JP2006331823A - リチウム二次電池用負極材料とその製造方法及びリチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、植物性原料を用い、充填量に優れ、初回の大きな充放電容量と高い充放電効率とが得られる二次電池用負極材料とその製造方法及びそれを用いたリチウム二次電池を提供することにある。
【解決手段】
本発明は、植物性材料が炭素化された炭素材料からなり、該炭素材料はそのアスペクト比が2以下の粒子が粒子数全体の20%以上含まれていることを特徴とするリチウム二次電池用負極材料にある。
【選択図】図1

Description

本発明は、高出力と高容量を両立させることができる新規な非晶質負極材料とその製造方法及びそれを用いたリチウム二次電池に関する。
リチウム二次電池は、ニッケル水素電池や鉛蓄電池に比べて軽量で且つ高容量、高出力であるためポータブル電子機器に利用されている。負極材料には一般的に黒鉛質材料(例えば、天然黒鉛材料、コークス等を黒鉛化した人造黒鉛等)や、非晶質炭素(例えば、石油系、石油系タール又は石炭系ピッチを熱処理したもの)が用いられている。
黒鉛結晶が発達している天然黒鉛及びコークスを黒鉛化した人造黒鉛は、結晶層間が規則正しく並んでいるためリチウムの吸蔵・放出が一方向からしか行えない。その結果、黒鉛を用いたリチウム二次電池は高い入出力が望めない。
一方、非晶質炭素は、結晶化が低いためリチウムの吸蔵・放出が全方向から行える。そのため、非晶質炭素を用いたリチウム二次電池は高い入出力ができ、上記の高出力用リチウム二次電池として適している。しかしながら、非晶質炭素は、結晶化度が低いことからミクロポア中でのリチウム失活が起こるため、初回の充放電効率が低い問題がある。
その非晶質炭素の中で高い初回の充放電容量と初回の充放電効率を望める負極材料として植物性原料を焼成して得られる炭素材料が検討されている。
特許文献1では植物性原料焼成炭を用いることで、大きな初回の充放電容量と高い初回の充放電効率とを図れる非水電解液二次電池用負極材料が提案されている。
国際公開番号:WO96−27911号
しかしながら、特許文献1の植物性原料においては、単純に焼成すると焼成炭は植物由来によるハニカム構造となってしまう。また、水分を多量に含んでいるため活性炭の水蒸気賦活処理の原理により炭素が一酸化炭素となってしまう。そのため、粉砕すると粒子構造が薄片状になってしまい、かさ密度が低くなり、電池の負極として用いた場合に充填量が少なくなり十分な電池容量が得ることができない。
本発明の目的は、植物性原料を用い、充填量に優れ、初回の大きな充放電容量と高い充放電効率とが得られる二次電池用負極材料とその製造方法及びそれを用いたリチウム二次電池を提供することにある。
本発明は、植物性材料を炭素化して得られる炭素材料であり、前記炭素材料の粒子構造はアスペクト比(粒子の長手方向の長さを粒子の長手方向に垂直な長さで除した値)2以下の粒子が全体の粒子数の20%以上含まれていることを特徴とするリチウム二次電池用負極材料にある。植物性材料は粉砕され、粒径が0.5mm以下であるものが好ましい。
炭素材料は、その得られた粉末の大きさは、その粉末をエポキシ樹脂に埋め込み、研磨して粒子断面を観察して求めることができ、アスペクト比2以下の粒子が粒子数全体の20%以上観察されるものである。
即ち、アスペクト比2以下の粒子が粒子数全体の20%以下である場合は、薄片状の粒子が多いことにより、粉末内に空隙が多く存在し、かさ密度が低下する問題が生じる。
このため、リチウム二次電池の負極に用いた場合、充填量が低下し、十分な電池容量を得ることができない。しかし、本発明は、アスペクト比(粒子縦(長て)方向/粒子横方向)2以下の粒子が全体の粒子数の20%以上であるため、比較的球状に近い粒子が多いことにより、粉末内の空隙が少なく、かさ密度が高くなり、充填量が多く、電池容量に優れた二次電池用負極材料が得られる。
特に、0.4mmの領域内において、幅が5μm以上を有するものが好ましくは5個以上、より好ましくは10個以上、2mm以下を有するものが好ましくは20個以下であり、より好ましくは10個以下であり、薄片状の粒子が極めて少なく、その結果、後述するかさ密度が著しく向上されるものである。
又、本発明は、植物性材料を、大気中で蒸し焼き、不活性ガス中、又は、真空中、400℃〜675℃で炭化焼成する第1工程後、前記植物性材料を炭素質化する炭素質化焼成工程を有し、前記第1工程後、前記炭素質化焼成工程前に、前記第1の工程の焼成温度と前記炭素質化焼成温度との中間の温度及び非酸化性雰囲気中で焼成する第2工程を有することを特徴とするリチウム二次電池用負極材料の製造方法にある。植物性材料が、コーヒー豆絞り粕が好ましく、2mm以下の粒径に粉砕された植物性材料を用いて炭素化することが好ましい。第1工程の炭化焼成温度は、より550〜650℃が好ましい。
