JP2006326906A - 再生コンクリートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 場所打ちコンクリート杭の打設後に撤去される杭頭余盛り部のように、再生コンクリートの骨材として使用が困難な強度の弱いコンクリート部を含んでいる廃コンクリート塊を、全量、再生コンクリートの骨材として有効に使用して必要な強度を有する再生コンクリートを製造する。
【解決手段】 一定の水−セメント比と骨材添加割合での強度の異なる廃コンクリート塊と再生コンクリートの強度との関係を求めておき、この関係に基づいて廃コンクリート塊の混合割合を調整し、これらの廃コンクリート塊を破砕してこの破砕物を再生コンクリートの骨材として使用して、必要強度を有する再生コンクリートを製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、強度の異なる廃コンクリート塊を破砕し、この破砕物の全量を骨材として用いる再生コンクリートの製造方法に関する。
近年、資源の有効利用の観点から既存のコンクリート構造物を解体した際に発生するコンクリート塊を破砕し、破砕することによって得られた細粒分と粗粒分との全てを再生コンクリートの骨材として使用することが提案され、実用化されつつある。例えば、特許文献1に記載されているように、コンクリート構造物の解体現場から集積されたコンクリート塊をクラッシャによって破砕し、この破砕物と水とセメントとを一定の配合割合でもってミキサーに投入して混練することにより再生コンクリートを製造することが行われている。さらに、この特許文献には、骨材の原料となる廃コンクリート塊の強度が高い程、得られる再生コンクリートの強度も高くなることが開示されている。
特開2001−130944号公報
しかしながら、上記再生コンクリートの製造方法においては、廃コンクリート塊として単一強度のものを使用したことによるデータを示しているにすぎず、そのため、現実的に発生する強度の異なるコンクリート塊に対してはこの再生コンクリートの製造方法をそのまま採用することができない。例えば、場所打ち杭を打設した場合、杭頭部にはコンクリートが計画杭の天端面よりも上方に余盛りされていて後にこの余盛り部が斫り取られるが、余盛り部の上部には杭孔の掘削時における泥水が大量に混入しているために該上部は弱強度部分となっている一方、下部は余盛り部を斫り取った後の杭頭天端部分と同程度の強度を有しているため、この余盛り部からは強度の異なる多数のコンクリート塊が得られることになる。
このように、強度の異なるコンクリート塊の破砕物を再生コンクリートの骨材として用いる場合、従来技術においては、得られる再生コンクリートの強度がどのようになるのか、即ち、使用するコンクリート塊が再生コンクリートに要求される強度を満たすのかどうかを正確に判断することができないため、再生コンクリートの品質安定のためには上述したように同一強度のコンクリート塊を選択してこのコンクリート塊のみを用いざるを得ない。強度が大きく異なるコンクリート塊の場合にはなおさらである。そのため、使用できないコンクリート塊がそのまま残って非効率であるばかりでなく、その処理に困難をきたすといった問題点があった。
本願発明者等は、強度の異なるコンクリート塊を再生コンクリートの骨材として使用するに際して、これらの強度の異なるコンクリート塊の混合割合をもとに換算した強度と再生コンクリートの強度との間に、単一強度のコンクリート塊を使用した場合と同様の関係が得られることを知見し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、強度の異なるコンクリート塊を効率的に使用して必要強度を有する再生コンクリートを確実に製造することができる再生コンクリートの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の再生コンクリートの製造方法は、請求項1に記載したように、水とセメントと骨材とからなる生コンクリートにおいて、強度の異なる複数のコンクリート塊を破砕して、その破砕物全量を上記骨材として用いる再生コンクリートの製造方法であって、再生コンクリートに要求される強度に基づいて、上記強度の異なるコンクリート塊の混合割合を調整し、これらのコンクリート塊の破砕物全量を骨材として用いることを特徴とする。
