JP2006332878A - 2シンボル区間積分出力の閾値設定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2シンボル区間積分出力のシンボル値の4レベル閾値による判定において、固定4レベル閾値では、送受信機間のローカル周波数の差異を原因として、2シンボル区間積分出力の振幅値が変化することから誤判定となる場合がある。
【解決手段】パケットの先頭部分に存在するプリアンブル部を用いて4レベル閾値TH1〜TH4を推定算出するようにしているので、ローカル周波数の偏差による2シンボル区間積分出力Sdの振幅値が変化しても、この変化に応じた閾値TH1〜TH4を算出するようにしているため、シンボル値の判定誤りを軽減し、結果として、2シンボル区間積分出力Sdのシンボル値を正確に識別することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、GMSK(Gaussian Minimum Shift Keying)変調信号を復調する際に、受信信号を検波して検波信号を得、この検波信号からプリアンブル部を検出し、検出したプリアンブル部から前記検波信号の2シンボル区間積分出力のシンボル値を判定するための閾値を設定する2シンボル区間積分出力の閾値設定装置に関し、例えば、AIS(Automatic Identification System:船舶自動識別装置)を構成するGMSK受信機等に搭載して好適な2シンボル区間積分出力の閾値設定装置に関する。
船舶から送信されるAIS信号を受信して、その船舶の船名等の識別情報、その船舶の位置、速度、針路等の動きを知らせる情報等を確認するAISの普及が見込まれている。
図13は、AIS信号のパケット(AIS用パケット)10の1スロットの構成例を示している。このAIS用パケット10は、合計256シンボル(256ビット)で構成されており、その内訳は、8シンボルのランプアップ、24シンボルのプリアンブル部、8シンボルのスタートフラグ、168シンボルのデータ部、16シンボルのCRC、8シンボルのエンドフラグ、24シンボルのバッファリングである。なお、プリアンブル部は、トレーニングシーケンスとも呼ばれ、所定配列「1100」のシンボル列が6回繰り返す合計24シンボルの構成とされている。ここで、AIS信号のシンボル周波数は、9600[Hz]とされているので、プリアンブル部の所定配列「1100」の周波数成分は、9600/4=2400[Hz]になることが理解される。
このAIS信号の変調方式として、GMSK変調方式が採用されている。したがって、AIS信号のGMSK受信機(通常、GMSK送受信機)では、受信したGMSK変調信号を検波し、AIS信号のパケット10に含まれるデータ部の168シンボル(シンボル値)を復調することになるが、このデータ部のシンボル値を復調する際に、タイミング信号(同期信号)が必要となり、このタイミング信号を前記プリアンブル部を検出することで生成するようにしている。
一般的に、GMSK変調された信号を検波し、検波信号からプリアンブル部をDFT(Discrete Fourier Transform)を用いて検出する手法が提案されている(非特許文献1)。この手法では、受信信号を検波した検波信号に対してDFTが施され、そのDFT結果から、プリアンブル部の前記所定配列の変化に対応した周波数成分の強度が大きい期間をプリアンブル部として検出するようにしている。
この出願の発明者等は、この非特許文献1に記載されたDFTを用いて検出する手法を上記したAIS信号に適用し、上述した2400[Hz]の強度が大きい期間としてプリアンブル部を検出するようにした。
しかしながら、上記非特許文献1に提案された手法では、プリアンブル部以外のデータ部やノイズの受信中に、たまたま、前記プリアンブル部の前記所定配列の変化に対応した周波数成分の強度の大きい期間が存在した場合に、その期間がプリアンブル部として誤検出されてしまい、タイミング信号に誤差が含まれてしまうという問題があることが分かった。その場合には、シンボル値を正しく再生することができなくなってしまう。
