JP2006335726A - 植物成長調節剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な作業性を有すると共に、環境に優しく、毒性が少なく、植物体の徒長を確実に抑制することにより優れた矮化効果を発揮し、園芸作物や農作物の品質を高めることができる植物成長調節剤を提供すること。
【解決手段】桂皮を含有することを特徴とする植物成長調節剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、植物の矮化に有効な植物成長調節剤に関する。さらに詳しくは、園芸作物については植物の徒長を抑制し形態を整えることにより商品価値を向上させ、農作物については苗の徒長を防止し省スペースの育苗を実現することにより生産性を改善させ、加えて病原菌による根腐れや葉の枯死の予防にも有効な、安全性の高い植物成長調節剤に関する。
従来から植物の矮化は各方面で注目され、研究されてきた。例えば、鉢物は鉢と植物体とのバランスが大切であり、一般的には生育状態のしまった、草丈の短い植物体の鉢が高品質とされており、鉢物の高品質生産のためには適切な矮化技術が必須である。また、農業分野の野菜栽培においてはセル成型苗の利用が急増しているが、セル成型苗は高密度に苗を生産するため徒長しやすく、徒長防止策としての有効な矮化技術が求められている。このように今日では園芸・農業両分野において植物の矮化技術が必要不可欠なものとなっている。
植物の矮化技術には、矮化剤の使用、肥料成分の減少、潅水の制限、送風や接触刺激、塩分ストレスなどがあるが、手間やコストそして効果の再現性、さらには実施の際の簡便性を考慮すると矮化剤の使用が有利である。
現在、植物の矮化によく使用される薬剤には、ダミノジット剤、クロルメコート液剤、パクロブトラゾール粒剤、ウニコナゾール剤などがあるが、いずれも合成化合物を主成分とする化学農薬であり、これらの中には変異原性が報告されているものもあり、また、過剰使用の際に薬害が心配されるものも少なくない。
これらのうち、多くの化学農薬は使用濃度に依存する薬効成分であるため、薬害の回避方法や使用時期の選定などに知識と経験が必要とされ、その使用には細心の注意が必要となるばかりでなく、実際に薬害や環境汚染の発生が現実的なものとなる危惧も生じている。
しかしながら、薬害や環境汚染の発生の畏れのない矮化剤の提案は見当たらず、環境に優しく人体に安全で、しかも低コストかつ簡便で作業性の良好な矮化剤の登場が強く望まれている。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、良好な作業性を有するとともに、環境に優しく、毒性が少なく、植物体の徒長を確実に抑制することにより優れた矮化効果を発揮し、園芸作物や農作物の品質を高めることができる植物成長調節剤を提供することである。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、桂皮が園芸作物や農作物の徒長を良好に防止し、優れた矮化剤として機能することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の構成からなる。
1.桂皮を含有することを特徴とする植物成長調節剤。
2.桂皮が、シナモンパウダー、シナモンスティックおよび桂皮ブロック(漢方薬素材)から選ばれる少なくとも1種である前記1に記載の植物成長調節剤。
3.シナモンパウダーをタブレット状に成型してなる前記2に記載の植物成長調節剤。
4.シナモンパウダーを混合してなることを特徴とする植物成長調節用栽培土。
5.桂皮抽出物を含有することを特徴とする植物成長調節剤。
本発明によれば、良好な作業性を有するとともに、環境に優しく、毒性が少なく安全で、植物体の徒長を確実に抑制することにより優れた矮化効果を発揮し、園芸作物や農作物の品質を高めることができる植物成長調節剤が提供される。
