JP2006337836A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 被転写体に対する転写特性を向上させ、長期間にわたり良好な画像を形成することができる電子写真法を用いた画像形成装置および画像形成方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の画像形成装置10は、静電潜像を担持する像担持体18と、静電潜像を現像して像担持体18上に着色像を形成する現像器と、像担持体18上の前記着色像を転写するための転写部材22を備える転写処理部20とを備え、転写処理部20は、転写部材22に転写電流が流れたことを示す通電信号の継続時間を積算して積算通電時間を計算し、積算通電時間に応答した転写電流を発生させる転写電流生成部を含んでいる。また、本発明は、積算通電時間に応答して転写電流を定電流制御する画像形成方法を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の画像形成装置10は、静電潜像を担持する像担持体18と、静電潜像を現像して像担持体18上に着色像を形成する現像器と、像担持体18上の前記着色像を転写するための転写部材22を備える転写処理部20とを備え、転写処理部20は、転写部材22に転写電流が流れたことを示す通電信号の継続時間を積算して積算通電時間を計算し、積算通電時間に応答した転写電流を発生させる転写電流生成部を含んでいる。また、本発明は、積算通電時間に応答して転写電流を定電流制御する画像形成方法を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、画像形成装置および画像形成方法に関し、より詳細には被転写体に対する転写特性を向上させ、長期間にわたり良好な画像を形成することができる電子写真法を用いた画像形成装置および画像形成方法に関する。
電子写真方式により画像を形成する画像形成装置として、従来、像担持体、転写材などを使用するモノクロ画像を形成する複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置の他、さらに中間転写体と像担持体とを備え、像担持体上のトナー像を中間転写体上に転写する1次転写処置、中間転写体上の1次転写トナー像を、紙またはプラスチックシートなどの転写材上に転写する2次転写処理を用いる中間転写方式のフルカラー画像形成装置が知られている。
上述した像担持体は、画像情報に応じた潜像を担持し、例えば光導電性材料を用いたドラムまたはシートの形態とされた感光体が用いられ、中間転写体は、例えば複数本のローラに掛け渡された無端状の中間転写ベルトが用いられている。1次転写処理では、1次転写部材を用いて像担持体と中間転写体との間に転写電界を形成させ、像担持体状に形成されたトナー像を中間転写体に転写させる。2次転写処理では、2次転写部材を用いて中間転写体と転写材との間に2次転写電界を形成させ、転写材上にトナー層を転写させている。1次転写処理は、潜像担持体上に形成されたトナー像を忠実に、かつ安定して中間転写体に転写することが要求される。
上述した画像形成装置では、1次転写処理を安定して行うために、1次転写部材に対して転写電界を生成させる際に定電流制御することで、転写電界を形成する技術が広く知られている。1次転写処理における転写電界を定電流制御する場合、転写に用いられる部材の電気抵抗が経時的変化や温湿度環境により変化した場合でも、その変化に対応して一定電流を供給している。
しかしながら、画像形成装置の各部材には、導電性の有機材料が用いられることが多く、また画像形成装置が設置される環境は広く変動する可能性がある。さらに、1次転写部材および中間転写体は、長期間の画像形成処理によりその電気的特性を変化させることがあるので、これまで転写特性を環境に対して安定化させるための検討が行われてきている。
例えば、特開平2−123385号公報(特許文献1)では、転写電界を、非画像部において定電流制御し、その電圧をホールドさせておき、画像部ではホールドした電圧を用いて定電圧制御を行う技術を開示している。特許文献1において開示された方法は、定電圧制御および定電流制御の2つの制御手段を備えなければならないという問題がある。また、特許文献1は、中間転写体自体の径時的な抵抗変化や、中間転写体に像担持体の反対側から当接する転写ローラといった転写部材の経時的な抵抗変化に対して、安定に転写処理を行う点については何ら開示するものではない。加えて特許文献1では、転写に際して常に画像部と非画像部とを区別するための他の手段を追加することが必要とされ、装置および制御プロセスの複雑化を招いてしまう。
また、特開平5−181373号公報(特許文献2)では、転写手段を電圧制御のみとしてプログラム設定に応答して定電流制御を行う転写電界を制御する制御を行う場合に、プリント動作の前段階に転写部材の抵抗値を検出する手段を設け、検出された抵抗値に応答して転写電圧を制御する画像形成装置が開示されている。特許文献2に開示された画像形成装置では、プリント動作の前段階で転写部材の抵抗値を検出するので一応、経時的特性および環境特性に対応する転写制御ができるものといえる。しかしながら、近年では、転写に関連する材料は導電化した有機材料を使用する場合が多く、前段階で短時間のうちに測定した電流値が必ずしもその後の転写電界を与える抵抗値を正確に与えないこともあり、高速化するためには不向きであるという問題がある。
