JP2006335296A - 自動車用タイヤのトレッド構造及びこれを用いた自動車用タイヤ並びに自動車用車体構造 - Google Patents
自動車用タイヤのトレッド構造及びこれを用いた自動車用タイヤ並びに自動車用車体構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006335296A JP2006335296A JP2005165030A JP2005165030A JP2006335296A JP 2006335296 A JP2006335296 A JP 2006335296A JP 2005165030 A JP2005165030 A JP 2005165030A JP 2005165030 A JP2005165030 A JP 2005165030A JP 2006335296 A JP2006335296 A JP 2006335296A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tread surface
- tread
- plate
- tire
- shoe
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Abstract
【課題】タイヤのトレッド面を円環形状に形成してスムーズな走行特性を得ることが可能で、同時にタイヤ外径をほぼ均一に大小に変更することが可能な自動車用タイヤのトレッド構造を提供する。
【解決手段】タイヤ幅方向に適宜形状の板状シュー部材を円周方向に複数配列して円環状のトレッド面を形成する。そして上記複数の板状シュー部材は隣接する板状シュー部材同士が少なくとも1箇所で交叉するように順次周方向に配列する。この相互に交叉した部位を軸支部材で回動可能に軸連結して円環状に連鎖してトレッド面を構成する。このように構成されたトレッド面は、互いに交差する板状シュー部材の交差角度を変更することによって円周方向に伸縮自在となり、タイヤ外径を大小に調整することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】タイヤ幅方向に適宜形状の板状シュー部材を円周方向に複数配列して円環状のトレッド面を形成する。そして上記複数の板状シュー部材は隣接する板状シュー部材同士が少なくとも1箇所で交叉するように順次周方向に配列する。この相互に交叉した部位を軸支部材で回動可能に軸連結して円環状に連鎖してトレッド面を構成する。このように構成されたトレッド面は、互いに交差する板状シュー部材の交差角度を変更することによって円周方向に伸縮自在となり、タイヤ外径を大小に調整することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、乗用自動車、トラック、トレーラなどの貨物用自動車、バキーカー等の特殊車両におけるタイヤに係わり、詳細にはタイヤ外径を大小に変更することが可能なトレッド構造及びこのトレッド構造を用いたタイヤ外径を可変調整することが可能なタイヤ並びに車両のボディ構造に関する。
一般に、各種自動車の車輪は2輪構成、或いは4輪構成で、ゴム質材の車輪胴体内部に空気を充填したタイヤ構造を採用している。通常車軸にホイールを一体に取付け、このホイールの外周にゴム質材でリング状の空洞部を形成し、この空洞部に空気を充填して車体重量を支えている。つまり車体ボディ部の車軸にホイールを連結し、このホイールのリム部にタイヤ胴体部を嵌合して一体化し、そのトレッド面と路面との間の摩擦で推進力を得ている。また車体ボディの重量はホイールからサイドウオールを介してトレッド面に伝達し、同時に内部に充填した空気でトレッド面に伝え、路面で支えている。このような構造ではトレッド面の外径は内部に充填する空気圧によってわずかに変化する程度であり、外径を自由に変更することは出来ない。
ところが最近、タイヤ外径を大小に変更出来るようにして例えば路面状況に応じて車高を高低調整可能にし、或いはコーナリング時の最小回転半径を小さくするなどの試みがなされている。理論上タイヤ外径を自由に変更することによって、車高調整、最小回転半径特性などの向上と同時に走行時のコーナリング特性の向上、加速特性の向上、制動特性の向上などの利点があることが知られている。つまり、走行時に旋回方向内側の車輪を外側の車輪より小径に変更することによって操舵性が向上し、また制動時にはエンジンの駆動回転力に対し車輪を小さく小径にすれば制動力が増大し、逆に車輪径を大径にすれば加速性能が向上することが知られている。
従来このような車輪の外径を調整する方法として例えば特許文献1(特表2001−524043号公報)にはゴムタイヤ構造で空気室(ダイヤフラム)を複数設けて、第1のダイヤフラムと第2のダイヤフラムとでは空気充填時の外径が異なるように構成し、この1つのダイヤフラムに空気を充填するか否かによって外径を大小に変えることが提案されている。
また、特許文献2(特開平11−005401号公報)には円環状に構成するトレッド面を複数に分割して分離した複数のトレッド部材を設け、この複数のトレッド部材をスポーク状の支持ステムで車軸に放射状に取付ける。そして各トレッド部材の支持ステムを長短に長さ調整できるようにしたものが提案されている。同様に特許文献3(特開平07−251602号公報)には車軸に取付けたホイールのリム部に円周方向に複数に区割したトレッド部材を高低、高さ調節自在に取付けるものが提案されている。更に特許文献4(実開平05−000501号公報)には、同様に複数に区割したトレッド部材と車軸から放射状に配置したスポーク状の支持部材とをリンク構造で支持し、このスポーク状支持部材を車軸に沿って移動することによってトレッド部材の高さ位置(タイヤ径)を変更するようにしたものが提案されている、
更に、車輪の一部に路面のグリップ力を高めるための雪面用スパイク等を有した膨張可能なタイヤ若しくはグリップ部材を車輪円周方向に進退可能としたものとして上述のものが知られている。また走行車輪自体の空気圧を可変制御することで路面状況に合わせて外径可変し、路面接地抵抗を制御しようとしたものとして実開平09−000410号公報、特開昭55−156706号公報等が知られている。また、車軸方向に車輪または車輪を構成する部材を移動し、リンク機構を用い車輪外径を変えて使用状況に合わせ車両の車高を可変とする実公昭55−025551号公報等がある。
