JP2006330167A - 露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像露光品質を保証するため、設置環境温度の変動に応じて安定温度の再設定を可能とした露光装置を提供する。
【解決手段】光ビームを照射して感光材料40を走査露光する露光手段46と、露光手段46に対して相対移動し、感光材料40を走査方向に沿って搬送する搬送手段28と、露光手段46及び搬送手段28が移動可能に収容された収容室13と、露光手段46及び搬送手段28の少なくとも一方を含む収容室13の複数箇所に設けられ、その温度を測定する温度測定手段と、その測定結果から複数箇所毎の温度安定度合いを判定するとともに、安定と判定された温度と複数箇所毎に予め設定された安定温度とを比較して、その複数箇所毎の安定状態を判定する判定手段100と、判定手段100の判定結果に基づき、安定温度を書き換える書換手段110と、安定温度の書き換えが必要であることを表示する表示手段108と、を備えた露光装置10とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、露光装置に関し、更に詳しくは、設置環境温度の変動に対応して、画像露光品質を保証する安定温度を再設定可能とされた露光装置に関する。
副走査方向へ搬送される感光性フィルム等の感光材料に対して、レーザー光を主走査しながら照射し、所定のパターンを描画するレーザー描画装置(例えば、特許文献1参照)などの走査露光装置や、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等の空間光変調素子(SLM)を利用し、走査方向へ搬送される感光材料に対して、画像データに応じて変調した光ビームを照射して画像露光を行う画像露光装置では、光ビームを照射する露光ヘッド、回転ドラムやステージ等の感光材料搬送手段を駆動する駆動モーター、装置各部を制御する制御基板等、露光室(収容室)内に多数の発熱部品が存在している。
これら発熱部品は、通電されることにより、その周辺の温度を上昇させて行くが、通常、その温度が安定するまで(安定温度となるまで)待機してから露光処理を開始している。これは、その安定温度(安定状態)となってから露光処理を開始しなければ、画像露光品質が保証されないからである。
ところで、その安定温度は、出荷調整時に設定される。つまり、その安定温度は、出荷調整時の設置環境温度によって決められる。したがって、出荷されて設置される場所での環境温度が、出荷調整時の設置環境温度と著しく異なる場合には、安定温度の信頼性が低下するという問題がある。この場合には、その出荷後に設置される場所の環境温度での安定温度の再取得(再設定)が必要となる。
特開2002−82446号公報
そこで、本発明は、上記事実を考慮し、設置環境温度の変動に応じて、画像露光品質を保証する安定温度の再設定を可能とした露光装置を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の露光装置は、光ビームを照射して感光材料を走査露光する露光手段と、前記露光手段に対して相対移動し、前記感光材料を走査方向に沿って搬送する搬送手段と、前記露光手段及び前記搬送手段が移動可能に収容された収容室と、前記露光手段及び前記搬送手段の少なくとも一方を含む前記収容室の複数箇所に設けられ、該複数箇所の温度を測定する温度測定手段と、前記温度測定手段による測定結果から前記複数箇所毎の温度安定度合いを判定するとともに、安定と判定された温度と該複数箇所毎に予め設定された安定温度とを比較して、該複数箇所毎の安定状態を判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づき、前記安定温度を書き換える書換手段と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、判定手段の判定結果により、予め設定されている安定温度に再設定が必要と判断された場合には、書換手段により、その安定温度の書き換え(再設定)ができる。したがって、出荷調整時の設置環境温度と実際の設置環境温度とが著しく異なっていても、適切に対応することができる。つまり、この露光装置では、設置環境温度に応じて最適な安定温度を設定できるので、設置環境温度の変動に対する適応範囲が広くなる。
そして、請求項2に記載の露光装置は、請求項1に記載の露光装置において、前記安定温度の書き換えが必要であることを表示する表示手段を有することを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、安定温度に書き換え(再設定)が必要であることを、ユーザーに容易に認識させることができる。
また、請求項3に記載の露光装置は、請求項1又は請求項2に記載の露光装置において、前記安定温度の書き換えに伴い、装置固有のパラメーターを変更する変更手段を有することを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、安定温度の書き換え(再設定)に伴い、装置固有のパラメーターの変更ができる。したがって、露光装置の設置環境温度の変動に対する適応範囲を広げることができる。なお、ここで言う装置固有のパラメーターとは、露光手段における光量分布、露光量、傾き、画像つなぎ、倍率等である。
また、請求項4に記載の露光装置は、請求項3に記載の露光装置において、前記パラメーターの変更が必要であることを表示する表示手段を有することを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、装置固有のパラメーターに変更が必要であることを、ユーザーに容易に認識させることができる。
以上、何れにしても本発明によれば、設置環境温度の変動に応じて、画像露光品質を保証する安定温度の再設定を可能とした露光装置を提供することができる。
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面に示す実施例を基に詳細に説明する。図1乃至図5には本発明に係る露光装置が示されている。また、図6及び図7には本発明に係る露光装置に設けられた感光材料搬送用のステージが示されている。
図1乃至図5に示すように、露光装置10は、装置本体20が大型のカバー体12に収容されて構成されており、図示の状態で、室内の温度及び湿度が管理されるとともに、室内の空気中を浮遊する塵埃や微粒子等が除去されて空気清浄度が高度に保たれたクリーンルーム等の空調環境に設置されている。
カバー体12は、棒状の角パイプ14(図5参照)を枠状に組み付けて形成した枠体に、内外を遮断する複数枚のパネル16が装着されて構成されており、下面部のみが開口して、内部に装置本体20を収容する収容室13が形成され、下部の角パイプ14が床面上に設置された一対の架台24に連結されて支持されている。
このカバー体12は、内部に収容室13の一部を構成する露光室(チャンバー)15が設けられ、装置本体20の主要部が収容されている略立方体形状のカバー本体部12Aと、カバー本体部12Aの一側面に突設され、装置本体20のステージ28等を収容するとともに、ステージ28に基板等の感光材料40を着脱するためのセット部12Bとで構成されている。
図5に示すように、カバー本体部12Aに設けられたパネル16は、カバー本体部12Aの内壁面を構成して露光室15を形成する内パネル16Aと、内パネル16Aの外側に所定の間隔で配置され、カバー本体部12Aの外装面を構成する外パネル16Bとで構成されており、これによって、カバー体12の壁面が2層構造とされている。また、内パネル16Aと外パネル16Bの間には、部品収容室17が設けられている。この部品収容室17は、略密閉された層状空間とされて、カバー体12の壁面に沿って形成されている。
