JP2006336594A - 燃料フィルタ - Google Patents

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孝治 佐光
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Abstract

【課題】 燃料フィルタ7に捕集された異物や燃料フィルタ7付近で滞留した異物を、マグネット32の磁力によって特定部位に吸着させることにより、燃料フィルタ7の多孔フィルタ31の円筒部(フィルタ本体)33よりも燃料流方向の下流側への異物の流出を確実に防止すると共に、多孔フィルタ31の目詰まりを確実に防止することを課題とする。【解決手段】 多数の微小孔36に到達する前の異物または多孔フィルタ31の内周側で一旦捕捉された異物をマグネット32の磁力によってマグネット32の一端面(特定部位)に吸着させることができる。また、インジェクタのインレットポート22に燃料フィルタ7を設置することにより、インジェクタの内部に流入する燃料中に含まれる異物が燃料フィルタ7によって除去されるため、燃料フィルタ7よりも燃料流方向の下流側に設けられる油溜まり室内および制御室内に流入する燃料中の異物割合を減少できる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、インジェクタの内部に流入する燃料中に含まれる異物を除去する燃料フィルタに関するもので、例えばコモンレールから高圧燃料が導入されるインジェクタの燃料入口ポートに設置されて、磁力により異物を吸着するマグネットフィルタに係わる。
[従来の技術]
従来より、例えばディーゼルエンジン用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システムは、燃料供給ポンプより圧送供給された高圧燃料を蓄圧すると共に、この蓄圧した高圧燃料をエンジンの各気筒毎に対応して搭載された複数個のインジェクタに分配供給するコモンレールを備え、各気筒のインジェクタから所定のタイミングで、エンジンの各気筒の燃焼室内に高圧燃料を噴射供給するように構成されている。このようなインジェクタの中で、内部に流入する燃料に含まれる異物を除去する燃料フィルタを内蔵したインジェクタが存在する(例えば、特許文献1参照)。これは、燃料フィルタの円筒面に多数形成された微小孔の孔径を除去したい異物よりも小さく形成することで、燃料中に含まれる異物が確実に除去されるように構成されている。
[従来の技術の不具合]
ところが、特許文献1に記載のインジェクタは、燃料フィルタの微小孔の孔径よりも大きな異物を除去する場合には大変有効であるが、一旦燃料フィルタに捕集された異物が燃料フィルタ付近で滞留し堆積すると、多数の微小孔が目詰まりする可能性がある。この場合には、燃料フィルタの多数の微小孔を通過する燃料の圧力損失が増大し、燃料入口ポートから油溜まり室を経て噴孔に向かう燃料流量が少なくなる。インジェクタは、例えば電磁弁のコイルの通電時間に対する噴射量特性が予め決められているので、燃料の圧力損失が増大して燃料流量が少なくなると、所望の噴射量特性が得られなくなるという問題が生じる。
また、特許文献1に記載のインジェクタにおいては、燃料フィルタ付近で滞留した異物がインジェクタの燃料入口ポートに導入される高圧燃料の圧力波等の影響で、微小孔の孔径よりも小さく破砕される可能性がある。この場合には、破砕された異物が燃料フィルタの微小孔を通過し、燃料入口ポートから燃料通路を経由して油溜まり室内および制御室内に流入してしまう。このように燃料フィルタの微小孔を通過し、油溜まり室内および制御室内に流入する燃料中の異物割合が増加することで、インジェクタの摺動部や噴射孔が異物による摩耗等により傷付けられたり、また、インジェクタの摺動隙間に異物が噛み込んだりする。これにより、インジェクタの経時劣化(噴射孔の孔径の増大化)が進行したり、インジェクタが故障(無噴射や連続噴射等)したりする可能性が増大するという問題が生じる。
特開2002−331209号公報(第1−5頁、図1−図6)
本発明は、燃料フィルタに捕集された異物や燃料フィルタ付近で滞留した異物を、磁性体の磁力によって特定部位に吸着させることにより、燃料フィルタよりも燃料流方向の下流側への異物の流出を確実に防止すると共に、燃料フィルタの目詰まりを確実に防止することを目的とする。
請求項1に記載の発明によれば、インジェクタの内部に流入する燃料中に含まれる異物を除去する燃料フィルタに、磁力により異物を吸着する磁性体を設けることにより、燃料フィルタに捕集された異物や燃料フィルタ付近で滞留した異物を磁性体の磁力によって特定部位に吸着させることが可能となる。これによって、燃料フィルタよりも燃料流方向の下流側への異物の流出を確実に防止できるので、インジェクタの経時劣化が進行したり、インジェクタが故障したりする不具合を抑制することができる。また、燃料フィルタの目詰まりを確実に防止できるので、燃料フィルタを通過する燃料の圧力損失が増大することはなく、インジェクタの噴射量特性の悪化を抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、磁性体がフィルタ全体をなす。この場合には、燃料フィルタの全体をマグネットフィルタとしたものだけでなく、燃料フィルタの全体を磁性体として、この磁性体に磁束を通過させる磁石を燃料フィルタとは別体で設けたものも含む。なお、磁性体と磁石とが直接結合していても、磁性体と磁石とが離れていても構わない。また、磁性体と磁石とが離れている場合には、磁石が燃料通路内に設置されていても、燃料通路外に設置されていても構わない。