このように構成した再生コンクリートの製造方法において、請求項2に係る発明は、上記各コンクリート塊の強度が、再生コンクリートのセメントペースト部分の強度より低いことを特徴とし、請求項3に係る発明は、予め、一定の水−セメント比と骨材添加割合での上記強度の異なるコンクリート塊の混合割合と再生コンクリートの強度との関係を求めておき、この関係に基づいて強度の異なるコンクリート塊の混合割合を決定することを特徴とする。
さらに、請求項4に係る発明は、上記強度の異なるコンクリート塊を同じ強度毎に区分けしておく工程と、製造すべき再生コンクリートの要求強度を満たす原料コンクリート塊の必要強度を求めておく工程と、上記区分けされた各コンクリート塊の強度を互いの容積比に応じて加重平均した強度が上記原料コンクリート塊の必要強度となるように上記容積比を決定する工程と、区分けされた各コンクリート塊を決定した容積比となるように採取して、これらのコンクリート塊を破砕し、その全量を骨材として用いて再生コンクリートを製造する工程とからなることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、水とセメントと骨材とからなる生コンクリートにおいて、強度の異なる複数のコンクリート塊を破砕して、その破砕物全量を上記骨材として用いる再生コンクリートの製造方法であって、再生コンクリートに要求される強度に基づいて上記強度の異なるコンクリート塊の混合割合を調整し、これらのコンクリート塊の破砕物全量を骨材として用いるので、再生コンクリートの骨材としての使用が困難であった強度の低いコンクリート塊も再生コンクリートの骨材として有効に使用でき、このコンクリート塊よりも強度の高いコンクリート塊との混合割合を調整することによって、使用可能な強度を有する再生コンクリートを製造することができる。
上記請求項1に記載の再生コンクリートの製造方法において、請求項2に係る発明によれば、各コンクリート塊の強度は、再生コンクリートのセメントペースト部分の強度より低いので、この原料コンクリート塊の強度と、該コンクリート塊から得られた骨材を使用した再生コンクリートの強度とを近似的に比例して得ることができ、従って、再生コンクリートの圧縮強度を容易に予測することができて必要強度を有する再生コンクリートを確実に製造することができる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、予め、一定の水−セメント比と骨材添加割合での強度の異なるコンクリート塊の混合割合と再生コンクリートの強度との関係を求めておき、この関係に基づいて強度の異なるコンクリート塊の混合割合を決定するものであるから、必要な強度とワーカビリティとを有する品質の優れた再生コンクリートを安定して製造することができる。
また、請求項4に係る発明によれば、上記強度の異なるコンクリート塊を同じ強度毎に区分けしておく工程と、製造すべき再生コンクリートの要求強度を満たす原料コンクリート塊の必要強度を求めておく工程と、上記区分けされた各コンクリート塊の強度を互いの容積比に応じて加重平均した強度が上記原料コンクリート塊の必要強度となるように上記容積比を決定する工程と、区分けされた各コンクリート塊を決定した容積比となるように採取して、これらのコンクリート塊を破砕し、その全量を骨材として用いて再生コンクリートを製造する工程とからなるので、強度の異なるコンクリート塊から再生コンクリートに必要な強度を有する原料コンクリート塊を容易に且つ確実に得ることができ、この原料コンクリート塊を破砕してなる骨材を全量使用して上述したように、必要な強度を有する再生コンクリートを効率よく製造することができる。
