JP2006324153A - 光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高輝度でありかつ点光源となり得る光源を提供する。
【解決手段】 互いに離間配置された陽極及び陰極と、陽極に形成され、蛍光物質からなる蛍光体とを備え、陰極から放出された電子が、陽極及び陰極間の電界により陽極に向かって加速され、蛍光体の蛍光物質を励起して発光する光源10において、略球形状、或いは略筒形状に形成した陽極に対し、例えばリング状に形成した陰極を、同心円状に陽極を囲むように配置して構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用灯具などに用いられる光源に関する。
四輪自動車や二輪自動車等の車両には、用途に応じて設計されたさまざまな車両用灯具が設けられている。例えば、車両には、夜間走行時の前方視認性を高めるために、車両前照灯が設けられるとともに、他の車両に対して自車の状態を示すものとして、旋回方向を示す方向指示器、ブレーキ制動状態を示す制動灯等の標識灯が設けられている。これらの車両用灯具に用いられる光源には、種々の光源を使用することができ、例えば、フィラメントを用いた白熱電球、ハロゲンガスを利用したハロゲンランプ、アーク放電を利用した放電ランプ(いわゆるHIDランプ:High Intensity Discharge Lamp)等が挙げられる。
また、近年では、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いたLEDランプも開発されてきている。LEDは、高輝度化が可能であるとともに、消費電力が小さいことが特徴であり、次世代の車両用光源として期待されている。
また、次世代の光源としては、電子源から放出された電子を加速して蛍光体に衝突させ、蛍光体を励起させることにより発光する電界放出ランプ(FEL:Field Emission Lamp)も提案されてきている。この種のランプとしては、例えば特許文献1に記載のものが挙げられる。
特許文献1に記載のランプでは、それぞれ平板形状の陽極と陰極を対向配置させ、陰極から陽極に向けて電子を加速し、電子の運動エネルギーによって陽極上に配置された蛍光体を励起して可視光を一方向に向かって出射させるように構成されている。また、このランプでは、陽極と陰極との間の磁界を電磁石によって可変制御してやることにより、電子の軌道を変化させ、光軸を変化させることが特許文献1に記載されている。
特開2004−193040号公報
しかしながら、従来の電界放出ランプ(FEL)は、平板形状の陽極と陰極を対向配置させ、陽極上の蛍光体を励起して可視光を出射させるため、光源が平面で発光することとなり、陰極からの電子を効率的に陽極へ集めることができず、高輝度発光させることが困難であった。また、光源が平面であると、例えば自動車用のヘッドランプ等の高い指向性を要求される灯具に用いた場合、点光源に比べて配光設計が難しく所望の配光パターンを自在に形成できないという問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、高輝度でありかつ点光源となり得る光源を提供することをその目的とする。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 互いに離間配置された陽極及び陰極と、
前記陽極に形成され、蛍光物質からなる蛍光体と、を備え、
前記陰極から放出された電子が、前記陽極及び陰極間の電界により前記陽極に向かって加速され、前記蛍光体の前記蛍光物質を励起して発光する光源であって、
前記陰極は、少なくとも前記陽極を囲むように配置されていることを特徴とする光源。
(2) 前記陽極と前記陰極は、同一平面上に存在することを特徴とする(1)に記載の光源。
(3) 前記陽極と前記陰極との間に、前記陰極から電子を引き出すゲート電極を備え、
前記ゲート電極の前記陽極側表面は、鏡面であることを特徴とする(1)または(2)に記載の光源。
(4) 前記陽極に電圧を印可する給電部材を備え、前記給電部材の表面には凹凸部が形成されていることを特徴とする(1)〜(3)の何れか一項に記載の光源。
(5) 前記陽極と前記陰極間には、前記電子が前記陽極に入射するように前記電界を変化させるレンズ電極を備えたことを特徴とする請求項(1)〜(4)の何れか一項に記載の光源。