上述のようにタイヤ外径を大小に調節する方法として従来は特許文献1に開示されているように膨張及び緊縮自在のダイヤフラムを複数設けたゴムタイヤ構造で空気を充填するか否かによって外径を変更するか、或いは特許文献2などに開示されているように複数のトレッド部材を放射状に配置して円環状のトレッド面を形成し、各トレッド部材を伸縮自在の支持ステムで保持して外径を変更するようにしている。
従って、前者のダイヤフラム構造では変更できるタイヤ外径に限界があり、またバースト、パンクなどの問題がある。つまり変更する外径を大きくするためにはゴム製のダイヤフラムを軟弱に構成しなければならず、耐荷重特性と同時にパンク、バーストを生じ易い欠点がある。同時に空気の充填に時間を要するためタイヤ径を変更する際の応答性に問題があり走行時にタイヤ径を変更することは不可能に近いことである。また、後者の複数の伸縮自在なトレッド部材を放射状に配置する場合には、車軸に分離した複数のトレッド部材を堅牢に支持することが困難であり、同時に滑らかな円環形状のトレッド面を形成することも困難である。このようにトレッド面を分離した複数の部材を放射状に配列する構造にあってはトレッド面の外径を均一に変更することも、同時に変更することも困難であり走行時にタイヤ径を変更することは不可能に近いことである。
そこで本発明は、タイヤのトレッド面を円環形状に形成してスムーズな走行特性を得ることが可能で、同時にタイヤ外径をほぼ均一に大小に変更することが可能であり、その構造はパンク、バーストなどの故障の恐れがない自動車用タイヤのトレッド構造の提供をその主な課題としている。
また、本発明は伸縮自在なトレッド面を簡単な構造でその外径を大小に変更することが出来、引いては走行途上でもその外径を変更することが出来る自動車用タイヤの提供を第2の課題としている。更に、本発明は外径を大小に変更することが可能なタイヤを車体ボディに取付ける際、路面の凹凸による衝撃を緩和しスムーズな走行が可能であり、同時にタイヤ径の変化によって姿勢が傾くことのない車体ボディ構造の提供を第3の課題としている。
上記課題を達成するため本発明は以下の構成を採用したものである。
まず、請求項1乃至7の発明に係わるタイヤのトレッド構造の構成について説明する。請求項1の発明は、タイヤ幅方向に適宜形状の板状シュー部材を円周方向に複数配列して円環状のトレッド面を形成する。そして上記複数の板状シュー部材は隣接する板状シュー部材同士が少なくとも1箇所で交叉するように順次周方向に配列する。この相互に交叉した部位を軸支部材で回動可能に軸連結して円環状に連鎖してトレッド面を構成する。このように構成されたトレッド面は、互いに交差する板状シュー部材の交差角度を変更することによって円周方向に伸縮自在となり、タイヤ外径を大小に調整することが可能となる。
まず、請求項1乃至7の発明に係わるタイヤのトレッド構造の構成について説明する。請求項1の発明は、タイヤ幅方向に適宜形状の板状シュー部材を円周方向に複数配列して円環状のトレッド面を形成する。そして上記複数の板状シュー部材は隣接する板状シュー部材同士が少なくとも1箇所で交叉するように順次周方向に配列する。この相互に交叉した部位を軸支部材で回動可能に軸連結して円環状に連鎖してトレッド面を構成する。このように構成されたトレッド面は、互いに交差する板状シュー部材の交差角度を変更することによって円周方向に伸縮自在となり、タイヤ外径を大小に調整することが可能となる。
また、請求項2の発明は、前記複数の板状シュー部材は、隣接する板状シュー部材の端部をそれぞれ連結されジグザグ状に連鎖する円環状のトレッド面を構成する場合であり、
請求項3の発明は、前記板状シュー部材は、順次隣接する板状シュー部材が略々平行四辺形を形成するように互いに交差し、この交差部位の少なくとも一部を回動可能に例えばリベットピンなどの軸支部材で連結し、この平行四辺形の連鎖で前記トレッド面を網状に構成した場合である。いずれのトレッド面も円周方向に伸縮自在となり、タイヤ外径を大小に変更することが可能となる。
請求項3の発明は、前記板状シュー部材は、順次隣接する板状シュー部材が略々平行四辺形を形成するように互いに交差し、この交差部位の少なくとも一部を回動可能に例えばリベットピンなどの軸支部材で連結し、この平行四辺形の連鎖で前記トレッド面を網状に構成した場合である。いずれのトレッド面も円周方向に伸縮自在となり、タイヤ外径を大小に変更することが可能となる。
次に請求項4の発明は、前記トレッド面は略々平行四辺形の連鎖で網状に構成され、タイヤ幅方向に形成される複数の平行四辺形は辺の長さが異なり、この各平行四辺形の辺の長さは上記トレッド面の伸縮に応じてビート部の曲率が変化するように構成する。例えばタイヤ幅方向に連続して形成された平行四辺形の辺の長さを両端ビート部は小さい四辺形(辺の長さは短く)中央は大きい四辺形に形成することによって、伸縮に応じて板状シュー部材は両端ビート部が弾性変形して湾曲する。
そして請求項5の発明は、弾性変形して湾曲するビート部の曲率を、前記トレッド面が伸張してタイヤ径が大きいときは接地面積が小さく、前記トレッド面が緊縮してタイヤ径が小さときは接地面積が大きくなるように設定することによってタイヤの走行特性を改善することが出来る。
また、請求項6の発明は、前記板状シュー部材は、アルミ合金その他の金属若しくは硬質合成樹脂で構成され弾性変形可能な基体部材と、この基体部材に一体に設けられ少なくとも接地面を形成するゴム質材から成るトレッド部材とから構成する。
次に本発明に係わる自動車用タイヤの構成について説明する。
請求項7の発明は、円環状に伸縮自在に構成されたトレッド面と、上記トレッド面の円環形状の内側に配置され、上記トレッド面を環形状に支持するサイド支持手段と、上記円環状トレッド面の中心に配置され該トレッド面に回転力を付与する駆動回転軸とを備える。そして上記トレッド面は請求項1乃至5に記載のトレッド構造で構成する。そこで上記サイド支持手段は、上記トレッド面を伸張及び緊縮するように上記駆動軸と上記トレッド面との間の距離を調節するように構成する。
