JP2006336267A - 親綱支柱システム - Google Patents

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信夫 杉山
Takuya Wakatsuki
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Abstract

【課題】 最上層作業床の親綱を張設する実質的に全工程を既存の作業床で行うことができる親綱支柱システム及び親綱張設方法を提供する。
【解決手段】 親綱支柱システムは、頂部に親綱係留手段(50)を備えた親綱支柱(20)と、親綱係留手段に係留可能な親綱(60)とから構成される。親綱支柱は、建地を遊動回転可能に保持し又は解放する上側保持具(40)及び下側保持具(30)を備える。上下の保持具は、建地を保持した状態で建地に対して上下方向に相対変位する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、親綱支柱システムに関するものであり、より詳細には、最上層の作業床に形成される単管足場用の親綱支柱システムに関するものである。
建築物又は土木構造物の建設工事に使用される仮設足場として、枠組足場及び単管足場が広く実用に供されている。枠組足場は、建枠を建込み、床付き布枠を作業用足場板として建枠の各層に架設することにより建設予定又は建設中の建物の外側に構築され、建設工事の進捗に相応して建枠を上層に順次建込むことによって上層に延長され、建設工事の完了直前の適切な時期に解体される。他方、単管足場は、建設工事の進捗に相応して単管(鋼管)を上層に順次建込む形式の仮設足場である。単管足場は、地盤面の敷板上に固定型ベース金具を所定間隔に配置し、鋼管製の建地を建込むとともに、根がらみ、腕木、布、中桟、手摺及び筋交い等を構成する鋼管を緊結金具(クランプ金具)によって緊結し、足場板を腕木上に敷設することにより組立てられる。単管足場は、枠組足場と同じく、建設工事の完了直前の適切な時期に解体される。
枠組足場及び単管足場のいずれにおいても、最上層作業床には、墜落防止用の安全措置として、親綱又は先行手摺を設ける必要が生じる。一般に、親綱は、建地に固定したクランプ金具等の鋼管用緊結金具に親綱を係留し、或いは、親綱支柱に親綱を係留することによって、最上層作業床に張設される(実開平6-56320号公報、特開平6-257279号公報、特開平5-321481号公報等)。他方、先行手摺は、最上層作業床に床上に組立てられる手摺であり、最上層作業床に親綱を張設した後、最上層作業床の作業者が手摺を組立てる方式のものと、最上層作業床の一層下の作業床(既存の作業床)の作業者が最上層床の手摺を組立てる方式のものとが知られている。後者の方式の先行手摺として、例えば、昇降式又は盛替え式の枠組足場用先行手摺(特開2003-41779号公報)、或いは、手摺支柱及び伸縮手摺から構成される盛替え式の先行手摺(特開2001-288883号公報)が知られている。この種の先行手摺は、先付手摺、手摺先行型足場とも呼ばれている。
実開平6-56320号公報 特開平6-257279号公報 特開平5-321481号公報 特開2003-41779号公報 特開2001-288883号公報
しかしながら緊結金具は、本来は、単管同士を接続するための部材であり、親綱の取元として使用することを意図したものではないことから、親綱係留手段としての緊結金具の使用は、強度又は耐久性の点で必ずしも確実なものであるとはいい難く、金具の取付け・取外しが不便である点や、足場鋼管の緊結金具と位置的に干渉する可能性、更には、上層の建地に対する金具取付け時の安全性等をも考慮すると、実用性等の面でも難点があった。
また、親綱を親綱支柱に係留する従来の親綱支柱システムでは、作業者は、支柱立設及び親綱張設の全作業を既存の作業床で遂行し難く、少なくとも作業の一部を最上層の作業床で行う必要がある。しかも、親綱支柱を用いた従来の親綱支柱システムは、枠組足場用に開発されたものであることから、単管足場には使用し難い構成のものであった。