次に本発明をさらに詳しく説明する。本発明で植物成長調節剤として使用される桂皮は、Cinnamomum属植物の樹皮を乾燥調製したもので、精油を含む。別称としてシナモン、桂枝、肉桂、ニッキなどが使用される場合もあるが、これらも本発明で植物成長調節剤として使用される桂皮に含まれる。
特にCinnamomum cassia BlumeやCinnamomum obutusifolium Nees、Cinnamomum loureirii Nees、Cinnamomum zeylanicum Ness in Wellなどの学名が採用されている植物が好適に用いられる。産地別としては中国産桂皮、ベトナム産桂皮、インドネシア産桂皮およびセイロン産桂皮などが用いられるが、ベトナム産桂皮が特に好適に用いられる。
本発明で植物成長調節剤として使用される桂皮の形態としては、上記の乾燥樹皮を適当な大きさに砕いて、ブロックとして植物用土面または用土中に直接配置してもよいが、より好適には上記乾燥樹皮を粉末化したシナモンパウダーとし、このシナモンパウダーの適当量を植物用土表面に直接散布するか、用土とよく混合して用いられる。また、該シナモンパウダーから適量のタブレット、ペレット、スティックなどを成型し、これらの成型品を必要量だけ植物用土表面または用土中に添加する方法も好ましい。さらに好適な方法として、上記乾燥樹皮やシナモンパウダーから水などの適当な抽出媒体により抽出物を得て、この抽出物の水溶液を植物用土に散布や灌注などの方法により添加するか、直接植物体に散布する方法なども挙げられる。
桂皮の化学成分としては、精油の主成分である桂皮アルデヒド(cinnamaldehyde)が挙げられ、さらにその類縁体である、桂皮酸(cinnamic acid)、桂皮アルコール(cinnamylalcohol)、シンナミルアセテート(cinnamyl aetate)、クマリン(coumarine)などが挙げられる。また、ジテルペン類やタンニンなどが知られている。
これらの成分は総じて矮化作用を有するが、桂皮素材調製時に上記の精油成分や揮発成分は揮散してしまうと考えられるので、桂皮ブロックやシナモンパウダーなどを植物用土面または用土中に配置して、水やり時の水に矮化成分が運搬されて用土中の植物体の根に作用させる方式の使用方法では、上記の中では比較的揮発しにくい桂皮酸が主要な矮化成分であると思われる。
また、桂皮そのものやシナモンパウダーから水抽出(熱水抽出、温水抽出、冷水抽出)によって水抽出液(水抽出物の水溶液)を得、これを植物体自身や、植物体が植えられている用土中に灌注して使用する場合も、上記の精油成分や揮発成分は抽出時に揮散してしまったり、水には極めて難溶のため、比較的不揮発性で水に溶解しやすい桂皮酸が主要な矮化成分として作用すると考えられる。
これらの矮化成分は植物由来の天然物質であり、さらに桂皮酸は食品添加物でもあるので、極めて安全性が高い物質である。桂皮酸や桂皮アルデヒドは、抗菌・防黴作用をも有する(特開平5−117125号公報)ので、本発明の植物成長調節剤は、植物体の矮化のみならず、環境衛生の保持にも効果を発揮する。
本発明における矮化の対象植物としては、園芸作物としてはポインセチア、ゼラニウム、ハイドランジア、ペンタス、キク、ユリ、アサガオ、ペチュニアなどが挙げられるが、特に、ポインセチアおよびペンタスに対して効果が大きい。また、農作物では、広く野菜類が対象植物として挙げられるが、ハクサイ、キャベツ、にんじん、ネギ、玉ネギ、チンゲンサイ、大根、レタス、さやえんどう、カリフラワー、ブロッコリー、ごぼう、二十日大根、蕪、トマト、きゅうり、ナス、かぼちゃ、スイカ、プリンスメロン、まくわうり、メロンなどに対し効果が大きい。
