JP2006321501A - 紙容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 上面に開口を備える箱体と、該開口を覆う蓋体とを箱体の背面側でヒンジ結合し、開閉自在に形成してなる紙容器であって、該蓋体の正面板に基端部を介してつまみ片を突出させて形成し、箱体の正面板には該つまみ片と相対する位置に、切り込み線により区分されかつ点付けされている切り離し部を設け、該つまみ片と該切り離し部を固着することにより、開蓋時に、該切り離し部を切り込み線に沿って切り離して、つまみ片と一体化した係合片とし、該切り離し部の切り離し跡を係合穴とすることにより、蓋体が箱体に係止可能となるように形成した紙容器である。
【選択図】 図4
Description
このような紙容器では、つまみ片が1枚ないし1枚の折り返しであるため、蓋体を開けたり、蓋体と箱体を係止するたびに、つまみ片に負荷が集中し、つまみ片の先端部又は基端部が比較的短期間でへたって、ロック機能が低下するという問題があった。また、使用開始前は、蓋体のつまみ片が箱体正面と接着剤で固着封止されているため、使用時に開封すると、箱体正面に剥離跡が残り外観が悪化するという問題があった。
例えば、特許文献1には、箱体の正面板の外面に係合端を設け、蓋の前板に折り曲げ部を介して係合片を突出させ、蓋を箱体に被せるにあたり該係合片を蓋の内側に向けて折り曲げて該係合片と係合端とを係合させる紙容器が開示されている。
しかしながら、特許文献1の紙容器は、紙蓋と容器本体の係合力が不十分であり、またつまみ片がヘタリやすいという問題があった。
しかしながら、特許文献2の紙容器は、切り込まれた係合片の端部が折り罫線と連接しているため、蓋を把持すると容器重量によって蓋と箱体の係合片がへたったり、切り込み端部から裂けたりして、ロック機構が不能ないし破損するおそれがあった。
本発明の紙容器10は、図1〜4に示すように、箱体11と蓋体12とからなり、箱体11は上面に開口11Eを有している。その開口11Eは封緘紙13により、正面板11A、背面板11B、両側板11Cからなる全開口縁部の外側面又は蓋体12の天板12Dの内面に一定巾を持って貼着、密封され、流通・保管段階において内容物である粉体洗剤等の漏れ防止を可能としている。
箱体11は、上記素材を折り曲げて組立てたものであり、正面板11A、背面板11B、両側板11C、底板11Dを有し、上面に開口11Eを有する。図1の形態の場合、箱体11は、正面板11A、背面板11B、両側板11Cを上端辺で内側に折り返し接着してある。
蓋体12は、上記素材を折り曲げて組立てたものであり、前板12A、後板12B、両側板12C、天板12Dを有する。蓋体12は、箱体11の背面板11Bに接着されるヒンジ結合部12Eを後板12Bに備え、箱体11の開口11Eを覆う。
蓋体12は、図8に示すように、箱体11の背面板11Bを延長し、背面板11Bの上端辺にヒンジ罫線を設け、内側に折り返して形成することもできる。この形態の場合、箱体11は、正面板11A及び両側板11Cを上端辺で内側に折り返して接着する。
つまみ片20と一体化した切り離し部21は、係合片19として機能し、蓋体12と箱体11をつなぐヒンジ結合部12Eを回動支点として、開閉自在な蓋体12を閉じた状態で、係合片19が係合穴31に係止可能となる。
また図6(a)(b)に示すように、つまみ片20をつまみ易くするために、つまみ片20の先端部の近傍に羅線24を設けて谷折りし、該先端部が外側に屈曲するように形成すれば、折り罫線22を回動中心として、つまみ片20を容易に持ち上げることができる。
また、図2において、蓋体12の前板12Aの下側端縁は水平に形成してもよいが、複数の紙容器10を大箱に詰めて収納する場合の作業性の観点から、中央部から両端部にかけてやや上向きに傾斜させることが好ましい。
把持部の材質は、特に制限はなく、箱体11、蓋体12と同様に、紙単体、又は紙を主材料としプラスチックフィルムをラミネートした積層素材を使用することもできるし、ポリオレフィン樹脂等の厚手のシートを用いることもできる。
箱体11の正面板11Aには係合穴31が存在する。この係合穴31は、紙容器10の開封時に、切り離し部21が箱体11の正面板11Aから切り離されたことにより、その跡に形成された抜き穴である。
切り離し部21は、切り離し部21の本体の上部が上に凸状に切り込まれ、その下部が下方に向かって減幅して切り込まれ、かつ点状に切り残された点付き部32により箱体11の正面板11Aにつながっている。この点付き部32は、1〜4箇所設けることが好ましい。切り離し部21の切り離しを容易にする観点から、点付き部32は、切り離し部21の下部における下方に向かって減幅する途中の部分に設けることが好ましく、左右対称に2箇所設けることがさらに好ましい。さらに、点付き部32は、切り離し部21の本体の最下端部又は先端部近傍に形成されていないことが好ましい。
