JP2006335155A - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者が望むような制動力を発生させる。
【解決手段】ストローク量Sに対するマスターシリンダ圧Pが相対的に低下すると判断するとき、つまりゲートバルブ7rが開放され、ゲートバルブ12が閉鎖され、且つブレーキ操作が行われている状態で、コントローラ13が起動したときには(ステップS1、S2、S4の判定が夫々“Yes”)、制御フラグfを“1”にセットし(ステップS5)、ペダルストロークSだけに応じた目標制動力F*を算出する(ステップS7〜S10)。
【選択図】図2

Description

本発明は、停車状態を維持する車両用ブレーキ装置に関するものである。
一般に、電子制御装置によって制動油圧回路を駆動制御するブレーキバイワイヤでは、ブレーキバイワイヤを実行するときに、マスターシリンダからホイールシリンダへの液圧経路を閉鎖した状態で運転者のブレーキ操作に応じた液圧をポンプ等によってホイールシリンダへ伝達すると共に、マスターシリンダからストロークシミュレータへの液圧経路を開放してペダルストロークやペダル反力を演出する。一方、ブレーキバイワイヤを実行しないときには、マスターシリンダからストロークシミュレータへの液圧経路を閉鎖すると共に、マスターシリンダからホイールシリンダへの液圧経路を開放し、ブレーキ操作に応じた液圧がマスターシリンダからホイールシリンダへ伝達される。
上記のようなブレーキバイワイヤにおいて、イグニッションスイッチがOFFの状態であっても、運転者のブレーキ操作が行われたときには、電子制御装置を起動し、ペダルストロークとマスターシリンダ圧とに応じた制動力を発生させてブレーキバイワイヤを実行するものがあった(特許文献1参照)。
特開2005−35387号公報
しかしながら、イグニッションスイッチがOFFの状態で素早いブレーキ操作がなされると、ブレーキペダルがストロークした分だけマスターシリンダ圧が増加した後に、ホイールシリンダへの液圧経路が閉鎖され、且つストロークシミュレータへの液圧経路が開放される。このとき、ブレーキペダルのストローク量は減少しないのに、マスターシリンダ圧が低下してしまうので、この状態でペダルストロークとマスターシリンダ圧とに応じて制動力を発生させると、その制動力も低下してしまい、運転者が望むような制動力が得られない可能性がある。
そこで、本発明は上記の問題に着目してなされたものであり、運転者が望むような制動力を発生させることのできる車両用ブレーキ装置の提供を課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明に係る車両用ブレーキ装置は、運転者のブレーキ操作に応じた流体圧を発生するマスターシリンダと、マスターシリンダの流体圧によって制動力を発生可能なホイールシリンダと、マスターシリンダ及びホイールシリンダ間の流路を閉鎖可能な第1のバルブと、マスターシリンダの流体圧を吸収可能なストロークシミュレータと、マスターシリンダ及びストロークシミュレータ間の流路を開放可能な第2のバルブとを備え、
制動力制御手段が、所定の条件で起動され、運転者によるブレーキ操作のストローク量とマスターシリンダの流体圧とに応じて目標制動力を算出すると共に、第1のバルブを閉鎖し且つ第2のバルブを開放した状態で目標制動力に応じた流体圧をホイールシリンダに伝達することにより車両の制動力を制御するものにおいて、
ブレーキ操作のストローク量とマスターシリンダの流体圧との関係が所定の関係からずれ、ブレーキ操作のストローク量に対するマスターシリンダの流体圧が相対的に低下すると判断したときに、ブレーキ操作のストローク量だけに応じて目標制動力を算出することを特徴とする。
すなわち、第1のバルブが開放され、第2のバルブが閉鎖され、且つ運転者によるブレーキ操作が行われている状態で、制動力制御手段が起動した場合には、ブレーキ操作のストローク量だけに応じて目標制動力を算出することを特徴とする。