(6) 前記レンズ電極は、前記陽極側と前記陰極側を連通する少なくとも1つの開口を備えたことを特徴とする(5)に記載の光源。
(7) 前記レンズ電極の陽極側表面は、鏡面であることを特徴とする(5)または(6)に記載の光源。
本発明によれば、陰極が、少なくとも陽極を囲むように配置されているので、陰極に包囲された陽極に、広範囲におよぶ陰極面より多くの電子を照射し、陽極に形成された蛍光物質を発光させることができる。これにより、陽極を小さくすれば、点光源により近くなり、自動車用ランプの配光設計を容易にすることができる。また、多くの電子を集束させて陽極に照射することができるので、光源の発光輝度を向上させることができる。
また、本発明によれば、陽極と陰極が、同一平面上に存在するので、陽極を包囲する陰極の全内周から電子を最短距離で陽極へ集束でき、陰極より放出されてから陽極へ照射されない電子を少なくして、陽極への電子照射効率を高めることができる。
また、本発明によれば、ゲート電極の陽極側表面が鏡面であるので、陽極から陰極側へ出射した光を、ゲート電極の鏡面に反射させて、積極的に外部へ取り出すことが可能となる。一般的に、陰極に用いる電界放出材料は、光を反射する材料でも構造でもないので、乱反射等を防止し幾何学的構造に応じて反射させるためには別に反射材を設ける必要がある。これに対し、本発明では、陽極側表面上方に鏡面の形成されたゲート電極が設けられるので、電子の取り出し効率が良好となる上、本来陰極やゲート電極に吸収されていた光が鏡面によって反射されて外部へと出射するので、光源からの光の出射効率を高めることができる。
さらに、本発明によれば、給電部材の表面に凹凸部が形成されているので、給電部材がヒートシンクとしての働きを有するようになり、電子の集中により発生する熱が、陽極、給電部材から効率良く放熱可能となる。これにより、陽極の過度の温度上昇を抑止でき、陽極や蛍光体の耐久性が向上する。
また、本発明によれば、電子が陽極に入射するように電界を変化させるレンズ電極を、陽極と陰極間に備えたので、レンズ電極に電位が与えられることで、電界分布が陽極を中心とした球状に近づけられ、陰極から放出された電子が陽極に効率よく集められるようになる。これにより、陰極から放出された電子が陽極に高効率に集束され、発光効率を一層高めることができるようになる。
また、本発明によれば、レンズ電極が陽極側と陰極側を連通する少なくとも1つの開口を備えたので、開口が電子の通過可能な空間となり、陰極から陽極への最短距離での電子の軌道が形成可能となり、陰極からの電子が少ない損失で陽極へ照射可能となる。
また、本発明によれば、レンズ電極を設けた場合には、ゲート電極と同様にレンズ電極の陽極側表面を鏡面とすることで、陽極から陰極側へ出射した光をレンズ電極の鏡面に反射させて、積極的に外部へ取り出すことが可能となる。
本発明によれば、陽極が略球形状とした場合には、同体積の陽極に比べ、陽極表面積が最小となる。これにより、照射された電子を高密度に集束させることができるとともに、任意面における照射電子量を均一にして、光源をより点光源に近づけることができる。
本発明によれば、陽極が略筒形状とした場合には、陰極が帯体リングで形成された場合、陽極が陰極と同軸に配置されることで、陽極外周面と陰極内周面との距離が任意の位置で等距離となり、単位面積あたりの照射電子量にバラツキが生じなくなり、陽極外周面が均一に発光可能となる。
以下、本発明に係る光源の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
本実施形態の光源は、例えば、車両用灯具に取り付けられる光源として用いることができる。一般に車両には、車両用灯具として、ヘッドランプ、フォグランプ、ターンシグナノレランプ、テールランプ、ストップランプ、バックランプ等の灯具が設けられるが、これらの灯具の光源として適用可能である。また、本実施形態の光源は、車両用灯具以外にも、各種標識灯用の光源として適用することも可能である。以下の説明では、車両用灯具としての実施形態を例に挙げて説明する。
図1は本発明に係る第1実施形態の車両用灯具1を示す全体断面図である。
本実施形態の車両用灯具1は、FEL型の車両用灯具であって、例えばランプボディ2と光透過性のカバー3によって覆われる灯室1a内に、光を出射する灯具ユニット4が配置されて構成されている。灯具ユニット4は、例えば灯具ユニット4の光軸調整可能なエイミング機構5,5を介してランプボディ2に取り付けられている。