ここで、切り離し部21の「本体の上部が上に凸状」とは、凸状、山状、円弧状、逆V字状等を包含する用語である。また、切り離し部21の下部は、下方に突出したV字状、又は下に凸状、円弧状に形成されていることが好ましい。
また、紙容器10の開封時に、つまみ片20を手がかりとして、つまみ片20に固着された切り離し部21を箱体11の正面板11Aから切り離すことを容易とするために、切り離し部21は、つまみ片20の外縁部より内側に形成されていることが好ましく、少なくともつまみ片20の外縁部の先端が切り離し部21よりも外側に突出していることが好ましい。
係合片19はつまみ片20の裏面に固着されている。係合穴31は、箱体11の正面板11Aを上端片で内側に折り返し接着された内折り板32a、32c及びエンボス加工により凸状に脹らませた32bで裏打ちされている。これにより、係合穴31の背面には係合片19を差し込むことのできる隙間33が設けられている。この隙間に係合片19が差し込まれて係合穴31の係合端31aに係合し、蓋体12が箱体11の正面板11Aに係止され、強固にロックされる。なお、内折り板32a〜32cは、箱体11の正面板11Aからの折り返しではなく、別途に用意した紙等の素材を貼付して代用することもできる。
ロックされている蓋体12を開くときは、つまみ片20を指で持ち、つまみ片20の基端部の折り罫線22を回動中心として、つまみ片20の先端を上方に向かって少し持ち上げながら引くと、係合片19は自然に係合穴31から抜け出ていき、蓋体12のロックが解除される。
つまみ片20、係合片19等の大きさには特に制限はなく、紙等の素材の厚さ、ロック・解除等の操作の円滑性、及び係合強度の観点から、適宜設定することができる。
(1)蓋体12と箱体11の係止が容易であり、しかもロック機能が強固であって、つまみ片20の基端部等から裂けることがない。
(2)つまみ片20と、箱体11から切り離された係合片19とが重合しているため、強度が倍増している。また、係合片19が箱体を構成する板紙で形成され、この板紙は蓋体12の板紙より厚手で丈夫な材質とすることができるので、つまみ片20周辺のヘタリを解消することができる。
(3)使用開始時に開封すると、箱体11の切り離し部21が切り離され、その跡が係合穴31となり、箱体11の表面に剥離跡が残らないので外観が優れている。
21.切り離し部 22.折り罫線 31.係合穴
Claims (6)
- 上面に開口を備える箱体と、該開口を覆う蓋体とを箱体の背面側でヒンジ結合し、開閉自在に形成してなる紙容器であって、該蓋体の正面板に基端部を介してつまみ片を突出させて形成し、箱体の正面板には該つまみ片と相対する位置に、切り込み線と点付き部とにより区分されている切り離し部を設け、該つまみ片と該切り離し部を固着することにより、開蓋時に、該切り離し部を切り込み線に沿って切り離して、つまみ片と一体化した係合片とし、該切り離し部の切り離し跡を係合穴とすることにより、蓋体が箱体に係止可能となるように形成した紙容器。
- 切り離し部が、その本体の上部が上に凸状に切り込まれ、その下部が下方に向かって減幅して切り込まれ、かつ点状に切り残された点付き部により、箱体の正面板につながっている、請求項1に記載の紙容器。
- 切り離し部の下部がV字状、又は下に凸状ないし円弧状に形成されている、請求項2に記載の紙容器。
- 切り離し部の点付き部が、その本体の下部の下方に向かって減幅する途中の部分に形成されている請求項2に記載の紙容器。
- 係合片の係止部分となる凸状部がつまみ片の基端部より上方に突出して固着されている、請求項1〜4のいずれかに記載の紙容器。
- 蓋体のつまみ片の基端部近傍に、係合片の係止状態を視認できる覗き穴を設けてなる請求項1〜5のいずれかに記載の紙容器。
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JP2007084129A (ja) * | 2005-09-26 | 2007-04-05 | Toppan Printing Co Ltd | 粉体用カートン |
JP2015009891A (ja) * | 2013-07-02 | 2015-01-19 | レンゴー株式会社 | 厚紙製トレイ |
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