請求項7の発明は、円環状に伸縮自在に構成されたトレッド面と、上記トレッド面の円環形状の内側に配置され、上記トレッド面を環形状に支持するサイド支持手段と、上記円環状トレッド面の中心に配置され該トレッド面に回転力を付与する駆動回転軸とを備える。そして上記トレッド面は請求項1乃至5に記載のトレッド構造で構成する。そこで上記サイド支持手段は、上記トレッド面を伸張及び緊縮するように上記駆動軸と上記トレッド面との間の距離を調節するように構成する。
そこで請求項8の発明は請求項7の構成において、前記サイド支持手段は、前記駆動回転軸に固定されたリム部材と、このリム部材と前記トレッド面を構成する板状シュー部材とを連結するリンク部材とで構成し、このリンク部材は上記駆動回転軸と上記トレッド面との径方向長さを可変するリンクレバーで構成する。
また、請求項9の発明は、タイヤ幅方向に適宜形状の板状シュー部材を円周方向に複数配列して構成した円環状のトレッド部と、上記トレッド部を支持し車両の駆動回転軸に連結する車軸連結部を有するサイド支持部材とを備える。そして上記トレッド部は請求項1乃至6に記載のトレッド構造で構成し、上記サイド支持部材は、上記駆動回転軸に固定する固定ホイール部材と上記駆動回転軸に軸方向移動自在に嵌合する可動ホイール部材とから構成され、上記トレッド部を構成する複数の板状シュー部材は、その一端を上記固定ホイール部材に他端を上記可動ホイール部材にそれぞれ支持して上記サイド支持部材に保持する。これと共に上記板状シュー部材を補強する弾性変形可能な補強部材を上記固定ホイールと可動ホイール部材との間に設ける。そしてこの補強部材は上記板状シュー部材を外周方向に弾圧するように構成する。
この場合請求項10の発明は、前記補強部材は、一端を前記固定ホイール部材に他端を前記可動ホイール部材に支持された複数の帯状部材と、この帯状部材と前記板状シュー部材との間に介在する球状弾性体とで構成する。そして前記板状シュー部材で形成されるトレッド面と上記帯状補強部材とはタイヤ径方向に伸縮自在に構成する。
次に、請求項11の発明は、前記板状シュー部材は、一端部を前記固定ホイール部材に固定した状態で、他端部を前記駆動回転軸の軸方向に移動することによって前記トレッド面を伸縮してタイヤ外径を調整可能に構成され、上記板状シュー部材の可動側に位置する端部をスラスト方向に移動するタイヤ径調整手段は弾性力で上記板状シュー部材を弾圧係合する。
次に本発明に係わる自動車用車体構造について説明する。請求項12の発明は、適宜形状のボディ本体とこのボディ本体に駆動回転自在に設けられた車軸と上記車軸に固定されたホイール状サイド支持部材と上記ホイール状サイド支持部材に保持されたトレッド部と、上記車軸に軸方向に移動可能に支持されたスポーク状作動部材とを備える。そして上記トレッド部は請求項1乃至7に記載のトレッド構造で構成し、上記スポーク状作動部材は、前記板状シュー部材の一端をタイヤ幅方向に移動してトレッド面の外周径を可変調整すると共に、このスポーク状作動部材の基端部には上記車軸に固定され内部に空気その他の流体を装填したダイヤフラムを設ける。斯かる構成においてダイヤフラムの作動圧を制御することによって上記トレッド面の衝撃を緩衝し、ショックを和らげることが出来る。
次に、請求項13の発明は、適宜形状のボディ本体とこのボディ本体に駆動回転自在に設けられた車軸と上記車軸に取付けられたホイール状サイド支持部材と上記ホイール状サイド支持部材に保持されたトレッド部と、上記車軸に軸方向に移動可能に支持され上記トレッド面の外周径を調整するスポーク状作動部材とを備える。そして上記トレッド部は請求項1乃至7に記載のトレッド構造で構成する。また、上記スポーク状作動部材は上記トレッド面を構成する板状シュー部材の一端部を作動して円環状トレッド面の外周径を可変調整可能に構成し、上記スポーク状作動部材は上記ボディ本体の傾きを調整する傾き調整手段を介して前記ボディ本体に連結する。これによって4輪構成で左右車輪のタイヤ径を異ならせてもボディ本体姿勢を正常に保つことが出来る。
本発明は複数の板状シュー部材を互いに交差して円環形状に形成し、この交差部位を回動可能に軸連結したものであるから、多数の板状シュー部材を円環形状に配列してスムーズな走行を得ることが出来、同時に互いに連鎖した状態の板状シュー部材は交差部位を中心に角度調整することによって外周を大小に変更することが出来、このときの外径は周方向でほぼ均一に大小に変化することとなり、スムーズな走行特性を得ることができる。
また、タイヤを構成するトレッド面は複数の板状シュー部材を交差して網状に組み合わせて円環形状に構成してあるため、従来の放射状に複数のトレッド部材を配列したものに比べ堅牢であり、小型乗用車からトラックなどの貨物車に至るまで広汎な自動車用に用いることが出来る。
また、タイヤを構成するトレッド面は複数の板状シュー部材を交差して網状に組み合わせて円環形状に構成してあるため、従来の放射状に複数のトレッド部材を配列したものに比べ堅牢であり、小型乗用車からトラックなどの貨物車に至るまで広汎な自動車用に用いることが出来る。
更に、本発明は、円環状互いに交差して組み合わせた板状シュー部材の交差角度を調整することによってタイヤ径を大小に変更するものであるから、例えばホイールに板状シュー部材を幅、若しくは周方向のスパンを調節可能に保持し、固定ホイールと可動ホイールの間に板状シュー部材を保持し、このスパンを長さ調節する作動機構によって簡単な構造でその外径を大小に変更することが出来る。また、作動機構を流体などの段発性を有する機構、或いは油圧機構で支持すればトレッド面に作用する衝撃を緩和し、振動を抑えることが出来る。
また、本発明は上述の外径を大小に変更することが可能なタイヤを車体ボディに取付ける際、タイヤ径の調整機構と連動して車体の傾き調整機構を設けることによって例えば4輪構造に於いて左右輪のタイヤ径が異なっても車体ボディが傾くことがないなどの効果を奏するものである。
以下図示の好適な実施の形態に基づいて本発明を詳述する。