「A Fully Digital Noncoherent and Coherent GMSK Receiver Architecture with Joint Symbol Timing Error and Frequency Offset Estimation」 Yung−Liang Huang,Kong−Dar Fan,and Chia−Chi Huang,IEEE TRANSACTIONS ON VEHICULAR TECHNOLOGY,2000年5月,VOL.49,NO.3,863頁〜874頁。
この非特許文献1に係る上記した問題を解決する手法を、この出願の発明者等は、特願2004−008049号明細書等で提案している。
ところで、パケット10のプリアンブル部を検出した後、データ部のシンボル値を判定しようとするとき、検波信号自体のシンボル値では変化が大きすぎるので、例えば検波信号の2シンボル区間積分出力を得ることが考えられる。この2シンボル区間積分出力は、過去2シンボル区間のデータ列に着目すると、4つの組に分類でき、各組毎の4レベルの閾値でデータの大小を判定すれば、現在のシンボル値のみに着目して2つレベルの閾値を設定した場合に比較して識別精度が向上することが分かった。
より具体的に説明すると、図14に示すように、過去の2シンボルが「11」のとき、現シンボル(判定しようとするシンボルであり判定シンボルともいう。)が「1」か「0」かを判定するときに、現シンボルの次のシンボルは「1」又は「0」であるので、2シンボル区間積分出力は、「1111」,「1110」,「1101」,「1100」の4通りの変化となる。なお、シンボル値「1」は、実際上、正の値、シンボル値「0」は、実際上、負の値である。
この図14の例では、閾値TH1は、2シンボル区間積分出力「1111」と「1100」の最終値間の1/2の値の固定値として設定される。そして、この閾値TH1より2シンボル区間積分出力の値が大きいときには、「1」、小さいときには「0」と判定する。
また、図15に示すように、過去2シンボルが「10」のとき、判定シンボルが「1」か「0」かを判定するときに、次のシンボルは「1」又は「0」であるので、2シンボル区間積分出力は、「1011」,「1010」,「1001」,「1000」の4通りの変化となる。
この図15の例では、閾値TH2は、2シンボル区間積分出力「1011」と「1000」の最終値間の1/2の値の固定値として設定される。そして、この閾値TH2より2シンボル区間積分出力の値が大きいときには、「1」、小さいときには「0」と判定する。
さらに、図16に示すように、過去2シンボルが「01」のとき、判定シンボルが「1」か「0」かを判定するときに、次のシンボルは「1」又は「0」であるので、2シンボル区間積分出力は、「0111」,「0110」,「0101」,「0100」の4通りの変化となる。
この図16の例では、閾値TH3は、2シンボル区間積分出力「0111」と「0100」の最終値間の1/2の値の固定値として設定される。そして、この閾値TH3より2シンボル区間積分出力の値が大きいときには、「1」、小さいときには「0」と判定する。
さらにまた、図17に示すように、過去2シンボルが「00」のとき、判定シンボルが「1」か「0」かを判定するときに、次のシンボルは「1」又は「0」であるので、2シンボル区間積分出力は、「0011」,「0010」,「0001」,「0000」の4通りの変化となる。
この図17の例では、閾値TH4は、2シンボル区間積分出力「0011」と「0000」の最終値間の1/2の値の固定値として設定される。そして、この閾値TH1より2シンボル区間積分出力の値が大きいときには、「1」、小さいときには「0」と判定する。
しかしながら、このように4レベル閾値TH1〜TH4によるシンボル値判定の場合には、2レベル閾値判定に比較して識別精度は向上するが、RF信号をIF信号の周波数に変換するローカル発振器の周波数(ローカル周波数)にGMSK送信機とGMSK受信機との間で周波数偏差が存在する場合、2シンボル区間積分出力の振幅値が変化してしまい、固定した4レベルの閾値TH1〜TH4では判定が誤ることとなり、2レベル閾値判定に比較して判定結果が劣化する場合があることが分かる。
この発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、送信機と受信機の各ローカル周波数に周波数偏差が存在する場合でも、4レベルの閾値での正確な判定を可能とし、その結果、4レベル閾値判定で、2レベル閾値判定に比較して判定結果が劣化しない2シンボル区間積分出力の閾値設定装置を提供することを目的とする。