一般に、矮化剤は葉や茎から矮化成分が吸収される葉面散布剤と根から矮化成分が吸収され、矮化効果を発現する土壌潅注剤に分けられる。葉面散布剤は200倍前後の希釈水溶液にして、霧吹きで葉面に散布する。新芽が伸び始めたころに処理するのが効果的であるが、植物によっては効果が発現されないものもある。また、葉面や茎に薬剤が残留するので、当該植物体に接触することにより人体に薬剤が移行することがあり、薬剤の毒性が高い場合は安全性が問題となる。一方、土壌潅注剤は直接土壌もしくは栽培土に薬剤を施すもので、比較的矮化効果を発現しやすく、葉面散布剤で効果が発現されない場合は土壌潅注剤が用いられる。また、土壌潅注剤は植物体表面には薬剤の付着がないので、植物体表面から人体への薬剤の移行は考慮する必要がないが、土壌潅注剤の場合、使用時に鉢毎に水溶液の量を測りとり潅注しなくてはならず手間がかかる。
本発明の植物成長調節剤は、シナモンまたはカシアの木の樹皮を主成分としており、極めて安全性が高く、パウダーをそのまま土壌に散布してもよいが、適正量を予め土壌に混合して便利に用いたり、シナモンパウダーを、単位質量を有する顆粒、ペレットもしくはタブレット状に成形したものを必要量だけ鉢の土壌に置いて用いたりする。また、桂皮を熱水、温水、冷水あるいは有機溶媒により抽出し、この抽出物または抽出物を含む水溶液を植物が植えられている鉢の用土に添加する。このようにすると水が加えられた時に、桂皮(シナモン)中の水溶性矮化成分が水とともに徐々に培養土中に広がり、土壌潅注剤と同様の矮化効果が期待できる。
矮化剤をその作用性から分類すると抗オーキシン性と抗ジベレリン性に分けられるが、本発明の植物成長調節剤は抗オーキシン性類似の作用を示す。すなわち、本発明の植物成長調節剤の桂皮中の矮化成分、例えば、桂皮酸が細胞の分裂と伸長に関与する植物ホルモンであるオーキシンの作用を撹乱し、細胞分裂の抑制、呼吸作用の異常増進などが生じ、節間伸長が抑制されて矮化効果が発現されると推定される。本発明の植物成長調節剤は、節間伸長を抑制することにより、草姿を改善した高品位化鉢物の生産を可能にし、セル成型野菜苗の徒長を防止できる他、着花促進効果をも有しているので利用価値が高い。
本発明の植物成長調節剤は、例えば、それを種々の形態で植物に散布するか、またはその有効成分の水溶液や分散液などに植物の根や茎を浸すことにより、あるいは当該植物が元々根の周辺に存在する桂皮中の有効成分の水溶液や分散液などを吸い上げることにより、矮化剤として作用する。矮化剤は茎、葉、または根部から吸収されて、植物体内を移行して矮化効果を発揮する。散布後植物体全体に移行するため、多少のかけむらは許容される。
本発明の植物成長調節剤の使用形態は、特に制限されないが、固体として使用する場合は、桂皮そのものをブロック化して使用したり、粉末化してシナモンパウダーとして使用したり、さらにこのシナモンパウダーをタブレット、スティック、ペレット、顆粒などに成型して使用される。または、上記の植物成長調節物質である桂皮中の有効成分を水または他の溶剤に溶解、乳化、分散あるいは懸濁させた溶液、乳化液、分散体あるいは懸濁液などとして液体状で使用される。
矮化剤タブレット、スティックなどは1個1個の重さが決まっており、施用の際に、粉末状態あるいは液体状態の矮化剤に比べて施用量を量り取る手間が省けるので、格段に便利である。また、取扱が容易であり、輸送しやすい。コンパクトに圧縮されているので嵩が小さく、スペース効率が高く、場所をとらない。これらの利点から、成形矮化剤は実用性の高い形状の矮化剤として用いられる。
例えば、本発明で用いられる植物成長調節剤のタブレットは、1種以上の矮化剤成分粉末を混合し、圧縮成形することにより調製される。タブレット化に用いる機械は特に限定されず、粉末成分の一定量を圧縮成形することにより成形できる機能があればどのような機械も用いることができる。
タブレット化時の圧縮成形圧は、タブレットの強度と関係があり、輸送中や取り扱い中にタブレットが崩れたりしないように、適切な圧縮成形圧でタブレット化する必要がある。本発明の植物成長調節剤をタブレット化する際に好適な圧縮成形圧は2〜1,000kgf/cm2であり、さらに好ましくは10〜600kgf/cm2の圧縮成形圧が用いられる。