なお、燃料フィルタの少なくとも一部を磁性体としても良い。この場合には、燃料フィルタの少なくとも一部をマグネットフィルタとしたものだけでなく、燃料フィルタの少なくとも一部を磁性体として、この磁性体に磁束を通過させる磁石を燃料フィルタとは別体で設けたものも含む。なお、磁性体と磁石とが直接結合していても、磁性体と磁石とが離れていても構わない。また、磁性体と磁石とが離れている場合には、磁石が燃料通路内に設置されていても、燃料通路外に設置されていても構わない。
請求項3に記載の発明によれば、燃料フィルタを、燃料が通過する複数の孔が形成されたフィルタ本体と、孔よりも燃料流方向の上流側または下流側に設置された磁性体とによって構成しても良い。また、請求項4に記載の発明によれば、燃料フィルタを、燃料が通過する複数の孔が形成されたフィルタ本体と、このフィルタ本体よりも燃料流方向の上流側に設置された磁性体とによって構成しても良い。
請求項5に記載の発明によれば、フィルタ本体に磁性体を着脱自在に組み付けている。なお、フィルタ本体よりも燃料流方向の上流側に磁性体が設置されているため、燃料フィルタを内蔵する部品(例えばフィルタケース、燃料供給配管、ポンプ、コモンレール、インジェクタ等の燃料噴射装置の構成要素を成す部品、特に部品の燃料入口ポート)から磁性体だけを取り出すことが可能となる。これによって、仮に磁性体に大量の異物が吸着している場合であっても、その大量の異物を磁性体から取り除いたり、新品の磁性体に交換したりすることで、燃料フィルタの目詰まりを確実に防止できる。
ここで、燃料フィルタを、燃料噴射装置の構成要素を成す部品、特にインジェクタの燃料入口ポートに設置しても良い。なお、インジェクタ内部には、燃料入口ポートから油溜まり室(または制御室)に延びる燃料通路が形成されている。この場合には、インジェクタの内部に流入する燃料中に含まれる異物が燃料フィルタによって除去されるため、燃料フィルタよりも燃料流方向の下流側に設けられる油溜まり室内(または制御室内)に流入する燃料中の異物割合を減少できる。これによって、インジェクタの摺動部や噴射孔が異物による摩耗等により傷付けられたり、また、インジェクタの摺動隙間に異物が噛み込んだりすることはない。したがって、インジェクタの経時劣化(噴射孔の孔径の増大化等)が進行したり、インジェクタが故障(無噴射や連続噴射等)したりし難くなる。
本発明を実施するための最良の形態は、燃料フィルタよりも燃料流方向の下流側への異物の流出を確実に防止すると共に、燃料フィルタの目詰まりを確実に防止するという目的を、燃料フィルタに捕集された異物や燃料フィルタ付近で滞留した異物を、磁性体の磁力によって特定部位に吸着させることで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図3(a)は本発明の実施例1を示したもので、図1は燃料噴射ノズルに電磁弁を一体化したインジェクタの全体構造を示した図で、図2は燃料噴射ノズルの全体構造を示した図で、図3(a)はインジェクタのインレットポートに設置された燃料フィルタを示した図である。
本実施例は、例えば自動車等の車両に搭載された多気筒ディーゼルエンジン等の内燃機関(以下エンジンと言う)用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)に適用されている。ここで、コモンレール式燃料噴射システムは、液体燃料を加圧して高圧化する燃料供給ポンプ(サプライポンプ)と、このサプライポンプより圧送された高圧燃料を蓄圧するコモンレール(図示せず)と、このコモンレール内に蓄圧された高圧燃料をエンジンの各気筒の燃焼室内へ噴射供給するインジェクタ1とを備えている。
そして、エンジンの各気筒毎に対応して搭載されたインジェクタ1は、コモンレールより分岐する燃料供給配管(図示せず)の下流端に接続されて、エンジンの各気筒の燃焼室内への燃料噴射を行う燃料噴射ノズル2と、この燃料噴射ノズル2の弁体を開弁方向に駆動する電磁式アクチュエータとしてのインジェクタ用電磁弁(弁部材+電磁駆動部:以下電磁弁と略す)9とを備えている。ここで、本実施例のインジェクタ1は、コモンレール内に蓄圧された高圧燃料を、直接燃焼室内に霧状に噴射供給する直接噴射タイプの電磁式燃料噴射弁であって、燃料噴射ノズル2のノズルホルダ4と電磁弁9のバルブボデー(図示せず)との間にオリフィスプレート(図示せず)を挟み込んだ状態で、リテーニングナット10を電磁弁9に締め付け固定することで、燃料噴射ノズル2の密着面と電磁弁9の密着面とを所定の締結軸力で密着させることによって一体化されている。