図1乃至図3に示すように、セット部12Bは、上面がカバー本体部12Aよりも低くされており、セット部12Bの前に立つオペレーターの略腰の高さになるように設定されている。セット部12Bの上面には、ステージ28との対応部位に矩形状の開口18が形成され、更に開口18を開放及び閉塞する開閉パネル19が設けられている。
開閉パネル19は、カバー本体部12A側の辺縁部が図示しないヒンジを介してセット部12Bに取り付けられており、オペレーターの手動操作でヒンジを中心に回動されることにより、開口18を開閉できる構成になっている。また、開閉パネル19の裏面には、収容室13の温度を測定する温度センサー72が取り付けられている。
この開閉パネル19が開放されると、ステージ28の上面である感光材料載置面28Aが開口18を介して露出され、開閉パネル19が閉塞されると、ステージ28は隠蔽されて、温度センサー72がステージ28の上方近傍に配置され、セット部12Bでは、下面部のみが開放された状態となる。なお、このステージ28の近傍に配置された温度センサー72は、ステージ28に載置された直後の感光材料40の温度を測定する非接触型の赤外線温度センサー等に代えてもよい。
また、カバー体12の収容室13に収容された露光装置10の装置本体20は、ベース部となる矩形の厚板状に形成された定盤22を備えている。定盤22は、カバー体12を構成する角パイプ14が連結された架台24に支持されており、図示のようにセット部12B内からカバー本体部12A内(露光室15)に架けて配置されている。
定盤22の上面には、長手方向(矢印Y方向)に沿って直線状に延出され、互いに平行に配置された一対のガイドレール26が敷設されている。この一対のガイドレール26により、定盤22上には直線状のステージ移動路が形成されている。また、一対のガイドレール26上には、矩形の平盤状に形成されたステージ28と、ステージ28を移動可能に支持する基盤30と、ステージ28を昇降する昇降機構32と、詳細については後述する光量測定手段、ビーム位置検出手段、カメラ校正用基準板を備える測定ユニット70とがユニット化されて配設されている。
基盤30は矩形の平板状とされ、下面の四隅近傍に、ガイドレール26に摺動可能に係合した4本の脚部34が取り付けられている。基盤30の上面には、その基盤30に対し、ステージ28を所定の間隔で平行に配置するとともに、上下方向(矢印Z方向)へ移動させる昇降機構32が設けられている。また、図1乃至図3で、奥側に位置する昇降機構32の側面部には、図5及び図6に示すように、昇降動作のための駆動力を発生するステッピングモーター36が、昇降機構32の側面部から突出(露出)して取り付けられている。
そして、ステージ28は、長手方向がガイドレール26の延出方向に沿った向きにされて定盤22上に配置され、一対のガイドレール26に係合した基盤30の各脚部34が、各ガイドレール26に対して摺動可能であることにより、各ガイドレール26にガイドされて、定盤22上に直線状に設けられたステージ移動路を矢印Y方向に往復移動可能とされている。
定盤22の上面における一対のガイドレール26の間には、ステージ移動用の駆動源となる直動型のリニアサーボモーター38が配設されており、更に、リニアエンコーダー37が、リニアサーボモーター38に付設されている。リニアサーボモーター38は、定盤22の長手方向(矢印Y方向)に沿ってガイドレール26と平行に延設された丸棒状のステータ部(磁石部)38Aと、基盤30の下面に取り付けられ、ステータ部38Aが挿通された筒状のコイル部38Bとで構成されている(図3及び図5参照)。
図7(C)に示すように、コイル部38Bの下面と両側面には、複数の放熱フィン38Cが一体的に設けられており、この放熱フィン38Cは、コイル部38Bの軸心方向(矢印Y方向)に沿って延出されている。また、基盤30の下面に設置されたコイル部38Bは、上面が基盤30の下面に直接接触しておらず、図7(A)〜(C)に示すように、リング状に形成された複数の断熱ブッシュ39を介して、基盤30下面との間に隙間が設けられ、更に基盤30の下面から突出(露出)した状態で取り付けられている。なお、この断熱ブッシュ39は、例えばガラスやセラミック等の低熱伝導性/低熱膨張性材料によって形成されている。
そして、リニアサーボモーター38では、コイル部38Bへの通電によって形成される磁界とステータ部38Aの磁界との磁力作用により、ステータ部38Aに対してコイル部38Bに軸心方向への駆動力が発生するようになっている。この駆動力によって、ステージ28は一対のガイドレール26にガイドされ、定盤22上のステージ移動路を矢印Y方向に往復移動する(図10参照)。なお、図中では、ステージ28の往路移動方向(アライメント計測方向)を矢印YAで示し、復路移動方向(露光方向/走査方向)を矢印YBで示している。
また、リニアエンコーダー37は、ステージ28と共にコイル部38Bがステータ部38Aに対して相対移動する際に、往復移動方向に対応する所定極性のパルス信号を、移動量に比例するパルス数だけ、パルスカウンターへ出力するようになっている。このリニアエンコーダー37からのパルス信号に基づいて、ステージ28の定速移動や反転移動、停止等の移動制御が行われる。
また、ステージ28の上面に設けられた感光材料載置面28Aには、露光装置10によって画像露光される露光対象物である、例えば配線パターン等を形成するために、そのパターン等が画像露光されるプリント配線板材料等の感光材料40が、図示しない位置決め部により、所定の載置位置に位置決めされた状態でセットされる。
感光材料40には、図4に示すように、露光位置の基準を示すアライメントマークMが角部近傍に複数(本実施形態では各角部の近傍に4個)設けられており、これらアライメントマークMは、例えば円形の貫通孔等によって形成されている。また、ステージ28の感光材料載置面28Aには、図示しない複数の溝部が形成されており、それら溝部内が負圧供給源によって負圧とされることにより、感光材料40はステージ28上に吸着されて保持される。そして、このステージ28上への感光材料40のセット及び取り外しは、図1乃至図4に示すように、ステージ28が移動路の原点位置となるセット部12B側に配置されて停止した状態で、オペレーターにより開閉パネル19が開放されて行われる。
また、定盤22上に設けられたステージ移動路の略中間位置で、定盤22上面の幅方向(矢印X方向)両端部には、一対の支柱42が立設されている。この一対の支柱42の一方側(セット部12B側)の上部には、ステージ28の復路移動で走査方向(矢印YB方向)へ搬送される感光材料40に対し、上方から光ビームを照射して走査露光する複数の露光ヘッド46を備えた露光ユニット44が取り付けられている。
また、他方側の上部には、幅方向(矢印X方向)に沿って移動可能とされるとともに、ステージ28の往路移動でアライメント計測方向(矢印YA方向)へ搬送される感光材料40に対し、アライメントマークMの位置に合わせて配置され、上方からアライメントマークMを撮影する複数のカメラ62を備えたアライメントユニット60が取り付けられている。
