JP2006338026A - マクロ機能付き携帯端末機用レンズ組立体 - Google Patents
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Abstract
【課題】組立便宜性を向上させると共に、マクロ駆動によって発生し得る異物がレンズ部位に接近しないようにマクロ駆動部を鏡筒の外部に設け、レンズの同心度および焦点の調節が良好な携帯端末機用レンズ組立体を提供する。
【解決手段】本発明に係るマクロ機能付き携帯端末機用レンズ組立体は、レンズが設置される鏡筒120と、前記鏡筒の下端を収容するホルダー150と、前記鏡筒を回転させるべく前記鏡筒の外周に結合され、その上端に、周縁に沿って傾いたガイド傾斜面130bが形成されたマクロ駆動部130と、前記ホルダーと前記マクロ駆動部との間に介在され、前記マクロ駆動部を上方に付勢する弾性手段140と、前記マクロ駆動部の上方に位置し、前記マクロ駆動部のガイド傾斜面を下方に押圧するガイド突起110bが形成されたカバー110とを備えている。
【選択図】図3
【解決手段】本発明に係るマクロ機能付き携帯端末機用レンズ組立体は、レンズが設置される鏡筒120と、前記鏡筒の下端を収容するホルダー150と、前記鏡筒を回転させるべく前記鏡筒の外周に結合され、その上端に、周縁に沿って傾いたガイド傾斜面130bが形成されたマクロ駆動部130と、前記ホルダーと前記マクロ駆動部との間に介在され、前記マクロ駆動部を上方に付勢する弾性手段140と、前記マクロ駆動部の上方に位置し、前記マクロ駆動部のガイド傾斜面を下方に押圧するガイド突起110bが形成されたカバー110とを備えている。
【選択図】図3
Description
本発明は、携帯端末機用レンズ組立体に係り、より具体的には、マクロ機能付き携帯端末機用レンズ組立体に関する。
最近、携帯端末機は、固有の音声通話機能の他にも、無線インターネットやマルチメディア再生などの様々な付加機能を提供している。また、静止画像または動画像の撮影が可能であるような小型のカメラモジュールが取り付けられているモデルが多数市販されている。そのような携帯端末機を「カメラ付き携帯電話」と称する。
ところが、このような携帯端末機、すなわちカメラ付き携帯電話に搭載される従来のレンズ組立体は、設置空間の制約などのためズーム機能やマクロ(接写)機能などを完璧に実現することができなかった。そのため、通常は、無限大に位置した被写体の像がレンズを通過してイメージセンサ、例えばCCD、CIS(CMOS Image Sensor)に結像するように設定されており(これを「無限大焦点」という)、レンズと撮影素子間の離隔距離を制限された範囲内で調節することによってマクロ機能を実現している。
このような従来の技術の一例として、特許文献1(発明名称「移動通信端末機に備えられたカメラの光学的なズーム構造」、2005年1月21日公開)に開示されたレンズ組立体を図1に示す。
図1を参照して動作を説明すると、レバー30を右に回転させると、レバー30の内周面に形成された雌ねじ32が右に回転し、雌ねじ32に螺合されたズームレンズハウジング42が後方に移動する。これにより、前記ズームレンズハウジング42に備えられたズームレンズ44はレンズ20に密着する。逆に、レバー30を左に回転させると、レバー30の内周面に形成された雌ねじ32が左に回転し、これによりズームレンズハウジング42が前方に移動してズームレンズ44がレンズ20と所定の距離だけ離隔する。
このように、図1のレンズ組立体は、ズームレンズ部40に螺合されるレバーハンドル34でズームレンズ44を前方または後方に移動させることによってレンズ20の離隔距離を調節し、遠距離撮影またはマクロ撮影を行うように構成されている。
このような携帯端末機用レンズ組立体は、レバーを1回転させたときのズームレンズの移動距離は僅かねじ山の1ピッチ(pitch)に過ぎないため、レバーの回転量に比べてズームレンズの移動距離が微々たるものであり、これによりマクロ撮影のための焦点距離を確保することができないという問題点がある。