図1は本発明を利用したタイヤの外形を、図2A(a)(b)、及び図2B(c)乃至(f)はそのトレッド構造を示す平面図、図3は図2A及び図2Bと異なる形態のトレッド構造を示す平面図である。上記タイヤを装着した4輪支持式の自動車用車体構造を図10に示す。
図1は本発明を利用したタイヤの外形を、図2A(a)(b)、及び図2B(c)乃至(f)はそのトレッド構造を示す平面図、図3は図2A及び図2Bと異なる形態のトレッド構造を示す平面図である。上記タイヤを装着した4輪支持式の自動車用車体構造を図10に示す。
タイヤ100の接地面であるトレッド面6は円環形状に形成され、その両端部はR形状に湾曲して形成される。図示のトレッド面6は複数の板状シュー部材61を円周方向に所定間隔で配置してあり、後述する構造の板状シュー部材61をタイヤ幅方向(図2A,図2B,図3X−X方向)に向けて周方向に配置する。そして互いに隣接する板状シュー部材61の少なくとも1点が交叉するように順次円周方向に並列に並べる。そして交叉部62にはリベットなどの軸支持部材63で各板状シュー部材61が回動して交叉角度が変更出来るように連結する。
図3は最もシンプルな構造を示し、板状シュー部材61aと61bとは端面がリベット63で回動自在に連結してあり、板状シュー部材61bの他端は隣接する板状シュー部材61cと同様に連結してあり、板状のシュー部材61がチェーン状に連鎖して円環状のトレッド面6を形成している。このように複数の板状シュー部材61をチェーン状に連鎖させその連結部の交叉角度が自由に変化するようにしてトレッド面6を構成すると、このトレッド面6は図3左右(Y−Y)方向に伸縮自在となる。図3(b)は上述の同図(a)に基づいて説明したトレッド構造を緊密にしたもので板状シュー部材61aと1つ隔てて隣接する各板状シュー部材61cとを連結し、同様に板状シュー部材61bと61dとを連結した場合であり、その他は同図(a)のものと同様である。
次に図2A(a)は図3(a)(b)のチェーン構造より更に複雑に構成したものであり、板状シュー部材61a、61b、61c、61dは平行四辺形を形成し、各板状シュー部材61は網目状に多数の平行四辺形を形成している。このように数多くの板状シュー部材61を緊密に組み合わせることによってトレッド面6をより滑らかな円環形状に形成することが出来、より堅牢な構造体として後述のタイヤ100を構成することが出来る。
図2A、図2Bは平行四辺形状に組み合わせた板状シュー部材61のチェーン構造を示し、図2A(a)はトレッド面6を緊縮させた状態図であり、X−Xはタイヤ幅方向、Y−Yはタイヤ外周方向を示し、同図(b)はトレッド面6を伸長させた場合を示し、外周方向の長さはL1<L2の関係で、またタイヤ幅方向長さはB1>B2となっている。各板状シュー部材61の交叉部62の軸支方法は図2B(c)に示すように板状シュー部材61aと61bそれぞれに透孔を穿ち、この孔径と同一若しくは若干小さい径のリベットピン63を貫通し、リベットピン63の両端をカシメて頭部を形成して離脱しないようにしてある。尚各交叉部62について全てリベットピン63で軸支連結する必要はなく、図示のものにおいて1つ置き或いは2つ置きに軸支しても良い。
特に、図2A(a)(b)に示すチェーン構造は各板状シュー部材61を弾性変形可能な構造にし、タイヤ幅方向(X−X)の両側端部が湾曲するようにしてある。図示の平行四辺形m1、m2、m3はそれぞれ異なる辺の長さで構成(尚図示のものは作図上同一四辺形で形成)してあり、四辺形の辺の長さはmd1<md2<md3の長さ関係にしてあり、タイヤ幅方向(X−X)でBa1<Ba2の長さ関係にしてある。
従ってトレッド面6の断面形状は緊縮した状態のL1長さのときには同図(e)の状態となり、接地面積が大きく、伸張した状態のL2長さの時には同図(f)の状態で、両端の湾曲の曲率は小さく、接地面積も小さくなるようにしてある。このように弾性を有する板状部材で板状シュー部材61を形成し、互いに交叉する部位の長さ位置を選定することによって円環形状のトレッド面6はその両端部に湾曲したR面を形成することが出来、このR面はチェーン構造のトレッド面6を長く引き延ばす程、曲率が小さくトレッド面全体を断面半円形状に形成することが出来る。
次に図1に基づいてタイヤ構造を説明する。上述のように伸縮自在に網目状に形成したトレッド面6は次のようにホイール部材9にその外径を調整可能に支持される。図1に示すホイール部材9は車軸2に一体に取付けられ、その外周にリム部10が形成してある。そしてこのリム部10に上述のチェーン構造の板状シュー部材61が外径を調整可能に取付けられる。そこでトレッド面6の外径を調整可能に支持する方法としてはタイヤ幅方向に並設されている板状シュー部材61の幅方向中央をリンク部材(機構)などで押し上げることによって所望の外形に形成することが出来る。
これは円環形状に形成されているトレッド面6を直径方向にリンク機構などで外側に向かう力を付与することによってトレッド面6は膨らんで直径(タイヤ径)が大きくなり、逆に中心に向かう力を付与するとトレッド面6は緊縮して直径が小さくなる。
図5(a)にはこれと異なるタイヤ外径の調整構造を示し、トレッド面6を構成する板状シュー部材61の両端間隔(タイヤ幅方向スパン)を変更することによってタイヤ径を調整する場合を示す。その原理を図2A(a)、(b)に基づいて説明すると、チェーン状に連結して構成されたトレッド面6は同図(a)の一端側、例えば下端側を壁面などで規制し、この一端を規制した状態で、他端側即ち上端側を図示下側に押圧移動するとトレッド面6の幅(タイヤ幅)はB1からB2に変化し小さくなる。このときトレッド面6を形成する平行四辺形m1、m2、m3は同図(b)のように変形し、周方向の長さはL1からL2に伸張する。
一方、トレッド面6を形成する各板状シュー部材61の端部のピッチは同図(a)のn1から同図(b)のn2に変化し、n1<n2の関係が成立する。そこでチェーン状に連鎖した板状シュー部材61の端部の間隔長さ(ピッチ;n1,n2)を長さ調整すればタイヤ径を変更することが出来る。