これら露光ユニット44、アライメントユニット60、及び各ユニットの両端部を支持する一対の支柱42は、図1に示すように、ステージ移動路を跨いでステージ28を通過可能としたゲート状に構成され、露光室15内に配置されている。更に、図1及び図4に示すように、露光ユニット44は、一対の支柱42に架設されたユニットベース48を備えており、このユニットベース48に、ステージ28の移動方向(矢印Y方向)と直交する方向(矢印X方向)に沿ってm行n列(例えば2行4列)の略マトリックス状に配列された複数(例えば8個)の露光ヘッド46が取り付けられている。
また、図1及び図2に示すように、カバー本体部12Aの他側部には、露光室15とは区画構成された部品収容室49が設けられており、この部品収容室49には光源ユニット50や、電源ユニット74及び制御ユニット76等、露光装置10の動作時に発熱する多数の発熱部品が収容されている。また、カバー本体部12Aの側面(外パネル16B)には、部品収容室49内の空気(高温空気)を外部に排気し、部品収容室49内の温度上昇を抑える送風ファン78が取り付けられている。
光源ユニット50には、複数のレーザー光源(半導体レーザー)が内蔵されており、各レーザー光源から出射されるレーザー光は、図示しない光ファイバーを介して露光ユニット44の各露光ヘッド46に導かれるようになっている。各露光ヘッド46は、光源ユニット50から入射されたレーザー光を画像データに応じて画素毎に変調する空間光変調素子としてのデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を備えている(図示省略)。
したがって、各露光ヘッド46では、このDMDによって、光源ユニット50からの入射光(レーザー光)が画素単位で変調され、露光ビーム(レーザービーム)として出射される。これにより、露光ユニット44は、露光装置10の露光動作において、ステージ28が一定速度で下方を通過する際に、各露光ヘッド46から所定のタイミングでステージ28上の感光材料40の表面に、それぞれ光ビームを照射し、画素パターンを露光(画像露光)する。
図8(B)に示すように、各露光ヘッド46から照射された光ビームで露光される各露光エリア52は、走査方向を短辺とする矩形状であり、走査方向に対して所定角度傾斜している。また、ステージ28の移動に伴い、図8(A)に示すように、感光材料40には露光ヘッド46毎に帯状の露光済み領域54が形成される。
図9に示すように、アライメントユニット60は、一対の支柱42に取り付けられるユニットベース64を備えており、このユニットベース64は、図3にも示すように、断面がT字状に形成されている。ユニットベース64における露光ユニット44側の面には、ステージ28の移動方向(矢印Y方向)と直交する方向(矢印X方向)に沿って、一対のガイドレール66が延設されており、各カメラ62は、この一対のガイドレール66に摺動可能にガイドされるとともに、各々に個別に用意されたボールねじ機構68及びそれを駆動する図示しないステッピングモーター等の駆動源により駆動されて、ステージ28の移動方向と直交する方向に独立して移動する構成である。
また、各カメラ62は、カメラ本体62Aの先端に設けられたレンズ部62Bを下方へ向けるとともに、レンズ光軸が略垂直になる姿勢で配置されており、このレンズ部62Bの先端部には、リング状のストロボ光源(LEDストロボ光源)62Cが取り付けられている。各カメラ62は、感光材料40のアライメントマークMを撮影する際に、上記の駆動源及びボールねじ機構68により矢印X方向に移動されて、それぞれ所定の撮影位置に配置される。
すなわち、レンズ光軸が、ステージ28によって搬送される感光材料40のアライメントマークMの通過位置に合うように配置され、アライメントマークMが所定の撮影位置に至ったタイミングで、ストロボ光源62Cを発光させ、感光材料40へ照射したストロボ光の感光材料40上面での反射光を、レンズ部62Bを介してカメラ本体62Aに入力させることにより、アライメントマークMを撮影する。
また、上述したように、露光ユニット44の各露光ヘッド46では、光源ユニット50から入射されたレーザー光をDMDにより変調し、その光ビームを感光材料40に照射して画像露光を行うが、その動作中に生じる外乱、あるいは経時的な変化等により、DMDで反射されて出射される光ビームにおいて、走査方向に直交する方向に対する光量分布が不均一になり、感光材料40上における所定の露光量の値で露光されるべき各部分の露光量が、所定の露光量の値から変化してしまう場合がある。
そのため、この露光装置10では、光量分布を均一化するシェーディング調整と露光量調整をするために、DMD側から出射される光ビームにおける光量分布と露光量を測定するための光量測定器(光量測定手段)が備えられている。
また、各露光ヘッド46では、光源から結像面に至るまでに多数の光学部材や機構部材等が設けられているため、温度変化による熱膨張や熱収縮、及び長期間使用による経時変化の蓄積等により、各露光ヘッド46からの光ビームにより形成される画像(露光済み領域54)が、つなぎ目において無視できない程度のずれを起こし、画像品質が低下する場合がある。
そのため、この露光装置10では、複数の露光ヘッド46が出射する光ビームによって形成される各画像(露光エリア52)のつなぎを補正するために、各光ビームの露光位置を検出するためのビーム位置検出用基準板及び受光素子(ビーム位置検出手段)が備えられている。
更に、アライメント機能を備える露光装置10では、アライメントユニット60の各カメラ62が移動する際にローリング、ピッチング、及びヨーイングして姿勢変化を起こし、撮影位置に配置された状態で、レンズ部62Bの光軸中心が正規の位置からずれる場合がある。したがって、その影響により、アライメント機能を用いて露光位置を補正して画像露光を行っても、露光位置が適正位置からずれて許容範囲を超えてしまう場合がある。
そのため、この露光装置10では、各カメラ62の姿勢変化による光軸ずれ要因により精度が影響されるアライメント機能を校正するため、各カメラ62によって撮影される校正用マークが複数設けられたカメラ校正用基準板が備えられている。そして、これら光量測定手段、ビーム位置検出手段、及びカメラ校正用基準板は、ステージ28の前端部に取り付けられた測定ユニット70に設けられて一体に構成されている。
なお、シェーディング調整及び露光量調整のための光量測定動作と、各露光ヘッド46が出射する光ビームによって形成される各画像のつなぎを補正するための各光ビームの露光位置検出動作は、露光装置10の露光動作における所定のタイミング(例えば、所定数の感光材料に対する露光動作後等)に実施され、アライメント機能の校正については、露光装置10の製造時やメンテナンス時、あるいは露光動作における所定のタイミングに実施される。
また、図1に示すように、露光装置10は、装置本体20を収容したカバー体12内の収容室13を空調する空調機80を備えている。空調機80はカバー本体部12A内の露光室15と円筒状のダクト82によって連通されており、吸気口84から吸い込んだ設置環境の空気(外気)を、内蔵されたHEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air Filter)88を通過させることによって塵埃や微粒子を捕集して清浄化し、更に所定の温度及び湿度に調整してダクト82へ噴出するようになっている。そして、吸気口84には、空調機80に吸い込まれる外気の温度を測定する温度センサー86が取り付けられている。
ダクト82は、図3に示すように、露光室15内における露光ユニット44が近接配置された内壁面と対向する内壁面15Aに、先端部82Aが取り付けられており、この先端部82Aは、内壁面15Aの上部位置で、かつ、図4に示すように、露光室15の幅方向(矢印X方向)における略中央に配置されている。