また特開2003−5541号公報(特許文献3)では、中間転写体の帯電減衰特性の絶対値が200Vまたは120Vの中間転写体を使用することで中間転写体の電位減衰を防止し、さらに環境センサを備えることで環境センサの計測結果に応じて転写バイアスを変更するバイアス制御手段を設けた画像形成装置を開示している。特許文献3に記載の画像形成装置では、環境センサによる計測結果を転写電界の制御に反映させることで中間転写体の径時的な劣化を含めた電位減衰に対応する技術を開示する。しかしながら、特許文献3は、中間転写体として帯電減衰特性の絶対値を、環境を含めて制御しなければならないこと、および転写電界に対して定電流制御を行った場合の長期耐久特性における画像特性の劣化については何ら開示するものではない。
さらに特開2003−122068号公報(特許文献4)では作像枚数を示すカウンタを設けカウンタ値に応じて転写電流を制御することによりトナーの帯電量の変化状況に応じて転写電流を調整する画像形成方法が開示されている。特許文献4では、トナーの単位質量あたりの帯電量であるQ/Mの変動に応答して転写電流を変化させる制御を行うものであって、転写に関連する部材における通電時間を計測し、積算することによる転写処理制御については何ら開示するものではない。
特開平2−123385号公報
特開平5−181373号公報
特開2003−5541号公報
特開2003−122068号公報
上述したように、これまで転写電界を制御する技術は種々開示されているものの、1次転写部材の転写特性に対して長期的に影響を与えるパラメータを計測し、転写電流の制御に使用することを可能とする技術はこれまで知られていなかった。
また、上述した従来の技術が知られているものの、中間転写方式を使用する画像形成装置では、1次転写部材を定電流制御した場合には、1次転写部材および中間転写体の抵抗値に画像特性が大きく影響を受けるという問題がある。特に1次転写部材についていえば、1次転写部材の抵抗値が低すぎる場合には、画像面積に依存して転写効率が変化して画像特性が低下し、さらに抵抗が高すぎる場合には、電流がリークしてしまい、良好な画像形成を行うことができるラチチュードを低下させてしまったり、装置を損傷させたりしてしまう、という不都合があった。
すなわち、本発明は、1次転写部材を通して流された転写電流の量を転写電界の制御のためフィードバックさせることにより、長期間にわたり広い環境特性の下で良好な画像特性を与えることができる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、定電流制御における転写特性を広い環境に渡り長期間安定化させることを可能とする、画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明によれば静電潜像を担持する像担持体と、前記静電潜像を現像して前記像担持体上に着色像を形成する現像器と、前記像担持体上の前記着色像を転写するための転写部材を備える転写処理部とを備える画像形成装置であって、前記転写処理部は、
前記転写部材に転写電流が流れたことを示す通電信号の継続時間を積算して積算通電時間を計算し、前記積算通電時間に応答した転写電流を発生させる転写電流生成部を含む、画像形成装置が提供できる。
前記転写部材に転写電流が流れたことを示す通電信号の継続時間を積算して積算通電時間を計算し、前記積算通電時間に応答した転写電流を発生させる転写電流生成部を含む、画像形成装置が提供できる。
本発明では、前記転写電流生成部は、
前記通電信号を生成する通電信号生成部と、
前記通電信号の継続時間を計測する計測部と、
前記通電信号の継続時間を積算して積算通電時間を計算する積算部と
を備えることができる。本発明の前記画像形成装置は、さらに温湿度データを含む環境データを生成する温湿度センサを備え、前記画像形成装置は、前記積算通電時間と前記環境データとから前記転写電流を制御するための制御テーブルを備えることができる。本発明の前記転写部材は、導電性処理された弾性ローラを含み、前記弾性ローラの抵抗値が、1×105Ω〜5×108Ωの範囲とすることができる。さらに、前記画像形成装置は、中間転写体を含むフルカラー画像形成装置とすることができる。
前記通電信号を生成する通電信号生成部と、
前記通電信号の継続時間を計測する計測部と、
前記通電信号の継続時間を積算して積算通電時間を計算する積算部と
を備えることができる。本発明の前記画像形成装置は、さらに温湿度データを含む環境データを生成する温湿度センサを備え、前記画像形成装置は、前記積算通電時間と前記環境データとから前記転写電流を制御するための制御テーブルを備えることができる。本発明の前記転写部材は、導電性処理された弾性ローラを含み、前記弾性ローラの抵抗値が、1×105Ω〜5×108Ωの範囲とすることができる。さらに、前記画像形成装置は、中間転写体を含むフルカラー画像形成装置とすることができる。
本発明の第2の構成によれば、静電潜像を担持する像担持体と、前記静電潜像を現像して前記像担持体上に着色像を形成する現像器と、前記像担持体上の前記着色像を転写するための転写部材を備える転写処理部と、温湿度データを含む環境データを生成する温湿度センサとを備える画像形成装置を制御して画像を形成させる画像形成方法であって、
前記画像形成方法は、
前記環境データを取得するステップと、
前記転写部材に転写電流が流れたことを示す通電信号を生成するステップと、
前記通電信号の継続時間を積算して積算通電時間を計算するステップと、
前記積算通電時間および前記環境データを使用して制御テーブルから制御データを取得するステップと、
前記制御データに応答した転写電流を生成するステップと
を含む、画像形成方法が提供できる。
前記画像形成方法は、
