JP2006339258A - 超音波接合装置及び超音波接合方法 - Google Patents

超音波接合装置及び超音波接合方法 Download PDF

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孝史 上西
Koichi Imai
宏一 今井
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Abstract

【課題】吸着部材の吸着面の状態を適時に確認可能とすることで吸着部材の摩耗や損傷を未然に防止し、吸着部材の長寿命化を図る。
【解決手段】表面に樹脂のコーティングが施された吸着面191を備える吸着部材19と、吸着部材19の吸着面191に対向して設けられたワーク保持手段2と、吸着部材19により吸着保持したチップ部品とワーク保持手段2に保持したワーク1とを互いに圧着させる圧着手段と、当該圧着を行いながらチップ部品及びワーク1の厚み方向に直交する方向に沿った方向の超音波振動を吸着部材19に付与する振動付与手段とを備える超音波接合装置において、吸着部材19の吸着面191を撮像可能に配置される撮像手段10aと、撮像手段10aにより得た吸着面191の画像データを画像処理する画像処理手段とを備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電子部品などのチップ部品の電極をワークの電極に押圧しながら、両電極に超音波振動を付与して電極同士を接合する超音波接合装置及び超音波接合方法に関する。
電子部品などのチップ部品の電極を基板の電極に接合する場合、例えばチップ部品の電極を基板の電極に押圧しながら当該接合部位に超音波振動を付与する(特許文献1参照)。このような超音波接合に用いられる超音波接合装置は、チップ部品を吸着面に吸着保持する吸着部材と、吸着部材の吸着面に対向して設けられたワーク保持手段と、吸着部材により吸着保持したチップ部品とワーク保持手段に保持したワークとを互いに圧着させる圧着手段と、チップ部品及びワークの厚み方向に直交する方向に沿った方向の超音波振動を吸着部材に付与する振動付与手段とを有する。
特開2001−35888号公報
ところで、上述のような超音波接合装置における吸着部材は、圧着及び超音波振動による加振時に吸着面とチップ部品の表面との間で生じる摩擦を抑制するために、吸着面にフッ素樹脂などのコーティングが施されている。吸着部材の吸着面は、圧着動作を繰り返すので、チップ部品が保持される中央付近が特に目立って凹んでくる。また、チップ部品を吸着保持した状態でチップ部品をワークに超音波振動により擦りつけるので、接合回数に伴いコーティングが剥離していく。コーティングが全くなくなってしまった場合は、吸着部材自体の表面が摩耗してしまう。
また、超音波振動の加振時にチップ部品の一部が欠損し、その破片が吸着部材の吸着面に付着したままになることがある。この状態でチップ部品をワークに圧着させた場合、チップ部品とワークとの平行度が十分に確保されていないため超音波振動が接合部に適切に付与されず、接合強度が弱くなったりチップ部品とワークとの位置ズレを起こしたりする。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、吸着部材の吸着面の状態を適時に確認可能とすることで吸着部材の摩耗や損傷を未然に防止し、吸着部材の長寿命化を図ることのできる超音波接合装置及び超音波接合方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1の発明は、表面に樹脂のコーティングが施された吸着面191を備える吸着部材19と、吸着部材19の吸着面191に対向して設けられたワーク保持手段2と、吸着部材19により吸着保持したチップ部品7とワーク保持手段2に保持したワーク1とを互いに圧着させる圧着手段9と、当該圧着を行いながらチップ部品7及びワーク1の厚み方向に直交する方向に沿った方向の超音波振動を吸着部材19に付与する振動付与手段18とを備える超音波接合装置において、吸着部材19の吸着面191を撮像可能に配置される撮像手段10aと、撮像手段10aにより得た吸着面191の画像データを画像処理する画像処理手段36とを備える。
請求項2の発明は、吸着部材19の吸着面191に対向して配置される非接触型の距離センサ25と、距離センサ25により測定した距離センサ25と吸着部材19における吸着面191との距離と、予め記憶した距離センサ25と吸着部材19におけるコーティングがない場合の吸着面191との距離とに基づいて、コーティングの厚さを算出する算出手段11とを備える。