従来の技術の別の例である特許文献2(発明名称「小型携帯端末機用カメラ装置」、2005年1月6日公開)には、レンズ群の外径に沿って突出したピンを第2鏡筒の外周面のテーパー溝に沿ってスライド可能に挿入し、第2鏡筒のテーパー溝に沿って延長された前記ピンをさらに第1鏡筒の垂直スライド溝に係合することにより、第2鏡筒の回転によってレンズ群が第1鏡筒のスライド溝に沿って光軸方向に垂直移動し得るように構成されたレンズ組立体が開示されている。
ところが、このようなレンズ組立体は、第1鏡筒の外周面にテーパー溝が形成されるため、レンズ群から突出したピンを第1鏡筒のテーパー溝に係合することが容易でない上に、レンズ群を垂直に整列する第1鏡筒とマクロ機能を行う第2鏡筒が別途に製作されるため、レンズ群の同心度および位置合わせが難しく、組立後、レンズの焦点を調節することが非常に困難である。しかも、焦点調節のために回転する第1鏡筒がレンズ群と直接に隣接するため、第1鏡筒のテーパー溝とレンズ群の突出ピンとの間の摩擦に起因して発生した異物によって鏡筒の内部またはレンズ面が汚染されるという問題点がある。
このように、従来の携帯端末機用レンズ組立体は、マクロ機能のための焦点距離を確保することができなかった。また、その問題を解決するために提案された従来の組立体の場合には、その構造が非常に複雑で、組立が不便であり、レンズの同心度および焦点を調節することが容易でなかった。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、組立便宜性を向上させると共に、マクロ駆動によって発生し得る異物がレンズ部位に接近しないようにマクロ駆動部を鏡筒の外部に設け、レンズの同心度および焦点の調節が良好な携帯端末機用レンズ組立体を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、マクロ機能付きの携帯端末機用レンズ組立体であって、レンズが設置される鏡筒と、前記鏡筒の下端を収容するホルダーと、前記鏡筒を回転させるべく前記鏡筒の外周に結合され、その上端に、周縁に沿って傾いたガイド傾斜面が形成されたマクロ駆動部と、前記ホルダーと前記マクロ駆動部との間に介在され、前記マクロ駆動部を上方に付勢する弾性手段と、前記マクロ駆動部の上方に位置し、前記マクロ駆動部のガイド傾斜面を下方に押圧するガイド突起が形成されたカバーとを含むことを特徴とする、携帯端末機用レンズ組立体を提供する。
前記弾性手段は、前記ホルダーに収容される鏡筒の外部に沿って配置される、一体に連結された板スプリングであることが好ましい。
また、前記マクロ駆動部には前記ガイド傾斜面が複数形成され、前記カバーには前記ガイド突起が前記ガイド傾斜面の個数に対応して複数形成されることが好ましい。
また、前記マクロ駆動部の内周および前記鏡筒の外周には、前記マクロ駆動部を前記鏡筒に結合させるためのねじ山およびねじ溝が形成されることが好ましい。
本発明によれば、ホルダーの上部に、板スプリングと、鏡筒が結合したマクロ駆動部とが設置された状態でカバーを取り付けると組立が完了するため、組立が非常に簡単であり、これにより組立にかかる時間およびコストを相当節減することができる。
また、本発明によれば、組立が完了した状態で、焦点距離を調節することができる上に、複数のレンズが1つの鏡筒に設置され、鏡筒とマクロ駆動部が一体に結合されるため、同心および位置合わせに非常に有利である。しかも、マクロ駆動部が鏡筒の外部に取り付けられるので、マクロ駆動によって鏡筒の内部に異物が発生することを根本的に防止することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付する。
図2は本発明の好適な実施例に係る携帯端末機用レンズ組立体の斜視図、図3は本発明の好適な実施例に係る携帯端末機用レンズ組立体の分解図である。
図2および図3に示すように、本発明の好適な実施例に係る携帯端末機用レンズ組立体は、上側からカバー110、鏡筒120、マクロ駆動部130、板スプリング140およびホルダー150で構成されている。
長方形のカバー110は、マクロ駆動部130の上方に位置し、被写体から入射する像が鏡筒の内部に進むことができるように、中央に鏡筒120の上面を露出させる開口部110aが形成されている。開口部110aの周りには、マクロ駆動部130を下方に圧迫するための4つのガイド突起110bが一定の間隔で形成されている。