灯具ユニット4は、略半碗型形状を有するリフレクタ6と、光を出射する光源ユニット(光源)10とを備えている。
リフレクタ6は、例えば、内径側に略回転放物形状を有する反射面6aが形成されている。リフレクタ6の底部には、リフレクタ6の中心軸Axに沿って円形の開口6bが形成されており、この開口6bに光源ユニット10が挿入される。そして、リフレクタ6は、挿入された光源ユニット10の基部10aを開口6bの周囲に形成された光源ユニット支持部6cによって固定支持している。これにより、リフレクタ6は、光源ユニット10の側面を覆うように設けられている。
本実施形態の光源ユニット10は、FEL型の光源である。この光源ユニット10は、リフレクタ6に固定される基部10a上にガラス等の光透過性部材から構成される真空容器11が固定されたものである。
図2は本実施形態の光源ユニットを示す全体断面図、図3は図2に示した光源ユニットにおける光源の基本概念を斜視(a)、平面視(b)、発光状態の側面視(c)で表した説明図、図4は陰極及び陽極の同一平面上構成を(a)、陽極及び給電部材の拡大視を(b)で表した説明図、図5は碗形状の陰極を(a)、そのゲート電極を(b)で表した電極構成例の説明図である。
図2に示すように、光源ユニット10の真空容器11内部に形成される内部空間12には陽極13と陰極14とが離間配置され、陰極14は少なくとも陽極13を囲むように配置されている。
陰極14が陽極13を囲む構成としては、図3に示すように、陰極14を帯状電極材によって環状(リング状)に形成し、その中心に陽極13を配置する構成が基本構成として挙げられる。つまり、陽極13はリング状の陰極14に包囲された状態となる。後に詳述するように、陽極13の外周には蛍光物質からなる蛍光体15が被着されている。陰極14から放出された電子e-は、陽極13及び陰極14間の電界により陽極13に向かって加速され、蛍光体15の蛍光物質を励起して発光することとなる。このように、陰極14が、少なくとも陽極13を囲むように配置されることで、陰極14に包囲された陽極13に、広範囲におよぶ陰極面より多くの電子e-を照射し、陽極13に形成された蛍光体15を高輝度で発光させることが可能となる。
陰極14は、例えば、円筒状の真空容器11の内周面に、同軸に内設されている。陰極14の陽極側表面上には、図示しない冷陰極部材が配置されている。この冷陰極部材は、ナノオーダーの微細な表面構造を有するカーボンナノチューブ等で構成されており、冷陰極部材の表面近傍に形成される電界によって、電子を放出する。冷陰極部材を構成する物質としては、カーボンナノチューブの他にも、例えば、シリコンを尖らせてエッチングを施したもの等、アスペクト比が高い微細構造を有する表面形状を有するものであればよい。
陽極13は、冷陰極部材から引き出された電子をさらに加速させる電子加速用の電界(第1の電界)を形成する電極である。陽極13の陰極側表面上には、蛍光物質からなる蛍光体15が配置されている。蛍光体15を構成する蛍光物質は、所定以上のエネルギーを受け取ると励起して励起状態に遷移し、この励起状態となった蛍光物質が基底状態に戻るときに励起状態と基底状態の差分のエネルギーを光として放出することにより発光する。
本実施形態では、陰極14側から陽極13に向かう電子が蛍光体15の蛍光物質を励起状態に遷移させ、基底状態に戻るときの発光光が車両前方(図2では、上方)に照射される。すなわち、基本的には、陰極14の冷陰極部材から電子を出射させて蛍光体15に衝突させて発光する構成によりFEL型光源が構成されている。蛍光体15にて発光した光は、真空容器11を透過して光源ユニット10の外部に出射し、一部は、カバー3を介して車両用灯具1から前方に照射され、また一部は、リフレクタ6にて反射してカバー3を介して車両用灯具1から前方に照射される。
