JP2006333280A - 走査回路及び固体撮像装置 - Google Patents

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将之 楠田
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Abstract

【課題】 本発明は、与える信号を変化させることで間引き走査を実現できる簡単な構成の走査回路及びこの走査回路を備えた固体撮像装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 各段の転送段を2つのスイッチと2つのインバータを直列に接続して構成し、各転送段の出力が入力されるANDゲートを備える。そして、連続走査動作を行うときは、スタートパルスの振幅を小さくし、間引き走査動作を行うときは、スタートパルスの振幅を大きくする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、配列された複数の画素を順番に選択する走査回路及びこの走査回路を備えた固体撮像装置に関するもので、特に、間引き走査することが可能な走査回路及びこの走査回路を備えた固体撮像装置に関する。
種々の用途に供されている固体撮像装置は光電変換素子で発生した光電荷を読み出す(取り出す)手段によってCCD型とCMOS型に大きく分けられる。CCD型は光電荷をポテンシャルの井戸に蓄積しつつ、転送するようになっており、ダイナミックレンジが狭いという欠点がある。一方、CMOS型はフォトダイオードのpn接合容量に蓄積した電荷をMOSトランジスタを通して直接読み出すようになっていた。
又、従来のCMOS型の固体撮像装置として、入射光量に対して対数変換する対数変換動作を行うものがある(特許文献1参照)。この固体撮像装置においては、そのダイナミックレンジが5〜6桁と広いため、少々広い輝度範囲の輝度分布を構成する被写体を撮像しても、輝度分布内の全輝度情報を電気信号に変換して出力することができる。しかしながら、被写体の輝度分布に対してその撮像可能領域が広くなるので、撮像可能領域内の低輝度領域又は高輝度領域において、輝度データの無い領域ができてしまう。
これらに対して、本出願人は、上述の線形変換動作と対数変換動作とを切り換えることが可能なCMOS型の固体撮像装置を提案している(特許文献2参照)。又、本出願人は、このような線形変換動作と対数変換動作とが自動的に切り換えるために、光電変換動作を行うフォトダイオードに接続されたトランジスタのポテンシャル状態を適当な状態に設定するCMOS型の固体撮像装置を提案している(特許文献3参照)。この特許文献3による固体撮像装置は、トランジスタのポテンシャル状態を変更することにより、その光電変換動作が線形変換動作から対数変換動作に切りかわる変極点を切り換えることができる。
CMOS型となる固体撮像装置に備えられる走査回路の構成を、図9に示す。図9に示す走査回路は、2つのスイッチと2つのインバータで構成されるとともにパルスを転送する転送段をn段備える。即ち、x(xは、1≦x≦nの自然数)段目の転送段taxは、一端に転送段ta(x−1)からの出力が入力されるスイッチsxaと、スイッチsxaの他端に入力側が接続されたインバータixaと、インバータixaの出力側に一端が接続されたスイッチsxbと、スイッチsxbの他端に入力側が接続されたインバータixbと、から構成される(図9には、3段目までを図示している)。そして、インバータixbからの出力が転送段taxの出力outxとなる。この出力outxは、例えば、撮像装置内の固体撮像素子に図9の走査回路が設けられるとき、固体撮像素子を走査するための信号として出力される。
図9の走査回路は、転送段各段に設けられたスイッチを交互に動作させるためのクロックφXa,φXbが、交互に与えられる。このとき、x段目の転送段taxにおいて、クロックφXaがハイのとき、スイッチsxaがONとなり、又、クロックφXbがハイのとき、スイッチsxbがONとなる。即ち、1段目となる転送段ta1のインバータi1aにスタートパルスが入力されると共に、クロックφXa,φXbが交互に与えられて、転送段ta1〜tanそれぞれのスイッチs1a〜snaとスイッチs1b〜snbとが交互にON/OFFすることで、出力out1〜outnの順番に走査信号が出力される。
又、昨今において、フレームレートを上げるために、出力画素数を減らすように、走査回路による間引き走査が行われている。この間引き走査は、走査回路によって1段目から順番に走査するものとは異なり、複数段をとばして所定の段数毎に走査するものである。よって、例えば、1段とばして2段ごとに走査する間引き走査においては、1段目、3段目、5段目、…の順番に、走査回路より走査信号が出力される。
特開平11−313257号公報 特開2002−77733号公報 特開2002−300476号公報
しかしながら、従来は、間引き走査するためには、走査回路の構成を図9のような簡単な構成のシフトレジスタだけでは実現不可能であった。そのため、シフトレジスタからの出力を間引き走査のための走査信号に加工する必要があり、このシフトレジスタからの出力を加工する回路を追加しなければならない。即ち、シフトレジスタからの出力のタイミングが間引き走査を行うタイミングと異なるタイミングであるため、間引き走査のタイミングに応じた信号に変換するための回路を追加する必要がある。このように、従来は、間引き走査を実現するためには、シフトレジスタ以外にシフトレジスタからの出力を間引き走査に応じた信号に変換する新たな回路を追加する必要があり、その回路構成が複雑となり、回路規模が大きくなるという問題があった。
