JP2006326536A - 回転式ウェハ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 空気の吸い込み舞い上がり循環現象に伴うウェハ表面の汚損を防止してウェハ表面に対する所定の処理性能及び製品品質の著しい向上を達成できるようにする。
【解決手段】 テーブル3及び該テーブル3上に固定保持されたウェハ4を縦軸芯a周りで駆動回転させながら、ウェハ4表面の中心から少し変位した箇所に処理液を滴下させることで、その液を遠心力により径方向外方へ拡散流動させてウェハ表面に対する所定の処理を行う回転式ウェハ処理装置において、テーブル3上部にウェハ4の上方及び外周を覆うカバー10が一体回転可能に設けられ、このカバー10の回転中心部にはウェハ4とカバー10間の微小隙間9に回転遠心力に応じた量の気体を導入する気体導入口13が形成され、かつ、テーブル3外周辺とカバー10外周辺部分との間には、微小隙間9内を流動した後の気体をウェハ4外方の斜め下向きに排出する排気口14が形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 テーブル3及び該テーブル3上に固定保持されたウェハ4を縦軸芯a周りで駆動回転させながら、ウェハ4表面の中心から少し変位した箇所に処理液を滴下させることで、その液を遠心力により径方向外方へ拡散流動させてウェハ表面に対する所定の処理を行う回転式ウェハ処理装置において、テーブル3上部にウェハ4の上方及び外周を覆うカバー10が一体回転可能に設けられ、このカバー10の回転中心部にはウェハ4とカバー10間の微小隙間9に回転遠心力に応じた量の気体を導入する気体導入口13が形成され、かつ、テーブル3外周辺とカバー10外周辺部分との間には、微小隙間9内を流動した後の気体をウェハ4外方の斜め下向きに排出する排気口14が形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体製造プロセスの一つで、集積回路(IC)が作り込まれたSiウェハの表面全域にSiO2 膜による絶縁膜を形成したり、ウェハ表面の酸化膜を取り除くべく洗浄したりするときに用いられるウェハ処理装置で、詳しくは、水平な上面にウェハを載置し固定保持させたテーブルを高速で回転させながら、回転するウェハの中心部付近に絶縁膜形成用あるいは洗浄用の処理液を滴下させて、その処理液を回転遠心力で瞬時にウェハ外周に向け拡散流動させることにより、ウェハ表面全域に絶縁膜を形成する、あるいは、ウェハ表面全域を洗浄するといった所定の処理を行うように構成されている回転式ウェハ処理装置に関する。
この種の一般的な回転式ウェハ処理装置は、図3に示すように、モータ1に直結されて上下垂直な縦軸芯a周りで駆動回転可能に支承されたパイプ軸2の上端に円板状テーブル3が固定連結されている。このテーブル3には、その上面に載置されるウェハ4を該テーブル3に固定保持させる手段として、真空ポンプ(図示省略)の作動に伴い前記パイプ軸2の中心孔2aを通してウェハ4裏面の複数個所に吸引力を作用させる吸引孔7a付きバキューム吸引通路7が形成されているとともに、前記モータ1には、テーブル3及びウェハ4の前記縦軸芯a周りでの駆動回転速度を設定可能なコントローラ5が付随されており、かつ、前記テーブル3の上方には、ウェハ4表面の回転中心部付近、具体的には、回転中心から少し変位した箇所に絶縁膜形成用あるいは洗浄用の処理液を滴下供給するノズル6が配置されている。
上記のように構成された回転式ウェハ処理装置においては、テーブル3の上面に載置したウェハ4を真空ポンプの作動に伴い前記パイプ軸2の中心孔2a及びテーブル3に形成の吸引孔7a付きバキューム吸引通路7を経てウェハ4裏面に作用するバキューム吸引力によってテーブル3に固定保持させた後、モータ1を始動してテーブル3及びウェハ4を縦軸芯a周りで前記コントローラ5により予め設定した速度で駆動回転させる。この状態で、ノズル6からウェハ4表面の回転中心から少し変位した箇所に処理液を滴下供給すると、その滴下された処理液は回転遠心力でウェハ4表面上をその外周に向け瞬時に拡散流動されることになり、これによって、ウェハ4表面の全域に対する所定の処理が行われる。すなわち、所定厚みの絶縁膜が形成される、あるいは、ウェハ4表面の全域が洗浄されて酸化膜が除去される。