カバー110の各角部の側面には、ホルダー150に向かって延びる脚110cが形成されており、各脚には、フック結合のための係合孔110dが形成されている。
鏡筒120は、内部に少なくとも1つのレンズが設置されており、その外側壁にはマクロ駆動部130と結合できるようにねじ山120aが形成されている。
マクロ駆動部130の内側壁には、鏡筒120と結合できるようにねじ溝130aが形成されている。マクロ駆動部130は、ねじ溝130aと鏡筒120のねじ山120aとの螺合によって、鏡筒120の外側壁の上端に固定締結される。マクロ駆動部130の突出した上端には、周縁に沿って傾いたガイド傾斜面が4つ形成されており、カバー110のガイド突起110bがガイド傾斜面130b上に位置する。ガイド傾斜面130bは、その周縁方向の両端で垂直方向の高低差がある段差を形成しており、その両端の境界が緩やかな傾斜を成してガイド突起が傾斜面上で円滑にスライドできるように構成されている。このようなマクロ駆動部130の構造によれば、ガイド傾斜面130bの幅および/または傾斜度を調節することにより、操作レバー130cのストローク範囲を自由自在に定めることができる。
また、操作レバー130cを操作してマクロ駆動部130を回転させた際の節度感を出すべく、ガイド傾斜面130bを階段状に形成することも可能である。その場合、ガイド傾斜面130bの各段は平面状に形成されるが、節度感をさらに高めるために、各段にガイド突起110bが嵌合する凹部を形成したり、各段を周縁に沿って傾斜させたりすることもできる。
一方、マクロ駆動部130は、その上端から外側に延びる操作レバー130cがホルダー110の脚の間から突出しており、ユーザは操作レバー130cを操作してマクロ駆動部を回転させることができる。
板スプリング140は、マクロ駆動部130とホルダー150との間に介在されており、その上端がマクロ駆動部の外周と接触してマクロ駆動部を上方に付勢している。板スプリング140は、図示の如くウェーブ状に一体に連結された単一部材として製作することができる。組立の際は、ホルダー150の上部に板スプリング140を配置し、鏡筒120が結合したマクロ駆動部130を板スプリング140の内部に挿入する。
このような板スプリングは、厚さとは対照的に面積が広いため、通常のコイルスプリングに比べてより大きい張力を発揮することができる。そのため、ホルダーとマクロ駆動部との離隔距離が短くても、マクロ駆動部を効果的に弾性支持することができる。また、板スプリングは、従来のコイルスプリングに比べて厚さが薄いため、機構の大きさに対する制約を減らすことができるという付加的な利点がある。
正方形のホルダー150には鏡筒120の下端を収容する貫通孔150aが形成されており、貫通孔150aの下端には、貫通孔150aを介して入射する被写体の像を撮影できるようにカメラモジュールのイメージセンサが取り付けられる。一方、貫通孔150aの周囲には、鏡筒の上下移動範囲に応じて鏡筒の下端の外壁またはマクロ駆動部の外壁が外嵌される円筒形の隔壁150bが設けられており、この隔壁150bを上方に延長することによって貫通孔150a内への異物流入を防止することができる。
ホルダー150の角部の上端には、カバー110の係合孔110dと係合する係合突起150cが形成されている。したがって、ホルダー150の上部に、板スプリング140と、鏡筒120が結合したマクロ駆動部130とが設置された状態でカバー110を取り付けると、組立が完了する。
次に、上記した携帯端末機用レンズ組立体の動作について説明する。
通常モード(Normal Mode)で撮影する場合は、マクロ駆動部130の上端に設けられたガイド傾斜面130bの高点(一番高い部分)にカバー110のガイド突起110bが位置するように、操作レバー130cを時計方向に回転させる。このとき、カバー110のガイド突起110bはガイド傾斜面130bの高点を押圧し、マクロ駆動部130が板スプリング140によって上方に付勢される。この状態で、レンズの焦点距離および同心度を確認して調節することができる。例えば、組立が完了した状態で、操作レバー130cの位置を一般撮影と設定し、焦点距離を測定した後、マクロ駆動部130に螺合された鏡筒120の位置を回転調節して焦点距離を調整することができる。そして、螺合部位をボンディングすることにより、これを完全に固定させることができる。