燃料噴射ノズル2のハウジングは、ノズルボデー3とノズルホルダ4とによって構成されており、ノズルボデー3とノズルホルダ4との間にチップパッキン(図示せず)を挟み込んだ状態で、リテーニングナット5をノズルホルダ4に締め付け固定することで、ノズルボデー3の密着面とノズルホルダ4の密着面とを所定の締結軸力で密着させることによって一体化されている。ここで、ノズルボデー3の内部には、燃料噴射ノズル2の弁体を構成するノズルニードル6が往復移動自在に収容されている。また、ノズルホルダ4の内部には、ノズルニードル6を閉弁方向に付勢する付勢力を発生するコイルスプリング(図示せず)、ノズルニードル6と連動するコマンドピストン(図示せず)、およびインジェクタ1の内部に流入する燃料中に含まれる異物を除去する燃料フィルタ7が収容されている。
ノズルボデー3の軸線方向の先端側には、内部に円錐形状空間を形成する逆円錐形状のシート面(弁座:ノズルボデー3のシート面)が設けられている。このシート面には、エンジンの各気筒の燃焼室内に燃料を噴射するためのノズル噴孔部、つまり複数の噴射孔11が設けられている。そして、ノズルボデー3の内部には、チップパッキンの密着面に液密的に当接する密着面(ノズルボデー3の密着面)よりノズル噴孔部側へと真っ直ぐに延びる軸方向孔12が設けられている。また、ノズルボデー3の軸方向孔12の図示上端側には、ノズルニードル6の径大部が摺動する摺動孔(ニードルガイド部:ノズルボデー3の摺動孔)13が形成されている。
また、ノズルボデー3の軸方向孔12の中間部分には、内部に導入される燃料の油圧力がノズルニードル6およびコマンドピストンの開弁方向に作用する第1圧力室としての油溜まり室(燃料溜まり室)14が設けられている。つまり、油溜まり室14内に導入される燃料の油圧力は、ノズルニードル6をノズル噴孔部を開く方向(開弁方向)に駆動する第1ニードル駆動手段として機能する。また、ノズルボデー3の内部には、ノズルボデー3の密着面から油溜まり室14へ斜めに延びる燃料通路(燃料送出路、燃料孔)15が形成されている。また、ノズルボデー3の軸方向孔12の図示下方側の内周とノズルニードル6の外周との間には、油溜まり室14からノズル噴孔部側へと真っ直ぐに延びる燃料通路(クリアランス)16が形成されている。
ノズルホルダ4の内部、あるいはノズルホルダ4の密着面とオリフィスプレートの密着面との間には、内部に導入される燃料の油圧力がノズルニードル6およびコマンドピストンの閉弁方向に作用する第2圧力室としての制御室(図示せず)が形成されている。つまり、制御室内に導入される燃料の油圧力は、ノズルニードル6をノズル噴孔部を閉じる方向(閉弁方向)に駆動する第2ニードル駆動手段として機能する。また、ノズルホルダ4の内部には、コモンレールより分岐する燃料供給配管が液密的に接続する円管状の配管継ぎ手部21内に形成されたインレットポート(燃料入口ポート)22からチップパッキンの密着面に液密的に当接する密着面(ノズルホルダ4の密着面)へ延びる燃料通路(燃料供給路、燃料孔)23が形成されている。
なお、インレットポート22は、燃料通路23の孔径よりも大きい孔径を有し、コモンレールからインジェクタ1の内部に高圧燃料を導入する燃料供給経路の中で最も燃料流方向の上流端(開口端側)に設けられている。また、燃料通路23から制御室内に高圧燃料を導入する燃料導入路の途中には、オリフィスプレートの入口側オリフィス(図示せず)が設けられている。また、制御室から燃料系の低圧側(燃料タンク)に燃料を排出する燃料排出路の途中には、オリフィスプレートの出口側オリフィス(図示せず)が設けられている。
チップパッキンの内部には、ノズルホルダ4の密着面に液密的に当接する密着面(チップパッキンの密着面)からノズルボデー3の密着面に液密的に当接する密着面(チップパッキンの密着面)へ延びる燃料通路(図示せず)が設けられている。この燃料通路は、ノズルホルダ4の燃料通路23とノズルボデー3の燃料通路15とを連通する燃料中継路である。また、チップパッキンの図示下端部には、ノズルニードル6のリフト量がフルリフト量(最大リフト量)に到達した際に、ノズルニードル6の径大部の環状端面を係止して、この部位より開弁方向へのノズルニードル6の移動を規制する円環状の規制壁(規制面)が設けられている。
ノズルニードル6は、ノズルボデー3のシート面に着座、離座して、ノズル噴孔部(複数の噴射孔11)を閉塞、開放する。このノズルニードル6の先端部には、概略1段または概略2段の円錐形状面が設けられており、1つの円錐形状面または2つの円錐形状面間に設けられる円環状の稜線(エッジ)には、ノズルボデー3のシート面に液密的に接触(着座)するシート部(ノズルニードル6のシート部)が形成されている。また、ノズルニードル6の図示上端側には、ノズルボデー3の摺動孔13内を往復移動自在に摺動する径大部(ニードル摺動部)が設けられている。
そして、ノズルニードル6の径大部より図示上方側には、径大部よりも外径の小さい円柱形状のニードル頭部24が一体的に形成されている。このニードル頭部24の外周には、ノズルニードル6をノズル噴孔部(複数の噴射孔11)を閉じる方向(閉弁方向)に付勢するコイルスプリングの一端を保持するスプリングガイド(図示せず)が嵌合固定されている。また、ニードル頭部24の図示上端部には、コマンドピストンが当接している。これにより、スプリングガイドおよびコマンドピストンは、ノズルニードル6と一体的に軸線方向に往復移動する。
