JP2006332014A - 捲回装置用巻芯 - Google Patents

Abstract

【課題】特徴ある巻芯の形状とコンパクトな機構により、製造時間の短縮、品質と歩留まりの向上を図り、捲回装置用巻芯を安価に提供する。
【解決手段】相対する両側のホルダ−にそれぞれ取り付けられた二つの巻芯、一方が固定側の三日月形状巻芯で位置制御装置を備え回転伝達機構がある。もう一方は移動側で丸形状巻芯、当該丸形状巻芯の移動でセパレ−タを直接三日月形状巻芯の内側円弧まで運び、即本巻可能となる構成、更に捲回後の電池素子より巻芯を引き抜く場合、巻芯に巻かれている接触部分の少ない丸形状巻芯を先に抜く、次に三日月形状巻芯より捲回後の電池素子を抜き取る場合は、先に丸形状巻芯が抜いてあり三日月形状巻芯に僅かなスキマが生じる。すなわち丸形状巻芯を抜くとき、また三日月形状巻芯から抜き取るいずれの場合も、捲回後の電池素子部材のズレなく容易に行える構成である。
【選択図】図２

Description

本発明は、丸型電子部品の捲回装置用巻芯に関し、特に丸型電池や丸型コンデンサ−などの素子部材の捲回装置用巻芯に関する。

従来、丸型電池部材の捲回装置用巻芯は巻芯断面が二つ同じ半円形状の対称物で、一方が上巻芯もう一方が下巻芯となっている。

捲回後電池素子より巻芯の引抜きを容易にし、かつ素子部材のズレ防止のため上巻芯、下巻芯とも先端が小さくなるようにテ−パ−ついている。

しかしながら、従来の巻芯では以下の問題点があった。
すなわち、上記、半円形状の上巻芯と下巻芯で、前工程によって積層された電池素子部材を挟込み巻付けを行うので、捲回後電池素子より当該巻芯を引抜いた後、巻芯で挟んでいた部分が電池素子の中央に残る。この残った部分が次工程で外筒とタブを接合するため、溶接棒挿入に障害となるため横に移動させる工程が存在し、生産時間の増加、また工程が増すことにより歩留まりの低下などが生じるため電池素子捲回コストを上げる要因になっていた。

また、捲回後電池素子より巻芯を引抜くとき電池素子部材がラセン状になって付いてでないように、上巻芯下巻芯とも先端が小さくなるようにテ−パ−がついているため「シワ」また「ヨレ」などが生じやすく、巻き乱れ巻きムラとなり歩留まりの低下、更に品質低下の要因にもなっていた。

本発明は工程の省略化、また捲回後電池素子より巻芯が引抜きやすく、かつ電池素子を乱すことない機構を構成し、品質更に歩留まりの低下を防止して安価に提供可能とすることを目的とする。

上記の目的を達成するために捲回装置用巻芯は、三日月形状巻芯と丸形状巻芯の二つを組合わせた機構で構成されていることを特徴とする。

すなわち、三日月形状巻芯と丸形状巻芯は分離されていて、それぞれ相対する両側のホルダ−に片持構造で設置し、三日月形状巻芯には回転伝達機構を有し、また丸形状巻芯は当該巻芯の回転中心と、また三日月形状巻芯と組み合わさったときは三日月形状巻芯の回転中心と同じ中心で回転するように二つの回転中心を合わせもち、更に三日月形状巻芯の内側円弧中心へ確実に入るよう位置決めロック機構を特徴とする。

また、丸形状巻芯は電池素子部材の長手方向と短手方向に移動可能な構造であり、前工程であらかじめ狭持チャックでセパレ−タ先端を挟持し、三日月形状巻芯と丸形状巻芯との間を通って三日月形状巻芯より下に下降させてあり、当該セパレ−タを丸形状巻芯の長手方向移動によって、三日月形状巻芯の内側円弧まで引っ掛けて運ぶ機構を有し、セパレ−タは一枚もので折り返されているのでセパレ−タのロスもなく、また正負極の電極部材を巻付ける為の先巻工程もいらないことを特徴とする。

丸形状巻芯の短手方向可動機構により捲回後の電池素子より丸形状巻芯を最初に抜き取る。

すなわち、電池素子部材の大部分は三日月形状巻芯に巻かれて、丸形状巻芯に巻かれて接触している部分は僅かであるため、電池素子部材が丸形状巻芯に付いて出ることがない。

また、次に三日月形状巻芯より電池素子を抜き取る場合、丸形状巻芯が先に抜かれているため電池素子の内周長より三日月形状巻芯の外周長の方が短いので、僅かなスキマが生じるため電池素子部材が三日月形状巻芯に付いてズレは生じない。

次工程で外筒とタブを接合するため溶接棒の挿入は、本発明の特徴である三日月形状巻芯と丸形状巻芯との組み合せた機構により、丸形状巻芯を抜いた穴を利用すると容易に挿入することができる。

本発明の捲回装置用巻芯は三日月形状巻芯と丸形状巻芯の二つのものを組み合わせたことにより、セパレ−タを丸形状巻芯に直接引っかけ三日月形状巻芯の内側円弧まで運び、即本巻に入ることができる機構である。