このような問題を鑑みて、本発明は、与える信号を変化させることで間引き走査を実現できる簡単な構成の走査回路及びこの走査回路を備えた固体撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の走査回路は、直列に接続されるn(nは2以上の整数)段の転送段により構成され、1段目の転送段にスタートパルスが与えられる走査回路において、複数段毎の前記転送段の出力を順次行う間引き走査を行うとき、前記スタートパルスの電圧振幅を電源電圧以上とすることを特徴とする。
又、このような走査回路において、前記転送段が、前記スタートパルス又は前段となる前記転送段からの出力が一端に入力される第1スイッチと、該第1スイッチの他端に入力側が接続され、入力された電圧を保持する第1バッファと、該第1バッファの出力側に一端が接続される第2スイッチと、該第2スイッチの他端に入力側が接続され、入力された電圧を保持し、出力側に現れる電圧を前記転送段の出力として出力する第2バッファと、を備え、前記第1及び第2スイッチが交互にONとなることで、前記転送段の転送動作が行われる。
そして、前記第1スイッチが、2つの逆極性のトランジスタを並列に接続したアナログスイッチによって構成され、2つの前記トランジスタそれぞれの第1電極が入力側となるとともに、2つの前記トランジスタそれぞれの第2電極が出力側となり、2つの前記トランジスタそれぞれの制御電極に反転したクロックを入力することによって、前記第1及び第2スイッチのON/OFF制御を行う。このとき、前記間引き走査を行うときにおける前記スタートパルスの電圧振幅を電源電圧に0.7V以上の電圧を加えた値とするものとしても構わない。
又、前記スタートパルスを、前記第1スイッチをOFFとしてから前記第2スイッチをONとするまでの期間にハイとし、その後、前記第1スイッチを一度ONした後に前記第1スイッチをOFFとしてから前記第2スイッチをONとするまでの期間にローとする。
更に、前記転送段からの出力を選択するゲート回路を備えるものとして、前記間引き走査するときに出力する前記転送段の出力が選択されるものとしても構わない。
本発明の固体撮像装置は、上述のいずれかの走査回路と、前記走査回路によって走査されて信号出力を行う複数の画素と、を備え、前記走査回路に与える前記スタートパルスの振幅電圧を切り換えることで、前記複数の画素全ての信号出力を行う連続走査動作と、前記複数の画素を間引いて信号出力する間引き走査動作とを切り換えることを特徴とする。
このような固体撮像装置において、前記複数の画素がマトリクス状に配置されるとともに、前記走査回路によって水平走査回路が構成されるものとしても構わないし、前記走査回路によって垂直走査回路が構成されるものとしても構わない。
本発明によると、スタートパルスの電圧振幅を電源電圧以上とすることにより間引き走査を行うため、従来のように、転送段各段からの出力を間引き走査を行うタイミングで切り替わる信号に変換するための回路を追加する必要がない。このように、簡単な構成で間引き走査と通常の連続走査とを切り換えることのできる走査回路を構成することができ、その回路規模を小さくすることができる。よって、この走査回路を備える固体撮像装置などの装置の増大化を抑制することができる。
本発明の実施形態について、以下に、図面を参照して説明する。
<撮像装置の構成>
本実施形態の撮像装置は、図1に示すように、複数のレンズから構成される光学系1と、光学系1を通じて入射される光の入射光量を電気信号に変換して画像信号として出力する固体撮像装置2と、固体撮像装置2から出力される画像信号をデジタル信号に変換するA/D変換部3と、A/D変換部3でデジタル信号に変換された画像信号に対して各種画像処理を施す画像処理部4と、固体撮像装置2における各信号の電圧値の制御を行う信号制御部5と、を備える。
このように構成される撮像装置において、光学系1を通じて固体撮像装置2に被写体からの光が入射されると、固体撮像装置2が撮像動作を行うことで得られた画像信号がA/D変換部3に出力されて、デジタル信号に変換される。このように動作するとき、固体撮像装置2には、信号制御部5より各信号が与えられることで、固体撮像装置2内の水平走査回路及び垂直走査回路が動作することで、各画素の画像信号が順にA/D変換部3に出力される。このA/D変換部3でデジタル信号に変換された画像信号が画像処理部4に与えられて、エッジ強調処理やホワイトバランス処理などの画像処理が施される。
<固体撮像装置の構成>
次に、図1の撮像装置に備えられる固体撮像装置について、図2を参照して説明する。図2は、図1の撮像装置に備えられたMOS型固体撮像装置の構成を概略的に示している。
図2の固体撮像装置2は、マトリクス状に配された複数の画素を有する固体撮像素子11と、固体撮像素子11内の画素を行毎に選択するための垂直走査回路12と、固体撮像素子11内の画素を列毎に選択するための水平走査回路13と、固体撮像素子11内の各画素からの出力を増幅して出力する出力回路14と、を有する。そして、垂直走査回路12及び水平走査回路13それぞれには、信号制御部5から信号が与えられて、固体撮像素子11に備えられる画素より駆動される画素が指定され、画素の走査動作が行われる。
この固体撮像装置2は、垂直走査回路12が、垂直走査期間毎に固体撮像素子11内の1行分の画素を切り換えるように、固体撮像装置11内の画素を1行毎にバイアスして駆動させる。そして、1垂直走査期間内に、水平走査回路13が、出力回路14内において固体撮像素子11の画素1列分毎に対して設けられた出力用スイッチを、順次駆動させることによって、垂直走査回路12で駆動させた1行分の画素の出力を、出力回路14で順次増幅して画素毎に出力する。即ち、固体撮像素子11内において、x個の画素で1行が構成されるとき、垂直走査回路12より1パルスが出力される間、水平走査回路13よりxパルスが出力される。