更に、本発明は、植物性材料を大気の流入による自燃焼による炭化焼成する第1工程後、該炭化した材料を粉砕する粉砕工程と、該粉砕した前記材料を炭素質化する炭素質化焼成工程とを有することを特徴とするリチウム二次電池用負極材料の製造方法にある。
即ち、コーヒー豆絞り粕を炭素化して得られる炭素材料は非晶質炭素であるから初回の高い出力特性と電池容量に優れた二次電池用負極材料が得られる。この高い電池容量は、第1工程での大気中での蒸し焼き、不活性ガス中、又は、真空中で400℃〜675℃における炭化焼成を行うことによって得られるものである。この焼成を施した焼成炭を粉砕することで目的の粒子構造を得ることができ、高いかさ密度が得られ、充填量が多く、電池容量に優れた負極材料が得られる。
本発明の好ましい負極材料は、次のように作製される。
出発原料にはコーヒー豆絞り粕(コーヒー豆からコーヒーを抽出した絞り粕)を用いる。この出発原料を第1段目の焼成として自燃式で蒸し焼き、不活性ガス中及び真空中のいずれかにより、400〜675℃の温度で熱処理する。室温まで徐冷した焼成炭を衝突式粉砕機(粒子と粒子を衝突させて粉砕する粉砕機)で粉砕し、自動ふるいで所定の平均粒径に分級する。
第2段目の焼成として、不活性ガス中において700〜900℃の温度で、電気炉を用いて焼成を行い、室温まで徐冷し、焼成炭を形成させる。第2段目の焼成温度は650〜750℃が好ましい。
この焼成炭を、第3段目の焼成として、真空中において1000〜1300℃の温度で、電気炉を用いて焼成を行い負極活物質を得るものである。第3段目の焼成温度は、1150〜1250℃が好ましい。
即ち、第1段目の焼成で、ゆっくりと水分等を除去でき、その後、植物由来構造であるハニカム構造が凝集する。この焼成を施した焼成炭を粉砕することで目的の粒子構造を得ることができ、高いかさ密度が得られ、リチウム二次電池用負極材料として用いた場合、充填量が多く、電池容量に優れた負極材料が得られる。
又、第2段目、第3段目の焼成は初回の充放電容量、充放電効率を高める効果がある。粉砕、分級は第1段目の焼成後に限らず、第2段目後、第3段目後においても第1段目と同様に行うことが好ましい。また、焼成炉、粉砕機は前記のものでなくてもかまわず、ガス炉や高周波加熱炉を用いてもよい。
粒子構造の解析は、硬化したエポキシ樹脂の上部に炭素材料を分散し、エポキシ樹脂で硬化した後、エポキシ樹脂で硬化した炭素材料を縦にし、さらに両脇をエポキシ樹脂で硬化して炭素材料の面積の小さい面をバフ研磨まで仕上げて粒子断面を工学顕微鏡(×1000倍)により観察し、観察視野にある粒子のアスペクト比(粒子縦(長さ)方向/粒子横方向)を算出し、アスペクト比2以下の粒子が全体の粒子数の何%を占めているかを算出した。
初期かさ密度の測定は、例えば25cmの金属製の容器にふるいを通して炭素材料を充填させ、容器外にある炭素材料を擦切り棒で擦切り、充填された炭素材料の重量を容器体積で除して求める。
タップかさ密度の測定は、初期かさ密度測定後、容器に補助円筒を取り付けて容器にふるいを通して炭素材料を充填させ、900回のタッピングを行う。補助円筒を取り外し、容器外にある炭素材料を擦切り棒で擦切り、充填された炭素材料の重量を容器体積で除して求める。また、タッピングの際、補助円筒の高さ2cm程度に炭素材料が充填されるように減少した場合はふるいを通して炭素材料を充填する必要がある。
前記炭素材料は、初期かさ密度が0.25g/cm以上、タップかさ密度が0.6g/cm以上、比表面積が1〜5m/g、平均粒径が5〜60μmであることが好ましい。
本発明の負極材料を用いて以下の方法によってリチウム二次電池を作製する。先ず、上述した方法によって得た負極活物質を炭素材料粉末の導電材及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤と共に混合してスラリーを作製する。負極活物質に対する導電材の混合比は、5〜15重量%が好ましい。このときに、負極活物質の粉末粒子がスラリー中で均一に分散するように、回転翼のような攪拌手段を具備した混合機を用いて十分な混練を行う。十分に混合したスラリーは、例えばロール転写式の塗布機などによって10〜20μmの厚さに銅箔上に両面塗布する。両面塗布した後、プレス乾燥することによって負極の電極板とする。塗布電極合材の厚さは20〜120μmにすることが望ましい。
