JP2006338816A - 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 - Google Patents
磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006338816A JP2006338816A JP2005164161A JP2005164161A JP2006338816A JP 2006338816 A JP2006338816 A JP 2006338816A JP 2005164161 A JP2005164161 A JP 2005164161A JP 2005164161 A JP2005164161 A JP 2005164161A JP 2006338816 A JP2006338816 A JP 2006338816A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- base material
- magnetic disk
- disk
- glass substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】 端面部分の形状、両主表面の平行度及び板厚の均一性が良好な磁気ディスク用ガラス基板を低廉なコストにより提供し、廉価な磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを大量に提供する。
【解決手段】 円柱状ガラス母材3をその中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状ガラス母材3の側面部は、前記工程時に、砂目または梨地面となっている。
【選択図】 図3
【解決手段】 円柱状ガラス母材3をその中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状ガラス母材3の側面部は、前記工程時に、砂目または梨地面となっている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ハードディスクドライブ(HDD)などの情報記録装置における記録媒体となる磁気ディスクに使用される磁気ディスク用ガラス基板の製造方法に関する。
また、本発明は、ハードディスクドライブ(HDD)などの情報記録装置における記録媒体となる磁気ディスクの製造方法に関する。
近年、情報化社会の高度化に伴って種々の情報処理装置が提案されており、これら情報処理装置において使用される情報記録装置として、ハードディスクドライブ(HDD)が提案されている。このハードディスクドライブにおいては、情報処理装置の小型化、高性能化のために、情報記録容量の大量化、記録密度の高密度化が求められるとともに、製造コストの低廉化も求められている。
ハードディスクドライブにおいて、情報記録密度を高密度化するためには、いわゆるスペーシングロスを低減させる必要があり、記録媒体となる磁気ディスクに対して記録再生を行なう磁気ヘッドの浮上量(グライド・ハイト)を少なくする必要がある。ところが、記録再生時には、磁気ディスクが高速回転するため、磁気ヘッドの浮上量を少なくすると、磁気ヘッドが磁気ディスクの表面に接触してしまう虞れが大きくなる。そこで、このような磁気ヘッドとの接触を防止するためには、磁気ディスク表面を、極めて平滑な面として仕上げておく必要がある。
このような磁気ディスク表面の平滑性を実現するため、磁気ディスク用基板としては、従来広く用いられていたアルミニウム基板に代えて、「2.5インチディスク」に代表されるように、ガラス基板が用いられるようになっている。ガラス基板は、アルミニウム基板に比較して、表面の平坦性及び基板強度において優れているからである。このようなガラス基板としては、化学強化により強度を向上させたガラス基板や、結晶化によって基板強度を向上させた結晶化ガラス基板などが挙げられる。
ところで、一般に磁気ディスク用ガラス基板は、ガラス原料を加熱融解させて溶融ガラスを準備する工程、この溶融ガラスを板状のガラスディスクに成形する工程、及び、板状に成形されたガラスディスクを加工し研磨してガラス基板を作成する工程が順次実行されることにより作成される。
溶融ガラスを板状のガラスディスクに成形するにあたっては、プレス法、フロー卜法、フュージョン法等の成形方法が採用されている。プレス法を用いる場合には、溶融ガラスから直接的に板状のガラスディスクを成形する。フロート法、フュージョン法を用いる場合には、溶融ガラスを矩形状の板ガラスに成形し、この板ガラスからガラスディスクを切り出す。これらのうち、現在、最も普及している方法は、プレス法によりガラスディスクを作成する方法である。
また、他の方法としては、特許文献1に記載されているように、円柱状ガラス母材から、ガラスディスクを切り出す方法も提案されている。
また、特許文献2及び特許文献3には、円柱状ガラス母材をマルチワイヤソーによって切断して、ガラスディスクを作成する方法が提案されている。
以上のようにして作成されたガラスディスクの端面及び主表面を研磨し、化学強化等の強化処理を行って、磁気ディスク用ガラス基板が製造されている。
ところで、前述のような高い情報記録面密度が実現可能となったガラス基板を用いたハードディスクドライブは、小型の磁気ディスクを用いたものでも十分な情報量を格納できるようになってきた。したがって、このようなハードディスクドライブは、いわゆる据置型のコンピュータ装置などに搭載されるもののみならず、いわゆる「カーナビゲーションシステム(Car Navigation System)」や「PDA(Personal Digital Assistance)」、「携帯電話」などのように、車載用、あるいは、携帯用といった筐体スペースの小さなモバイル機器の情報ストレージ用として使用されるものにも用途が広がっている。
このような小型のハードディスクドライブに搭載される小型磁気ディスクのサイズとしては、例えば、外径が30mm以下、内径が10mm以下、ディスク厚が0.5mm以下となされており、代表的には、外径27.4mm、内径7mm、ディスク厚0.381mmの「1インチ型ディスク」や、外径21.6mm、内径6mm、ディスク厚0.381mmの「0.85インチ型ディスク」等が挙げられる。
このような「モバイル用途」の小型ハードディスクドライブは、常に、落下、振動、急激な移動加速などによる撃力に曝される虞れがあるので、このようなハードディスクドライブにおける磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクは、従来の「2.5インチ型ディスク」(外径65mm、内径20mm、ディスク厚0.635mm)等の相対的に大きな磁気ディスクに比較して、十分に高い耐衝撃性が要求されるに至っている。
一方、最近のハードディスクドライブでは、「LUL(ロードアンロード)方式」により起動停止動作を行うものが提案されている。「LUL方式」のハードディスクドライブに搭載される磁気ディスクにおいては、従来の磁気ディスクに比較して、その表面はより平滑、かつ、清浄であることが求められる。すなわち、「LUL方式」のハードディスクドライブにおける磁気ヘッドの浮上量は、10nm、あるいは、それ以下とされ、従来の「CSS(コンタクトスタートストップ)方式」のハードディスクドライブに比較してクラッシュ障害を生じやすい。したがって、「LUL方式」のハードディスクドライブに用いる磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクの表面は、従来に比較して十分に清浄でなければならないのである。
また、最近のハードディスクドライブにおいては、磁気ヘッドとして、磁気抵抗効果型素子や大型磁気抵抗効果型素子が搭載されたものが使用されるようになっている。このことによっても、磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクの表面は、従来に比較して、より平滑、かつ、清浄であることが求められる。すなわち、磁気抵抗効果型素子や大型磁気抵抗効果型素子を搭載した磁気ヘッドは、磁気ディスク表面の平滑性や清浄度が不十分であると、サーマルアスペリティ障害を発生させる場合があるからである。したがって、磁気抵抗効果型素子によって情報が再生される磁気ディスクにおいては、従来の薄膜型素子により情報が再生される磁気ディスクに比較して、表面が十分に平滑、かつ、清浄でなければならない。