<走査回路>
更に、図2の垂直走査回路及び水平走査回路を構成する走査回路について、図面を参照して説明する。本実施形態における走査回路の構成は、図3のような構成となる。尚、図3の構成において、図9と同一の目的で使用する部分については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。又、以下において、mを1以上の自然数とするとともに、kを1≦k≦2mの自然数とする。
図3に示す走査回路は、2つのスイッチska,skbと2つのインバータika,ikbで構成されるとともにパルスを転送する転送段takが複数段連続して直列に接続された構成である。そして、この転送段takでは、スイッチska、インバータika、スイッチskb、インバータikbの順番で、スイッチska,skb及びインバータika,ikbが直列に接続される(図3には、5段目までを図示している)。そして、転送段takの出力outkが一方の入力に入力されるANDゲートAkが備えられる。更に、1、3、…、2m−1段目の転送段ta1,ta3,…,ta(2m−1)の出力out1,out3,…,out(2m-1)が入力されるANDゲートA1,A3,…,A(2m−1)の他方の入力には信号φYaが入力され、2、4、…、2m段目の転送段ta2,ta4,…,ta2mの出力out2,out4,…,out2mが入力されるANDゲートA2,A4,…,A2mの他方の入力には信号φYbが入力される。
又、スイッチska,skbが、図4に示すように、NチャネルのMOSトランジスタTnとPチャネルのMOSトランジスタTpが並列に接続されたアナログスイッチで構成される。このアナログスイッチは、MOSトランジスタTn,Tpが、それぞれのソース同士が接続されて入力側となり、それぞれのドレイン同士が接続されて出力側となる。そして、MOSトランジスタTnのゲートに入力されるクロックφX(図5に示すクロックφXa,φXbに相当する)を反転したクロックがMOSトランジスタTpのゲートに入力される。
このように構成される走査回路に対して、信号制御部5よりスタートパルスφS、クロックφXa,φXb、及び信号φYa,φYbが入力される。そして、スタートパルスφHがハイとされる期間及びハイとしたときの電圧値と、信号φYa,φYbの値とが設定されることによって、図3に示す走査回路の動作が決定され、1段毎の連続走査動作を行うか、又は、1段をとばした2段毎の間引き走査動作を行うかが設定される。以下に、連続走査動作及び間引き走査動作それぞれにおける走査回路の動作について説明する。
1.連続走査動作
まず、図3の走査回路における間引き走査でない1段毎に走査する連続走査動作を行うときの各部の状態について説明する。尚、図5は、図3の走査回路において連続走査動作を行うときの各信号の変遷を示すタイミングチャートである。又、図5に示すクロックφXa,φXbは、スイッチs1a〜s2ma,s1b〜s2mbにおけるMOSトランジスタTnのゲートに与えられるクロックを示す。
この連続走査動作が行われるとき、まず、信号制御部5より与えられる信号φYa,φYbそれぞれがハイとされることで、ANDゲートA1〜A2mが開とされる。よって、ANDゲートA1〜A2mから1〜2m段目の転送段ta1〜tamの出力out1〜out2mが出力可能な状態となる。又、図5のように、クロックφXa,φXbが、交互にハイとなるように信号制御部5によって制御される。即ち、クロックφXaがハイとなってスイッチs1a〜s2maが同時にONとなるタイミングと、クロックφXbがハイとなってスイッチs1b〜s2mbが同時にONとなるタイミングとが、交互に発生する。
次に、図5のように、信号制御部5より、ハイとなるときの電圧値が電源電圧以下の電圧値V1となるスタートパルスφHが1段目の転送段ta1におけるスイッチs1aに与えられる。このスタートパルスφHは、クロックφXaがローとされる間にクロックφXbがハイに切り替わる瞬間にハイに切り替わる。そして、クロックφXaがハイとなるパルスを発生して再びローとなった後、クロックφXbがハイに切り替わる瞬間に、スタートパルスφHがローに切り替わる。
このようにスタートパルスφH及びクロックφXa,φXbが入力されるとき、まず、1段目の転送段ta1では、クロックφXaがローでありスイッチs1aがOFFのときにV1となるスタートパルスφHが入力される。このとき、クロックφXbがハイとなりスイッチs1bがONとなるが、スイッチs1aに与えられるスタートパルスφHの電圧値V1が電源電圧より低いために、スイッチs1aがOFFのままであり、インバータi1a,i1bそれぞれの入出力に現れる信号に変化はない。このようにスタートパルスφHがハイとされて、スイッチs1aに入力される電圧がV1とされている間に、クロックφXaがハイとされるため、スイッチs1aがONとなり、スイッチs1aを介して電圧V1がインバータi1aの入力側に与えられる。即ち、インバータi1aの入力側にハイとなる信号が入力され、インバータi1aの出力側にローとなる信号が現れる。
