JP2006327630A - 容器の密封構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温で内容物を充填する場合でも密封性を確保できる容器の密封構造を提供すること。
【解決手段】 容器口部11aに嵌合され密封可能かつ切り取り開口可能な開口部である薄肉部12gを有する中栓部材12と、この中栓部材12に被せられて密封可能なキャップ13とを備える容器の密封構造10で、中栓部材12に、容器口部11aの内周と互いの弾性変形で押圧されるインナーリング12b,12fを2重に形成する。
これら2重のインナーリングの一方12fで他方のインナーリング12bの熱影響を防ぐようにし、高温内容物に対する密封性を確保できるようにしている。
これにより、中栓部材12やキャップ13を耐熱材料とする必要もなく、これまでと同様の材料にできるようになる。
【選択図】 図1

Description

この発明は容器の密封構造に関し、合成樹脂製の容器に高温で内容物を充填する場合の密封性を確保できるようにしたものである。
流体の保存容器として従来の缶やビンに代わり合成樹脂製などのボトル状の容器が用いられるようになって来ており、例えば焼肉のたれ、醤油、油などの食品を充填して密封し、使用開始の際に開口するとともに、使用途中の保管状態でも密封できるようにしたものがある。
このような容器の充填時の密封と使用途中の密封とができる密封構造として、例えば図4に示すように、容器1の開口部1aの先端外周部に段差部1bを形成するとともに、内周部にシール部1cを形成する。一方、この容器1の開口部1aに打ち込んで嵌合する蓋体となる中栓キャップ2を中栓部3とヒンジキャップ4とで構成し、中栓部3の外円筒部3aおよび内円筒部3bとこれらの天板部との間に容器1の開口部1aを位置させるように打ち込み、外円筒部3aの段差部3cと容器1の段差部1bとで嵌合状態を保持するとともに、内円筒部3bとシール部1cとを互いに弾性変形させて押圧することで、充填時のシール状態(密封性)を確保するようにしている。
また、この中栓部3には、使用開始の際、内円筒部3bの内側の天板部となる仕切り板3dに切り取り開口可能な薄肉開口部3eが形成してあり、プルリング3fを介して薄肉開口部3eを切り取ることで開口できるようにしてある。
そして、使用開始後(開口後)の密封は、中栓部3にヒンジを介して開閉可能なヒンジキャップ4を設け、このヒンジキャップ4を被せて中栓部3の係止凸部3gとヒンジキャップ4の係止凹部4aとを係止することおよび中栓部3の内円筒部3bの上部の円筒状の注ぎ出し部3hの内周とヒンジキャップ4の内円筒部4bの外周とを接触させることで行なうようにしてある。
このような蓋体となる中栓キャップで密封する容器に食品などを充填する場合、70℃以上の高温で充填する場合があるが、高温の食品などを充填すると、中栓部3の内円筒部3bと容器のシール部1cとの互いの弾性変形による押圧力を利用して密封している状態が内容物の熱影響で材料が軟化し、自然冷却の過程でクリープして次第に押圧力が低下し、密封性を保持することができなくなってしまう。
また、容器の密封構造として特許文献1には、蓋体となる中栓部とキャップとを別体とし、キャップを耐熱性材料で形成しおき、内容物を充填後、キャップを被せた状態として中栓部の熱変形を抑えるようにすることが開示されている。
さらに、容器の熱変形を想定していない牛乳ビンの密封構造として、特許文献2には、インナーリングを二重に形成してシール性を向上することが開示されている。
特開平09−216645号公報 特開2002−87451号公報
ところが、中栓部とヒンジキャップとが一体成形された中栓キャップの場合には、高温内容物を充填する場合、密封性を確保する必要からボトル開口部にアルミシールを設けることが行われ、使用開始時に中栓キャップを一旦取り外してアルミシールを剥がし、再び中栓キャップを嵌合しなければならず、使い勝手が非常に悪くなるという問題がある。
また、中栓キャップの使い勝手をそのまま利用するためには、充填直後に冷却工程を設けて冷却する必要があり、工程の増大とランニングコストが増大するという問題がある。
一方、キャップを耐熱性の材料とする場合には、キャップと中栓部とを別体として成形する必要があり、部品点数が増え、コストアップになるという問題がある。