燃料フィルタ7は、図3(a)に示したように、インジェクタ1のインレットポート22の内部に設置されたフィルタ部材であって、例えばステンレス鋼等の金属材料によって形成された円筒状の多孔フィルタ31、およびこの多孔フィルタ31の燃料流方向の下流端に結合された円板状の磁石(マグネット)32等によって構成されている。なお、マグネット32の代わりに、多孔フィルタ31の少なくとも一部を磁性材料によって形成しても良い。
多孔フィルタ31は、インジェクタ1の内部(少なくともインジェクタ内部に設けられる制御室、油溜まり室14およびノズル噴孔部等)に流入する燃料中に含まれる異物を捕捉するフィルタ本体(円筒部)33、およびこの円筒部33の燃料流方向の上流端に一体的に設けられた鍔状部34等を有している。円筒部33の半径方向の内径側、つまり円筒部33の内部には、インジェクタ1のインレットポート22の開口端側(図示右側)から燃料が導入される内径側空間(内部空間)35が形成されている。また、円筒部33には、多数の微小孔36が半径方向に貫通している。また、円筒部33の半径方向の外径側、つまり円筒部33の外周面とインレットポート22の通路壁面との間には、内径側空間35から多数の微小孔36を経由して燃料が導入される外径側空間(円筒空間)37が形成されている。
鍔状部34は、円筒部33の軸線方向の一端側(燃料流方向の上流側)の外周面より半径方向の外方側に円環状に突出するように設けられている。そして、鍔状部34の外周部は、インレットポート22の通路壁面に圧入嵌合されている。これにより、燃料フィルタ7がインレットポート22の通路壁面に強固に保持固定される。そして、内径側空間35の軸線方向の一端側(燃料流方向の上流側)は、円筒部33の軸線方向の一端側の環状端面で開口しており、燃料フィルタ7の燃料入口として機能する。また、内径側空間35の軸線方向の他端側(燃料流方向の下流側)は、円筒部33の軸線方向の他端側の環状端面で開口しているが、マグネット32により液密的に塞がれている。
そして、多数の微小孔36は、除去を希望する異物よりも孔径が小さく、円筒部33の周方向に所定の間隔で設けられている。また、微小孔36は、円筒部33の内周面と外周面とを連通するように、つまり円筒部33の半径方向に多数形成されている。なお、多数の微小孔36を螺旋状に設置しても良い。そして、外径側空間37の軸線方向の一端側(燃料流方向の上流側)は、鍔状部34により塞がれている。また、外径側空間37の軸線方向の他端側(燃料流方向の下流側)は、多孔フィルタ31の軸線方向の他端側の環状端面で開口しており、燃料フィルタ7の燃料出口として機能する。
マグネット32は、円板状に形成された磁性体であって、多数の微小孔36よりも燃料流方向の下流側に離れた位置に配置されている。このマグネット32の板厚方向の一端面(燃料流方向の上流側端面)は、磁力によって異物を吸着して捕集する特定部位(異物吸着部)として機能する。また、マグネット32の半径方向の外径側端部は、多孔フィルタ31の円筒部33の軸線方向の他端側の環状端面に溶接等の結合手段を用いて結合されている。これにより、マグネット32が多孔フィルタ31の環状端面に強固に保持固定される。このマグネット32は、板厚方向(図示左右方向)の両端部の極性が互いに逆向きになるようにN極とS極とが平行着磁されている。また、マグネット32は、平面形状が円形状で、例えばサマリウム−コバルト(Sm−Co)磁石、ネオジウム(Nd)磁石等の希土類磁石、アルニコ磁石、フェライト磁石が用いられ、長期間磁力を安定して発生し続ける平板状の永久磁石である。
電磁弁9は、ノズルニードル6を、ノズル噴孔部(複数の噴射孔11)を開く方向(開弁方向)に駆動する電磁式アクチュエータである。そして、電磁弁9は、オリフィスプレートの出口側オリフィス(弁孔)を開閉する弁部材(弁体)と、励磁電流を供給することにより弁部材を開弁方向に吸引する磁気吸引力を発生するソレノイドコイルを有する電磁駆動部とから構成されており、電磁弁駆動回路(インジェクタ駆動回路)を介してエンジン制御ユニット(以下ECUと呼ぶ)から印加されるパルス状のインジェクタ駆動電流(励磁電流)に応じて、出口側オリフィスを開閉制御できるように構成されている。
[実施例1の作用]
次に、本実施例のインジェクタ1の作用を図1ないし図3(a)に基づいて簡単に説明する。
ここで、インジェクタ1からエンジンの各気筒の燃焼室内への燃料の噴射量および噴射時期は、ノズルボデー3の摺動孔13内に摺動自在に収容されたノズルニードル6と連動するコマンドピストンの動作制御を行う制御室内の燃料圧力を増減制御する電磁弁9への通電および通電停止によって制御される。すなわち、電磁弁9を開弁駆動して出口側オリフィスを開放し、制御室内の燃料を燃料系の低圧側(燃料タンク)に溢流することで、油溜まり室14内の油圧力が、制御室内の油圧力とコイルスプリングの付勢力との合力よりも大きくなる。これにより、ノズルニードル6が開弁して、コモンレール内に蓄圧された燃料がノズルボデー3の先端側に設けられた噴射孔11よりエンジンの各気筒の燃焼室内に噴射供給される。