また、捲回後の電池素子より丸形状巻芯を電池素子部材のズレがなく容易に抜き取ることができる機構である。

更に、三日月形状巻芯より捲回後の電池素子を抜き取る場合も電池素子部材のズレがなく容易に抜き取ることができる機構である。

以上の機構によって電池素子部材のロスもなく、製造時間の短縮ができ、また歩留まりの低下も防止することができるので安価に提供可能とする。

以下、本発明の実施形態を図面を参照にしながら説明する。
ここでは、本発明をパソコンなどに用いる丸型のリチウム電池製造装置に適用した場合について説明する。

図１は、巻芯部分の斜視図である。図２は、丸形状巻芯がセパレ−タを引っかけて三日月形状巻芯の内側円弧に向かって移動する概略構成を示した説明図である。図３は、三日月形状巻芯と丸形状巻芯が組み合わさったときの説明図である。図４は、捲回後の電池素子より丸形状巻芯を抜き取った様子の説明図である。図５は、丸形状巻芯は当該巻芯の回転中心と三日月形状巻芯の回転中心と同じ回転中心の二つある構成を示した説明図である。

三日月形状巻芯１はホルダ−１ａに取り付け、回転伝達機構と位置制御装置を備え、また丸形状巻芯２はホルダ−２ａに取り付け位置決めのロックシリンダ−３が備えてあり、当該丸形状巻芯２はセパレ−タ６を引っかけて（図２参照）三日月形状巻芯１の内側円弧７へ向かって移動するよう構成され、その移動によって三日月形状巻芯１と丸形状巻芯２は組み合わされ（図３参照）即三日月形状巻芯１の中心１ｂで本巻ができる構成である。

また、セパレ−タ６は一枚もので折り返されて巻き付ける構成である。

丸形状巻芯２は短手移動ユニット５により捲回後の電池素子８より容易に、かつ当該電池素子部材のズレもなく抜き取りができる。更に三日月形状巻芯１より捲回後の電池素子８の抜き取りも容易に、かつ当該電池素子部材のズレも生じることがない構成である。

丸形状巻芯２は三日月形状巻芯１の内側円弧中心へ確実に入るよう二つの回転中心を備え、また回転位置決めのロックシリンダ−３の構成である。

巻芯部分の斜視図である。 セパレ−タ移動の概略構成を示した説明図である。 三日月形状巻芯と丸形状巻芯の組み合わさった概略構成を示した説明図である。 捲回後の電池素子より丸形状巻芯を抜き取った概略構成を示した説明図である。 二つの回転中心をもつ丸形状巻芯の拡大図である。

符号の説明

１ 三日月形状巻芯
１ａ ホルダ−
１ｂ 三日月形状巻芯の回転中心
２ 丸形状巻芯
２ａ ホルダ−
２ｂ 丸形状巻芯の回転中心
３ ロックシリンダ−
４ 長手方向移動ユニット
５ 短手方向移動ユニット
６ セパレ−タ
７ 三日月形状巻芯の内側円弧
８ 捲回後の電池素子

Claims (6)

1. 三日月形状巻芯と丸形状巻芯の二つを組合わせた機構で構成されているこを特徴とする捲回装置用巻芯。
2. 三日月形状巻芯と丸形状巻芯は分離されそれぞれ相対する両側のホルダ−に設置し、三日月形状巻芯には回転伝達機構と位置制御装置を有し、丸形状巻芯は当該巻芯の回転中心と三日月形状巻芯と組み合わさったときは、三日月形状巻芯の回転中心と同じ中心で回転するように二つの回転中心を持ち、三日月形状巻芯の内側円弧中心へ確実に入るよう位置決めロック機構を特徴とする、請求項１に記載の捲回装置用巻芯。
3. 丸形状巻芯は電池素子部材の長手方向と短手方向に移動する構造で、あらかじめ前工程でセパレ−タを三日月形状巻芯より下へ下降させてあり、当該セパレ−タを当該丸形状巻芯に引っかけ長手方向の移動により三日月形状巻芯の内側円弧まで運び込みできる機構で、セパレ−タのロスもなく工程の省略を特徴とする、請求項１に記載の捲回装置用巻芯。
4. 捲回後の電池素子部材の大部分は、三日月形状巻芯に巻かれて丸形状巻芯に巻かれて接触している部分は僅かであるため、捲回後の電池素子より丸形状巻芯を抜き取るときに、電池素子部材が当該巻芯に付いてでることがない機構を特徴とする、請求項１に記載の捲回装置用巻芯。
5. 三日月形状巻芯より捲回後の電池素子を抜き取るとき丸形状巻芯が先に抜いてあり、電池素子の内周長より三日月形状巻芯の外周長が短いので僅かなスキマが生じるため、電池素子部材が三日月形状巻芯に残ってズレることはない機構を特徴とする、請求項１に記載の捲回装置用巻芯。
6. 次工程で外筒とタブを接合するため溶接棒の挿入は、丸形状巻芯を抜いた穴を利用すると容易に挿入できる構成を特徴とする、請求項１に記載の捲回装置用巻芯。

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