JP2010153241A - 車両用灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】蛍光体から放出された光を有効に活用して、小型であっても、十分な光量が得られる電界放出ランプ型の車両用灯具を提供する。
【解決手段】車両用灯具は、枠体7の第1電界が形成される位置に配置され、冷陰極電子源8からITO膜9に向かって放出された電子により励起されて光を発光する蛍光物質からなる蛍光体11と、蛍光体11の背面側に配置され、かつ、中央部に冷陰極電子源8からITO膜9に向かって放出された電子が通過する孔14を有しているとともに、蛍光体11から光出射方向と反対側に出射する光を光出射方向に反射する鏡面を有する内部リフレクタ12と、枠体7の前面側に配置されて光出射方向に出射する配光パターンを調整するシェード3と、を備え、かつ、内部リフレクタ12の孔14の中心位置とITO膜9及び冷陰極電子源8の中心位置を内部リフレクタ12の光軸17aに対してシェード3が配置されている側にずらして設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は車両用灯具に関するものであり、特に、車両用標識灯や車両用前照灯等として好適な電界放出ランプ型の車両用灯具に関する。
近年、次世代の光源として、電子源から放出された電子を蛍光体の蛍光物質に衝突させ、該蛍光物質を励起させて発光させる電界放出ランプ(FEL:Field Emission Lamp)が提案され、これを光源とする車両用灯具も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図10は、特許文献1に記載される電界放出ランプ型の車両用灯具の構造を示すものである。図10に示す車両用灯具20は、予め真空引きがなされて減圧状態となっている内部空間20aに、陰極(カソード:Cathode)21と、陽極(アノード:Anode)24と、が離間配置されている。また、陽極24は、陰極21と対向している面に蛍光物質からなる蛍光体25が配設されている。この内部空間20aの側壁はリフレクタ26によって構成されていて、内部空間20a側である内側の面には反射部材を有している。リフレクタ26の略円形の開口であるリフレクタ開口部26aには、このリフレクタ開口部26aの開口縁に沿って環状のレンズホルダ27が固着されている。一方、レンズホルダ27の他端には、凸レンズ28で略円形の開口である凸レンズ後方開口部が嵌着している。
また、リフレクタ26の底部となる陰極21側にはリフレクタ26の内面と外面を貫通するように円形の貫通孔22が形成されていて、貫通孔22を塞ぐように貫通孔カバー23が取り付けられている。つまり、貫通孔カバー23は貫通孔22を気密に封止している。すなわち、減圧された車両用灯具20の内部空間20aは、リフレクタ26、レンズホルダ27、及び、凸レンズ28で側壁が形成され、その内部に陰極21,陽極24,蛍光体25が密封収容されている。
陰極21は、内部空間20aの後面側(凸レンズ28側を前面側とする)に配置されている。陰極21と陽極24との間に内部空間20aの外部に設けられた電源(図示せず)により電圧が印加され、この電圧により陰極21と陽極24の間に電界が形成されると、陰極21から電子e-が引き出され、この電子e-が陽極24側に加速されながら導かれるようになる。そして、加速した電子e-は陽極24上に配置された蛍光体25に衝突する。
蛍光体25を構成している蛍光物質は、電子e-の衝突により所定以上のエネルギーを受け取ると励起して励起状態に遷移し、この励起状態となった蛍光物質が基底状態に戻るときに励起状態と基底状態の差分のエネルギーを光として放出することにより発光する。
そして、蛍光体25にて発光した光は、電子の入射方向にかかわらず等方向にほぼ360度に亘って放射され、前面側である光出射方向に向かう光はそのまま凸レンズ28により屈折して外部へ出射され、後方及び側方側の光出射方向に向かう光はリフレクタ26により反射されてから凸レンズ28により屈折して外部へ出射される構造になっている。