正極はLiCoO,LiNiO,LiMnNi1−x,LiMn、LiMnO(但しxは0.001≦x≦0.5の範囲)等を活物質に用い、負極と同様に導電材及び結着剤と共に混合して塗布プレスし、電極を作製する。電極合剤厚は20〜150μmとするのが望ましい。正極の場合は、集電体として厚さ15〜25μmのアルミ箔を用いる。塗布の混合比は、例えば正極活物質と導電材と結着剤の重量比で85:10:5とすることが望ましい。
塗布電極は所定の長さに切断し、電流引き出し用のタブ部をスポット溶接又は超音波溶接により形成する。タブ部は正極側では集電体と同じ材質のアルミ箔を用い、負極側ではニッケル箔を用いることができ、電極から電流を取り出すために設置するものである。タブ付けされた電極は多孔性樹脂例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などからなるセパレータを間に挟んで重ね、これを円筒状に巻いて電極群となし、円筒状容器に収納する。あるいは、セパレータに袋状のものを用いてこの中に電極を収納しこれらを順次重ねて角型容器に収納しても良い。容器の材質はステンレス又は、アルミを用いることが望ましい。電極群を電池容器に収納した後に、電解液を注入し密封する。電解液としてはエチレンカーボネート(EC)、メチルエチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、プロピレンカーボネート(PC)等の溶媒に電解質としてLiPF、LiBF、LiClOなどを溶解させたものを用いることが望ましい。電解液を注液して、電池容器を密閉して電池が完成する。
本発明によれば、植物性原料を用い、充填量に優れ、初回の大きな充放電容量と高い充放電効率とが得られる二次電池用負極材料とその製造方法及びそれを用いたリチウム二次電池とその製造方法を提供することができる。
以下、バインダー、非水系溶媒、集電体及び電解質について具体的な実施例によって説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本実施例のリチウム二次電池用負極材料の調整方法を以下示す。原料としては、粒径1〜2mmのコーヒー豆絞り粕を用いた。この原料を大気中で600℃、2時間の加熱による第1段目の炭化焼成を行った。温度制御は、炉内に導入する大気流量の制御による自燃式によって行った。冷却後、粉砕し、更にそれを分級することで70ミクロン以上の粗粒を除去した。その後、窒素ガス雰囲気中で800℃、2時間の加熱による第2段目の焼成を行い、次いで、10−2Torrの真空中で1200℃、2時間の加熱による炭素質化焼成する第3段目の焼成を行った。
この第3段目の焼成後の材料を硬化したエポキシ樹脂の上部に分散し、エポキシ樹脂で硬化した。その後、エポキシ樹脂で硬化した炭素材料を縦にし、さらに両脇をエポキシ樹脂で硬化して炭素材料の面積の小さい面をバフ研磨まで仕上げて粒子断面を工学顕微鏡(×1000倍)により観察した。
図1は、その観察結果を示す図である。図1に示すように、やや角張った形状を示すものの、比較的粒状に近い粒子が多数存在しているのが分かる。観察視野にある粒子のアスペクト比を算出し、アスペクト比2以下の粒子が全体の粒子数の何%を占めているかを算出した。その結果を表1に示す。アスペクト比2以下の粒子が全体の粒子数の37%含まれている。したがって、アスペクト比2以下の粒子が全体の粒子数の20%以上含まれている負極材料が得られていることが分かった。特に、0.4mmの領域内において、幅が5μm以上を有するものが13個、2mm以下を有するものが14個であり、薄片状の粒子が極めて少なく、後述するかさ密度が向上する原因となるものである。
(比較例)
本比較例のリチウム二次電池用負極材料の調整方法を以下示す。比較例では実施例と同様の原料にコーヒー豆絞り粕を用いた。比較例ではこの原料を窒素ガス雰囲気中で350℃、0.5時間の加熱による第1段目の焼成を行った。冷却後粉砕・分級することで70ミクロン以上の粗粒を除去した。その後、窒素ガス雰囲気中で1200℃、1時間の加熱による炭素質化焼成を行った。比較例においても実施例と同様の手法で粒子断面を工学顕微鏡(×1000倍)により観察した。
図2は、その観察結果を示す図である。図2より薄片状の粒子が多数存在しているのが分かる。図1と同様にアスペクト比2以下の粒子の数を算出した結果、表1に示すように、本比較例では、全体の粒子数の9%であり、低いものであった。特に、0.4mmの領域内において、幅が5μm以上を有するものが0個、2mm以下を有するものが殆どで、2mm以上を有するものが5個で、薄片状の粒子が多く存在し、かさ密度が低下する原因となるものである。