ここで、陽極13と陰極14とは、陰極14をリング状若しくは帯状の電極構成とする場合、光の利用効率を上げるため、図3(a)に示すように、同一平面上に構成することが好ましい。また、図4(a)に示すように、陰極14は、C字状に切れたリングとすることもできる。陽極13にはアノード電極給電部材16が接続される。図示は省略するが、給電部材16をリング状の陰極14の垂直方向に設けた場合(同一平面上に構成しない場合)、この垂直方向で給電部材16側に出射した光は、給電部材16があるため利用しづらい。すなわち、給電部材16が邪魔となり、光の取り出し構造を形成するのが困難となる。これに対し、陽極13と陰極14とが、同一平面上に存在すれば、給電部材16が出射光の妨げとならず、図3(a)の上下側、及び図4(a)の上下側へと発光を損失無く出射させることが可能となる。また、陽極13と陰極14とが、同一平面上に存在することで、陽極13を包囲する陰極14の全内周から電子を最短距離で陽極13へ集束でき、陰極14を飛び出して陽極13へ照射されない電子を少なくして、陽極13への電子照射効率を高めることができる。
なお、陽極13と陰極14とを、同一平面上に配設した場合、陽極13から出射された光を極力阻害しないように、陰極14の電極幅W1、及び給電部材16の幅W2はなるべく小さい方がよい。
図4(b)に示すように、陽極13に電流を供給する給電部材16の表面には凹凸部16aが形成され、凹凸部16aは給電部材16の表面積を増大させている。つまり、凹凸部16aは、冷却用の放熱フィン、即ちヒートシンクを構成している。このように、給電部材16に凹凸部16aが形成されることで、給電部材16がヒートシンクとしての働きを有するようになり、電子の集中により発生する熱が、陽極13、給電部材16から効率良く放熱可能となり、この放熱効果によって陽極13の過度の温度上昇が抑止され、陽極13や蛍光体15の耐久性が向上するようになっている。また、陽極13は、このように、給電部材16と一体化することで、コスト削減が見込まれる。また、給電部材16の先端を鏡面状にし、そこに蛍光物質を塗布することで、蛍光物質より放射した光を陽極13に吸収されないようにしてもよい。
陽極13は、図3,図4に示すように、陰極14からの電子を受けやすいよう略球形状とすることができる。陽極13がこのような略球形状に形成されれば、同体積の陽極に比べ、陽極表面積が最小となる。これにより、照射された電子を高密度に集束させることができるとともに、任意面における照射電子量を均一にして、光源をより点光源に近づけることが可能となる。
また、陽極13は、図2に示すように、略筒形状とすることができる。陽極13がこのような略筒形状に形成されれば、陰極14が帯体リングで形成された場合、陽極13が陰極14と同軸に配置されることで、陽極外周面と陰極内周面との距離が任意の位置で等距離となり、単位面積あたりの照射電子量にバラツキが生じなくなり、陽極外周面が均一に発光可能となる。本実施の形態では、陽極13が略筒形状に形成されている。
陰極14は、上記のリング状の他、図5(a)に示す半球状やすり鉢状に形成してもよい。陰極14の形状をこのような半球状やすり鉢状にした場合、陽極13から陰極14へ出射した光を積極的に取り出したい(反対方向へ導きたい)ので、図5(b)に示す第3の電極(ゲート電極)17を陰極14の表面近傍に所定間隔を開けて設けて、そのゲート電極17の表面を鏡面17aとすることで、なるべく陰極14(ゲート電極17)側へ出射した光を反対方向へ反射させることが好ましい。陰極14に用いる電界放出材料は、光を積極的に反射する材料でも構造でもないので、効率的に光を取り出す場合には別に反射材を設ける必要がある。そこで、表面を鏡面17aとしたゲート電極17を設ければ、電子の取り出しを効率よく行える上、光の反射もでき、都合がよい。
ゲート電極17は、本実施の形態のように、図2に示したリング状の陰極14の内周近傍に配置しても、上述と同様の効果を得ることができる。この場合、ゲート電極17と陰極14との間には、光源ユニット10外部に設けられた電源18によって電圧Vgが印加される。この電圧Vgによってゲート電極17と陰極14の間に形成される電界により、陰極14の冷陰極部材から電子が引き出され、ゲート電極17側に加速されながら導かれる。ゲート電極17は、例えば透孔17bを有する微細なメッシュ構造を有しており、ゲート電極17の厚さ方向、すなわち陰極14から陽極13に向かう方向に電子を通過させることが可能となっている。
このように、ゲート電極17の陽極側表面を鏡面17aとすることで、陽極13から陰極14側へ出射した光を、ゲート電極17の鏡面17aに反射させて、光源ユニット10の外部へ積極的に取り出すことが可能となる。