本発明に係る車両用ブレーキ装置によれば、ブレーキ操作のストローク量とマスターシリンダの流体圧との関係が所定の関係からずれ、ブレーキ操作のストローク量に対するマスターシリンダの流体圧が相対的に低下すると判断したときに、ブレーキ操作のストローク量だけに応じて目標制動力を算出することで、運転者が望むような制動力を発生させることができる。
すなわち、第1のバルブが開放され、第2のバルブが閉鎖され、且つ運転者によるブレーキ操作が行われている状態で、制動力制御手段が起動した場合には、ホイールシリンダへの液圧経路が第1のバルブによって閉鎖され、且つストロークシミュレータへの液圧経路が第2のバルブによって開放されるときに、ブレーキ操作のストローク量は減少しないのに、マスターシリンダの流体圧が低下してしまうが、この場合には、ブレーキ操作のストローク量だけに応じて目標制動力を算出することで、運転者が望むような制動力を発生させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、ブレーキシステムの概略構成図である。運転者によってブレーキ操作されるブレーキペダル1は、一端にペダル踏力が入力されると、他端を支点にして回動してマスターシリンダ2のプッシュロッド3を前進させる。
マスターシリンダ2は、プッシュロッド3を介して入力されたペダル踏力を2系統の液圧に変換し、プライマリ側をリア左右のホイールシリンダ6RL・6RRに伝達し、セカンダリ側をフロント左右のホイールシリンダ6FL・6FRに伝達している。ここでは、ブレーキ系統を前後輪で分割する前後スプリット方式を採用しているが、勿論、前左と後右そして前右と後左で分割するダイアゴナルスプリット方式を採用してもよい。
各ホイールシリンダ6FL〜6RRは、ディスクロータをブレーキパッドで挟圧して制動力を発生させるディスクブレーキや、ブレーキドラムの内周面にブレーキシューを押圧して制動力を発生させるドラムブレーキに内蔵されている。
プライマリ側の液圧系統では、マスターシリンダ2及びホイールシリンダ6RL・6RR間の流路を閉鎖可能なゲートバルブ7r(「第1のバルブ」に対応)と、ゲートバルブ7r及びホイールシリンダ6RL(6RR)間の流路を閉鎖可能なインレットバルブ8RL(8RR)と、インレットバルブ8RL(8RR)及びホイールシリンダ6RL(6RR)間とマスターシリンダ2のリザーバタンク2aとを連通した流路を開放可能なアウトレットバルブ9RL(9RR)と、アウトレットバルブ9RL・9RR及びリザーバタンク2a間に吸入側を連通し、且つゲートバルブ7r及びインレットバルブ8RL・8RR間に吐出側を連通したポンプ10rと、を備えている。
ここで、ゲートバルブ7r、インレットバルブ8RL・8RR、及びアウトレットバルブ9RL・9RRは、夫々、2ポート2ポジション切換、スプリングオフセット式の電磁操作弁であって、ゲートバルブ7r及びインレットバルブ8RL・8RRは、非励磁のノーマル位置で流路を開放し、アウトレットバルブ9RL・9RRは、非励磁のノーマル位置で流路を閉鎖するように構成されている。なお、各バルブは、流路の開閉を行うことができればよいので、ゲートバルブ7r及びインレットバルブ8RL・8RRが、励磁したオフセット位置で流路を開放し、アウトレットバルブ9RL・9RRが、励磁したオフセット位置で流路を閉鎖するようにしてもよい。
また、ポンプ10rは、負荷圧力に係りなく略一定の吐出量を確保できる歯車ポンプ、ピストンポンプ等、容積型のポンプで構成されている。
以上の構成により、インレットバルブ8RL(8RR)、及びアウトレットバルブ9RL(9RR)を非励磁のノーマル位置にしたまま、ゲートバルブ7rを励磁して閉鎖すると共に、ポンプ10rを駆動することで、リザーバタンク2aのブレーキ液を吸入し、その吐出圧によって、ホイールシリンダ6RL(6RR)の液圧を増圧することができる。
また、アウトレットバルブ9RL(9RR)を非励磁のノーマル位置にしたまま、ゲートバルブ7r及びインレットバルブ8RL(8RR)を励磁して夫々を閉鎖することで、ホイールシリンダ6RL(6RR)からリザーバタンク2a及びポンプ10rへの各流路を遮断し、ホイールシリンダ6RL(6RR)の液圧を保持することができる。