表1
Figure 2006331823

表2は、実施例の材料と比較例の材料の初期かさ密度とタップかさ密度の測定結果を示すものである。本実施例の負極材料は、アスペクト比2以下の粒子が全体の粒子数の37%を有し、初期かさ密度が0.44g/cm、タップかさ密度が0.75g/cmとかさ密度が高く、比較例の負極材料は、アスペクト比2以下の粒子が全体の粒子数の9%であり、初期かさ密度が0.15g/cm、タップかさ密度が0.45g/cmと、本実施例よりいずれのかさ密度もかなり低いものであった。即ち、本実施例のかさ密度は、比較例より初期かさ密度が2.9倍、タップかさ密度が1.7倍高いものである。

表2
Figure 2006331823

図5は、本実施例に係る円筒型リチウム二次電池の断面図である。本実施例の材料と比較例の炭素材料を負極材料として用いて、18650電池を作製して、充放電容量と充放電効率の比較を行った。
本実施例で用いた電極及び18650電池の調整方法を以下示す。正極は活物質としてLiCoOを用い、黒鉛及びアセチレンブラック粉末の混合比を、正極活物質に対して重量比で13%を加えた後、混合機を用いて十分に攪拌した。N−メチルピロリドン(NMP)で希釈したポリフッ化ビニリデン(PVDF)を添加してスラリーを作製した。作製したスラリーを厚さ20μmのアルミ箔に塗布して、乾燥した後にロールプレスでプレスした。
負極は実施例及び比較例に示す負極材料とアセチレンブラック粉末の混合比を、負極材料に対して重量比で5%を加え、厚さ20μmの銅箔に同様に塗布プレスして作製したものを用いた。
得られた正負極を幅145mmに切断してから40μm厚のポリエチレン多孔質フィルムをセパレータとして間に挟みこむようにして、円筒状に捲回して電極を作製した。これを、長さ65mm、内径18mmのSUS製の電池缶に挿入し、電解液を注入後、封止して18650電池を作製した。電解液はエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとの混合溶媒(容量比1:2)に電解質としてLiPF6を1M溶解させたものを用いた。
又、正極、負極にはニッケルなどの金属箔からなる負極タブ6、正極タブ7が溶接され、これを介して電池缶10及び電池蓋11に接続されている。電池缶10及び電池蓋11への正極、負極の接続は任意である。但し、電池缶10がアルミの場合は正極を電池缶10に接続することが望ましい。パッキン12は電池缶10と電池蓋11の極性を独立させるための絶縁体であり、内部の機密性を保持するための機能を有するものである。パッキン12にはゴム製、フッ素ゴム製などの成形体を用いることができる。負極タブ6、正極タブ7と電池缶10、電池蓋11との接触を保護する正極インシュレータ8、負極インシュレータ9には、ポリイミドフィルムなどを用いることができる。
表3は、上述のようにして調整した電池を、電流500mA一定で、充電停止電圧4.2V、放電停止電圧2.7Vとする充放電条件で性能評価を実施した電池の初回の充放電容量評価結果を示すものである。
表3に示すように、本実施例のアスペクト比2以下の粒子が全体の粒子数の37%を有する負極材料を用いた電池は、アスペクト比2以下の粒子が全体の粒子数の9%である負極材料を用いた比較例の電池より初回の充電容量及び放電容量のいずれも約1.3倍の値を有し、充放電容量が高いものであった。これは、負極材料の電極への充填性の大きいことによるものである。

