JP2006179344A - 光源 - Google Patents

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Takeshi Masuda
剛 増田
Masayasu Ito
昌康 伊藤
Takanori Nanba
高範 難波
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Abstract

【課題】 発光面の輪郭及び発光面積を正確に制御可能な光源及びこの光源を用いた車両用灯具を提供する。
【解決手段】 光源ユニット10は、互いに離間配置され第1の電界を形成する陽極13及び陰極14と、陽極13に形成され、蛍光物質からなる蛍光体19とを備え、陰極14から放出された電子が第1の電界により陽極13に向かって加速され、蛍光体19の蛍光物質を励起して発光する。そして、この光源ユニット10には、陰極14から放出される電子の進路を選択的に阻害する電子阻害部材18が陽極13及び陰極14間に配置されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両や標識灯などに用いられる光源に関する。
四輪自動車や二輪自動車等の車両には、用途に応じて設計されたさまざまな車両用灯具が設けられている。例えば、車両には、夜間走行時の前方視認性を高めるために、車両前照灯が設けられるとともに、他の車両に対して自車の状態を示すものとして、旋回方向を示す方向指示器、ブレーキ制動状態を示す制動灯等の標識灯が設けられている。これらの車両用灯具に用いられる光源には、種々の光源を使用することができ、例えば、フィラメントを用いた白熱電球、ハロゲンガスを利用したハロゲンランプ、アーク放電を利用した放電ランプ(いわゆるHIDランプ:High Intensity Discharge Lamp))等が挙げられる。
また、近年では、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いたLEDランプも開発されてきている。LEDは、高輝度化が可能であるとともに、消費電力が小さいことが特徴であり、次世代の車両用光源として期待されている。
また、次世代の光源としては、電子源から放出された電子を加速して蛍光体に衝突させ、蛍光体を励起させることにより発光する電界放出ランプ(FEL:Field Emission Lamp)も提案されてきている。この種のランプとしては、例えば特許文献1に記載のものが挙げられる。
特許文献1に記載のランプでは、それぞれ平板形状の陽極と陰極を対向配置させ、陰極から陽極に向けて電子を加速し、電子の運動エネルギーによって陽極上に配置された蛍光体を励起して可視光を一方向に向かって出射させるように構成されている。また、このランプでは、陽極と陰極との間の磁界を電磁石によって可変制御してやることにより、電子の軌道を変化させてやり、光軸を変化させるようにすると特許文献1に記載されている。
特開2004−193040号公報
上述したような電界放出ランプでは、発光面の形状は、蛍光体に衝突する電子の分布によって決定される。この蛍光体に衝突する電子が拡散無く衝突すれば、蛍光体は一様に発光し発光面の輪郭がはっきりし、発光面積を正確に制御することができる。しかしながら、実際には、陽極と陰極間の電位差によっては電子が拡散してしまうため発光面の輪郭がぼやけてしまい、発光面積を任意に制御できないという問題があった。発光面積を制御できない光源を用いると、設計時に想定しなかったグレアが形成されてしまったり、想定するカットオフラインがぼやけて不明瞭になったりする虞があり改善が望まれている。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、発光面の輪郭及び発光面積を正確に制御可能な光源を提供することをその目的とする。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 互いに離間配置され第1の電界を形成する陽極及び陰極と、
前記陽極に形成され、蛍光物質からなる蛍光体と、を備え、
前記陰極から放出された電子が前記第1の電界により前記陽極に向かって加速され、前記蛍光体の前記蛍光物質を励起して発光する光源であって、
前記陰極から放出される電子の進路を選択的に阻害する電子阻害部材が前記陽極及び前記陰極間に配置されたことを特徴とする光源。
