JP2006336774A - 一方向クラッチ内蔵型プーリ装置 - Google Patents

一方向クラッチ内蔵型プーリ装置 Download PDF

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Shuichi Yano
修一 矢野
Shigehisa Imamura
恵久 今村
Ryoichi Otaki
大滝  亮一
Hideki Nakayama
英樹 中山
Masanobu Yamazoe
正信 山添
Daisuke Fujimori
大輔 藤森
Masahiro Kinugawa
昌宏 衣川
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Abstract

【課題】アキシャルすきまを小さくして、クラッチ内部の発熱や、ベルトの振れによる振動や騒音を抑制できる一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を提供する。
【解決手段】一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10のサポート軸受14a,14bの各玉軸受に対して、軸受組み込み後に接触角を持たせて、正面組合せになるように配置する。【選択図】 図1

Description

本発明は、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に関するものであり、特に、自動車補機であるスタータ、オルタネータ、クランクプーリ、コンプレッサや、エンジンアイドルストップ時のモータによる補機駆動用またはエンジン始動用等、さらには、パワーステアリング用ポンプ、水ポンプ等として使用する一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に関するものである。
例えば、近年のオルタネータでは、高性能・高出力化がますます進み、高回転・高荷重・高温・振動等が過酷になっており、エンジンの高出力化に伴いベルトの種類も様々であるが、更に条件が厳しい状況にある。また、エンジン等の微小角速度変動は、ベルトのばたつきやベルト鳴きを発生させる。このため、ベルト寿命の向上・異音問題を解決する一方向クラッチ内蔵型プーリ装置は、市場において需要が高まりつつあるのが現状である(例えば、特許文献1及び2参照。)。
図20に示すように、例えば、特許文献1に記載のオルタネータに組み込まれる一方向クラッチ内蔵型プーリ装置は、エンジンのクランク軸に固定された駆動プーリからの駆動ベルト(無端ベルト)が掛け渡される従動プーリ1と、オルタネータの回転軸に固定されるスリーブ2とを備え、従動プーリ1とスリーブ2との間に、一方向クラッチ3及び一対のサポート軸受4が配置されている。
一方向クラッチ3は、従動プーリ1の軸方向中間部の内周面に内嵌されるクラッチ外輪5と、スリーブ2の軸方向中間部の外周面に外嵌され、外周面にカム面(図示せず)が形成されるクラッチ内輪6と、クラッチ外輪5の内周面とクラッチ内輪6のカム面とのくさび空間に回動自在に配設される複数のころ7とを備えている。また、一方向クラッチ3は、各ころ7を個別に収容する複数のポケットを有するクラッチ保持器8と、クラッチ保持器8に支持され、各ころ7をロック方向に弾性的に押圧するばね(図示せず)とを備えている。
そして、従動プーリ1の回転角速度がオルタネータの回転軸の回転角速度より速い場合には、一方向クラッチ3のころ7のくさび作用によって、従動プーリ1とスリーブ2とが相対回転不能(ロック状態)になり、エンジンの回転力がオルタネータの回転軸に伝達される。一方、速度変動や微小角速度変動等、従動プーリ1の回転角速度がオルタネータの回転軸の回転角速度より遅い場合には、従動プーリ1とスリーブ2との相対回転が自在(オーバーラン状態)となる。従って、クランク軸の回転角速度が変動した場合でも、一方向クラッチ3の作用により、無端ベルトと従動プーリ1が擦れ合うことが防止され、鳴きと呼ばれる異音の発生や摩耗による無端ベルトの寿命低下を防止すると共に、オルタネータの発電効率が低下することを防止できる。
また、従来のスラストころ軸受において、ころのクラウニングにより差動すべりを減少させたり、ショットピーニング処理によりころに表面硬化層を形成することで、軸受寿命の向上を図ることが提案されている(特許文献3及び4参照。)
特開平7−317807号公報 特開2003−004684号公報 特開2003−97562号公報 特開2003−239981号公報
ところで、従来の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置においては、以下の課題が存在する。
i) 図20のプーリ装置において、サポート軸受4は、一方向クラッチ3を軸方向の両側から挟む位置で、スリーブ2の外周面と従動プーリ1の内周面との間に設けられ、従動プーリ1に作用するラジアル荷重及びモーメント荷重を支承しつつ、スリーブ2と従動プーリ1との相対回転を自在とするが、深溝玉軸受にはすきまがあり、アキシャルすきまが発生する。このため、一方向クラッチ3のころ7にスキューが発生し、クラッチ内部の発熱が大きくなったり、更には、ベルトの振れによる振動や騒音が発生する場合がある。