ところで、上記のような一般的構成を有し、かつ、上記のような処理作用を果たす従来の回転式ウェハ処理装置において、テーブル3及びウェハ4の上部はオープンのままに構成されているのが普通である。また、テーブル3及びウェハ4の駆動回転時に発生する周辺空気流の乱れを抑制するために、図3の仮想線に示すように、テーブル3の外周辺部に円筒形を代表とする環状形態の固定壁8を設けたものも一部で実用されている。
しかしながら、上記した従来の回転式ウェハ処理装置によれば、ウェハ4表面の回転中心部付近に滴下された処理液が回転遠心力によって外周に向けて拡散流動することに伴って回転中心部付近の圧力が低下し、それに起因して、図3中に矢印Yで示すように、回転中心部付近上方の空気がウェハ表面の中心部付近に吸い込まれるとともに、回転遠心力によって処理液と共にウェハ4の外周に向け流動したのち、ウェハ4の周辺上方に舞い上げられ再び回転中心部付近の上方からウェハ表面の中心部付近に吸い込まれるといった空気流の吸い込み舞い上がり循環現象が発生し、このような空気流の吸い込み舞い上がり循環現象に随伴して処理液の一部の飛沫やそれが硬化したパーティクル(絶縁膜形成用液の場合)が空気と共にウェハ4の表面に降りかかり再付着して絶縁膜や洗浄面を汚損し、その結果、所定の処理性能が果たせず製品品質の低下を招くという問題があった。
また、テーブル3の外周辺部に環状形態の固定壁8を設けたものであっても、上記と同様な空気の吸い込み舞い上がり循環現象に伴う汚損は避けられない。特に、テーブル3及びウェハ4の回転駆動速度を絶縁膜の厚さコントロール等のために経時的に変化させた場合、空気流の循環速度が変化して飛沫やパーティクルが固定壁8にぶつかって跳ね返って周辺に飛散し、その一部がウェハ4表面にふりかかってウェハ表面に形成された絶縁膜や洗浄面の汚損度合いが一層大きくなりかねないという問題があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、空気の吸い込み舞い上がり循環現象に伴うウェハ表面の汚損を合理的に防止してウェハ表面に対する所定の処理性能及び製品品質の著しい向上を達成することができる回転式ウェハ処理装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る回転式ウェハ処理装置は、縦軸芯周りで駆動回転可能なテーブルと、このテーブルの上面に載置されるウェハを固定保持可能な手段と、前記テーブル及びウェハの縦軸芯周りでの駆動回転速度を設定可能な手段と、ウェハの上方からその中心部付近に処理液を滴下供給する手段とを備え、前記ウェハの中心部付近に滴下供給された処理液を回転遠心力でウェハの外周に向け拡散流動させることにより表面全域に対する所定の処理を行うように構成されている回転式ウェハ処理装置において、前記テーブルの上部には、ウェハの上方及び外周を覆うカバーがテーブルと同期回転可能に設けられているとともに、前記カバーの回転中心部には、回転遠心力に応じた量の気体を前記ウェハとカバーとの間に導入する気体導入口が設けられ、かつ、前記テーブルの外周辺と前記カバーの外周辺部との間には、ウェハとカバー間に導入された気体を下向きもしくは外方斜め下向きに排出する排気口が設けられていることを特徴とするものである。
ここで、前記処理液としては、ウェハ表面に絶縁膜を形成するための液(請求項2)もしくはウェハ表面を洗浄するための液(請求項3)である。
上記のような特徴構成を採用した本発明によれば、テーブル及びその上面に載置され固定保持されたウェハの駆動回転に同期してカバーを回転させることにより、カバーの回転中心部の気体導入口から回転遠心力に応じた量の気体がカバーとウェハとの間に導入されたのち、カバーとウェハとの間を整流状態で外周に向けて流動したのち、排気口から下向きもしくは斜め下向きに排出され、これと同時にウェハの回転中心部付近に滴下され遠心力によりウェハ外周に向け拡散流動された処理液も同一方向に向けて排出される。このようにウェハの回転に応じて、その中心部から導入される量の気体をカバーとウェハとの間で整流させて径外方に向けて一方通行的に流動させるとともに、ウェハ周辺から下向きもしくは外方斜め下向きに排出させることによって、処理液の飛沫やパーティクルの舞い上がりに起因するウェハ表面へのふりかかり再付着による絶縁膜や洗浄面の汚損を合理的に防止することができる。したがって、ウェハ表面に対する絶縁膜の形成やウェハ表面の洗浄といった所定の処理性能を確実、良好に達成し、製品(処理ウェハ)品質の著しい向上を実現することができるという効果を奏する。また、余剰な処理液をもれなく回収することができるので、液の不当廃棄などを回避することができるという効果も奏する。