そして、クロックφXaがローとなってスイッチs1aがOFFとされるが、インバータi1aにハイとなる信号が保持されるため、インバータi1aの出力側にローとなる信号が保持されたままの状態となる。又、スイッチs1aがOFFとされた後、スタートパルスφHがローとされるとともに、クロックφXbがハイとなってスイッチs1bがONとされる。よって、スイッチs1bを介してローとなる信号がインバータi1bの入力側に与えられ、インバータi1aの出力側にハイとなる信号が現れることで、転送段ta1の出力out1がハイとなる。このとき、信号φYaがハイでありANDゲートA1が開の状態であるため、ハイとなる信号が1段目の信号としてANDゲートA1より出力される。
その後、クロックφXbがローとされてスイッチs1bがOFFとされるが、インバータi1bの入力側にローとなる信号が保持されるため、インバータi1bの出力側にハイとなる信号が保持されたままの状態となり、ANDゲートA1からハイとなる転送段ta1の出力out1が出力される。そして、再び、クロックφXaがハイとなりスイッチs1aがONとなると、既にスタートパルスφHがローであるため、インバータi1aの入力側にローとなる信号が入力され、インバータi1aからハイとなる信号が出力される。このクロックφXaがローとされてスイッチs1aをOFFした後にクロックφXbがハイとされてスイッチs1bをONすると、インバータi1bの入力側にハイとなる信号が入力され、インバータi1bからローとなる信号が出力される。よって、ANDゲートA1から出力される転送段ta1の出力out1がローとなる。
その後、スタートパルスφHがローであるため、クロックφXa,φXbがハイとなっても、ANDゲートA1を介して出力される転送段ta1の出力はローのままである。このように、スタートパルスφHが入力される1段目の転送段ta1の出力out1は、スタートパルスφHがハイとなった後の2つ目のクロックφXb(スタートパルスφHがハイとなると同時にハイとなるクロックφXbを1つ目とする。)によってハイとされ、スタートパルスφHがローとなった後の2つめのクロックφXb(スタートパルスφHがローとなると同時にハイとなるクロックφXbを1つ目とする。)によってローとされることで、クロックφXb1周期分に相当する期間にハイとなるパルス信号としてANDゲートA1を介して出力される。
又、2段目以降の転送段ta2〜ta2mの動作について、転送段takを代表して説明する。尚、ANDゲートA2〜A2mにおいても、信号φYa,φYbそれぞれがハイであるため開の状態であり、転送段ta2〜ta2mそれぞれの出力out2〜out2mが、ANDゲートA2〜A2mを介して出力される。即ち、ANDゲートAkが開の状態であり、転送段takの出力outkが、ANDゲートA2〜A2mを介して出力される。
転送段ta(k−1)の出力out(k-1)がハイのパルス信号としてANDゲートA(k−1)を介して出力されているとき、クロックφXaが与えられてスイッチskaがONされると、スイッチskaを介して、インバータikaにハイの信号が入力され、インバータikaよりローの信号が出力される。次に、スイッチskaがOFFとなり、クロックφXbが与えられてスイッチskbがONとされると、スイッチskbを介して、インバータikbにローの信号が入力され、インバータikbよりハイの信号が転送段takの出力outkとしてANDゲートAkを介して出力される。このとき、転送段ta(k−1)の出力out(k-1)はローとなる。
その後、再び、クロックφXaが与えられてスイッチskaがONされると、スイッチskaを介して、インバータikaにローの信号が入力され、インバータikaよりハイの信号が出力される。次に、クロックφXbが与えられてスイッチskbがONとされると、スイッチskbを介して、インバータikbにハイの信号が入力され、インバータikbよりローの信号が転送段takの出力outkとしてANDゲートAkを介して出力される。
即ち、図3に示す転送段ta1〜ta2mは、1段目の転送段ta1が図5のようなクロックφXbがハイとなる瞬間に電圧値V1としてハイとなるスタートパルスφHを与えられる場合において、ハイのスタートパルスφHが与えられる間にクロックφXaが与えられると、スイッチs1a〜s2maがONとなる。このとき、インバータi1aの出力がローとなるとともに、インバータi2a〜i2maの出力がハイとなる。
そして、スタートパルスφHをローとするとともにクロックφXbが与えられると、スイッチs1b〜s2mbがONとなる。このとき、インバータi1bの出力がハイとなるとともに、インバータi2b〜i2mbの出力がローとなる。よって、転送段ta1の出力out1がハイとなるとともに、転送段ta2〜ta2mの出力out2〜out2mがローとなる。その後、再び、クロックφXaが与えられたとき、スイッチs1a〜s2maがONとなり、インバータi2aの出力がローとなるとともに、インバータi1a,i3a〜i2maの出力がハイとなる。そして、クロックφXbが与えられると、スイッチs1b〜s2mbがONとなり、インバータi2bの出力がハイとなるとともに、インバータi1b,i3b〜i2mbの出力がローとなる。よって、転送段ta2の出力out2がハイとなるとともに、転送段ta1,ta3〜ta2mの出力out1,out3〜out2mがローとなる。
よって、ハイのクロックφXa,φXbが交互に与えられることによって、図5のように、2m段の転送段ta1〜ta2mの出力out1〜out2mが、out1,out2,out3,…の順に、走査用の信号であるハイのパルス信号として、ANDゲートA1〜A2mを介して出力される。この出力out1〜out2mの出力波形の幅(パルス幅)は、クロックφXa,φXbの1周期の長さと等しくなる。
2.間引き走査動作