従来、磁気ディスク用ガラス基板の製造においては、上述したように、プレス法を利用して、溶融ガラスからガラスディスクを作成する方法が主流であった。また、フロート法等で溶融ガラスからシートガラスを作成し、このシートガラスからガラスディスクを切り出す方法も行われてきた。
しかし、このような方法でガラスディスクを作成すると、多くのガラス屑やガラスの切れ端が排出されてしまうという問題が生じている。すなわち、原料となる溶融ガラスのうち、最終的にガラスディスクに加工されずに廃棄されるガラスが多く、言い換えれば、材料利用率を向上させることが困難であるという問題が生じている。また、単位時間当たりに作成可能なガラスディスクの数、すなわち、ガラスディスクの量産性を向上させることが困難であるという問題が生じている。
したがって、ガラスディスクの作成においては、従来より主流として用いられている方法を援用しているのみでは、十分に製造の容易化及び製造原価の低減を図ることが困難である。
このような課題を解決する方法の―つとして、上述した特許文献1乃至特許文献3に記載されているようなガラスディスクの製造方法も考えられる。しかし、このような製造方法においては、円柱状ガラス母材を切断して得られたガラスディスクの端面部分の付近においてバリや欠けが生じたり、ガラスディスクの板厚が不均一になるという問題が生じる。また、このような製造方法においては、表裏の両主表面が互いに高精度に平行となされたガラスディスクを得ることが困難であるという課題が生じる。
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、本発明の第1の目的は、端面部分の形状、両主表面の平行度及び板厚の均一性が良好な磁気ディスク用ガラス基板を低廉なコストにより提供し、廉価な磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを大量に提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、耐衝撃牲に優れた磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを廉価に大量に提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、例えば、外径が30mm以下のような小型の磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを廉価に大量に提供することにある。
さらに、本発明の第4の目的は、「LUL方式」のハードディスクドライブに搭載される磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを廉価に大量に提供することにある。
前述の課題を解決し、上記目的を達成するため、本発明は、以下の構成のいずれか一を備えるものである。
〔構成1〕
円柱状または円筒状ガラス母材をその中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部が、前記工程時に砂目または梨地面となっていることを特徴とするものである。
円柱状または円筒状ガラス母材をその中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部が、前記工程時に砂目または梨地面となっていることを特徴とするものである。
〔構成2〕
円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部を研削加工、または、研磨加工により粗面とした後に、円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部を研削加工、または、研磨加工により粗面とした後に、円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
〔構成3〕
円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部をブラスト処理した後に、円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部をブラスト処理した後に、円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
〔構成4〕
円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部を円筒研削した後に、円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部を円筒研削した後に、円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
〔構成5〕
円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部を心無し研削加工した後に、円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部を心無し研削加工した後に、円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
〔構成6〕
円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の少なくとも側面部をエッチング処理した後に、円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の少なくとも側面部をエッチング処理した後に、円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
〔構成7〕
構成1乃至構成6のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部とワイヤソーとを当接させ、側面部とワイヤソーとを相対的に移動させて円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理して、ガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
構成1乃至構成6のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部とワイヤソーとを当接させ、側面部とワイヤソーとを相対的に移動させて円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理して、ガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
〔構成8〕
構成1乃至構成6のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部とプレードソーとを当接させ、側面部とブレードソーとを相対的に移動させて円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理して、ガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
構成1乃至構成6のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材の側面部とプレードソーとを当接させ、側面部とブレードソーとを相対的に移動させて円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理して、ガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
〔構成9〕
構成1乃至構成8のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材をアニール処理して内部応力を緩和した後に、円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