そして、サプライポンプから圧送供給された高圧燃料を蓄圧するコモンレールより分岐する燃料供給配管からインジェクタ1の内部に供給された燃料は、インジェクタ1のインレットポート22の開口端から流入する。インレットポート22内に流入した燃料は、燃料フィルタ7の燃料入口から多孔フィルタ31の円筒部33の内周側の内径側空間35に流入する。そして、内径側空間35に流入した燃料は、円筒部33に形成された多数の微小孔36のいずれかに流入する。そして、多数の微小孔36のいずれかを通過した燃料は、多孔フィルタ31の円筒部33の外周側の外径側空間37に流入する。そして、外径側空間37に流入した燃料は、燃料フィルタ7の燃料出口から流出して燃料通路23に流入する。このとき、燃料中に含まれる異物(不純物)は、多数の微小孔36の孔径よりも大きいため、多数の微小孔36を通過することができないので、多孔フィルタ31の円筒部33の内周側で捕捉される。この捕捉された異物は、燃料の流動によりマグネット32の一端面(燃料流方向の上流側端面)付近に捕集される。
ここで、サプライポンプの各摺動部を潤滑する目的で、サプライポンプの各摺動部に燃料を循環供給している。このため、燃料には、金属部品同士(例えばプランジャとシリンダと)の摺動摩耗によって発生したスラッジ、摩擦鉄粉およびカーボン等の異物(鉄系金属異物)が混入する可能性がある。この燃料中に含まれる異物は、燃料フィルタ7の燃料入口から多孔フィルタ31の円筒部33の内周側の内径側空間35に流入すると、マグネット32の一端面(燃料流方向の上流側端面)に吸着される。これにより、微小孔36の孔径よりも大きい異物(金属異物を含む)、および微小孔36の孔径よりも小さい金属異物がインジェクタ1のインレットポート22内に設置された燃料フィルタ7の多孔フィルタ31およびマグネット32によって除去されて、インジェクタ1の内部、例えば噴射孔11側または制御室側または摺動部に向かう燃料が清浄化される。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の燃料フィルタ7においては、多数の微小孔36に到達する前の異物または多孔フィルタ31の円筒部33の内周側で一旦捕捉された異物をマグネット32の磁力によってマグネット32の一端面(特定部位)に吸着させることができる。また、インジェクタ1のインレットポート22に燃料フィルタ7を設置することにより、インジェクタ1の内部に流入する燃料中に含まれる異物が燃料フィルタ7によって除去されるため、燃料フィルタ7よりも燃料流方向の下流側に設けられる油溜まり室14内および制御室内に流入する燃料中の異物割合を減少することができる。
これによって、燃料フィルタ7よりも燃料流方向の下流側への異物の流出を確実に防止できるので、インジェクタ1の摺動部(例えばノズルボデー3の摺動孔13とノズルニードル6の径大部との間)や噴射孔11が異物による摩耗等により傷付けられたり、また、インジェクタ1の摺動隙間(例えばノズルボデー3の摺動孔13とノズルニードル6の径大部との間や、ノズルボデー3のシート面とノズルニードル6のシート部との間)に異物が噛み込んだりすることはない。
したがって、インジェクタ1の経時劣化(噴射孔11の孔径の増大化)が進行したり、インジェクタ1が故障(無噴射や連続噴射等)したりし難くなる。また、マグネット32の磁力によって多数の微小孔36とは離れた位置、つまりマグネット32の一端面(特定部位)近傍に異物を捕集することで、多孔フィルタ31の微小孔36の目詰まりを確実に防止できるので、多孔フィルタ31の微小孔36を通過する燃料の圧力損失が増大することはなく、インジェクタ1の噴射量特性の悪化を抑制することができる。
図3(b)は本発明の実施例2を示したもので、インジェクタのインレットポートに設置された燃料フィルタを示した図である。
本実施例の燃料フィルタ7は、図3(b)に示したように、インジェクタ1のインレットポート22の内部に設置されており、円筒状の多孔フィルタ41、およびこの多孔フィルタ41の燃料流方向の下流端に結合された円環板状の磁石(マグネット)42等によって構成されている。なお、マグネット42の代わりに、多孔フィルタ41の少なくとも一部を磁性材料によって形成しても良い。
多孔フィルタ41は、燃料中に含まれる異物を捕捉するフィルタ本体(円筒部)43、およびこの円筒部43の燃料流方向の上流端に一体的に設けられた閉塞部44等を有している。円筒部43の半径方向の外径側、つまり円筒部43の外周面とインレットポート22の通路壁面との間には、インジェクタ1のインレットポート22の開口端側(図示右側)から燃料が導入される外径側空間(円筒空間)45が形成されている。また、円筒部43には、多数の微小孔46が半径方向に貫通している。また、円筒部43の半径方向の内径側、つまり円筒部43の内部には、外径側空間45から多数の微小孔46を経由して燃料が導入される内径側空間(内部空間)47が形成されている。