本発明に係る回転式ウェハ処理装置において、カバーの回転中心部に設けた気流導入口から導入される気体としては、空気を用いてもよいが、特に、請求項4に記載のように、クリーン気体もしくは溶媒蒸気を用いることが好ましい。クリーン気体を使用する場合は、導入される気流に不純物が含まれていないことから、不純物付着によるウェハ表面の汚染がなく、また、溶媒蒸気を使用する場合は、殊に絶縁膜の形成にあたっての膜厚コントロールを適正に行いやすく、製品品質の一層の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る回転式ウェハ処理装置の一例であるところのスピンコーティング装置の一部縦断正面図、図2はその一部破断平面図である。これらの図において、図3で示した一般的な回転式ウェハ処理装置と同一部材、同一部位にはそれぞれ同一の符号を付して、それらの詳しい説明を省略し、以下、図3で示した一般的な回転式ウェハ処理装置と相違する構成についてのみ具体的に説明する。
図1は、本発明に係る回転式ウェハ処理装置の一例であるところのスピンコーティング装置の一部縦断正面図、図2はその一部破断平面図である。これらの図において、図3で示した一般的な回転式ウェハ処理装置と同一部材、同一部位にはそれぞれ同一の符号を付して、それらの詳しい説明を省略し、以下、図3で示した一般的な回転式ウェハ処理装置と相違する構成についてのみ具体的に説明する。
すなわち、モータ1及びパイプ軸2を介して縦軸芯a周りで駆動回転可能に構成されたテーブル3の上部には、該テーブル3上面に載置され固定保持されるウェハ4の上方及び外周を覆うカバー10がウェハ4との間に微小な隙間9を形成する状態に配置されている。このカバー10の外周辺部分10aは外方斜め下方へ向けて屈折されており、その傾斜外周辺部分10aと前記テーブル3の外周辺部3aとを周方向に間隔を隔てた複数個所(図面上では3箇所で示すが、2箇所であっても、4箇所以上であってもよい)でステー11を介して固定連結することにより、該カバー10をテーブル3と同期一体回転可能に構成している。
前記カバー10の回転中心部から少し変位した箇所には、カバー10の上部に配置固定されたノズル6に対向させてウェハ4表面に絶縁膜形成用液を滴下供給する液孔12が形成されているとともに、回転中心部には、カバー10の上部に配設されたクリーン気体や溶媒蒸気等の気体供給パイプ15の端部開口に対向させて回転遠心力に応じた量の気体を前記カバー10とウェハ4との間の微小隙間9に導入する気体導入口13が形成されている。
また、前記カバー10の傾斜外周辺部分10aと前記テーブル3の外周辺部3aとの間には、回転遠心力により前記微小隙間9を径外方に向けて流動してくる気体及び絶縁膜形成用液の余剰分を外方斜め下向きに排出する排気口14が形成されている。
上記のように構成されたスピンコーティング装置においては、テーブル3及びその上面に載置されバキューム吸引力により固定保持されたウェハ4の駆動回転に同期してカバー10を回転させ、この状態でノズル6から液孔12を通してウェハ4表面の回転中心から少し変位した箇所に絶縁膜形成用液を滴下供給することにより、その滴下された液が回転遠心力でウェハ4表面上をその外周に向け瞬時に拡散流動されて、ウェハ4表面の全域に液が一様に塗布され、その塗布液が硬化することでウェハ4表面に絶縁膜が形成される。
かかる絶縁膜の形成過程において、前記カバー10とウェハ4との間の微小隙間9には、カバー10の上部に配設された気体供給パイプ15及びカバー10の回転中心部の気体導入口13を経て回転遠心力に応じた量の気体が導入される。この導入された気体は、前記微小隙間9内を整流状態で外方に向けて流動したのち、排気口14から外方斜め下向きに排出され、これと同時にウェハ4表面上を遠心力により径外方に向け拡散流動されて絶縁膜形成のために一様な厚さに塗布された液の余剰分も同一方向、すなわち、外方斜め下向きに排出される。
このようにウェハ4の回転に応じて、その中心部から導入される量の気体をカバー10とウェハ4との間の微小隙間9内で整流させて径外方に向けて一方通行的に流動させるとともに、ウェハ4周辺から外方斜め下向きに排出させることによって、液の飛沫やそれが硬化したパーティクルが回転周辺部で舞い上がることがなくなり、したがって、飛沫やパーティクルがウェハ4表面にふりかかって再付着することによる絶縁膜の汚損を防止することが可能で、ウェハ4表面に均一厚みで汚染等のない良好な絶縁膜を形成し、製品(処理ウェハ)品質の著しい向上を実現することができる。また、余剰の液をもれなく回収管理して不当な廃棄を回避することも可能である。
