JP2006320992A - 固体潤滑剤を含む鏡面研磨用レジノイド砥石の製造方法 - Google Patents

固体潤滑剤を含む鏡面研磨用レジノイド砥石の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高精度の鏡面研削仕上げの可能なレジノイド砥石の製造方法を提供する。
【解決手段】 レジノイド砥石部作成工程において砥粒20および固体潤滑剤22をエポキシ樹脂結合剤18で結合することにより作成されたレジノイド砥石部が、そのレジノイド砥石部よりも剛性の高いコア(支持体)に固着されることにより支持されて構成されていることから、エポキシ樹脂結合剤18中の固体潤滑剤22の作用により、研削切粉の排出が容易となるとともに、その潤滑性が高められることによって研削抵抗が低減されて切れ味が向上し、また、砥石磨耗が少なくなるため砥石寿命が長くなる。また、エポキシ樹脂結合剤18中の固体潤滑剤22によりレジノイド砥石部自体に潤滑性が付与されているので、研削時に切粉の排出や研削焼けを防止するために使用していた研削油が不要となり、水道水のみで研削が可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、鏡面仕上げ研磨などに使用される固体潤滑剤を含む鏡面研磨用レジノイド砥石に関するものである。
従来、焼き入れ鋼材等の硬質金属材料の鏡面加工には、テープラッピン仕上げ加工や超仕上げ加工が専ら行われてきた。このような鏡面加工に対して研磨能率を高めるために、近年、汎用の研削盤において、微細な砥粒たとえば超砥粒を各種結合剤で結合した固定砥粒型の回転工具で硬質金属材料の鏡面研磨を行うことが試みられている。
上記鏡面仕上げ用回転工具のうちの金属質の結合剤ものたとえばメタルボンド砥石は、微細な砥粒が金属によって結合されているためにドレッシングが極めて困難であるだけでなく、高弾性の結合剤であるために研削面に傷が発生しやすいという特徴があった。また、ビトリファイド砥石として知られるガラス質の結合剤のものも、微細な砥粒がガラス質の結合剤によって結合されていることからその特性上ドレッシングが困難であった。そのため、複雑な研削面形状を必要とする加工や、目潰れや目詰り等が頻繁に生じる加工等に用いられる回転工具のツルーイングおよびドレッシングには、放電方式やロータリ方式等の特別なドレッシング装置が必要になっていた。
上記のドレッシングを容易とするために、上記ガラス質結合剤の割合を少なくするなどして砥石硬度を低くすることが考えられるが、砥石磨耗や砥粒の脱落が多くなるために、研削面が粗くなりがちになり、鏡面が得られ難くなるという問題がある。
これに対し、ツルーイングやドレッシングが容易なレジノイド砥石を精密研削に用いることが提案されている( 例えば特許文献1、2、3等を参照) 。この樹脂結合剤を用いて砥粒を結合する所謂レジノイド砥石は、ドレッシングやツルーイングが容易となり、その特性上、被削材の仕上げ面から砥粒に作用する付加を樹脂結合剤の弾性変形により緩和できることから、被削材の仕上げ面に砥粒による傷が発生し難くなり、比較的容易に鏡面を得ることができる。しかしながら、樹脂結合剤は、砥粒を把持する力すなわちグリップ力が金属質結合剤或いはガラス質結合剤に比較して弱いため、砥石が磨耗し易く、研削面形状の維持が困難となるという問題があった。また、液状樹脂が多く用いられるほど内部気孔が存在し難くなるために目詰りし易く研削焼けを生じ易い等の欠点があった。後者の問題は、砥粒が微細になるほど顕著になる。
米国特許第5885312号公報 特開2001−071275号公報 特表2003−500229号公報
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、上記レジノイド砥石の欠点を解消し、高精度の鏡面研磨を可能とするレジノイド砥石を提供することにある。