表3
Figure 2006331823

以上のように、本実施例に示すように、植物性原料を用いた非晶質負極材料は充填量に優れ、その結果、リチウム二次電池として高い充放電容量、高出力が得られるものである。更に、固体電解質を介して正極剤を有する正極及び負極剤を有する負極を備え、電解液が充填されているリチウム二次電池において、負極剤として本実施例の負極材料を用いた場合にも同様の効果が得られることが明らかである。
本発明に係る負極材料の断面の構造を示す図である。 比較例における負極材料の断面の構造を示す図である。 本発明に係る円筒型リチウム二次電池の断面図である。
符号の説明
1…正極集電体、2…正極層、3…負極集電体、4…負極層、5…セパレータ、6…負極タブ、7…正極タブ、8…正極インシュレータ、9…負極インシュレータ、10…電池缶、11…電池蓋、12…パッキン。

Claims (16)

  1. 植物性材料が炭素化された炭素材料粉末からなり、該炭素材料粉末はそのアスペクト比が2以下の粒子が粒子数全体の20%以上有することを特徴とするリチウム二次電池用負極材料。
  2. 請求項1において、前記炭素材料粉末は、そのアスペクト比が2以下の粒子が粒子数全体の25〜50%有することを特徴とするリチウム二次電池用負極材料。
  3. 請求項1又は2において、前記炭素材料粉末は、粒径が70μm以下及び平均粒径が5〜50μmであることを特徴とするリチウム二次電池用負極材料。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記植物性材料が、コーヒー豆絞り粕であることを特徴とするリチウム二次電池用負極材料。
  5. 植物性材料粉末を炭化焼成する第1工程後、該炭化した材料を粉砕する粉砕工程と、該粉砕した前記材料を炭素質化する炭素質化焼成工程とを有し、前記第1工程後、前記炭素質化焼成工程前に、前記第1の工程の焼成温度と前記炭素質化焼成温度との中間の温度及び非酸化性雰囲気中で焼成する第2工程を有することを特徴とするリチウム二次電池用負極材料の製造方法。
  6. 請求項5において、前記第2工程は、700〜900℃、不活性ガス中で1時間を越える加熱焼成を行うことを特徴とするリチウム二次電池用負極材料の製造方法。
  7. 請求項5又は6において、前記第1工程は、大気中、不活性ガス中又は真空中で、400〜675℃、1時間を越える加熱焼成を行うことを特徴とするリチウム二次電池用負極材料の製造方法。
  8. 植物性材料を大気の流入による自燃焼による炭化焼成する第1工程後、該炭化した材料を粉砕する粉砕工程と、該粉砕した前記材料を炭素質化する炭素質化焼成工程とを有することを特徴とするリチウム二次電池用負極材料の製造方法。
  9. 請求項5〜8のいずれかにおいて、前記粉砕後、所定の粒径を越える粒子を除去する分級を行うことを特徴とするリチウム二次電池用負極材料の製造方法。
  10. 請求項5〜9のいずれかにおいて、前記炭素質化焼成工程は、1000〜1300℃、真空中で1時間を越える加熱焼成を行う第3工程を有することを特徴とするリチウム二次電池用負極材料の製造方法。
  11. 請求項5〜10のいずれかにおいて、前記炭素質化焼成工程及び第2工程の少なくとも一方の後に、粉砕工程を有することを特徴とするリチウム二次電池用負極材料の製造方法。
  12. 請求項11において、前記粉砕後、所定の粒径を越える粒子を除去する分級することを特徴とするリチウム二次電池用負極材料の製造方法。
  13. 請求項5〜12のいずれかにおいて、前記前記炭素質化焼成工程後の前記材料がそのアスペクト比が2以下の粒子が粒子数全体の20%以上有するように前記炭化焼成することを特徴とするリチウム二次電池用負極材料の製造方法。
  14. セパレータ又は固体電解質を介して正極材料を有する正極及び負極材料を有する負極を備え、電解液が充填されているリチウム二次電池において、前記負極材料が請求項1〜4のいずれかに記載の負極材料からなることを特徴とするリチウム二次電池。
  15. 請求項14において、前記負極は、請求項1〜4のいずれかに記載の負極材料とポリフッ化ビニリデン(PVDF)の結着剤とのスラリー混合物が銅箔の両面にロール転写式の塗布機によって塗布形成されていることを特徴とするリチウム二次電池。
  16. 請求項14又は15において、前記負極材料が請求項5〜13のいずれかに記載の負極材料の製造方法によって形成されることを特徴とするリチウム二次電池。
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