構成1乃至構成8のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円柱状または円筒状ガラス母材をアニール処理して内部応力を緩和した後に、円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することを特徴とするものである。
〔構成10〕
磁気ディスクの製造方法であって、構成1乃至構成9のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により製造されたガラス基板上に、少なくとも記録層を形成することを特徴とするものである。
磁気ディスクの製造方法であって、構成1乃至構成9のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により製造されたガラス基板上に、少なくとも記録層を形成することを特徴とするものである。
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、円柱状または円筒状ガラス母材をその中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、前記工程時に円柱状または円筒状ガラス母材の側面部が砂目または梨地面となっているので、円柱状ガラス母材を切断処理するための切断刃等がこの円柱状ガラス母材の側面部に当接したときに滑ることがなく、ブレたり、逃げたりすることがない。
したがって、この磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、円柱状ガラス母材の中心軸に対して正確に垂直な切断処理を行うことができ、両主表面の平行度及び板厚の均一性が良好なガラスディスクを得ることができる。
また、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、円柱状ガラス母材を切断処理する前に、円柱状ガラス母材の側面部を研削加工、または、研磨加工により粗面とするので、円柱状ガラス母材を切断処理するための切断刃等がこの円柱状ガラス母材の側面部に当接したときに滑ることがなく、ブレたり、逃げたりすることがない。
したがって、この磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、円柱状ガラス母材の中心軸に対して正確に垂直な切断処理を行うことができ、両主表面の平行度及び板厚の均一性が良好なガラスディスクを得ることができる。
また、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、円柱状ガラス母材を切断処理する前に、円柱状ガラス母材の側面部をブラスト処理するので、円柱状ガラス母材を切断処理するための切断刃等がこの円柱状ガラス母材の側面部に当接したときに滑ることがなく、ブレたり、逃げたりすることがない。
したがって、この磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、円柱状ガラス母材の中心軸に対して正確に垂直な切断処理を行うことができ、両主表面の平行度及び板厚の均一性が良好なガラスディスクを得ることができる。
そして、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、円柱状ガラス母材を切断処理する前に、円柱状ガラス母材の側面部を円筒研削するので、切断処理においてバリや欠けが生じさせることがなく、端面部分及び両主表面の形状が良好なガラスディスクを得ることができる。
また、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、円柱状ガラス母材を切断処理する前に、円柱状ガラス母材の側面部を心無し研削加工するので、切断処理においてバリや欠けが生じさせることがなく、端面部分及び両主表面の形状が良好なガラスディスクを得ることができる。
また、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、円柱状ガラス母材を切断処理する前に、円柱状ガラス母材の少なくとも側面部をエッチング処理するので、切断処理においてバリや欠けが生じさせることがなく、端面部分及び両主表面の形状が良好なガラスディスクを得ることができる。
さらに、上述の各磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、円柱状ガラス母材の側面部とワイヤソーとを当接させ、側面部とワイヤソーとを相対的に移動させて円柱状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することにより、円柱状ガラス母材の切断処理を容易、かつ、迅速に行うことができる。
また、上述の各磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、円柱状ガラス母材の側面部とプレードソーとを当接させ、側面部とブレードソーとを相対的に移動させて円柱状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成することにより、円柱状ガラス母材の切断処理を容易、かつ、迅速に行うことができる。
また、上述の各磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、円柱状ガラス母材を切断処理する前に、円柱状ガラス母材をアニール処理して内部応力を緩和することにより、円柱状ガラス母材の切断処理を良好に行うことができる。
そして、本発明に係る磁気ディスクの製造方法においては、上述した本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により製造されたガラス基板を用いるので、端面部分の形状、両主表面の平行度及び板厚の均一性が良好な状態に作成される。
すなわち、本発明は、端面部分の形状、両主表面の平行度及び板厚の均一性が良好な磁気ディスク用ガラス基板を低廉なコストにより提供し、廉価な磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを大量に提供することができるものである。
また、本発明は、耐衝撃牲に優れた磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを廉価に大量に提供することができるものである。
このような磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクは、小型の磁気ディスクに適用するにも好適である。すなわち、本発明は、例えば、外径が30mm以下のような小型の磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを廉価に大量に提供することができるものである。
また、このような磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクは、「LUL方式」のハードディスクドライブに搭載される磁気ディスクに適用するにも好適である。すなわち、本発明は、「LUL方式」のハードディスクドライブに搭載される磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを廉価に大量に提供することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)等に搭載される磁気ディスクのガラス基板として使用される磁気ディスク用ガラス基板を製造するものである。この磁気ディスクは、例えば、垂直磁気記録方式によって高密度の情報信号記録及び再生を行うことができる記録媒体である。
この磁気ディスク用ガラス基板は、外径15mm乃至30mm、内径5mm乃至12mm、板厚0.2mm乃至0.5mmであり、例えば、「0.8インチ(inch)型磁気ディスク」(内径6mm、外径21.6mm、板厚0.381mm)、「1.0インチ型磁気ディスク」(内径7mm、外径27.4mm、板厚0.381mm)などの所定の直径を有する磁気ディスクとして作製される。また、「2.5インチ型磁気ディスク」、「3.5インチ型磁気ディスク」など磁気ディスクとして作製されるものとしてもよい。なお、ここで、「内径」とは、ガラス基板の中心部の円孔の内径である。