閉塞部44は、円筒部43の軸線方向の一端側(燃料流方向の上流側)を閉塞している。そして、外径側空間45の軸線方向の一端側(燃料流方向の上流側)は、多孔フィルタ41の軸線方向の一端側の環状端面で開口しており、燃料フィルタ7の燃料入口として機能する。また、外径側空間45の軸線方向の他端側(燃料流方向の下流側)は、多孔フィルタ41の軸線方向の他端側の環状端面で開口しているが、マグネット42により液密的に塞がれている。そして、内径側空間47の軸線方向の一端側(燃料流方向の上流側)は、閉塞部44により塞がれている。また、内径側空間47の軸線方向の他端側(燃料流方向の下流側)は、円筒部43の軸線方向の他端側の環状端面で開口しており、燃料フィルタ7の燃料出口として機能する。
マグネット42は、円環板状に形成された磁性体であって、多数の微小孔46よりも燃料流方向の下流側に離れた位置に配置されている。このマグネット42の板厚方向の一端面(燃料流方向の上流側端面)は、磁力によって異物を吸着して捕集する特定部位(異物吸着部)として機能する。そして、マグネット42の半径方向の内径側端部は、多孔フィルタ41の円筒部43の軸線方向の他端側の環状端面に溶接等の結合手段を用いて結合されている。これにより、マグネット42が多孔フィルタ41の環状端面に強固に保持固定される。また、マグネット42の外周部は、インレットポート22の通路壁面に圧入嵌合されている。これにより、燃料フィルタ7がインレットポート22の通路壁面に強固に保持固定される。
そして、インジェクタ1のインレットポート22内に流入した燃料は、燃料フィルタ7の燃料入口から多孔フィルタ41の円筒部43の外周側の外径側空間45に流入する。そして、外径側空間45に流入した燃料は、外径側空間45の軸線方向の他端側がマグネット42により塞がれているため、円筒部43に形成された多数の微小孔46のいずれかに流入する。そして、多数の微小孔46のいずれかを通過した燃料は、多孔フィルタ41の円筒部43の内周側の内径側空間47に流入する。そして、内径側空間47に流入した燃料は、燃料フィルタ7の燃料出口から流出して燃料通路23に流入する。
そして、燃料中に含まれる異物(不純物)は、多孔フィルタ41の円筒部43の外周側で捕捉される。この捕捉された異物は、燃料の流動によりマグネット42の一端面付近に捕集される。また、燃料中に含まれる金属異物は、燃料フィルタ7の燃料入口から多孔フィルタ41の円筒部43の外周側の外径側空間45に流入すると、マグネット42の一端面に吸着される。これにより、微小孔46の孔径よりも大きい異物(金属異物を含む)、および微小孔46の孔径よりも小さい金属異物がインジェクタ1のインレットポート22内に設置された燃料フィルタ7の多孔フィルタ41およびマグネット42によって除去される。
図4(a)は本発明の実施例3を示したもので、インジェクタのインレットポートに設置された燃料フィルタを示した図である。
本実施例の燃料フィルタ7は、図4(a)に示したように、例えば鉄系の軟質磁性材料によって形成された磁性体よりなる多孔フィルタ51のみによって構成されている。すなわち、燃料フィルタ7は、全体が永久磁石により形成されている。多孔フィルタ51は、インレットポート22の通路壁面に圧入嵌合される鍔状部52、燃料中に含まれる異物を捕捉するフィルタ本体(円筒部)53、およびこの円筒部53の軸線方向の他端側(燃料流方向の下流側)を閉塞する閉塞部54等を有している。また、円筒部53の半径方向の内径側には、インジェクタ1のインレットポート22の開口端側(図示右側)から燃料が導入される内径側空間(内部空間)55が形成されている。また、円筒部53の半径方向の外径側には、内径側空間55から多数の微小孔56を経由して燃料が導入される外径側空間(円筒空間)57が形成されている。この場合には、実施例1よりも部品点数を削減でき、低コスト化を図ることができる。
図4(b)は本発明の実施例4を示したもので、インジェクタのインレットポートに設置された燃料フィルタを示した図である。
本実施例の燃料フィルタ7は、図4(b)に示したように、例えば鉄系の軟質磁性材料によって形成された磁性体よりなる多孔フィルタ61のみによって構成されている。すなわち、燃料フィルタ7は、全体が永久磁石により形成されている。多孔フィルタ61は、インレットポート22の通路壁面に圧入嵌合される鍔状部62、燃料中に含まれる異物を捕捉するフィルタ本体(円筒部)63、およびこの円筒部63の軸線方向の一端側(燃料流方向の上流側)を閉塞する閉塞部64等を有している。また、円筒部63の半径方向の外径側には、インジェクタ1のインレットポート22の開口端側(図示右側)から燃料が導入される外径側空間(円筒空間)65が形成されている。また、円筒部63の半径方向の内径側には、外径側空間65から多数の微小孔66を経由して燃料が導入される内径側空間(内部空間)67が形成されている。この場合には、実施例2よりも部品点数を削減でき、低コスト化を図ることができる。
図5(a)は本発明の実施例5を示したもので、インジェクタのインレットポートに設置された燃料フィルタを示した図である。
本実施例の燃料フィルタ7は、図5(a)に示したように、例えば鉄系の軟質磁性材料によって形成された磁性体よりなる多孔フィルタ51と、この多孔フィルタ51の軸線方向の一端面(燃料流方向の上流端面)に着脱自在に組み付けられる磁石(マグネット)71とによって構成されている。多孔フィルタ51は、実施例3と同一の形状に形成されている。そして、マグネット71は、多孔フィルタ51に磁束を通過させることで多孔フィルタ51を磁化させる永久磁石であって、多数の微小孔56よりも燃料流方向の上流側に離れた位置に配置されている。このマグネット71は、多孔フィルタ51の鍔状部52に吸着する円板状部72、およびこの円板状部72の中央部より軸線方向の他端側(燃料流方向の下流側)に延長された軸状部73等を有している。