このような電界放出ランプ型の車両用灯具は、熱の発生がなく、光学系もシンプルであり、従来のバルブ等を使用した車両用灯具に比べてコスト的にも有利な長所を有する。
特開2006−221979号公報
上述したように、従来の電界放出ランプ型の車両灯具では、大きな光量又は広い照射範囲が必要である場合は、所望の配光を得るために凸レンズ28の直径を大きくしたり、陰極21及び陽極24にかかる印加電圧を大きくしたりする必要があるため、車両用灯具が大型化するという問題点があった。特に内部空間20aが高熱化することを防止するため、内部空間20aの領域を広く設計する必要があるという問題点があった。
また、車両用前照灯等では、法規で定められた光量や配光範囲が必要となるため、光源の出力を大きくする必要があり、車両のバッテリーの消耗を増大するという問題点があった。
さらに、車両前照灯等では、すれ違い時の眩惑を防止するために、リフレクタからの反射光の一部を遮断して上向き照射光を除去するシェードが設けられ、これにより明暗境界線を有するすれ違いビーム用配光パターンを形成するようになっているが、従来ではすれ違いビーム用配光パターンを、リフレクタや集光レンズ等の光学部材の複雑な組み合わせ設計や計算で行っており、コストがかかり、車両用灯具が高価、かつ、複雑になるという問題点があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複雑な設計や計算を用いることなく、簡便な設計で、蛍光体から放出された光を有効に活用して小型であっても十分な光量並びにビーム用配光パターンが得られて電力消費量の低減が可能な電界放出ランプ型の車両用灯具を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る車両用灯具は、枠体と、前記枠体内に設けられ、互いに離間配置されて第1の電界を形成する陽極及び陰極を有する電子源と、前記枠体内の陽極に配置され、前記陰極から前記陽極に向かって放出された電子により励起されて光を発光する蛍光物質からなる蛍光体と、前記枠体内の前記蛍光体の背面側に配置され、かつ、中央部に前記陰極から前記陽極に向かって放出された電子が通過する孔を有しているとともに、前記蛍光体から光出射方向と反対側に出射する光を前記光出射方向に反射する鏡面を有しているリフレクタと、前記蛍光体が出射する光と前記リフレクタで反射した光を透過させて前方へ照射する集光レンズと、前記蛍光体と前記集光レンズとの間に配置されて前記集光レンズが照射する配光パターンを調整するシェードと、を備え、前記リフレクタの孔の中心位置と前記電子源の中心位置を前記リフレクタの光軸に対して前記シェードが配置されている側にずらして設けてなる。
この構成によれば、リフレクタの孔の中心位置と電子源の中心位置をリフレクタの光軸に対してシェードが配置されている側にずらしてリフレクタの孔及び前記電子源を設けているので、リフレクタの光軸を中心にして、シェードが配置されている側、すなわちリフレクタからの反射光(通常、上向き照射光となる)の一部を遮断して照射光を除去する側の有効反射面の面積が減り、逆に、反対側のリフレクタからの反射光を反射して照射光(通常、下向き照射光となる)として使用する有効反射面の面積が増加し、蛍光体から放出された光を有効に活用できる。
上記構成において、前記リフレクタの光軸に対する前記リフレクタの孔の中心位置のずれを、前記該リフレクタの孔の形状を変えて形成してなる、構成を採用できる。
この構成によれば、リフレクタの中心線に対するリフレクタの孔の中心位置のずれを、リフレクタの孔の形状を変えて容易に形成することができる。
上記構成において、前記陰極と前記陽極との間に配置されて第2の電界を形成し、かつ、中央部に前記陰極から前記陽極に向かって放出された電子が通過する孔を有しいるゲート電極を備え、該ゲート電極を、該ゲート電極の孔を前記該リフレクタの光軸中心に対して前記シェードが配置されている側にずらして設けてなる、構成を採用できる。
この構成によれば、第2の電界を形成するゲート電極を設けることにより、電子の加速用電界とは独立して電子の引き出用電界を形成したりすることができる。
上記構成において、前記シェードは、前記蛍光体からの光のカットライン両端の高さがほぼ等しい配光パターンが得られる円弧形状の曲面を有してなる、構成を採用できる。