この発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされたもので、高温で内容物を充填する場合でも密封性を確保することができる容器の密封構造を提供しようとするものであり、さらに、蓋体となる中栓部とキャップとを同一材料で一体成形することも可能な容器の密封構造を提供しようとするものである。
上記従来技術の有する課題を解決するためこの発明の請求項1記載の容器の密封構造は、蓋体と容器との密封構造であって、前記蓋体に、容器口部内周と互いの弾性変形で押圧されるインナーリングを2重に形成してなることを特徴とするものである。
この容器の密封構造によれば、蓋体と容器との密封構造で、前記蓋体に、容器口部内周と互いの弾性変形で押圧されるインナーリングを2重に形成してあり、2重のインナーリングの一方で他方のインナーリングの熱影響を防ぐようにでき、高温内容物に対する密封性を確保できるようにしている。
また、この発明の請求項2記載の容器の密封構造は、請求項1記載の構成に加え、前記2重のインナーリングを、前記容器口部の下方で密封する内側インナーリングと、この内側インナーリングで容器内と密封される空間に配置される外側インナーリングとで構成してなることを特徴とするものである。
この容器の密封構造によれば、前記2重のインナーリングを、前記容器口部の下方で密封する内側インナーリングと、この内側インナーリングで容器内と密封される空間に配置される外側インナーリングとで構成してあり、内側インナーリングで内容物の熱影響を受けない密封空間を確保でき、この密封空間に外側インナーリングを配置して高温内容物に対する密封性を確保するようにしている。
さらに、この発明の請求項3記載の容器の密封構造は、請求項1または2記載の構成に加え、前記蓋体が、容器口部に嵌合され密封可能かつ切り取り開口可能な開口部を有する中栓部材と、この中栓部材に被せられて密封可能なキャップとからなり、前記2重のインナーリングを前記中栓部材に形成してなることを特徴とするものである。
この容器の密封構造によれば、前記蓋体が、容器口部に嵌合され密封可能かつ切り取り開口可能な開口部を有する中栓部材と、この中栓部材に被せられて密封可能なキャップとからなり、前記2重のインナーリングを前記中栓部材に形成してあり、切り取り開口可能な中栓部材を備えた蓋体とすることもでき、高温内容物に対する密封性を確保できるようになる。
これにより、中栓部材やキャップを耐熱材料とする必要もなく、これまでと同様の材料にでき、しかも中栓部材とキャップとを同一材料とすることができるようになる。
また、この発明の請求項4記載の容器の密封構造は、請求項3記載の構成に加え、前記キャップを、前記中栓部材と一体に形成してなることを特徴とするものである。
この容器の密封構造によれば、前記キャップを、前記中栓部材と一体に形成してあり、部品点数を増大することなく、1ピースのまま高温内容物に対する密封性を確保できるようになる。
さらに、この発明の請求項5記載の容器の密封構造は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成に加え、前記容器が、ブロー成形法で成形された合成樹脂容器であることを特徴とするものである。
この容器の密封構造によれば、前記容器がブロー成形法で成形された合成樹脂容器としてあり、容器の2重のシール部を成形時に賦形することができるようになる。
また、この発明の請求項6記載の容器の密封構造は、請求項1〜5のいずれかに記載の構成に加え、前記容器が、前記2重のインナーリングと押圧されて密封する2重のシール部を備え、これら2重のシール部間の容器内壁が外側に張り出さない形状に成形された合成樹脂容器であることを特徴とするものである。
この容器の密封構造によれば、前記容器が、前記2重のインナーリングと押圧されて密封する2重のシール部を備え、これら2重のシール部間の容器内壁が外側に張り出さない形状に成形された合成樹脂容器としてあり、例えば射出成形された有底円筒状のプリフォームを延伸ブロー成形するPETなどの容器であっても、口部の熱結晶化を行うことなく、高温内容物に対する密封性を確保できるようになる。
この発明の請求項1記載の容器の密封構造によれば、蓋体と容器との密封構造で、前記蓋体に、容器口部内周と互いの弾性変形で押圧されるインナーリングを2重に形成したので、2重のインナーリングの一方で他方のインナーリングの熱影響を防ぐことができ、高温内容物に対する密封性を確保することができる。