ii) また、サポート軸受4の圧入荷重を大きくすると、その圧入荷重によって軸受軌道輪の割れが発生し、また、製品化のための部品組立性が悪化し、更に、軸受すきまの減少等によって耐焼付性が低下する等の懸念がある。また、従動プーリ1の内周面は旋削工程によって加工されるため、旋削チャック保持によって三角形状となり、真円度が悪化する傾向があり、圧入荷重の増加の際には、軸受軌道面に従動プーリ1の内周面の三角形状が転写されて真円度が悪化し、サポート軸受4の回転時に異音、振動の発生原因となる。
iii) 従動プーリ1の内周面を単なるストレート形状とした場合、先に圧入されたクラッチ外輪5により、サポート軸受4の圧入面にかじり等による傷が生じて、その後サポート軸受4を圧入したとしても軸受圧入面の密封性が確保できず、グリース漏れが生じる可能性があるので、組み立てには入念な注意が必要であった。
また、スリーブ2の外周面を単なるストレート形状とした場合にも、先に圧入されるクラッチ内輪6により、サポート軸受4の圧入面にかじり等による傷が生じて、該圧入面の密封性が確保できず、グリース漏れが生じる可能性があるので、組み立てには入念な注意が必要であった。
iv) プーリ1の内周面とスリーブ2の外周面には、一方向クラッチ3及びサポート軸受4が嵌め合って固定されるため、軸受取付用の軸及びハウジングに相当する旋削又は研磨仕上げ加工が望ましいが、このような加工は、加工コストの高騰及び生産性の低下を招く原因となる。
v) また、ころ7を用いた一方向クラッチ3では、円筒ころ軸受と同様に、スキューの発生が存在する。ベルト荷重の位置とサポート軸受4間の中心位置とが大きく離れているとき、左側のサポート軸受4の反力と右側のサポート軸受4側の反力とのバランスが異なり、その結果、ラジアルすきまの減少量が軸方向の左右で異なる。これにより、スキューが発生しやすいという課題がある。
vi) 一方向クラッチ3において、負荷トルクが大きい場合や、噛み合い速度が速い場合等には、ころ7の転動面と、クラッチ内輪6のランプ面及びクラッチ外輪5の円筒面との間ですべりが発生し、駆動力伝達性能が低下する課題がある。
vii) さらに、一方向クラッチ3においては、エンジンの爆発に伴う高周波な回転変動に追従するように、ころの追従性を上げてクラッチの係合性を高めることが求められている。
本発明の目的は、上記課題i)〜vii)のいずれかを解決する最適な一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) スリーブと、
該スリーブの周囲に該スリーブと同心に配置されるプーリと、
前記スリーブと一体又は別体に形成されるクラッチ内輪と、前記プーリと一体又は別体に形成されるクラッチ外輪と、該クラッチ外輪の内周面と該クラッチ内輪の外周面の一方に形成されるカム面と、他方に形成される円筒面との間に設けられる複数の係合子と、該係合子を収容するポケットを構成するクラッチ保持器と、前記係合子を前記カム面及び前記円筒面と係合する方向に弾性的に押圧する弾性部材とを備え、前記プーリと前記スリーブの一方が他方に対し所定方向に相対回転する傾向となる場合にのみ前記プーリと前記スリーブとの間で回転力の伝達を自在とする一方向クラッチと、
外輪と、内輪と、該外輪の内周面と該内輪の外周面との間に設けられる複数の転動体とを備え、前記スリーブと前記プーリとを相対回転可能に支持するサポート軸受と、
を有することを特徴とする一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(2) 前記サポート軸受は、前記一方向クラッチの軸方向両側に配置される一対の玉軸受を備え、
該玉軸受は接触角を有することを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(3) 前記サポート軸受の外輪は、前記プーリの内周面に隙間嵌めにより内嵌され、
前記プーリの内周面には、前記サポート軸受の軸方向外側に止め輪が配置されることを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(4) 前記クラッチ外輪と前記外輪は、それぞれ前記プーリの内周面に圧入固定され、
前記外輪が圧入される前記プーリの内周面の外輪圧入部の径は、前記クラッチ外輪の圧入前の自由外径より大きく、
前記プーリの内周面は、前記外輪圧入部と、前記クラッチ外輪が圧入されるクラッチ外輪圧入部との間に段差が形成されることを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(5) 圧入前の前記クラッチ外輪の自由外径をdcとし、前記外輪圧入部の径をD1、前記クラッチ外輪圧入部の径をD2、前記サポート軸受の幅をWとしたとき、
dc≦D1≦D2+(D1/15・W)を満たすことを特徴とする(4)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(6) 前記クラッチ内輪と前記内輪は、それぞれ前記スリーブの外周面に圧入固定され、
前記内輪が圧入される前記スリーブの外周面の内輪圧入部の径は、前記クラッチ内輪の圧入前の自由内径より小さく、
前記スリーブの外周面は、前記内輪圧入部と、前記クラッチ内輪が圧入されるクラッチ内輪圧入部との間に段差が形成されることを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(7) 圧入前の前記クラッチ内輪の自由内径をDcとし、前記内輪輪圧入部の径をd1、前記クラッチ内輪圧入部の径をd2、前記サポート軸受の幅をWとしたとき、