他方、前述の昇降式又は盛替え式の先行手摺によれば、既存の作業床の作業者が最上層作業床の手摺を設置する全作業を遂行することができるが、この種の先行手摺は、主として枠組足場における使用を前提とした構成のものであることから、単管足場には使用し難い。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、最上層作業床の親綱を張設する実質的に全工程を既存の作業床(最上層作業床の一層下側の作業床)で行うことができる単管足場用の親綱支柱システム及び親綱張設方法を提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明は、単管足場の最上層作業床に親綱を張設する親綱支柱システムにおいて、
頂部に親綱係留手段を備えた親綱支柱と、
親綱係留手段に係留可能な親綱とを有し、
前記親綱支柱は、建地を遊動回転可能に保持し又は解放する上側保持具及び下側保持具を備え、
上下の保持具は、前記建地を保持した状態で該建地に対して上下方向に相対変位することを特徴とする親綱支柱システムを提供する。
本発明の上記構成によれば、親綱支柱を建地に沿って上昇させ、親綱支柱の上側保持具によって最上層作業床の建地を保持し、親綱を親綱係留手段に係留し、親綱支柱を更に上昇させ、これにより、親綱支柱及び親綱を最上層作業床のレベルに配置することができる。従って、作業者は、これらの全作業を既存の作業床で行うことができる。
好ましくは、親綱支柱は、親綱係留手段に係留した親綱に作用する牽引力によって建地を中心に回転して建地廻りに移動する。このような構成によれば、建地の外側で親綱支柱を上昇させ、親綱支柱及び親綱を最上層作業床に移設した後、親綱を緊張器等によって緊張して親綱支柱を建地廻りに回転させることにより、親綱支柱は、最上層作業床の建地の内側に移動する。
本発明は又、単管足場の最上層作業床に親綱を張設する親綱張設方法において、
頂部に親綱係留手段を備えた親綱支柱を前記最上層作業床の一層下側の作業床の建地に沿って上昇させ、前記親綱支柱の上側保持具によって最上層作業床の建地を遊動回転可能に保持する支柱移設工程と、
前記親綱を前記親綱係留手段に係留する親綱係留工程と、
前記親綱支柱を上昇させ、該親綱支柱の下側保持具によって最上層作業床の建地を遊動回転可能に保持する支柱上昇工程とを有することを特徴とする親綱張設方法を提供する。
好ましくは、親綱張設方法は、親綱支柱が建地の外側に位置する状態で上記支柱移設工程、親綱係留工程及び支柱上昇工程を行った後、親綱を緊張し、親綱の張力によって親綱支柱を建地廻りに回転させ、親綱支柱を最上層作業床の建地の内側に移動させる支柱回転工程を更に有する。
本発明によれば、最上層作業床の親綱を張設する実質的に全工程を既存の作業床(最上層作業床の一層下側の作業床)で行うことができる。
本発明の好適な実施形態において、上側保持具は、水平軸線を中心に回転可能に親綱支柱に取付けられる。このような構成によれば、上側保持具は、支柱上昇工程において、水平軸線を中心に回転変位するので、親綱支柱は、傾斜可能な状態で上昇する。建地の案内で親綱支柱が上昇する際、親綱支柱が足場構成部材に干渉したり、或いは、親綱支柱に無理な上昇抵抗が作用する状況が生じ得るが、このような状況は、親綱支柱の傾斜によって防止することができる。
好ましくは、下側保持具は、親綱の牽引力による親綱支柱の回転時に最上層作業床の足場構成部材と係合し、親綱支柱の回転を規制する回転規制手段を備える。望ましくは、回転規制手段は、下側保持具に設けられた回転規制部材からなる。上記支柱回転工程において親綱支柱が建地廻りに回転する際、回転規制部材は、最上層作業床の足場構成部材に当接し、親綱支柱の回転を制限する。