この発明の2シンボル区間積分出力の閾値設定装置は、所定配列のシンボル列が3回以上繰り返すプリアンブル部と、任意配列のシンボル列からなるデータ部とを含むGMSK変調信号を受信して検波した検波信号の1シンボル区間積分出力を得、この1シンボル区間積分出力中の前記プリアンブル部を検出するとともに前記検波信号の2シンボル区間積分出力を得、前記プリアンブル部を検出した後、前記データ部の前記2シンボル区間積分出力のシンボル値を4つの閾値により判定するための前記4つの閾値の設定装置であって、前記プリアンブル部の前記1シンボル区間積分出力の最大値と最小値を算出する最大値最小値算出回路と、前記最大値と最小値との間に前記4つの閾値を設定する閾値設定回路とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、最大値最小値算出回路でプリアンブル部の1シンボル区間積分出力の最大値と最小値を算出するようにしている。プリアンブル部の1シンボル区間積分出力には、周波数偏差による1シンボル区間積分出力の振幅値の変化分が含まれているので、この最大値と最小値との間に閾値設定回路により4つの閾値を設定することで、同様に周波数偏差による2シンボル区間出力値の振幅値の変化分が相殺されることから、2シンボル区間積分出力のシンボル値を正確に識別することができる。
なお、プリアンブル部を検出する際に、1シンボル区間積分出力中、プリアンブル部の所定配列のシンボル列の倍数で、かつプリアンブル部の全体長さの半分より長く、プリアンブル部の全体長さより短い所定観測区間における所定配列のシンボルに対応する周波数スペクトルの強度を検出することで、プリアンブル部を確実に検出することができる。
このようにして、検出したプリアンブル部の1シンボル区間積分出力の最大値と最小値を算出することで、一層確実に2シンボル区間積分出力に対応した4つの閾値を設定することができる。
なお、閾値設定回路は、4つの閾値を、それぞれ、最大値を√2で割った閾値、最大値を√2で割った閾値に2/3を掛けた閾値、最小値を√2で割った閾値、最小値を√2で割った閾値に2/3を掛けた閾値として設定することができる。
この発明によれば、4レベル閾値を、受信信号の先頭部分近傍に存在するプリアンブル部の1シンボル区間積分出力の最大値と最小値との間に設定するように構成している。換言すれば、周波数の偏差により1シンボル区間積分出力のシンボル値が変化した場合においても、この変化に応じた非固定の閾値に設定するように構成しているので、2シンボル区間積分出力のシンボル値の判定誤りを軽減することができる。すなわち、送信機と受信機の各ローカル周波数の間で周波数偏差が存在する場合でも、4レベルの閾値での正確な判定を可能とし、その結果、4レベル閾値判定で、2レベル閾値判定に比較して判定結果が劣化しないという効果が達成される。
以下、この発明に係る2シンボル区間積分出力の閾値設定装置の一実施形態が適用されたGMSK受信機を例として説明する。なお、以下の説明において、上述した図13〜図17も、必要に応じて参照する。
図1は、この実施形態に係るGMSK受信機20の構成を示している。このGMSK受信機20では、アンテナ22で受信されたUHF帯の電波は、RF処理回路24で低雑音増幅、周波数変換処理されIF信号に変換される。
受信信号であるIF信号は、中心周波数が450[kHz]の帯域通過フィルタであるIFフィルタ26で、フィルタリングされ、検波部28で検波されA/D変換されてデジタル信号の検波信号とされる。
検波信号は、元のGMFK変調波となり、図13に示したパケット10の構造を有しているが、このままでは、変化がはげしく、データ部のシンボル値を復調(復元)しにくいので、1シンボル区間積分回路30で、1シンボル区間積分処理を行い、1シンボル区間積分出力Siを得る。
図2は、1シンボル区間積分回路30(後述する1シンボル区間積分回路32の構成も同じ。)の回路例を示している。1シンボル区間積分回路30は、1シンボル遅延回路(1シンボル区間遅延回路)41と、1シンボル遅延回路41の出力と、非遅延の出力とを加算して1シンボル区間積分出力Siを出力する加算回路42とから構成される。なお、1シンボル区間(期間)は、Tで表す。