(2) 前記陰極と前記陽極との間に第2の電界を形成する第3の電極を少なくとも一つ備え、
前記電子阻害部材は、前記第3の電極上に配置されたことを特徴とする(1)に記載の光源。
(3) 前記電子阻害部材は、絶縁性の素材からなることを特徴とする(1)または(2)に記載の光源。
(4) 前記電子阻害部材は、一端及び他端が開口した中空形状を有しており、一端側開口から電子阻害部材内に入射した電子を前記電子阻害部材の内径面にて阻害することにより、他端側開口から前記電子阻害部材外に出射する電子の拡散を抑制することを特徴とする(1)〜(3)の何れか一項に記載の光源。
(5) 前記電子阻害部材には、前記一端側開口から前記他端側開口の間に少なくとも前記一端側開口の面積よりも狭い狭小部が形成されていることを特徴とする(4)記載の光源。
本発明によれば、電子阻害部材が陰極から放出される電子の進路を選択的に阻害するので、陰極から蛍光体に向かう電子の流れを制御することができる。したがって、電子が蛍光体に入射する範囲を電子阻害部材によって規定することが可能となり、ひいては蛍光体にて発光する発光面の形状及び面積を制御することが可能となる。したがって、このように明確に規定された発光面を有する光源を用いて車両用灯具を設計することによって、想定外のグレアの発生を防止することができるとともに、ヘッドランプ等カットオフラインを有する配光パターンを形成する場合には、カットオフラインが想定外の漏れ光によりぼやけて不明瞭になったりすることを未然に防ぐことができる。
また、本発明によれば、電子阻害部材を陰極と陽極との間に第2の電界を形成する第3の電極上に配置すると、より蛍光体に近い位置で電子の流れを制御できる。蛍光体と電子阻害部材との間の距離が遠いと、電子阻害部材を通過した後に電子の流れが拡散してしまう場合も考えられるが、電子阻害部材の位置を蛍光体側に近い位置に配置することにより、電子阻害部材によって制御された電子の流れが再度拡散する前に、蛍光体に入射するので、より高い精度で蛍光体の発光面の形状及び面積を制御することが可能となる。
また、本発明によれば、電子阻害部材を絶縁性の素材によって構成すれば、電子阻害部材が導体である場合に比べて、電子阻害部材の周囲に形成される電場に対する電子阻害部材自体の影響を小さくすることができる。したがって、電子阻害部材によって阻害されない電子に対する影響を抑えた状態で、選択的に電子を阻害することが可能となる。
また、電子阻害部材が電極上に配置されていない場合であっても、電子阻害部材が導体でかつ電極の近傍に配置されていると、放電が発生しやすくなる可能性がある。したがって、電子阻害部材は、絶縁体で構成されることが好ましい。
また、本発明によれば、電子阻害部材が一端及び他端が開口した中空形状を有していれば、一端側開口から電子阻害部材内に入射した電子を電子阻害部材の内径面にて阻害することにより、他端側開口から前記電子阻害部材外に出射する電子の拡散を抑制することができる。これにより、陽極に向かう電子の流れが拡散して幅が広がらないように効果的に制御できるので、蛍光体の発光面の輪郭を明瞭に形成できるとともに、発光面の発光面積を確実に制御することができる。
また、本発明によれば、電子阻害部材に一端側開口から他端側開口の間に少なくとも前記一端側開口の面積よりも狭い狭小部が形成されていれば、電子阻害部材の内径面の面積を広げなくとも、より積極的に電子の伝搬を阻害できる。したがって、電子阻害部材の小型化が可能となり、光源全体の軽量化を図ることが可能である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る光源の一実施形態について説明する。
本実施形態の光源は、例えば、車両用灯具に取り付けられる光源として用いることができる。一般に車両には、車両用灯具として、ヘッドランプ、フォグランプ、ターンシグナルランプ、テールランプ、ストップランプ、バックランプ等の灯具が設けられるが、これらの灯具の光源として適用可能である。また、本実施形態の光源は、車両用灯具以外にも、各種標識灯用の光源として適用することも可能である。以下の説明では、車両用灯具としての実施形態を例に挙げて説明する。
図1は本発明に係る実施形態の車両用灯具1を示す全体断面図である。
