JP2006338735A - 参照値推定回路および再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡素な構成により精度良く、且つ、どのような特性の信号にも広く用い得る参照値推定回路およびこれを用いた再生装置を提供する。
【解決手段】 参照値レベルE4+iよりも大きな振幅値を有するサンプル点の個数Npが参照値レベルE4-iよりも小さな振幅値を有するサンプル点の個数Nmよりも大きい場合、プラス側参照値推定部808とマイナス側参照値推定部809にて参照値レベルE4+i、E4-iに1を加算し、参照値レベルE4+i、E4-iをプラス側に1だけシフトさせる。一方、NpがNmよりも大きい場合には、参照値レベルE4+i、E4-iに−1を加算し、参照値レベルE4+i、E4-iをマイナス側に1だけシフトさせる。かかるシフトを、|Np−Nm|≦Nthまで行う。|Np−Nm|≦Nthとなったときの参照値レベルE4+i、E4-iを、当該参照値レベルE4+i、E4-iの適正値として推定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、最尤復号器にて用いられる参照値レベルをRF信号から推定する参照値推定回路およびこれを用いた再生装置に関し、特に、次世代DVD(Digital Versatile Disc)等の高密度光ディスクを再生する際に用いて好適なものである。
次世代DVD等の高密度光ディスクにおいては、データ復号器としてビタビ復号器等の最尤復号器が用いられる。この場合、RF信号波形にアシンメトリ(非対称性)が生じると、ビタビ復号化処理を行っても正しくデータが復号され難く、データ誤り率が増大するとの問題が生じる。かかる問題を回避するには、RF信号波形をアシンメトリのない波形に補正する方法と、ビタビ復号化処理で用いられる参照値レベルをアシンメトリに応じて設定する方法の2つの方法をとることができる。しかし、前者の方法においては、波形自身を補正するものであるため、計算コストおよび回路規模が極めて大きなものとなってしまう。そこで、通常は、後者の方法がとられる。
この場合、たとえば、再生RF信号に対するサンプル値のうち各参照値レベル前後のサンプル値をある期間において平均化して、それぞれの参照値レベルを推定する方法をとることができる。しかし、こうすると、各レベルに対して平均化回路が個別に必要となるため、回路規模が増大するとの問題が生じる。
なお、以下の特許文献1では、PLLのためのオフセット値とビタビ復号器のためのオフセット値を個別に求めることにより、ビタビ復号化処理の精度を高めるようにしている。この先行技術では、再生信号から取得される一つの参照値レベルLとこの参照値レベルの理想値Iとを比較してビタビ復号器のためのオフセット値が求められる。そして、求めたオフセット値を再生信号から減算した後、ビタビ復号化処理を行うようにしている。しかし、この場合、どの参照値レベルを理想値Iと比較すべき参照値レベルLとするのが最も好ましいかは再生信号特性に依存する。このため、かかる先行技術を如何なる特性の再生信号にもそのまま広く適用することはできず、適用しようとする再生信号の特性に応じて、理想値Iと比較すべき参照値レベルLを適宜設定する必要が生じる。
特開2003−196838号公報
本発明は、簡素な構成により精度良く、且つ、どのような特性の信号にも広く用い得る参照値推定回路およびこれを用いた再生装置を提供することを課題とする。
上記課題に鑑み本発明は、それぞれ以下の特徴を有する。
請求項1の発明は、最尤復号器にて用いられる参照値レベルをRF信号から推定する参照値推定回路であって、前記RF信号波形の中心にある参照値レベルから見てプラス側およびマイナス側に対称な位置にある2つの参照値レベルのうちプラス側の参照値レベル以上または当該参照値レベルよりも大きな値を有するサンプル点の個数Npとマイナス側の参照値レベル以下または当該参照値レベルよりも小さな値を有するサンプル点の個数Nmをカウントするカウント部と、前記カウントされた個数NpとNmの差Dを求める減算部と、前記個数の差Dが閾値以下となるよう前記2つの参照値レベルをシフトさせるシフト部とを有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の参照値推定回路において、前記2つの参照値レベルは、前記RF信号波形の最大値レベルと最小値レベルの間隔に比例するものとして設定された当該2つの参照