ダクト82の吹出口82Bは円形開口とされ、空調機80からの冷却空気が略真下へ吹き出されるように下方へ向けられている。また、ダクト82の先端部82Aは直線状に形成されており、この直線状部の長さ(吹出口82Bまでの長さ:L)は所定の寸法に設定されている。
空調機80は、ダクト82の吹出口82Bから吹き出す冷却空気の流速や流量等が調整可能であり、本実施形態では、吹出口82Bでの流速が9.4m/s、流量(体積流量)が10m3/minに設定されている。また、本実施形態のダクト82は、先端部82A(直線状部)の長さ(L)が30cm以上とされており、吹出口82Bの直径(D)が15cmとされている。
更に、ダクト82の吹出口82Bの下方には、矩形平板状に形成された風向変更板90が設けられている。風向変更板90は、図4に示すように、ステージ28と略同じ幅寸法にされて、中央部がダクト82の吹出口82Bの略真下に位置するように、露光室15の幅方向における略中央に配置されており、図3に示すように、一方の長辺縁部(基端部)がヒンジ92を介して露光室15の内壁面15Aに取り付けられ、ヒンジ92を中心に回動可能とされている。また、先端側が角度調整機構94に支持されており、この角度調整機構94を手動操作することで、傾斜角度が調整可能とされている。
そして、この風向変更板90は、基端側から露光室15の内方へ向けられた先端側へ架けて、所定の角度(例えば45度程度)で下り傾斜するように、傾斜角度が調整されており、この状態で、先端部がステージ28の移動を妨げない高さに配置されている。これにより、ダクト82の吹出口82Bから下方へ吹き出されて露光室15内に供給された冷却空気は、風向変更板90によって送風方向が略水平方向に変えられ、走査方向(矢印YB方向)に沿った方向へ送風される。
また、図3及び図4に示すように、ステージ28側には導風板96が設けられている。図6に示すように、導風板96は、矩形平板状の板金等を長手方向にて鋭角に屈曲して作製したものであり、角部を挟んだ一方が導風板本体部96A、他方が取付板部96Bとされ、取付板部96Bの先端部(後端部)が基盤30の前端部に取り付けられて、ステージ28の前方に配置されている。
この導風板96は、図4に示すように、幅寸法がステージ28の幅寸法の1/2程度とされ、ステージ28(基盤30)に対して幅方向における略中央に配置されている。また、図3に示すように、基盤30から前方へ突出された取付板部96Bが略水平に配置され、取付板部96Bの上側に位置する導風板本体部96Aが、基端側(角部側)からステージ28側へ向けられた先端側へ掛けて、所定の角度(例えば45度程度)で上り傾斜して配置されている。
また、導風板96は、ステージ28が図3及び図4に示す原点位置に配置されると、アライメントユニット60に設けられたカメラ62の略真下に配置され、図10に示すように、ステージ28が露光室15内へ移動すると、露光室15を構成する内壁面15Aの下部に凹設された退避空間15Bに、測定ユニット70と共に進入する。
これにより、ステージ28が原点位置で停止しているとき、及び、原点位置と露光室15との間を往復移動する途中では、走査方向に沿ってステージ28側へ送風される冷却空気のうち、ステージ移動路の中央を流れるものが導風板96によってステージ28の上面(感光材料載置面28A)側へ導かれ、ステージ28上を走査方向に沿って流動される。
また、原点位置に配置されたステージ28前部の上方には、ステージ28の幅方向に亘り、除電装置(イオナイザー)98が配設されている。除電装置98は、中空パイプ状の吹出部98Aと、吹出部98Aへイオン化されたエアーを供給するイオン発生部98Bとで構成されており、イオン発生部98Bにおいて、アース電極と放電電極との間でコロナ放電を発生させることにより、イオンを生成する構成である。
そして、このイオンを送風源によって吹出部98Aに供給し、吹出部98Aからステージ28の感光材料載置面28Aに向けてイオン化されたエアーを吹き出すようになっている。これにより、ステージ28によって搬送される感光材料40が、除電装置98の下方を通過する際には、静電気で感光材料40に付着している塵埃が、吹出部98Aから吹き出されるイオン化されたエアーによって除電され、エアブローによって感光材料40から剥離されて除去される。
また、図1に示すように、露光装置10は、装置本体20及び空調機80等を制御するコントローラー100を備えている。このコントローラー100には、装置本体20に設けられたステッピングモーター36、リニアエンコーダー37、リニアサーボモーター38、露光ユニット44の各露光ヘッド46、アライメントユニット60の各カメラ62とカメラ移動用駆動源、測定ユニット70、負圧供給源、収容室13内に設けられた温度センサー72、除電装置98、部品収容室49内に設けられた光源ユニット50、電源ユニット74、制御ユニット76、及び、空調機80と温度センサー86等が接続されており、これらはコントローラー100に制御されて、それぞれ動作する。
また、図5に示すように、カバー体12の部品収容室17には、複数の制御基板102(102A〜102E)が収容されている。これら制御基板102は、それぞれ基台104に固定されて、内パネル16Aの外側面に取り付けられており、コントローラー100と接続されている。
また、この制御基板102には、コントローラー100と連動して、装置本体20の露光ユニット44、カメラ62、除電装置98等を制御する基板も含まれており、それら制御基板は、各制御対象にそれぞれ近接して配置されている。また、カバー体12の上部に設けられた外パネル16Bには、部品収容室17内の空気(高温空気)を外部に排気し、部品収容室17内の温度上昇を抑える送風ファン106が取り付けられている。
更に、この露光装置10において、複数の主要部周辺には、温度測定手段としての温度センサー58が取り付けられている。ここで言う主要部とは、露光ヘッド46、カメラ62、ステージ28、リニアエンコーダー37、測定ユニット70であり、露光ヘッド46とステージ28の少なくとも一方を含む複数箇所、例えば図3及び図4に示すように、ユニットベース48の上面、ユニットベース64の下面、ステージ28の下面、カメラ校正用基準板の端部等に、温度センサー58が取り付けられている(本実施形態では、上記主要部の全てに温度センサー58を取り付けている)。
そして、各温度センサー58は、コントローラー100に接続されており、各主要部の温度安定度合い、即ち各主要部において測定した温度が安定温度になっているか、否かを、そのコントローラー100(判定手段)によって判定するようになっている。なお、ここで言う安定温度とは、露光装置10での画像露光品質が保証される温度であり、全ての主要部が安定温度になっているときに画像露光を行うことにより、高精細な画像が精度よく露光される。また、この安定温度は、所定の中心値(θ℃)に対して、ある程度の範囲(±α℃)を持った温度である。
更に、このコントローラー100は、図1で示すように、表示手段としての表示パネル108と、書換手段としてのキーボード110を備えている。表示パネル108には、コントローラー100(判定手段)による判定結果が表示され、ユーザーがその判定結果を容易に認識できる構成になっている。ここで表示される判定結果とは、少なくとも安定温度と実際の測定温度との差が含まれる。キーボード110は、その表示された判定結果に基づいて、安定温度の再設定等の書き換え操作ができる構成になっている。