さらに、アウトレットバルブ9RL(9RR)を励磁して開放すると共に、ゲートバルブ7r及びインレットバルブ8RL(8RR)を励磁して夫々を閉鎖することで、ホイールシリンダ6RL(6RR)の液圧をリザーバタンク2aに開放して減圧することができる。
さらに、ゲートバルブ7r、インレットバルブ8RL(8RR)、及びアウトレットバルブ9RL(9RR)の全てを非励磁のノーマル位置にすることで、マスターシリンダ2からの液圧がホイールシリンダ6RL(6RR)に伝達され、通常のブレーキとなる。
なお、セカンダリ側の液圧系統でも、プライマリ側と同様のゲートバルブ7f、インレットバルブ8FL・8FR、アウトレットバルブ9FL・9FR、及びポンプ10fを備えており、各動作に関してもプライマリ側と同様であるため、その詳細説明は省略する。
そして、プライマリ側におけるマスターシリンダ2とゲートバルブ7rとの間にストロークシミュレータ11が接続されている。このストロークシミュレータ11は、シリンダの底部とピストンとの間に圧縮バネ11aを介装したバネ形のアキュムレータで構成されており、液圧の上昇に伴って圧縮バネ11aが弾性収縮するときに、マスターシリンダ圧を吸収することができる。
また、マスターシリンダ2とストロークシミュレータ11との間には、ゲートバルブ12(「第2のバルブ」に対応)が介装されている。このゲートバルブ12は、2ポート2ポジション切換、スプリングオフセット式の電磁操作弁であって、非励磁のノーマル位置で流路を閉鎖するように構成されている。なお、ゲートバルブ12は、流路の開閉を行うことができればよいので、励磁したオフセット位置で流路を閉鎖するようにしてもよい。
上記のゲートバルブ7f・7r、インレットバルブ8FL〜8RR、アウトレットバルブ9FL〜9RR、及びポンプ10f・10r、並びにゲートバルブ12は、コントローラ13によって駆動制御される。
コントローラ13は、ブレーキバイワイヤを実行するときには、ゲートバルブ7f・7rを閉鎖し且つゲートバルブ12を開放した状態で、運転者のブレーキ操作量に応じた液圧をポンプ10f・10rによってホイールシリンダ6FL〜6RRに伝達し、車両の制動力を制御する。このとき、マスターシリンダで発生する液圧は、ストロークシミュレータ11で吸収されるので、運転者のブレーキ操作に対して適度なペダルストロークやペダル反力を演出できる。
一方、ポンプ故障等のフェールセーフによって、ブレーキバイワイヤを実行しないときには、ゲートバルブ7f・7rを開放し且つゲートバルブ12を閉鎖することにより、マスターシリンダ2からの液圧をホイールシリンダ6FL〜6RRに伝達して通常ブレーキとする。
なお、コントローラ13には、圧力センサ14で検出したマスターシリンダ圧Pと、ストロークセンサ15で検出したブレーキペダル1のストローク量Sと、イグニッションスイッチ(以下、IGNスイッチと称す)16の操作信号とが入力される。
次に、コントローラ13で実行する制動力制御処理を、図2のフローチャートに基づいて説明する。
コントローラ13は、IGNスイッチ16がONにされたとき、又はIGNスイッチ16がOFFであってもブレーキペダル1が踏込まれたときに起動され、図2の制動力制御処理を所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割り込み処理として実行する。
先ずステップS1では、起動時であるか否かを判定する。起動時でなければ後述するステップS6に移行する。一方、起動時であるときには、ステップS2に移行する。
ステップS2では、ブレーキペダル1のストローク量Sが0より大きいか否かを判定する。この判定結果がS=0であるときには、ステップS3に移行する。一方、判定結果がS>0であるときには、ステップS4に移行する。
ステップS3では、制御フラグfを“0”にリセットしてから後述するステップS6に移行する。