値レベルのレベル差を維持したまま、前記シフト部によってプラス側またはマイナス側にシフトされることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の参照値推定回路において、前記2つの参照値レベルは、前記RF信号波形の最大値レベルと最小値レベルをもとに初期設定され、このレベルから、前記個数の差が前記閾値以下となるレベルまで、前記シフト部によってシフトされることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3の何れか一項に記載の参照値推定回路と、RF信号に含まれるオフセットを除去して前記参照値推定回路に入力するオフセット除去回路と、該参照値推定回路によって推定された参照値をもとに最尤復号化処理を行う復号化回路とを有する再生装置である。
本発明によれば、RF信号波形の中心にある参照値レベルから見てプラス側およびマイナス側に対称な位置にある2つの参照値レベルのうちプラス側の参照値レベル以上または当該参照値レベルよりも大きな値を有するサンプル点の個数Npとマイナス側の参照値レベル以下または当該参照値レベルよりも小さな値を有するサンプル点の個数Nmをもとに参照値レベルを推定するものであるから、参照値レベルの推定においては、再生信号からサンプル点の個数Np、Nmのみを検出できればよく、よって、信号特性の相違に拘わらず如何なる特性の信号に対しても、本発明を広く適用することができる。
また、参照値レベルの推定は、サンプル点の個数Np、Nmの差を求めることによって行われるため、カウンタや簡単な演算回路等、簡素かつ低処理コストの回路の組み合わせにて参照値推定回路を構成することができる。さらに、以下の実施の形態に検証結果として示す如く、このように簡素な構成にて参照値推定回路を構成したとしても、精度の高い参照値の推定を実現することができる。
このように、本発明によれば、簡素な構成により精度良く、且つ、どのような特性の信号にも広く用い得る参照値推定回路およびこれを用いた再生装置を提供することができる。
本発明の特徴は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。本実施の形態は、次世代DVD(Digital Versatile Disc)等の高密度光ディスクに対して記録/再生を行う光ディスク装置に本発明を適用したものである。
図1に実施の形態に係る光ディスク装置の構成を示す。なお、図1には、再生系のみを図示し記録系については図示省略している。また、フォーカスサーボ回路やトラッキングサーボ回路等も図示省略している。
図1に示す如く、本実施の形態に係る光ディスク装置は、光ピックアップ10と、増幅回路20と、AD変換回路30と、オフセット調整回路40と、デジタルPLL50と、イコライザ60と、ビタビ復号器70と、ビタビ参照値推定回路80を備えている。
光ピックアップ10は、ディスクにレーザ光を照射してデータの書き込みを行うとともに、ディスクからの反射光を受光してデータの読み取りを行う。増幅回路20は、光ピックアップ10から供給される再生RF信号を増幅してAD変換回路30に出力する。AD変換回路30は、非同期クロックに応じたタイミングにて再生RF信号をサンプリングし、サンプル値をデジタルデータに変換してオフセット調整回路40に出力する。オフセット調整回路40は、再生RF信号に含まれるDCオフセットを検出してこれを除去し、オフセットのない再生RF信号(デジタルデータ)を出力する。
デジタルPLL50は、AD変換回路30にてサンプリングされたデータを補間して、正規のサンプリングタイミングにおけるデータを生成する。イコライザ60は、ビタビ参照値推定回路80から入力される参照値レベルに合うよう、デジタルPLL50から供給されるデータに対して波形等化処理を施してビタビ復号器70に出力する。ビタビ復号器70は、ビタビ参照値推定回路80から入力される参照値レベルをもとに、イコライザ60から入力されるデジタルデータにビタビ復号処理を施して1、0の2値化データを生成出力する。
ビタビ参照値推定回路80は、オフセット調整回路40から供給されるオフセット調整後のデジタルデータをもとにビタビ復号器70にて期待値として参照される参照値を生成し、これをイコライザ60とビタビ復号器70に出力する。
図2に、ビタビ参照値推定回路80の構成を示す。
再生RF信号にアシンメトリが存在する場合、再生RF信号の振幅は、0レベルを境に上下で異なっている。したがって、この波形をサンプリングすると、サンプル点の分布に偏りが生じる。