図3は、1シンボル区間積分回路30の一般的な動作説明に供される波形図であり、1シンボル区間積分回路30の入力信号S1は、1シンボル遅延回路41により位相差90[゜]に対応する1シンボル区間Tだけ遅延された1シンボル区間遅延出力S2とされる。そして、非遅延の入力信号S1と1シンボル区間遅延出力S2とが加算回路42で加算され、1シンボル区間積分出力Siが得られる。なお、後述する2シンボル区間積分出力Sdは、一般的に説明すると、図3に示した1シンボル区間積分出力Siを1シンボル区間遅延させた2シンボル区間遅延出力(不図示)と、1シンボル区間積分出力Siとを加算回路で加算した和として得られる。
図4は、検波部28で検波された実際の検波信号の図13に示したパケット10の最初の100シンボルに対応する、シンボル区間積分回路30の出力として得られる1シンボル区間積分出力Siの例を示している。横軸は、シンボルタイミングt、縦軸は、振幅を略0〜±1に正規化した値で示している。なお、1シンボル区間積分回路30において最大値最小値は、略±1に制限している。
図4に示した1シンボル区間積分出力Siにおいて、シンボルタイミングt=0+近傍の最初のピークはノイズ、次のピークツーピークの1周期分の波形は、この1周期分の波形に続く、6周期分(シンボル区間24T)の「1100」のピークツーピークの繰り返しからなるプリアンブル部(プリアンブル信号区間)の1周期分のコピー波形である。また、シンボルタイミングt=40より少し手前の台形部分の波形は、パケット10中のシンボル区間8T分のスタートフラグに対応し、それ以降の波形はデータ部に対応する(図13参照)。
1シンボル区間積分回路30から出力される1シンボル区間積分出力Siは、2シンボル区間積分出力Sdを得るための1シンボル区間積分回路32に供給されるとともに、プリアンブル部検出回路34に供給される。
図5は、図4に示した1シンボル区間積分出力Siをさらに1シンボル区間積分した2シンボル区間積分出力Sdの波形を示している。ただし、2シンボル区間積分回路32において、最大値最小値は、略±3に制限している。このように、1シンボル区間積分回路30と、これに直列に接続された1シンボル区間積分回路32により、2シンボル区間積分回路が構成される。
次に、1シンボル区間積分出力Siが供給されるプリアンブル部検出回路34でのAIS信号のパケット10からのプリアンブル部を検出する動作について説明する。
図6は、プリアンブル部検出回路34のブロック図を示している。1シンボル区間積分出力Siは、上記A/D変換のタイミング毎に、DFT部52を構成するシフトレジスタ58に順次供給される。
シフトレジスタ58からパラレル出力される1シンボル区間積分出力Sisは、この強度取得部54で、プリアンブル部のシンボル区間24Tより短い所定観測区間Td、この実施形態ではシンボル区間16T(Td=16T)で、1シンボル区間T毎にDFT処理した後、特定の周波数成分、ここでは、プリアンブル部の周波数成分である2400[Hz]の強度(信号電力)を検出してプリアンブル部検出部56に順次出力する。
所定観測区間Tdは、1シンボル区間積分出力Si中、プリアンブル部の所定配列のシンボル列「1100」(シンボル区間4T)の倍数で、かつプリアンブル部(シンボル区間24T)の半分(シンボル区間12T)より長く、プリアンブル部の全体(シンボル区間24T)より短い区間としている。したがって、この実施形態では、所定観測区間Tdは、シンボル区間16T又はシンボル区間20Tが選定される。
このようにして選定した所定観測区間Td、この実施形態ではシンボル区間16Tにおける所定配列「1100」のシンボル列に対応する周波数スペクトルの強度P2400(2400[Hz]の周波数スペクトルの強度を意味する。)を検出することで、プリアンブル部検出部56で、プリアンブル部を確実に検出することができる。
図7は、シンボル区間Tのタイミングずつ順次、所定観測区間Td(=16T)毎にプリアンブル部の前縁を含む領域A、プリアンブル部の領域B、プリアンブル部の後縁を含む領域Cで、DFT処理がなされる状態を示している。したがって、DFT処理の区間、すなわち所定観測区間Tdがプリアンブル部と重なる場合、すなわち領域Bで、その強度P2400が大きくなるはずである。