図5(b)で説明するとホイール9に形成したリム部10には円周方向複数箇所に所定間隔でガイドピン15が植設してあり、このガイドピン15にリンクレバー16a、16bの中央部が回転自在に軸支持してある。そしてこの互いに交叉したリンクレバー16a、16bの一端部はジョイント17aを介して板状シュー部材61の端部と連結してあり、他端部も同様にジョイント17bを介して板状シュー部材61の他端部と連結してある。
従って互いに交叉したリンクレバー16a、16bの端部を拡開して拡げれば板状シュー部材61の形成する円環形状の直径は大きくなり、逆に狭くすればこの直径は小さくなる。
尚、リム部10には図5(a)に示すような傾斜面10aが形成してあり、上記リンクレバー16a、16bの作用で板状シュー部材61の端部の径が変化した場合も傾斜面10aでトレッド面6に作用する荷重を受けるようになっている。
図7には複数の板状シュー部材61の端部を連結したジョイント17a、17bが設けられ、このジョイント17a、17bには外側の板状シュー部材61と一体に内側に補強部材18が設けてあり、図示するように外側に位置し大きなループ状の板状シュー部材61に対し、その内側に小さいループ状の補強部材18が配置してある。この補強部材18はトレッド面6の円周方向に複数に区割され、両端をジョイント17aとジョイント17bとに固定された弾性板で構成されている。
図示の補強部材18は古タイヤなどのゴム質材を帯状にカットしたベルト材で形成され、円環状のトレッド面6の内側に複数取付けてある。そして、この補強部材18と板状シュー部材61との間には図示のような球状弾性体19が装填してあり、この球状弾性体19は径の異なる複数の中実ボールで構成され、板状シュー部材61と補強部材18との間に充填され、各球状弾性体19は互いに転動して板状シュー部材61と補強部材18との空間を埋めるようになっている。
上述の板状シュー部材61の構造を図9に基づいて説明すると、合成樹脂材料を用いて適宜形状にモールド成形などで形成すれば良いが図示するものは、アルミ合金、スチールなどの板状芯部材40にゴム質材でトレッド面6が形成してあり、ライニング加工などで一体に形成してある。そしてこのゴム質材から成るトレッド面6には凹溝が形成してある。
次に、上述のタイヤ100を装着した四輪支持式の自動車の車台構造について説明する。図10は、ボディ本体の平面配置図であり、自動車の車台であるプラットホーム1の四隅にサスペンション3を介して前述のタイヤ100が配置される。このプラットホーム1には本案タイヤを駆動するエンジン30が搭載され、このエンジン30は従来のガソリン等の化石燃料によるもの、もしくは燃料電池等によるモータ回転によるもの等、いずれでもよくエンジン30からの回転を歯車機構等の連結手段および回転軸等の伝達手段により本案タイヤに動力伝達する。またプラットホーム1はサスペンション3以外に、操舵機構であるステアリング4、制動のためのブレーキ機構、乗用のためのボディフロア等で構成されている。
更に、タイヤ100のタイヤホイール9のリム部10には、複数の弾性を有する帯状部材をメッシュ状に組み合わせた上述で説明したタイヤ100が配置されている。その断面は所定の曲率を持ったアーチ形状で、その両端部の板状シュー部材61同士の交叉部62は板状シュー部材61平面上で板状シュー部材61同士が回転自在にリベット63で固定保持されている箇所と、ジョイント17の一端に回転自在に固定保持されている箇所がある。ジョイント17は、板状シュー部材61交叉部62の数に対して割り切れる数で、かつアーチ形状の保持に支障のない個数で等角度に配置される。
また図5(a)(b)において、ジョイント17の他端にはX字状リンクの一端がリベットで回転自在に固定保持され、X字状リンク(リンクレバー)16の他端が対向するタイヤ100のアーチ端部に同様配置されたジョイント17にリベットで回転自在に固定保持されている。タイヤホイール9の外周面のリム上には所定のピッチで植設されたガイドピン15が一体成形してあり、X字状リンク16の中央交差節点と摺動自在に篏合する。またジョイント17にはガイド突起17cがあり、X字状リンクの動きに伴ってタイヤホイール9のリム部10上に形成されたリム斜面10aを摺動可能となっている。
そこで上記サスペンション3の車軸支持部上に、車軸方向で摺動自在に支持された外径調整手段としての押圧ドラム(外径調整用押圧ドラム)20を配置し、ドラム面によって車両内側に位置するジョイント17を車両外側方向に押圧するようにしてある。そしてこの押圧によってX字状リンク16の中央部はタイヤホイール9のリム部10上に所定のピッチで植設されたガイドピン15に摺動自在に篏合しているため、押圧ドラム20の押圧によりアーチの曲率がアーチの頂点に対して対称に変化し、アーチの両端部間の距離が変わることでタイヤ100の外径が変化する。
通常の走行状態では、タイヤ100は任意に設定された標準外径を維持している。任意外径は、押圧ドラム20の対応した押圧位置により維持される。また故障等で押圧ドラム20が作動しない場合でも、本案タイヤ100の外径はアーチの両端部のジョイント17がタイヤホイール9のリム部10で保持され維持される。
押圧ドラム20の押圧力は図4に示すダイヤフラム(圧縮室)21とスポーク状伝動部材22で付与される。このダイヤフラム21にはコンプレッサから圧縮空気等を送ることによって制御される。これによって走行時の衝撃等は本案タイヤ100自体の弾性で緩衝され、加えてダイヤフラム21がショックアブソーバとしても働く。押圧ドラム20の押圧部はタイヤ外周に近いタイヤリム付近を押圧し、放射状に配置されたロッドでダイヤフラム21に固定支持されるため、タイヤが受ける横荷重も効果的に支持することができる。
また押圧ドラム20に押圧力を与えるダイヤフラム21は、押圧ドラム20同様に各本案タイヤ100に対応して配置され、コンプレッサからの圧縮空気等を個々の車輪ごとに制御することで独立して四輪の車輪外径を変えることができる。
このため、左右いずれか一方側または両方の車輪外径を可変制御することで、左右の車輪外径の比率に応じた回転半径で車両が曲がろうとする操舵機能を有し、従来のステアリング機構との置き換えができ、また併用も可能である。実施例では前側車輪だけでなく、前後の車輪外径を可変制御して4WSのように操縦性を向上させている。さらに駆動輪の車輪外径を可変制御することで、変速ギアシフト機能およびデフ機能を有し、またさらに車輪外径を可変することで車両高さおよび車両の傾き修正機能を有する。