ビタビ参照値が、マイナス値側からプラス値側に掛けて9段階のレベル(E0、E1、…、E8)に分かれているとすると、DCオフセットが除去されている場合、RF信号波形の中心にある参照値レベルがビタビ参照値レベルE4となる。また、RF信号波形の平均最大値Lmaxおよび平均最小値Lminを求めることにより、RF信号波形の最も外側にあるビタビ参照値レベルE0とE8を、E0=Lmin、E8=Lmaxとして取得することができる。図2に示すビタビ参照値推定回路80では、このようにして取得されるビタビ参照値レベルE4、E0、E8から、これら以外のビタビ参照値レベルが推定および設定される。
ノイズのない理想的なRF信号の場合、0レベルを中心にして対称となる2つの参照値レベルをそれぞれ振幅値として与えるサンプル点の個数をある期間においてカウントしたとき、それぞれのカウント値は互いに等しい筈である。すなわち、この期間において、参照値レベルE1とE7をそれぞれ振幅値として与えるサンプル点の個数は互いに等しく、同様に、参照値レベルE2とE6、E3とE5をそれぞれ振幅値として与えるサンプル点の個数も互いに等しい筈である。したがって、0レベルを中心にして対称となる2つの参照値レベルをペアとして、その参照値レベルを与えるサンプル点の個数が一定期間において等しくなるように、各ペアの参照値レベルを正または負にシフトさせることにより、各ペアの参照値レベルを適正値に調整することができる。
しかし、実際のRF信号には、ノイズが加わっているため、各参照値レベルを与えるサンプル点の個数をそのまま比較して適正な参照値レベルを推定・設定するのは難しい。そこで、本実施の形態では、各ペアの外側にあるサンプル点の個数がほぼ等しくなるように、各ペアのレベルを推定・設定する。たとえば、参照値レベルE3とE5については、E3よりも小さな振幅値を与えるサンプル点の個数と、E5よりも大きな振幅値を与えるサンプル点の個数を比較し、両者の差が閾値よりも小さくなるよう、E3とE5を推定・設定する。このとき、E3とE5のレベル差は、RF信号波形の平均最大値Lmaxおよび平均最小値Lminから、(Lmax−Lmin)/4に設定する。そして、このレベル差を保ったまま、上記サンプル点の個数の差が閾値よりも小さくなるよう、E3とE5を正または負の方向にシフトさせる。
同様に、E2とE6、E1とE7のペアについても、各ペアのレベル差をそれぞれ、2×{(Lmax−Lmin)/4}、3×{(Lmax−Lmin)/4}に設定し、このレベル差を保ったまま、各レベルの外側にあるサンプル点の個数の差が閾値よりも小さくなるよう、各ペアのレベルを正または負の方向にシフトさせる。
図2を参照して、ビタビ参照値推定回路80は、サンプル検出器801と、Npカウンタ802と、Nmカウンタ803と、絶対値減算部804と、比較部805、806と、積算部807と、プラス側参照値推定部808と、マイナス側参照値推定部809を備えている。
サンプル検出器801は、プラス側参照値推定部808から入力される参照値E4+i(i=1,2,3)よりも大きな振幅値を与えるサンプル点を検出したとき、その検出信号をNpカウンタ802に出力する。また、マイナス側参照値推定部809から入力される参照値E4-i(i=1,2,3)よりも小さな振幅値を与えるサンプル点を検出したとき、その検出信号をNmカウンタ803に出力する。
Npカウンタ802は、サンプル検出器801から上記検出信号が入力されることに応じて1カウントアップされる。Nmカウンタ803は、サンプル検出器801から上記検出信号が入力されることに応じて1カウントアップされる。
絶対値減算回路804は、Npカウンタ802のカウント値NpとNmカウンタ803のカウント値Nmを減算し、その絶対値Dを比較部805に出力する。比較部805は、絶対値Dと閾値Nthとを比較し、D>Nthならば1を、D≦Nthならば0を乗算部807に出力する。なお、ここで出力される“1”は、RF信号波形のサンプル値の分解能を256レベル(8ビット)としたときの1レベルである。
比較部806は、カウント値NpとNmを比較し、Np>Nmならば1を、Np<Nmならば−1を乗算部807に出力する。乗算部807は、比較部805および806から入力された値を乗算し、乗算値δをプラス側参照値推定部808とマイナス側参照値推定部809に出力する。乗算値δは、δ=1または−1のときに、それぞれ参照値レベルE4+i、E4-i(i=1,2,3)に加算される。これにより、上述のごとく、参照値レベル(E4+i,E4-i)のペアが、設定されたレベル差を保ったまま、正または負の方向にシフトされる。