次に、本発明の再生コンクリートの製造方法の具体的な実施の形態を、強度の異なるコンクリート塊が得られる場所打ちコンクリート杭における杭頭余盛りコンクリートを骨材として使用した場合について説明する。図1は場所打ちコンクリート杭において、この杭の打設後に杭の計画天端面から斫られた上方の杭頭余盛りコンクリート部(以下、杭頭余盛り部1とする)の斜視図であり、表1にはこの杭頭余盛り部1を有する上記場所打ちコンクリート杭の配合を示す。場所打ちコンクリート杭は、材齢が28日程度で上記杭頭余盛り部1を計画天端面から斫って撤去し、この杭頭余盛り部1を再生コンクリートの骨材の原料として使用する。なお、上記場所打ちコンクリート杭は直径が1,200mm であり、その標準養生試験体の材齢28日圧縮強度は40.7N/mm2 であった。また、杭頭余盛り部1の長さは1,000mm 〜1,100mm である。
Figure 2006326906
上記杭頭余盛り部1の上部には、杭孔の掘削時における泥水等が大量に混入しているために該上部は強度の低い弱強度コンクリート部分(以下、弱強度部分1aとする)となっており、従って、この弱強度部分1aを上記再生コンクリートの骨材の原料として使用した場合には、再生コンクリートの品質および施工性に影響を及ぼすことになる。そこで、以下に詳細に説明するように、再生コンクリートの骨材の原料となる上記杭頭余盛り部1の深さ方向の強度分布を把握し、原料中の弱強度部分1aの混入量と再生コンクリートの練り上がりの性状、および圧縮強度の関係から配合設計と品質管理方法等を求めた。
〔試験概要〕
まず、杭頭余盛り部1の深さ方向の強度分布を確認するために、2本の場所打ちコンクリート杭(これらの杭をそれぞれNoA、NoBとする)の杭頭から図2に示すように、各3本の直径10cm、全長150cm のコンクリートコア3を採取した。さらに、各コア3から弱強度部分1aから下方部(以下、健全部分1aとする)側で長さ20cmの試験体を3本、弱強度部1a側で2本採取し、見掛け密度試験と一軸圧縮試験とをJIS 規格に準拠して実施した。なお、上記弱強度部分1aと健全部分1bとはその色違いが明確であるため、両者の境界をこの色違いを目視観察することによって判断した。さらに、残りのコアでシュミットハンマーによる強度推定を行い、強度分布の捕捉データとした。また、圧縮試験終了後のコアを試験室用1t/h ジョークラッシャにより破砕し、杭頭余盛り部1の破砕物の粒度分布を測定した。
〔試験結果〕
(1).杭頭余盛り部の強度と密度分布
図3に杭頭余盛り部1のコア圧縮強度および推定強度分布を示す。弱強度部分1aと健全部分1bとの境界面2をゼロ点、下向きを正とした。シュミットハンマーによる推定強度分布図は境界面2からの距離110cm の推定強度に対する相対値とした。コア圧縮強度分布図は深度の増加によって強度も増加し、境界面2からの距離50〜70cmの範囲で40N/mm2 以上の圧縮強度が得られている。推定強度の相対値が30〜60cmの範囲で低下していないことからも、杭頭余盛り部1は境界面2から30cm以上で40N/mm2 の圧縮強度を発現し、比較的浅い位置で標準養生試験体と同等の圧縮強度となっていると考えられる。
図4に杭頭余盛り部1の密度分布を示す。この密度分布は強度分布と同様の傾向を示しており、深度の増加に従って密度が大きくなり、境界面2からの距離15cm以上で2.2g/cm3とほぼ一定の密度を示している。
上記図3と図4の杭頭余盛り部1の強度および密度分布結果をもとに、杭頭余盛り部1の強度、密度および高さ比の関係を表2に示す。
Figure 2006326906
上記表2において、例えは、境界面2からの距離がマイナス5cm以下で杭頭余盛り部1の強度を2N/mm2 、密度を1.20g/cm3 に区分した。これにより、健全部分1bの長さに対する高さ比を考慮した弱強度部分1aと健全部分1bの換算強度はそれぞれ2.6 N/mm2 、36.6N/mm2 で、換算密度はそれぞれ1.32g/cm3 、2.20g/cm3 となる。