斯かる目的を達成するための請求項1に係る発明は、固体潤滑剤を含む鏡面研磨用レジノイド砥石の製造方法であって、(a) 砥粒と固定潤滑剤とを樹脂結合剤で結合することにより所定の形状のレジノイド砥石部を作成するレジノイド砥石部作成工程と、(b) その所定の形状のレジノイド砥石部を、そのレジノイド砥石よりも剛性の高い支持体に固着してその支持体により支持させる支持体固着工程とを、含むことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記請求項1に係る発明において、前記レジノイド砥石部作成工程は、前記砥粒および固定潤滑剤と共に、有機質或いは無機質から成る中空の中空体を前記樹脂結合剤で結合するものであることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に係る発明において、前記レジノイド砥石部作成工程は、前記樹脂結合剤内に界面活性剤を混入させるものであることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、上記請求項1乃至3のいずれかに係る発明において、前記砥粒は、ダイヤモンド砥粒或いはCBN砥粒から成る超砥粒を少なくとも含むものであることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、上記請求項1乃至4のいずれかに係る発明において、前記レジノイド砥石部作成工程は、前記砥粒および固体潤滑剤を液状樹脂に混入した流動性砥石原料を前記支持体によって一面が画定される成形空間内に流し込み、且つその流動性砥石原料を硬化させることにより、前記所定の形状のレジノイド砥石部を作成するものであることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、上記請求項1乃至5のいずれかに係る発明において、前記固体潤滑剤は、前記砥粒よりも小径の粒子であり、たとえば、六方晶窒化硼素、二硫化モリブデン、黒鉛、グラファイトのうちの少なくとも1種から選択されたものである。
請求項1に係る発明の固体潤滑剤を含むレジノイド砥石部では、砥粒および固体潤滑剤を樹脂結合剤で結合することにより作成されたレジノイド砥石部が、そのレジノイド砥石部よりも剛性の高い支持体に固着されることにより支持されることにより構成されていることから、樹脂結合剤中の固体潤滑剤の作用により、研削切粉の排出が容易となるとともに、その潤滑性が高められることによって研削抵抗が低減されて切れ味が向上し、また、砥石磨耗が少なくなるため砥石寿命が長くなる。また、樹脂結合剤中の固体潤滑剤により砥石自体に潤滑性が付与されているので、研削時に切粉の排出や研削焼けを防止するために使用していた研削油が不要となり、水道水のみで研削が可能となる。さらに、レジノイド砥石部は樹脂結合剤よりも弾性変形し難い支持体で支持されていることから、その研削面の過度の変形がその支持体によって抑制されるので、研削面全体の外径寸法や形状精度が保たれ、延いては被研削面を高い寸法精度および形状精度で加工することができる。これにより、汎用研削盤を用いて高精度の鏡面研削仕上げが可能となる。
また、請求項2に係る発明では、前記レジノイド砥石部作成工程は、前記砥粒および固体潤滑剤と共に、有機質或いは無機質から成る中空の中空体を前記樹脂結合剤で結合するものである。このように、砥粒および固体潤滑剤と共に有機質或いは無機質から成る中空の中空体が樹脂結合剤で結合されると、その中空体が研削面に露出させられ且つ外周壁の一部を削り取られることにより研削面にチップポケットを形成するので、破砕され或いは脱落させられた砥粒や被削材の研削屑等がそのチップポケット内に収容されることによって目詰りが好適に抑制される。また、上記のように中空体が含まれることにより、砥粒率を低下させ得るので、超砥粒を用いてもドレッシングが容易である利点もある。さらに、有機質の中空体が用いられる場合には、その有機質の中空体は樹脂結合剤よりも容易に弾性変形させられ、研削面に押圧力が作用すると弾性的に押し縮められる( すなわち弾性変形させられてエアー・クッションとして機能する) ことから、その研削面が比較的容易に変形させられることになるので、その研削面上に他の砥粒よりも相対的に突き出している砥粒が存在すると、研削中にその突き出した砥粒が被削材から受ける押圧力は他の砥石に比較して大きくなって後退量が大きくなり、研削面からの砥粒の突き出し高さが揃った状態で研削加工が行われる。