これにより、内容物充填直後の冷却工程の必要もなく、密封性確保のために部品点数の増大を招くこともなく、蓋体は、ねじ式、打栓式、ヒンジ式など、一体あるいは別体など、どのような形式でも構成することができる。
また、この発明の請求項2記載の容器の密封構造によれば、前記2重のインナーリングを、前記容器口部の下方で密封する内側インナーリングと、この内側インナーリングで容器内と密封される空間に配置される外側インナーリングとで構成したので、内側インナーリングで内容物の熱影響を受けない密封空間を確保することができ、この密封空間に外側インナーリングを配置することで、高温内容物に対する密封性を確保することができる。
さらに、この発明の請求項3記載の容器の密封構造によれば、前記蓋体が、容器口部に嵌合され密封可能かつ切り取り開口可能な開口部を有する中栓部材と、この中栓部材に被せられて密封可能なキャップとからなり、前記2重のインナーリングを前記中栓部材に形成したので、中栓式の蓋体においても高温内容物に対する密封性を確保することができる。
また、この発明の請求項4記載の容器の密封構造によれば、前記キャップを、前記中栓部材と一体に形成したので、部品点数を増大することなく、1ピースのまま高温内容物に対する密封性を確保することができる。
さらに、この発明の請求項5記載の容器の密封構造によれば、前記容器をブロー成形法で成形された合成樹脂容器としたので、容器の2重のシール部を成形時に賦形することができる。
また、この発明の請求項6記載の容器の密封構造によれば、前記容器を、前記2重のインナーリングと押圧されて密封する2重のシール部を備え、これら2重のシール部間の容器内壁が外側に張り出さない形状に成形された合成樹脂容器としたので、例えば射出成形された有底円筒状のプリフォームを延伸ブロー成形するPETなどの容器であっても、口部の熱結晶化を行うことなく、高温内容物に対する密封性を確保することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1はこの発明の容器の密封構造をダイレクトブロー容器に適用した一実施の形態にかかり、(a)は一部分を切り欠いて示す断面図、(b)は部分拡大断面図である。
この容器の密封構造10では、容器11に蓋体を構成する中栓部材12およびキャップ13を用いて密封するようにしており、容器11の口部11aに蓋体を構成する中栓部材12打ち込んで嵌合するとともに、この中栓部材12に蓋体を構成するキャップ13を被せることで、内容物充填後使用開始までの密封および使用開始後の密封のいずれもできるようにするものであり、特に70℃以上の高温で内容物を充填しても密封状態を確保できるようにしてある。
このため、容器11には、口部11aの先端外周部に下面が水平な段差部11bを形成する一方、内周部の上部に環状の上部シール部11cを形成とともに、内周部の下部に環状の下部シール部11dが形成してあり、上下に2重にシール部が設けてある。
なお、このような容器11は、例えば合成樹脂材料PP,PEなどを用いてダイレクトブロー成形され、上下のシール部11c、11dもブロー成形時に賦形される。
この容器11の口部11aに打ち込んで嵌合する中栓部材12と、この中栓部材12に被せることで嵌合されるキャップ13とが、ここではヒンジ14を介して連結される一体構造の蓋体であるヒンジキャップとされ、合成樹脂材料、例えばPP,LDPE,LLDPEなどにより一体成形される。
この蓋体としてのヒンジキャップの中栓部材12には、容器11の段差部11bおよび上部シール部11cに上方から打ち込んで嵌合するため、外円筒部12aおよびひとつのインナーリングを構成する中間円筒部12bとこれらを繋ぐ天板部12cとを備えており、外円筒部12aの内周部に、容器11の口部11aの段差部11bと対応させて上面が水平な段差部12dが形成してある。
これにより、外円筒部12aと中間円筒部12bの間に容器11の口部11aを位置させるように打ち込んで外円筒部12aの段差部12dと容器11の段差部11bとを係止することで嵌合状態を保持することができる。
また、容器11の口部11aと中栓部材12との嵌合状態では、中栓部材12のひとつのインナーシールを構成する中間円筒部12bと容器11の上部シール部11cとを互いに弾性変形させて押圧することで、充填時の外側(容器内を基準にして外側)のシール状態(密封性)を確保するようにしている(なお、図1では、弾性変形させずに、互いを重ね合わせて図示してある。)。