前記環境データを取得するステップと、
前記転写部材に転写電流が流れたことを示す通電信号を生成するステップと、
前記通電信号の継続時間を積算して積算通電時間を計算するステップと、
前記積算通電時間および前記環境データを使用して制御テーブルから制御データを取得するステップと、
前記制御データに応答した転写電流を生成するステップと
を含む、画像形成方法が提供できる。
本発明の画像形成方法は、さらに、所定の前記転写部材についての前記積算通電時間をリセットするステップを含むことができる。また、本発明の前記画像形成方法は、前記画像形成装置が画像形成プロセスを実行している場合には、前記制御データを一定の値に保持させることが好ましい。
本発明の請求項1の発明によれば、転写部材への通電により生じる転写部材の径時的な電気特性の変化に対応して良好な転写制御を行うことができ、長期間にわたり、放電跡ムラや転写ムラのない安定な画像品質を与えることができる、画像形成装置が提供できる。
本発明の請求項2の発明によれば、通電時間の継続時間を測定し、積算することにより通紙枚数に基づく制御ではなく、電流が流された実通電時間を積算することが可能となり、1ジョブで連続印刷の行われる場合や、1ジョブで1枚しか印刷されないような多様のジョブ形態の下で使用される画像形成装置においてより直接的に転写プロセスに与える要因を検出して画像形成を行うことが可能な画像形成装置が提供できる。
本発明の請求項3の発明によれば、さらに温湿度データを含めて、転写電流を通電時間に応答して制御することが可能となるので、多様なジョブ形態の下で使用される画像形成装置に対して安定した画像形成を可能とする画像形成装置を提供することができる。
本発明の請求項4の発明によれば、定電流制御による転写プロセスで広い環境にわたり良好な転写ラチチュードを与えることが可能な1次転写部材が提供できる。
本発明の請求項5の発明によれば、上記特性を備えるフルカラー画像形成装置が提供できる。
本発明の請求項6の発明によれば、環境データをさらに反映し、転写部材への通電により生じる転写部材の径時的な電気特性の変化に対応して良好な転写制御を行うことができ、長期間にわたり、放電跡ムラや転写ムラのない安定な画像品質を与えることができる、画像形成方法が提供できる。
本発明の請求項7の発明によれば、転写部材の交換に対応して正確に前記転写部材の通電時間の積算値を与えることができ、長期間にわたり良好な画像を提供することができる、画像形成方法が提供できる。
本発明の請求項8の発明によれば、転写処理期間中にPWM制御パルスが変更されることなく、積算通電時間を測定しながら転写電流を一定に保持することにより長期間にわたり良好な画像を形成する画像形成方法を提供することができる。
以下、本発明を図面に示した実施の形態をもって説明するが、本発明は、後述する実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の画像形成装置10の構成を示した図である。図1に示した画像形成装置10は、電子写真方式を使用するフルカラー画像形成装置として構成されており、原稿を給紙し、原稿台に原稿を接触させるための原稿処理部12と、光学保持部に接触した原稿からイメージを読取るためのスキャナ14と、スキャナ14により取得されたイメージを像担持体上に像状露光するための半導体レーザ、LEDなどの光源を含む露光システム16とを備えている。
露光システム16は、帯電した像担持体18に対して像状露光を行い、像担持体上に静電潜像を形成させている。本発明では、像担持体18は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(BK)の4色に対応する数だけ備えられている。しかしながら、本発明では、複数の像担持体を用いる画像形成装置ばかりではなく、単一の像担持体や無端状ベルトの像担持体を備える画像形成装置に対しても適用することができる。
像担持体18に近接して、転写処理部20が配置されており、転写処理部20は、概ね導電性ローラとして形成される1次転写部材22と、中間転写体24とを備えている。さらに画像形成装置10は、1次転写部材22と1次転写部材22に対して転写バイアス電位を印加する1次転写電圧生成部(図示せず)とを備えている。中間転写体24は、図1に示した実施の形態では、従動ローラ26a、26bと駆動ローラ30との間に架設された無端状ベルトとされている。中間転写体24は、種々の材料から形成することができ、所定の転写電流を確保するためには導電性を備えていることが好ましい。中間転写体は、多くの場合、成型性などを考慮して熱可塑性または熱硬化性の高分子化合物に導電性カーボンまたは導電性金属酸化物などを分散させて所定の抵抗値を有するように設計される。中間転写体24には、1次転写部材22を通して転写バイアスが加えられていて、現像器28により現像され像担持体18上に付着したトナー像が中間転写体24へと転写される。
本発明に用いる1次転写部材22は、導電性処理された弾性材料を含む弾性ローラとすることができ、その抵抗が、1×105Ω〜5×108Ωの範囲であることが好ましい。1次転写部材の抵抗が1×105Ω以下である場合には、トナー層の抵抗が1次転写手段に対する影響が大きくなり、画像面積に対する転写電界の変動が大きくなり、最適な転写を与えることができる転写ラチチュードを低下させてしまう可能性がある。また、1次転写部材の抵抗値が5×108Ωを超えると定電流制御を行う場合には電流リークによる画像欠陥が生じるおそれがあり好ましくない。