(2).杭頭余盛り部の破砕物の粒度分布
圧縮試験終了後の杭頭余盛り部1を弱強度部分1aと健全部分1bとに分けて試験室用1t/h ジョークラッシャにより破砕した粒度分布を図5に示す。破砕前の目視観察では健全部分1bは粗骨材には砂利が使用され、弱強度部分1aは土色で粗骨材を全く含まない塊であった。破砕後の流動分布は健全部分1b(以下、この破砕された健全部分1bを単に健全部分という)に比べて弱強度部分1a(以下、この破砕された弱強度部分1aを単に弱強度部分という)の方が微粒子の割合がかなり多く、粒径5mm以下の割合は、健全部分で27.1%、弱強度部分で47.5%であった。実際の杭頭余盛り部1では、弱強度部分と健全部分の割合が杭毎に異なっており、杭頭余盛り部1(以下、単に杭頭余盛り部という)の破砕物を骨材に使用する再生コンクリートの品質は、弱強度部分の混入割合に影響されると考えられる。
〔再生コンクリートの特性と配合〕
(1).試験概要
表3に使用材料と配合を示す。骨材となる杭頭余盛り部の破砕物は、弱強度部分と健全部分とに分けて試験室用1t/h ジョークラッシャにより破砕したものを使用した。配合は過去の実績をもとに水とセメント比42.5%、単位破砕物容積0.63m3/m3 を一定とし、再生コンクリートの性能に及ぼす弱強度部分混入の影響を評価するために、杭頭余盛り部の破砕部全重量に対する弱強度部分の重量混入率(以下、弱強度部分混入率とする)を0%、5%、10%、15%、20%、25%、30%の6水準とした。練混ぜは、容量50リットルのパン型強制練りミキサーを使用した。スランプは目標値の8±2.5cm となるように高性能AE減水剤の添加量により調整した。試験項目はスランプおよび圧縮強度をJIS 規格に準拠し測定した。
Figure 2006326906
(2).試験結果
(2-1).弱強度部分混入率とスランプ
図6に水−セメント比42.5%で且つ単位破砕物容積を0.63m3/m3 と一定にした場合の弱強度部分混入率とスランプの関係を示す。弱強度部分混入率の増加により粘性が高くなり、スランプは小さくなのことが分かる。弱強度部分混入率15%までは高性能AE減水剤の使用量の増加により使用可能なワーカビリティを示した。弱強度部分混入率20%以上では粘性が高くなり、特に30%では使用困難な性状となった。これは、高性能AE減水剤の標準使用量以上の添加と水−セメント比の増加により改善可能であるが、硬化性状やコストへの影響が大きく、現実的でないと考えられる。
(2-2).圧縮強度
表4に健全部分混入率(杭頭余盛り部全重量に対する健全部分の重量混入率)を乗じた杭頭余盛り部換算強度と再生コンクリートの圧縮強度を示す。なお、杭頭余盛り部換算強度は上記表2に示す健全部分の長さに対する高さ比で加重平均した圧縮強度である。
Figure 2006326906
次に、この杭頭余盛り部換算強度を用いて過去のデータを含めた原料コンクリート強度と再生コンクリート強度の関係を図7に示す。なお、上述したように、水−セメント比が一定で42.5%であり、且つ、単位破砕物容積も0.63m3/m3 と一定である。
図7から明らかなように、原料コンクリート強度の増加により再生コンクリート強度も増加しており、健全部分混入率を乗じた杭頭余盛り部換算強度と再生コンクリート強度の関係も過去のデータと同様の傾向を示している。従って、健全部分混入率を乗じた杭頭余盛り部換算強度により再生コンクリートの圧縮強度を予測可能であると考えられる。なお、この図では過去のデータを含めた原料コンクリート強度と再生コンクリート強度の関係が曲線で近似しているが、原料コンクリートの強度が、セメントペースト単体の強度である50N/mm2 以下に限れば、直線近似でもよい。