Dc≧d1≧d2−(d1/10・W)を満たすことを特徴とする(6)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(8) 前記スリーブと前記プーリの少なくとも一方は、焼結金属からなることを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(9) 前記係合子はころであり、前記クラッチ保持器のポケットには軸方向に少なくとも二列のころが配置されていることを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(10) 前記係合子は、転動面にトレッドが設けられるころであることを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(11) 前記係合子は、中空状のころであることを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(12) 前記係合子は、セラミックからなるころであることを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(13) 前記サポート軸受は、前記一方向クラッチの軸方向両側に配置され、
前記サポート軸受の前記転動体は、前記一方向クラッチ側にオフセットしていることを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
本発明によれば、最適な一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を提供することができる。
以下、本発明の各実施形態に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を示し、(a)は縦断面図で、(b)は(a)の部分拡大図である。
図1に示されるように、第1実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、オルタネータ等の補機を駆動するためのもので、図示されない回転軸が内嵌されるスリーブ11を有する。スリーブ11の周囲には、外周面にベルト溝12aが形成されたプーリ12がスリーブ11と同心に配置されている。また、スリーブ11の外周面とプーリ12の内周面との間で、この間に形成される環状空間の軸方向中間部には、一方向クラッチ13が配置されており、上記環状空間の軸方向両端部には、一方向クラッチ13を挟持するようにして、例えば、深溝玉軸受等の一対のサポート軸受14a,14bが配設されている。なお、ベルト溝12aの形状は、V溝、ポリV溝、歯型溝等の任意の形状に設計可能である。また、スリーブ11は、一方向クラッチ13が配置される大径部11aと、大径部11aより小径で、サポート軸受14a,14bが配置される小径部11bとを有する。
一方向クラッチ13は、プーリ12がスリーブ11に対して所定方向に相対回転する傾向となる場合にのみプーリ12からスリーブ11への回転力を伝達する。また、一対のサポート軸受14a,14bは、プーリ12に加わるラジアル荷重およびモーメント荷重を支承しつつ、スリーブ11とプーリ12との相対回転を可能とする。
各サポート軸受14a,14bは、スリーブ11の端部外周面に外嵌される内輪15と、プーリ12の端部内周面に内嵌される外輪16と、内輪15と外輪16の両軌道面間に配置された転動体である複数の玉17と、玉17を転動自在に保持する保持器18とを備えている。また、サポート軸受14a,14bは、これらの軸方向両側に配置され、外部からの異物の浸入や内部からのグリース等の潤滑剤の漏洩を防止するシール部材19を有している。
一方向クラッチ13は、プーリ12の内周面に圧入固定されるクラッチ外輪20と、スリーブ11の大径部の外周面に圧入固定されるクラッチ内輪21と、クラッチ外輪20とクラッチ内輪21との間に回動自在に配設された係合子である複数のころ22とを備えている。クラッチ内輪21の外周面は、複数のランプ面21aが円周方向に所定の間隔で設けられたクラッチ内輪軌道面であるカム面を形成する。ころ22は、各ランプ面21aとクラッチ外輪20の内周面に形成された円筒面20aとから構成される楔空間に回転自在に保持されている。
また、一方向クラッチ13は、各ころ22を個別に収容する複数のポケットを有するクラッチ保持器23と、各ころ22をロック方向に弾性的に押圧するばね24とを備えている。
上記のように構成される一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10では、プーリ12の回転角速度が、例えばオルタネータの回転軸の回転角速度より速い場合には、一方向クラッチ13のころ22がくさび作用によってクラッチ内輪21のランプ面21aとクラッチ外輪20の円筒面20aとの間に噛み込まれて、プーリ12とスリーブ11とが相対回転不能(ロック状態)となり、エンジンの回転力がオルタネータの回転軸に伝達される。一方、プーリ12の回転角速度がオルタネータの回転角速度より遅い場合には、ころ22の噛み込みが解除されて、プーリ12とスリーブ11との相対回転が自在(オーバーラン状態)となる。
ここで、本実施形態では、サポート軸受14a,14bの各玉軸受に対して、軸受組み込み後に接触角を持たせて、正面組合せになるように配置することにより、アキシャルすきまを小さくして、クラッチ内部の発熱や、ベルトの振れによる振動や騒音を抑制している。