ここで更に、安定温度について説明する。この安定温度は、出荷前の設置環境温度下において予め調整された温度である。通常、露光装置10はクリーンルーム等の空調設備が備えられた室内環境に設置されるため、各主要部は、出荷前に調整した安定温度で(画像露光品質が保証された状態で)動作できるが、実際に設置した環境温度下によっては、時として、どうしてもその安定温度にならない場合がある。
その場合は、各主要部が実際には画像露光品質が充分に保証される温度になっていたとしても、出荷前に(初期)設定した安定温度にはなっていないため、画像露光品質が保証されないと判断されて、生産性の低下を招いてしまうおそれがあった。そのため、この露光装置10では、上記したように、安定温度の再設定(書き換え)ができるように構成されている。なお、安定温度の書き換えは、キーボード110からの入力によるものに限定されるものではなく、コントローラー100によって自動的に書き換えられる構成としてもよい。
また、この安定温度の再設定(書き換え)に伴い、露光装置10における装置固有のパラメーターも変更されることがある。ここで言う装置固有のパラメーターとは、光量分布や露光量、露光ヘッド46の傾きや各画像(露光エリア52)のつなぎ、倍率等である。このような固有パラメーターもコントローラー100により判断されて、変更の必要があれば、表示パネル108に表示される。そして、変更手段としても機能するキーボード110により適宜変更される。
以上のような構成の露光装置10において、次に、その作用について説明する。すなわち、収容室13の空調動作(室温制御動作)と、各主要部における温度安定度合いの判定及び安定温度の再設定(書き換え)等と、感光材料40に対する露光動作について説明する。
まず、空調動作について説明する。電源が遮断された非動作状態の露光装置10では、装置本体20に設けられたステージ28が、図1乃至図4に示す原点位置に配置されている。この状態で、オペレーターがコントローラー100を操作して露光装置10の電源を投入すると、装置本体20の各電力供給部が通電されて発熱し、収容室13内の空気が暖められて次第に温度上昇する。
なお、露光動作時に、特に高温となるステージ昇降用のステッピングモーター36やステージ移動用のリニアサーボモーター38のコイル部38B、露光ユニット44、アライメントユニット60が走査方向に沿って配設されているため、室温が走査方向に沿って不均一になり、走査方向に沿って温度分布が形成されやすくなっている。
また、電源投入後に、オペレーターがコントローラー100から、あるいは手動操作により、空調動作の開始操作を行い、空調機80を作動させる。空調機80は、吸気口84から吸い込んだ外気を機内のHEPAフィルター88を通過させて清浄化するとともに、所定の温度及び湿度に調整して空調のための冷却空気(冷気)を生成し、ダクト82へ噴出する。
この冷却空気は、コントローラー100によって予め設定された流速及び流量で、ダクト82の吹出口82Bから略真下へ向けて吹き出されて(図3の矢印AR1)、露光室15に供給される。ダクト82から下方へ吹き出された冷却空気は、風向変更板90によって送風方向が略水平方向に変えられ、走査方向に沿った方向へ送風される(図3の矢印AR2)。
また、この冷却空気の流動に伴って、露光室15内の上部に滞留している周辺の空気(高温空気)も走査方向に沿った方向へ流動する(図3の矢印AR3、AR4)。更に、露光室15内の下部では、走査方向に沿った方向へ送風され、ステージ28側へ流動する冷却空気のうち、ステージ移動路の中央を流動する空気流が導風板96に沿って上昇流となり、露光ユニット44の下方へ導かれる(図3の矢印AR5、AR6)。
そして、これら流動空気を伴い、冷却空気は更に走査方向に沿って送風され、アライメントユニット60及び露光ユニット44の下方を通過し(図3の矢印AR7)、ステージ28の感光材料載置面28A上を通過して(図3の矢印AR8)、ステージ28の後端部に至ると、セット部12Bの内壁面に沿って送風方向が下方へ変えられる(図3の矢印AR9)。
また、露光室15内の下部におけるステージ移動路の両側部を走査方向に沿った方向へ送風される冷却空気は、測定ユニット70の下側や両側に流れ込み(図3の矢印AR10)、そのまま走査方向に沿って定盤22と基盤30の間や昇降機構32の両側を流動し、それらを通過すると、やはりセット部12Bの内壁面に沿って流動方向が下方へ変えられる(図3の矢印AR11)。そして、ステージ28上からの下降流と、昇降機構32の両側や基盤30下面側からの下降流は、合流してセット部12Bの下面部開口を通過し、外部へ排気される。
また、コントローラー100は、収容室13内におけるステージ28の上方近傍に設けられた温度センサー72の測定温度から収容室13の温度を把握し、空調機80の吸気口84に設けられた温度センサー86が測定する外気の温度から、露光装置10が設置されるとともに露光前の感光材料40が置かれるクリーンルーム等の装置設置環境の温度を把握する。
そして、コントローラー100は、これら測定温度に基づいて、収容室13(露光室15)に供給する空気の温度調整(空調制御)を行う。具体的には、空調機80を制御して、収容室13の温度(ステージ近傍の温度)が装置設置環境の温度と略同じ又は所定の温度差内(例えば±0.2℃)になるように、空調機80が生成する冷却空気の温度を調整する。これにより、収容室13、特にステージ28の上方近傍では、室温が常に装置設置環境の温度と略同じ又は所定の温度差内に保たれる。
このように、露光装置10の空調動作では、露光室15に供給された冷却空気が露光室15を含む収容室13内を走査方向に沿った方向へ送風されるため、収容室13における走査方向に沿った温度分布は略均一になり、走査方向に沿った温度変化も起こり難くなる。また、露光室15では、室内の空気が上記冷却空気の送風によって循環され、室内全体の温度上昇が抑えられる。これにより、装置本体20の各発熱部は空冷されて温度上昇が抑えられ、更に収容室13内の空気中を浮遊する塵埃が室外へ排出されて、室内は空気清浄度が高度に保たれる。
一方、露光装置10の部品収容室49では、電源投入後に光源ユニット50、電源ユニット74、制御ユニット76が通電されて発熱し、室内の空気が暖められて温度上昇する。この部品収容室49では、送風ファン78が作動して室内の高温空気が外部に排気され、室温及び各発熱部品の温度上昇が抑えられる。また、部品収容室17では、各制御基板102が通電されて発熱し、室内の空気が暖められて温度上昇するが、送風ファン106が作動して室内の高温空気が外部に排気され、室温及び各発熱部品の温度上昇が抑えられる。
更に、収容室13(露光室15)内における各主要部の温度が温度センサー58によって測定される。すなわち、図11に示すフローチャートを基に説明すると、まず、ステップS1にて、露光ヘッド46、カメラ62、ステージ28、リニアエンコーダー37、測定ユニット70(カメラ校正用基準板)付近の温度が温度センサー58によって測定される。そして、ステップS2にて、その測定した温度が安定温度になっているか、否か(収容室13内の温度が安定しているか、否かではない)が、判定手段としてのコントローラー100によって判定される。
このとき、ステップS3にて、各主要部の測定温度が、初期設定の安定温度となった(θ±α℃の範囲内であった)場合には、再設定(書き換え)を行わないが、各主要部のうち、何度測定しても安定温度にならない(安定温度との差が解消されない)主要部が1つでもあった場合には、この露光装置10の実際の設置環境温度下と出荷前(出荷調整時)の設置環境温度下が乖離していると判断して、ステップS4にて、表示パネル108に安定温度の再設定(書き換え)が必要であることが表示される。