また、請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に係る発明において、前記レジノイド砥石部作成工程は、前記樹脂結合剤内に界面活性剤を混入させるものであることから、砥石磨耗が大幅に低減し、消費電力も一層低くなり、水道水でも鏡面研磨が加工となる利点がある。
また、請求項4に係る発明では、前記砥粒は、ダイヤモンド砥粒或いはCBN砥粒から成る超砥粒を少なくとも含むものであることから、耐久性の高い砥粒により能率の良い鏡面研磨が可能となる。
また、請求項5に係る発明では、前記レジノイド砥石部作成工程は、前記砥粒および固体潤滑剤を液状樹脂に混入した流動性砥石原料を前記支持体によって一面が画定される成形空間内に流し込み、且つその流動性砥石原料を硬化させることにより、前記所定の形状のレジノイド砥石部を作成するものであることから、製造工程が簡単となり、固体潤滑剤を含むレジノイド砥石を容易に製造できる。
また、請求項6に係る発明では、前記固体潤滑剤は、前記砥粒よりも小径のたとえば1μm以下の粒子であり、たとえば、六方晶窒化硼素、二硫化モリブデン、黒鉛、グラファイトのうちの少なくとも1種から選択されたものであることから、レジノイド砥石部内において均一に分散され、その固体潤滑剤の潤滑作用が好適に得られる。
ここで、好適には、前記固体潤滑剤を備えたレジノイド砥石は、前記支持体が中央部に厚み方向に貫通する取付孔を備えた円板状、リング状、または円筒状を成し、且つその外周面に前記砥石部が一様な厚さ寸法で固着されたものである。このようなレジノイド砥石は、平面研削盤や芯無し研削盤等の汎用研削盤に取り付けられて用いられ、被削材の鏡面仕上げのために特別な加工機やドレッシング装置を何ら必要としない利点がある。
また、好適には、前記固体潤滑剤を備えたレジノイド砥石は、前記支持体が有底円筒状を成し且つその開放側の円環状端面に前記砥石部が固着されたカップ状砥石である。本発明は、回転工具であれば種々の形状のレジノイド砥石に適用され得る。
また、好適には、前記支持体は、鋼、またはビトリファイドボンドで砥粒が結合されたビトリファイド砥石等の高剛性材料から成るものである。これらは樹脂結合剤に比較して十分に高いたとえば50(GPa) 程度の弾性率を有し、弾性変形し難いことから、樹脂結合剤で砥粒が結合された砥石部全体の変形が好適に抑制される。この支持体は、例えばフェノール、エポキシ等の樹脂結合剤が用いられた比較的弾性率が高いレジノイド砥石でも構成することもできるが、ビトリファイド砥石や鋼が一層好ましい。上記ビトリファイド砥石は、例えば、酸化アルミニウムを砥粒とした高結合度のビトリファイド砥石等が好ましく、鋼は、一般炭素鋼や鋳鉄等が好ましい。
また、好適には、前記レジノイド砥石部は、前記支持体上に22〜10(mm)の範囲内、例えば5(mm)程度の厚さ寸法で設けられる。このようにすれば、砥石部の厚さ寸法が十分に厚くされているので、砥石部内で有機質中空体が好適に圧縮されて砥粒突出し高さが揃う一方、砥石部の厚さ寸法が十分に薄くされているので、研削面に作用した押圧力で砥石部全体が圧縮変形させられ延いてはその外周面形状が変形させられることが好適に抑制されると共に、砥石部の熱膨張に起因する寸法精度の低下が一層抑制される。すなわち、本発明のレジノイド砥石は、砥石部が支持体に固着された構造であることから、その砥石部が熱膨張係数の大きい樹脂結合剤により砥粒が結合されたものであっても、その熱膨張が支持体によって抑制されることによって砥石部の熱膨張に起因する寸法精度低下が抑制される利点を有するが、砥石部が薄くされる場合にはこれが一層顕著になる。