さらに本発明の画像形成装置の画像形成方法について説明すると、中間転写体24に転写されたトナー像は、中間転写体24が矢線Aの方向に搬送されてゆくに連れて転写材32に接触し、従動ローラ26bに近接配置された2次転写部材34により転写材32上に転写される。トナー像を担持した転写材32は、その後、定着装置36により加熱・加圧されてトナーが定着された印刷物を与える。
図2は、本発明の画像形成装置の中間転写体24に対して1次転写電流を印加する1次転写電流生成部の概略的構成を示した図である。本発明の1次転写電圧生成部は、概ね、コントローラ38と、アンプ/ローパス・フィルタ40と、プログラマブル電源42とを含んでいる。コントローラ38は、演算処理するCPUとして構成され、外部からの制御信号を受取って処理し、処理結果に対応するPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成している。コントローラ38により生成されたPWM制御パルスは、アンプ/ローパス・フィルタ40によるパルス成形の後、プログラマブル電源42へと入力され、パルス幅に対応した電流出力を生成し、生成した転写電流が1次転写部材22へと流される。1次転写部材22は、中心導体44の周りを導電性ゴム、導電性プラスチックなどで被覆して形成されていて、図示しない中間転写体との間に転写電流を供給している。
さらに、図2に示した1次転写電流生成部は、転写電流が流れたことを指示する通電信号生成部46と、通電信号生成部46の出力を検出して起動するタイマ48とを含んでいる。タイマ48は、通電信号生成部46の出力がオンになった時点で計測を開始し、通電信号生成部46の出力がオフになった時点で計測を終了して、転写電流が通電される継続時間である通電時間に対応する信号をコントローラ38へと送っている。本発明では、通電信号生成部46は、電流計を使用することもできるし、転写電流が通電されたことに応答する信号を生成するいかなる部材、要素、デバイスでも用いることができる。
なお、タイマ48は、本発明では、クロック・パルスにより駆動されるカウンタなどの外付けのハードウェア・カウンタまたはタイマとして形成することができるし、また本発明の他の実施の形態では、コントローラ38とは別の制御装置により、C言語、C++言語などの標準関数として含まれるCLOCK()関数などを使用してソフトウェア的に形成されるソフトウェア・タイマとして形成することもできる。また、本発明のコントローラ38は、温湿度センサ50から温度・湿度などの環境データを受取り、転写電流の制御のために使用することができる。コントローラ38は、概ねRAM、ROM、またはEPROMなどの各種記憶装置と、演算処理を行う演算処理部と、PMWパルスを発生するパルスジェネレータ部を含んで構成され、環境データに応答してパルス幅の制御パルスを発生させている。
図3は、本発明の1次転写電流生成部の別の実施の形態を示した図である。図3に示した1次転写電圧生成部は、コントローラ38と、アンプ/ローパス・フィルタ40と、プログラマブル電源42とを含んで構成されている。図2に示したタイマ48は、コントローラ38内に形成された内部カウンタとされている。また、通電信号生成部46は、プログラマブル電源42が通電状態にあることを示すプログラマブル電源42の作動信号を出力する出力部が用いられ、プログラマブル電源42の作動信号がコントローラの入力端子に接続されている。
図3に示した実施の形態では、コントローラ38は、プログラマブル電源42の通電信号がオンとなった時点で内部カウンタを動作させ、動作信号がオフとなった時点で内部カウンタを停止させ、その間のカウント数から通電時間を取得する。また、温湿度センサ50は、図2で説明したと同様に、温度および湿度などの環境データをコントローラ38へと送り、環境データに対応したPWM制御パルスを発生させている。
図4は、本発明の1次転写電流生成部の第3の実施の形態を示した図である。図4に示した実施の形態は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックなどに対応する複数の像担持体に対応する1次転写部材を含むフルカラー画像形成装置に好適に使用される。各1次転写部材22に転写電流が通電されたことを示す通電信号は、コントローラ38に入力され、各別に形成された内部カウンタが通電信号の継続時間を計測している。
各継続時間は、それぞれに割当てられた加算器により独立して加算され、各1次転写部材に供給される転写電流を制御する。また、本発明でフルカラー画像を形成する画像形成装置では、ブラックなどにおいて使用頻度が高く通電時間も長くなり、他の各色は概ね同様の使用頻度と考えることができる場合には、ブラックのみを別に計時し、他のシアン、マゼンタ、イエローといった色に対応する手段を、例えば多入力ORゲートを使用して統合して計時処理に提供することで、タイマ/カウンタ、コントローラ・コストなどを低減することもできる。
さらに、本発明の別の実施の形態では、PWM制御パルスの発生を指令するコントローラ38の内部信号をトリガとして用いて、内部カウンタを起動・終了することもできる。なお、本発明のさらに別の実施の形態では、通電信号生成部46として、PWM制御パルスをプログラマブル電源42に送る導電配線のうち、コントローラ38からプログラマブル電源42の間の導電配線にゲート用ICからなるゲート部材を設け、PWM制御パルスをモニタしてPWM制御パルス自体を通電信号として使用することができる。