また上述の操舵機能において、左右の車輪外径の比率に応じた回転半径で車両が曲がるが、それに伴って車体も傾きを生じる。この傾きは車速に関係なく車輪外径の比率に応じたもので、実際の使用上では不都合となる。また左右の車輪外径を可変にすることのみで操舵しようとすると、高速走行時に車体が左右に振れ安全上問題であり、回転最小径もあまり小さくできない。この操舵時の車体傾きを防止するため図示実施例では、図4のように操舵時に左右の車輪外径を可変にするとともに、前輪の車軸自体を振り、車軸を支持するサスペンションベース構造の工夫で上記の問題を解決している。
解決する一方法として、以下サスペンションベース構造について説明する。図11のようにサスペンションベース3の前輪車軸2aを支持する部分と、その後方のボディフロアおよび後輪を支持する部分とに分割し、その間に進行方向に対し直角水平方向に回転軸を有する揺動自在の傾き調整手段200を設ける。またサスペンションベース3の前輪車軸2aを支持する部分の車軸中央部に前輪車軸2aが左右に振れるように回動支持する軸受機構を有する。操舵時に左右の車輪外径を可変にするとともに、前輪の車軸自体を振ることで、機構上必然的に車輪外径の大きい外側車輪が車体前方に位置することになる。この操舵時、上記軸受機構によりサスペンションベース3の前輪車軸2aを支持する部分を進行方向に対し前側を上側に揺動することで、左右の車輪外径を可変にすることによる車体の傾きを吸収することができる。
図示の実施例では、操舵時に左右の車輪外径を可変にする前輪部のみに適用したものであるが、操舵時に前後輪とも左右の車輪外径を可変にする場合は、サスペンションベースの後部側車輪支持部との間にも同様な軸受機構を設けることで対応できる。
また以上のように、操舵時に左右の車輪外径を可変にして、車軸を振ることを可能にすることにより従来の進行方向に対してタイヤのみ傾ける操舵に比べ、大幅に回転最小径も小さくなる。さらに前後輪ともに同様の機構とすることで、四輪を制御して単に曲がるのみでなく車両の斜め移動等の機能も付加される。
〔実施例の機能説明〕
以下、外径可変制御によって得られる機能の動作および、その働きについて説明する。
<操舵機能>
図6のように、車輪外径を可変制御することで、左右の車輪外径の比率に応じた回転半径で車両が曲がろうとする。車輪外径D1およびD2(D1>D2)とし、車輪間隔Lの一対の車輪で車軸傾きをθとすると、車軸を延長して地面との交点Oが回転時の中心となる。その回転半径Rは近似的にR=D2×L/(D1−D2)で表され、車輪外径D1およびD2と車輪間隔Lで回転半径Rが決定され制御できることがわかる。
以下、外径可変制御によって得られる機能の動作および、その働きについて説明する。
<操舵機能>
図6のように、車輪外径を可変制御することで、左右の車輪外径の比率に応じた回転半径で車両が曲がろうとする。車輪外径D1およびD2(D1>D2)とし、車輪間隔Lの一対の車輪で車軸傾きをθとすると、車軸を延長して地面との交点Oが回転時の中心となる。その回転半径Rは近似的にR=D2×L/(D1−D2)で表され、車輪外径D1およびD2と車輪間隔Lで回転半径Rが決定され制御できることがわかる。
<変速ギアシフト機能>
駆動輪となる一対の車輪外径を同時に、同じ比率で可変することで、いわゆる変速ギアシフトと同じ効果が得られる。なおかつ従来のギアシフトに比べ、連続的に車輪外径を可変できるため無段変速が可能でスムーズな変速ができる。車輪外径Dでエンジンから駆動された車軸の回転数がNとすれば、車輪の周速VはV=π×D×Nで表される。よって車輪外径Dが変化すれば、車輪の周速Vが変化し、トランスミッションでの変速と同様に車速が制御できることは明らかである。また走行中の駆動輪の車輪外径を変化させることで、タイヤトレッド面と路面との間に相対的な速度差が発生し、そのため発生する摩擦力が車輪外径を小さくした場合は制動ブレーキとして働き、車輪外径を大きくした場合は変速シフトアップとして働く。このように、この変速ギアシフト機能を従来の変速機構であるトランスミッションに置き換えることも可能である。場合によっては併用してさらに安定した走行を得ることもできる。
駆動輪となる一対の車輪外径を同時に、同じ比率で可変することで、いわゆる変速ギアシフトと同じ効果が得られる。なおかつ従来のギアシフトに比べ、連続的に車輪外径を可変できるため無段変速が可能でスムーズな変速ができる。車輪外径Dでエンジンから駆動された車軸の回転数がNとすれば、車輪の周速VはV=π×D×Nで表される。よって車輪外径Dが変化すれば、車輪の周速Vが変化し、トランスミッションでの変速と同様に車速が制御できることは明らかである。また走行中の駆動輪の車輪外径を変化させることで、タイヤトレッド面と路面との間に相対的な速度差が発生し、そのため発生する摩擦力が車輪外径を小さくした場合は制動ブレーキとして働き、車輪外径を大きくした場合は変速シフトアップとして働く。このように、この変速ギアシフト機能を従来の変速機構であるトランスミッションに置き換えることも可能である。場合によっては併用してさらに安定した走行を得ることもできる。
<デフ機能>
カーブ走行時、内外輪差での左右のタイヤの移動距離差による回転速度差が出るため、一般車両ではこの差を吸収するデフ機構がある。本発明では、図5のように回転半径Rのカーブに対し、車輪間隔Lの一対の車輪では車輪外径をD1およびD2 (D1>D2)とすると、R=D2×L/(D1−D2)の関係から車輪外径をD1およびD2が求められる。このD1およびD2の車輪外径比が内外輪差での左右のタイヤの回転速度比に一致し、一般車両のデフ機構と同じ働きをする。
カーブ走行時、内外輪差での左右のタイヤの移動距離差による回転速度差が出るため、一般車両ではこの差を吸収するデフ機構がある。本発明では、図5のように回転半径Rのカーブに対し、車輪間隔Lの一対の車輪では車輪外径をD1およびD2 (D1>D2)とすると、R=D2×L/(D1−D2)の関係から車輪外径をD1およびD2が求められる。このD1およびD2の車輪外径比が内外輪差での左右のタイヤの回転速度比に一致し、一般車両のデフ機構と同じ働きをする。