更に好ましくは、親綱支柱は、上側保持具と下側保持具との間で建地から離間するように変形し、水平な足場部材が貫通可能な開口領域が、親綱支柱の支柱本体と建地との間に形成される。このような構成によれば、最上層作業床の手摺又は中桟は、親綱支柱と建地との間に形成された開口領域を通して最上層作業床の建地に組付けることができる。
本発明の好適な実施形態において、上側及び下側保持具は夫々、建地を収容可能な凹部を有し且つ親綱支柱の支柱本体に取付けられた保持部と、凹部を開閉可能な開閉部と、開閉部を閉鎖位置に固定する係止具とを有する。好ましくは、係止具の操作部は、保持具の下側に配置される。係止具として、ボルト・ナット、バネピン、プランジャ型係止機構、或いは、グラビティロック機構等を好適に使用し得る。また、親綱係留手段は、垂直軸線を中心に回転可能に親綱支柱の支柱本体に取付けられるローラ支持部材と、親綱の下面に転動接触して親綱を支持するローラと、親綱を挿通可能な親綱挿通領域を形成する親綱係留部材とを備え、上述の支柱回転工程における建地廻りの親綱支柱の回転動作を容易にする。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
図1は、単管足場の全体構成を示す斜視図及び立面図であり、図2は、最上層作業床の構成を示す斜視図である。
単管足場1は、鋼製パイプからなる建地2、根がらみ3、布4、腕木5、手摺6、中桟7、筋交い8及び足場板9を多層(図1では、7層)に組立てた全体構成を有し、建設中の建築物Aの外壁面に沿って配置される。工具落下等を阻止する養生ネット15、16(図1(B))が、単管足場1の外面等に設けられ、単管足場1の傾倒を防止する壁つなぎ部材17が、建地2及び建築物Aを相互連結するように配設される。
単管足場1の組立初期には、敷板11が、単管足場1の配置に相応して地盤上に配置され、固定型ベース金具12が、釘等の係止具によって敷板11に固定される。根がらみ3が、緊結金具(クランプ金具)13によって建地2の最下部に緊結され、地盤レベル近傍で建地2を相互連結する。建地2は、梁間方向に約0.9〜1.2m程度、桁行方向に約1.8m程度の間隔を隔てて配置される。布4及び腕木5が緊結金具13によって建地2に緊結され、梁間方向又は桁行方向に架設される。
建築物Aが建築工事の進捗に従って順次上層に延びるにつれて、建地2は、継手金具によって順次上層に継ぎ足される。各層の布4、腕木5及び筋交い8は、緊結金具13によって建地2に順次緊結される。各層の足場板9が、腕木5の間に敷設され、作業床又は作業通路が各層に形成される。第2層より上層のレベルでは、手摺6及び中桟7が緊結金具によって建地2に緊結される。手摺6は、足場板9から90cm以上の高さに配置される。
図1に示す単管足場1では、最上層(第7層)の足場板9が既に敷設されている。図2に示す如く、最上層作業床では、足場板9から所定距離(例えば、約1〜1.5m程度)上方に突出する建地2aと、足場板9から僅かに上方に突出する建地2bとが、布4の方向に交互に配置され、建地2の最上部は、千鳥形態に配列される。なお、このような建地最上部の千鳥配列は、従来の単管足場において一般的に採用されている建地配列である。
図3は、親綱支柱20の取付け方法を示す斜視図であり、既存の作業床の作業者が親綱支柱20を最上層作業床に移設する態様が図3に示されている。
作業者は、最上層作業床の一段下層の作業床(既存の作業床)において親綱支柱20を建地2aの外側に取り付ける。同時に、作業者は、親綱60の一端に予め緊締した親綱フック61を腕木5等に係留するとともに、フック付き緊張器62のフック部分を反対側の腕木5等に係留する。
図4は、親綱支柱20の構造を示す斜視図、正面図及び側面図である。