マクロモード(Macro Mode)で撮影する場合は、前述したガイド傾斜面130bの低点(一番低い部分)にカバー110のガイド突起110bが位置するように、操作レバー130cを反時計方向に回転させる。このとき、マクロ駆動部130は板スプリング140によって上方に付勢され、ガイド傾斜面130bの低点と高点間の段差に対応する距離だけ鏡筒110が上方に移動する。これによりマクロ撮影の際にレンズとイメージセンサとの間に必要な焦点距離を確保することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、これらの実施例は例示的なものに過ぎない。当該分野における通常の知識を有する者であれば、これらから変形例または均等なその他の実施例に想到し得ることは明らかである。よって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって定められるべきである。
110 カバー
110a 開口部
110b ガイド突起
110c 脚
110d 係合孔
120 鏡筒
120a ねじ山
130 マクロ駆動部
130a ねじ溝
130b ガイド傾斜面
130c 操作レバー
140 板スプリング
150 ホルダー
150a 貫通孔
150b 隔壁
150c 係合突起
110a 開口部
110b ガイド突起
110c 脚
110d 係合孔
120 鏡筒
120a ねじ山
130 マクロ駆動部
130a ねじ溝
130b ガイド傾斜面
130c 操作レバー
140 板スプリング
150 ホルダー
150a 貫通孔
150b 隔壁
150c 係合突起
Claims (7)
- マクロ機能付き携帯端末機用レンズ組立体であって、
レンズが設置される鏡筒と、
前記鏡筒の下端を収容するホルダーと、
前記鏡筒を回転させるべく前記鏡筒の外周に結合され、その上端に、周縁に沿って傾いたガイド傾斜面が形成されたマクロ駆動部と、
前記ホルダーと前記マクロ駆動部との間に介在され、前記マクロ駆動部を上方に付勢する弾性手段と、
前記マクロ駆動部の上方に位置し、前記マクロ駆動部のガイド傾斜面を下方に押圧するガイド突起が形成されたカバーとを含むことを特徴とする、携帯端末機用レンズ組立体。 - 前記弾性手段は、前記ホルダーに収容される鏡筒の外部に沿って配置される、一体に連結された板スプリングであることを特徴とする、請求項1に記載の携帯端末機用レンズ組立体。
- 前記マクロ駆動部には前記ガイド傾斜面が複数形成され、前記カバーには前記ガイド突起が前記ガイド傾斜面の個数に対応して複数形成されることを特徴とする、請求項2に記載の携帯端末機用レンズ組立体。
- 前記マクロ駆動部の内周および前記鏡筒の外周には、前記マクロ駆動部を前記鏡筒に結合させるためのねじ山およびねじ溝が形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯端末機用レンズ組立体。
- 前記マクロ駆動部には操作レバーが外側に突設されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯端末機用レンズ組立体。
- 前記ホルダーには前記鏡筒の下端を収容する貫通孔が設けられ、該貫通孔の下端にはイメージセンサが取り付けられることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯端末機用レンズ組立体。
- 前記カバーの側面には前記ホルダーを向かって延びる脚が形成され、前記脚が前記ホルダーにフック結合されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯端末機用レンズ組立体。
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