異なるように設定されてい
    ることを特徴とする請求項4に記載の固体撮像装置。
  6. 前記複数種類の受光部は前記所定の表色系における色の数よりも多い種類数の受光部か
    ら成ることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の固体撮像装置。
  7. 前記複数種類の受光部は前記第2深さが深いほど広い受光面積を有することを特徴とす
    る請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の固体撮像装置。
  8. 前記複数種類の受光部は前記受光面積が広いほど前記PN接合の面積が広いことを特徴
    とする請求項7に記載の固体撮像装置。
  9. 入射光を光電変換して電荷を生成する複数種類の受光部を備え、
    前記複数種類の受光部はそれぞれ、
    半導体基板において基板表面から第1深さまで拡散された第1部分を有する、第1導電
    型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の前記第1部分に前記第1深さにおいて接し前記第1深さから前記第
    1深さよりも深い第2深さまで拡散され前記第2深さにおいてフォトダイオードのPN接
    合を形成するPN接合形成部分を有する、第2導電型の第2半導体層と、
    前記第2半導体層の前記PN接合形成部分とともに前記第2深さにおいて前記PN接合
    を形成するように設けられた、前記第1導電型の第3半導体層と、を含み、
    前記第1半導体層は前記第3半導体層よりも不純物濃度が高く、
    前記第1深さおよび前記第2深さは前記複数種類の受光部の種類間で互いに異なること
    を特徴とする、固体撮像素子。
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