JP2006339089A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の低コスト化を達成する。またガス拡散性を向上させる。
【解決手段】(A)に示す状態から、複数の流路型92が抜き取られることによって、(B)に示すように、ガス拡散層20内にガス中空流路22が形成される。撥水性カーボンペーパー層26とポーラスカーボンペーパー層24とを積層した簡易な構造であり、また、撥水性カーボンペーパー層26とポーラスカーボンペーパー層24の各々についても抄紙法によって比較的容易に製造できる。このため、ガス拡散層20の製造が容易であり、製造コストの低減化が可能になる。また、ポーラスカーボンペーパー層24が多孔質体であるため、ガス中空流路22を流れるガスが、櫛状の断面をもつポーラスカーボンペーパー層24のリブの部分(ガス中空流路22の側壁部分)からも、撥水性カーボンペーパー層26へ拡散される。
【選択図】図2

Description

本発明は、二層のガス拡散層で膜電極接合体を挟持した電池セルを備える燃料電池に関する。
酸化しやすい水素などの燃料ガスと空気中の酸素とを反応させて得られる化学エネルギーを電気エネルギーに変換する燃料電池が知られている。一般に、燃料電池は、上述した化学反応をおこす電池用モジュール(電池セル)を複数個利用して形成される。例えば、平板状の電池セルを複数積層した燃料電池が従来から知られている。また、特に平板状の電池セルに関する様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、ガス流路を内部に有するガス拡散層であって、ガス流路の底面を構成するカーボン繊維と側面を構成するカーボン繊維の細孔密度を異ならせ、撥水性と保水性を両立させたガス拡散層を備えた燃料電池が記載されている。
また、特許文献2には、抄紙法により得られた炭素繊維紙に多数の貫通孔を設けてガス透過性を付与したガス拡散電極基材に関する技術が記載されている。また、特許文献3には、炭素繊維、有機繊維および熱硬化性樹脂を混合分散して抄紙し、気孔率を向上させた炭素質多孔体が開示されている。
特開2002−203571号公報 特開2005−38738号公報 特開平9−110407号公報
上記特許文献1に記載の技術では、ガス流路の底面を構成するカーボン繊維と側面を構成するカーボン繊維の性状を異ならせることによって撥水性と保水性を両立させている。特許文献1に記載のように、複数のカーボン繊維を組み合わせた構造の場合、製造コストの高騰化などに対する配慮が必要となる。また、特許文献1には、ガス流路の側壁部分や天面部分はガスの透過が不要な部分と考え、側壁部分や天面部分を親水性カーボン繊維で構成する旨が示されている(特許文献1の第0014段落など)。このため、ガス流路の側面部分におけるガスの拡散性が犠牲にされている。
ちなみに、特許文献2および特許文献3に記載された技術は、主に、燃料電池の電極基材のガス透過性に着目した技術であり、燃料電池の製造コストを積極的に考慮したものではない。また、特許文献2および特許文献3に記載された技術は、電極基材のガス透過性に着目しているものの、ガス流路の側面などのガス流路周囲におけるガスの拡散性を考慮したものではない。
本発明は、このような背景において成されたものであり、その目的は、燃料電池の低コスト化を達成することにある。また、本発明の他の目的は、ガス流路周囲のガス拡散性を向上させることによって、ガス拡散層全体としてのガス拡散性を向上させることにある。
上記目的を達成するために、本発明の好適な態様である燃料電池は、燃料ガスを供給するガス拡散層と酸化ガスを供給するガス拡散層によって膜電極接合体を挟持した電池セルを備える燃料電池であって、前記各ガス拡散層は、前記膜電極接合体側に設けられた撥水層と、多孔質体によって形成された本体の内部にガス流路を含み、ガス流路を流れるガスが本体を透過するガス流路層と、を積層した構造であることを特徴とする。
上記構成では、ガス拡散層が、撥水層とガス流路層とを積層した簡易な構造であるため、ガス拡散層の製造が容易であり、製造コストの低減化が可能になる。また、ガス流路を流れるガスがガス流路層の本体を透過するため、ガス流路層の本体からも撥水層へガスが供給され、ガス拡散層全体としてのガス拡散性が向上する。