円板状部72には、インジェクタ1のインレットポート22の開口端側(図示右側)と多孔フィルタ51の円筒部53の内周側の内径側空間55とを連通する複数の貫通孔74が形成されている。これらの貫通孔74は、燃料フィルタ7の燃料入口として機能する。そして、円板状部72の板厚方向の一端面(燃料流方向の上流側端面)は、磁力によって異物を吸着して捕集する特定部位(異物吸着部)として機能する。また、円板状部72の板厚方向の他端面(燃料流方向の下流側端面)は、多孔フィルタ51の鍔状部52の一端面に磁力によって吸着している。これにより、マグネット71が多孔フィルタ51の鍔状部52の一端面に着脱自在に保持される。軸状部73は、円板状部72の中央部より内径側空間55内に突出している。このため、軸状部73の外周面と多孔フィルタ51の円筒部53の内周面との間には、断面コの字状の内径側空間55が形成されている。
ここで、多孔フィルタ51は、マグネット71の磁力によって磁化されるため、多孔フィルタ51全体も磁石となり得る。これにより、多孔フィルタ51は、マグネットフィルタとしての機能も有する。また、本実施例の燃料フィルタ7は、多孔フィルタ51よりもインジェクタ1のインレットポート22の開口端側にマグネット71が設置されているので、インジェクタ1のインレットポート22の開口端からマグネット71だけを取り出すことが可能となる。これによって、仮にマグネット71に大量の金属異物が吸着している場合であっても、その大量の金属異物をマグネット71から取り除いたり、新品のマグネット71に交換したりすることで、多孔フィルタ51の目詰まりを確実に防止できる。
図5(b)は本発明の実施例6を示したもので、インジェクタのインレットポートに設置された燃料フィルタを示した図である。
本実施例の燃料フィルタ7は、図5(b)に示したように、例えば鉄系の軟質磁性材料によって形成された磁性体よりなる多孔フィルタ61と、この多孔フィルタ61の軸線方向の一端面(燃料流方向の上流端面)に着脱自在に組み付けられる磁石(マグネット)91とによって構成されている。多孔フィルタ61は、実施例4と同一の形状に形成されている。そして、マグネット91は、多孔フィルタ61に磁束を通過させることで多孔フィルタ61を磁化させる永久磁石であって、多数の微小孔66よりも燃料流方向の上流側に離れた位置に配置されている。このマグネット91は、多孔フィルタ61の閉塞部64に吸着する円板状部92、およびこの円板状部92の半径方向の外径側端部より軸線方向の他端側(燃料流方向の下流側)に延長された円筒状部93等を有している。
円板状部92の板厚方向の一端面(燃料流方向の上流側端面)は、磁力によって異物を吸着して捕集する特定部位(異物吸着部)として機能する。また、円板状部92の板厚方向の他端面(燃料流方向の下流側端面)は、多孔フィルタ61の閉塞部64の一端面に磁力によって吸着している。これにより、マグネット91が多孔フィルタ61の閉塞部64の一端面に着脱自在に保持される。
円筒状部93は、円板状部92の半径方向の外径側端部より外径側空間65内に突出している。このため、円筒状部93の外周面とインレットポート22の通路壁面との間には、外径側空間65のうちの最も半径方向の外径側の円筒空間95が形成され、また、多孔フィルタ61の円筒部63の外周面と円筒状部93の内周面との間には、外径側空間65のうちの最も半径方向の内径側の円筒空間97が形成されている。また、円筒空間95と円筒空間97とは、連通路96によって連通している。
ここで、多孔フィルタ61は、実施例5と同様に、マグネットフィルタとしての機能も有する。また、本実施例の燃料フィルタ7は、多孔フィルタ61よりもインジェクタ1のインレットポート22の開口端側にマグネット91が設置されているので、実施例5と同様に、インジェクタ1のインレットポート22の開口端からマグネット91だけを取り出すことが可能となる。これによって、仮にマグネット91に大量の金属異物が吸着している場合であっても、その大量の金属異物をマグネット91から取り除いたり、新品のマグネット91に交換したりすることで、多孔フィルタ61の目詰まりを確実に防止できる。
[変形例]
本実施例では、本発明の燃料フィルタを備えた燃料噴射装置を、サプライポンプから圧送供給された高圧燃料をコモンレール内に蓄圧し、このコモンレール内に蓄圧した高圧燃料を、エンジンの各気筒の燃焼室内に噴射供給するコモンレール式燃料噴射システムに適用した例を説明したが、本発明の燃料フィルタを備えた燃料噴射装置を、列型燃料噴射ポンプや分配型燃料噴射ポンプ等の燃料噴射ポンプからインジェクタの内部に燃料が直接圧送され、インジェクタ(燃料噴射弁)からエンジンの各気筒の燃焼室内に燃料を噴射供給する内燃機関用燃料噴射装置に適用しても良い。