図1は、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により製造される磁気ディスク用ガラス基板の構成を示す斜視図である。
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、図1に示すように、中心部に円孔1を有する磁気ディスク用ガラス基板2を製造する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法である。この磁気ディスク用ガラス基板は、ガラスからなることにより、鏡面研磨によって優れた平滑性を実現することができ、硬度が高く、また、剛性が高いので、耐衝撃性に優れている。特に、携帯(持運び)用、あるいは、車載用の情報器機に搭載されるハードディスクドライブに使用される磁気ディスクには、高い耐衝撃性が要求されるので、このような磁気ディスクにおいてガラス基板を用いることには有用性が高い。
ガラスは脆性材料であるが、化学強化や風冷強化などの強化処理、あるいは、結晶化の手段により、破壊強度を向上させることができる。このようなガラス基板の材料として好ましいガラスとしては、アルミノシリケートガラスを挙げることができる。アルミノシリケートガラスは、優れた平滑鏡面を実現することができるとともに、例えば、化学強化を行なうことによって、破壊強度を高めることができるからである。
アルミノシリケートガラスとしては、SiO2:62乃至75重量%、Al2O3:5乃至15重量%、Li2O:4乃至10重量%、Na2O:4乃至12重量%、ZrO2:5.5乃至15重量%を主成分として含有するとともに、Na2OとZrO2との重量比が0.5乃至2.0、Al2O3とZrO2との重量比が0.4乃至2.5である化学強化用ガラスが好ましい。
また、このようなガラス基板において、ZrO2の未溶解物が原因で生じるガラス基板表面の突起をなくすためには、SiO2を57乃至74mol%、ZrO2を0乃至2.8mol%、Al2O3を3乃至15mol%、LiO2を7乃至16mol%、Na2Oを4乃至14mol%含有する化学強化用ガラスを使用することが好ましい。このような組成のアルミノシリケートガラスは、化学強化することによって、抗折強度が増加し、圧縮応力層の深さも深く、ヌープ硬度にも優れている。
なお、本発明において製造する磁気ディスク用ガラス基板をなす材料は、前述したものに限定されるわけではない。すなわち、ガラスディスクの材質としては、前述したアルミノシリケートガラスの他に、例えば、ソーダライムガラス、ソーダアルミノケイ酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス、チェーンシリケートガラス、または、結晶化ガラス等のガラスセラミックなどを挙げることができる。
図2は、前記磁気ディスク用ガラス基板2の円孔1の内周側端面の形状を示す断面図である。
本発明により製造される磁気ディスク用ガラス基板は、端面部分の両側の稜部が面取りされたものであることが好ましい。すなわち、この磁気ディスク用ガラス基板2の外周側端面部分及び円孔1の内周側端面部分は、図2に示すように、この内周側端面部分から両側の主平面に向けて、面取り部(C面)1b,1bが形成された状態となっており、また、この磁気ディスク用ガラス基板2の外周側端面部分は、この外周側端面部分から両側の主平面に向けて、面取り部(C面)が形成された状態となっている。
この磁気ディスク用ガラス基板2の内周側端面部分において、面取り部1b,1bの間の部分は、磁気ディスク用ガラス基板2の主平面に対して垂直面からなる円筒状の側面(T面)1aとなっている。前述の円孔1の内径とは、この側面1aの内径のことである。また、この磁気ディスク用ガラス基板2の外周側端面部分において、面取り部の間の部分は、磁気ディスク用ガラス基板2の主平面に対して垂直面からなる円筒状の側面(T面)となっている。前述の磁気ディスク用ガラス基板の直径とは、この側面の直径のことである。この磁気ディスク用ガラス基板は、端面部分の稜部が面取りされていることにより、破壊強度が高まる。なお、本発明についての説明においては、側面と面取り面とを合わせて、端面部分と言うこととする。
図3は、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の各工程を示す工程図である。
以下、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について、工程順に説明する。
(1)円柱状ガラス母材を得る工程
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、図3に示すように、まず、円柱状ガラス母材3を所定の形状に成型して用意する。この円柱状ガラス母材3は、前述したように、アルミノシリケートガラスからなることが好ましい。この円柱状ガラス母材3は、製造する磁気ディスク用ガラス基板2の直径よりもやや大きな直径を有し、この磁気ディスク用ガラス基板2が多数枚積層された状態における厚さに相当する長さ、例えば、300mm乃至600mm程度の長さを有している。
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、図3に示すように、まず、円柱状ガラス母材3を所定の形状に成型して用意する。この円柱状ガラス母材3は、前述したように、アルミノシリケートガラスからなることが好ましい。この円柱状ガラス母材3は、製造する磁気ディスク用ガラス基板2の直径よりもやや大きな直径を有し、この磁気ディスク用ガラス基板2が多数枚積層された状態における厚さに相当する長さ、例えば、300mm乃至600mm程度の長さを有している。
すなわち、「0.8インチ(inch)型磁気ディスク」(外径21.6mm)や「1.0インチ型磁気ディスク」(外径27.4mm)用の磁気ディスク用ガラス基板を作成する場合においては、この円柱状ガラス母材3の外形の平均値が30mm以下であることが望ましい。また、この場合には、この円柱状ガラス母材3の最大径は、30mm以下であることが望ましい。
そして、この円柱状ガラス母材3は、アニール処理により、内部応力を緩和しておくことが好ましい。
なお、この円柱状ガラス母材3には、後述する切断処理の前に、中心軸に沿って中心孔を穿設しておいてもよい。
(2)円柱状ガラス母材の側面部を表面処理する工程
円柱状ガラス母材3の形状は、その中心軸に対して略垂直に切断処理したときに現れる円形状の切断面が、その最大径と最小径との差で表される真円度が200μm以下となるものであることが好ましい。さらに、この円形状の切断面の真円度が、50μm以下となるものであることがより好ましい。
円柱状ガラス母材3の形状は、その中心軸に対して略垂直に切断処理したときに現れる円形状の切断面が、その最大径と最小径との差で表される真円度が200μm以下となるものであることが好ましい。さらに、この円形状の切断面の真円度が、50μm以下となるものであることがより好ましい。
真円度は、日本工業規格(JISB0021)においては、最大径部の半径と最小径部の半径との差で表すこととなっているが、本発明においては、便宜上、最大径(直径)と最小径(直径)との差を真円度としている。
なお、この円柱状ガラス母材3の形状は、側面部を研削、または、研磨加工することによって、切断処理したときに現れる円形状の切断面の真円度が200μm以下、または、50μm以下となるようにしておくことができる。
さらに、円柱状ガラス母材3は、最も太い部位における外径と、最も細い部位における外径との差、すなわち、円筒度が、0.5mm以下、さらに好ましくは0.3mm以下とされていることが望ましい。
円筒度は、日本工業規格(JISB0021)においては、円筒における最大径部の半径と最小径部の半径との差で表すこととなっているが、本発明においては、便宜上、円筒における最も太い部位における外径(直径)と最も細い部位における外径(直径)との差を円筒度としている。
この円柱状ガラス母材3の形状は、側面部を研削、または、研磨加工することによって、最も太い部位における外径と最も細い部位における外径との差を、0.5mm以下、あるいは、0.3mm以下とすることができる。