望ましくは、前記ガス流路層は、略直方体状に伸長された中空の複数のガス流路を含み、各ガス流路の一面が前記撥水層によって形成される、ことを特徴とする。望ましくは、前記ガス流路層は、本体の内部に散在する略球状の複数の中空をガス流路とする、ことを特徴とする。望ましくは、前記ガス流路層は、本体の内部に、本体を形成する多孔質体よりもガス透過性の高い粗多孔質体が充填された経路を含み、その経路をガス流路とする、ことを特徴とする。
また上記目的を達成するために、本発明の好適な態様である製造方法は、膜電極接合体側に設けられる撥水層と、多孔質体によって形成された本体の内部にガス流路を含みガス流路を流れるガスが本体を透過するガス流路層と、を積層したガス拡散層の製造方法であって、炭素繊維と結合材繊維を含んだスラリーを用いた抄紙法によって前記ガス流路層を形成する流路層形成工程を含む、ことを特徴とする。
望ましくは、前記流路層形成工程は、略直方体状に伸長された複数の流路型を備えた成型治具に前記スラリーを流し込んでスラリーを成型する工程と、前記成型されたスラリーを焼成する工程と、を含むことを特徴とする。
望ましくは、前記流路層形成工程は、略直方体状に伸長された複数の流路型を備えた成型治具を前記撥水層上に載置する工程と、前記成型治具が載置された撥水層上に前記スラリーを積層してスラリーを成型する工程と、スラリーが成型された後に前記成型治具を抜き取る工程と、を含むことを特徴とする。
望ましくは、前記流路層形成工程は、炭素繊維と結合材繊維に加えて、外表面が樹脂で形成された略球状の複数の中空ビーズを含んだスラリーを成型する工程と、前記成型されたスラリーを焼成する工程と、を含み、前記複数の中空ビーズの外表面の樹脂が焼却されることによってガス流路層の本体の内部に形成された略球状の複数の中空を前記ガス流路とすることを特徴とする。
望ましくは、前記流路層形成工程は、略直方体状に伸長された複数の流路型を備えた成型治具に、前記本体を形成する多孔質体よりもガス透過性の高い粗多孔質体を形成するためのスラリーを流し込んで複数の流路部を成型する工程と、前記複数の流路部を並べた成型治具に、前記本体を形成するためのスラリーを流し込んで流路部を含んだ流路層スラリーを成型する工程と、前記流路層スラリーを焼成する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明により、燃料電池の低コスト化が可能になる。また本発明により、ガス拡散層全体のガス拡散性を向上させることができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態を説明するための図であり、図1には、本発明に係る燃料電池の電池セル10の断面図が示されている。
本実施形態の電池セル10は、二層のガス拡散層20で膜電極接合体(MEA)30を挟持した構造であり、さらに、二層のガス拡散層20を外側(図1の上下)から金属平板セパレータ40で挟み込んでいる。電池セル10を構成する層は、各々、略長方形の面(例えば、縦数十cm、横数十cm)を有する板状の部材である。これら複数の板状の層が積層されることによって、電池セル10が厚みを有する板状のセルに形成される。なお、図1に示す板状の電池セル10が図1の上下方向に複数枚積層されて燃料電池が形成される。
膜電極接合体30(MEA:Membrane Electrode Assembly)は、高分子化合物からなる高分子電解質膜32の両面にアノード電極およびカソード電極の触媒層34を張り合わせたものである。そして、膜電極接合体30の両面には、各々、燃料ガス用のガス拡散層20と酸化ガス用のガス拡散層20が積層される。
図1において、膜電極接合体30の上側に積層される燃料ガス用のガス拡散層20には、燃料ガス中空流路22aが形成されており、この燃料ガス中空流路22a内を燃料ガス(水素など)が流れ、その燃料ガスが膜電極接合体30へ拡散される。また、膜電極接合体30の下側に積層される酸化ガス用のガス拡散層20には、酸化ガス中空流路22bが形成されており、この酸化ガス中空流路22b内を酸化ガス(空気など)が流れ、その酸化ガスが膜電極接合体30へ拡散される。
また、図1の二層のガス拡散層20は、さらにその外側(図1の上下)から金属平板セパレータ40で挟み込まれている。なお、図1の下側の金属平板セパレータ40内には冷却液流路42が形成されている。
本実施形態の電池セル10は、特に、ガス拡散層20の構造や製造方法に特徴がある。そこで、ガス拡散層20について詳述する。なお、以下において図1に示した部分には、図1の符号を付して説明する。