請求項3の発明は、撮像手段10aと距離センサ25とを吸着部材19の吸着面191に対向して選択的に切り替えて配置する切替配置手段11を備える。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波接合装置を用いた超音波接合方法であって、撮像手段10aにより吸着部材19の吸着面191を撮像するステップS3と、距離センサ25により吸着部材19の吸着面191までの距離を測定するステップS4とを有する。
請求項5の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波接合装置を用いた超音波接合方法であって、撮像手段10aにより吸着部材19の吸着面191を撮像するステップS3と、距離センサ25により吸着部材19の吸着面191までの距離を測定するステップS4とを圧着手段9による所定の圧着回数毎に実施する。
本発明によると、撮像手段10aが吸着面191を撮像することで得た画像によって吸着面191の状態、例えば異物の付着や、凹み、歪み、傷の有無などを確認することができる。また、距離センサ25により測定した吸着面191までの距離に基づいて、吸着面191に施されたコーティングの厚さを確認することができる。更に、上記2つの検査は所定回数の圧着動作毎に行うため、生産効率への影響を軽減することができる。そして一定期間毎に検査を行う場合に比べて、吸着面191の状態をより的確に判断することができる。このように、吸着部材19の吸着面191の状態を適時に確認可能とすることで吸着部材19の摩耗や損傷を未然に防止し、吸着部材19の長寿命化を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明に係る超音波接合装置の実施形態を説明する。図1は本発明に係る超音波接合装置の正面図、図2はホーンの要部構成を示す正面図、図3はホーンの要部構成を示す分解斜視図である。なお、本実施形態では、チップ部品としてバンプ付きの電子部品を基板に実装する場合を例にとって説明する。なお、チップ部品としては、その他に例えば、ICチップ、半導体チップ、光素子、表面実装部品、ウエハなどの種類や大きさに関係なく、基板と接合させる側の全ての形態を示す。また、基板としては、例えば、樹脂基板、ガラス基板、フィルム基板などチップ部品と接合される側の全ての形態を示す。
本発明に係る超音波接合装置は、図1に示すように、基板1を吸着保持する基板ホルダ2を備えた可動テーブル3と、基台4の後部に立設した縦壁5に支持フレーム6を介して取り付けられ、先端でチップ部品7を吸着保持して基板1に実装(接合)する超音波接合ヘッド8を備えた圧着機構9と、基板ホルダ2に保持された基板1と超音波接合ヘッド8によって吸着保持されるチップ部品7の位置を認識すると共に吸着部材19の吸着面191を撮像するカメラ10と、カメラ10で撮像した吸着面191の画像を表示するモニタ36と、これら可動テーブル3、超音波接合ヘッド8、圧着機構9、及びカメラ10などの駆動を制御する主制御部11などから構成される。
可動テーブル3は、図中左右と前後の水平2軸(X、Y)方向に移動自在に構成されている。また、可動テーブル3に備わった基板ホルダ2は、基板1が載置される表面部分に吸着孔(図示省略)が形成されており、当該吸着孔が図示しない真空ポンプと配管を介して連通接続されている。なお、本実施形態では、基板ホルダ2における基板1の保持を吸着式にしているが、吸着式に限らず、可動ツメを使った機械式保持、静電気を使った静電吸着、磁石を使った磁気吸着など、任意の保持構造を用いることができる。
圧着機構9は、支持フレーム6に固定されたシリンダ12と、シリンダ12の垂直下方に向けられたロッド13に連結した本体14と、本体14の下方先端に設けられた超音波接合ヘッド8とから構成されている。つまり、シリンダ12の伸縮動作に連動して超音波接合ヘッド8が昇降するように構成されている。
また、超音波接合ヘッド8は、図2に示すように、略U字形を上下反転させ、底面が本体の下部に連結されたフレーム15と、当該フレーム15の両側面に形成された貫通孔を両側から貫通する1組のブースター16と、フレーム15の内側で1組のブースター16によって挟み込まれた状態で着脱可能に保持されたホーン17とから構成されている。
ブースター16は、中央部分が太い円柱状であって、その両端が先端に向かうにつれて先細になるテーパー状となっている。また、図中左側のブースター16には、当該ブースター16に超音波振動を伝達付与するための圧電素子を備えた超音波発生器18を備えている。なお、超音波発生器18とブースター16、フレーム15によるブースター16の保持部分、及びブースター16とホーン17の各結節点は、超音波発生器18から付与された超音波振動によって共振するときに振動振幅がゼロとなるノーダルポイントに設定されている。