図5は、本発明の画像形成装置の画像形成プロセスを示したフローチャートである。本発明の画像形成装置の画像形成プロセスは、ステップ501から開始し、ステップ502で環境データを取得して、画像形成装置の設置された環境を周期的に測定して、そのデータをコントローラへと送っている。ステップ503では、ユーザからのジョブ要求または外部入力によるジョブ要求を待機し、ジョブ要求があれば(yes)ステップ504へと進んで積算通電時間をNVRAM、EEPROMなどのメモリから読込むか、ラッチさせておいたデータを取込んで制御データを決定して、PWM制御パルスのパルス幅を決定する。なお、本発明では、ステップ504の処理は、ジョブ要求の前に行うこともでき、転写処理および他のプリント・シーケンスに影響を与えない範囲でプロセス中のいかなるシーケンス中において実行させることができる。また、当該処理を実行するコントローラなどの制御装置も、特定のプロセス処理の適用例に応じてコントローラ38ではなく、画像形成プロセスを制御するメイン・コントローラなどに変更することができる。
その後、ステップ505で帯電・露光プロセスを実行し、ステップ506で形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する。その後、ステップ507ではステップ504において決定された条件に基づいて決定された制御データを用いて転写電流を生成して転写を実行する。ステップ508では、転写電流が供給されたことをモニタしてタイマまたはカウンタを起動させ、転写が終了したと判断されるまで、通電時間の計測および積算通電時間の積算を行なう。ステップ504からステップ508のプロセスは、本発明がモノクロ画像形成装置に適用されるのではなく、カラー画像形成装置に使用される場合には、必要とされる各色に対応するだけ繰返される。
その後、ステップ509では、2次転写といったプロセスを経て転写材上に転写されたトナー像が転写材上に加熱・加圧処理を使用して定着され、ステップ510で一連の画像形成方法は終了する。本発明の図5に示したプロセスは、制御データを転写開始以前に設定した後、転写を行うため、積算通電時間が蓄積されている期間内には制御データか変更されず、このため、異なる制御データへとPWM制御パルスが変更されることがない。そして、積算通電時間による制御データの変更は、次回以降のジョブに反映されるので、ジョブ中の転写条件の変動を防止して、長期間にわたり良好な画像を提供する。
図6は、図5に示した本発明の転写電流を決定する処理のフローチャートを示す。図6に示した処理は、ステップ601において、転写電流がオンとなったか否かを判断し、転写電流がオンとなるまで待機する。このための信号は、内部カウンタに対するイネーブル信号を使用することができ、イネーブル信号としては、電流計の出力信号、または電流計を使用せずにプログラマブル電源の通電信号、またはコントローラのPWM制御パルスのイネーブル信号、またはPWM制御パルス自体を使用することができる。転写電流がオンとなったと判断した場合(yes)には、ステップ602でタイマ/カウンタが起動し計時処理を開始し、ステップ604で転写電流がオフとなるまでステップ603のカウントを継続させる。転写電流がオフとなった場合(no)はステップ605へと進み、タイマ/カウンタを停止し通電時間(カウント値)を演算処理により取得させ、次に転写電流がオンとなるのをステップ601へと戻って待機する。
生成された通電時間は、ステップ606で加算部において、それ以前に積算された積算通電時間と積算され、ステップ607で積算通電時間に該当する積算通電時間レンジを決定し、その後、更新された積算通電時間をNVRAMなどの随時書換可能型メモリの適切な領域に格納する。その後、ステップ608でメモリに格納された制御テーブルをルックアップして積算通電時間について割当てられた積算通電時間レンジと比較が行われ、対応する積算通電時間レンジの制御データを決定し、ステップ609でPWM制御におけるパルス幅に反映させる。本発明において積算通電時間をリセット可能な書換可能メモリに格納しておくことにより、1次転写部材の交換などのメンテナンス時に積算通電時間を容易にリセット可能となる。また、本発明の別の実施の形態において、ソフトウェア・タイマを用いてタイマ/カウンタを形成させる場合には、積算通電時間が代入された変数を0に設定する処理をリセット処理として用いることもできるし、または積算通電時間の基準時を、転写部材が交換された時間的ポイントとして新たに登録して時間基準として用いてリセット処理とすることができ、ハードウェア的およびソフトウェア的に構成されたタイマ/カウンタの時間的基準を対応づけて変更する処理である限り、いかなる処理または部材でもリセット処理のために使用することができる。
なお、本発明でタイマを、コントローラとは別に構成される、例えば外付けのハードウェア・タイマまたはソフトウェア・タイマなどにより構成する場合には、ステップ601〜605の処理は、コントローラではなく、外付けのハードウェア・タイマまたはソフトウェア・タイマが実行し、コントローラがステップ606〜609の全処理を実行することもできる。さらに、本発明では、コントローラにステップ601〜609の処理を実行させることもでき、適宜、画像形成装置の特定の適用条件に応じて選択することができる。