図2は、ガス拡散層20の構造および製造方法を説明するための図である。燃料ガス用のガス拡散層20と酸化ガス用のガス拡散層20は、互いに同じ構造であり、また、同じ製造方法によって製造することができる。各ガス拡散層20(以下、単にガス拡散層20)は、ポーラスカーボンペーパー層24と撥水性カーボンペーパー層26を積層した構造であり、内部にガス中空流路22(図1における燃料ガス中空流路22aまたは酸化ガス中空流路22b)を有している。
ポーラスカーボンペーパー層24と撥水性カーボンペーパー層26は、各々、抄紙法を利用して形成される。例えば、カーボン繊維と結合材繊維と撥水材粒子を水に分散したスラリーを用いて抄紙化して撥水性カーボンペーパー層26を形成し、カーボン繊維と結合材繊維を水に分散したスラリーを用いて抄紙化してポーラスカーボンペーパー層24を形成する。この際、複数の流路型92を利用して、ポーラスカーボンペーパー層24にガス流路となる凹みが形成される。
各流路型92は、直方体状に伸長された棒状の部材であり、複数の流路型92が撥水性カーボンペーパー層26上に載置された状態で、ポーラスカーボンペーパー層24と撥水性カーボンペーパー層26が積層される。その状態、つまり、図2の(A)に示す状態から、複数の流路型92が抜き取られることによって、図2の(B)に示すように、ガス拡散層20内にガス中空流路22が形成される。以下、図2に示した部分には図2の符号を付して、ガス拡散層20の製造方法について詳述する。
図3は、本実施形態におけるガス拡散層20の製造方法を説明するための図であり、図3には、ガス拡散層20を形成する際の製造工程を示すフローチャートが示されている。図3のフローチャートの各ステップごとに処理を説明する。
(S301)まず、撥水性カーボンペーパー層26が抄紙法によって成型される。例えば、カーボン繊維と結合材繊維と撥水材粒子を水に分散したスラリーを平らなメッシュ状の底を持つ型に流し込み、スラリーの水分を脱水してスラリーを積層する。こうして、抄紙化(紙すきの手法)によって撥水性カーボンペーパー層26のスラリーが成型される。
(S302)次に、撥水性カーボンペーパー層26上に複数の流路型92が載置される。つまり、直方体状に伸長された棒状の流路型92が、S301で成型された撥水性カーボンペーパー層26のスラリー上に配置される。
(S303)次に、ポーラスカーボンペーパー層24が抄紙法によって成型される。例えば、カーボン繊維と結合材繊維を水に分散したスラリーを利用し、そのスラリーを複数の流路型92が載置された撥水性カーボンペーパー層26上に積層させる。こうして、抄紙化によって、撥水性カーボンペーパー層26のスラリー上にポーラスカーボンペーパー層24のスラリーが積層成型され、図2(A)に示したガス拡散層20のスラリーが成型される。
(S304)次に、S303で成型されたガス拡散層20のスラリーから複数の流路型92が抜き取られ、図2(B)に示したガス拡散層20のスラリーが成型される。
(S305)そして、ガス拡散層20のスラリーを焼成することによって、図2(B)に示す形状のガス拡散層20が完成する。本実施形態においては、摂氏数百度から摂氏数千度(例えば、摂氏200度)程度で焼成が行われる。
このように、図3に示した製造工程によりガス拡散層20を形成することができる。なお、S301およびS303において脱水してスラリーを成型する際に、摂氏50度程度の温度状況下で成型を行うようにしてもよい。摂氏50度程度の温度条件によりスラリーの脱水が促進される。また、図2(B)に示すガス拡散層20を形成するためには、次のような形成治具を利用してもよい。
図4は、ポーラスカーボンペーパー層24のスラリーを成型するための流路形成治具90の斜視図である。この流路形成治具90には、ポーラスカーボンペーパー層24のスラリーとして、カーボン繊維と結合材繊維を水に分散したスラリーが流し込まれる。そして、流路形成治具90のメッシュ状の底94からスラリーの水分が脱水されて治具内にスラリーが積層される。流路形成治具90の底94には、直方体状に伸長された複数の流路型92が設けられている。これら複数の流路型92によって、後にガス中空流路22となる凹みが形成される。なお、各流路型92が底94と一体的にメッシュ状の部材で直方体形状に形成され、各流路型92からもスラリーの脱水が可能な構成であってもよい。