ホーン17は、図2のホーン17の部分を上下反転させた図3に示すように、ホーン本体171と、吸着部材19と、保持部材28と、ヒータ22と、断熱部材21とから構成されている。
ホーン本体171は、肉厚の板状の物であり、正面視して前後に格子状となるように貫通孔が形成されている。また、正面視したときに、下部中央から超音波振動の伝達方向の前後(図中の長手方向)に伸びる凹部26が形成されている。凹部26は、上側凹部261と下側凹部262とを備える段階状に形成されている。下側凹部262の中央の底面には、貫通孔20が形成される。貫通孔20は、図2の鎖線29で示すように、後述するヒータ22に形成された貫通孔22H、断熱部材21に形成された貫通孔21H、及び吸着部材19に形成された貫通孔27と連通接続するようになっている。なお、貫通孔20は、図示しない真空ポンプと連通接続されている。
吸着部材19は、セラミックス等の熱伝導性に優れる部材で構成され、図3に示すように、中央にチップ部品7を吸着する凸部32と、当該凸部32の基部からホーン17の超音波振動の伝達方向(図中の長手方向)である下方端部に向けて延びる斜面を有するテーパー状の側部とを有する。テーパー状の側部は、ホーン本体171の上側凹部261に収まる高さである。また、吸着部材19の中央には、表面から裏面にかけて貫通孔27が形成されている。すなわち、吸着部材19を凹部26に取り付けたときにホーン17の凹部26に形成された貫通孔20と当該貫通孔27同士が、連通接続されるように構成されている。なお、吸着部材19の表面はチップ部品7を吸着保持可能な吸着面191とされ、超音波振動が付与されて基板1にチップ部品7が接合されるときにチップ部品7の表面との摩擦を抑制するために、フッ素樹脂のコーティングが施されている。また、超音波発生器18からブースター16を介して伝達された振動振幅が最大となる位置にある。
断熱部材21は、例えばゴムや樹脂などにより構成され、下側凹部262に収納可能なサイズとされる。その一端面には、ヒータ22を収納可能な凹部211が形成されている。断熱部材21の面中央には、一端面から他端面にかけて貫通孔21Hが形成されている。
ヒータ22は、厚さ2mm程度のセラミックス板に電熱線及び温度センサ223を組み込んだシート状物で構成される。この組込は、例えば電熱線及び温度センサ223をセラミックス板の表面に成形させる形態や、セラミックス板の内部に埋め込む形態で実現される。当該電熱線は、リード線221を介して供給された電流により発熱する。ヒータ22に組み込まれた温度センサ223は、検出結果を主制御部11にフィードバック可能に構成されている。ヒータ22の面中央には、一端面から他端面にかけて貫通孔22Hが形成されている。ヒータ22は、断熱部材21に形成された凹部211に収納された形で断熱部材21と吸着部材19とにより挟み込まれた形となる。
保持部材28は、略立体台形状であり、上側凹部261に収納された吸着部材19の側部の斜面と、上側凹部261の底面及び側面とに密着する。また、その表面は、ホーン本体171の先端面と面一となるように構成されている。さらに、保持部材28の表面から当該保持部材28の裏面と密着するホーン本体171の上側凹部261の底面とにわたってネジ孔33及びネジ穴34が形成されている。当該ネジ孔33からネジ穴34にかけて締結部材であるネジ35を螺入することで、保持部材28がホーン本体171に締結される。このとき、ネジ35による締結動作にともなって吸着部材19の左右1対の側部が保持部材28で挟み込まれ、間接的に締結固定されるようになる。
図1及び図4に示すように、カメラ10は、上下に視野を備えた2視野式カメラであり、上側撮像部10a及び下側撮像部10bを備える鏡筒23と、鏡筒23の先端部に取り付けられたレーザ距離センサ25とを有する。上側撮像部10a及び下側撮像部10bは、CCD等の撮像素子を構成要素にもつ。カメラ10は、水平2軸(X,Y)方向及び上下(Z)方向に移動可能であり、水平2軸(X,Y)方向については、吸着部材撮像位置37と測距位置38とマーク撮像位置と退避位置とに選択的に切り替えて配置可能とされる。
吸着部材撮像位置37とは、図4(A)に示すように、上側撮像部10aにより吸着部材19の吸着面191の全体が撮像可能となる位置である。なお視野角の都合で吸着面191の全体が撮像できない場合は、吸着面191を複数領域に分割して撮像してもよい。その場合、当該複数領域に対応する各撮像位置が吸着部材撮像位置となる。測距位置38とは、図4(B)に示すように、レーザ距離センサ25が吸着部材19の吸着面191までの距離を測定可能となる位置である。すなわち、この位置においてレーザ距離センサ25のレーザ投光部が吸着面191の中央近傍に対向する。マーク撮像位置とは、上側撮像部10a及び下側撮像部10bにより、それぞれ基板1に形成されたアラインメントマーク(不図示)及びチップ部品7に形成されたアラインメントマーク(不図示)が撮像可能となる位置である。退避位置とは、図1に示すように、超音波接合ヘッド8が降下したときにその各構成部と、レーザ距離センサ25及び鏡筒23とが干渉しない位置である。