親綱支柱20の支柱本体21は、方形断面を有する垂直な鋼製角型中空部材からなる。支柱本体21の下部は、足場内方に変形する。支柱本体21の下端部には、下側保持具30が固定される。下側保持具30は、支柱本体21の内側面(建地側の面)に配置される。支柱本体21の上部は、足場内方に直角に屈曲し、方形断面の水平アーム22を形成する。水平アーム22の先端面には、上側保持具40が水平軸線廻りに回転可能に取付けられる。親綱60を係留可能な親綱係留装置50が、水平アーム22の上面に配置される。親綱係留装置50は、垂直支軸59を中心に回転可能に水平アーム22に取付けられる。
図5(A)及び図5(C)は、下側保持具30の構造を示す平面図及び斜視図であり、図5(B)は、図5(A)のI−I線における断面図である。
図5(A)に示すように、下側保持具30は、保持部31、開閉部32、垂直支軸33、係止具34及びストッパ35から構成される。保持部31は、支柱本体21に固定され、開閉部32は、垂直支軸33に枢動可能に支持される。係止具34は、図5(A)に実線で示す閉鎖位置に開閉部32を係止し、ストッパ35は、開閉部32の枢動を規制する。
図5(B)に示すように、保持部31は、上板31a及び下板31bから構成される。支軸33及びストッパ35は、金属製リベットからなり、上板31a及び下板31bを貫通する。固定ナット37が、下板31bの下面に固定される。係止具34は、下板31bを貫通し且つ固定ナット37に螺合する六角ボルトからなる。係止具34のボルトヘッド部分は、下板31bの下側に配置され、係合具34の螺子込み又は解放の作業は、保持具30の下側から行うことができる。なお、係止具34として、バネピン、プランジャ型係止機構等の他の機構を使用しても良い。
図5(C)に示す如く、保持具30は、建地2aを受入れ可能な概ね半円形の凹部を形成する。保持具30は、建地2aを凹部内に収容した状態で開閉部32を閉鎖位置に固定することにより、建地2aに遊動回転可能且つ上下動可能に取付けられる。
足場板9に衝合可能な一対の回転規制部材36が、下板31bの下面から垂下する。回転規制部材36は、後述する如く、親綱支柱20を最上層の足場板9に位置決めする手段として機能する。
図6(A)及び図6(D)は、上側保持具40の構造を示す平面図及び斜視図であり、図6(B)及び図6(C)は、図6(A)のII−II線及びIII−III線における断面図である。
図6(A)に示す如く、上側保持具40は、保持部41、開閉部42、垂直支軸43、係止具44及びストッパ45から構成される。保持部41は、水位アーム22に回転可能に支持され、開閉部42は、垂直支軸43に枢動可能に支持される。係止具44は、図6(A)に実線で示す閉鎖位置に開閉部42を係止し、ストッパ45は、開閉部42の枢動を規制する。
図6(B)に示すように、保持部41は、上板41a及び下板41bから構成される。支軸43及びストッパ45は、金属製リベットからなり、上板41a及び下板41bを貫通する。固定ナット47が、下板41bの下面に固定される。係止具44は、下板41bを貫通し且つ固定ナット47に螺合する六角ボルトからなる。係止具44のボルトヘッド部分は、下板41bの下側に配置され、螺子込み又は解放の作業は、保持具40の下側から行うことができる。
図6(D)に示す如く、保持具40は、建地2aを受入れ可能な概ね半円形の凹部を形成する。建地2aを凹部内に収容し、開閉部42を閉鎖位置に固定することにより、保持具40を建地2aに遊動回転可能且つ上下動可能に取付けることができる。
図6(C)に示すように、保持具40の基部46には、ボルト48を挿通可能なボルト孔49が穿設され、水平アーム22の先端部24には、ボルト孔49と整列するボルト孔29が穿設される。ボルト48は、ボルト孔49、29を貫通し、ナット48aが、適度の締結力でボルト48に螺着する。
図7は、水平アーム22廻りの構造を示す拡大斜視図である。