このように、図4に示す流路形成治具90によって、ポーラスカーボンペーパー層24のスラリーを成型することができる。なお、図4に示す流路形成治具90を利用する場合には、ポーラスカーボンペーパー層24と撥水性カーボンペーパー層26の各スラリーが、別々に成型される手法が望ましい。つまり、ポーラスカーボンペーパー層24のスラリーが図4に示す流路形成治具90によって成型され、撥水性カーボンペーパー層26のスラリーが図4に示す流路形成治具90とは別の治具によって成型される。そして各々が成型された後に、ポーラスカーボンペーパー層24のスラリーと撥水性カーボンペーパー層26のスラリーを積層して、図2(B)に示したガス拡散層20のスラリーが成型される。さらに成型されたガス拡散層20のスラリーを焼成してガス拡散層20が形成される。
ちなみに、撥水性カーボンペーパー層26は、板状にスラリーを積層すればよいため、例えば、図4に示す流路形成治具90から複数の流路型92を取り除いた、平らなメッシュ状の底を持つ型によって成型することができる。
また、ポーラスカーボンペーパー層24と撥水性カーボンペーパー層26の各スラリーが、別々に焼成された後に、焼成後のポーラスカーボンペーパー層24と撥水性カーボンペーパー層26を積層してガス拡散層20を形成してもよい。
以上説明したように、図2(B)に示したガス拡散層20は、撥水性カーボンペーパー層26(撥水層)とポーラスカーボンペーパー層24(ガス流路層)とを積層した簡易な構造であり、また、撥水性カーボンペーパー層26とポーラスカーボンペーパー層24の各々についても抄紙法によって比較的容易に製造できる。このため、ガス拡散層20の製造が容易であり、製造コストの低減化が可能になる。
また、図2(B)に示したガス拡散層20は、直方体状に伸長された複数のガス中空流路22を含み、各ガス中空流路22の一面が撥水性カーボンペーパー層26によって形成されている。このため、ガス中空流路22を流れるガス(水素または空気など)が撥水性カーボンペーパー層26へ直接的に透過する。さらに、図2(B)に示したガス拡散層20のポーラスカーボンペーパー層24が、カーボン繊維と結合材繊維を水に分散したスラリーによって、ポーラス体(多孔質体)として形成される。このため、ガス中空流路22を流れるガスが、ポーラスカーボンペーパー層24の本体へも透過し、ポーラスカーボンペーパー層24の本体を介して、撥水性カーボンペーパー層26へ間接的に透過する。つまり、図2(B)に示したガス拡散層20では、櫛状の断面をもつポーラスカーボンペーパー層24のリブの部分(ガス中空流路22の側壁部分)からも、撥水性カーボンペーパー層26へガスが拡散される。
このように、本実施形態のガス拡散層20は、ガス中空流路22から撥水性カーボンペーパー層26への直接的なガスの拡散に加えて、ポーラスカーボンペーパー層24の本体を介して間接的に撥水性カーボンペーパー層26へガスが拡散されるため、セル面内におけるガス拡散の均一性が高まる。このため、膜電極接合体(MEA)30の面内において均一な発電が可能になり、例えば、生成水のフラッディングを防止して出力を高めることができる。
なお、本発明においては、図2(B)に示したガス拡散層20に換えて、次のようなガス拡散層を形成してもよい。
図5は、球状の中空をガス流路とするガス拡散層20を説明するための図である。図5のガス拡散層20では、球状の複数の多孔中空セラミックビーズ50が利用される。多孔中空セラミックビーズ50は、直径が数マイクロメートルの中空の球状に形成された部材であり、球の表面に多数の孔が設けられ、これらの多数の孔が球内部の中空へ貫通している。さらに、多孔中空セラミックビーズ50の表面は、樹脂コート層52によって覆われ、樹脂コート多孔中空セラミックビーズ50aを形成している。
図5に示すガス拡散層20についても、図2の場合と同様に、ポーラスカーボンペーパー層24と撥水性カーボンペーパー層26が、各々、抄紙法を利用して形成され、ポーラスカーボンペーパー層24と撥水性カーボンペーパー層26が積層される。
図5に示すガス拡散層20のポーラスカーボンペーパー層24を形成する際には、カーボン繊維と結合材繊維に加えて、複数の樹脂コート多孔中空セラミックビーズ50aを含んだスラリーが利用される。つまり、樹脂コート多孔中空セラミックビーズ50aを含んだスラリーを用いて抄紙化し、撥水性カーボンペーパー層26上に、ポーラスカーボンペーパー層24を形成する。こうして、図5(A)に示すような、ポーラスカーボンペーパー層24の内部に複数の樹脂コート多孔中空セラミックビーズ50aが散在したガス拡散層20のスラリーが成型される。そして、図5(A)に示すガス拡散層20のスラリーを焼成することによって、多孔中空セラミックビーズ50の表面の樹脂コート層52が焼却され、図5(B)に示すガス拡散層20が形成される。