なお、上記実施の形態では、ウェハ4の表面に回転遠心力を利用して絶縁膜を形成するスピンコーティング装置に適用したものについて説明したが、ウェハ4表面の回転中心から少し変位した箇所に、例えばHNO3 やH2 SO4 、H2O2 等を希釈したり、適当比率に混合したりした洗浄液を滴下供給し、これを回転遠心力により径外方に向けて流動させることにより、ウェハ4の表面を洗浄し酸化膜を除去するスピン洗浄装置に適用してもよく、この場合も上記実施の形態と同様に、液飛沫の再付着による汚染の発生をなくして所定の酸化膜除去性能を高めることができる。
3 テーブル
4 ウェハ
5 コントローラ(回転速度設定手段)
6 処理液滴下供給用ノズル
10 カバー
10a カバーの外周辺部分
13 気体導入口
14 排気口
a 縦軸芯
4 ウェハ
5 コントローラ(回転速度設定手段)
6 処理液滴下供給用ノズル
10 カバー
10a カバーの外周辺部分
13 気体導入口
14 排気口
a 縦軸芯
Claims (4)
- 縦軸芯周りで駆動回転可能なテーブルと、このテーブルの上面に載置されるウェハを固定保持可能な手段と、前記テーブル及びウェハの縦軸芯周りでの駆動回転速度を設定可能な手段と、ウェハの上方からその中心部付近に処理液を滴下供給する手段とを備え、前記ウェハの中心部付近に滴下供給された処理液を回転遠心力でウェハの外周に向け拡散流動させることによりウェハ表面全域に対する所定の処理を行うように構成されている回転式ウェハ処理装置において、
前記テーブルの上部には、ウェハの上方及び外周を覆うカバーがテーブルと同期回転可能に設けられているとともに、前記カバーの回転中心部には、回転遠心力に応じた量の気体を前記ウェハとカバーとの間に導入する気体導入口が設けられ、かつ、前記テーブルの外周辺と前記カバーの外周辺部との間には、ウェハとカバー間に導入された気体を下向きもしくは外方斜め下向きに排出する排気口が設けられていることを特徴とする回転式ウェハ処理装置。 - 前記処理液が、ウェハ表面に絶縁膜を形成するための液である請求項1に記載の回転式ウェハ処理装置。
- 前記処理液が、ウェハ表面を洗浄するための液である請求項1に記載の回転式ウェハ処理装置。
- 前記気体が、クリーン気体もしくは溶媒蒸気である請求項1ないし3のいずれかに記載の回転式ウェハ処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005156260A JP2006326536A (ja) | 2005-05-27 | 2005-05-27 | 回転式ウェハ処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005156260A JP2006326536A (ja) | 2005-05-27 | 2005-05-27 | 回転式ウェハ処理装置 |
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JP2006326536A true JP2006326536A (ja) | 2006-12-07 |
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JP2005156260A Pending JP2006326536A (ja) | 2005-05-27 | 2005-05-27 | 回転式ウェハ処理装置 |
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JP (1) | JP2006326536A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114203600A (zh) * | 2021-12-14 | 2022-03-18 | 北京烁科精微电子装备有限公司 | 一种工件处理装置及具有其的cmp后清洗设备 |
-
2005
- 2005-05-27 JP JP2005156260A patent/JP2006326536A/ja active Pending
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