本実施形態の車両用灯具1は、FEL型の車両用灯具であって、例えばランプボディ2と光透過性のカバー3によって覆われる灯室1a内に、光を出射する灯具ユニット4が配置されて構成されている。灯具ユニット4は、例えば灯具ユニット4の光軸調整可能なエイミング機構5,5を介してランプボディ2に取り付けられている。
灯具ユニット11は、略半碗型形状を有するリフレクタ6と、光を出射する光源ユニット(光源)10とを備えている。
リフレクタ6は、例えば、内径側に略回転放物形状を有する反射面6aが形成されている。リフレクタ6の底部には、リフレクタ6の中心軸Axに沿って円形の開口6aが形成されており、この開口6aに光源ユニット10が挿入される。そして、リフレクタ6は、挿入された光源ユニット10の基部10aを開口6aの周囲に形成された光源ユニット支持部6bによって固定支持している。これにより、リフレクタ6は、光源ユニット10の側面を覆うように設けられている。
本実施形態の光源ユニット10は、FEL型の光源である。この光源ユニット10は、図1に示すようにリフレクタ6に固定される基部10a上にガラス等の光透過性部材から構成される真空容器11が固定されたものである。
図2は本実施形態の光源ユニットを示す全体断面図であり、図3はこの光源ユニットの一部拡大断面図である。
図2に示すように、光源ユニット10の真空容器11内部に形成される内部空間12には、それぞれ平板形状を有する一対の陽極13と陰極14とが略平行に配置されている。そして、これら陽極13と陰極14との間には、第3の電極としてゲート電極16が配置されており、このゲート電極16上には電子阻害部材18が配置されている。
すなわち、本実施形態の光源ユニット10では、真空容器11内部の内部空間12に主要部品である陽極13,陰極14,ゲート電極16,電子阻害部材18が密封されている状態となっている。内部空間12は、予め真空引きが為されて減圧された状態となっている。本実施形態では、この内部空間12は、10-5torr以下となるように真空引きされていることが好ましく、また10-7torr以下となるように真空引きされていることがさらに好ましい。
陰極14は、例えば、真空容器11の底面上に配置されている。陰極14の陽極側表面14a上には、冷陰極部材15が配置されている。この冷陰極部材15は、ナノオーダーの微細な表面構造を有するカーボンナノチューブ等で構成されており、冷陰極部材15表面近傍に形成される電界によって、電子を放出する。陰極44を構成する物質としては、カーボンナノチューブの他にも、例えば、シリコンを尖らせてエッチングを施したもの等、アスペクト比が高い微細構造を有する表面形状を有するものであればよい。
ゲート電極16は、この冷陰極部材15近傍に電子引き出し用の電界(第2の電界)を形成する電極である。ゲート電極16と陰極14との間には、光源ユニット10外部に設けられた電源21によって電圧が印加される。この電圧によってゲート電極16と陰極14との間に形成される電界により、冷陰極部材15から電子が引き出され、ゲート電極16側に加速されながら導かれる。ゲート電極16は、例えば微細なメッシュ構造を有しており、ゲート電極16の厚さ方向、すなわち陰極14から陽極13に向かう方向に電子を通過させることが可能である。
陽極13は、冷陰極部材15から引き出された電子をさらに加速させる電子加速用の電界(第1の電界)を形成する電極である。陽極13と陰極14との間には、光源ユニット10外部に設けられた電源22によって電圧が印加される。この電圧によって陽極13と陰極14との間に形成される電界により、冷陰極部材15から電子が引き出されてゲート電極16を通過した電子は、さらに陽極13に向かって加速されながら導かれる。
なお、本実施形態では、便宜上電源21と電源22を別体として記載したが、これに限られず、一つの電源から出力される出力電圧を必要電圧に応じて変圧した上で、陽極13及び陰極14間並びに陽極13及びゲート電極16間に印加するようにしてもよい。
また、本実施形態では、陽極13の陰極側表面上には、蛍光物質からなる蛍光体19が配置されている。蛍光体19を構成する蛍光物質は、所定以上のエネルギーを受け取ると励起して励起状態に遷移し、この励起状態となった蛍光物質が基底状態に戻るときに励起状態と基底状態の差分のエネルギーを光として放出することにより発光する。本実施形態では、陰極14側から陽極13に向かう電子が蛍光体19の蛍光物質を励起状態に遷移させ、基底状態に戻るときの発光光が車両前方(図2では、上方)に照射される。すなわち、基本的には、陰極14の冷陰極部材15から電子を出射させて蛍光体19に衝突させて発光する構成によりFEL型光源が構成されている。蛍光体19にて発光した光は、真空容器11を透過して光源ユニット10の外部に出射し、一部は、カバー3を介して車両用灯具1から前方に照射され、また一部は、リフレクタ6にて反射してカバー3を介して車両用灯具1から前方に照射される。