また、好適には、前記レジノイド砥石部を作成する工程は、前記砥粒、固体潤滑剤、液状樹脂を含む流動性砥石原料を前記支持体によって一面が画定される成形空間内に流し込み、且つその流動性砥石原料を硬化させることにより、支持体固着工程と同時に実行されることから、製造工程が簡単となり、固体潤滑剤を備えたレジノイド砥石を容易に製造できる。
また、好適には、前記固体潤滑剤を有するレジノイド砥石は、被削材の平面、外周面、或いは内周面の鏡面研磨に用いられることから、被削材の平面、外周面、或いは内周面に対して、スルーフィード方式またはインフィード方式のセンタレス研削等を行う汎用研削盤を用いて鏡面研削仕上げが可能となる。
また、好適には、前記レジノイド砥石部は、10乃至40体積(vol.)%、好ましくは20乃至30体積%の範囲内の砥粒と、35乃至65体積%、好ましくは40乃至60体積%の樹脂(有機質)結合剤と、5乃至30体積%、好ましくは10乃至25体積%の中空体と、0.5乃至10体積%、好ましくは1乃至5体積%の固体潤滑剤と、残部の大気孔とを含むものである。上記超砥粒は、10体積%よりも少なくなると研削性能が不十分になり、40体積%よりも多くなるとドレッシングが困難になる。上記樹脂結合剤は35体積%よりも少なくなると砥石の結合強度が不十分になり、60体積%よりも多くなると研削性能や能率が低下する。上記中空体は5体積%よりも少なくなるとチップポケットが不足して高精度の鏡面研磨が得られがたくなり、30体積%よりも多くなると研削性能や能率が低下する。
また、好適には、前記樹脂結合剤はフェノール樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂であり、好適には、エポキシ樹脂、特に、ビスフェノールA系エポキシ樹脂が好ましい。
また、好適には、前記超砥粒は、電気抵抗試験法による平均粒径が20( μm)以下の微細砥粒であり、極めて微細な超砥粒が用いられることから、研削面からの突き出し高さが揃い、初期的なばらつきが小さくなるので、被研磨面のキズが一層発生し難くなって、一層良好な鏡面が得られる。一層好適には、超砥粒の粒径は、3〜15μmであり、さらに好適には8μm程度である。
また、好適には、前記レジノイド砥石部は、中空体と、その中空体や砥粒よりも大きい大気孔とを含む。その大気孔は、たとえば中空体の3〜10倍の範囲内の直径、例えば、0.5〜2(mm)の範囲内、一層好適には1(mm)程度の直径を有するものである。この大気孔が研削面に現れると、砥粒よりも十分に大きいチップポケットを形成するので、破砕砥粒や切り粉の排出が一層容易になって目詰りが一層抑制される。
また、好適には、前記大気孔は、合成樹脂等の有機質材料やセラミックス等の無機材料等から選択される種々の材料で形成し得るが、砥石部の弾性率を高めないことが好ましく、例えば発泡倍率が10倍程度の発泡ポリスチレン等を樹脂中に分散させ、これを例えば砥石の熟成時等に加熱収縮させることにより形成することが好適である。
また、好適には、前記無機質中空体は、溶融セラミックスなどのガラス質から成るものである。また、前記有機質中空体は、塩化ビニリデン系樹脂およびアクリル系樹脂の何れか一種或いは二種以上の混合体から成るものである。これらの中空体は、前記砥粒よりも十分に大径である。
また、好適には、前記固体潤滑剤を備えたレジノイド砥石部は、前記超砥粒よりも低硬度の砥粒を骨材として含むものである。骨材は、超砥粒と同程度の粒度、例えば#1500程度のものが好ましく、また、5〜20( 容量部) の範囲内、好適には10( 容量部) 程度の割合で含まれることが好ましい。また、骨材としては、人造炭化珪素やアルミナ等が好適に用いられる。