図7は、温湿度センサによる処理を含めた転写電流制御を行う場合の処理を示した図である。図7に示したように、環境データは、本発明の転写制御を行う以前に取得され、コントローラは、ステップ701で温湿度センサからのデータを取得し、湿度レンジを決定する。なお、本発明の特定の実施の形態では、湿度データを温湿度センサなどから取得される温度データを使用して絶対湿度へと換算して湿度データとすることができる。また、温湿度データを温度で特に絶対値に校正することなく、湿度データおよび温度データをそれぞれ使用して環境データとして用いることもできる。ステップ702では、湿度レンジが決定され、その値が一旦適切なメモリに記憶されるか、またはラッチされ、ステップ703ではコントローラは、コントローラが取得した最新の積算通電時間を読出す。その後、コントローラは、ステップ704で制御テーブルをルックアップしてPWM制御のための制御データを取得し、ステップ705で、図5において説明したステップ504での適切な幅を有するPWM制御パルスのパルス幅制御に反映させる処理を行う。
図8は、本発明における制御テーブルの実施の形態を示した図である。本発明で使用する制御テーブルは、好ましい実施の形態ではコントローラ内に形成されたROMまたは不揮発性RAM(NVRAM)、EPROM、EEPROMなどに格納することができ、積算通電時間レンジ1〜積算通電時間レンジnまでの複数の時間レンジに対応して格納されている。また、湿度レンジについても湿度レンジ1〜湿度レンジnまでの複数の湿度レンジに対応して格納されており、積算通電時間レンジおよび湿度レンジを比較して対応する制御データが決定される。図8に示された制御データは、画像形成承知の機種、またはバージョン変更などに対応して適宜書き換えることができ、また画像形成装置のいかなる領域に含ませておくことができる。
以下、さらに本発明を具体的に実施の形態に基づいて説明するが、本発明は、後述する実施例の記載にも限定されるものではない。
(実施例1)
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応した像担持体を備える市販の電子写真複写機を使用し、1次転写部材として、イオン導電剤で導電化処理を施し、カーボンブラックを混練した発泡タイプのゴム製の1次転写ローラを用いた。1次転写ローラは、イオン導電剤で導電化処理を施したゴムを発泡させ、発泡体をチューブ状に成型し、金属製の芯金部材の周囲に接着し、その後イオン導電化剤で導電化処理して作成した。中間転写体は、ポリイミド樹脂製の無端状ベルトを使用した。ポリイミド樹脂製の無端状ベルトは、ポリアミック酸の溶液中にカーボンブラックを分散させ、その分散液を金属ドラムに流入して乾燥させた後、金属ドラムから剥離したフィルムを高温度下で伸長させたポリイミドフィルムを形成し、適当な大きさに切断して無端状に成型して製造した。
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応した像担持体を備える市販の電子写真複写機を使用し、1次転写部材として、イオン導電剤で導電化処理を施し、カーボンブラックを混練した発泡タイプのゴム製の1次転写ローラを用いた。1次転写ローラは、イオン導電剤で導電化処理を施したゴムを発泡させ、発泡体をチューブ状に成型し、金属製の芯金部材の周囲に接着し、その後イオン導電化剤で導電化処理して作成した。中間転写体は、ポリイミド樹脂製の無端状ベルトを使用した。ポリイミド樹脂製の無端状ベルトは、ポリアミック酸の溶液中にカーボンブラックを分散させ、その分散液を金属ドラムに流入して乾燥させた後、金属ドラムから剥離したフィルムを高温度下で伸長させたポリイミドフィルムを形成し、適当な大きさに切断して無端状に成型して製造した。
ポリイミド製の無端状ベルトの製造は、まずカーボンブラックを分散したポリアミック酸溶液を円筒金型に注入し、約100℃〜200℃に加熱して円筒金型を回転させて遠心成形によりフィルム状に成膜した。このようにして得られた半硬化した状態のフィルムを脱型して鉄芯に被覆し、300℃〜450℃の温度でポリイミド・プレポリマーのポリイミド化反応を進行させ、硬化を完了させた。作成された中間転写体は、体積抵抗率で1×109Ωcm、表面抵抗は、1×1011Ω/□の電気特性を有していた。
上述のように製造した1次転写ローラと中間転写体とを画像形成装置に装着し、転写特性の検討を、1次転写ローラの異なる複数のローラ抵抗値のものを用いて行った。1次転写ローラ抵抗は、イオン導電化剤による表面処理を調節し、ローラ抵抗値が、抵抗値log[ローラ抵抗値]=log[Ω]で、8.0、8.3、8.5の3種類を作成した。作成した1次転写ローラを装着した電子写真複写機を使用して、常温・常湿環境の下で転写電流に対する1次転写ローラ抵抗値の影響を検討した。
転写特性の評価は、電流リークによる画像に対する放電跡ムラを目視観測して評価し、放電跡ムラは、目視で放電による画像ムラの発生をチェックし、放電による画像ムラが発生しない場合を○、放電により画像ムラが目視観察できるようになった場合を×として評価した。なお、転写電流は、25μA、20μA、15μAの3段階で変化させた。
その結果を表1に示す。表1に示されるように、log[Ω]=8.0〜8.5の抵抗値を有する1次転写ローラについては、転写電流を25μA、20μA、15μAと変化させても放電跡ムラは観測されず良好な転写特性を示した。
(実施例2)
1次転写ローラの抵抗値は、通電時間の経過により徐々に高くなる傾向がある。このため、転写電流を25μA、20μA、15μAの3段階で変化させ、1次転写ローラに対して通電耐久試験を行い耐久画像劣化について検討を加えた。1次転写ローラとしては、抵抗値が1×108Ωのものを用い、転写電流を、初期で20μAとし、通電時間が100hrを超えた段階で、20μAとし、さらに通電時間が200hrを超えた段階で15μAとなるように制御した。表2に本発明で使用した積算通電時間レンジとPWM制御での設定転写電流を示す。