プリアンブル部検出部56は、強度取得部54によって得られた強度P2400からプリアンブル部を検出する。そのために、まず、強度取得部54で得られた所定観測区間Td毎の強度P2400を所定の閾値ATHと比較する。強度P2400の値が、所定の閾値ATH以上である場合には、その強度P2400が得られている期間は、プリアンブル部である可能性が高い。ここで、所定の閾値ATHとしては、実際に得られる強度あるいは得られると見込まれる強度を元に適切な値、例えば最大強度の90[%]の大きさを予め設定しておく。
そこで、プリアンブル部検出部56は、所定回数連続したシンボル区間(タイミング)で得られた強度P2400が、所定の閾値ATH以上であるとき、そのシンボル区間をプリアンブル部とする。
図8は、AIS信号のパケット10を受信した場合の、図4に示した検波信号に対応する1シンボル区間積分出力Siのシンボル区間T毎に上記所定観測区間TdでDFT処理した結果の2400[Hz]帯の上記強度P2400の値の変化を示している。
複数回連続したシンボル期間で強度P2400が所定の閾値ATHより高い期間が出現していることが分かる。
また、強度A2400は、プリアンブル部のシンボル区間24Tより短いシンボル区間16Tにわたって所定の閾値ATHより大きくなっていることが分かる。これは、DFT処理の所定観測区間Td(=16T)が、プリアンブル部の前または後にずれている場合の図7のAまたはCの強度P2400が、プリアンブル部に含まれる場合の図7のBの強度P2400に比べて小さくなるからである。また、図8のプリアンブル部に対応する期間以外では、連続して所定の閾値ATHを超える期間は出現していないことも分かる。
このような現象を考慮し、プリアンブル部と決定するために、所定の閾値ATHを連続的に超える回数は、シンボル区間Tの最小で4回、好ましくは8回程度に設定する。この場合、プリアンブル部検出部56は、所定の閾値ATHを超えたときにのみHIGHレベル信号が入力されるカウンタを備え、そのカウント数が所定連続回数である8回に到達したときにプリアンブル部であると判定するようにすればよい。なお、所定の閾値ATHを超えなかったときに入力されたLOWレベル信号によってカウント数がリセットされるようにすれば、連続所定回数によってプリアンブル部の検出を行うことができる。所定の閾値ATHを超える連続回数は、上記例には限られず、通信環境や装置構成等に応じて異なる値に設定することができる。
このようにして、図8に示すように、シンボルタイミングtがt=20以降の部分で、プリアンブル部検出部56によりプリアンブル部が検出されたとき、タイミング信号検出部60では、シフトレジスタ58の1シンボル区間積分出力Siからタイミング信号(同期信号)tcを検出し、データ判定回路(シンボル値判定回路)38でのシンボル値を検出するタイミングとしてデータ判定回路38に出力する。
その一方、DFT部52のシフトレジスタ58からは、対応するプリアンブル部の1シンボル区間積分出力Siの波形のデータ(プリアンブル部対応1シンボル区間積分出力Sipという。)が出力され、2シンボル区間積分出力閾値設定回路36に供給される。図8例の場合には、シンボルタイミングtがt=20の位置から8シンボルタイミング経過時の直前の1シンボル区間積分出力Siの波形のデータがプリアンブル部対応1シンボル区間積分出力Sipとして、2シンボル区間積分出力閾値設定回路36に供給される。
図9は、2シンボル区間積分出力閾値設定回路36のブロック図を示している。2シンボル区間積分出力閾値設定回路36は、最大値最小値算出回路62と、最大値最小値算出回路62で算出され保持されている最大値MAXからプラス側の閾値TH1、TH2を算出する閾値推定乗算回路64と最大値最小値算出回路62で算出され保持されている最小値MINからマイナス側の閾値TH3、TH4を算出する閾値推定乗算回路66とから構成されている。ここで、閾値推定乗算回路64と閾値推定乗算回路66とは、閾値設定回路68を構成する。
図10は、プリアンブル部検出部56でプリアンブル部が検出されたときのプリアンブル部対応1シンボル区間積分出力Sipの一部である6シンボル期間6Tの波形を示している。シンボル列は「110011」である。なお、図10中、縦軸の値Xと値Yは、それぞれ、データ判定回路38で振幅制限される最大値と最小値である。すなわち、図5を参照して説明した2シンボル区間積分出力Sdの最大値と最小値に対応する。