タブレットは、1個あたり0.5〜20gのものが用いられるが、好ましくは1〜10gのものが、用途や使用状況に応じて用いられる。タブレットの施用量は任意であるが、用土量の多少に応じて適宜用いられる。タブレットの形状は特に限定されない。
本発明の植物成長調節剤のタブレットを施用する際には、矮化剤タブレットを用土中に挿入するか、用土面に置くなどして、水やり時に矮化成分が用土中に拡散するように配置する。本発明の植物成長調節剤のタブレットの使用量は用土量、植物の種類や大きさに合わせて使用されるが、例えば、ポインセチア(ミレニアム)の場合、5号鉢中の用土(約600g、含水率15%程度)に対して1〜20g程度の量である。
このようにして、本発明の植物成長調節剤のタブレットを野菜・果実・花卉などの農園芸産物に作用させると、水やり時に矮化成分が用土中に拡散し、十分な矮化効果が発揮されるとともに、桂皮の持つ抗菌、防黴性も有効に作用し、汚染菌や悪臭の発生も抑制される。また、本発明の植物成長調節剤のタブレットには本発明の効果を損なわない範囲で添加剤、抗菌剤、防黴剤などを加えることができる。
桂皮スティックとして使用する場合は市販のスティックがそのまま利用できる。例えば、食品用シナモンスティック(重さ:2〜3g、長さ:10cm)の適量(適当数)を植物ポット中の用土に挿入して用いられる。
液体状として使用する場合には桂皮抽出液、桂皮成分水溶液もしくは桂皮水性分散体とし、予め所定の濃度に希釈したものでも、濃厚液として使用時に希釈して使用するものでもよい。さらに必要により展着剤や他の植物成長調節剤、矮化剤やその他の添加剤などと混合して用いることができる。また、上記の植物成長調節剤をシクロデキストリンやゼオライト、シリカなどの担体に担持させた粉体、もしくはその懸濁液としても使用できる。
本発明の植物成長調節剤の使用量は特に制限されないが、効果的な使用量は、栽培用用土(植物成長調節剤、肥料、添加剤も含めて)の合計量100質量部あたり桂皮などとして0.2〜50質量部となる量である。使用量が多すぎると植物の成育に悪い影響を与える場合があり、少なすぎると十分な効果が発揮されない場合がある。
本発明の植物成長調節剤である桂皮の水抽出液の調製については、例えば、シナモンパウダー50gを950mlの水に投入し、これを振とう機にて150rpm、3時間、30℃で振とうし、これを一晩放置後、その上澄み液を水抽出液とする。使用に際しては1(原液)〜100倍程度に希釈して使用する。
シナモンパウダーの矮化剤としての使用形態として、予めシナモンパウダーの適当量を栽培用土に混合し、シナモンパウダー混合用土となし、このシナモンパウダー混合用土を栽培用基材としてポットや花壇に充填することができる。このようにすれば、量りとったシナモンパウダーをいちいちポットや花壇に添加する手間が省け、大幅な効率アップが実現できる。シナモンパウダーの混合量としては、植物の種類により異なるが、シナモンパウダー混合用土に対して0.2〜50質量%の範囲で好適に用いられるが、特に1〜30質量%の範囲で好適に用いられる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中の「部」または「%」は質量基準である。
実施例1
[桂皮水抽出液の矮化効果試験]
(1)桂皮水抽出液の調製
500ml容三角フラスコに蒸留水270mlおよびシナモンパウダー(ベトナム産)30gを入れ、これを振とう機にて150rpm、3時間、30℃で振とうし、水抽出操作を行った。この三角フラスコを一晩放置後、上澄み液を得て、これを桂皮水抽出液とした。
(2)ポインセチア苗の矮化効果試験
ポインセチア苗(ミレニアム種)を5号鉢(直径14.5cm、深さ14.5cm)に定植し、栽培を続け、43日目に約16cmの草丈になった。この苗に1鉢当り50mlの上記の桂皮水抽出液を各30鉢の栽培用土に添加し、桂皮水抽出液添加区とした。また、通常の水やりのみの鉢を30鉢用意し対照区とした。それぞれ区の鉢の栽培を続け、定植から70日目と115日目に、各栽培鉢の用土面からポインセチア植物体の頭頂部までの長さを測定し、下記式(以下の実施例も同様)で矮化率を算出し、桂皮水抽出液の矮化効果を調べた。