陽極13は、この発光光を前方に透過させる必要があるため、例えばITO等の光透過性の物質から構成される。その他、陽極13を構成するものとしては、例えば、金属製の素材を網目状に構成したメッシュや、ガラス等の基材状に金属を蒸着させたものであっても良い。
次に、本実施形態の電子阻害部材18について説明する。
電子阻害部材18は、ゲート電極16に配置され、両端が開口した円筒形状の絶縁体である。電子阻害部材18は、一端側開口18aがゲート電極16の陽極側表面16aに対向しており、ゲート電極16を通過した電子は、一端側開口18aから中空部18b及び陽極13側に開口した他端側開口18cを介して電子阻害部材18を通過可能である。本実施形態では、電子阻害部材18の内径面18dの法線は、ゲート電極16の厚さ方向、すなわち陽極13と陰極14を結ぶ電子の進行方向と略垂直となるように配置されている。
この電子阻害部材18は、電子を基本的に通過させる一方、内径面18dに衝突した電子を阻害する。具体的には、電子阻害部材18は、図3に示すように、ゲート電極16を通過したもののゲート電極16近傍の電界の乱れ等により、ゲート電極16の厚さ方向と垂直な方向に大きな速度成分を電子が有していると、電子は内径面18dに衝突し、他端側開口18cから陽極13への電子の伝搬を阻害・抑制する。
図4は、冷陰極部材15から放出される電子の流れ(電子流)を模式的に示す模式図であり、(a)は電子阻害部材18がある場合の例を、(b)は電子阻害部材18がない場合の例をそれぞれ示している。図5は、蛍光体19の発光面の発光状態を示す図であり、(a)は電子阻害部材18がある場合の例を、(b)は電子阻害部材18がない場合の例をそれぞれ示している。図5では、陰極13と陽極14間に2kVの電圧が印加され、陰極14から流れ出す電流が25μAである場合を例に示す。
図4(b)に示すように、冷陰極部材15から放出される電子は、進行方向に加速するとともに、進行方向に垂直な幅方向に多少拡散しながら伝搬する。したがって、電子は蛍光体19に対して拡散した状態で衝突してしまい、図5(b)に示すように蛍光体19の発光面の輪郭がぼやけてしまう。
本実施形態では、この蛍光体19の発光面の輪郭を制御するために、電子阻害部材18を設けている。図5(a)に示すように、電子阻害部材18をゲート電極16上に配置すると、冷陰極部材15から放出される電子が拡散しても、電子阻害部材18のゲート電極側端面と内径面により進行方向に大して垂直な幅方向に大きな速度成分を有する電子は、阻害されこれ以上伝搬できない。したがって、電子阻害部材18から出射する電子は、ほとんど拡散しない状態で蛍光体19に入射するため、図5(a)に示すように蛍光体19の発光面に、はっきりとした輪郭を形成することができる
以上説明したように、本実施形態の光源ユニット10は、互いに離間配置され第1の電界を形成する陽極13及び陰極14と、陽極13に形成され、蛍光物質からなる蛍光体19とを備え、陰極14から放出された電子が第1の電界により陽極13に向かって加速され、蛍光体19の蛍光物質を励起して発光する。そして、この光源ユニット10には、陰極14から放出される電子の進路を選択的に阻害する電子阻害部材18が陽極13及び陰極14間に配置されている。
このように、本実施形態では、電子阻害部材18が冷陰極部材15から放出される電子の進路を選択的に阻害し、陽極13に向かう電子流が拡散して幅が広がらないようにするので、蛍光体19の発光面の輪郭を明瞭に形成できるとともに、発光面の発光面積を確実に制御することができる。したがって、明確に規定された発光面に応じて車両用灯具を設計することにより、想定外のグレアの発生を防止することができるとともに、ヘッドランプ等カットオフラインを有する配光パターンを形成する場合には、カットオフラインが想定外の漏れ光によりぼやけて不明瞭になったりすることを未然に防ぐことができる。