表示パネル108に安定温度の再設定(書き換え)が必要である旨の表示がされたら、ステップS5にて、書換手段としてのキーボード110を操作して安定温度の再取得と再設定(書き換え)を行う。具体的には、所定の時間を隔てて複数の温度を測定し、その測定した温度から新しい安定温度を算出して取得する。そして、その取得した新しい安定温度をキーボード110により入力して、実際の設置環境温度下での「安定温度」として再設定する。
なお、この作業は、通常サービスマンが行うが、コントローラー100により自動的に再設定される(書き換わる)構成であってもよい。また、このようにして再設定した(書き換えた)安定温度は、再度設置環境が変わるようなことがない限り変動することはないので、通常は1回の調整で済む。何れにしても、このような構成により、露光装置10の環境温度変動に対するマージン(適応範囲)を増加させることができる(広げることができる)。
また、これに伴い、装置固有のパラメーターが変更される場合がある。例えば、光量測定器によって光量のばらつきが測定され、シェーディングや露光量の再調整(変更)がなされたり、ビーム位置検出用基準板及び受光素子によって各ビームの露光位置や各画像(露光エリア52)のつなぎ、露光ヘッド46の傾き、倍率等が補正(変更)されたりする。このような固有パラメーターの変更も、キーボード110により入力することで行われる。
次に、露光動作について説明する。露光装置10の露光動作は、上記した空調動作が実行されている状態で行われる。露光動作においては、まず、感光材料40の露光パターンに応じた画像データがコントローラー100に入力される。すると、コントローラー100は内蔵されたメモリーに画像データを一旦記憶する。この画像データは、画像を構成する各画素の濃度を2値(ドットの記録の有無)で表したデータである。
次に、オペレーターは、装置設置環境に置かれている露光対象の感光材料40を露光装置10にセットするため、セット部12Bの開閉パネル19を開放して装置本体20のステージ28上に感光材料40を載置する。
なお、この露光装置10によって画像露光を行う感光材料40としては、プリント配線板や、液晶表示素子等のパターンを形成(画像露光)する材料としての基板やガラスプレート等の表面に、感光性エポキシ樹脂等のフォトレジストを塗布したもの、又ドライフィルムの場合はラミネートしたものなどが挙げられる。
ここで、この感光材料40については、製造過程で付着した塵埃等が除去しきれず、僅かに付着した状態で装置設置環境に搬入されることもある。その場合、ステージ28上へのセット作業時に、オペレーターの手が感光材料40に触れ、又は振動が加えられることで、感光材料40から塵埃が落ちて収容室13内に入りやすくなる。
これに対し、この露光装置10では、開閉パネル19が開放されると、ステージ28上を走査方向に沿って送風される冷却空気が、セット部12Bの開口18を通して外部へ排気されるため(図3の矢印AR13)、感光材料40から落ちた塵埃がその風圧で吹き飛ばされて、収容室13内に入り難くできる。また、仮に収容室13内に侵入したとしても、上記の冷却空気によってステージ28上に落下する前にステージ28の後方へ吹き飛ばされ、そのステージ28の後方で生じている下降流(図3の矢印AR9、AR12)によって室外へ排出される。
また、ステージ28の感光材料載置面28Aは、コントローラー100によって駆動制御されるステッピングモーター36の駆動力で、昇降機構32が作動することにより昇降する(図1の矢印Z方向)。これにより、厚さの異なる複数種類の感光材料に対する露光などにも対応できている。
また、コントローラー100は、このステージ昇降用のステッピングモーター36に対し、待機状態となるパルス信号の停止時に、供給するモーター駆動電流を所定量(例えば約50%)低下させるカレントダウン制御を行う。これにより、待機時におけるステッピングモーター36の発熱が抑えられる。
オペレーターは、コントローラー100からの入力操作で、露光する感光材料40に応じた感光材料載置面28Aの高さ設定を完了させた後に、原点位置に停止されたステージ28の感光材料載置面28Aに感光材料40をセットし、開閉パネル19を閉塞してコントローラー100から露光動作の開始操作を行う。すると、コントローラー100に制御されて負圧供給源が作動し、感光材料40はステージ28上に吸着されて保持される。
続いて、コントローラー100によりリニアサーボモーター38が駆動制御され、感光材料40を保持したステージ28は、ガイドレール26に沿ってアライメント計測方向(矢印YA方向/往路移動方向)に一定速度で移動を開始する。このステージ28の移動に伴い、感光材料40が除電装置98の下方を通過する際には、コントローラー100に制御されて動作する除電装置98からのエアブローにより、静電気で感光材料40に付着している塵埃が取り除かれて露光面が清掃される。また、このエアブロー清掃で感光材料40から除去された塵埃も、ステージ28上を走査方向に沿って送風される冷却空気によってステージ後方へ吹き飛ばされて室外へ排出される。
ステージ28が更に移動し、感光材料40がアライメントユニット60の下方を通過する際には、コントローラー100に制御された各カメラ62によって、感光材料40の各アライメントマークMが撮影されて、アライメント計測が行われる。このアライメント計測で、各カメラ62は、真下(レンズ部62Bの光軸上)を通過するアライメントマークMを所定のタイミングでそれぞれ撮影し、その撮影した画像データ、即ち露光位置の基準がアライメントマークMによって示された基準位置データを含む画像データをコントローラー100へ出力する。
コントローラー100は、入力された各アライメントマークMの画像データ(基準位置データ)から判明する画像内におけるマーク位置及びマーク間ピッチ等と、リニアエンコーダー37からのパルス信号から判明する、そのアライメントマークMを撮影したときのステージ28の位置、及びカメラ62の位置から、演算処理によって、ステージ28上における感光材料40の載置位置のずれ、移動方向に対する感光材料40の傾きのずれ、及び、感光材料40の寸法精度誤差等を把握し、感光材料40の被露光面に対する適正な露光位置を算出する。
そして、後述する露光ユニット44による画像露光時に、メモリーに記憶されている露光パターンの画像データに基づいて生成する制御信号を、その適正な露光位置に合わせ込んで画像露光する露光位置ずれの補正(アライメント)を実行する。こうして、感光材料40がアライメントユニット60の下方を通過すると、アライメント計測が完了し、図10に示すように、ステージ28が往路移動方向における最下流位置に達すると、コントローラー100は、リニアサーボモーター38を制御して逆方向へ駆動させる。
ここで、ステージ28がアライメント計測方向へ進行している途中や、図10に示す最下流部に位置しているときも、上述した空調動作が継続されていることで、収容室13内及びステージ28上では常に冷却空気が走査方向に沿って送風されている。したがって、このようにステージ28が移動しても、収容室13における走査方向に沿った温度分布は略均一な状態に保たれ、走査方向に沿った温度変化も起こり難くされる。そして、各主要部も安定温度に維持される。
往路移動方向における最下流位置に達したステージ28は、リニアサーボモーター38の逆方向への駆動によって反転移動し、ガイドレール26に沿って走査方向(矢印YB方向/復路移動方向)に一定速度で移動を開始する。このステージ28の移動に伴い、感光材料40が露光ユニット44の下方を通過する際には、露光面の画像露光領域が露光開始位置に達すると、コントローラー100に制御された露光ユニット44の各露光ヘッド46は、露光ビームを照射して感光材料40の露光面に対する画像露光を開始する。