矮化率(%)=〔(対照区の草丈−添加区の草丈)/対照区の草丈〕×100
この結果を表1に示す。表1の結果より桂皮水抽出液はポインセチアの矮化に有効であることが明らかになった。
Figure 2006335726
実施例2
[桂皮スティックの矮化効果試験]
(1)桂皮スティック
本試験に供試する桂皮スティックには市販品(長さ:10cm、質量:3g)を用いた。
(2)ポインセチア苗の矮化効果試験
ポインセチア苗(ミレニアム種)を5号鉢(直径14.5cm、深さ14.5cm)に定植し、栽培を続け、24日目に約7cmの草丈になった。この苗に4本または6本の上記桂皮スティックを各30鉢の栽培用土に挿し込み、桂皮ステッィク添加区とした。また、通常の水やりのみの鉢を30鉢用意し対照区とした。それぞれ区の鉢の栽培を続け、定植から43日目と115日目に、各栽培鉢の用土面からポインセチア植物体の頭頂部までの長さを測定し、矮化率を算出し、桂皮スティックの矮化効果を調べた。この結果を表2に示す。表2の結果より桂皮スティックはポインセチアの矮化に有効であることが明らかになった。
Figure 2006335726
実施例3
[桂皮タブレットの矮化効果試験]
(1)桂皮タブレット
小型プレス機(蛍光X線測定用タブレット作成用)のシリンダー部に、シナモンパウダー(ベトナム産)を4.0g入れ、215kgf/cm2の圧力で圧縮し、直径32mm、厚さ2mmのタブレットを作成した。
(2)ポインセチア苗の矮化効果試験
5号鉢(直径14.5cm、深さ14.5cm)に定植された22cmの草丈のポインセチア苗(ミレニアム種)に上記桂皮タブレット1個を各6鉢の栽培用土に挿し込み、桂皮タブレット添加区とした。また、通常の水やりのみの鉢を6鉢用意し対照区とした。それぞれ区の鉢の栽培を続け、タブレット添加から16日目に、各栽培鉢の用土面からポインセチア植物体の頭頂部までの長さを測定し、矮化率を算出し、桂皮タブレットの矮化効果を調べた。この結果を表3に示す。表3の結果より桂皮タブレットはポインセチアの矮化に有効であることが明らかになった。
Figure 2006335726
実施例4
[ポインセチア苗に対するシナモンパウダー混合栽培用土の矮化効果試験]
草丈8cmのポインセチア苗をシナモンパウダー(中国産)混合栽培用土(約600g、含水率15.6%)入りの5号鉢(直径14.5cm、深さ14.5cm、6鉢)に定植し、栽培を開始し、定植から40日目に、栽培鉢の用土面からポインセチア植物体の頭頂部までの長さ(草丈)を測定し、下記式で矮化率を算出し、シナモンパウダー混合栽培用土のポインセチア苗に対する矮化効果を調べた。なお、対照は通常の栽培用土を用いて栽培した6鉢のポインセチア苗の草丈とした。表4に矮化効果試験の結果を示した。
矮化率(%)=〔(対照の草丈−シナモンパウダー混合栽培用土の草丈)/対照の草丈〕×100
Figure 2006335726
以上の本発明によれば、良好な作業性を有するとともに、環境に優しく、毒性が少なく安全で、植物体の徒長を確実に抑制することにより優れた矮化効果を発揮し、園芸作物や農作物の品質を高めることができる植物成長調節剤が提供される。

Claims (5)

  1. 桂皮を含有することを特徴とする植物成長調節剤。
  2. 桂皮が、シナモンパウダー、シナモンスティックおよび桂皮ブロック(漢方薬素材)から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の植物成長調節剤。
  3. シナモンパウダーをタブレット状に成型してなる請求項2に記載の植物成長調節剤。
  4. シナモンパウダーを混合してなることを特徴とする植物成長調節用栽培土。
  5. 桂皮抽出物を含有することを特徴とする植物成長調節剤。
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