図8は、水−セメント比と単位破砕物容積をそれぞれ42.5%、0.63m3/m3 と一定にした場合の弱強度部分混入率と圧縮強度の関係を示す。圧縮強度は弱強度部分混入率の増加に伴って低下し、混入率0%で40N/mm2 、30%で27N/mm2 と混入率0%に比べて3割り程度低下するが、この再生コンクリートを、例えば、橋梁の均しコンクリートに使用する場合には、該均しコンクリートに必要な設計基準強度である18N/mm2 以上となっている。
(2-3).配合の検討
上記図7および図8により、弱強度部分混入率20〜30%でワーカビリティ確保のために、水−セメント比を5.0 %程度増加した場合、圧縮強度は10〜20%低下すると考えられる。さらに、コンクリート製造の変動係数、養生条件、環境条件などを考慮すると、弱強度部分混入率30%で上記設計基準強度18N/mm2 を下回る可能性がある。従って、水−セメント比が42.5%、単位破砕物容積が0.63m3/m3 の場合に、ワーカビリティと設計基準強度を満足する弱強度部分混入率の上限値を20%と考え、弱強度部分混入率の標準値を10%とした計画配合を表5に示す。
Figure 2006326906
〔適用結果〕
(1).品質管理方法
再生コンクリートの品質管理項目を杭頭余盛り部の弱強度部分混入率とスランプおよび圧縮強度とした。スランプは、コンクリートバケツでの打設と平らに仕上げられるワーカビリティおよび運搬時間を考慮して、再生コンクリートの製造後、50分で8±2.5cm を管理目標値とした。また、圧縮強度は18N/mm2 以上とした。弱強度部分混入率の管理方法は、ワーカビリティと圧縮強度を確保するために、杭頭余盛り部中の弱強度部分混入率の管理目標値を中央値で10%、上限値で20%以下となるように10±10%とした。
また、杭頭余盛り部の斫りによる撤去作業時の管理方法は、作業の簡便性を優先して弱強度部分混入率の10%を高さ比に変換し、弱強度部分1aと健全部分1bの高さ比が0.2:1.0 となるように弱強度部分1aを除去した。これは、杭頭余盛り部の直径を一定、弱強度部分1aと健全部分1bの換算密度を上記表2からそれぞれ1.32g/cm3 、2.20g/cm3 として算出した。
(2).適用配合
下記の表5に室内試験により選定した計画配合を示す。この表5をもとに橋梁の均しコンクリートに施工する直前に専用製造装置での実機試験練りを実施した。実機と室内試験の破砕粒度、粒径、練混ぜ性能の差、および運搬時間を考慮して、再生コンクリートの製造後、50分の目標スランプが8±2.5cm となるように計画配合を微調整して使用した。
(3).施工状況
(3-1).製造および施工方法
専用製造装置はクラッシャ、振動スクリーン、還流用ベルトコンベア、計量機、容量が0.4 m3 のパン型ミキサ、アジテータ車からなり、まず、30〜45cm程度に小割りした杭頭余盛り部のコンクリート塊を0.7 m3 級バックホウでクラッシャに投入して破砕する。次いで、振動スクリーンにより粒径が40mm以下の破砕物に選別すると共に40mm以上の粒径の破砕物は還流用ベルトコンベアでクラッシャに還流し、再度破砕処理する。一方、粒径が40mm以下の破砕物は、無処理で100 %骨材として1バッチ分、計量機で自動計量される。この破砕物と同時に自動計量した水、セメント、混和剤を上記パン型ミキサに投入して70秒間練り混ぜて再生コンクリートを製造し、この再生コンクリートをアジテータ車に投入する。橋梁における均しコンクリートの打設場所までは運搬に50分程度かかるため、2台のアジテータ車を使用し、打設はクレーンによる容量0.5 m3 コンクリートバケツで行った。
(3-2).施工性
上記均しコンクリートの厚さは100 〜130mm であり、簡易な100 Vの棒状バイブレータにより容易に締固め可能であった。表面仕上げは、多少粘性が高く、ブリーディングが少なかったが、作業員の慣れにより大きな問題とはならなかった。
(4).品質管理試験結果