図5(B)に示すガス拡散層20のポーラスカーボンペーパー層24の内部には、複数の多孔中空セラミックビーズ50が散在しており、これら複数の多孔中空セラミックビーズ50によって形成された複数の中空がガス流路として機能する。つまり、ポーラスカーボンペーパー層24が、カーボン繊維と結合材繊維を水に分散したスラリーによって、ポーラス体(多孔質体)として形成されるため、ガスがポーラスカーボンペーパー層24を透過する。さらに、多孔中空セラミックビーズ50によって形成された複数の中空部分においては、ガスの透過性が良好なため、散在する複数の中空を経由してポーラスカーボンペーパー層24内にガスが均一に拡散する。さらに、ポーラスカーボンペーパー層24内を拡散するガスは、撥水性カーボンペーパー層26へ拡散されるため、セル面内におけるガス拡散の均一性が高まる。
図5(B)に示すガス拡散層20は、上述のように、撥水性カーボンペーパー層26のスラリー上にポーラスカーボンペーパー層24のスラリーを積層してガス拡散層20のスラリーを成型してから焼成することで形成される。ただし、撥水性カーボンペーパー層26のスラリーとポーラスカーボンペーパー層24のスラリーを別々に成型してから重ね合わせてもよい。また、撥水性カーボンペーパー層26のスラリーを焼成して撥水性カーボンペーパー層26を完成させ、さらに、ポーラスカーボンペーパー層24のスラリーを焼成してポーラスカーボンペーパー層24を完成させてから、焼成後の撥水性カーボンペーパー層26と焼成後のポーラスカーボンペーパー層24を重ね合わせることによって、図5(B)に示すガス拡散層20を形成してもよい。
なお、図5(B)に示すガス拡散層20を利用した電池セルは、図1に示す電池セル10のガス拡散層20を図5のガス拡散層20に置き換えたものとなる。つまり、図5(B)に示すガス拡散層20を、撥水性カーボンペーパー層26が膜電極接合体30に接するように積層したものとなる。
さらに、本発明においては、図2(B)に示したガス拡散層20に換えて、次のようなガス拡散層を形成してもよい。
図6は、粗ポーラス体によってガス流路を形成したガス拡散層20を説明するための図である。図6のガス拡散層20では、ポーラスカーボンペーパー層24が、粗ポーラス部60と密ポーラス部62によって形成されている。粗ポーラス部60と密ポーラス部62は、共に、例えばカーボン繊維と結合材繊維を水に分散したスラリーを用いて抄紙化して形成される。ただし、粗ポーラス部60は、密ポーラス部62に比べてガス透過性が高い粗いスラリーを用いて形成され、一方、密ポーラス部62は、粗ポーラス部60に比べてガス透過性が低い高密なスラリーを用いて形成される。
その結果、ガス透過性が高い粗ポーラス部60がガス流路として機能し、また、粗ポーラス部60を流れるガスが密ポーラス部62へも透過する。このため、粗ポーラス部60から撥水性カーボンペーパー層26へのガスの拡散に加えて、密ポーラス部62からも撥水性カーボンペーパー層26へガスが拡散され、セル面内におけるガス拡散の均一性が高まる。また、ガス流路が中空ではないため、図2のガス拡散層20に比べて、図6のガス拡散層20は強度の面で優れている。
図6に示すガス拡散層20のポーラスカーボンペーパー層24を形成する際には、直方体状に伸長された複数の流路型を利用して、粗いスラリーによって、直方体状の複数の粗ポーラス部60を成型し、さらに、複数の粗ポーラス部60を並べた成型治具内に高密なスラリーを流し込むことによって、粗ポーラス部60と密ポーラス部62が交互に配置されたポーラスカーボンペーパー層24のスラリーが成型される。そして、成型されたポーラスカーボンペーパー層24のスラリーを焼成することによってポーラスカーボンペーパー層24が完成する。
なお、図6に示すガス拡散層20は、撥水性カーボンペーパー層26のスラリー上にポーラスカーボンペーパー層24のスラリーを積層してガス拡散層20のスラリーを成型してから焼成することで形成されてもよい。また、図6に示すポーラスカーボンペーパー層24の粗ポーラス部60と密ポーラス部62を形成する際に、同じ密度のスラリーが利用されてもよい。この場合、粗ポーラス部60と密ポーラス部62の各々の位置に応じて底のメッシュの粗さが異なる成型治具が利用される。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明に係る燃料電池の電池セル10の断面図である。 ガス拡散層の構造および製造方法を説明するための図である。 ガス拡散層を形成する際の製造工程を示すフローチャートである。 ポーラスカーボンペーパー層を成型する流路形成治具の斜視図である。 球状の中空をガス流路とするガス拡散層を説明するための図である。 粗ポーラス体のガス流路をもつガス拡散層を説明するための図である。