ステップS4では、ゲートバルブ7rが開放され、且つゲートバルブ12が閉鎖されているか否かを判定する。ここで、ゲートバルブ7rが閉鎖され、且つゲートバルブ12が開放されているときには、前述したステップS3に移行する。一方、ゲートバルブ7rが開放され、且つゲートバルブ12が閉鎖されているときには、ステップS5に移行する。
ステップS5では、制御フラグfを“1”にセットしてからステップS6に移行する。
ステップS6では、ブレーキペダル1のストローク量Sが0より大きいか否かを判定する。この判定結果がS=0であるときには、後述するステップS12に移行する。一方、判定結果がS>0であるときには、ステップS7に移行する。
ステップS7では、図中に示すような制御マップを参照し、マスターシリンダ圧Pに応じた目標制動力Fp*を算出する。この制御マップは、横軸をマスターシリンダ圧P、縦軸を目標制動力Fp*とし、マスターシリンダ圧Pの増加に比例して目標制動力Fp*が増加するように設定されている。
続くステップS8では、図中に示すような制御マップを参照し、ブレーキペダル1のストローク量Sに応じた目標制動力Fs*を算出する。この制御マップは、横軸をストローク量S、縦軸を目標制動力Fs*とし、ストローク量Sの増加に応じて目標制動力Fs*が増加すると共に、ストローク量Sに対する目標制動力Fs*の増加率が徐々に大きくなるように設定されている。
続くステップS9では、図中に示すような制御マップを参照し、最終的な目標制動力F*に対するFp*の寄与度α(0<α<1)を、制御フラグfとマスターシリンダ圧Pとに応じて算出する。この制御マップは、横軸をマスターシリンダ圧P、縦軸を寄与度αとし、制御フラグがf=0である場合には、マスターシリンダ圧Pの増加に応じて寄与度αが増加すると共に、マスターシリンダ圧Pに対する寄与度αの増加率が徐々に小さくなるように設定されている。一方、制御フラグがf=1である場合には、寄与度αが0を維持するように設定されている。
続くステップS10では、下記(1)式に示すように、目標制動力Fp*と、目標制動力Fs*と、寄与度αとに応じて、最終的な目標制動力F*を算出する。
*=α・Fp*+(1−α)Fs* ………(1)
続くステップS11では、目標制動力F*が達成されるように、ゲートバルブ7f・7r、インレットバルブ8FL〜8RR、アウトレットバルブ9FL〜9RR、及びポンプ10f・10r、並びにゲートバルブ12を駆動制御する。なお、目標制動力F*が0であっても、その後のブレーキ操作に備えてゲートバルブ7rを閉鎖し、且つゲートバルブ12を開放しておくものとする。
一方、ステップS12では、制御フラグfを“0”にリセットする。
続くステップS13では、目標制動力F*を0にしてから前記ステップS11に移行する。
以上より、図2の制動力制御処理が「制動力制御手段」に対応している。
次に、上記一実施形態の動作や作用効果について説明する。
今、運転者がIGNスイッチ16をONにした、又はIGNスイッチ16がOFFであってもブレーキペダル1を踏込んだとする。これにより、コントローラ13が起動され、図2の制動力制御処理が開始される。
この起動時に、運転者がブレーキペダル1を踏み込んでいなければ(ステップS2の判定が“No”)、目標制動力F*は0となるが(ステップS13)、ゲートバルブ7rを閉鎖し、且つゲートバルブ12を開放することにより、その後のブレーキ操作に備えてスタンバイする。
その後、運転者がブレーキペダル1を踏込むと(ステップS6の判定が“Yes”)、制御フラグfが“0”にリセットされていることで、ペダルストロークSとマスターシリンダ圧Pとに応じた目標制動力F*が発生するように、インレットバルブ8FL〜8RR、アウトレットバルブ9FL〜9RR、及びポンプ10f・10rを駆動制御する(ステップS7〜S11)。このペダルストロークSとマスターシリンダ圧Pとの2つのパラメータによって制動力制御を行うことで、コントロール性に優れ、高精度のブレーキバイワイヤを実行することができる。
なお、このときペダルストロークSとマスターシリンダ圧Pとは、ストロークシミュレータ11の構造により、ペダルストロークSに応じてマスターシリンダ圧Pが決まる所定の関係にあるので、図3に示すように、ペダルストロークSに応じて目標制動力F*も決まる。