図9に製造後、40〜60分経過した再生コンクリートのスランプ試験結果を、図10に材齢28日の圧縮試験結果を示す。図9から明らかなように、スランプは目標値の8±2.5cm の範囲内にあり、安定していることが分かる。図10から平均強度は35.2N/mm2 、標準偏差は3.37N/mm2 、変動係数は9.6 %であり、圧縮強度は−2σ以上となっている。これは、スランプと同様に杭頭余盛り部の弱強度部分混入量を高さ比で管理したことが有効に作用したものと考えられる。
〔まとめ〕
杭頭余盛り部を原料とした再生コンクリートの配合設計と品質管理方法を検討した後、橋脚の均しコンクリートに適用し、以下の結果を得た。
(1).杭頭余盛り部の圧縮強度は、弱強度部分と健全部分との境界面からの距離(深さ)が30cm以上で標準養生試験体と同様の40N/mm2 が得られた。
(2).健全部分混入率を乗じた杭頭余盛り部の換算強度により再生コンクリートの圧縮強度を予測することが可能である。
(3).弱強度部分混入率の増加により再生コンクリートのスランプおよび圧縮強度は低下する。弱強度部分混入率の上限値を20%とすることで均しコンクリートに必要なワーカビリティと設計基準強度18N/mm2 を満足する配合が得られた。
(4).弱強度部分混入率の管理目標値を10±10%とし、弱強度部分と健全部分の高さ比が0.2:1.0 となるように弱強度部分を撤去することで安定した再生コンクリートの品質が得られた。
なお、以上の実施の形態においては、再生コンクリートの骨材として使用が困難な強度の低い弱強度部分と、再生コンクリートの骨材として必要強度を有する健全部分とを、杭頭余盛り部から得られたものについて説明しているが、杭頭余盛り部に限らず、その他のコンクリート構造物を築造した際や解体した際に、強度の異なる廃コンクリート塊が発生する場合において本発明を採用することができるのは勿論である。
杭頭余盛り部の簡略斜視図。 杭頭余盛り部の試料採取概略図。 コアの圧縮強度と推定強度分布図。 杭頭余盛り部の密度分布図。 杭頭余盛り部の破砕物の粒度分布図。 弱強度部分混入率とスランプとの関係を示す線図。 原料コンクリートと再生コンクリートとの強度の関係を示す線図。 弱強度部分混入率と圧縮強度の関係を示す線図。 スランプ試験の結果図。 圧縮試験の結果図。
符号の説明
1 杭頭余盛り部
1a 弱強度部分
1b 健全部分
2 境界面

Claims (4)

  1. 水とセメントと骨材とからなる生コンクリートにおいて、強度の異なる複数のコンクリート塊を破砕して、その破砕物全量を上記骨材として用いる再生コンクリートの製造方法であって、再生コンクリートに要求される強度に基づいて、上記強度の異なるコンクリート塊の混合割合を調整し、これらのコンクリート塊の破砕物全量を骨材として用いることを特徴とする再生コンクリートの製造方法。
  2. 各コンクリート塊の強度は、再生コンクリートのセメントペースト部分の強度より低い請求項1に記載の再生コンクリートの製造方法。
  3. 予め、一定の水−セメント比と骨材添加割合での強度の異なるコンクリート塊の混合割合と再生コンクリートの強度との関係を求めておき、この関係に基づいて強度の異なるコンクリート塊の混合割合を決定することを特徴とする請求項1に記載の再生コンクリートの製造方法。
  4. 強度の異なるコンクリート塊を同じ強度毎に区分けしておく工程と、製造すべき再生コンクリートの要求強度を満たす原料コンクリート塊の必要強度を求めておく工程と、上記区分けされた各コンクリート塊の強度を互いの容積比に応じて加重平均した強度が上記原料コンクリート塊の必要強度となるように上記容積比を決定する工程と、区分けされた各コンクリート塊を決定した容積比となるように採取して、これらのコンクリート塊を破砕し、その全量を骨材として用いて再生コンクリートを製造する工程とからなることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の再生コンクリートの製造方法。
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