かかるシフトは、比較部805の出力がゼロになるまで、すなわち、カウント値NpとNmの差(絶対値)が閾値Nthよりも小さくなるまで行われる。そして、カウント値NpとNmの差(絶対値)が閾値Nthよりも小さくなったときの参照値レベル(E4+i,E4-i)が、当該ペアの参照値レベルとして推定・設定される。
図3に、参照値レベル設定時のフローチャートを示す。
参照値レベルの設定動作が開始されると、変数iが0に設定された後、RF信号波形の平均最大値Lmaxと平均最小値Lminが取得される(S101)。さらに、取得された平均最大値Lmaxおよび平均最小値Lminをもとに、参照値レベルE0〜E3とE5〜E8の初期値が設定される(S102)。かかる初期値は、たとえば、参照値レベル(E4+i,E4-i)(i=1,2,3,4)のペアのレベル差を、
E4+i−E4-i=i×{(Lmax−Lmin)/4}
として求め、このレベル差にて、各参照値レベルのペアをRF信号波形の中心レベル(参照値レベルE4)を中心として対称に位置づけるようにして設定される。この場合、参照値レベルE0〜E3とE5〜E8の初期値は、図4に示すものとなる。なお、初期値の設定方法はこれに限定されるものではない。
このようにして初期値が設定されると、次に、S101にて取得された平均最大値Lmaxと平均最小値Lminがそれぞれ参照値レベルE8およびE0に設定される(S103)。そして、S104以降の処理によって、初期設定されたE1〜E3とE5〜E7に対する調整が行われる。
まず、最初のルーチンでは変数iがi=1となっているため、S104以降の処理ステップにて、参照値レベルE3、E5のペアの調整がなされる。すなわち、S104にて、参照値レベルE5よりも大きな振幅値を与えるサンプル点の個数Npと、参照値レベルE3よりも小さな振幅値を与えるサンプル点の個数Nmが、Np+Nm=Nsになるまでカウントされる。
次に、S105にて、カウント値Np、Nmの差の絶対値Dが閾値Nthよりも大きいかが判別され、大きければ、S106にて、乗算値δの算出が行われる。すなわち、Np>Nmのときは比較部806から乗算部807に1が入力されて乗算値δは、δ=1となる。また、Np<Nmのときは比較部806から乗算部807に−1が入力されて乗算値δは、δ=−1となる。
このようにして得られた乗算値は、S107にて、参照値レベルE3、E5にそれぞれ加算される。これにより、参照値レベルE3、E5は、サンプル値の分解能を256レベルとしたときに1レベルだけ正または負の方向にシフトされる。
しかして、参照値レベルE3、E5がシフトされると、S104に戻り、シフト後の参照値レベルE3、E5に対して同様の処理が行われる。この処理は、S105にて、参照値レベルE5よりも大きな振幅値を与えるサンプル点の個数Npと、参照値レベルE3よりも小さな振幅値を与えるサンプル点の個数Nmの差の絶対値Dが閾値Nth以下になるまで繰り返される。すなわち、参照値レベルE3、E5は、サンプル点の個数NpとNmが略等しくなるまで、初期値から正または負の方向にシフトされる。そして、NpとNmの差の絶対値Dが閾値Nth以下となったときのレベルが、参照値レベルE3、E5の適正レベルとして推定される。
しかして、参照値レベルE3、E5の推定がなされると、S108にて変数iが1だけインクリメントされてi=2とされた後、S104に戻る。これにより、参照値レベルE2とE6のペアに対する推定処理が行われる。ここでの処理は、上記参照値レベルE3、E5のペアに対する処理と同じである。すなわち、参照値レベルE2、E6は、サンプル点の個数NpとNmが略等しくなるまで、初期値から正または負の方向にシフトされる。そして、NpとNmの差の絶対値Dが閾値Nth以下となったときのレベルが、参照値レベルE2、E6の適正レベルとして推定される。
参照値レベルE2、E6の推定が終わると、S108にて変数iが1だけインクリメントされてi=3とされた後、S104に戻る。そして、上記と同様にして、参照値レベルE1とE7のペアに対する推定処理が行われる。すなわち、サンプル点の個数NpとNmが略等しくなるまで、参照値レベルE1、E7が初期値から正または負の方向にシフトされる。そして、NpとNmの差の絶対値Dが閾値Nth以下となったときのレベルが、参照値レベルE1、E7の適正レベルとして推定される。