この構成によれば、シェードを円弧形状曲面に形成するだけで、カットライン両端の高さがほぼ等しい配光パターンが容易に得られる。
上記構成において、前記蛍光体が出射する光と前記リフレクタで反射した光を透過させて前方へ照射する集光レンズを備える、構成を採用できる。
この構成によれば、集光レンズと光を発生する光源ユニットとが一体ではないため、レンズの直径に応じた大きさの光源ユニットを設ける必要が無く、また陰極と陽極の距離を近づけることができる。そのため、光源ユニットの投射方向側の幅を薄型化することができるとともに、車両用灯具としても小型化することが可能となる。さらに、陰極と陽極の距離が近いため、小さい印加電圧で陰極から引き出される電子に大きな運動エネルギーを与えることができるので、電力消費量を低減することができる。また、枠体内部を真空状態にする際に、集光レンズが一体ではないので枠体の形状もシンプルに構成でき、作業性もよく製造コストを低減することができる。
本発明によれば、リフレクタからの反射光の一部を遮断して照射光を除去する側の有効反射面の面積を減らし、逆に、反対側のリフレクタからの反射光を反射して照射光として使用する有効反射面の面積を増加させて、蛍光体から放出された光を有効に活用することができるので十分な光量が得られ、車両用前照灯として法規で定められた光量や配光範囲を満たすことが可能になる。また、電力消費量の低減も可能になる。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。図1及び図2は本発明に係る第1の実施形態の車両用灯具を示すもので、図1はその外観斜視図、図2はその横方向(水平方向)の断面図である。以下の説明において、図2の左右方向左側を前方、右側を後方とし、また上下方向を上下、紙面に垂直な方向を左右として説明する。
図1及び図2において、車両用灯具1は、発光部である光源ユニット2と、配光パターンを切り替えて調整するシェード3、及び、集光レンズ4によって構成されている。
図3は光源ユニット2の正面図である。光源ユニット2は、電界放出ランプ(FEL)型のユニットであり、図1〜図3に示すように、ガラス等の光透過性部材である前方側枠体部5と、この前方枠体部5の後方に配設された後方側枠体部6とで成る枠体7を有し、該枠体7の内部空間を予め真空引きをして減圧状態で密閉している。すなわち、減圧された枠体7の内部空間には、図2に示すように、陰極である冷陰極電子源8と、陽極であるITO膜9と、無損失ゲート電極10と、蛍光物質からなる蛍光体11と、内部リフレクタ12が密封収容されている。
冷陰極電子源8は、枠体7の後方側の略中央に配置されている。この冷陰極電子源8は、例えば平板形状を有し、陽極側である表面に冷陰極部材を設けている。また、この冷陰極部材は、微細な表面構造を有するカーボンナノチューブ等で構成されており、表面近傍に形成される第1の電界によって電子を放出する。
無損失ゲート電極10は、枠体7内に設けられ、陰極である冷陰極電子源8と陽極であるITO膜9との間で、かつ、内部リフレクタ12の後側に配置されている。また、無損失ゲート電極10は、冷陰極電子源8との間に電子引き出し用の電界を形成する電極である。そして、無損失ゲート電極10と冷陰極電子源8との間には、枠体7の外部に設けられた電源(図示せず)により電圧が印加され、この電圧で無損失ゲート電極10と冷陰極電子源8との間に第2の電界が形成されると、冷陰極電子源8から電子e-が引き出され、この電子e-が無損失ゲート電極10側に加速されながら導かれるようになる。
また、無損失ゲート電極10の略中央には、無損失ゲート電極10の厚さ方向、すなわち冷陰極電子源8からITO膜9に向かう方向に電子e-を通過させる孔13が、冷陰極電子源8の前方側の略中央に対応して形成されている。