また、好適には、前記界面活性剤は、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルに代表されるノニオンタイプ(非イオン性)の界面活性剤、脂肪酸系、非脂肪酸系、アミド系等の他のノニオン系の界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩等のアニオン(陰イオン系)系、カチオン(陽イオン)系、両性イオン系等の界面活性剤などであり、レジノイド砥石部に対して、たとえば0.1乃至5重量%の割合で混入される。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例のレジノイド砥石10の全体を示す正面図である。図1において、レジノイド砥石10は、たとえば全体として外径355(mm)×厚さ25(mm)程度の円板状を成し、中央部に軸心方向( すなわち厚み方向) に貫通する内径127(mm)程度の取付孔12を備えたものであって、その取付孔12を備えたコア部14と、そのコア部14の外周面に固着されたレジノイド砥石部16とから構成されている。本実施例においては、上記のコア部14がレジノイド砥石部16をその裏面から支持する支持体に相当する。
上記のコア部14は、例えば外径345(mm)程度の鋼、アルミニウム合金等の金属製や、レジノイド砥石製、ビトリファイド砥石製であり、全体として例えば10(GPa) 程度の高い弾性率を備えている。すなわち、高い剛性を備え比較的弾性変形し難い特性を有している。レジノイド砥石製とは、例えばフェノール樹脂やエポキシ等の樹脂結合剤で酸化アルミニウム、炭化珪素等の砥粒を結合したものである。ビトリファイド砥石製とは、ガラス質のビトリファイド結合剤で酸化アルミニウム、炭化珪素等の砥粒を結合したものである。その砥粒は、廃棄砥石から再生或いは回収されたものが好適に用いられる。
また、上記のレジノイド砥石部16は、コア部14の外周面に径方向において(例えば5mm) 程度の厚さ寸法で設けられている。このレジノイド砥石部16は、たとえば図2に模式的に示すように、硬化後のエポキシ樹脂結合剤18中に、砥粒20、砥粒20よりも十分に小径の固体潤滑剤22、無機或いは有機中空体24、大気孔26が混在させられており、それら砥粒20、固体潤滑剤22、中空体24がエポキシ樹脂結合剤18によって結合されている。
上記レジノイド砥石部16には、砥粒20の他に、炭化珪素( 好ましくは人造炭化珪素) 等の一般砥粒から成る図示しない骨材等がエポキシ樹脂結合剤18中に分散される。この骨材は、エポキシ樹脂結合剤18の弾性率を補ってレジノイド砥石部16の弾性率を高めるために添加される。エポキシ樹脂結合剤18、砥粒20、固体潤滑剤22,無機或いは有機中空体24、大気孔26を含むレジノイド砥石部16の弾性率は、例えば3(GPa)程度になっている。すなわち、前述したコア部14の弾性率は、レジノイド砥石部16の樹脂組織の弾性率の3倍程度以上の値になっており、その樹脂組織よりも弾性変形し難い特性を有する。
以上のように構成された固体潤滑剤22を備えたレジノイド砥石10は、たとえば図3に示されるようなセンタレス研削加工に用いられる。図3において、ワークレスト(ブレード)32上に軸状のワーク(被削材)34が載置され、その両側に配置されたレジノイド砥石10と調整車36との間でワーク34が挟圧された状態で、調整車36によりワーク34を所定の回転速度で回転させながら、レジノイド砥石10を所定の回転数で回転駆動することにより、ワーク34の外周面38に研削、研磨加工が施される。なお、レジノイド砥石10と調整車36とは、その軸芯が互いに平行な状態から僅かに傾斜した位置関係となるように設定されているが、図においては詳細に示されていない。
このとき、本実施例においては、レジノイド砥石部16のエポキシ樹脂結合剤18が低弾性率のビスフェノールA系エポキシ樹脂で構成されると共に、そのレジノイド砥石部16内に固体潤滑剤22が分散させられていることから、エポキシ樹脂結合剤18中の固体潤滑剤22の作用により、研削切粉の排出が容易となるとともに、その潤滑性が高められることによって研削抵抗が低減されて切れ味が向上し、また、砥石磨耗が少なくなるため砥石寿命が長くなる。また、エポキシ樹脂結合剤18中の固体潤滑剤22によりレジノイド砥石部16自体に潤滑性が付与されているので、研削時に切粉の排出や研削焼けを防止するために使用していた研削油が不要となり、水道水のみで研削が可能となる。さらに、レジノイド砥石部16は樹脂結合剤よりも弾性変形し難いコア(支持体)14で支持されていることから、その研削面の過度の変形がそのコア14によって抑制されるので、研削面全体の外径寸法や形状精度が保たれ、延いては被研削面を高い寸法精度および形状精度で加工することができる。これにより、汎用研削盤を用いて高精度の鏡面研削仕上げが可能となる。
