JP2006339323A - バンプ付き半導体チップと基板の接続方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 高さが10〜30μmのバンプ付き半導体チップと基板間に異方導電性接着剤20を介在させ、圧着装置の圧着ヘッドにより加熱加圧して接続する方法において、異方導電性接着剤20は、ラジカル重合性物質、ラジカル重合開始剤及び加圧により変形する導電性粒子24を含有し、加熱時間S(分)が1≦S≦10であり、ラジカル重合開始剤の1分間半減期温度をT1(℃)、圧着温度をT2(℃)としたとき、以下の式を満たすバンプ付き半導体チップと基板の接続方法。
T1+x=T2
15≦x≦70
【選択図】 図1
Description
まず、基板10の回路端子12上に異方導電性接着剤20を仮圧着した後、バンプ付きチップ30を基板10の回路端子12に位置合わせする(図2(a))。その状態で、バンプ付きチップ30の上方から圧着ヘッド(図示せず)により加熱加圧して、異方導電性接着剤20の樹脂22を流動化させると共に、異方導電性接着剤20の導電性粒子24を、バンプ32と対向する回路端子12の間で、接触させる(図2(b))。
このとき、異方導電性接着剤20の樹脂22の硬化速度が遅いと、粒子24が変形した後も、樹脂22が煮えているような挙動を示し、圧着解放後にも樹脂の硬化が不十分で多少動いた後に静止する。図3はかかる接続を示す図であり、バンプ付きチップ30のバンプ32、対向する基板10の回路端子12、その間にある異方導電性接着剤20の導電性粒子24の、接続状態における拡大図である。図3(a)の加圧状態では、樹脂22が流動しており、粒子24も十分変形している。しかし、図3(b)に示すように、圧着解放後、樹脂22の硬化が遅いため、粒子24は変形が戻って固まり、十分な接触面積が得られていない。
また、異方導電性接着剤20の硬化速度が速いと、粒子24の変形が不十分なうちに樹脂22の流動が止まる(図4)。流動停止が早いので、変形が不完全であったり、硬化物のひずみ応力から界面剥離を生じ、接続体の接着力や信頼性に悪影響を及ぼしていた。
1.高さが10〜30μmのバンプ付き半導体チップと基板間に異方導電性接着剤を介在させ、圧着装置の圧着ヘッドにより加熱加圧して接続する方法において、前記異方導電性接着剤は、ラジカル重合性物質、ラジカル重合開始剤及び加圧により変形する導電性粒子を含有し、加熱時間S(秒)が1≦S≦10であり、前記ラジカル重合開始剤の1分間半減期温度をT1(℃)、圧着温度をT2(℃)としたとき、以下の式を満たすバンプ付き半導体チップと基板の接続方法。
T1+x=T2
15≦x≦70
2.前記圧着温度T2が140〜230℃であり、前記異方導電性接着剤のラジカル重合性物質が、アクリレート、メタクリレート、マレイミド、スチレン誘導体から選択される少なくとも一種であり、ラジカル重合開始剤が、パーオキシケタール、パーオキシエステル、ジアルキルパーオキサイドから選択される少なくとも一種である1記載の接続方法。
T1+x=T2
15≦x≦70
加熱時間が1秒未満であると硬化が不十分で信頼性が低下する恐れがあり、加熱時間が10秒を超えると接着信頼性には問題ないが、生産性が低下する恐れがある。
圧着温度T2が140℃未満であると硬化が不十分で信頼性が低下する恐れがあり、T2が230℃を超えると硬化が早すぎて接続抵抗が上昇したり、接続されない恐れがある。
加圧圧力が10MPa未満であると粒子の変形が不十分となり、接続抵抗が上昇、又は接続されない恐れがあり、加圧圧力が150MPaを超えるとバンプが変形し、隣接バンプが間でショートする恐れがある。
ラジカル重合性物質は、ラジカルにより重合する官能基を有する物質であり、アクリレート、メタクリレート、マレイミド化合物、スチレン誘導体等が挙げられる。ラジカル重合性物質はモノマー、オリゴマーいずれの状態で用いることが可能であり、モノマーとオリゴマーを併用することも可能である。(メタ)アクリレートの具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシメトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート及びこれらの対応するメタアクリレート等がある。好ましくはトリシクロデカニルアクリレート、ウレタンアクリレートである。これらは単独でもまた組み合わせても使用できる。
T1+x=T2
15≦x≦70
ハイドロパーオキサイドとしては、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等が使用できる。
これらの開始剤は単独又は混合して使用することができ、分解促進剤、抑制剤等を混合して用いてもよい。
xが15未満であると硬化が不十分で接続抵抗が上昇する恐れがあり、xが70を超えると硬化が早すぎて接続抵抗が上昇したり接続できない恐れがある。
Ni等の遷移金属類の表面をAu等の貴金属類で被覆したものも使用できる。また、非導電性のガラス、セラミック、プラスチック等に前記した導通層を被覆等により形成し、最外層を貴金属類、プラスチックを核とした場合や、熱溶融金属粒子の場合、加熱加圧により変形性を有するので接続時に電極との接触面積が増加し信頼性が向上するので好ましい。