この工程における外周の側面部の研削、または、研磨加工は、研磨剤を用いて、ブラシ等により研磨を行ってもよいが、円筒研削を行うことが望ましい。また、心無し研削加工(センタレス研磨法(Center-less Finishing))を行うようにしてもよい。この心無し研削加工は、図4に示すように、円柱状の被研磨物である円柱状ガラス母材3をセンタ穴で支持することなく、この円柱状ガラス母材3をその外周を基準としてブレード(支持刃)6及び調整ロール(調整車)7によって支持して、この円柱状ガラス母材3の外周面を円柱形の砥石8によって研磨する方法である。
さらに、エッチング処理を行うことによって、円柱状ガラス母材3を上述した所定の形状に加工してもよい。
次に、円柱状ガラス母材3の外周の側面部(周面)を、表面処理して、砂目、または、梨地面とする。あるいは、この円柱状ガラス母材3の外周の側面部は、研削加工、または、研磨加工により、所定の面粗さの粗面としてもよい。また、この円柱状ガラス母材3の外周の側面部に対する表面処理としては、ブラスト処理を用いてもよい。
このブラスト処理は、円柱状ガラス母材3の外周の側面部に対して、珪砂等のような非金属粒や金属粒の如き各種粉体を高速度で噴きつけ、表面を粗化し、砂目加工、梨地加工やシボ加工を行う処理である。
これらの表面処理は、後述する切断処理が正確に行われるようにするためのものである。
なお、この工程において、円柱状ガラス母材3に中心孔が穿設されている場合には、この中心孔の内周の側面部(周面)を研磨して鏡面加工する。
また、この工程において、円柱状ガラス母材3の外周の側面部には、図5に示すように、磁気ディスク用ガラス基板となったときに外周の面取面となるV字状の溝4を周方向に沿って円環状に設けておいてもよい。
(3)ガラス母材を切断処理(スライス)する工程
次に、円柱状ガラス母材3を、中心軸に対して垂直に切断処理することにより、磁気ディスク用ガラス基板の厚さよりもやや厚い厚さのガラスディスクを得る。このとき、1本の円柱状ガラス母材3から、多数のガラスディスクが得られる。
次に、円柱状ガラス母材3を、中心軸に対して垂直に切断処理することにより、磁気ディスク用ガラス基板の厚さよりもやや厚い厚さのガラスディスクを得る。このとき、1本の円柱状ガラス母材3から、多数のガラスディスクが得られる。
この工程における円柱状ガラス母材3の切断処理は、例えば、マルチワイヤソーを用いることによって行うことができる。マルチワイヤソーは、図6に示すように、複数個の多溝ローラを所定間隔で配置しこれら多溝ローラの各溝に無端ワイヤを多数巻き付けて走行させ、この無端ワイヤをガラス母材の側面に押し当てることにより、この円柱状ガラス母材3を切断する装置である。すなわち、円柱状ガラス母材3の側面部とワイヤソーとを当接させ、側面部とワイヤソーとを相対的に移動させることによって、円柱状ガラス母材3が切断処理される。
この切断処理により、多数のガラスディスクが得られる。ここで、円柱状ガラス母材3の外周の側面部が砂目、または、梨地面、あるいは、所定の面粗さの粗面となされていることにより、ワイヤソーが円柱状ガラス母材3の側面部に対して横方向(円柱状ガラス母材3の軸方向)に滑ることが防止されるので、所定の厚さを有し、かつ、厚さの均一性が良好な多数のガラスディスクが得られる。また、円柱状ガラス母材3の形状が所定形状とされていることにより、主表面の真円度が良好であり、また、所定の外径を有し、かつ、外径の均一性が良好な多数のガラスディスクが得られる。
また、ワイヤソーに代えて、円柱状ガラス母材3の側面部とマルチプレードソーとを当接させ、側面部とマルチブレードソーとを相対的に移動させることによって、円柱状ガラス母材3を切断処理するようにしてもよい。マルチプレードソーとは、互いに平行に設置された多数のプレードソーであって、これらプレードソーを円柱状ガラス母材3の側面に押し当てることにより、この円柱状ガラス母材3を切断する装置である。
(4)ガラスディスクに中心孔を形成する工程
次に、このガラスディスクの中心軸にそって、所定の大きさの中心孔を形成する。この中心孔は、磁気ディスク用ガラス基板2における中心孔1となるものであり、磁気ディスク用ガラス基板2における中心孔1の内径よりもやや小径の内径の孔として形成する。
次に、このガラスディスクの中心軸にそって、所定の大きさの中心孔を形成する。この中心孔は、磁気ディスク用ガラス基板2における中心孔1となるものであり、磁気ディスク用ガラス基板2における中心孔1の内径よりもやや小径の内径の孔として形成する。
なお、上述したように、中心孔は、円柱状ガラス母材3を切断処理する前に形成しておいてもよい。この場合には、上述の切断処理は、中心孔が形成されて円筒状となされた円筒状ガラス母材に対して行われることとなる。
(5)形状加工工程、ラッピング工程
この工程では、円柱状ガラス母材3を切断処理することにより得られたガラスディスクの形状を整えるとともに、主表面をラッピング加工する。ラッピング加工では、両面ラッピング装置とアルミナ砥粒を用いて加工を行い、ガラスディスクの寸法精度と形状精度を所定のものとする。
この工程では、円柱状ガラス母材3を切断処理することにより得られたガラスディスクの形状を整えるとともに、主表面をラッピング加工する。ラッピング加工では、両面ラッピング装置とアルミナ砥粒を用いて加工を行い、ガラスディスクの寸法精度と形状精度を所定のものとする。
また、切断処理前の円柱状ガラス母材3の側面部にV字状の溝を設けない場合には、この工程において、ガラスディスクの外周側端面部分及ぴ内周側端面部分に面取り加工を施す。
(6)第1研磨工程
次に、主表面研磨工程として、第1研磨工程を施す。この第1研磨工程は、前述のラッピング工程で主表面に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とする。この工程は、両面研磨装置と硬質樹脂ポリッシャとを用い、遊星歯車機構を用いて行うことができる。研磨剤としては酸化セリウム砥粒を用いることが好ましい。
次に、主表面研磨工程として、第1研磨工程を施す。この第1研磨工程は、前述のラッピング工程で主表面に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とする。この工程は、両面研磨装置と硬質樹脂ポリッシャとを用い、遊星歯車機構を用いて行うことができる。研磨剤としては酸化セリウム砥粒を用いることが好ましい。
(7)第2研磨工程
次に、主表面の鏡面研磨工程として、第2研磨工程を施す。この第2研磨工程は、主表面を鏡面状に仕上げることを目的とする。この工程は、両面研磨装置と軟質発泡樹脂ポリッシャを用い、遊星歯車機構を用いて行うことができる。研磨剤としては、第1研磨工程で用いる酸化セリウム砥粒に比ぺて微細な酸化セリウム砥粒を用いることが好ましい。
次に、主表面の鏡面研磨工程として、第2研磨工程を施す。この第2研磨工程は、主表面を鏡面状に仕上げることを目的とする。この工程は、両面研磨装置と軟質発泡樹脂ポリッシャを用い、遊星歯車機構を用いて行うことができる。研磨剤としては、第1研磨工程で用いる酸化セリウム砥粒に比ぺて微細な酸化セリウム砥粒を用いることが好ましい。
(8)化学強化工程
次に、前述の研磨工程を終えたガラスディスクに化学強化を施す。化学強化は、例えば、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を380°C程度に加熱し、300°Cに予熱された洗浄済みのガラスディスクを所定時間浸漬して行う。
次に、前述の研磨工程を終えたガラスディスクに化学強化を施す。化学強化は、例えば、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を380°C程度に加熱し、300°Cに予熱された洗浄済みのガラスディスクを所定時間浸漬して行う。
このように、化学強化溶液に浸漬処理することによって、ガラスディスクの表層のリチウムイオン、ナトリウムイオンが、化学強化溶液中のナトリウムイオン、カリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラスディスクが強化される。
(9)第1洗浄工程