具体的には、サポート軸受14a,14bとして、深溝玉軸受を用い、一方向クラッチ13のクラッチ外輪20及びスリーブ11の大径部11aを間座として利用している。大径部11aの軸方向幅L2は、クラッチ外輪20の軸方向幅L1より大きく設定され(L2>L1)、サポート軸受14a,14bの外輪16及び内輪15を同時にプーリ12の端部内周面とスリーブ11の端部外周面との間の環状空間に圧入してスリーブ11の大径部11aと小径部11bとの間の段部まで軸方向に移動させた後、さらに外輪16だけをクラッチ外輪20側に押しつけるように圧入する。これにより、図1(b)に示すように、内輪15の端面が外輪16の端面より寸法aだけ軸方向外側に配置され、サポート軸受14a,14bの各深溝玉軸受に接触角が生じて、サポート軸受14a,14bは正面組合せになる。
従って、本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10によれば、サポート軸受14a,14bは、一方向クラッチ13の軸方向両側に配置される一対の玉軸受を備え、玉軸受は接触角を有するので、プーリ装置10のアキシャルすきまを小さくして、クラッチ内部の発熱や、ベルトの振れによる振動や騒音を抑制することができる。
なお、本実施形態では、L2>L1とし、サポート軸受14a,14bの圧入時に、内輪15の端面を外輪16の端面より軸方向外側に配置して、正面組合せになるようにしているが、L1>L2とし、サポート軸受14a,14bの圧入時に、外輪16の端面を内輪15の端面より軸方向外側に配置して、背面組合せになるようにしてもよい。特に、プーリ12に大きなモーメント荷重が負荷されるような場合は、背面組合せとした方が作用点距離を大きくとれるので好ましい。
また、玉軸受に接触角を持たせる手段は、特に限定されず、深溝玉軸受の他にアンギュラ玉軸受を用いて接触角を持たせてもよい。
さらに、本実施形態の変形例として、図2に示す一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10’のように、スリーブ11と別体の環状部材25を圧入して、玉軸受に接触角を持たせるようにしてもよい。即ち、スリーブ11は略ストレートな外周面を有し、長さL2を有する環状部材25がスリーブ11の外周面の軸方向中間部に圧入されることでスリーブ11と環状部材25との間に段部を形成し、内輪15の軸方向位置を規制する。また、この変形例では、環状部材25の外周面にクラッチ内輪21が圧入されているが、クラッチ内輪軌道面を環状部材25の外周面に形成して、環状部材25とクラッチ内輪を一体としてもよい。加えて、図1の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10において、スリーブ11の大径部11aの外周面にクラッチ内輪軌道面が形成され、スリーブ11とクラッチ内輪を一体としてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図3を参照して説明する。なお、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置30では、上記第1実施形態と同様に、サポート軸受14a,14bの各玉軸受に対して、軸受組み込み後に接触角を持たせて、正面組合せになるように配置することにより、アキシャルすきまを小さくして、クラッチ内部の発熱や、ベルトの振れによる振動や騒音を抑制している。
具体的には、サポート軸受14a,14bとして、深溝玉軸受を用い、プーリ12の軸方向中央部に小径孔部31を形成して、プーリ12の軸方向中央部と両端部との間に段差を設けている。そして、クラッチ内輪21の軸方向幅L2は、小径孔部31の軸方向幅L1’より大きく設定され(L2>L1’)、サポート軸受14a,14bの外輪16及び内輪15を同時にプーリ12の端部内周面とスリーブ11の端部外周面との間の環状空間に圧入した後、外輪16だけを小径孔部31側の段差に押しつけるように圧入する。これにより、内輪15の端面が外輪16の端面より軸方向外側に配置され、サポート軸受14a,14bの各深溝玉軸受に接触角が生じて、サポート軸受14a,14bは正面組合せになる。なお、クラッチ外輪の軸方向長さは、小径孔部31の軸方向幅L1’以下であればよい。
その他の構成及び作用については第1実施形態のものと同様である。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図4を参照して説明する。なお、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。但し、第3〜第11実施形態における各構成部品の寸法関係は第1実施形態のものに限定されるものでなく、一対のサポート軸受14a,14bは、第1実施形態のように接触角を有するものに限定されるものでない。
本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置40は、プーリ12の内周面の加工精度(真円度)の影響によるプーリ12の回転時の異音、振動の発生を防止すべく、サポート軸受14a,14bの外輪16を、プーリ12の内周面に隙間嵌めにより内嵌する。また、プーリ12の内周面のサポート軸受14a,14bの軸方向外側に止め溝41を形成して、該止め溝41に止め輪42を装着している。
このように、本実施形態では、サポート軸受14a,14bの外輪16を、プーリ12の内周面に隙間嵌めにより内嵌しているので、プーリ12の内周面の真円度が悪化した場合においても、該内周面の形状がサポート軸受14a,14bの軸受軌道面に転写されるのが回避され、これにより、サポート軸受14a,14bの回転時に異音、振動が発生するのを防止することができる。