ここで、コントローラー100は、メモリーに記憶された画像データを複数ライン分ずつ順次読み出し、その画像データに基づいて各露光ヘッド46の制御信号を生成する。この制御信号には、前述した露光ビームの光量分布を均一化するシェーディング調整と露光量の調整、及びアライメント計測によって得られた感光材料40に対する露光位置ずれの補正が加えられる。そして、この生成及び補正された制御信号に基づいて各露光ヘッド46のDMDを制御する。
また、コントローラー100に制御された光源ユニット50はレーザー光を出射し、このレーザー光が各露光ヘッド46のDMDに照射されると、DMDの画素毎に変調された露光ビームが各露光ヘッド46から感光材料40に照射され、感光材料40の露光面がDMDの使用画素数と略同数の画素単位(露光エリア)で露光される。これにより、ステージ28と共に一定速度で移動される感光材料40は、露光ユニット44によって走査露光され、露光ヘッド46毎に帯状の露光済み領域54(図8参照)が形成される。
こうして、感光材料40が露光ユニット44の下方を通過すると、画像露光が完了し、ステージ28はリニアサーボモーター38の駆動力で、そのまま走査方向の下流側へ移動する。そして、復路移動方向における最下流位置の原点位置に戻って停止し、ステージ28上への負圧供給源からの負圧供給が解除されて、感光材料40に対する露光動作が終了する。
その後、オペレーターは、セット部12Bの開閉パネル19を開放して、この露光済の感光材料40をステージ28上から取り出し、続けて露光する場合は、新たな(未露光の)感光材料40をステージ28上に載置し、開閉パネル19を閉塞して、再びコントローラー100から露光動作の開始操作を行う。このような露光動作の手順を繰り返すことにより、露光装置10によって複数枚の感光材料40を連続的に露光することができ、これにより、露光済の感光材料40が連続生産される。
以上、説明したように、本実施形態の露光装置10では、空調動作によって空調機80からダクト82を通して収容室13(露光室15)に供給された空気は、風向変更板90によって走査方向に沿った方向へ送風されるため、収容室13における走査方向に沿った温度分布は均一になり、走査方向に沿った温度変化は起こり難くなる。これにより、ステージ28によって走査方向に沿った方向へ往復搬送される感光材料40が、その走査方向に沿った温度分布や温度変化で熱変形し、露光位置ずれなどの精度低下を招くことが抑えられる。したがって、高精度な画像露光を実現することができる。
また、ステージ28の感光材料載置面28A上や、感光材料載置面28Aに載置された感光材料40上は、この走査方向に沿った方向へ送風される冷却空気によって清掃され、塵埃等が蓄積することなくクリーンな状態に保たれる。これにより、感光材料載置面28Aに載置される感光材料40の浮きや位置ずれ、あるいは感光材料40上における塵埃等の蓄積が抑えられ、それらを要因とする露光精度の低下を防止することができる。
特に、ここでは、空調機80から清浄化された冷却空気が供給されるため、収容室13の空気清浄度が向上し、収容室13内を浮遊する塵埃等による露光への悪影響を防止できる。また、この清浄化された冷却空気が走査方向に沿った方向へ送風されることにより、ステージ28の感光材料載置面28Aや測定ユニット70、ステージ移動路上、更には露光ユニット44やアライメントユニット60等の塵埃等による汚染がより確実に防止される。
また、本実施形態では、ダクト82から下方へ吹き出された冷却空気の送風方向を、風向変更板90によって走査方向に沿った方向へ変更しており、これによって、例えば収容室13内に配設される装置構成部との関係で、ダクト82の設置位置や吹き出し方向が制限されるような場合でも、ダクト82から吹き出された空気を、風向変更板90によって容易に走査方向に沿った方向へ変更して送風することができる。
また、本実施形態のように風向変更板90を可動式として傾斜角度を調整可能とした構成であれば、送風方向を微調整するようなことも可能となる。更に、本実施形態では、空調機80からの冷却空気が、ダクト82の先端部82A(直線状部)を通過して吹出口82Bから吹き出されるため、吹出口82B以降の空気の流れ(送風方向)が安定し、所望の方向(風向変更板90側)に正確に送風することができる。
また、前述した流速(9.4m/s)及び流量(10m3/min)の元では、本実施形態のようにダクト82の直線状部の長さを30cm以上に設定することにより、上記の効果が得られる。但し、流速や流量は空調条件に応じて適宜設定されるものであるため、例えば流速及び流量が上記の値より大きくされる場合でも充分な効果が得られるようにするためには、直線状に形成するダクト82の先端部82Aの長さ(L)は長いほど好ましい。
また、本実施形態では、ステージ28の前方、すなわち、感光材料載置面28Aに対し、走査方向に沿った方向へ送風される冷却空気の流動方向における上流側に設けられた導風板96によって、上記の冷却空気がより多く載置面上へ導かれるようになるため、感光材料載置面28A、及び感光材料載置面28Aに載置された感光材料40の温度変化が、更に起こり難くされ、温度の安定性が高められる。更に、感光材料載置面28A上の送風量が増加することにより、送風による感光材料載置面28A上の清掃性も向上する。
また、本実施形態では、感光材料40に対する露光位置を補正するために感光材料40に設けられたアライメントマークMを読み取る複数のカメラ62は、ユニットベース64に取り付けられてステージ移動路上に配設されている。このユニットベース64は、断面がT字状とされて上部以外はフラットであり、特に下部側に突起等が存在しない形状とされている。
そのため、このユニットベース64の下方をステージ28が往復移動しても、図3及び図10のB部(一点鎖線の四角)に示すように、走査方向に沿った方向へ送風される冷却空気の流れ(流動状態)はユニットベース64によって変化されずに略一定となり、ユニットベース64及びカメラ62の空冷状態が安定する。
このように、ユニットベース64は、ステージ28が移動しても走査方向に沿った方向へ送風される空気の流れを略変化させない形状とされているため、ユニットベース64及びカメラ62の温度変化が抑えられて温度は一定に保たれ、この温度変化を要因とするカメラ62の位置ずれ、即ちアライメントマークMの読取位置の精度低下が抑えられる。更に、ステージ28によって搬送され、ユニットベース64及びカメラ62に対して相対移動する感光材料40の空冷状態も安定し、熱変形が抑えられる。
また、このユニットベース64は、両端部が一対の支柱42に支持されており、この一対の支柱42と共に、ステージ移動路上にゲート状の構造物を構成して配設されている。ユニットベース64の下方においては、この対向して配置された一対の支柱42が、走査方向に沿った方向へ送風される冷却空気を整流する整流部(整流手段)として機能している。
すなわち、図6に示すように、ユニットベース64付近を走査方向に沿った方向へ送風される冷却空気(矢印AR14)は、対向する一対の支柱42間を通過することで、乱流や外側へ広がる拡散流の発生が抑えられて整流される。これにより、この一対の支柱42間を通過する冷却空気の流動状態が安定し、ユニットベース64の温度変化及びそれを要因とする悪影響がより効果的に抑えられている。