<車両高さおよび傾き修正機能>
車輪外径を可変することは車両高さを変えることであり、停車時での乗降または荷物積載時の利便性向上に有効であるが、特にカーブ走行時のコーナリングにおいてその機能が有効となる。カーブ走行時には走行速度に応じた遠心力が車体に働き、特に重心が高いトラック等の横転事故がある。本発明の場合、前後の車輪外径を可変制御して、図5のように車体には内外輪の車輪外径比に応じた傾きが発生する。この傾きによって車体には遠心力に対向する向心力が発生し安全性を高める機能がある。
車輪外径を可変することは車両高さを変えることであり、停車時での乗降または荷物積載時の利便性向上に有効であるが、特にカーブ走行時のコーナリングにおいてその機能が有効となる。カーブ走行時には走行速度に応じた遠心力が車体に働き、特に重心が高いトラック等の横転事故がある。本発明の場合、前後の車輪外径を可変制御して、図5のように車体には内外輪の車輪外径比に応じた傾きが発生する。この傾きによって車体には遠心力に対向する向心力が発生し安全性を高める機能がある。
6 トレッド面
9 ホイール
10 リム部
10a 傾斜面
16a,16b リンクレバー
17a,17b ジョイント
18 補強部材
19 球状弾性体、ボール
20 押圧ドラム
21 ダイヤフラム
61 板状シュー部材
61a,61b,61c 板状シュー部材
62 交叉部
63 軸支持部材(リベット)
100 タイヤ
9 ホイール
10 リム部
10a 傾斜面
16a,16b リンクレバー
17a,17b ジョイント
18 補強部材
19 球状弾性体、ボール
20 押圧ドラム
21 ダイヤフラム
61 板状シュー部材
61a,61b,61c 板状シュー部材
62 交叉部
63 軸支持部材(リベット)
100 タイヤ
Claims (13)
- タイヤ幅方向に適宜形状の板状シュー部材を円周方向に複数配列して円環状のトレッド面を形成する自動車用タイヤにおけるトレッドの構造であって、
上記複数の板状シュー部材は隣接する板状シュー部材同士が少なくとも1箇所で交叉するように順次周方向に配列されると共に、この相互に交叉した部位を軸支部材で回動可能に軸連結して円環状に連鎖され、この互いに連鎖した複数の板状シュー部材でトレッド面を伸縮自在に構成したことを特徴とする自動車用タイヤのトレッド構造。 - 前記複数の板状シュー部材は、隣接する板状シュー部材の端部をそれぞれ連結されジグザグ状に連鎖する円環状のトレッド面を構成し、このトレッド面は円周方向に伸縮自在であることを特徴とする請求項1に記載の自動車用タイヤのトレッド構造。
- 前記板状シュー部材は、順次隣接する板状シュー部材が略々平行四辺形を形成するように互いに交差し、この交差部位の少なくとも一部を回動可能に軸支部材で連結し、この平行四辺形の連鎖で前記トレッド面を網状で伸縮自在に構成したことを特徴とする請求項1に記載の自動車用タイヤのトレッド構造。
- 前記トレッド面はタイヤ幅方向に配列される複数の平行四辺形が順次辺の長さが異なるように構成され、この各平行四辺形の辺の長さは上記トレッド面の伸縮に応じて両端部が湾曲する曲率が変化するように設定されていることを特徴とする請求項3に記載の自動車用タイヤのトレッド構造。
- 前記トレッド面端部の曲率は、前記トレッド面が伸張してタイヤ径が大きいときは接地面積が小さく、前記トレッド面が緊縮してタイヤ径が小さときは接地面積が大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項4に記載の自動車用タイヤのトレッド構造。
- 前記板状シュー部材は、アルミ合金その他の金属若しくは硬質合成樹脂で構成され弾性変形可能な基体芯部材と、この基体芯部材に一体に設けられ少なくとも接地面を形成するゴム質材から成るトレッド部材とから構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の自動車用タイヤのトレッド構造。
- 円環状に伸縮自在に構成されたトレッド面と、
上記トレッド面の円環形状の内側に配置され、上記トレッド面を環形状に支持するサイド支持手段と、
上記円環状トレッド面の中心に配置され該トレッド面に回転力を付与する駆動回転軸とを備え、
上記トレッド面は請求項1乃至5の何れかに記載のトレッド構造を備え、
上記サイド支持手段は、上記トレッド面を伸張及び緊縮するように上記駆動軸と上記トレッド面との間の距離を調節するように構成されていることを特徴とする自動車用タイヤ。 - 前記サイド支持手段は、前記駆動回転軸に固定されたホイール部材と、このホイール部材に形成されたリム部と前記トレッド面を円環状に構成する板状シュー部材とを連結するリンク部材で構成され、このリンク部材は上記円環状トレッド面の直径を可変するリンクレバーで構成されていることを特徴とする請求項7に記載の自動車用タイヤ。
- タイヤ幅方向に適宜形状の板状シュー部材を円周方向に複数配列して構成した円環状のトレッド面と、
上記トレッド面を支持し駆動回転軸に連結する車軸連結部を有するホイール部材とを備えた自動車用タイヤに於いて、
上記トレッド面は請求項1乃至6の何れかに記載のトレッド構造で構成され、
上記トレッド面は複数の板状シュー部材の両端部を上記ホイール部材のリム部に支持され、上記板状シュー部材と上記ホイール部材のリム部との間には弾性変形可能な補強部材が設けられ、この補強部材は上記板状シュー部材を外周方向に弾圧することを特徴とする自動車用タイヤ。 - 前記補強部材は、前記ホイール部材のリム部に支持された複数の帯状部材と、この帯状部材と前記板状シュー部材との間に介在する球状弾性体で構成され、前記板状シュー部材で形成されるトレッド面と上記帯状補強部材とはタイヤ外周方向に伸縮自在に構成されていることを特徴とする請求項9に記載の自動車用タイヤ。
- 前記板状シュー部材は、前記固定ホイール部材のリム部にタイヤ径調整手段を介して取り付けられ、
このタイヤ径調整手段は上記板状シュー部材に弾圧係合していることを特徴とする請求項9に記載の自動車用タイヤ。 - 適宜形状のボディ本体と
このボディ本体に駆動回転自在に設けられた車軸と