次に、図3の走査回路における1段毎にとばすことで2段毎に走査する間引き走査動作を行うときの各部の状態について説明する。尚、図6は、図3の走査回路において間引き走査を行うときの各信号の変遷を示すタイミングチャートである。又、図6に示すクロックφXa,φXbは、スイッチs1a〜s2ma,s1b〜s2mbにおけるMOSトランジスタTnのゲートに与えられるクロックを示す。本例において、奇数段となる1、3、…、2m−1段目の転送段ta1,ta3,…,ta(2m−1)の出力out1,out3,…,out(2m-1)が出力されるものとする。
この間引き走査動作が行われるとき、まず、信号制御部5より与えられる信号φYaがハイとされるとともに信号φYbがローとされることで、ANDゲートA1,A3,…,A(2m−1)が開とされ、ANDゲートA2,A4,…,A2mが閉とされる。よって、ANDゲートA1,A3,…,A(2m−1)から1、3、…、2m−1段目の転送段ta1,ta3,…,ta(2m−1)の出力out1,out3,…,out(2m-1)が出力可能な状態となる。又、図6のように、連続走査動作を行うときと同様(図5参照)、クロックφXa,φXbが、交互にハイとなるように信号制御部5によって制御される。
次に、図6のように、信号制御部5より、ハイとなるときの電圧値がV2(V2>V1)となるスタートパルスφHが1段目の転送段ta1におけるスイッチs1aに与えられる。このスタートパルスφHがハイ及びローに切り換えられるタイミングは、連続走査動作を行うときと同様のタイミング(図5参照)となる。即ち、クロックφXaがローとされる間にクロックφXbがハイに切り替わる瞬間に、スタートパルスφHがハイに切り替わり、クロックφXaがハイとなるパルスを発生して再びローとなった後、クロックφXbがハイに切り替わる瞬間に、スタートパルスφHがローに切り替わる。
このようにスタートパルスφH及びクロックφXa,φXbが入力されるとき、まず、1段目の転送段ta1では、クロックφXaがローでありスイッチs1aがOFFのときにV2となるスタートパルスφHが入力されるとともに、クロックφXbがハイとされてスイッチs1bがONとされる。このとき、スイッチs1aにおいて、MOSトランジスタTnにローとなる信号が入力され、MOSトランジスタTpにハイとなる信号が入力されているが、MOSトランジスタTn,Tpそれぞれのソースに電圧V1より高い電圧V2が入力された状態となっている。
即ち、MOSトランジスタTpのゲートに入力されるハイとなる電圧よりも高い電圧がMOSトランジスタTpのソースに入力されることとなるため、MOSトランジスタTpがONとなる。その結果、スイッチs1aにおけるMOSトランジスタTn,Tpのドレイン同士の接続ノードに、スイッチs1aに入力されたスタートパルスφHがハイとなる電圧値V2が現れることとなる。よって、クロックφXaがローにもかかわらず、インバータi1aの入力側にハイとなる信号が入力された状態となり、インバータi1aからローとなる信号が出力されることとなる。
又、このとき、クロックφXbがハイとされてスイッチs1bがONとされているため、インバータi1bの入力側にローとなる信号が入力された状態となり、インバータi1bからハイとなる信号が出力される。即ち、1段目の転送段ta1の出力out1がハイとなって出力される。そして、信号φYaがハイとされてANDゲートA1が開の状態であるため、ハイとなる1段目の転送段ta1の出力out1がANDゲートA1より出力される。その後、クロックφXbがローとされてスイッチs1bがOFFとされるが、インバータi1bの入力側にローとなる信号が保持されるため、ANDゲートA1より出力される1段目の転送段ta1の出力out1がハイのままとなる。
尚、ハイとなる1段目の転送段ta1の出力out1は、インバータi1bからの出力であるため、インバータi1bに印加された電圧V1と略等しい値となる。よって、1段目の転送段ta1の出力out1がハイであるときに、信号φXaがローでありスイッチs1a〜s2maがOFFである場合は、2段目の転送段ta2において、インバータi2aの入力側にハイとなる信号が与えられることがない。即ち、1段目の転送段ta1の出力out1がハイである場合、連続走査動作時と同様、信号φXaがハイとなりスイッチs1a〜s2maがONとなったときに初めて、2段目の転送段ta2において、インバータi2aの入力側にハイとなる信号が与えられることとなる。
上述のように、クロックφXbがロー切り換えられた後、ハイとなるクロックφXaが与えられてスイッチs1aがONとされるとき、同時にスイッチs2aもONとされるため、2段目の転送段ta2において、ハイとなる1段目の転送段ta1の出力out1がスイッチs2aを介してインバータi2aに与えられ、インバータi2aの出力がローとなる。このとき、1段目の転送段ta1では、スタートパルスφHの電圧値がV2のままであり、又、インバータi1bの入力側ではローとなる信号が保持されたままであるため、1段目の転送段ta1の出力out1はハイのままである。
その後、クロックφXaがローとされてスイッチs1a,s2aがOFFとされたとき、インバータi1a,i2aの入力側にはハイとなる信号が保持されてそれぞれの出力がローとなるとともに、インバータi1bの入力側ではローとなる信号が保持されたままであり、1段目の転送段ta1の出力out1はハイのままである。そして、スタートパルスφHをローとするが、インバータi1aの入力側がハイとなる信号が保持されたままの状態であり、その出力がローのままである。