また、道路灯に設置される標識灯の光源として光源ユニット10を用いる場合には、標識灯の示す文字や図柄等の輪郭をはっきりと形成することができ、近くで見ても遠方から見ても視認しやすい標識灯を提供することができる。
また、本実施形態のように電子阻害部材18を絶縁性の素材から構成すれば、電子阻害部材18が導体である場合に比べて、電子阻害部材18の周囲に形成される電場に対する電子阻害部材18自体の影響が少ない。したがって、電子阻害部材18によって阻害されない電子に対する影響を抑えた状態で、選択的に電子を阻害することが可能となる。
また、本実施形態のように電子阻害部材18がゲート電極16上に配置されている場合には、電子阻害部材18が導体であると、電子阻害部材18がゲート電極16と同電位になってしまうため、ゲート電極16と同電位の位置から出射した電子は、電子阻害部材18に入射しづらくなってしまうが、絶縁体であればゲート電極16上に配置された場合であっても、電子阻害部材18の電位をゲート電極16の電位よりも高電位とすることができるため、結果として電子阻害部材18により確実に入射させ電子の伝搬を阻害することができる。
また、本実施形態では、電極として陽極13と陰極14の二つの電極と、ゲート電極16がある場合を例示したが、これに限られることはなく、ゲート電極16に加えてさらに電子収束用の電界を形成し、陽極13の所定の領域にのみ電子を照射させるため電極上に電子阻害部材18を設けても良い。また、図6に示す光源ユニット20のように、ゲート電極16を省いて陽極13と陰極14の二つのみとし、陰極14上に電子阻害部材18を設けても良い。
なお、上記説明では、電子阻害部材18は、円筒形状を有すると述べたが、これに限られることはなく、表面上で電子を阻害できるものであれば様々な形状のものであっても良い。
例えば、図7(b)に示すように、図7(a)の円筒形状を構成する壁部の一部を切り取って、切り欠き部を形成するようにしても良い。また、必ずしも円筒形状に限られず、図7(c)に示すように、直方体に角柱形状の開口を形成したものを電子阻害部材としても良い。また、必ずしも筒型形状に限られず、図7(d)に示すように、中空部を有さない角柱形状のものであっても良い。
また、図8(b)に示すように、図8(a)の円筒形状を中心軸に対して斜めに切り落として、陽極側端面が斜面となるようにしても良い。また、図8(c)に示すように、陽極側端面形状は連続である必要はなく、段差等の不連続面を有していても良い。
また、電子阻害部材が筒型の場合、陽極側に開口した電子出射側開口の面積が陰極側に開口した電子入射側開口の面積よりも小さくなるように、例えば内径面がテーパ形状を有していても良い。
図9は、テーパ形状を有する電子阻害部材28を用いた変形例を示す断面図であり、図10は、その一部拡大断面図である。
図9に示すように、電子阻害部材28は、陽極13側に開口した電子出射側開口28cの面積が陰極14側に開口した電子入射側開口28aの面積よりも小さく、電子入射側開口28aから電子出射側開口28cに向かって中空部28bを進むにつれて断面積が狭くなるように内径面28dがテーパ形状を為している。この場合でも、電子は開口28aから電子阻害部材28に入射して開口28cから電子阻害部材28を通過することが可能であるが、開口28cの面積が狭いため、電子がより内径面28dによって阻害されやすくなっている。また、電子を阻害するためには、電子阻害部材の高さを高くして内径面の面積を広げることが考えられるが、テーパ形状を有する内径面を備えていれば、電子阻害部材の高さを高くすることなく、すなわち電子阻害部材を大型化することなく、効率的に電子を阻害することができる。このような電子阻害部材28であっても、基本的な作用効果は先に説明した電子阻害部材18と同様である。
このような陽極側に開口した電子出射側開口の面積が陰極側に開口した電子入射側開口の面積よりも小さくなるような例としては、例えば図11に挙げるようなものが例示される。
図11(b)の電子阻害部材は、図9及び図10に示す電子阻害部材(図11(a)に相当)の変形例であり、全体形状が円錐台形状であり上端面の面積も下端面の面積に比べ狭くなっている。このような電子阻害部材であっても、内径面の形状が同一であれば、同様の作用効果を奏することが期待される。