上側保持具40は、水平アーム22の先端部に支持され、ボルト48の水平中心軸線を中心に回転する。水平アーム22の上面には、親綱係留装置50の基部51が垂直支軸59によって取付けられる。基部51は、垂直支軸59の中心軸線を中心に回転する。基部51は、対をなすローラ支持板51a、51bを有し、ローラ52の支軸55が、ローラ支持板51a、51bによって水平に支持される。ローラ52は、支軸55によって回転可能に支持される。親綱係留装置50は、U字形の親綱係留部材53、54を備える。親綱係留部材53、54の脚部53a、54aが、ローラ支持板51a、51bに夫々固定される。親綱係留部材53、54の水平部分53b、54bが脚部53a、54aの上端部に連接し、互いに対向するように水平且つ逆方向に延びる。垂下部分53c、54cが、水平部分53b、54bの先端から垂下し、所定の位置で終端する。垂下部分53c、54cの下側には、親綱60を挿入可能な間隙が形成される。
親綱係留装置50は、親綱係留部材53、54及びローラ52によって親綱挿通領域56を画成する。親綱挿通領域56に挿入された親綱60(破線で示す)は、親綱係留部材53、54によって脱落を阻止され、親綱挿通領域56内に保持される。親綱60は、ローラ52の周面に支持され、ローラ52の遊動回転によって線材長の方向に相対移動する。
このように構成された親綱支柱20を建地2aに取付ける際、作業者は、上側保持具40の開閉部42を開放した状態で、親綱支柱20を建地2aの外側で持上げ、上側保持具40を最上層作業床の緊結金具13よりも上方に上昇させる。次いで、作業者は、保持具40の半円形凹部内に建地2aを収容し、開閉部42の閉鎖位置に枢動させ、係止具44によって開閉部42を閉鎖位置に係止する。この状態が図3に示されており、係止具44は、保持具40の下側から締付けることができる。作業者が親綱支柱20から手を離すと、上側保持具40は、緊結金具13又は足場板9上に着座する。親綱支柱20は、最上層作業床に引っ掛かかった状態で静止し、親綱支柱20の自重は、緊結金具13又は足場板9によって支持される。
引き続き、作業者は、親綱60を最上層作業床に張設する作業を既存床から行う。以下、親綱支柱20を用いた親綱60の張設方法について図8〜図11を参照して説明する。
図8〜図11は、親綱60の張設方法を段階的に示す斜視図である。
作業者は、図3に示すように親綱支柱20、親綱フック61及びフック付き緊張器62を建地2a及び腕木5等に取付けた後、図8に示す如く、親綱60を親綱支柱20の親綱係留装置50に係留する。なお、親綱支柱20は、最上層作業床から上方に比較的大きく突出した建地2、即ち、建地2aのみに取付けられる。本例では、親綱支柱20は、2本の建地2aに取付けられ、親綱支柱20は、支柱スパンSに対し、2スパン(2S)の間隔で配置される。2本の建地2aの両側には、控綱部分65(図11)を張設可能な領域が確保される。
図8に示すように、作業者は、一方の建地2a(親綱フック61の側の建地)の親綱支柱20に親綱60を係留した後、布4に沿って親綱60を延ばし、建地2bの内側を通す。次いで、作業者は、他方の建地2a(フック付き緊張器62の側の建地)の親綱支柱20に親綱60を係留し、親綱60の先端部をフック付き緊張器62の親綱連結部に係留する。図8に部分拡大して示すように、親綱6は、建地2aの足場側を通って親綱係留装置50の反対側に廻り込み、逆側の開口から親綱挿通領域56に貫通する。
作業者は、このようにして親綱支柱20及び親綱60をセッティングした後、図9に示す如く、親綱支柱20を上昇させ、下側保持具30を最上層作業床の緊結金具13よりも上方に上昇させる。親綱支柱20の上昇時に生じ得る下側保持具30と腕木5との干渉は、親綱支柱20の上昇時に支柱本体21を若干傾斜させることにより、回避することができる。ボルト48(図7)の水平軸線を中心に回転する上側保持具40の構成は、このような支柱本体21の傾斜を可能にする。