一方、起動時に既に運転者がブレーキペダル1を踏込んでいたとする。この場合、ゲートバルブ7rが開放され、且つゲートバルブ12が閉鎖されている状態で、ブレーキペダル1がストロークし、マスターシリンダ圧が発生していることになる。
この状態で、ゲートバルブ7rを閉鎖し、且つゲートバルブ12を開放すると、図4に示すように、ブレーキペダル1のストローク量Sは減少しないのに、マスターシリンダ圧Pがストロークシミュレータ11によって吸収され低下してしまう。すなわち、ペダルストロークSとマスターシリンダ圧Pとの関係が、ゲートバルブ7rを閉鎖し、且つゲートバルブ12を開放した状態でペダル操作を開始するときの所定の関係からずれ、ストローク量Sに対するマスターシリンダ圧Pが相対的に低下する。
したがって、この状態でペダルストロークSとマスターシリンダ圧Pとに応じた目標制動力F*を算出すると、図5に示すように、マスターシリンダ圧Pの低下に伴って目標制動力F*も低下してしまい、運転者が望むような制動力が得られない可能性がある。
そこで、本実施形態では、ストローク量Sに対するマスターシリンダ圧Pが相対的に低下すると判断するとき、つまりゲートバルブ7rが開放され、ゲートバルブ12が閉鎖され、且つブレーキ操作が行われている状態で、コントローラ13が起動したときには(ステップS1、S2、S4の判定が夫々“Yes”)、制御フラグfを“1”にセットし(ステップS5)、ペダルストロークSだけに応じた目標制動力F*を算出する(ステップS7〜S10)。
これにより、ゲートバルブ7rが開放され、且つゲートバルブ12が閉鎖されている状態で、ブレーキペダル1が踏込まれ、その後、ゲートバルブ7rが閉鎖され、且つゲートバルブ12が開放されても、図6に示すように、運転者が望むような制動力を発生させることができる。
また、クランキングとブレーキ操作が同時に行われると、電圧降下によってゲートバルブ7r・12の開閉が遅れてしまい、ストローク量Sに対するマスターシリンダ圧Pの相対的な低下が顕著になると考えられる。したがって、図7に示すように、例えば坂道で駐車しているときに、クランキングと素早いブレーキ踏込みが同時に行われ、その後パーキングブレーキを解除するようなシーンでは、制動力の不足は車両のずり落ちを招来してしまう虞がある。しかしながら、本実施形態のように、運転者が望むような制動力を確実に発生させることで、車両のずり落ちを防止することができる。
また、ストローク量Sとマスターシリンダ圧Pとに応じて目標制動力F*を算出する場合と(図3参照)、ストローク量Sだけに応じて目標制動力F*を算出する場合とは(図2のステップS8参照)、ストローク量Sと目標制動力F*との関係は略同一である。したがって、双方の制動力特性も近似するので、運転者に違和感を与えることがない。
また、ストローク量Sと目標制動力Fs*との関係を示した制御マップを参照し、ストローク量Sから目標制動力Fs*を算出しているので、これを容易に算出することができる。
そして、ブレーキ操作が解除された後は(ステップS6の判定が“No”)、制御フラグfを“0”にリセットすることで(ステップS13)、ペダルストロークSとマスターシリンダ圧Pとに応じて目標制動力F*を算出する。これにより、コントロール性に優れ、高精度のブレーキバイワイヤを実行することができる。
なお、上記の一実施形態では、液圧を伝達媒体にしたハイドロリックブレーキを採用しているが、これに限定されるものではなく、圧縮空気を伝達媒体にしたエアブレーキを採用してもよい。
また、上記の一実施形態では、流体圧を利用したブレーキバイワイヤを行っているが、これに限定されるものではない。ブレーキバイワイヤに関しては制動力制御を行うことができればよいので、電動アクチュエータを駆動制御することで、ディスクロータをブレーキパッドで挟圧したり、ブレーキドラムの内周面にブレーキシューを押圧したりする電動ブレーキ等、電子制御可能であれば如何なるブレーキでもよい。