また、プーリ12の内周面のサポート軸受14a,14bの軸方向外側に止め溝41を形成して、該止め溝41に止め輪42を装着しているので、プーリ12の軸方向の移動及び脱落を確実に防止することができる。
更に、サポート軸受14a,14bの圧入荷重もプーリ12に負荷される外力以上に設定する必要がないため、圧入荷重が過大のときの軸受軌道輪の割れの発生、製品化時の部品組立性の悪化、軸受すきま減少等により耐焼付性の悪化を防止することができる。
なお、その他の構成及び作用については第1実施形態のものと同様である。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図5を参照して説明する。なお、第3実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置50は、上記第3実施形態と同様に、サポート軸受14a,14bの外輪16を、プーリ12の内周面に隙間嵌めにより内嵌し、プーリ12の内周面のサポート軸受14a,14bの軸方向外側に止め溝41を形成して、該止め溝41に止め輪42を装着している。
また、スリーブ11の外周面のサポート軸受14a,14bの軸方向外側に止め溝51を形成して、該止め溝51に止め輪52を装着している。これにより、サポート軸受14a,14bのスリーブ11からの脱落も防止している。
なお、その他の構成及び作用については第1及び第3実施形態のものと同様である。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図6及び図7を参照して説明する。なお、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置60は、プーリ61の形状において第1実施形態のものと異なる。即ち、クラッチ外輪20と外輪16が、それぞれプーリ61の内周面に圧入固定される場合に、外輪16が圧入されるプーリ61の内周面の外輪圧入部62の径が、クラッチ外輪20の圧入前の自由外径より大きく、プーリ61の内周面には、外輪圧入部62と、クラッチ外輪20が圧入されるクラッチ外輪圧入部63との間に段差64a,64bが形成される。
具体的には、図6及び図7に示すように、一方向クラッチ13の圧入前のクラッチ外輪20の自由外径をdc、プーリ61の内周面の外輪圧入部62の径をD1、プーリ61の内周面のクラッチ外輪圧入部63の径をD2、サポート軸受14a,14bの軸受幅をWとしたとき、次式(1)の関係を満足するように、プーリ61の内周面を加工している。
dc≦D1≦D2+{D1/(15・W)} …(1)
ここで、(1)式の右辺の{D1/(15・W)}は、プーリ61の内周面に形成される外輪圧入部62とクラッチ外輪圧入部63との間の段差64a,64bの寸法(D1−D2)が必要以上に大きくならないように規制するためと、仕上げ加工する前のプーリ61の内周面形状をストレート形状とした場合に、加工取り代を大きくしすぎないようにして、仕上げ加工時間を短縮するためのもので、該段差の寸法は、0.2mm程度とされている。なお、ワンチャック切削で仕上げ加工させるため、図7(a)の左端側の段差64aは斜面とされ、右端側の段差64bは隅Rとされている。一方、研磨により仕上げ加工を行う場合は、研磨代を少なくでき効果的であるが、段差64a,64bの形状は切削加工と異なったものとなる。
上記(1)式の関係を満足することにより、図7(b)に示すように、クラッチ外輪20をクラッチ外輪圧入部63に圧入する際に、外輪圧入部62にクラッチ外輪20が接触することがない。このため、外輪圧入部62を傷つけることがなく、また、クラッチ外輪20の圧入長さが短くなるため、該クラッチ外輪20の圧入を容易に行うことができる。更に、D1−D2を{D1/(15・W)}以下とすることで、外輪圧入部62がクラッチ外輪20の圧入時のガイド(倒れ防止)となるので、クラッチ外輪20に倒れが生じにくく、まっすぐに圧入することができる。
これにより、図7(c)及び図7(d)に示すように、傷がついていないプーリ61の内周面の外輪圧入部62に外輪16を圧入することができ、外輪圧入部62の密封性が高まって、該圧入部62からのグリース漏れを防止することができる。なお、外輪16の圧入時の内圧上昇を抑えるために、サポート軸受14a,14bの軸方向内側のシール部材19のシールリップの一部に小さな突起を設けるとよい(突起は装置運転後にすぐになくなり、シール性を保つ)。
従って、本実施形態によれば、クラッチ外輪20と外輪16は、それぞれプーリ61の内周面に圧入固定され、外輪16が圧入されるプーリ61の内周面の外輪圧入部62の径は、クラッチ外輪20の圧入前の自由外径より大きく、プーリ61の内周面は、外輪圧入部62と、クラッチ外輪20が圧入されるクラッチ外輪圧入部63との間に段差64a,64bが形成されるので、クラッチ外輪圧入時に軸受圧入面となる外輪圧入部62を傷つけることがないので外輪圧入部62の密封性を確保することができる。
その他の構成及び作用については第1実施形態のものと同様である。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図8及び図9を参照して説明する。なお、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置70は、スリーブ71の形状において第1実施形態のものと異なる。即ち、クラッチ内輪21と内輪15が、それぞれスリーブ71の外周面に圧入固定される場合に、内輪15が圧入されるスリーブ71の外周面の内輪圧入部72の径が、クラッチ内輪21の圧入前の自由内径より小さく、スリーブ71の外周面には、内輪圧入部72と、クラッチ内輪21が圧入されるクラッチ内輪圧入部73との間に段差74a,74bが形成される。