ITO膜9は、枠体7の前方側の略中央に陰極である冷陰極電子源8に対向して離間配置されている。また、ITO膜9は、可視光の透過率が約90%と非常に高く、電子を輸送する層を有した膜である。また、ITO膜9は、冷陰極電子源8から引き出された電子をさらに加速させる電子加速用の電界を形成する電極であり、ITO膜9と冷陰極電子源8との間には、上記電源によって電圧が印加される。ITO膜9と冷陰極電子源8との間に電圧が印加されると、ITO膜9と冷陰極電子源8との間に形成される電界により、冷陰極電子源8から引き出されて無損失ゲート電極10を通過した電子e-が、さらにITO膜9に向かって加速されながら導かれるようになる。
蛍光体11は、蛍光物質からなり、枠体7内の前方側に設けられたITO膜9の冷陰極電子源8側の面上に、かつ、ITO膜9の略中央に配置されている。また、蛍光体11は、例えば、対面する冷陰極電子源8の面と同じ、又は、少し大きい面積を有した平板形状である。蛍光体11を構成している蛍光物質は、所定以上のエネルギーを電子から受け取ると励起して励起状態に遷移し、この励起状態となった蛍光物質が基底状態に戻るときに励起状態と基底状態の差分のエネルギーを光として放出することにより発光する。ここでは、蛍光物質は、励起状態と基底状態の差分のエネルギーを光として出射する。
内部リフレクタ12は、枠体7内に設けられ、蛍光体11と無損失ゲート電極10との間において、蛍光体11の後方面を囲むように配置して設けられている。また、陰極である冷陰極電子源8と陽極であるITO膜9との間に生じる電界のために、枠体7の内部の略中央に冷陰極電子源8、又は、蛍光体11の形状に沿った孔部14を設けている。この内部リフレクタ12は、蛍光体11にて発光し、かつ、光出射方向と反対の後方側や側面側に向かう光を、この光源ユニット2の光出射方向である前方に反射させて、ITO膜9及び前方側枠体5を通して光出射方向(前方側)に出射させるもので、蛍光体11と対向する面が楕円面を基調とした自由曲面を呈し、かつ、その曲面は図2に示すように、後方側を第1焦点15a、前方側を第2焦点15bとする楕円16(仮想線)に沿う曲面として形成されている。なお、内部リフレクタ12の表面にはアルミ蒸着や銀色塗装等の鏡面が施されている。また、第1焦点15aの位置には蛍光体11の中心が配置され、第2焦点15aの下方位置にはシェード3が配置されている。
そして、第1焦点15aにある蛍光体11から発光した光のうち、内部リフレクタ12によって反射した反射光は、第2焦点15bにあるシェード3に集光させて、シェード3により、反射光の一部を遮光して所定の配光パターンを形成する。
前方側枠体部5は、ガラス等の光透過性の高い部材で構成されており、蛍光体11からの光が損失することなく光出射方向である前方へ出射される。枠体7が小型化することで、真空状態に密閉された枠体7の内部は、冷陰極電子源2から引き出され加速した電子が蛍光体11と衝突する際のエネルギーの一部や、蛍光体11が光とともに放出するエネルギーの一部が熱に変換され高温状態となる。そのため、枠体7には、特に、熱の発生源となるITO膜9や蛍光体11に近い前方側枠体部5には、従来のソーダガラスとは異なる耐熱性の高い部材で形成されている。また、前方側枠体部5に用いる耐熱性の高い部材は、例えば、耐熱ガラスや石英ガラスといった光透過性の高く耐熱性の高い部材が望ましい。
シェード3は、複数の配光パターンが必要な車両用前照灯に設けられており、シェード3が可動することで、シェード3に当たる光を遮断又は反射させて、このシェード3より前方に出射される配光を調節して変化させることができる。従来の白熱灯やハロゲン灯等の車両用前照灯では、光源からの熱を対策するためにシェードは、耐熱に優れた金属製であったが、本実施例では、光源から熱が届かないため、プラスチックといった廉価材を使用することができるので、コスト低減を行うことができる。
集光レンズ4は、蛍光体11から出射する光、及び、内部リフレクタ12が反射した光を透過して前方へ照射する。集光レンズ4は、光透過性に優れ、所望の配光や光量を得るための屈折率を有した部材で成形されている。また、従来の白熱灯やハロゲン灯等の車両用前照灯では、光源からの熱を対策するために集光レンズ14は、耐熱に優れた耐熱ガラス等であったが、本実施例では、光源から熱が届かないため、廉価なガラス材を使用することができるので、コスト低減を行うことができる。
