JP2006322702A - 可燃性ガス製品の圧縮機のシール装置に収集された可燃性ガス製品を利用する方法 - Google Patents

可燃性ガス製品の圧縮機のシール装置に収集された可燃性ガス製品を利用する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】可燃性ガス製品の圧縮機のシール装置に収集された可燃性ガス製品の利用方法を提供する。
【解決手段】a)圧縮機のシール装置に不活性ガス流を供給する工程、b)工程a)の不活性ガス流の全部または一部と圧縮機のシール装置に収集された可燃性ガス製品のガス流の全部または一部を含有するガス流をシール装置の出口で回収し、シール装置の出口に接続したラインに供給する工程、c)前記ガス流(不活性ガスと可燃性ガス製品のガス流の混合物)を、前記ラインの出口において、2つのガス流、すなわちバーナーに接続された燃料ヘッダに供給することを意図された第1のガス流と、燃焼される火炎に送られる第2のガス流とに分離する工程を包含し、工程b)と工程c)のガス流を搬送するラインは、漏れ回路を構成し、シール装置における圧力を、前記燃料ヘッダにおけるガス圧よりも高い圧力に維持する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、可燃性ガス製品の圧縮機のシール装置に収集された可燃性ガス製品を利用する方法に関する。
本発明は、可燃性ガスまたは可燃性ガスを含有するガス混合物が圧縮される方法に適用される。本発明は、とりわけH2、CO、CH4、天然ガスおよびCO2等の、可燃性ガスまたは可燃性ガスを含有するガス混合物を製造および/または処理するために合成ガスの製造および/または処理(HYCOプロセス)の分野に特に有利に適用される。
このタイプの製品を取り扱うプロセスにおいて、そのプロセス中に、実際、当該装置に使用されるガス製品の少なくとも1つを圧縮することがしばしば必要である。その例には、
需要者の必要のために製造され、圧縮された水素、
精製の必要のために圧縮された合成ガス、
冷却の必要およびまたは需要者の必要のために圧縮された一酸化炭素
が含まれる。
ガス圧縮機は、ラビリンスまたはドライフェースシールシステムを備えた往復タイプまたは遠心タイプのものがよく知られている。
圧縮機に設けられたシール装置にもかかわらず、圧縮ガス製品の漏れは、各圧縮シリンダにおいて、ピストンロッドとシリンダとの間で、不可避的なものである。事実、可動ピストンロッドとシールとの間の隙間が、少ないものの制御しなければならない残留漏れ速度を発生させる。さらに、これらの非効率的なシールによる製品損失は、シールの磨耗を次第に増加させる。その結果、漏れガス率は、決してゼロにはならず、シールの磨耗とともに徐々に増加する。
これらの製品は、その有害な性質(毒性および/または爆発性)故に、水素であれ、酸化炭素であれ、メタンであれ、あるいは他のものであれ、種々の理由、特に安全性および環境の理由から、大気に放出する前に燃焼させなければならない。
この問題を解決するために、プラントでは、従来、漏れにより生じるこれらの可燃性製品を圧縮機中で回収し、これを火炎に送り、そこでそれを空気の存在下で燃焼させ、二酸化炭素と水蒸気を放出させるようにしている。
しかしながら、火炎に送られた製品は、全てが利用されるものではない。反対に、それらは汚染を増幅させ、温室効果の原因となる。圧縮機が老化するにつれ、漏れガスの量は増加し、増加する量の製品が、なんら利用されずに除去される。
種々の理由で、特にガスの価格とコストの理由で、火炎に送るガスの量を制限することが必須である。
同時に、当該装置で採用されている方法は、一般に、熱の入力を必要とする1またはそれ以上の吸熱工程を含む。ある場合には、この熱入力は、少なくとも部分的に、流体間の熱交換から生じる。特に水蒸気は、その必要性の少なくとも一部を提供するが、高い熱要求の場合には、例えば、水素および/または一酸化炭素を精製させるための水蒸気リフォーミングにおいて、熱が必要とされ、燃焼反応により供給される。この場合、使用される燃料は、少なくとも部分的に、当該プロセスの種々の工程から再循環される可燃性製品(例えば、PSA廃ガス、メタンやフラッシュガスのようなコールドボックス廃ガス)および少なくとも部分的に取り込まれた燃料、しばしば当該プロセスに供給する供給ガス(あるいは一次ガス)、一般的には天然ガスのフラクションを含有する。廃ガスおよび一次ガスフラクションは混合されて、燃料ヘッダを介して、燃焼反応に必要とされるバーナーに送られる。