主制御部11は、操作部24から設定入力された接合対象の基板1及びチップ部品7の種類に応じた接合条件(ヒータ22の加熱温度も含む)を図示しないパターンテーブルから選択し、選択したパターンを共振振幅制御部に送信する。また主制御部11は、可動テーブル3、シリンダ12、カメラ10、ヒータ22などの駆動も操作部24から設定入力された情報に基づいて総括的に制御している。更に、ヒータ22の加熱温度を複数段階に設定可能とする。
また、主制御部11は、レーザ距離センサ25と吸着部材19におけるフッ素樹脂のコーティングがない場合の吸着面191との距離をメモリ等の記憶手段に予め記憶している。そしてCPU等の演算手段において、レーザ距離センサ25により測定した吸着面191までの距離と、記憶手段に予め記憶した上記距離とに基づいて、吸着面191に施されたフッ素樹脂のコーティングの厚さを算出するように構成されている。
次に、上記実施形態装置を用いて基板1にチップ部品7を接合する動作を、図4及び図5に基づいて説明する。図4はカメラの動作位置を示す正面図、図5は本発明に係る超音波接合装置の動作を説明するフローチャートである。
先ず、操作部24から接合対象の基板1及びチップ部品7の種類を選択入力し、接合時間など種々の初期条件が設定される(ステップS1)。
初期設定が終了すると、主制御部11の制御によってカメラ10は退避位置(図1参照)からX1方向に駆動され、図4(A)に示すように吸着部材撮像位置37となる。吸着部材撮像位置37においてカメラ10は、上側撮像部10aにより吸着部材19の吸着面191を撮像する(ステップS3)。撮像により得られた画像は、拡大像としてモニタ36に表示される。本装置のオペレータは、この画像により吸着面191の状態、例えば異物の付着や、凹み、歪み、傷の有無などを確認することができる。なお、主制御部11における記憶手段に吸着面191の良好時の画像を予め記憶させておき、カメラ10による撮像で得た吸着面191の画像と、上記良好時の画像とを適当な画像処理により比較することで、吸着面191の良否状態を自動的に判断することも可能である。
吸着面191の撮像が終了すると、主制御部11の制御によってカメラ10はX2方向に駆動され、図4(B)に示すように測距位置38となる。測距位置38においてレーザ距離センサ25は、吸着部材19の吸着面191までの距離を測定する(ステップS4)。主制御部11におけるCPU等の演算手段によって、レーザ距離センサ25により測定した吸着面191までの距離と、記憶手段に予め記憶したフッ素樹脂のコーティングがない場合の吸着面191までの距離との差を算出することでフッ素樹脂のコーティングの厚さが求められる。算出した値はモニタ36に表示される。なお、この表示をステップS3で得た画像と共に表示してもよい(ステップS41)。
ステップS3,S4,S41の処理は、所定の圧着回数、例えば200回の接合動作毎に行う(ステップS2)。このように、所定回数の接合動作毎に検査を行うため、生産効率への影響を軽減することができる。そして一定期間毎に検査を行う場合に比べて、吸着面191の状態をより的確に判断することができる。
基板ホルダ2に基板1が載置保持されるとともに、ホーン17の先端の吸着部材19によってチップ部品7が吸着保持されて接合処理が開始する(ステップS5)。
接合処理が開始すると、主制御部11の制御によって、カメラ10はマーク撮像位置となる。この位置で基板1とチップ部品7のアラインメントマークの画像データを取得し、主制御部11に当該データを送信する。主制御部11は、受信した画像データに基づいて、基板1とチップ部品7の相対的な位置ズレを演算により求め、当該求めた検出結果に基づいて可動テーブル3をX、Y方向に移動させて位置ズレを補正する(ステップS6)。
位置ズレ補正が完了すると、主制御部11の制御に基づいてシリンダ12が作動し、超音波接合ヘッド8を所定位置まで降下させてチップ部品7を基板1に押圧する。同時に、ヒータ22により吸着部材19が所定温度に加熱される。ヒータ22に組み込まれた温度センサ223は、吸着部材19の温度を検出し、検出結果を主制御部11にフィードバックする。主制御部11は、その検出結果に基づいて、吸着部材19の温度が一定値になるようにヒータ22への供給電流を制御する。それとともに、主制御部11は超音波発生器18を駆動して、ブースター16を介してホーン17への超音波振動の付与を開始する(ステップS7)。ホーン17に伝達された超音波振動は、中央に締結された吸着部材19に伝達され、ホーン17全体が図中左右、すなわちチップ部品7及び基板1の厚み方向に直交する方向に沿った方向に振動してチップ部品7の電極31を基板1の電極30に擦りつける。