最大値最小値算出回路62は、この図10に示すプリアンブル部対応1シンボル区間積分出力Sipの最大値MAXと最小値MINを検出し保持して、それぞれ、閾値推定乗算回路64と、閾値推定乗算回路66に供給する。
閾値推定乗算回路64と閾値推定乗算回路66は、それぞれ、次の(1)〜(4)式により、閾値TH1〜TH4を決定し、データ判定回路38に出力する。
TH1=MAX/√2 …(1)
TH2=(MAX/√2)×2/3 …(2)
TH3=(MIN×√2)×2/3 …(3)
TH4=MIN/√2 …(4)
すなわち、閾値設定回路68は、閾値TH1〜TH4を、それぞれ、最大値MAXを√2で割った閾値TH1、最大値MAXを√2で割った閾値TH1に2/3を掛けた閾値TH2、最小値MINを√2で割った閾値TH4、最小値MINを√2で割った閾値TH4に2/3を掛けた閾値TH3をデータ判定回路38に出力する。
図11は、データ判定回路38のブロック図を示している。データ判定回路38は、閾値選択手段としてのセレクタ72を備えている。セレクタ72は、過去の2シンボルのシンボル値の判定結果に基づき、閾値TH1〜TH4中、所定の閾値THを出力するように構成されている。
過去の2シンボルのシンボル値は、シフトレジスタで構成される1シンボル遅延保持回路74、76で保持されている。
セレクタ72が保持する閾値TH1〜TH4の選定表を図12に示す。セレクタ72は、図14〜図17を参照して説明したように、過去の2シンボルが「11」であった場合には閾値TH1、「10」であった場合には閾値TH2、「01」であった場合には閾値TH3、「00」であった場合には閾値TH4をそれぞれ減算回路78の減数入力に出力する。閾値TH1〜TH4は、「1100」の所定配列を有するプリアンブル部のアイパターンの開口点の値に等しい値となる。
ここで、減算回路78の被減数入力には、2シンボル区間積分出力Sdが供給されているので、減算回路78の出力には、現シンボルに係る差信号(Sd−TH)が出力され、その差信号(Sd−TH)の値がゼロコンパレータ80により比較され、正の値であった場合には、判定結果としてのシンボル値「1」を、負の値であった場合には、判定結果としてのシンボル値「0」を出力する。
以上説明したように、上述した実施形態によれば、所定配列「1100」のシンボル列が6回繰り返すプリアンブル部と、任意配列のシンボル列からなるデータ部とを含むパケット10の構成を有するGMSK変調信号を受信して検波した検波信号の1シンボル区間積分出力Siを得、この1シンボル区間積分出力Si中の前記プリアンブル部を検出するとともに前記検波信号の2シンボル区間積分出力Sdを得、前記プリアンブル部を検出した後、前記データ部の前記2シンボル区間積分出力Sdのシンボル値を4つの閾値TH1〜TH4により判定するための前記4つの閾値TH1〜TH4の設定装置であって、前記プリアンブル部の前記1シンボル区間積分出力Siの最大値MAXと最小値MINを算出する最大値最小値算出回路62と、最大値MAXと最小値MINとの間に4つの閾値TH1〜TH4を設定する閾値設定回路68とを備えている。
従来方式では4レベル閾値TH1〜TH4が固定であったため、送信機と受信機との間のローカル周波数の偏差が発生している場合に、1シンボル区間積分出力Si、2シンボル区間積分出力Sdの振幅値等が変化し、シンボル値の判定結果に誤りが生じることがあった。この実施形態では、パケット10の先頭部分に存在するプリアンブル部を用いて4レベル閾値TH1〜TH4を推定算出するようにしているので、ローカル周波数の偏差によるシンボル区間積分出力の振幅値が変化しても、この変化に応じた閾値TH1〜TH4を算出するようにしているため、シンボル値の判定誤りを軽減し、結果として、2シンボル区間積分出力Sdのシンボル値を正確に識別することができる。
なお、プリアンブル部を検出する際に、1シンボル区間積分出力Si中、プリアンブル部の所定配列「1100」のシンボル列の倍数で、かつプリアンブル部の全体長さ24シンボルの半分である12シンボルより長く、プリアンブル部の全体長さ24シンボルより短い所定観測区間Td(=16T)における所定配列「1100」のシンボルに対応する周波数スペクトルの強度を検出するようにしているので、プリアンブル部を確実に検出することができる。