かくして、ガス製品を圧縮するための圧縮機のシール装置に由来する漏れガス製品は、品質改善の機会を意味することとなる。非効果的な圧縮機のシールによるこれらの製品の損失は、例えば、水素の製造の場合では、5%までのH2の出力に達する。同時にプロセスは、一般に、熱の入力を要し、しばしばガス状燃料が供給される燃焼反応に対する依存を伴う。
関連する背景技術は、特許文献1〜4である。
米国特許5344313号明細書 米国特許4468193号明細書 米国特許4983364号明細書 米国特許4095934号明細書
本発明は、上記プロセスの圧縮工程での漏れにより、品質改善可能な製品が損失する問題に対する解決策を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、上記プロセスの外部の供給源に由来する燃料の消費を制限することである。
水素の製造の観点では、本発明の1つの目的は、生産の5%までのフラクションに相当する生成水素を、燃料として、利用することである。
この目的のために、本発明の主題は、可燃性ガス製品の圧縮機のシール装置に収集された可燃性ガス製品を利用する方法であって、
a)前記圧縮機のシール装置に不活性ガス流を供給する工程、
b)工程a)の不活性ガス流の全部または一部と前記圧縮機のシール装置に収集された可燃性ガス製品のガス流の全部または一部を含有するガス流を前記シール装置の出口で回収し、前記シール装置の出口に接続したラインに供給する工程、
c)前記ガス流(不活性ガスと可燃性ガス製品のガス流の混合物)を、前記ラインの出口において、2つのガス流、すなわちバーナーに接続された燃料ヘッダに供給することを意図された第1のガス流と、燃焼される火炎に送られる第2のガス流とに分離する工程
を包含し、工程b)と工程c)のガス流を搬送するラインは、漏れ回路を構成し、
前記シール装置における圧力を、前記燃料ヘッダにおけるガス圧よりも高い圧力に維持する該方法である。
有利には、現場での入手性のために、使用される不活性ガスは窒素である。
好ましくは、漏れ回路における圧力を、2つの圧力制御器(PIC)、すなわち、燃料ヘッダへの供給ラインに設けられた弁を作動させる第1の制御器、およびより高圧に設定され、火炎に供給するラインに設けられた弁を作動させる第2の制御器により制御する。この構成は、何らかの理由で(特に燃料ヘッダにおける過剰圧の場合に)第1のPICおよびそれに関連する弁が全ガス流を除去しないとき、圧力は漏れ回路内で上昇し続けるという事実により正当化される。ついで、第2のPICが活性となり、火炎への弁を開放し、バーナーへ再循環され得ない余剰のガスを除去する。典型的に、第2のPICは、第1のPICの設定点より約200bar高い設定点を有する。
有利には、漏れ回路は、燃料ヘッダの供給ラインに設けられた弁を閉じる一方、以下の2つの場合の一方または他方の場合に火炎に供給するラインに設けられた弁を開放させる
同期装置を備える:
− 漏れ回路における圧力が高すぎる場合、シール装置の出口に接続されたラインに設けられた弁の作動を避けるために(したがって、該ラインを流れるガス製品のガス抜きを避けるために)。この目的のために、この弁の圧力設定点は、火炎への供給ラインに設けられた弁の開放を制御する圧力よりも若干高い。
− 燃料ヘッダにおける圧力が、漏れ回路における圧力よりも高い場合、燃料がシールシステム中に流入する可能性がある。
本発明の方法は、可燃性ガス製品が、水素である場合に特に有利である。事実、水素の製造の場合、水素圧縮機のシールシステムで観察される損失は、生産の5%までであり得る。
本発明の方法は、それらを完全に失う代わりに、それらを燃料として利用することに役立つ。
本方法は、有利には、合成ガスの製造および/または処理中に使用された可燃性製品の回収に適用される。
以下、図1を参照しながら、本発明を説明する。本発明の他の特徴および利点は、明らかであろう。
本態様は、非限定的な例として提供された本発明の1つの具体的な態様を示すものであり、本発明はこの態様に限定されるものではない。
図1は、本発明の適用において、水素圧縮機に由来する漏れの回収の例に相当する、製品圧縮機のシール装置に回収された製品の漏れを利用するための本発明の好ましい態様を示すフローチャートである。
ライン2および弁3を介して搬送された窒素1は、水素圧縮機のシールシステム4に注入される。