また、主制御部11は、内部に備わったタイマにより接合時間をカウントしており、予め設定された所定時間になると(ステップS8)、超音波発生器18からホーン17への超音波振動の付与が停止し、超音波接合ヘッド8が上昇して基板1が取り出され、本接合処理が終了する。
上述したように、本発明に係る超音波接合装置によると、カメラ10の上側撮像部10aが吸着面191を撮像することで得た画像によって吸着面191の状態、例えば異物の付着や、凹み、歪み、傷の有無などを確認することができる。また、レーザ距離センサ25により測定した吸着面191までの距離に基づいて、吸着面191に施されたフッ素樹脂のコーティングの厚さを確認することができる。更に、上記2つの検査は所定回数の接合(圧着)動作毎に行うため、生産効率への影響を軽減することができる。そして一定期間毎に検査を行う場合に比べて、吸着面191の状態をより的確に判断することができる。このように、吸着部材19の吸着面191の状態を適時に確認可能とすることで、吸着部材19の摩耗や損傷を未然に防止し、吸着部材19の長寿命化を図ることができる。なお、上側撮像部10aは、吸着面191を撮像することの他、アラインメントマークの読み取りにも使用されており、構成要素の有効利用を果たしている。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上に開示した実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、更に特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
本発明に係る超音波接合装置の全体を示す正面図である。 ホーンの要部構成を示す正面図である。 ホーンの要部構成を示す分解斜視図である。 カメラの動作位置を示す正面図である。 本発明に係る超音波接合装置の動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 基板(ワーク)
2 基板ホルダ(ワーク保持手段)
7 チップ部品
9 圧着機構(圧着手段)
10a 上側撮像部(撮像手段)
11 主制御部(算出手段、切替配置手段)
18 超音波発生器(振動付与手段)
19 吸着部材
25 レーザ距離センサ(距離センサ)
36 モニタ(画像処理手段)
191 吸着面
S3 ステップ
S4 ステップ

Claims (5)

  1. 表面に樹脂のコーティングが施された吸着面を備える吸着部材と、吸着部材の吸着面に対向して設けられたワーク保持手段と、吸着部材により吸着保持したチップ部品とワーク保持手段に保持したワークとを互いに圧着させる圧着手段と、当該圧着を行いながらチップ部品及びワークの厚み方向に直交する方向に沿った方向の超音波振動を吸着部材に付与する振動付与手段とを備える超音波接合装置において、吸着部材の吸着面を撮像可能に配置される撮像手段と、撮像手段により得た吸着面の画像データを画像処理する画像処理手段とを備えることを特徴とする超音波接合装置。
  2. 吸着部材の吸着面に対向して配置される非接触型の距離センサと、距離センサにより測定した距離センサと吸着部材における吸着面との距離と、予め記憶した距離センサと吸着部材におけるコーティングがない場合の吸着面との距離とに基づいて、コーティングの厚さを算出する算出手段とを備える請求項1に記載の超音波接合装置。
  3. 撮像手段と距離センサとを吸着部材の吸着面に対向して選択的に切り替えて配置する切替配置手段を備える請求項1または請求項2に記載の超音波接合装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波接合装置を用いた超音波接合方法であって、撮像手段により吸着部材の吸着面を撮像するステップと、距離センサにより吸着部材の吸着面までの距離を測定するステップとを備えることを特徴とする超音波接合方法。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波接合装置を用いた超音波接合方法であって、撮像手段により吸着部材の吸着面を撮像するステップと、距離センサにより吸着部材の吸着面までの距離を測定するステップとを圧着手段による所定の圧着回数毎に実施することを特徴とする超音波接合方法。
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