また、この第1の実施形態の車両用灯具では、内部リフレクタ12における孔14の上側で反射面として使用される有効反射面の面積を増やして内部リフレクタ12の利用効率を上げるために、内部リフレクタ12の孔14の中心位置と、冷陰極電子源8の中心位置及び無損失ゲート電極10の孔13の中心位置並びに蛍光体11の中心位置をそれぞれ結んでいる光軸17を、図4に示すように内部リフレクタ12の光軸(リフレクタ中心線)18よりもシェード3が配置されている側、すなわちリフレクタ中心線18よりも下側の位置に距離σだけずらして設けてある。
このように、内部リフレクタ12の孔14の中心位置と、冷陰極電子源8の中心位置及び無損失ゲート電極10の孔13の中心位置並びに蛍光体11の中心位置をそれぞれ結んでいる光軸17の位置を、内部リフレクタ12の光軸18よりもシェード3が配置されている側にずらすと、この内部リフレクタ12において、図4に示すように、シェード3が内部リフレクタ12からの反射光の一部を遮断して照射光を除去している側における内部リフレクター12の有効反射面の面積を減らし、逆に、反対側の反射光を反射して照射光として使用する有効反射面12aの面積を増加させて、蛍光体11から放出された光を有効活用できるようにすることが可能になる。
なお、内部リフレクタ12の孔14の中心位置と、冷陰極電子源8の中心位置及び無損失ゲート電極10の孔13の中心位置並びに蛍光体11の中心位置をそれぞれ結んでいる光軸17を光軸18よりも下側の位置に距離σだけずらして設ける方法としては、例えば孔13,14の形状及び冷陰極電子源8の配置並びに蛍光体11の配置を変えることで対応することができる。また、内部リフレクタ12の孔14の中心位置と、冷陰極電子源8の中心位置及び無損失ゲート電極10の孔13の中心位置並びに蛍光体11の中心位置の全てを、光軸18よりも下側の位置にずらして設けなくても、少なくとも内部リフレクタ12の孔14の中心位置と冷陰極電子源8の中心位置だけ下側の位置にずらすようにしてもよい。
したがって、この第1の実施形態の車両用灯具の構造では、電界放出ランプ型の光源ユニット2を使用し、かつ、シェード3により必要な配光を制御し、また、内部リフレクタ12の光軸18に対して内部リフレクタ12の孔14、冷陰極電子源8及び無損失ゲート電極10の孔13並びに蛍光体11の各中心位置をそれぞれ結んでいる光軸17の位置をシェード3側にずらすことにより、光の利用効率を上げることが可能になるので、十分な光量が得られ、車両用前照灯として法規で定められた光量や配光範囲を満たすことが可能になる。
また、熱源の冷却構造が不要になり灯具の小型化が可能になる。さらに、光源に使用する光学系をシンプルにすることが可能になり、部品点数の軽減、及び、組み付け工数の軽減が図れ、灯具の小型化と同時にコスト低減が可能になる。
図5乃至図7は本発明係るに第2の実施形態の車両用灯具を示すもので、図5はその外観斜視図、図6はその横方向(水平方向)の断面図、図7は縦方向(上下方向)の断面図である。この第2の実施形態の車両用灯具1は、光源ユニット2と集光レンズ4との間に配置されるシェードに円弧形状に形成したシェード19を使用したものであり、他の構成は図1〜図4と同一であるから、同一の構成部分は同一符号を付して重複説明を省略する。
シェード19は、帯状部材の全体を円弧形状の曲面をなすように屈曲させ、中央部19aが光源ユニット2の前面側に突出し、かつ、左右の両端部19b,19bが集光レンズ4側に突き出すようにするとともに、中央部19aを内部リフレクタ12の第2焦点17aの下方に対応させて配置されている。そして、シェード19を円弧形状に屈曲させたことによって、第1焦点15aにある蛍光体5から発光した光の一部を遮光して配光パターンを形成するもので、この第2の実施形態の構造では、図8に示すように、カットラインCLの両端の高さが、中央部分よりも低くなるように制御した配光パターンP1を得ることができる。なお、シェード19を円弧状とせずに、直線形状としてした場合では、図9に示すようにカットラインCLの両端の高さが中央部分よりも高い配光パターンP2になる。