又、このスタートパルスφHのローへの切換とともに、クロックφXbがハイとされてスイッチs1b,s2bがONとされる。このとき、インバータi1a,i2aの出力がローのままであるため、インバータi1b,i2bにローとなる信号が入力され、結果、インバータi1b,i2bからハイとなる信号が出力される。よって、1段目の転送段ta1の出力out1はハイのままであり、2段目の転送段ta2の出力out2がハイに切り替わる。しかしながら、信号φYbがローであり、ANDゲートA2が閉の状態であるため、ハイとなる2段目の転送段ta2の出力out2が出力されず、ハイとなる1段目の転送段ta1の出力out1のみがANDゲートA1を介して出力される。
そして、クロックφXbがローとされてスイッチs1b,s2bがOFFとされた後に、再び、クロックφXaがハイとされてスイッチs1a,s2aがONとされると、1段目の転送段ta1では、スタートパルスφHがローであるため、インバータi1aにローとなる信号が入力され、その出力がハイとなる。又、2段目の転送段ta2では、1段目の転送段ta1のインバータi1bの入力側でローとなる信号が保持されて、その出力out1がハイのままであるため、インバータi2aの出力はローのままである。
再び、クロックφXaがローとされてスイッチs1a,s2aがOFFとされた後に、再び、クロックφXbがハイとされてスイッチs1b,s2bがONとされると、1段目の転送段ta1では、インバータi1aの出力がハイであるため、インバータi1bにハイとなる信号が入力され、その出力がローとなる。よって、ANDゲートA1を介して出力される1段目の転送段ta1の出力out1がローとなる。又、2段目の転送段ta2では、インバータi2aの出力がローであるため、インバータi2bにローとなる信号が入力され、その出力がハイのままであり、ANDゲートA2より出力されることはないが、2段目の転送段ta2の出力out2がハイのままである。
そして、クロックφXbがローとされてスイッチs1b,s2bがOFFとされた後に、再び、クロックφXaがハイとされてスイッチs1a,s2aがONとされると、スタートパルスφHがローのままであるため、1段目の転送段ta1では信号の変化がない。又、2段目の転送段ta2では、1段目の転送段ta1の出力out1がローであるため、インバータi2aへの入力がローとなり、その出力がハイとなる。その後、クロックφXaがローとされてスイッチs2aがOFFとされた後に、再び、クロックφXbがハイとされてスイッチs2bがONとされると、インバータi2aの出力としてハイが保持された状態となるため、インバータi2bへのハイとなり、その出力がローとなる。このとき、2段目の転送段ta2の出力out2がローとなるが、ANDゲートA2に入力される信号φYbがローであるため、2段目の転送段ta2の出力out2の値にかかわらず、ADゲートA2からの出力はローのままである。
このように、スタートパルスφHが入力される1段目の転送段ta1の出力out1は、スタートパルスφHがハイとなるときに同時に発生する1つ目のクロックφXb(スタートパルスφHがハイとなると同時にハイとなるクロックφXbを1つ目とする)によってハイとされ、スタートパルスφHがローとなった後の2つ目のクロックφXb(スタートパルスφHがローとなると同時にハイとなるクロックφXbを1つ目とする)によってローとされることで、クロックφXb2周期分に相当する期間にハイとなるパルス信号としてANDゲートA1を介して出力される。
又、1段目の転送段ta1の出力out1が入力される2段目の転送段ta2の出力out2は、1段目の転送段ta1の出力out1がハイとなった後の2つ目のクロックφXb(出力out1がハイとなると同時にハイとなるクロックφXbを1つ目とする)によってハイとされ、1段目の転送段ta1の出力out1がローとなった後の2つ目のクロックφXb(出力out1がハイとなると同時にローとなるクロックφXbを1つ目とする)によってローとされることで、クロックφXb2周期分に相当する期間にハイとなるパルス信号となる。この出力out2は、ANDゲートA2に入力される信号φYbがローであるため、ANDゲートA2を通過して出力されることがない。
又、3段目以降の転送段ta3〜ta2mの動作について、転送段takを代表して説明する。尚、奇数段に対するANDゲートA3,A5,…,A(2m−1)は、信号φYaがハイであるため開の状態であるが、偶数段に対するANDゲートA4,A6,…,A2mは、信号φYbがローであるため閉の状態である。そのため、奇数段となる転送段ta3,ta5,…,ta(2m−1)の出力out3,out5,…,out(2m-1)がANDゲートA3,A5,…,A(2m−1)より出力されるが、偶数段となる転送段ta2,ta4,…,ta2mの出力out2,out4,…,out2mがANDゲートA2,A4,…,A2mより出力されることがない。
転送段ta(k−1)の出力out(k-1)がハイに切り替わった後、クロックφXaが与えられてスイッチskaがONされると、スイッチskaを介して、インバータikaにハイの信号が入力され、インバータikaよりローの信号が出力される。次に、スイッチskaがOFFとなり、クロックφXbが与えられてスイッチskbがONとされると、スイッチskbを介して、インバータikbにローの信号が入力され、インバータikbよりハイの信号が転送段takの出力outkとして出力される。このとき、転送段ta(k−1)の出力out(k-1)はハイのままである。