このようにして、参照値レベルE0〜E3とE5〜E8の推定が全て終了すると、S108にて変数iが1だけインクリメントされてi=4となり、S109からS110へと移行する。これにより、ビタビ参照値レベルの推定が終了され、S101以降の処理にて推定されたそれぞれの参照値レベルが新たな参照値レベルとして設定される(S112)。設定後の参照値レベルは図5のようになる。
設定された参照値レベルは、ビタビ参照値推定回路80からビタビ復号器70に出力される。ビタビ復号器70は、入力された参照値レベルをもとに復号処理を行う。
以上、本実施の形態によれば、プラス側とマイナス側のサンプル点の分布状態をもとにビタビ参照値レベルが設定されるため、図2に示すような簡素な構成にて各参照値レベルを設定することができる。また、本実施の形態によれば、このようにサンプル点の分布状態をもとに各参照値レベルが推定されるため、アシンメトリによって振幅レベル間隔が等しくなくなるような場合にも、各参照値レベルを精度よく推定することができる。
なお、本実施の形態にて参照値レベルを設定した場合の効果を検証したので、以下、これについて示しておく。
(検証方法)
上記実施の形態におけるアルゴリズムと簡易手法に従うアルゴリズムにて参照値レベルの推定を行い、両者を比較した。
簡易手法では、平均最大値レベルLmaxと平均最小レベルLminをそれぞれ参照値レベルE8、E0に設定し、平均最大値レベルLmaxと中心レベルE4の間を4等分したレベルを上から順にE7、E6、E5とし、平均最小値レベルLminと中心レベルE4の間を4等分したレベルを下から順にE1、E2、E3とした。
本検証では、9値を持つ理想サンプル点信号をアシンメトリなサンプル点信号に加工してシミュレーションに用いることとした。具体的には、以下のようにアシンメトリのあるサンプル点信号fa(t)を作成した。なお、理想サンプル点信号の取る9値をV0〜V8とする。
(1) このとき、V3’=V3+d0、V5’=V5+d0、V0’=V0+d1、V8’=V8+d1とする。
(2) V5’とV8’の間にある信号レベルを、隣り合うレベル間隔がV5’からV8’にかけてr%ずつ増加するようにV6’、V7’を決定し、V3’からV0’の間にある信号レベルを、隣り合うレベル間隔がV3’からV0’にかけてr%ずつ増加するようにV2’、V1’を決定する。
(3) (2)で作成したアシンメトリ元サンプル信号fi(t)に対して白色雑音n(t)(平均0,分散1)を加えてfa(t)を作成する。具体的には、fa(t) = fi(t) + k・n(t)と作成する。ここで、kは白色雑音レベルを表す。
この方法に従えば、パラメータ(d0; d1; r)を変化させることで様々なアシンメトリを持った信号を作成できる。また、パラメータkを変化させることで実施の形態に従うアルゴリズムの対雑音性能も検証することができる。
今回のシミュレーションでは、パラメータ(k; d0; d1; r)を以下のように設定し、その組合せを全て考えることとした。
k=3
0=−9、−6、−3、0、3、6
1=−20、−10、10、20
r=10、20、30
また、図3のフローチャートでは、S107において、Ns=1000となるまでNpおよびNsをカウントするようにして検証を行った。
なお、評価指標としてはPRSNR(Partial Response Signal to Noise Ratio)を用いることとした。なお、PRSNRの評価方法については、たとえば「信学技報、MR2003-35 (2003-12)」に記載されている。
PRSNR値が大きい程、再生信号のビットエラーレートが小さくなる。ディスク再生においては、PRSNR>15が要求され、PRSNR>20程度であれば、良好な再生を行い得る。
(検証結果)
図6に、実施の形態(提案手法)に従うアルゴリズムと簡易手法に従うアルゴリズムによってそれぞれPRSNRを求めたときの算出結果を示す。
図において、横軸は、問題番号である。各問題番号では、上述のパラメータk、d0、d1、rの値が変えられている。縦軸は、各問題番号に対して算出したPRSNRの平均値である。
図6を参照すると、実施の形態に係るアルゴリズムの方が簡易手法の場合に比べ、PRSNRが大きくなっている。また、本実施の形態に係るアルゴリズムによれば、PRSNRが20を大きく越えていることが分かる。このことから、実施の形態に係るアルゴリズムの有効性が確認できる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、他に種々の変更が可能であることは言うまでもない。