したがって、第2の実施形態の車両用灯具の構造では、第1の実施形態の構造の効果に加えて、シェード19を円弧状に屈曲形成したことによりカットラインCL両端の高さが同じとなるように容易に制御でき、さらに必要な配光を制御して光の利用効率をより一層向上させることが可能になる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は、特許請求の範囲の概念を逸脱しない範囲で、上記実施の形態の構造に種々の変形や変更を施すことも可能である。
例えば、上記実施の形態では、車両用灯具1は、すれ違いビーム用前照灯を一例として説明したが、レンズカバーを変更することにより、走行用前照灯等として使用してもよいものである。
本発明の第1の実施形態として示す車両用灯具の外観斜視図である。 図1の縦方向(上下方向)の断面図である。 同上第1の実施形態における光源ユニットの正面図である。 同上第1の実施形態における光源ユニットの内部リフレクタ形状と有効利用する反射面位置を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態として示す車両用灯具の外観斜視図である。 図5の縦方向(上下方向)の断面図である。 図5の横方向(水平方向)の断面図である。 本発明の車両用灯具による配光パターンの一例を示す図である。 従来の車両用灯具による配光パターンの一例を示す図である。 従来における車両用灯具の断面図である。
符号の説明
1 車両用灯具
2 光源ユニット
3 シェード
4 集光レンズ
5 前方側枠体
6 右方側枠体
7 枠体
8 冷陰極電子源
9 ITO膜
10 無損失ゲート電極
11 蛍光体
12 内部リフレクタ
12a 有効反射面
13 孔部
14 孔部
15a 第1焦点
15b 第2焦点
16 楕円
17 光軸
18 光軸(リフレクタ中心線)
19 シェード
19a 中央部
19b 両端部
CL カットライン
P1 配光パターン
P2 配光パターン
σ ずれ量

Claims (5)

  1. 枠体と、
    前記枠体内に設けられ、互いに離間配置されて第1の電界を形成する陽極及び陰極を有する電子源と、
    前記枠体内の陽極に配置され、前記陰極から前記陽極に向かって放出された電子により励起されて光を発光する蛍光物質からなる蛍光体と、
    前記枠体内の前記蛍光体の背面側に配置され、かつ、中央部に前記陰極から前記陽極に向かって放出された電子が通過する孔を有しているとともに、前記蛍光体から光出射方向と反対側に出射する光を前記光出射方向に反射する鏡面を有するリフレクタと、
    前記枠体の前面側に配置されて光出射方向に出射する配光パターンを調整するシェードと、
    を備え、前記リフレクタの孔の中心位置と前記電子源の中心位置を前記リフレクタの光軸に対して前記シェードが配置されている側にずらして設けてなることを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記リフレクタの光軸中心線に対する前記リフレクタの孔の中心位置のずれを、該リフレクタの孔の形状を変えて形成してなることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記陰極と前記陽極との間に配置されて第2の電界を形成し、かつ、中央部に前記陰極から前記陽極に向かって放出された電子が通過する孔を有しているゲート電極を備え、該ゲート電極を、該ゲート電極の孔を前記該リフレクタの光軸中心に対して前記シェードが配置されている側にずらして設けてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用灯具。
  4. 前記シェードは、前記蛍光体からの光のカットライン両端の高さがほぼ等しくなる配光パターンが得られる円弧形状の曲面を有してなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用灯具。
  5. 前記蛍光体が出射する光と前記リフレクタで反射した光を透過させて前方へ照射する集光レンズを備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用灯具。
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