その後、再び、クロックφXaが与えられてスイッチskaがONされると、スイッチskaを介して、転送段ta(k−1)の出力out(k-1)はハイのままであるため、インバータikaにハイの信号が入力され、インバータikaよりローの信号が出力される。次に、スイッチskaがOFFとなり、クロックφXbが与えられてスイッチskbがONとされたときも、インバータikaの出力がローのままで変化していないため、インバータikbよりハイの信号が転送段takの出力outkとして出力される。このとき、転送段ta(k−1)の出力out(k-1)はローとなる。
その後、再び、クロックφXaが与えられてスイッチskaがONされると、スイッチskaを介して、インバータikaにローの信号が入力され、インバータikaよりハイの信号が出力される。次に、クロックφXbが与えられてスイッチskbがONとされると、スイッチskbを介して、インバータikbにハイの信号が入力され、インバータikbよりローの信号が転送段takの出力outkとして出力される。
即ち、図3に示す転送段ta1〜ta2mは、1段目の転送段ta1が図6のようなクロックφXbがハイとなる瞬間に電圧値V2としてハイとなるスタートパルスφHを与えられると、スイッチs1aがONとされた状態に等しい状態となるため、インバータi1aの出力がローとなる。このとき、クロックφXbがハイとなるため、スイッチs1b〜s2mbがONとなり、インバータi1bの出力がハイとなる。又、インバータi2a〜i2maの出力がハイの状態であるため、、インバータi2b〜i2mbの出力はローとなる。よって、ANDゲートA1にハイとなる信号φYaが入力されているので、ハイとなる転送段ta1の出力out1がANDゲートA1を介して出力される。その後、クロックφXaが与えられると、スイッチs1a〜s2maがONとなり、インバータi1a,i2aの出力がローとなるとともに、インバータi3a〜i2maの出力がハイとなる。
そして、スタートパルスをローとするとともにクロックφXbが与えられると、スイッチs1b〜s2mbがONとなり、インバータi1b,i2bの出力がハイとなるとともに、インバータi3b〜i2mbの出力がローとなる。よって、転送段ta1,ta2の出力out1,out2がハイとなるとともに、転送段ta3〜ta2mの出力out3〜out2mがローとなる。このとき、ANDゲートA1にハイとなる信号φYaが入力され、ANDゲートA2にローとなる信号φYbが入力されているので、ハイとなる転送段ta1の出力out1のみがANDゲートA1を介して出力される。
その後、再び、クロックφXaが与えられたとき、スイッチs1a〜s2maがONとなり、インバータi2a,i3aの出力がローとなるとともに、インバータi1a,i4a〜i2maの出力がハイとなる。そして、クロックφXbが与えられると、スイッチs1b〜s2mbがONとなり、インバータi2b,i3bの出力がハイとなるとともに、インバータi1b,i4b〜i2mbの出力がローとなる。よって、転送段ta2,ta3の出力out2,out3がハイとなるとともに、転送段ta1,ta4〜ta2mの出力out1,out4〜out2mがローとなる。このとき、ANDゲートA3にハイとなる信号φYaが入力され、ANDゲートA2にローとなる信号φYbが入力されているので、ハイとなる転送段ta3の出力out3のみがANDゲートA3を介して出力される。
よって、ハイのクロックφXa,φXbが交互に与えられることによって、図6のように、m段の転送段ta1,ta3,…,ta(2m−1)の出力out1,out3,…,out(2m-1)が、out1,out3,out5,…の順に、走査用の信号であるハイのパルス信号として、ANDゲートA1,A3,…,A(2m−1)を介して出力される。この出力out1,out3,…,out(2m-1)の出力波形の幅(パルス幅)は、クロックφXa,φXbの2周期の長さと等しくなる。
このように、本実施形態によると、スタートパルスφHの振幅となる電圧値を電源電圧よりも高いV2(例えば、電源電圧+0.7V以上)とすることによって、転送段ta1〜ta2mそれぞれから、そのパルス幅がクロックφXa,φXbの2周期の長さと等しくなる出力が成される。このとき、隣接する転送段からの出力が重なった状態となり、奇数段となる転送段からの出力が順次出力されるとともに、偶数段となる転送段からの出力が順次出力される状態となる。よって、上述のように、信号φYaのみをハイとすることで、奇数段となる転送段からの出力を選択することで、2段毎に走査する間引き走査動作を行うことができる。
尚、本実施形態において、間引き走査動作を行う際、信号φYaのみをハイとして奇数段となる転送段からの出力を選択するものとしたが、信号φYbのみをハイとして偶数段となる転送段からの出力を選択するものとしても構わない。そして、この走査回路を垂直走査回路12として、スタートパルスφHの振幅となる電圧値を電源電圧よりも高いV2として間引き走査動作を行うとき、1フレーム毎に、信号φYa,φYbを交互にハイとすることによって、インターレース方式による撮像動作とすることができる。
又、本実施形態において、クロックφXbをハイとするタイミングと同じタイミングで、スタートパルスφHをハイに切り換えるものとしたが、図7に示すクロックφXaがローとなってからクロックφXbがハイとなるまでの期間t1において、スタートパルスφHをハイに切り換えるものとすればよい。同様に、スタートパルスφHをハイとした後、次にクロックφXbをハイとするタイミングと同じタイミングで、スタートパルスφHをローに切り換えるものとしたが、図7に示すスタートパルスφHをハイとした後にクロックφXaがローとなってからクロックφXbがハイとなるまでの期間t2において、スタートパルスφHをローに切り換えるものとすればよい。又、本実施形態において、各転送段に信号を保持するためのインバータが設けられるものとしたが、バッファとして動作するものであればインバータに限るものではない。