図4は、固体潤滑剤22を備えたレジノイド砥石10の製造工程を説明する工程図である。図4において、レジノイド砥石部作成工程52は、混合工程54、支持体準備工程56、鋳込工程58、熟成・硬化工程60から構成される。混合工程54では、砥粒20、固体潤滑剤22、有機質および/または無機質の中空体24、大気孔26を構成するための2mmφ程度の発泡スチロール樹脂粒が、所定の割合となるように秤量され、且つ常温硬化型液状樹脂たとえばビスフェノールA系エポキシ樹脂として知られる2液性エポキシ樹脂から成るエポキシ樹脂結合剤18と共に混合される。この混合液は、流動可能な粘性を備えた流動性砥石原料68である。支持体準備工程56では、図5に示されるように、成形型62の円形の成形面内に、支持体として機能するコア14が配置され、円筒状の成形キャビティがそのコア14の外周面14aと成形型62の内周面62aとの間に形成される。この成形型62の内周面62aには、好適には、硬化後に成形型内から容易に取り出すための離型処理が施される。例えば、成形型62の内周面62aをポリプロピレン等の離型性を有する材料で構成すること、成形型62の内周面62aにシリコーン樹脂或いはフッ素樹脂等のコーティングを施すこと、或いはポリプロピレン樹脂等のフィルムを設けること等で行うことができる。
鋳込(成形)工程58では、図6に示されるように、その円筒状の成形キャビティ内に上記混合液である流動性砥石原料68が流し込まれて、その成形キャビティ内がその混合液により充填される。そして、熟成・硬化工程60では、上記円筒状の成形キャビティ内に鋳込まれた混合液に対して200℃程度の温度で6〜8時間保持の温度処理が施されることにより、エポキシ樹脂から成るエポキシ樹脂結合剤18が熟成され且つ硬化されると同時に、発泡スチロール樹脂粒が熱収縮させられて大気孔26がそのエポキシ樹脂結合剤18中に形成される。これにより、円筒状のレジノイド砥石部16が成形されるとともに、コア14の外周面14aに固着され、仕上げ工程64、検査工程66を経て、前記の外径355(mm)×厚さ25(mm)×内径127(mm)のレジノイド砥石10が得られる。上記熟成・硬化工程60は、円筒状のレジノイド砥石部16をコア14の外周面14aに固着してその裏面から支持体として機能するコア14により支持させるので、支持体固着工程としても機能している。
本実施例によれば、レジノイド砥石部作成工程52において砥粒20および固体潤滑剤22をエポキシ樹脂結合剤18で結合することにより作成されたレジノイド砥石部16が、そのレジノイド砥石部16よりも剛性の高いコア(支持体)14に固着されることにより支持されて構成されていることから、エポキシ樹脂結合剤18中の固体潤滑剤22の作用により、研削切粉の排出が容易となるとともに、その潤滑性が高められることによって研削抵抗が低減されて切れ味が向上し、また、砥石磨耗が少なくなるため砥石寿命が長くなる。また、エポキシ樹脂結合剤18中の固体潤滑剤22によりレジノイド砥石部16自体に潤滑性が付与されているので、研削時に切粉の排出や研削焼けを防止するために使用していた研削油が不要となり、水道水のみで研削が可能となる。さらに、レジノイド砥石部16はエポキシ樹脂結合剤18よりも弾性変形し難いコア(支持体)14で支持されていることから、その研削面の過度の変形がその支持体によって抑制されるので、研削面全体の外径寸法や形状精度が保たれ、延いては被研削面を高い寸法精度および形状精度で加工することができる。これにより、汎用研削盤を用いて高精度の鏡面研削仕上げが可能となる。