具体的には、図8及び図9に示すように、一方向クラッチ13のクラッチ内輪21の圧入前の該クラッチ内輪21の自由内径をDc、スリーブ71の外周面の内輪圧入部72の径をd1、スリーブ71の外周面のクラッチ内輪圧入部73の径をd2、サポート軸受14a,14bの軸受幅をWとしたとき、次式(2)の関係を満足するように、スリーブ71の外周面を加工している。
Dc≧d1≧d2−{d1/(10・W)} …(2)
ここで、(2)式の右辺の{d1/(10・W)}は、スリーブ71の外周面に形成される内輪圧入部72とクラッチ内輪圧入部73との間の段差74a,74bの寸法(d2−d1)が必要以上に大きくならないように規制するためと、仕上げ加工する前(前工程が鍛造)のスリーブ71の外周面形状をストレート形状とした場合に、加工取り代を大きくしすぎないようにして、仕上げ加工時間を短縮するためのもので、該段差の寸法は、0.2mm程度とされている。なお、ワンチャック切削で仕上げ加工させるため、図9(a)の左端側の段差74aは隅Rとされ、右端側の段差74bは斜面とされている。
上記(2)式の関係を満足することにより、図9(b)に示すように、クラッチ内輪21をスリーブ71の外周面のクラッチ内輪圧入部73に圧入する際に、サポート軸受14a,14bの内輪15の内輪圧入部72にクラッチ内輪21が接触することがない。このため、内輪圧入部72に傷をつけることがなく、また、内輪圧入部72がクラッチ内輪21の圧入時のガイド(倒れ防止)となるので、クラッチ内輪21に倒れが生じにくく、まっすぐに圧入することができる。
これにより、図9(c)及び図9(d)に示すように、傷がついていないスリーブ71外周面の内輪圧入部72に内輪15を圧入することができ、内輪圧入部72の密封性が高まって、該圧入部72からのグリース漏れを防止することができる。なお、内輪15の圧入時の内圧上昇を抑えるために、サポート軸受14a,14bの軸方向内側のシール部材19のシールリップの一部に小さな突起を設けるか、該シール部材19を省略してもよい。
従って、本実施形態によれば、クラッチ内輪21と内輪15は、それぞれスリーブ71の外周面に圧入固定され、内輪15が圧入されるスリーブ71の外周面の内輪圧入部72の径は、クラッチ内輪21の圧入前の自由内径より小さく、スリーブ71の外周面は、内輪圧入部72と、クラッチ内輪21が圧入されるクラッチ内輪圧入部73との間に段差74a,74bが形成されるので、クラッチ内輪圧入時に軸受圧入面となる内輪圧入部72を傷つけることがないので内輪圧入部72の密封性を確保することができる。
その他の構成及び作用については第1実施形態のものと同様である。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について説明する。なお、本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置は、スリーブの材質に関するものであるので、第1実施形態の図1を参照して説明する。また、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、旋削加工等によるスリーブ11に代えて、焼結金属からなるスリーブ11を用いている。
このように、焼結金属からなるスリーブ11を用いることにより、金型による焼結体の製作によって一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に組み込むスリーブの最終形状そのもの、或いはそれに近い形状を得ることができる。この結果、旋削加工に比べて、加工工程が削減され、加工コストを低く押さえることができるとともに、生産性を向上させることができる。
なお、プーリ12に焼結金属を用いても同様の効果を奏することができる。その他の構成及び作用については第1実施形態のものと同様である。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図10〜図12を参照して説明する。なお、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置80では、図10及び図11に示すように、一方向クラッチ81は、保持器23のポケットに軸方向に配置される少なくとも2列(本例では2列)のころ82を有する。
このように、保持器23のポケットに少なくとも2列のころ82を軸方向に配置しているので、ころ82の軸方向長さが短くなり、結果として、スキューを抑制することができ、摩耗損失が低減され長寿命化が図れる。
なお、その他の構成及び作用については第1実施形態のものと同様である。
また、ばね24は、図11に示すように、軸方向に配置される2列のころ82にそれぞれ1点で接触するように形成されてもよいが、図12(a)や図12(b)に示すように、ばね24’、24’’と各ころ82とを複数点で接触(図では2点接触)させて、各接触点間にグリース溜まりを設けるようにしてもよい。このようにすると、ころ82の保持姿勢をより安定させることができる。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図13〜図16を参照して説明する。なお、本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置は、一方向クラッチのころの転動面に関するものであるため、全体構成については、第1実施形態の図1を参照する。また、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、図13(a)〜(e)に示すように、ころ22の転動面に少なくとも略径方向或いは略径方向にバイアスをかけて指向するトレッド91を設けている。