たとえば、上記実施の形態では、参照値レベルのペアについてシリアルに推定処理を行うようにしたが、各ペアの推定処理をパラレルに行うようにしても良い。この場合、上記に比べ、推定処理に要する時間は短くなるが、回路規模は大きくなる。
また、上記実施の形態では、参照値レベルE4+i(i=1,2,3)よりも大きな振幅値を与えるサンプル点の個数と、参照値レベルE4-i(i=1,2,3)よりも小さな振幅値を与えるサンプル点の個数をカウントし、その差もとに、参照値レベルE4+iとE4-iをシフトさせるようにしたが、参照値レベルE4+i以上の振幅値を与えるサンプル点の個数と、参照値レベルE4-i以下の振幅値を与えるサンプル点の個数をカウントし、その差もとに、参照値レベルE4+iとE4-iをシフトさせるようにしても、ほぼ同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態では、ビタビ参照値レベルを9段階としたが、本発明は、これ以外の段数のビタビ参照値レベルが設定されている場合にも適用可能である。さらに、上記実施の形態では、オフセット調整回路40から出力されるサンプルデータをビタビ参照値推定回路80に入力して参照値推定を行うようにしたが、デジタルPLL回路50から出力されるデータをビタビ参照値推定回路80に入力して参照値推定を行うように変更することもできる。
この他、上記実施の形態では、次世代DVD等の高密度光ディスクに対して記録/再生を行う光ディスク装置に本発明を適用した例を示したが、これ以外のディスク再生装置やその他の再生装置に本発明を適用することも可能である。
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施の形態に係る光ディスク装置の構成を示す図 実施の形態に係るビタビ参照値推定回路の構成を示す図 実施の形態に係るビタビ参照値レベル設定時のフローチャート 実施の形態に係る参照値レベルの初期値の設定を説明する図 実施の形態に係る参照値レベルの推定状態を説明する図 実施の形態に係る検証結果を示す図
符号の説明
70 ビタビ復号器
80 ビタビ参照値推定回路
801 サンプル検出器
802 Npカウンタ
803 Nmカウンタ
804 絶対値減算部
805 比較部
806 比較部
807 乗算部
808 プラス側参照値推定部
809 マイナス側参照値推定部

Claims (4)

  1. 最尤復号器にて用いられる参照値レベルをRF信号から推定する参照値推定回路であって、
    前記RF信号波形の中心にある参照値レベルから見てプラス側およびマイナス側に対称な位置にある2つの参照値レベルのうちプラス側の参照値レベル以上または当該参照値レベルよりも大きな値を有するサンプル点の個数Npとマイナス側の参照値レベル以下または当該参照値レベルよりも小さな値を有するサンプル点の個数Nmをカウントするカウント部と、
    前記カウントされた個数NpとNmの差Dを求める減算部と、
    前記個数の差Dが閾値以下となるよう前記2つの参照値レベルをシフトさせるシフト部と、
    を有することを特徴とする参照値推定回路。
  2. 請求項1に記載の参照値推定回路において、
    前記2つの参照値レベルは、前記RF信号波形の最大値レベルと最小値レベルの間隔に比例するものとして設定された当該2つの参照値レベルのレベル差を維持したまま、前記シフト部によってプラス側またはマイナス側にシフトされる、
    ことを特徴とする参照値推定回路。
  3. 請求項2に記載の参照値推定回路において、
    前記2つの参照値レベルは、前記RF信号波形の最大値レベルと最小値レベルをもとに初期設定され、このレベルから、前記個数の差が前記閾値以下となるレベルまで、前記シフト部によってシフトされる、
    ことを特徴とする参照値推定回路。
  4. 請求項1ないし3の何れか一項に記載の参照値推定回路と、RF信号に含まれるオフセットを除去して前記参照値推定回路に入力するオフセット除去回路と、該参照値推定回路によって推定された参照値をもとに最尤復号化処理を行う復号化回路とを有する、
    ことを特徴とする再生装置。
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