また、本実施形態では、ステージ28を駆動するリニアサーボモーター38のコイル部38Bが断熱ブッシュ39を介してステージ28を支持する基盤30に取り付けられているため(図7参照)、例えばステージ28を連続移動させることでコイル部38Bの高温状態が継続されるような場合でも、コイル部38Bから基盤30及び昇降機構32を介してステージ28に伝導される熱量は断熱ブッシュ39によって低減される。これにより、ステージ28の温度上昇(温度変化)が抑えられ、ステージ28からの熱伝導による感光材料40の熱変形が抑えられる。
また、このコイル部38Bは、基盤30の下面に露出されて取り付けられているため、ステージ28が連続移動されることで高温となるような場合でも、図7(A)に示すように、基盤30の下面側を走査方向に沿った方向へ送風される冷却空気(矢印AR15)によって効率よく冷却される。これにより、コイル部38B及びステージ28の温度上昇(温度変化)が抑えられ、ステージ28からの熱伝導による感光材料40の熱変形が抑えられる。
また、ステージ28を昇降するステッピングモーター36についても、昇降機構32の側面部に露出されて取り付けられているため、図6に示すように、昇降機構32の側面側を走査方向に沿った方向へ送風される冷却空気(矢印AR16)によって効率よく冷却される。これにより、ステッピングモーター36及びステージ28の温度上昇(温度変化)が抑えられ、ステージ28からの熱伝導による感光材料40の熱変形が抑えられる。
また、本実施形態では、ステージ28近傍の温度が温度センサー72によって測定され、その測定温度に基づいて、コントローラー100に制御された空調機80は収容室13(露光室15)に供給する冷却空気の温度調整を行っている。このように、収容室13の空調をステージ近傍の測定温度を用いて行うことにより、装置外部からステージ28にセットされた感光材料40の温度(装置設置環境の温度)に即した室温制御が可能となり、例えば感光材料40の温度に収容室13の温度(室温)を近づけることも可能となる。これにより、ステージ28への載置後に、装置設置環境と室温の温度差によって生じる感光材料40の熱変形量が抑えられるようになる。
更に、ここでは、空調機80の吸気口84に設けた温度センサー86によって、外気の温度を測定することにより、露光前の感光材料40が置かれる装置設置環境の温度を把握し、その外気の測定温度及び収容室13の測定温度に基づいて、コントローラー100に制御された空調機80が収容室13(露光室15)に供給する空気の調整温度を変更している。
このように、収容室13の空調に装置設置環境の温度を利用することでも、装置外部からステージ28に載置された感光材料40の温度(装置設置環境の温度)に即した収容室13の温度制御が可能であり、本実施形態のように、収容室13の温度(室温)を装置設置環境の温度に近づける空調を行うことで、ステージ28に載置された感光材料40における装置設置環境と室温の温度差によって生じる熱変形量が抑えられるようになる。また、この場合は、ステージ28近傍に設けた温度センサー72による収容室13の室温測定とは無関係に、装置設置環境の温度、即ち感光材料40の温度が外気の温度測定を通して把握できるため、収容室13の温度制御が迅速に行えるようになる。
また、本実施形態では、装置動作時に発熱する光源ユニット50、電源ユニット74、制御ユニット76を、収容室13とは独立して設けた部品収容室49に収容し、また、装置動作時に発熱する制御基板102を、収容室13とは独立させてカバー体12の壁面に沿って形成した部品収容室17に収容していることにより、収容室13内に設けられる発熱部品(熱源)の数を少なくすることができている。これにより、収容室13の温度変化が抑えられて空調制御が容易となり、感光材料40の走査方向に沿って生じる温度分布や温度変化が抑制しやすくなる。
また、本実施形態では、主要部(露光ヘッド46、カメラ62、ステージ28、リニアエンコーダー37、測定ユニット70)周辺の温度を測定し、その測定温度と安定温度との差が一向に解消されない場合には、出荷調整時の設置環境温度下と実際の設置環境温度下とが著しく乖離していると判断して、安定温度を再設定(書き換え)可能になっている。つまり、この露光装置10の設置環境温度に対する適応範囲は広範囲とされている。したがって、実際の設置環境温度に対応して、常に適切な安定温度での(画像露光品質が保証された状態での)露光処理が実行できる。
露光装置を示す概略斜視図 装置本体がカバー体に収容された状態の露光装置を示す概略側面図 カバー体に収容された状態の装置本体を示す概略側面図 露光装置本体を示す概略平面図 カバー体に収容された状態の装置本体を示す概略背面図 露光装置本体に設けられたステージを示す概略斜視図 (A)ステージを示す概略平面図、(B)ステージを示す概略正面図、(C)(B)のコイル部付近を拡大した拡大正面図 (A)露光ユニットによって露光された露光パターンを示す概略平面図、(B)露光ユニットに設けられた複数の露光ヘッドの配列パターンを示す概略平面図 アライメントユニットを示す概略斜視図 図3の装置本体において、ステージが往路移動方向における最下流位置に配置された状態を示す概略側面図 本発明の動作を説明するフローチャート
符号の説明
10 露光装置
13 収容室
15 露光室
20 装置本体
28 ステージ(搬送手段)
37 リニアエンコーダー
40 感光材料
44 露光ユニット
46 露光ヘッド(露光手段)
58 温度センサー(温度測定手段)
60 アライメントユニット
62 カメラ
70 測定ユニット
72 温度センサー
80 空調機
82 ダクト
86 温度センサー
90 風向変更板
96 導風板
98 除電装置
100 コントローラー(判定手段)
108 表示パネル(表示手段)
110 キーボード(書換手段/変更手段)

Claims (4)

  1. 光ビームを照射して感光材料を走査露光する露光手段と、
    前記露光手段に対して相対移動し、前記感光材料を走査方向に沿って搬送する搬送手段と、
    前記露光手段及び前記搬送手段が移動可能に収容された収容室と、
    前記露光手段及び前記搬送手段の少なくとも一方を含む前記収容室の複数箇所に設けられ、該複数箇所の温度を測定する温度測定手段と、
    前記温度測定手段による測定結果から前記複数箇所毎の温度安定度合いを判定するとともに、安定と判定された温度と該複数箇所毎に予め設定された安定温度とを比較して、該複数箇所毎の安定状態を判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づき、前記安定温度を書き換える書換手段と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  2. 前記安定温度の書き換えが必要であることを表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記安定温度の書き換えに伴い、装置固有のパラメーターを変更する変更手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記パラメーターの変更が必要であることを表示する表示手段を有することを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017011241A (ja) * 2015-06-26 2017-01-12 株式会社Sumco ミニエンバイロメント装置

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