その結果、図1に示すように、接着強度、信頼性に優れる接続が得られる。
半導体チップの場合、接続端子は、通常アルミニウムで構成されるが、さらに、その表面に、ニッケル、金、プラチナ等の貴金属めっきを行うこともでき、さらに、ニッケルや金バンプ、はんだボール等による突起を形成することもできる。
実施例1〜12、比較例1〜6
金属からなるステージとセラミックヒーターからなるヘッド(5mm×30mm)を用いて、表1に示す実装条件(ヘッド温度と加熱時間)でガラス基板(コーニング♯7059、外形38mm×28mm、厚さ0.7mm、表面にITO(酸化インジウム錫)配線パターン(パターン幅50μm、ピッチ50μmを有するもの)にICチップ(外形1.7mm×17.2mm、厚さ0.55mm、バンプの大きさ50μm×50μm×
15μm(高さ)、バンプのピッチ50μm)を50MPa(バンプ面積換算)荷重をかけて加熱加圧して実装した。熱硬化型接着剤としては、以下のa、b又はcの異方導電性フィルム(ACF)を使用した。
厚み:25μm
ACF aの樹脂成分:フェノキシ樹脂、多官能アクリル化合物、ウレタンアクリレート、シランカップリング剤、ラジカル重合開始剤として、2,5−ジメチル−2,5−(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン(1分半減期温度:119℃)
(2)ACF b
厚み:25μm
ACF aのラジカル重合開始剤を1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(1分半減期温度:147℃)に変更した以外はACF aと同一の樹脂成分を用いてACF bとした。
(3)ACF c
厚み:25μm
ACF aのラジカル重合開始剤を、ジクミルバーオキサイド(1分半減期温度:175℃)に変更した以外はACF aと同一の樹脂成分を用いてACF cとした。
<接続状態測定方法>
ICチップ実装後の基板の接続直後の接続抵抗を四端子法で測定した。10サンプルの平均値を接続抵抗(Ω)とし、以下の基準で◎、○、×、OPENの4段階に評価した。
◎:1Ω未満
○:1Ω以上5Ω未満
×:5Ω以上
OPEN:導通がなく、接続抵抗が測定できない。
12 回路端子
20 異方導電性接着剤
22 樹脂
24 導電性粒子
30 バンプ付チップ
32 バンプ
Claims (2)
- 高さが10〜30μmのバンプ付き半導体チップと基板間に異方導電性接着剤を介在させ、圧着ヘッドにより加熱加圧して接続する方法において、前記異方導電性接着剤は、ラジカル重合性物質、ラジカル重合開始剤及び加圧により変形する導電性粒子を含有し、加熱時間S(秒)が1≦S≦10であり、前記ラジカル重合開始剤の1分間半減期温度をT1(℃)、圧着温度をT2(℃)としたとき、以下の式を満たすバンプ付き半導体チップと基板の接続方法。
T1+x=T2
15≦x≦70 - 前記圧着温度T2が140〜230℃であり、前記異方導電性接着剤のラジカル重合性物質が、アクリレート、メタクリレート、マレイミド、スチレン誘導体から選択される少なくとも一種であり、ラジカル重合開始剤が、パーオキシケタール、パーオキシエステル、ジアルキルパーオキサイドから選択される少なくとも一種である請求項1記載の接続方法。
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JP2005160892A JP2006339323A (ja) | 2005-06-01 | 2005-06-01 | バンプ付き半導体チップと基板の接続方法 |
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Publications (1)
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JP2006339323A true JP2006339323A (ja) | 2006-12-14 |
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JP2005160892A Pending JP2006339323A (ja) | 2005-06-01 | 2005-06-01 | バンプ付き半導体チップと基板の接続方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006339323A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011243786A (ja) * | 2010-05-19 | 2011-12-01 | Sony Chemical & Information Device Corp | 接続構造体の製造方法 |
-
2005
- 2005-06-01 JP JP2005160892A patent/JP2006339323A/ja active Pending
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