また、本実施例によれば、レジノイド砥石部作成工程52は、砥粒20および固体潤滑剤22の他に、有機質或いは無機質から成る中空の中空体24を砥粒20と共にエポキシ樹脂結合剤18で結合するものであることから、その中空体24が研削面に露出させられ且つ外周壁の一部を削り取られることにより研削面にチップポケットを形成するので、破砕され或いは脱落させられた砥粒20や被削材の研削屑等がそのチップポケット内に収容されることによって目詰りが好適に抑制される。また、上記のように中空体24が含まれることにより、砥粒率を低下させ得るので、超砥粒を用いてもドレッシングが容易である利点もある。さらに、有機質の中空体24が用いられる場合には、その有機質の中空体24は樹脂結合剤よりも容易に弾性変形させられ、研削面に押圧力が作用すると弾性的に押し縮められる( すなわち弾性変形させられてエアー・クッションとして機能する) ことから、その研削面が比較的容易に変形させられることになるので、その研削面上に他の砥粒よりも相対的に突き出している砥粒が存在すると、研削中にその突き出した砥粒が被削材から受ける押圧力は他の砥石に比較して大きくなって後退量が大きくなり、研削面からの砥粒の突き出し高さが揃った状態で研削加工が行われる。
また、本実施例によれば、レジノイド砥石部作成工程52は、エポキシ樹脂結合剤18内に界面活性剤を混入させるものであることから、砥石磨耗が大幅に低減し、消費電力も一層低くなり、水道水でも鏡面研磨が加工となる。
また、本実施例によれば、砥粒20は、ダイヤモンド砥粒或いはCBN砥粒から成る超砥粒を少なくとも含むものであるので、その耐久性の高い砥粒により能率の良い鏡面研磨が可能となる。
また、本実施例によれば、レジノイド砥石部作成工程52は、砥粒20および固体潤滑剤22を液状樹脂に混入した流動性砥石原料68をコア(支持体)14によって一面が画定される成形空間内に流し込み、且つその流動性砥石原料68を硬化させることにより、所定の形状のレジノイド砥石部16を作成するものであることから、製造工程が簡単となり、固体潤滑剤22を含むレジノイド砥石10を容易に製造できる。
また、本実施例によれば、固体潤滑剤22は、砥粒20よりも小径のたとえば1μm以下の粒子であり、たとえば、六方晶窒化硼素、二硫化モリブデン、黒鉛、グラファイトのうちの少なくとも1種から選択されたものであることから、レジノイド砥石部内において均一に分散され、その固体潤滑剤の潤滑作用が好適に得られる。
[実験例1]
以下の材料および方法により作成した本発明に対応するレジノイド砥石S1と、以下の材料および方法により作成した比較例レジノイド砥石H1とを用いて、以下に示す研削試験条件1で研削試験を行った結果を表1に示す。
(レジノイド砥石S1)
・ダイヤモンド砥粒(GE社製RJK-1 、8 〜16μmφ) 25.0(体積部)
・エポキシ主剤( 東都化成社製) 37.0(体積部)
・エポキシ硬化剤((株) 斎藤社製) 16.0(体積部)
・無機バルーン( ポッターズバロティーニ社製:SL75) 12.0(体積部)
・発泡スチロール( 岐阜スチレン工業製) 7.0(体積部)
・固体潤滑剤(昭和電工 (株) 製:LBN ) 3.0(体積部)
上記の配合に従って調合した原料を外径345mm ×厚さ25mm×内径127mm 程度の円板状のスチール製コアの外側に鋳込み成形し、常温硬化した生砥石を200 ℃でさらに6 時間熟成且つ硬化させ、外径355mm ×厚さ25mm×内径127mm のレジノイド砥石S1を作成した。
( 比較例レジノイド砥石H1)
・ダイヤモンド砥粒(GE社製RJK-1 、8 〜16μmφ) 25.0(体積部)
・エポキシ主剤( 東都化成社製) 37.0(体積部)
・エポキシ硬化剤((株) 斎藤社製) 16.0(体積部)
・無機バルーン( ポッターズバロティーニ社製:SL75 ) 15.0(体積部)
・発泡スチロール( 岐阜スチレン工業製) 7.0(体積部)
上記の配合に従って調合した原料を外径345mm ×厚さ25mm×内径127mm 程度の円板状のスチール製コアの外側に鋳込み成形し、常温硬化した生砥石を200 ℃でさらに6 時間熟成且つ硬化させ、外径355mm ×厚さ25mm×内径127mm の比較例レジノイド砥石H1を作成した。すなわち、固体潤滑剤を含まない点のみがレジノイド砥石S1と相違し他は同じ構造の比較例レジノイド砥石H1を作成した。