符号の説明
10 電池セル、20 ガス拡散層、24 ポーラスカーボンペーパー層、26 撥水性カーボンペーパー層、50 多孔中空セラミックビーズ、60 粗ポーラス部、62 密ポーラス部。

Claims (9)

  1. 燃料ガスを供給するガス拡散層と酸化ガスを供給するガス拡散層によって膜電極接合体を挟持した電池セルを備える燃料電池であって、
    前記各ガス拡散層は、
    前記膜電極接合体側に設けられた撥水層と、
    多孔質体によって形成された本体の内部にガス流路を含み、ガス流路を流れるガスが本体を透過するガス流路層と、
    を積層した構造である、
    ことを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池において、
    前記ガス流路層は、略直方体状に伸長された中空の複数のガス流路を含み、各ガス流路の一面が前記撥水層によって形成される、
    ことを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1に記載の燃料電池において、
    前記ガス流路層は、本体の内部に散在する略球状の複数の中空をガス流路とする、
    ことを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1に記載の燃料電池において、
    前記ガス流路層は、本体の内部に、本体を形成する多孔質体よりもガス透過性の高い粗多孔質体が充填された経路を含み、その経路をガス流路とする、
    ことを特徴とする燃料電池。
  5. 膜電極接合体側に設けられる撥水層と、多孔質体によって形成された本体の内部にガス流路を含みガス流路を流れるガスが本体を透過するガス流路層と、を積層したガス拡散層の製造方法であって、
    炭素繊維と結合材繊維を含んだスラリーを用いた抄紙法によって前記ガス流路層を形成する流路層形成工程を含む、
    ことを特徴とする製造方法。
  6. 請求項5に記載の製造方法において、
    前記流路層形成工程は、
    略直方体状に伸長された複数の流路型を備えた成型治具に前記スラリーを流し込んでスラリーを成型する工程と、
    前記成型されたスラリーを焼成する工程と、
    を含む、
    ことを特徴とする製造方法。
  7. 請求項5に記載の製造方法において、
    前記流路層形成工程は、
    略直方体状に伸長された複数の流路型を備えた成型治具を前記撥水層上に載置する工程と、
    前記成型治具が載置された撥水層上に前記スラリーを積層してスラリーを成型する工程と、
    スラリーが成型された後に前記成型治具を抜き取る工程と、
    を含む、
    ことを特徴とする製造方法。
  8. 請求項5に記載の製造方法において、
    前記流路層形成工程は、
    炭素繊維と結合材繊維に加えて、外表面が樹脂で形成された略球状の複数の中空ビーズを含んだスラリーを成型する工程と、
    前記成型されたスラリーを焼成する工程と、
    を含み、
    前記複数の中空ビーズの外表面の樹脂が焼却されることによってガス流路層の本体の内部に形成された略球状の複数の中空を前記ガス流路とする、
    ことを特徴とする製造方法。
  9. 請求項5に記載の製造方法において、
    前記流路層形成工程は、
    略直方体状に伸長された複数の流路型を備えた成型治具に、前記本体を形成する多孔質体よりもガス透過性の高い粗多孔質体を形成するためのスラリーを流し込んで複数の流路部を成型する工程と、
    前記複数の流路部を並べた成型治具に、前記本体を形成するためのスラリーを流し込んで流路部を含んだ流路層スラリーを成型する工程と、
    前記流路層スラリーを焼成する工程と、
    を含む、
    ことを特徴とする製造方法。

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