また、陽極13と陰極14との間には、電子が陽極13に入射するように、電界を変化させる第4の電極であるレンズ電極19の設けられることが好ましい。すなわち、陽極13に効率よく電子を集めるため、陽極13と陰極14の間に少なくともレンズ電極19を設ける。レンズ電極19と陰極14との間には、光源ユニット10外部に設けられた電源21によって電圧Vlが印加される。このようにしてレンズ電極19に電位を与えることで、電界分布を陽極13を中心とした球状に近づけ、陰極14から放出された電子を陽極13に集める働きをさせる。これにより、陰極14から放出された電子は、陽極13へさらに集まりやすくなり、陽極13の発光効率が一層高まることになる。
ここで、レンズ電極19には、陽極13側と陰極14極側を連通させる少なくとも1つの開口20を備えたものであることが好ましい。陰極14から陽極13に電子を飛行させるためには、レンズ電極19は陰極14から陽極13の方向に対して開口部を持つ必要があるので、レンズ電極19に開口20を設ける。開口20の設けられたレンズ電極19では、この開口20が電子の通過可能な空間となり、陰極14から陽極13への最短距離での電子の軌道が形成可能となり、電子が少ない損失で陰極14から陽極13へ照射可能となる。
また、レンズ電極19が設けられた場合、効率的に光を取り出す場合には、ゲート電極17の場合と同様に、陽極側表面を鏡面19aとしたレンズ電極19を設ければ、電子の取り出しを効率よく行える上、光の反射もでき、都合がよい。
本実施の形態による光源ユニット10では、真空容器11の内部空間12に主要部品である上記した陽極13,陰極14,ゲート電極17、レンズ電極19が密封されている状態となっている。また、内部空間12は、予め真空引きがなされて減圧された状態となっている。本実施形態では、この内部空間12は、10-5torr以下となるように真空引きされていることが好ましく、また10-7torr以下となるように真空引きされていることがさらに好ましい。
次に、上記の構成を有する光源ユニット10の作用を説明する。
図6は本発明の基本構成である陰極、陽極、ゲート電極からなる3極管構造を模式的に表した斜視図、図7は図6のy−z断面図、図8はレンズ電極を加えた4極管構造を模式的に表した斜視図、図9は図8のy−z断面図である。
光源ユニット10では、陽極13と陰極14との間に、外部に設けられた電源22(図2参照)によって電圧Vaが印加される。図6〜図7に示すように、この電圧によって陽極13と陰極14との間に形成される電気力線からなる電界により、陰極14の冷陰極部材から電子が引き出されてゲート電極17を通過した電子e-は、さらに陽極13に向かって加速されながら導かれる。図2では、電子の飛び出し角度は、陰極14面に対して垂直として表している。
一方、レンズ電極19を加えた図8〜図9に示す構成では、陽極13と陰極14との間に、外部に設けられた電源21(図2参照)によって電圧が印加され、陽極13上に電子が集束される。陰極14、ゲート電極17から出射する電子の中には、ある角度を持って飛び出す電子も存在する。レンズ電極19を設けると、電子が集束しやすくなり、電子の陽極13への到達率が向上する。
なお、本実施形態では、便宜上電源18,電源21,電源22を別体として記載したが、これに限られず、一つの電源から出力される出力電圧を必要電圧に応じて変圧した上で、陽極13及び陰極14間、陽極13及びゲート電極17間、並びに陽極13及びレンズ電極19間に印加するようにしてもよい。
このように、本実施形態の光源ユニット10によれば、陰極14が、少なくとも陽極13を囲むように配置されているので、陰極14に包囲された陽極13に、広範囲におよぶ陰極面より多くの電子を照射し、陽極13に形成された蛍光物質を発光させることができる。このような構成において、陽極13を小さくすれば、陽極13が点光源により近くなり、自動車用ランプの配光設計を容易にすることができる。また、多くの電子を集束させて陽極13に照射することができるので、輝度を向上させることができる。
次に、本発明に係る第2実施形態を説明する。
図10は第2実施形態の変形例による車両用灯具を示す全体断面図、図11は図10の壁部拡大図である。