化学強化処理を終えたガラスディスクを、40°C程度に加熱した濃硫酸に浸漬して洗浄を行い、さらに、硫酸洗浄を終えたガラスディスクを、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄する。なお、各洗浄槽には、超音波を印加することが好ましい。
化学強化処理を終えたガラスディスクを、40°C程度に加熱した濃硫酸に浸漬して洗浄を行い、さらに、硫酸洗浄を終えたガラスディスクを、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄する。なお、各洗浄槽には、超音波を印加することが好ましい。
(10)第2洗浄工程
第1洗浄工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄する。なお、各洗浄槽には、超音波を印加することが好ましい。このようにして、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。
第1洗浄工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄する。なお、各洗浄槽には、超音波を印加することが好ましい。このようにして、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。
(11)最終検査工程
最終検査工程として、前述の工程を経て得られた磁気ディスク用ガラス基板について、主表面及び内外周端面部分の表面粗さや、清浄度等の測定を行う。
最終検査工程として、前述の工程を経て得られた磁気ディスク用ガラス基板について、主表面及び内外周端面部分の表面粗さや、清浄度等の測定を行う。
(12)磁気ディスクの製造工程
このようにして作製された磁気ディスク用ガラス基板を用いて、この磁気ディスク用ガラス基板の主表面部上に少なくとも磁性層を形成することにより、ヘッドクラッシュやサーマルアスペリティー障害の防止が図られた磁気ディスクを構成することができる。
このようにして作製された磁気ディスク用ガラス基板を用いて、この磁気ディスク用ガラス基板の主表面部上に少なくとも磁性層を形成することにより、ヘッドクラッシュやサーマルアスペリティー障害の防止が図られた磁気ディスクを構成することができる。
磁性層としては、高い異方性磁場(Hk)を備えるCo−Pt系合金磁性層が好ましい。また、磁気ディスク用ガラス基板と磁性層との間には、磁性層の結晶配向性やグレインの均一化、微細化を図る観点から、適宜下地層を形成するようにしてもよい。これら下地層及び磁性層の成膜方法としては、例えば、DCマグネトロンスパッタリング法を用いることができる。
また、磁性層上には、磁性層を保護するための保護層を設けることが好ましい。保護層の材料としては、炭素系保護層を挙げることができる。炭素系保護層としては水素化炭素、窒素化炭素を用いることができる。この保護層の形成には、プラズマCVD法、または、DCマグネトロンスパッタリング法を用いることができる。
さらに、保護層上には、磁気ヘッドからの衝撃を緩和するための潤滑層を形成することが好ましい。潤滑層としては、パーフルオロポリエーテル系潤滑層を挙げることができる。特に、保護層との親和性に優れる水酸基を具備するアルコール変性パーフルオロポリエーテル潤滑層が好ましい。この潤滑層は、ディップ法を用いて形成することができる。
以下、本発明の実施例について、詳細に説明する。
〔実施例1〕
この実施例1においては、以下の工程を経て磁気ディスク用ガラス基板を製造した。
この実施例1においては、以下の工程を経て磁気ディスク用ガラス基板を製造した。
(1)円柱状ガラス母材を得る工程
この実施例においては、アルミノシリケートガラスからなる円柱状ガラス母材を用意した。
この実施例においては、アルミノシリケートガラスからなる円柱状ガラス母材を用意した。
この円柱状ガラス母材の大きさは、直径が28.7mm、長さが600mmであった。
(2)ガラス母材の内外周の側面を表面処理する工程
円柱状ガラス母材の側面部を円筒研削することによって、切断処理したときに現れる円形状の切断面の真円度が50μm以下となるようにした。また、円柱状ガラス母材3の最も太い部位における外径と最も細い部位における外径との差を、0.3mm以下とした。
円柱状ガラス母材の側面部を円筒研削することによって、切断処理したときに現れる円形状の切断面の真円度が50μm以下となるようにした。また、円柱状ガラス母材3の最も太い部位における外径と最も細い部位における外径との差を、0.3mm以下とした。
そして、円柱状ガラス母材の外周の側面部を、表面処理して、梨地面とした。側面部の表面粗さは、Raで0.1μm乃至5μm及び/又はRmaxで1μm乃至50μmであることが確認された。
その後、円柱状ガラス母材の側面部の寸法測定を行ったところ、直径(外径)が27.4mmであった。
(3)円柱状ガラス母材を切断処理(スライス)する工程
次に、円柱状ガラス母材を、中心軸に対して垂直に切断処理することにより、磁気ディスク用ガラス基板の厚さよりもやや厚い厚さ0.6mmのガラスディスクを得た。このとき、1本の円柱状ガラス母材から、多数のガラスディスクが得られた。
次に、円柱状ガラス母材を、中心軸に対して垂直に切断処理することにより、磁気ディスク用ガラス基板の厚さよりもやや厚い厚さ0.6mmのガラスディスクを得た。このとき、1本の円柱状ガラス母材から、多数のガラスディスクが得られた。
この工程における円柱状ガラス母材の切断処理は、マルチワイヤソーを用いることによって行った。このとき、得られた各ガラスディスクの板厚のばらつきは、30μm以下であった。
なお、この切断処理によって、ガラスディスクの主面部の表面粗さが十分に良好な面粗度とできる場合には、後述するラッピング工程を省略することができる。この場合には、切断処理により、磁気ディスク用ガラス基板の厚さに近い厚さ0.45mmのガラスディスクを得るようにする。
(4)ガラス母材に中心孔を形成する工程
次に、ガラスディスクの中心軸に沿って、中心孔を形成した。この中心孔の内径は、5.9mmであった。
次に、ガラスディスクの中心軸に沿って、中心孔を形成した。この中心孔の内径は、5.9mmであった。
(5)ラッピング工程
ここで、切断処理によって得られたガラスディスクの内径は5.9mm、外径は27.4mm、板厚は0.6mmであり、主表面部のラッピング加工及び研磨加工により、「1.0インチ型」磁気ディスク用ガラス基板の所定寸法となるガラスディスクとした。また、主表面の平坦度は10μm以下であることを確認した。
ここで、切断処理によって得られたガラスディスクの内径は5.9mm、外径は27.4mm、板厚は0.6mmであり、主表面部のラッピング加工及び研磨加工により、「1.0インチ型」磁気ディスク用ガラス基板の所定寸法となるガラスディスクとした。また、主表面の平坦度は10μm以下であることを確認した。
さらに、面取加工を行い、面取面の幅が0.21mm、面取面の主表面部に対する角度が45°であることを確認した。
そして、このガラスディスクの主表面をラッピング加工した。ラッピング加工では両面ラッピング装置とアルミナ砥粒を用いて加工を行い、ガラス基板の寸法精度と形状精度を所定とする。得られたガラスディスクの内径は7mm、外径は27.4mm、板厚は0.45mmであり、主表面部の研磨加工後に、「1.0インチ型」磁気ディスク用ガラス基板の所定寸法となるガラスディスクであることを確認した。
ガラスディスクの表面の面形状を観察したところ、主表面の平坦度は3μm以下であることを確認した。主表面の表面粗さはRmaxで2μm、Raで0.3μm程度であった。
(6)第1研磨工程
次に、主表面研磨工程として、第1研磨工程を施した。この第1研磨工程は、前述のラッピング工程で主表面に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とする。両面研磨装置と硬質樹脂ポリッシャとを用い、遊星歯車機構を用いて主表面研磨を行った。研磨剤としては酸化セリウム砥粒を用いた。
次に、主表面研磨工程として、第1研磨工程を施した。この第1研磨工程は、前述のラッピング工程で主表面に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とする。両面研磨装置と硬質樹脂ポリッシャとを用い、遊星歯車機構を用いて主表面研磨を行った。研磨剤としては酸化セリウム砥粒を用いた。