また、内径面の形状は、連続的である必要はなく、例えば、図11(c)に示すように、内径が不連続であっても良い。また、図11(d)に示すように、途中まで断面積が狭くなった後、途中から断面積が大きくなるような形状であっても良い。また、図11(e)に示すように、内径面の断面形状が直線でなく曲線的に変化しつつ断面積が狭くなるように構成されていても良い。
また、図12(a)に示すように、入射側開口が一つであるのに対し出射側開口が複数(図では2つ)開口していても良い。また、図12(b)及び図12(c)に示すように、一つの電子阻害部材に複数の中空部が設けられ、中空部の数だけ入射側開口と出射側開口が形成されていても良い。また、図12(d)及び図12(e)に示すように、出射側開口の形状は、円形に限られず、形成する発光面の形状に応じて星形や四角形等の特定の形状を有していても良い。
なお、電子阻害部材18の外径面については特に規定されないが、たとえばこの外径面上に真空度を高めるためのゲッターを塗布配置するようにしても良い。通常の真空容器においては、真空容器の内面にゲッターが設けられることが多いが、真空容器の内面にゲッターを設けると光の進路を遮ってしまい、光量を低下させてしまう虞がある。このような場合には、電子や光の進行方向にほとんど影響を与えない電子阻害部材18の外径面にゲッターを塗布することにより、光量を低下させることなく真空度を高めることが可能となる。
なお、本実施形態では、陽極13の陰極14側表面に蛍光体19が配置されているとして説明を行ったが、これに限られることはなく、電子が陽極13に阻害される以前に蛍光体19に入射可能であれば、例えば陽極13の陰極14とは逆側表面に蛍光体19が配置されていても良い。
車両の一例を示す斜視図である。 光源ユニットを示す全体断面図である。 光源ユニットの一部拡大断面図である。 冷陰極部材から放出される電子の流れ(電子流)を模式的に示す模式図であり、(a)は電子阻害部材がある場合の例を、(b)は電子阻害部材がない場合の例をそれぞれ示す。 図5は、蛍光体の発光面の発光状態を示す図であり、(a)は電子阻害部材がある場合の例を、(b)は電子阻害部材がない場合の例をそれぞれ示している。ここでは、陰極と陽極間に2kVの電圧が印加され、陰極に流れ込む電流が25μAである場合を例に示す。 光源ユニットの別の例を示す全体断面図である。 電子阻害部材の変形例を示す模式的斜視図である。 電子阻害部材の変形例を示す模式的斜視図である。 光源ユニットのさらに別の例を示す全体断面図である。 図9の光源ユニットの一部拡大断面図である。 電子阻害部材の変形例を示す模式的斜視図である。 電子阻害部材の変形例を示す模式的斜視図である。
符号の説明
1 車両
10 光源ユニット
11 真空容器
12 内部空間
13 陽極
14 陰極
15 冷陰極部材
16 ゲート電極
18 電子阻害部材
19 蛍光体

Claims (5)

  1. 互いに離間配置され第1の電界を形成する陽極及び陰極と、
    前記陽極に形成され、蛍光物質からなる蛍光体と、を備え、
    前記陰極から放出された電子が前記第1の電界により前記陽極に向かって加速され、前記蛍光体の前記蛍光物質を励起して発光する光源であって、
    前記陰極から放出される電子の進路を選択的に阻害する電子阻害部材が前記陽極及び前記陰極間に配置されたことを特徴とする光源。
  2. 前記陰極と前記陽極との間に第2の電界を形成する第3の電極を少なくとも一つ備え、
    前記電子阻害部材は、前記第3の電極上に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の光源。
  3. 前記電子阻害部材は、絶縁性の素材からなることを特徴とする請求項1または2に記載の光源。
  4. 前記電子阻害部材は、一端及び他端が開口した中空形状を有しており、一端側開口から電子阻害部材内に入射した電子を前記電子阻害部材の内径面にて阻害することにより、他端側開口から前記電子阻害部材外に出射する電子の拡散を抑制することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の光源。
  5. 前記電子阻害部材には、前記一端側開口から前記他端側開口の間に少なくとも前記一端側開口の面積よりも狭い狭小部が形成されていることを特徴とする請求項4記載の光源。
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