これにより、ころ22の転動面と、クラッチ内輪21のランプ面21a及びクラッチ外輪20の円筒面20aとの間の摩擦力を高めることができ、この結果、すべりが防止されて、駆動力伝達性能を向上させることができる。
なお、その他の構成及び作用については第1実施形態のものと同様である。
また、ころ22の転動面に設けるトレッド91としては、例えば、断面角形状、断面V形状、断面U形状等の種々の断面形状を採用することができる。また、トレッド91のパターンは、図13(a)〜(e)のような略径方向或いは略径方向にバイアスをかけてに配置されるものに限定されず、図14(a)〜(e)に示すように、トレッド91を略軸方向或いは略軸方向にバイアスをかけて配置したり、図15に示すように、トレッド91をらせん状に配置したり、図16(a)〜(d)に示すように、トレッド91を略径方向と略軸方向に組み合わせて配置するようにしてもよい。
(第10実施形態)
次に、本発明の第10実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図17〜図18を参照して説明する。なお、本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置は、一方向クラッチのころに関するものであるため、全体構成については、第1実施形態の図1を参照する。また、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、図17に示すように、一方向クラッチ13のころ22をセラミック製とし、ころ22の軽量化を図っている。
これにより、ころ22を一方向クラッチ13のロック方向に弾性的に押圧するばね24のばね力が同じであっても、エンジンのシリンダ内での爆発に伴う高周波な回転変動に追従するように、一方向クラッチ13でのころ22の係合性(追従性)を高められ、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10の耐久性を向上させることができる。
なお、その他の構成及び作用については第1実施形態のものと同様である。本実施形態では、ころ22の材質をセラミック製として軽量化を図ったが、図18に示すように、ころ22を中空円筒状とすることで軽量化を図ってもよい。
(第11実施形態)
次に、本発明の第11実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図19を参照して説明する。なお、本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置は、サポート軸受に関するものであるため、全体構成については、第1実施形態の図1を参照する。また、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10では、サポート軸受14b’の転動体である玉17は一方向クラッチ13側にオフセットしている。即ち、内輪15’及び外輪16’に形成される各軌道溝は、これら部材の軸方向中心位置Pに対して一方向クラッチ13側に形成され、転動体中心Oとサポート軸受14b’の軸方向外端部までの距離Aは、転動体中心Oと軸方向内端部までの距離Bより長く設定される。
また、サポート軸受14b’のクラッチ側の軸受空間には、非接触型のシール部材19aが外輪16’に固定されて配置され、クラッチ側の軸受空間より大きな大気側の軸受空間には、二重リップを有する接触型の高密封シール部材19bが外輪16’に固定されて配置される。なお、サポート軸受14aもサポート軸受14b’と同様に形成されている。
従って、本実施形態によれば、サポート軸受14b’の玉17が一方向クラッチ14側にオフセットして配置されるので、大気側の軸受空間を大きくとることができ、二重リップを有するシール部材19bを配置して、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10の密封性をより向上することができる。
なお、本実施形態では、サポート軸受14b’の内輪15’と外輪16’の少なくとも一方がスリーブ11或いはプーリ12と別体であればよく、内輪と外輪の軌道輪のいずれか一方がスリーブ11或いはプーリ12に形成されてもよい。
また、大気側の軸受空間には二重リップを有するシール部材を配置する代わりに、シール部材を2つ配置して二重シールとすることで密封性を向上してもよい。
さらに、本実施形態では、クラッチ側の軸受空間に非接触型のシールを配置しているが、シール部材を配しない構成であってもよい。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。
本実施形態において、サポート軸受は、玉軸受以外の形式、例えば、ころ軸受であってもよく、玉軸受ところ軸受とを組み合わせた構成であってもよい。また、サポート軸受の内輪或は外輪は、プーリ或はスリーブと一体、即ち、プーリの内周面或はスリーブの外周面によって構成されてもよい。さらに、本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置では、サポート軸受は、軸方向片側のみに配置されても良いし、或は、サポート軸受は配置されなくてもよい。