なお、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
この実施形態に係る閾値設定装置が適用されたGMSK受信機の構成図である。 図1に示すGMSK受信機中、1シンボル区間積分回路の回路ブロック図である。 1シンボル区間積分回路の一般的な動作説明に供される波形図である。 AIS信号のパケットの最初の100シンボルに対応する1シンボル区間積分出力の波形図である。 図4例の1シンボル区間積分出力をさらに1シンボル区間積分した2シンボル区間積分出力の波形図である。 図1に示すGMSK受信機中、プリアンブル部検出回路の回路ブロック図である。 DFT処理区間の説明図である。 DFT処理結果の周波数スペクトルの強度変化を示す説明図である。 図1に示すGMSK受信機中、2シンボル区間積分出力閾値設定回路の回路ブロック図である。 プリアンブル部検出部で検出されたプリアンブル部対応1シンボル区間積分出力波形と4つの閾値の関係を示す説明図である。 図1に示すGMSK受信機中、データ判定回路の回路ブロック図である。 過去の2シンボルから閾値TH1〜TH4のいずれかを選定するための選定表の説明図である。 AIS信号のパケットの1スロットの構成例を示す説明図である。 過去の2シンボルが「11」のときの現シンボル値を判定する閾値の設定方法の説明図である。 過去の2シンボルが「10」のときの現シンボル値を判定する閾値の設定方法の説明図である。 過去の2シンボルが「01」のときの現シンボル値を判定する閾値の設定方法の説明図である。 過去の2シンボルが「00」のときの現シンボル値を判定する閾値の設定方法の説明図である。
符号の説明
10…パケット 20…GMSK受信機
30、32…1シンボル区間積分回路 34…プリアンブル部検出回路
36…2シンボル区間積分出力閾値設定回路
38…データ判定回路

Claims (4)

  1. 所定配列のシンボル列が3回以上繰り返すプリアンブル部と、任意配列のシンボル列からなるデータ部とを含むGMSK変調信号を受信して検波した検波信号の1シンボル区間積分出力を得、この1シンボル区間積分出力中の前記プリアンブル部を検出するとともに前記検波信号の2シンボル区間積分出力を得、前記プリアンブル部を検出した後、前記データ部の前記2シンボル区間積分出力のシンボル値を4つの閾値により判定するための前記4つの閾値の設定装置であって、
    前記プリアンブル部の前記1シンボル区間積分出力の最大値と最小値を算出する最大値最小値算出回路と、
    前記最大値と最小値との間に前記4つの閾値を設定する閾値設定回路と
    を備えることを特徴とする2シンボル区間積分出力の閾値設定装置。
  2. 請求項1記載の2シンボル区間積分出力の閾値設定装置において、
    前記プリアンブル部を検出する際、前記1シンボル区間積分出力中、前記プリアンブル部の前記所定配列のシンボル列の倍数で、かつ前記プリアンブル部の全体長さの半分より長く、前記プリアンブル部の全体長さより短い所定観測区間における前記所定配列のシンボルに対応する周波数スペクトルの強度を検出することで、前記プリアンブル部を検出するプリアンブル部検出回路を、
    さらに備えることを特徴とする2シンボル区間積分出力の閾値設定装置。
  3. 請求項2記載の2シンボル区間積分出力の閾値設定装置において、
    前記最大値最小値算出回路は、
    前記プリアンブル部検出回路で検出した前記周波数スペクトルの強度に基づき検出された前記プリアンブル部の1シンボル区間積分出力の最大値と最小値を算出する
    ことを特徴とする2シンボル区間積分出力の閾値設定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の2シンボル区間積分出力の閾値設定装置において、
    前記閾値設定回路は、前記4つの閾値を、それぞれ、前記最大値を√2で割った閾値、前記最大値を√2で割った閾値に2/3を掛けた閾値、前記最小値を√2で割った閾値、前記最小値をを√2で割った閾値に2/3を掛けた閾値
    として設定することを特徴とする2シンボル区間積分出力の閾値設定装置。
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