更に、本実施形態において、間引き走査動作を行う際、スタートパルスφHの振幅となる電圧値を電源電圧よりも高いV2となる矩形波となるものとしたが、図8に示すように、スタートパルスφHがハイに切り替わるときにオーバーシュートとなるような波形としても構わない。
即ち、スタートパルスφHがハイとなるときにオーバーシュートを発生することで、1段目の転送段ta1のスイッチs1aに電源電圧よりも高い電圧V2が印加される。そのため、スイッチs1aが一時的にONに等しい状態となり、インバータi1aにハイとなる信号が入力されて、インバータi1aの入力側に保持された状態となる。その後、オーバーシュートが納まりスタートパルスφHの電圧値が電源電圧以下の電圧V1となり、スイッチs1aがOFFであっても、インバータi1aの入力側にハイとなる信号が保持されるため、インバータi1aの出力がローに保持されたままとなる。よって、図6のタイミングチャートによる動作と同じ動作が行われるため、上述の間引き走査動作を実現することができる。
本発明の走査回路は、間引き走査を行う固体撮像装置において適用可能であり、又、この固体撮像装置として、CMOS型固体撮像装置などのいわゆるX−Yアドレス型の固体撮像装置に広く適用可能である。
は、本発明の実施形態における撮像装置の構成を示すブロック図である。 は、図1の撮像装置に備えられる固体撮像装置の構成を示すブロック図である。 は、本発明の実施形態における走査回路の構成の一部を示す図である。 は、図3の走査回路における各転送段に備えられたスイッチの構成を示す図である。 は、図3の走査回路において連続走査動作を行うときの各信号の変遷を示すタイミングチャートである。 は、図3の走査回路において間引き走査を行うときの各信号の変遷を示すタイミングチャートである。 は、スタートパルスφHとクロックφXa,φXbとの関係を示す図である。 は、スタートパルスφHの別の例を示す図である。 は、従来の走査回路の構成の一部を示す図である。
符号の説明
1 光学系
2 固体撮像装置
3 A/D変換部
4 画像処理部
5 信号制御部
11 固体撮像素子
12 垂直走査回路
13 水平走査回路
14 出力回路

Claims (9)

  1. 直列に接続されるn(nは2以上の整数)段の転送段により構成され、1段目の転送段にスタートパルスが与えられる走査回路において、
    複数段毎の前記転送段の出力を順次行う間引き走査を行うとき、前記スタートパルスの電圧振幅を電源電圧以上とすることを特徴とする走査回路。
  2. 前記転送段が、
    前記スタートパルス又は前段となる前記転送段からの出力が一端に入力される第1スイッチと、
    該第1スイッチの他端に入力側が接続され、入力された電圧を保持する第1バッファと、
    該第1バッファの出力側に一端が接続される第2スイッチと、
    該第2スイッチの他端に入力側が接続され、入力された電圧を保持し、出力側に現れる電圧を前記転送段の出力として出力する第2バッファと、
    を備え、
    前記第1及び第2スイッチが交互にONとなることで、前記転送段の転送動作が行われることを特徴とする請求項1に記載の走査回路。
  3. 前記第1スイッチが、2つの逆極性のトランジスタを並列に接続したアナログスイッチによって構成され、
    2つの前記トランジスタそれぞれの第1電極が入力側となるとともに、2つの前記トランジスタそれぞれの第2電極が出力側となり、2つの前記トランジスタそれぞれの制御電極に反転したクロックを入力することによって、前記第1及び第2スイッチのON/OFF制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の走査回路。
  4. 前記間引き走査を行うときにおける前記スタートパルスの電圧振幅を電源電圧に0.7V以上の電圧を加えた値とすることを特徴とする請求項3に記載の走査回路。
  5. 前記スタートパルスが、前記第1スイッチをOFFとしてから前記第2スイッチをONとするまでの期間にハイとなり、その後、前記第1スイッチを一度ONした後に前記第1スイッチをOFFとしてから前記第2スイッチをONとするまでの期間にローとなることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の走査回路。
  6. 前記転送段からの出力を選択するゲート回路を備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の走査回路。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の走査回路と、
    前記走査回路によって走査されて信号出力を行う複数の画素と、
    を備え、
    前記走査回路に与える前記スタートパルスの振幅電圧を切り換えることで、前記複数の画素全ての信号出力を行う連続走査動作と、前記複数の画素を間引いて信号出力する間引き走査動作とを切り換えることを特徴とする固体撮像装置。
  8. 前記複数の画素がマトリクス状に配置されるとともに、
    前記走査回路によって水平走査回路が構成されることを特徴とする請求項7に記載の固体撮像装置。
  9. 前記複数の画素がマトリクス状に配置されるとともに、
    前記走査回路によって垂直走査回路が構成されることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の固体撮像装置。
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