1次転写ローラの抵抗値は、通電時間の経過により徐々に高くなる傾向がある。このため、転写電流を25μA、20μA、15μAの3段階で変化させ、1次転写ローラに対して通電耐久試験を行い耐久画像劣化について検討を加えた。1次転写ローラとしては、抵抗値が1×108Ωのものを用い、転写電流を、初期で20μAとし、通電時間が100hrを超えた段階で、20μAとし、さらに通電時間が200hrを超えた段階で15μAとなるように制御した。表2に本発明で使用した積算通電時間レンジとPWM制御での設定転写電流を示す。
同時に、転写電流の変化は、転写効率に影響を及ぼす可能性があるので、転写効率を、転写画像の画像面積比が100%および10%の場合について検討した。なお、画像面積比は、1次転写ローラの軸方向長さを100%として、感光体−1次転写ローラ間に侵入するトナー像を有する領域の長さの割合(%)として定義した。
その結果を表3に示す。表3に示すように、本発明によれば、定電流制御を使用しても初期から通電耐久時間500hrまで良好な結果が得られているのがわかる。また、表3に示されるように、本発明により転写電流を1次転写ローラの通電耐久時間に応じて段階的に変化させた場合でも、転写効率は、画像面積100%および画像面積10%の場合についてほぼ一定の結果が得られ、良好な画像特性が得られた。すなわち、本発明により、通電時間の増加に伴う放電跡ムラの発生を防止しつつ、良好な転写効率で画像形成を行うことが可能となることが示された。
(実施例3)
1次転写ローラのローラ抵抗値は、湿度および温度に依存して変化するため、特に1次転写ローラの抵抗値が高くなる場合には、電流リークによる放電跡ムラが発生する傾向にある。また、1次転写ローラの抵抗値が低くなる場合には、充分な転写電界を発生することができず、画像不良が発生することとなる。このため、実施例1で使用した画像形成装置からの環境データを用いて、(温度−相対湿度)の異なる5つの環境(10℃−15%)、(15℃−30%)、(23℃−50%)、(27℃−80%)、(32℃−80%)下で、初期画像特性を検討した。その結果、本発明の定電流制御を用いた画像形成装置は、各環境において、1次転写ローラの高抵抗化による放電跡ムラおよび転写ムラのない良好な画像を与えた。表4に、本発明で使用した湿度レンジに対応する温湿度センサによる絶対湿度と当該湿度レンジにおける初期転写電流の値とを示す。
1次転写ローラのローラ抵抗値は、湿度および温度に依存して変化するため、特に1次転写ローラの抵抗値が高くなる場合には、電流リークによる放電跡ムラが発生する傾向にある。また、1次転写ローラの抵抗値が低くなる場合には、充分な転写電界を発生することができず、画像不良が発生することとなる。このため、実施例1で使用した画像形成装置からの環境データを用いて、(温度−相対湿度)の異なる5つの環境(10℃−15%)、(15℃−30%)、(23℃−50%)、(27℃−80%)、(32℃−80%)下で、初期画像特性を検討した。その結果、本発明の定電流制御を用いた画像形成装置は、各環境において、1次転写ローラの高抵抗化による放電跡ムラおよび転写ムラのない良好な画像を与えた。表4に、本発明で使用した湿度レンジに対応する温湿度センサによる絶対湿度と当該湿度レンジにおける初期転写電流の値とを示す。
(実施例4)
1×105Ω〜5×108Ωの範囲の抵抗値を有する1次転写ローラを作成し、実施例1と同様にして電子写真画像を形成したところ、トナー層の抵抗による転写電流への影響を受けることなく、また電流リークによる影響も受けることなく、良好な画像が形成できた。
1×105Ω〜5×108Ωの範囲の抵抗値を有する1次転写ローラを作成し、実施例1と同様にして電子写真画像を形成したところ、トナー層の抵抗による転写電流への影響を受けることなく、また電流リークによる影響も受けることなく、良好な画像が形成できた。
(比較例1)
実施例1で使用した電子写真装置を使用し、1次転写ローラの抵抗値を1×106Ωおよび1×108Ωとし、画像面積が100%および10%の場合について定電圧制御による転写制御性を検討した。その結果を図9に示す。図9に示されるように、定電圧制御では、転写効率は画像面積に大きく依存しないものの、1次転写ローラの抵抗が変動すると最適な転写電圧が約50%と大きく変動し、転写ラチチュードが著しく狭い結果が得られた。
実施例1で使用した電子写真装置を使用し、1次転写ローラの抵抗値を1×106Ωおよび1×108Ωとし、画像面積が100%および10%の場合について定電圧制御による転写制御性を検討した。その結果を図9に示す。図9に示されるように、定電圧制御では、転写効率は画像面積に大きく依存しないものの、1次転写ローラの抵抗が変動すると最適な転写電圧が約50%と大きく変動し、転写ラチチュードが著しく狭い結果が得られた。
(比較例2)
実施例1で使用した電子写真装置を使用し、1次転写ローラの抵抗値を1×106Ωとし本発明の定電流制御を行わずに電子写真画像を形成したところ、画像面積が100%の場合には良好な転写効率が得られたが、画像面積が10%の場合には、転写効率が大きく低下した。この結果を図9に示す。この理由は、画像面積が大きな場合と画像面積が小さな部分とに対して常に同一の転写電流を与えているため、1次転写ローラの抵抗値が低くなる場合などではトナー層がない部分に転写電流が優先的に流れてしまい電圧降下が大きくなり、この結果、トナー層を担持する領域で充分な転写電界を発生できず、転写プロセスのラチチュードを著しく狭めてしまったものと考えられる。