また、本発明のクラッチ部は、クラッチ外輪の内周面をカム面とし、クラッチ内輪の外周面を円筒面として構成してもよい。
さらに、本発明のクラッチ部は、本実施形態のように係合子をころとしたローラクラッチや、係合子をスプラグとしたスプラグクラッチ、係合子をカムとしたカムクラッチであってもよい。
また、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置がエンジンアイドルストップ機構の補機駆動用として適用される場合には、エンジン停止時にコンプレッサ等の補機を専用のモータにて駆動するため、エンジンの回転変動は受けないが、補機駆動用モータから発生する回転変動を受ける構成となる。
(a)は本発明の第1実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を示す断面図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。 本発明の第1実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の変形例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を示す断面図である。 本発明の第3実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を示す断面図である。 本発明の第4実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を示す断面図である。 本発明の第5実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を示す断面図である。 図6に示す一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の組立方法を示す図であり、(a)はプーリを示す断面図で、(b)はプーリに一方向クラッチを組み込む様子を示す断面図で、(c)はプーリに一対のサポート軸受の一方の軸受を組み込む様子を示す断面図で、(d)はプーリに一対のサポート軸受の他方の軸受を組み込む様子を示す断面図である。 本発明の第6実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を示す断面図である。 図8に示す一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の組立方法を示す図であり、(a)はスリーブを示す断面図で、(b)はスリーブにクラッチ内輪を組み込む様子を示す断面図で、(c)はスリーブに一対のサポート軸受の一方の軸受を組み込む様子を示す断面図で、(d)はスリーブに一対のサポート軸受の他方の軸受を組み込む様子を示す断面図である。 本発明の第8実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を示す要部断面図である。 図10の一方向クラッチを外輪の内周面側からみた拡大図である。 一方向クラッチのばねの変形例を外輪の内周面側からみた拡大図である。 本発明の第9実施形態におけるころのトレッドパターン(略径方向)の例を示す図である。 ころの他のトレッドパターン(略軸方向)の例を示す図である。 ころの他のトレッドパターンの例を示す図である。 ころの他のトレッドパターンの例を示す図である。 本発明の第10実施形態におけるセラミック製ころを示す斜視図である。 本発明の第10実施形態における中空円筒状のころを示す斜視図である。 本発明の第11実施形態におけるサポート軸受を示す断面図である。 従来の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を示す要部断面図である。
符号の説明
10,10’,30,40,50,60,70,80 クラッチ内蔵型プーリ装置
11,71 スリーブ
12,61 プーリ
13,81 一方向クラッチ
14a,14b,14b’ サポート軸受
15,15’ 内輪
16,16’ 外輪
17 玉(転動体)
20 クラッチ外輪
21 クラッチ内輪
22,82 ころ(係合子)
23 クラッチ保持器
24 ばね(弾性部材)

Claims (1)

  1. スリーブと、
    該スリーブの周囲に該スリーブと同心に配置されるプーリと、
    前記スリーブと一体又は別体に形成されるクラッチ内輪と、前記プーリと一体又は別体に形成されるクラッチ外輪と、該クラッチ外輪の内周面と該クラッチ内輪の外周面の一方に形成されるカム面と、他方に形成される円筒面との間に設けられる複数の係合子と、該係合子を収容するポケットを構成する保持器と、前記係合子を前記カム面及び前記円筒面と係合する方向に弾性的に押圧する弾性部材とを備え、前記プーリと前記スリーブの一方が他方に対し所定方向に相対回転する傾向となる場合にのみ前記プーリと前記スリーブとの間で回転力の伝達を自在とする一方向クラッチと、
    外輪と、内輪と、該外輪の内周面と該内輪の外周面との間に設けられる複数の転動体とを備え、前記スリーブと前記プーリとを相対回転可能に支持するサポート軸受と、
    を有することを特徴とする一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
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