この変形例の車両用灯具に用いられる光源ユニットは、図10に示すように、レンズ電極19の開口20に、電子放出方向規制手段32を有している。電子放出方向規制手段32は、図11に示すように、開口20を挟んでx−y平面と平行で、リング中心方向へ向けて突出した一対の壁部32a,32aと、壁部32a,32aの両端同士を接続する一対の壁部32b,32bとから構成されている。つまり、電子放出方向規制手段32は、開口20を包囲した箱状に形成される。電子は、この壁部32a,32a,32b,32bに与えられた電位により形成される電位障壁により拡散が規制される。
したがって、本実施形態の光源ユニットによれば、電子放出方向規制手段32が電子の拡散を規制するので、図10に示すように、陽極13に到達せずに通過する電子を抑制し、電子の集束効果を高めることができる。この結果、電子を陽極13に十分に集束でき、放出された電子を概ね陽極13に向かわせることができるようになる。
また、本実施形態の光源ユニットによれば、電子放出方向規制手段32が電子の拡散を規制するので、陰極14から出射した電子がある程度拡散した状態でレンズ電極19の開口20に入射した場合でも、図8に示す電子放出方向規制手段32を有しない構成と比べて、電子の拡散がより小さくなるように電子軌道を補正し、電子の陽極13への到達率をより高めることが可能となる。
なお、電子放出方向規制手段31、32は、図例では一つの開口20に設けているが、全ての開口20に設けられるものであっても勿論良い。
なお、上記の実施の形態では、陽極13、陰極14及びゲート電極17を備えた3極管構造に第4の電極であるレンズ電極19を設けた構成を例に説明したが、本発明に係る光源は、この他、ゲート電極17を省略した構成、すなわち、陽極13、陰極14に、第4の電極であるレンズ電極19を設けても、同様の電子の集束効果が得られるものである。
本発明に係る第1実施形態の車両用灯具1を示す全体断面図である。 本実施形態の光源ユニットを示す全体断面図である。 図2に示した光源ユニットにおける光源の基本概念を斜視(a)、平面視(b)、発光状態の側面視(c)で表した説明図である。 陰極及び陽極の同一平面上構成を(a)、陽極及び給電部材の拡大視を(b)で表した説明図である。 碗形状の陰極を(a)、そのゲート電極を(b)で表した電極構成例の説明図である。 本発明の基本構成である陰極、陽極、ゲート電極からなる3極管構造を模式的に表した斜視図である。 図6のy−z断面図である。 レンズ電極を加えた4極管構造を模式的に表した斜視図である。 図8のy−z断面図である。 第2実施形態の変形例による車両用灯具を示す全体断面図である。 図10の壁部拡大図である。
符号の説明
10 光源ユニット(光源)
13 陽極
14 陰極
15 蛍光体
16 給電部材
16a 凹凸部
17 ゲート電極
17a 鏡面
19 レンズ電極
20 開口

Claims (7)

  1. 互いに離間配置された陽極及び陰極と、
    前記陽極に形成され、蛍光物質からなる蛍光体と、を備え、
    前記陰極から放出された電子が、前記陽極及び陰極間の電界により前記陽極に向かって加速され、前記蛍光体の前記蛍光物質を励起して発光する光源であって、
    前記陰極は、少なくとも前記陽極を囲むように配置されていることを特徴とする光源。
  2. 前記陽極と前記陰極は、同一平面上に存在することを特徴とする請求項1に記載の光源。
  3. 前記陽極と前記陰極との間に、前記陰極から電子を引き出すゲート電極を備え、
    前記ゲート電極の前記陽極側表面は、鏡面であることを特徴とする請求項1または2に記載の光源。
  4. 前記陽極に電圧を印加する給電部材を備え、前記給電部材の表面には凹凸部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の光源。
  5. 前記陽極と前記陰極間には、前記電子が前記陽極に入射するように前記電界を変化させるレンズ電極を備えたことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の光源。
  6. 前記レンズ電極は、前記陽極側と前記陰極側を連通する少なくとも1つの開口を備えたことを特徴とする請求項5に記載の光源。
  7. 前記レンズ電極の陽極側表面は、鏡面であることを特徴とする請求項5または6に記載の光源。

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