次いで、作業者は、保持具30の半円形凹部内に建地2aを収容し、開閉部32の閉鎖位置に枢動させ、係止具34によって開閉部32を閉鎖位置に係止する。係止具34は、保持具30の下側から締付けることができる。図9に部分拡大して示すように、作業者が親綱支柱20から手を離すと、下側保持具30又は回転規制部材36は、緊結金具13又は足場板9に着座する。かくして、親綱支柱20は、最上層作業床に移設された状態で静止し、親綱支柱20の自重は、緊結金具13又は足場板9によって支持される。
図10には、親綱支柱20を最上層作業床に上昇させた状態が示されている。フック付き緊張器62の側の親綱支柱20として図10に示すように、この状態では、親綱支柱20は、建地足場の外側に位置し、親綱60は、未だ弛緩状態である。
フック付き緊張器62は、手動操作によって親綱60に張力を付与する親綱緊張手段(図示せず)を構成し、作業者は、フック付き緊張器62を用いて親綱60を緊張する。親綱60を緊張することにより、親綱の張力が牽引力として親綱係留装置50に作用する。前述の如く、親綱60を親綱係留装置50に逆向きに挿通したことから、緊張時の牽引力は、親綱支柱20の回転力に転換する。この結果、足場の外側に位置していた親綱支柱20は、図10に部分拡大して示すように、建地2a廻りに回転し、建地2aの内側に移動する。
親綱支柱20が足場の内側に回転変位する際、下側保持具30の回転規制部材36は、図11に部分拡大して示すように、足場板9に衝合し、この結果、親綱支柱20の回転角度は、約180度に制限される。従って、親綱支柱20は、建地2aの内側(足場板9の側)に静止するとともに、所望の位置に正確に位置決めされる。親綱60は、図11に示す如く、最上層作業床において緊張し、建地2aの間に水平に延びるとともに、2本の建地2aの両側に緊張状態の控綱部分65を形成する。
このような親綱支柱システムによれば、作業者は、最上層作業床に親綱60を張設する全作業を既存の作業床において完了することができる。
しかも、親綱60が、建地2aの内側に位置するので、不意の落下等の事態が生じた場合であっても、落下体を懸吊する親綱60は、2スパン(2S)程度の支点間距離の範囲で下方変位するにすぎない。これは、落下体に作用する衝撃等を緩和し又は軽減する上で有利である。
また、親綱支柱20は、上下の保持具30、40の間で建地2aから離間するように変形し、手摺6及び中桟7が貫通可能な開口領域23が、図10に示すように支柱本体21と建地2aとの間に形成される。このため、最上層作業床の手摺6及び中桟7は、図11に破線で示すように、開口領域23を通して最上層作業床の建地2に組付けることができる。
以上、本発明の好適な実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が可能である。
例えば、上記実施例では、2スパンの親綱について説明したが、3スパン以上の親綱を本発明に従って張設しても良い。
また、親綱支柱は、上下の保持具に加えて、支柱本体の中間部分に配置された中間レベルの保持具を更に備えても良い。
更には、下側保持具を上側保持具と同様、水平軸線廻りに回転可能に構成しても良い。
本発明は、建築、土木、大型設備、大型工作機械等の建設、組立又は維持・管理のための単管足場に親綱を張設する親綱支柱システム及び親綱張設方法として使用される。所望により、本発明の親綱支柱システム及び親綱張設方法を枠組足場に適用しても良い。本発明の親綱支柱システム及び親綱張設方法によれば、最上層作業床に親綱を張設する全作業を既存の作業床の作業者が行うことができる。
単管足場の全体構成を示す斜視図及び立面図である。 親綱支柱システムを施工すべき最上層作業床の構成を示す斜視図である。 親綱支柱を最上層作業床に移設する支柱移設工程を示す斜視図である。 親綱支柱の構造を示す斜視図、正面図及び側面図である。 下側保持具の構造を示す平面図、部分断面図及び斜視図である。 上側保持具の構造を示す平面図、部分断面図及び斜視図である。 親綱支柱の水平アーム廻りの構造を示す斜視図である。 親綱の張設方法を示す斜視図であり、親綱を親綱支柱に掛け渡す親綱係留工程が示されている。 親綱の張設方法を示す斜視図であり、親綱支柱を最上層の作業床に上昇させる支柱上昇工程が示されている。 親綱の張設方法を示す斜視図であり、親綱を牽引して親綱支柱を回転させる支柱回転工程が示されている。 最上層作業床の親綱張設を完了した状態を示す斜視図である。