この注入された窒素と、圧縮機漏れに由来する水素とを含有するガス混合物5は、シールシステム4で回収され、過剰圧を防止するために設計された弁7を備えるライン6に送られる。
ライン6は、2つのライン8と9に共通のセクションであり、ライン8は、燃料ヘッダ10に供給する一方、ライン9は、火炎11に接続されている。
漏れ回路(ライン6、8、9)内の圧力は、2つのPICタイプの圧力制御器12および13により制御される。
主制御器と呼ばれる圧力制御器12は、漏れガスの「燃料ヘッダ」圧力回路への送りを制御する弁14を作動させ、制御器12よりも高い圧力、例えば200mbar高く設定された二次PIC13は、ガスの火炎11への送りを制御する弁15を作動させる。
燃料ヘッダ内の圧力は、通常、1〜2bar絶対、好ましくは約1.3bar絶対である。
しかしながら、燃料ヘッダは、構造上、7bar絶対までの圧力に機械的に耐え得るものであり、燃料ヘッダに過剰圧がかかった場合、ライン8へ、ついでライン6へ向かうガスの逆流が生じ得、これらラインにおけるガス圧を上昇させ、このことは、圧縮機シールシステムに対する損傷を引き起こし得ることに注意すべきである(事実、圧力の上昇は、圧力が制御される弁、したがってPICにより作動される弁を完全に開放させる傾向にある)。
圧縮機のシールシステムを保護するために、上記ライン6は、弁7を備えている。
さらに、論理安全デバイス16が組み込まれており、以下の通り操作される:
漏れ回路内で非常に高圧の場合には、燃料ヘッダへの弁14は、閉じられ、火炎への弁15は、完全に開放される(全手動モードにおける操作)、
同様に、燃料ヘッダが遮断され、またはその中の圧力が漏れ回路中のガスの圧力よりも高い場合、弁14を閉じ、火炎11への弁15を開放させることにより、同様の動作が行われる。
本発明の好ましい態様を示すフローチャート。
符号の説明
1…窒素
2,6,8,9…ライン
3,7,14,15…弁
4…シールシステム
5…ガス混合物
10…燃料ヘッダ
11…火炎
12,13…圧力制御器
16…論理安全デバイス

Claims (6)

  1. 可燃性ガス製品の圧縮機のシール装置に収集された可燃性ガス製品を利用する方法であって、
    a)前記圧縮機のシール装置に不活性ガス流を供給する工程、
    b)工程a)の不活性ガス流の全部または一部と前記圧縮機のシール装置に収集された可燃性ガス製品のガス流の全部または一部を含有するガス流を前記シール装置の出口で回収し、前記シール装置の出口に接続したラインに供給する工程、
    c)前記ガス流(不活性ガスと可燃性ガス製品のガス流の混合物)を、前記ラインの出口において、2つのガス流、すなわちバーナーに接続された燃料ヘッダに供給することを意図された第1のガス流と、燃焼される火炎に送られる第2のガス流とに分離する工程
    を包含し、工程b)と工程c)のガス流を搬送するラインは、漏れ回路を構成し、
    前記シール装置における圧力を、前記燃料ヘッダにおけるガス圧よりも高い圧力に維持する該方法。
  2. 前記シール回路に供給される不活性ガスが、窒素であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記漏れ回路における圧力を、2つの圧力制御器、すなわち、前記燃料ヘッダに供給するラインに設けられた弁を作動させる第1の制御器、およびより高圧に設定され、前記火炎に供給するラインに設けられた弁を作動させる第2の制御器により制御することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記漏れ回路が、前記燃料ヘッダの供給ラインに設けられた弁を閉じる一方、以下の2つの場合、すなわち
    前記漏れ回路における圧力が高すぎる場合、
    前記燃料ヘッダにおける圧力が、前記漏れ回路における圧力よりも高い場合
    の一方または他方の場合に前記火炎に供給するラインに設けられた弁を開放させる
    同期装置を備えることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記可燃性ガス製品が、水素である請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 請求項1〜5に記載の方法の、合成ガスの製造および/または処理中に使用された可燃性ガス製品の回収への適用。
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