実施例1で使用した電子写真装置を使用し、1次転写ローラの抵抗値を1×106Ωとし本発明の定電流制御を行わずに電子写真画像を形成したところ、画像面積が100%の場合には良好な転写効率が得られたが、画像面積が10%の場合には、転写効率が大きく低下した。この結果を図9に示す。この理由は、画像面積が大きな場合と画像面積が小さな部分とに対して常に同一の転写電流を与えているため、1次転写ローラの抵抗値が低くなる場合などではトナー層がない部分に転写電流が優先的に流れてしまい電圧降下が大きくなり、この結果、トナー層を担持する領域で充分な転写電界を発生できず、転写プロセスのラチチュードを著しく狭めてしまったものと考えられる。
(比較例3)
通電時間に依存させて転写電流の値を変化させず、転写電流を25μAの一定値とした他は、実施例2と同様にして実験を行ったところ、通電時間が100hrの段階ですでに放電跡ムラが観測され、それ以後についても放電跡ムラが激しく、耐久特性に劣る結果が得られた。その結果を表5に示す。
通電時間に依存させて転写電流の値を変化させず、転写電流を25μAの一定値とした他は、実施例2と同様にして実験を行ったところ、通電時間が100hrの段階ですでに放電跡ムラが観測され、それ以後についても放電跡ムラが激しく、耐久特性に劣る結果が得られた。その結果を表5に示す。
これまで本発明を図面に示した実施の形態および具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は、電子写真法を使用するモノクロまたはフルカラーの画像形成装置、複写機、ファクシミリ、プリンタなどに適用することができ、実施の形態に限定されるものではなく、追加、変更、別実施例など当業者により想到される画像形成装置および画像形成方法は、本発明の効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
10…画像形成装置、12…原稿処理部、14…スキャナ、16…露光システム、18…像担持体、20…転写処理部、22…1次転写部材、24…中間転写体、26a、26b…従動ローラ、28…現像器、30…駆動ローラ、32…転写材、34…2次転写部材、36…定着装置、38…コントローラ、40…アンプ/ローパス・フィルタ、42…プログラマブル電源、44…中心導体、46…通電信号生成部、48…タイマ、50…温湿度センサ
Claims (8)
- 静電潜像を担持する像担持体と、前記静電潜像を現像して前記像担持体上に着色像を形成する現像器と、前記像担持体上の前記着色像を転写するための転写部材を備える転写処理部とを備える画像形成装置であって、前記転写処理部は、
前記転写部材に転写電流が流れたことを示す通電信号の継続時間を積算して積算通電時間を計算し、前記積算通電時間に応答した転写電流を発生させる転写電流生成部を含む、画像形成装置。 - 前記転写電流生成部は、
前記通電信号を生成する通電信号生成部と、
前記通電信号の継続時間を計測する計測部と、
前記通電信号の継続時間を積算して積算通電時間を計算する積算部と
を備える、請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記画像形成装置は、さらに温湿度データを含む環境データを生成する温湿度センサを備え、前記画像形成装置は、前記積算通電時間と前記環境データとから前記転写電流を制御するための制御テーブルを備える、請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記転写部材は、導電性処理された弾性ローラを含み、前記弾性ローラの抵抗値が、1×105Ω〜5×108Ωの範囲である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、中間転写体を含むフルカラー画像形成装置である、請求項1〜4の画像形成装置。
- 静電潜像を担持する像担持体と、前記静電潜像を現像して前記像担持体上に着色像を形成する現像器と、前記像担持体上の前記着色像を転写するための転写部材を備える転写処理部と、温湿度データを含む環境データを生成する温湿度センサとを備える画像形成装置を制御して画像を形成させる画像形成方法であって、前記画像形成方法は、
前記環境データを取得するステップと、
前記転写部材に転写電流が流れたことを示す通電信号を生成するステップと、
前記通電信号の継続時間を積算して積算通電時間を計算するステップと、
前記積算通電時間および前記環境データを使用して制御テーブルから制御データを取得するステップと、
前記制御データに応答した転写電流を生成するステップと
を含む、画像形成方法。 - さらに、所定の前記転写部材についての前記積算通電時間をリセットするステップを含む、請求項6に記載の画像形成方法。
- 前記画像形成方法は、前記画像形成装置が転写処理を実行している場合には、前記制御データを一定の値に保持させる、請求項6に記載の画像形成方法。
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JP2005164243A JP2006337836A (ja) | 2005-06-03 | 2005-06-03 | 画像形成装置および画像形成方法 |
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JP2015169820A (ja) * | 2014-03-07 | 2015-09-28 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
-
2005
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