さらに、このヒンジキャップの中栓部材12には、ひとつのインナーシールを構成する中間円筒部12bの中間部内側に容器11の口部11aを塞ぐように仕切る水平な仕切り板部12eが設けられ、この仕切り板部12eに下方に突き出してもうひとつのインナーシールを構成する内円筒部12fが形成してあり、容器11の下部シール部11dと互いに弾性変形させて押圧することで、充填時の内側(容器内を基準にして内側)のシール状態(密封性)を確保するようにしている(なお、図1では、弾性変形させずに、互いを重ね合わせて図示してある。)。
したがって、容器11の口部11aに中栓部材12を打ち込んで嵌合した状態では、容器11の内容物に近い下部内側において、中栓部材12の2重のインナーシールの一方を構成する内円筒部12fと容器11の下部シール部11dとが互いに弾性変形されて押圧されるシール状態(密封性)となるので、容器11の内容物から離れた中栓部材12の2重のインナーシールのもう一方を構成する中間円筒部12bと容器11の上部シール部11cとを互いに弾性変形させて押圧することでシール状態(密封性)とする上部外側部分には、内容物の蒸気などの影響が及ばず、シール部分が密封空間に配置された状態となり、高温内容物の熱影響を極力抑えることができる。
また、この中栓部材12には、使用開始の際、内円筒部12fの内側の天板部となる仕切り板部12eに切り取り開口可能な環状の開口部となる薄肉部12gが形成してあり、上方に突き出して形成されたプルリング12hを介して開口部となる薄肉部12gを切り取ることで開口できるようにしてある。そして、この中栓部材12には、切り取った開口部となる薄肉部12gからの注ぎ出しを容易とするため、仕切り板部12eの上方に突き出した円筒状の注ぎ出し部12iが形成してある。
このような中栓部材12には、使用開始後(開口後)の容器11の密封のため、中栓部材12の注ぎ出し後方側に形成したヒンジ14を介して開閉可能なドーム状のキャップ13が一体に設けてある。
このキャップ13には、注ぎ出し側の外周の一部に摘み部13aが外側に突き出して形成されるとともに、内周の一部に係止凹部13bが形成してあり、ドーム部分の中間部には、中栓部材12の上部の円筒状の注ぎ出し部12iの内周と接触させることができる環状のキャップシールリング13cが設けてある。
また、このキャップ13の係止凹部13bに対応して中栓部材13の天板部12cには、上方に突き出すとともに前方に突き出す係止凸部12jが形成してある。
これらにより、容器11の開口後には、蓋体である中栓部材12とキャップ13とで密封することができる。すなわち、キャップ13を中栓部材12に被せて中栓部材12の係止凸部12jとキャップ13の係止凹部13bとを係止することで容器11の口部11aに保持してこれら係止凹凸部13b,12jで密封でき、さらに中栓部材12の注ぎ出し部12iの内周とキャップ13のキャップシールリング13cの外周とを接触させることでも密封することができる。
このような容器の密封構造10によれば、中栓部材12に、容器11の口部11aの内周と互いの弾性変形で押圧されるインナーリングとして中間円筒部12bと内円筒部12fとを2重に形成したので、2重のインナーリングの一方の内円筒部12fで他方のインナーリングである中間円筒部12bの熱影響を防ぐことができ、高温内容物に対する密封性を確保することができる。
これにより、内容物充填直後の冷却工程の必要もなく、密封性確保のために部品点数の増大を招くこともない。
また、この容器の密封構造10によれば、使用開始後(開口後)の容器11の密封を中栓部材12とヒンジ14を介して一体に設けた開閉可能なドーム状のキャップ13で行うことができ、使用後も密封状態を確保することができる。
また、この容器の密封構造10によれば、2重のインナーリングとしての中間円筒部12bと内円筒部12fを、容器11の口部11aの下方で密封する内側インナーリングとしての内円筒部12fと、この内側インナーリングとしての内円筒部12fで容器11内と密封される空間に配置される外側インナーリングとしての中間円筒部12bとで構成したので、内側インナーリングである内円筒部12fで内容物の熱影響を受けない密封空間を確保することができ、この密封空間に外側インナーリングである中間円筒部12bを配置することで、高温内容物に対する密封性を確保することができる。