ブレーキシステムの概略構成図である。 制動力制御処理を示したフローチャートである。 ペダルストロークSと目標制動力F*との関係を示したグラフである。 ペダルストロークSとマスターシリンダ圧Pとの関係を示したグラフである。 従来技術の課題について説明したグラフである。 本発明の作用効果について説明したタイムチャートである。 本発明における他の作用効果について説明したタイムチャートである。
符号の説明
1 ブレーキペダル
2 マスターシリンダ
3 プッシュロッド
6FL〜6RR ホイールシリンダ
7f・7r ゲートバルブ
8FL〜8RR インレットバルブ
9FL〜9RR アウトレットバルブ
10f・10r ポンプ
11 ストロークシミュレータ
11a 圧縮バネ
12 ゲートバルブ
13 コントローラ
14 圧力センサ
15 ストロークセンサ
16 イグニッションスイッチ

Claims (4)

  1. 運転者のブレーキ操作に応じた流体圧を発生するマスターシリンダと、該マスターシリンダの流体圧によって制動力を発生可能なホイールシリンダと、前記マスターシリンダ及び前記ホイールシリンダ間の流路を閉鎖可能な第1のバルブと、前記マスターシリンダの流体圧を吸収可能なストロークシミュレータと、前記マスターシリンダ及び前記ストロークシミュレータ間の流路を開放可能な第2のバルブと、
    所定の条件で起動され、運転者によるブレーキ操作のストローク量と前記マスターシリンダの流体圧とに応じて目標制動力を算出すると共に、前記第1のバルブを閉鎖し且つ前記第2のバルブを開放した状態で前記目標制動力に応じた流体圧を前記ホイールシリンダに伝達することにより、車両の制動力を制御する制動力制御手段と、を備えた車両用ブレーキ装置において、
    前記制動力制御手段は、ブレーキ操作のストローク量と前記マスターシリンダの流体圧との関係が所定の関係からずれ、ブレーキ操作のストローク量に対する前記マスターシリンダの流体圧が相対的に低下すると判断したときに、ブレーキ操作のストローク量だけに応じて前記目標制動力を算出することを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 運転者のブレーキ操作に応じた流体圧を発生するマスターシリンダと、該マスターシリンダの流体圧によって制動力を発生可能なホイールシリンダと、前記マスターシリンダ及び前記ホイールシリンダ間の流路を閉鎖可能な第1のバルブと、前記マスターシリンダの流体圧を吸収可能なストロークシミュレータと、前記マスターシリンダ及び前記ストロークシミュレータ間の流路を開放可能な第2のバルブと、
    所定の条件で起動され、運転者によるブレーキ操作のストローク量と前記マスターシリンダの流体圧とに応じて目標制動力を算出すると共に、前記第1のバルブを閉鎖し且つ前記第2のバルブを開放した状態で前記目標制動力に応じた流体圧を前記ホイールシリンダに伝達することにより、車両の制動力を制御する制動力制御手段と、を備えた車両用ブレーキ装置において、
    前記制動力制御手段は、前記第1のバルブが開放され、前記第2のバルブが閉鎖され、且つ運転者によるブレーキ操作が開始されている状態で起動した場合には、ブレーキ操作のストローク量だけに応じて前記目標制動力を算出することを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  3. 前記制動力制御手段は、運転者によるブレーキ操作のストローク量と前記目標制動力との関係を示した制御マップを参照し、ブレーキ操作のストローク量から前記目標制動力を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用ブレーキ装置。
  4. 前記制動力制御手段は、運転者によるブレーキ操作が解除された後は、運転者によるブレーキ操作のストローク量と前記マスターシリンダの流体圧とに応じて前記目標制動力を算出することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の車両用ブレーキ装置。
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