上記車軸に固定されたホイール部材と
上記ホイール部材に保持されたトレッド面と、
上記車軸に軸方向に移動可能に支持されたスポーク状作動部材と、
を備えた車両構造体であって、
上記トレッド面は請求項1乃至6の何れかに記載のトレッド構造で構成され、
上記スポーク状作動部材は、前記板状シュー部材の一端をタイヤ幅方向に移動してトレッド面の外周径を可変調整すると共に、このスポーク状作動部材の基端部には上記車軸に固定され内部に空気その他の流体を装填したダイアフラムを設け、このダイアフラムの作動圧を制御することによって上記トレッド面の衝撃を緩衝するようにしたことを特徴とする自動車用車体構造。 - 適宜形状のボディ本体と
このボディ本体に駆動回転自在に設けられた車軸と
上記車軸に取り付けられたホイ−ル状サイド支持部材と
上記ホイール状サイド支持部材に保持されたトレッド部と、
上記車軸に軸方向に移動可能に支持され上記トレッド面の外周径を調整するスポーク状作動部材とを備えた車両構造体であって、
上記トレッド部は請求項1乃至7の何れかに記載のトレッド構造を具え、
上記スポーク状作動部材は上記トレッド面を構成する板状シュー部材を移動変形して円環状トレッド面の外周径を調整可能に構成し、
上記スポーク状作動部材は上記ボディ本体の傾きを調整する傾き調整手段を介して前記ボディ本体に連結されていることを特徴とする4輪自動車用車体構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005165030A JP2006335296A (ja) | 2005-06-06 | 2005-06-06 | 自動車用タイヤのトレッド構造及びこれを用いた自動車用タイヤ並びに自動車用車体構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005165030A JP2006335296A (ja) | 2005-06-06 | 2005-06-06 | 自動車用タイヤのトレッド構造及びこれを用いた自動車用タイヤ並びに自動車用車体構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006335296A true JP2006335296A (ja) | 2006-12-14 |
Family
ID=37556198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005165030A Pending JP2006335296A (ja) | 2005-06-06 | 2005-06-06 | 自動車用タイヤのトレッド構造及びこれを用いた自動車用タイヤ並びに自動車用車体構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006335296A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019099052A (ja) * | 2017-12-06 | 2019-06-24 | 学校法人 中央大学 | 走行ロボット |
-
2005
- 2005-06-06 JP JP2005165030A patent/JP2006335296A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019099052A (ja) * | 2017-12-06 | 2019-06-24 | 学校法人 中央大学 | 走行ロボット |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4955258B2 (ja) | 非空気圧タイヤ | |
AU2011266952B2 (en) | Non- pneumatic tire | |
US9975386B2 (en) | Tire/wheel assembly and tread ring | |
JP4946011B2 (ja) | 非空気式タイヤ | |
US20130263985A1 (en) | Semi-pneumatic tire (intire) | |
US20140062171A1 (en) | Non-pneumatic tire | |
GB2431383A (en) | Non-pneumatic wheel with curved spokes | |
US20140062170A1 (en) | Non-pneumatic tire | |
US20140062172A1 (en) | Non-pneumatic tire | |
KR20130037808A (ko) | 차량용 비공기압 타이어 | |
US10343456B2 (en) | Tire for surface vehicle | |
JP2006335296A (ja) | 自動車用タイヤのトレッド構造及びこれを用いた自動車用タイヤ並びに自動車用車体構造 | |
JP4272247B2 (ja) | 車両用タイヤ | |
JP2009149146A (ja) | 車両用タイヤ | |
EP1002667A1 (en) | Asymmetric pneumatic tire | |
JP2009154790A (ja) | 非空気入りタイヤ | |
KR20230019706A (ko) | 비공기입 타이어 | |
WO2007001246A1 (en) | Variable radial and/or lateral compliance wheel | |
JP7339777B2 (ja) | ホイール | |
JP2010042722A (ja) | 非空気入りタイヤ | |
JPH04127001U (ja) | 車両用可変径車輪 | |
US8042878B2 (en) | Interface disc for a vehicle wheel | |
JP2008302815A (ja) | 非空気入りタイヤ | |
JPH04356204A (ja) | 空気入りラジアルタイヤおよびそれの組合わせ体 | |
JP2001277805A (ja) | 操安性向上ホイール |