さらに、この容器の密封構造10によれば、中栓部材12で高温内容物の充填後の密封性を確保することができるので、キャップを耐熱材料として中栓部材の変形を抑える構成とする必要がなく、キャップ13と中栓部材12とを同一材料とすることが可能となり、キャップ13と中栓部材12とをヒンジ14を介して一体に成形することができる。
これにより、部品点数を増大することなく、1ピースのまま高温内容物に対する密封性を確保することができる。
この発明の容器は、前述のようにダイレクトブロー成形法で成形することができるほか、延伸ブロー成形法で成形することもできる。
いずれの成形方法でも、PE,PPなどのポリオレフィン系樹脂、PETなどのポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニルなど、種々の樹脂を用いて成形することができるが、オレフィン系樹脂を使用する場合は、ダイレクトブロー成形法が、ポリエステル系樹脂を使用する場合は延伸ブロー成形法が好適である。なお、これらの樹脂を単独で用いても、他の樹脂と組み合わせて多層容器としても良い。
延伸ブロー成形法では、射出成形機などを用いて有底円筒状のプリフォームを予備成形した後、冷却固化前にブロー成形するか、冷却後に再加熱してブロー成形する。通常、ブロー成形で延伸されるのは、容器の胴部から底部であり、口部の形状は予備成形時に賦形される。
次に、この発明の容器の密封構造を合成樹脂材料PETによる延伸ブロー成形容器に適用した一実施の形態について、図2により説明するが、すでに説明したものと同一機能部分には同一記号を記し、重複する説明は省略する。
延伸ブロー成形容器11A(以下、単に容器11Aとする。)とすでに説明したダイレクトブロー成形の容器11とでは、成形工程の相違により、上部シール部11cおよび下部シ−ル部11dと、これらを上下に連結する部分の形状とが、容器11Aの口部11aから成形型を脱型できるようにする必要がある点で異なっている。これらと密封状態を作る中栓部材12の二重のインナーリングを構成する中間円筒部12bおよび内円筒部12fが対応する配置としてある。
すなわち、この容器の密封構造10Aでは、容器11Aの口部11aの上部シール部11cおよび下部シ−ル部11dの容器内周側が略垂直の円筒平面としてあり、これらをつなぐ中間壁部11eが容器内側に向かって下方に傾斜する円錘面で構成してあり、外側に張り出さない形状としてある。
これにより、容器11Aの口部11aから成形型を脱型することができる。
そして、中栓部材12の二重のインナーリングを構成する中間円筒部12bおよび内円筒部12fがそれぞれ上部シール部11cおよび下部シール部11dと互いの弾性変形による押圧力で密封状態にできるように配置してある。
なお、他の構成は、すでに説明した上記実施の形態と同一である。
このようなPETを用いた延伸ブロー成形容器11Aの場合でも、この容器の密封構造10Aによれば、内容物の熱影響を受けない密封のための空間を下部シール部11dと一方のインナーリングである内円筒部12fとで確保することができ、容器11AがPET製容器であっても、高温内容物に対する密封性を上部シール部11cおよび中間円筒部12bで確保することができる。
また、PET樹脂製の延伸ブロー成形容器は飲料用として多数製造され、内容物を高温充填する場合、口部を予め熱結晶化して耐熱性を向上させる方法が広く用いられ、このため大規模な熱結晶化装置が必要となるが、この発明の容器の密封構造10Aによれば、より簡易に高温充填時の密封性を得ることができる。
また、この容器の密封構造10Aにおいても、上記実施の形態と同一の作用効果を奏するものである。
次に、この発明の容器の密封構造の他の一実施の形態について、図3により説明するが、すでに説明したものと同一機能部分には同一記号を記し、重複する説明は省略する。
この容器の密封構造20では、すでに説明した上記2つの実施の形態と異なり、容器21を密封する蓋体が中栓式でなく、ねじ式のキャップ22を用いて2重にシールできるようにしたものである。
この容器21は、すでに説明した容器11と同様に、ダイレクトブロー成形法で成形され、容器21の口部21aの下部外周にキャップ22を固定するねじ部21bが形成され、口部21aの内周には、容器11と同様に、上部シール部11cおよび下部シ−ル部11dとが形成され、上部シール部11cが容器の外側寄りに位置し、下部シール部11dが容器の内側寄りに位置するように配置してある。