本実施例では、内燃機関の気筒に燃料を噴射供給するインジェクタとして、内燃機関の気筒の燃焼室内に燃料を噴射供給する電磁式燃料噴射弁を採用したが、インジェクタとして内燃機関の気筒の燃焼室内に燃料を噴射供給する圧電方式の燃料噴射弁を採用しても良い。また、インジェクタとして内燃機関の気筒または吸気ポートまたは吸気バルブに燃料を噴射供給するガソリンエンジン用のフューエルインジェクタに適用しても良い。
また、本実施例では、燃料フィルタをインジェクタ1のインレットポート22に設置しているが、燃料フィルタをインジェクタ1の摺動部よりも燃料流方向の上流側であればインジェクタ1の内部のいずれの箇所に設置しても良い。また、燃料フィルタをサプライポンプ等の燃料供給ポンプ、列型燃料噴射ポンプや分配型燃料噴射ポンプ等の燃料噴射ポンプ、コモンレール、燃料供給配管に設置しても良い。また、燃料フィルタをフィルタケース内に保持し、そのフィルタケースを燃料通路内に挿入するようにしても良い。また、本実施例では、フィルタ本体として円筒部を有する多孔フィルタを用いたが、シート状のメッシュフィルタ等のフィルタエレメントを用いても良い。
本実施例では、マグネットや多孔フィルタ等の磁性体を永久磁石によって構成しているが、円管状の配管継ぎ手部21等の燃料配管の周囲にソレノイドコイルを巻回して、このソレノイドコイルを通電して磁性体を磁化し、この磁性体を、金属異物を吸着する電磁石または電磁式マグネットフィルタとしても良い。
本実施例では、本発明の燃料フィルタ7を、インジェクタ内部に設けられる制御室、油溜まり室14およびノズル噴孔部等に流入する燃料中に含まれる異物を捕捉するように構成しているが、本発明の燃料フィルタ7を、インジェクタ内部に設けられる制御室、油溜まり室14、ノズル噴孔部、燃料通路23等のうちのいずれか1つ以上の箇所に流入する燃料中に含まれる異物を捕捉するように構成しても良い。
本実施例では、ノズルボデー3とノズルホルダ4との間にチップパッキンを挟み込んだ状態で、リテーニングナット5をノズルホルダ4の外周に締め付け固定することで、ノズルボデー3の密着面とノズルホルダ4の密着面とを所定の締結軸力で密着させることによって一体化しているが、ノズルボデー3とノズルホルダ4との間に挟み込まれるチップパッキンを廃止しても良い。
なお、燃料通路23の燃料流方向の下流端が、ノズルホルダ4の内部にて図示上下方向に分岐していても良い。この場合、燃料通路23の燃料流方向の下流端で分岐した一方の燃料通路は、オリフィスプレートの入口側オリフィスを介して、ノズルホルダ4の内部にてノズルニードル6と一体的に動作するコマンドピストンの背面側に設けられた制御室に連通する。また、燃料通路23の燃料流方向の下流端で分岐した他方の燃料通路は、ノズルボデー3の燃料通路15を介して、ノズルニードル6の受圧面側に設けられた油溜まり室14に連通する。
燃料噴射ノズルに電磁弁を一体化したインジェクタの全体構造を示した概略図である(実施例1)。 燃料噴射ノズルの全体構造を示した断面図である(実施例1)。 (a)は燃料フィルタを示した断面図で(実施例1)、(b)は燃料フィルタを示した断面図である(実施例2)。 (a)は燃料フィルタを示した断面図で(実施例3)、(b)は燃料フィルタを示した断面図である(実施例4)。 (a)は燃料フィルタを示した断面図で(実施例5)、(b)は燃料フィルタを示した断面図である(実施例6)。
符号の説明
1 インジェクタ(燃料噴射弁)
2 燃料噴射ノズル
3 ノズルボデー
4 ノズルホルダ
6 ノズルニードル(弁体)
7 燃料フィルタ
9 電磁弁
14 インジェクタの油溜まり室
15 インジェクタの燃料通路
22 インジェクタのインレットポート(燃料入口ポート)
31 多孔フィルタ
32 マグネット(磁性体、磁石)
33 円筒部(フィルタ本体)
36 微小孔
41 多孔フィルタ
42 マグネット(磁性体、磁石)
43 円筒部(フィルタ本体)
46 微小孔
51 多孔フィルタ(磁性体)
53 円筒部(フィルタ本体)
56 微小孔
61 多孔フィルタ(磁性体)
63 円筒部(フィルタ本体)
66 微小孔
71 マグネット(磁性体、磁石)
91 マグネット(磁性体、磁石)

Claims (5)

  1. 燃料を噴射供給するインジェクタの内部に流入する燃料中に含まれる異物を除去する燃料フィルタにおいて、
    磁力により異物を吸着する磁性体を有していることを特徴とする燃料フィルタ。
  2. 請求項1に記載の燃料フィルタにおいて、
    前記磁性体は、フィルタ全体をなすことを特徴とする燃料フィルタ。
  3. 請求項1に記載の燃料フィルタにおいて、
    燃料が通過する複数の孔が形成されたフィルタ本体を有し、
    前記磁性体は、前記孔よりも燃料流方向の上流側または下流側に設置されていることを特徴とする燃料フィルタ。
  4. 請求項3に記載の燃料フィルタにおいて、
    前記磁性体は、前記フィルタ本体よりも燃料流方向の上流側に設置されていることを特徴とする燃料フィルタ。
  5. 請求項4に記載の燃料フィルタにおいて、
    前記磁性体は、前記フィルタ本体に着脱自在に組み付けられていることを特徴とする燃料フィルタ。
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