符号の説明
1 単管足場
2(2a、2b) 建地
4 布
5 腕木
9 足場板(作業床)
13 緊結金具
20 親綱支柱
21 支柱本体
22 水平アーム
30 下側保持具
40 上側保持具
50 親綱係留装置
60 親綱

Claims (10)

  1. 単管足場の最上層作業床に親綱を張設する親綱支柱システムにおいて、
    頂部に親綱係留手段を備えた親綱支柱と、
    親綱係留手段に係留可能な親綱とを有し、
    前記親綱支柱は、建地を遊動回転可能に保持し又は解放する上側保持具及び下側保持具を備え、
    上下の保持具は、前記建地を保持した状態で該建地に対して上下方向に相対変位することを特徴とする親綱支柱システム。
  2. 前記親綱支柱は、前記親綱係留手段に係留した前記親綱に作用する牽引力によって前記建地を中心に回転して建地廻りに移動することを特徴とする請求項1に記載の親綱支柱システム。
  3. 前記上側保持具は、水平軸線を中心に回転可能に前記親綱支柱に取付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の親綱支柱システム。
  4. 前記親綱支柱の支柱本体は、前記上側保持具と前記下側保持具との間で前記建地から離間するように変形し、水平な足場部材が貫通可能な開口領域が、前記支柱本体と前記建地との間に形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の親綱支柱システム。
  5. 前記親綱係留手段は、垂直軸線を中心に回転可能に前記親綱支柱の支柱本体に取付けられるローラ支持部材と、前記親綱の下面に転動接触して該親綱を支持するローラと、前記親綱を挿通可能な親綱挿通領域を形成する親綱係留部材とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の親綱支柱システム。
  6. 前記親綱の牽引力による前記保持具の回転時に最上層作業床の足場構成部材と係合して前記親綱支柱の回転を規制する回転規制手段が、前記下側保持具に設けられることを特徴とする請求項2に記載の親綱支柱システム。
  7. 単管足場の最上層作業床に親綱を張設する親綱張設方法において、
    頂部に親綱係留手段を備えた親綱支柱を前記最上層作業床の一層下側の作業床の建地に沿って上昇させ、前記親綱支柱の上側保持具によって最上層作業床の建地を遊動回転可能に保持する支柱移設工程と、
    前記親綱を前記親綱係留手段に係留する親綱係留工程と、
    前記親綱支柱を上昇させ、該親綱支柱の下側保持具によって最上層作業床の建地を遊動回転可能に保持する支柱上昇工程とを有することを特徴とする親綱張設方法。
  8. 前記親綱支柱が建地の外側に位置する状態で前記支柱移設工程、親綱係留工程及び支柱上昇工程を行った後、前記親綱を緊張し、該親綱の張力によって前記親綱支柱を建地廻りに回転させ、該親綱支柱を最上層作業床の建地の内側に移動させる支柱回転工程を更に有することを特徴とする請求項7に記載の親綱張設方法。
  9. 前記支柱上昇工程において、水平軸線を中心とした前記上側保持具の回転変位によって前記親綱支柱を傾斜させた状態で該親綱支柱を上昇させることを特徴とする請求項7又は8に記載の親綱張設方法。
  10. 前記支柱回転工程において、前記下側保持具に設けられた回転規制部材と、最上層作業床の足場構成部材との当接によって、前記親綱支柱の回転を制限することを特徴とする請求項8に記載の親綱張設方法。
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