(7)第2研磨工程
次に、主表面の鏡面研磨工程として、第2研磨工程を施した。この第2研磨工程は、主表面を鏡面状に仕上げることを目的とする。両面研磨装置と軟質発泡樹脂ポリッシャを用い、遊星歯車機構を用いて主表面の鏡面研磨を行った。研磨剤としては、第1研磨工程で用いた酸化セリウム砥粒に比ぺて微細な酸化セリウム砥粒を用いた。
次に、主表面の鏡面研磨工程として、第2研磨工程を施した。この第2研磨工程は、主表面を鏡面状に仕上げることを目的とする。両面研磨装置と軟質発泡樹脂ポリッシャを用い、遊星歯車機構を用いて主表面の鏡面研磨を行った。研磨剤としては、第1研磨工程で用いた酸化セリウム砥粒に比ぺて微細な酸化セリウム砥粒を用いた。
得られたガラスディスクの板厚は0.381mmであった。
(8)化学強化工程
次に、前述の研磨工程を終えたガラスディスクに化学強化を施した。化学強化は、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を380°Cに加熱し、300°Cに予熱された洗浄済みのガラスディスクを所定時間浸漬して行った。ここで、化学強化条件については、処理温度を380°Cの一定温度とし、所定の処理時間に亘って処理した。
次に、前述の研磨工程を終えたガラスディスクに化学強化を施した。化学強化は、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を380°Cに加熱し、300°Cに予熱された洗浄済みのガラスディスクを所定時間浸漬して行った。ここで、化学強化条件については、処理温度を380°Cの一定温度とし、所定の処理時間に亘って処理した。
このように、化学強化溶液に浸漬処理することによって、ガラスディスクの表層のリチウムイオン、ナトリウムイオンが、化学強化溶液中のナトリウムイオン、カリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラスディスクが強化される。なお、ガラスディスクの表層に形成された圧縮応力層の厚さは、処理時間が長いほど厚くなる。
化学強化を終えたガラス母材を、20°Cの水槽に浸漬して急冷し、約10分間維持した。
(9)第1洗浄工程
急冷を終えたガラスディスクを、約40°Cに加熱した濃硫酸に浸漬して洗浄を行った。さらに、硫酸洗浄を終えたガラスディスクを、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽には超音波を印加した。
急冷を終えたガラスディスクを、約40°Cに加熱した濃硫酸に浸漬して洗浄を行った。さらに、硫酸洗浄を終えたガラスディスクを、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽には超音波を印加した。
(10)第2洗浄工程
第1洗浄工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽には超音波を印加した。
第1洗浄工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽には超音波を印加した。
(11)最終検査工程
前述の工程を経て得られた磁気ディスク用ガラス基板の内周側端面部分の表面粗さは、面取面(C面)、円筒面(T面)ともに、Rmaxで0.4μm、Raで0.02μmであった。
前述の工程を経て得られた磁気ディスク用ガラス基板の内周側端面部分の表面粗さは、面取面(C面)、円筒面(T面)ともに、Rmaxで0.4μm、Raで0.02μmであった。
外周側端面部分の表面粗さも、面取面(C面)、円筒面(T面)ともに、Rmaxで0.4μm、Raで0.02μmであった。各端面部分は、鏡面状に仕上がっていた。
表面粗さの測定は、原子間力顕微鏡によって行い、数値の算出は、日本工業規格(JIS)B0601に拠った。また、鏡面状態の確認は、電子顕微鏡による観察、光学顕微鏡による観察の双方で行った。
また、得られた磁気ディスク用ガラス基板について、エアブラウン社製「AVEX-SM-110-MP」を用いた「Dana衝撃試験法」を行った。この衝撃試験は、磁気ディスク用ガラス基板を専用の衝撃試験用冶具に組み付け、正弦半波パルスの衝撃を、1000G乃至5000Gまで主表面に対する垂直方向に順次与え、この磁気ディスク用ガラス基板の破損状況を見ることによって行った。この結果、得られた磁気ディスク用ガラス基板は、3000Gの衝撃に耐えることが確認された。
なお、3000Gの衝撃に耐える条件で作製したガラス基板を用いた磁気ディスクを装着したハードディスクドライブ(HDD)においては、落下テスト(2000G)を行っても、磁気ディスクに全く割れが発生しないことが確認されている。
〔実施例2〕
この実施例2では、前述の実施例1において作製された磁気ディスク用ガラス基板を用いて、以下の工程により、磁気ディスクを製造した。
この実施例2では、前述の実施例1において作製された磁気ディスク用ガラス基板を用いて、以下の工程により、磁気ディスクを製造した。
前述の磁気ディスク用ガラス基板の両主表面に、静止対向型のDCマグネトロンスパッタリング装置を用いて、Ni−Ta合金第1下地層、Ru第2下地層、Co−Cr−Pt−B合金磁性層、水素化炭素保護層を順次成膜した。次に、アルコール変性パーフロロポリエーテル潤滑層をディップ法で成膜した。このようにして、垂直磁気記録方式用の磁気ディスクを得た。
得られた磁気ディスクについて、異物により磁性層等の膜に欠陥が発生していないことを確認した。また、グライドテストを実施したところ、ヒット(ヘッドが磁気ディスク表面の突起にかすること)やクラッシュ(ヘッドが磁気ディスク表面の突起に衝突すること)は認められなかった。さらに、磁気抵抗型ヘッドで再生試験を行ったところ、サーマルアスペリティ障害による再生の誤動作は認められなかった。
なお、以上の試験は1平方インチ当たりの情報記録密度が40ギガビット相当の磁気ディスク用の試験方法として行った。具体的には磁気ヘッドの浮上量は10nmとし、記録再生試験では情報線記録密度を700fciとした。
すなわち、本発明による磁気ディスクにおいては、ガラス基板表面の異物による問題が回避できており、磁気抵抗型ヘッドにとって良好な磁気ディスクとして作製されていることがわかった。
1 円孔
2 磁気ディスク用ガラス基板
3 ガラス母材
2 磁気ディスク用ガラス基板
3 ガラス母材
Claims (10)
- 円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記円柱状または円筒状ガラス母材の側面部が、前記工程時に砂目または梨地面となっている
ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記円柱状または円筒状ガラス母材の側面部を研削加工、または、研磨加工により粗面とした後に、該円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成する
ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記円柱状または円筒状ガラス母材の側面部をブラスト処理した後に、該円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成する
ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記円柱状または円筒状ガラス母材の側面部を円筒研削した後に、該円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成する
ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記円柱状または円筒状ガラス母材の側面部を心無し研削加工した後に、該円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成する
ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 円柱状または円筒状ガラス母材を、その中心軸に対して垂直に切断処理してガラスディスクを作製する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記円柱状または円筒状ガラス母材の少なくとも側面部をエッチング処理した後に、該円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成する
ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記円柱状または円筒状ガラス母材の側面部とワイヤソーとを当接させ、該側面部と該ワイヤソーとを相対的に移動させて該円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理して、前記ガラスディスクを作成する
ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記円柱状または円筒状ガラス母材の側面部とプレードソーとを当接させ、該側面部と該ブレードソーとを相対的に移動させて該円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理して、前記ガラスディスクを作成する
ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 請求項1乃至請求項8のいずれか一に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記円柱状または円筒状ガラス母材をアニール処理して内部応力を緩和した後に、該円柱状または円筒状ガラス母材を切断処理してガラスディスクを作成する
ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 請求項1乃至請求項9のいずれか一に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により製造されたガラス基板上に、少なくとも記録層を形成することを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005164161A JP2006338816A (ja) | 2005-06-03 | 2005-06-03 | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005164161A JP2006338816A (ja) | 2005-06-03 | 2005-06-03 | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006338816A true JP2006338816A (ja) | 2006-12-14 |
Family
ID=37559226
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005164161A Pending JP2006338816A (ja) | 2005-06-03 | 2005-06-03 | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006338816A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103481144A (zh) * | 2013-09-02 | 2014-01-01 | 中环高科(天津)股份有限公司 | 一种手机摄像头超薄玻璃镜片的加工工艺 |
-
2005
- 2005-06-03 JP JP2005164161A patent/JP2006338816A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103481144A (zh) * | 2013-09-02 | 2014-01-01 | 中环高科(天津)股份有限公司 | 一种手机摄像头超薄玻璃镜片的加工工艺 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5371183B2 (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 | |
JP4424675B2 (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、並びに、磁気ディスクの製造方法 | |
JP5005645B2 (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 | |
JPWO2005093720A1 (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板 | |
US20060042317A1 (en) | Method of producing a glass substrate for a magnetic disk, Method of producing a magnetic disk, and a cylindrical glass material for a glass substrate | |
JP2012169024A (ja) | 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法 | |
JP2012099172A (ja) | 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法 | |
CN100385511C (zh) | 磁盘用玻璃基板的制造方法以及磁盘的制造方法 | |
JP2012089221A (ja) | 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法 | |
US8317572B2 (en) | Method for manufacturing a glass substrate for a magnetic disc | |
JP2010080025A (ja) | 磁気ディスク用基板及び磁気ディスク | |
JP2006015450A (ja) | 研磨ブラシ、磁気ディスク用基板の製造方法、磁気ディスク用基板の製造装置及び磁気ディスクの製造方法 | |
JP5311731B2 (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスクの製造方法及び研磨布 | |
JP2007102843A (ja) | 磁気記録媒体用ガラス基板および磁気ディスク | |
JP2007122849A (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 | |
JP2007090452A (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 | |
JP2006338816A (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 | |
JP2006338817A (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 | |
JP4723341B2 (ja) | 磁気記録媒体用ガラス基板および磁気ディスクの製造方法 | |
JP2006043842A (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 | |
JP2005225713A (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 | |
JP2006338815A (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 | |
JP2007245265A (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 | |
CN100472610C (zh) | 生产磁盘以及用于磁盘的玻璃基板的方法 | |
JP2005293840A (ja) | ガラスディスク基板、磁気ディスク、磁気ディスク用ガラスディスク基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 |