このような容器21のねじ部21bにねじ込まれるキャップ22は、有底円筒状に形成され、開口部内周にねじ部22aが形成されるとともに、円筒の底部分であるキャップ22の天井部分には、下方に突き出して2重のインナーリングを構成する2重の円筒状の外円筒部22bと内円筒部22cとが形成してあり、外円筒部22bと容器21の上部シール部11cとが対応し、内円筒部22cと容器21の下部シール部11dとが対応するようにしてある。
したがって、キャップ22の二重のインナーリングを構成する外円筒部22bおよび内円筒部22cがそれぞれ容器21の上部シール部11cおよび下部シール部11dと互いの弾性変形による押圧力で密封状態にすることができる。
なお、他の構成は、すでに説明した上記実施の形態と同一である。
このような容器の密封構造20によれば、内容物の熱影響を受けない密封のための空間を下部シール部11dと一方のインナーリングである内円筒部22cとで確保することができ、蓋体がキャップ22だけで中栓部材を用いないねじ式の場合であっても、高温内容物に対する密封性を上部シール部11cおよび外円筒部22bで確保することができる。
また、この容器の密封構造20においても、上記実施の形態と同一の作用効果を奏するものである。
なお、上記実施の形態では、キャップをヒンジ式として中栓部材と一体としたり、ねじ式として中栓部材を用いない形式とした場合を例に説明したが、これらに限らず、キャップの形式、中栓部材の使用の有無、あるいは中栓部材とキャップとを別体とするなど他の形式で構成するようにしても良い。
この発明の容器の密封構造をダイレクトブロー容器に適用した一実施の形態にかかり、(a)は一部分を切り欠いて示す断面図、(b)は部分拡大断面図である。 この発明の容器の密封構造を延伸ブロー成形容器に適用した一実施の形態にかかる部分拡大断面図である。 この発明の容器の密封構造の他の一実施の形態にかかる部分拡大断面図である。 従来の容器の密封構造にかかり、(a)は一部分を切り欠いて示す断面図、(b)は部分拡大断面図である。
符号の説明
10,10A,20 容器の密封構造
11,11A,21 容器
11a,21a 口部
11b 段差部
11c 上部シール部
11d 下部シール部
11e 中間壁部
12 中栓部材
12a 外円筒部
12b 中間円筒部(インナーリング)
12c 天板部
12d 段差部
12e 仕切り板部
12f 内円筒部(インナーリング)
12g 薄肉部(開口部)
12h プルリング
12i 注ぎ出し部
12j 係止凸部
13,22 キャップ
13a 摘み部
13b 係止凹部
13c キャップシールリング
14 ヒンジ
21b ねじ部
22a ねじ部
22b 外円筒部
22c 内円筒部

Claims (6)

  1. 蓋体と容器との密封構造であって、
    前記蓋体に、容器口部内周と互いの弾性変形で押圧されるインナーリングを2重に形成してなることを特徴とする容器の密封構造。
  2. 前記2重のインナーリングを、前記容器口部の下方で密封する内側インナーリングと、この内側インナーリングで容器内と密封される空間に配置される外側インナーリングとで構成してなることを特徴とする請求項1記載の容器の密封構造。
  3. 前記蓋体が、
    容器口部に嵌合され密封可能かつ切り取り開口可能な開口部を有する中栓部材と、
    この中栓部材に被せられて密封可能なキャップとからなり、
    前記2重のインナーリングを前記中栓部材に形成してなることを特徴とする請求項1または2記載の容器の密封構造。
  4. 前記キャップと、前記中栓部材とを一体に形成してなることを特徴とする請求項3記載の容器の密封構造。
  5. 前記容器が、ブロー成形法で成形された合成樹脂容器であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の容器の密封構造。
  6. 前記容器が、前記2重のインナーリングと押圧されて密封する2重のシール部を備え、これら2重のシール部間の容器内壁が外側に張り出さない形状に成形された合成樹脂容器であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の容器の密封構造。

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