(研削試験条件1)
・砥石寸法:外径355mm φ×厚さ25mm×内径127mm φ
・使用機械:豊田工機 (株) 製円筒研削盤 GOP32
・研削方式:湿式プランジ研削
・砥石周速:50m/sec
・被削材: SUJ-2(HRC60)
・被削材寸法:外径39.16mm φ×厚み8mm 、前加工面粗さ2.5 μRz
・切込寸法: 0.1mmφ
・送り速度: 21.6mm/s
・スパークアウト:4.7sec、研削油:ソユーションタイプATF( 100倍液)
(表1)
砥石磨耗/1カット 面粗さRzJIS 消費電力値KW 加工面状態
実施例S1 1.0 μ 0.18 0.75 スクラッチなし、
バリなし
比較例H1 10.0 μ 0.25 1.00 スクラッチ なし、
バリなし
表1から明らかなように、本発明の実施例品であるレジノイド砥石S1は、比較例レジノイド砥石H1と比較して、1カット当たりの砥石磨耗が約10分の1であって、面粗さが良く、消費電力値は比較例レジノイド砥石H1よりも低い値を示した。したがって、レジノイド砥石S1は、比較例レジノイド砥石H1と比較して、砥石磨耗が少なく、被削材の面粗度がより良好な性能を示した。
[実験例2]
上記実験例1で作成した本発明に対応するレジノイド砥石S1と比較例レジノイド砥石H1とを用いて、以下に示す研削試験条件2で研削試験を行った結果を表2に示す。研削条件2は、上記研削条件1に比較して、研削油として水道水が用いられている点でのみ相違する。
(研削試験条件2)
・砥石寸法:外径355mm φ×厚さ25mm×内径127mm φ
・使用機械:豊田工機 (株) 製円筒研削盤 GOP32
・研削方式:湿式プランジ研削
・砥石周速:50m/sec
・被削材: SUJ-2(HRC60)
・被削材寸法:外径39.16mm φ×厚み8mm 、前加工面粗さ2.5 μRz
・切込寸法: 0.1mmφ
・送り速度: 21.6mm/s
・スパークアウト:4.7sec、研削油:水道水
(表2)
砥石磨耗/1カット 面粗さRzJIS 消費電力値KW 加工面状態
実施例S1 4.0 μ 0.28 1.50 スクラッチ、 焼け、 バリ なし
比較例H1 20.0 μ 0.35 4.10 スクラッチ、焼けあ
り、バリなし
表2から明らかなように、本発明の実施例品であるレジノイド砥石S1は、比較例レジノイド砥石H1と比較して、1カット当たりの砥石磨耗が約5分の1であって、面粗さが良く、消費電力値は比較例レジノイド砥石H1よりも低い値を示した。また、比較例レジノイド砥石H1では、研削焼けやスクラッチ傷が多少発生したが、本発明の実施例品であるレジノイド砥石S1では研削焼け、スクラッチ傷、バリの発生が見られなかった。したがって、レジノイド砥石S1は、比較例レジノイド砥石H1と比較して、研削油が水道水であっても、砥石磨耗が少なく、被削材の面粗度がより良好な性能を示した。
[実験例3]
以下の材料および方法により作成した本発明に対応するレジノイド砥石S2と、実験例1で作成した本発明に対応するレジノイド砥石S1および比較例レジノイド砥石H1とを用いて、前記研削試験条件1で研削試験を行った結果を表3に示す。このレジノイド砥石S2は前記レジノイド砥石S1に対して界面活性剤がさらに加えたられている点で相違する。
(レジノイド砥石S2)
・ダイヤモンド砥粒(GE社製RJK-1 、8 〜16μmφ) 25.0(体積部)
・エポキシ主剤( 東都化成社製) 35.6(体積部)
・エポキシ硬化剤((株) 斎藤社製) 15.4(体積部)
・無機バルーン( ポッターズバロティーニ社製:SL75) 12.0(体積部)
・発泡スチロール( 岐阜スチレン工業製) 7.0(体積部)
・固体潤滑剤(昭和電工 (株) 製:LBN ) 3.0(体積部)
・界面活性剤(東邦化学工業 (株) 製:TL26) 2.0(体積部)
上記の配合に従って調合した原料を外径345mm ×厚さ25mm×内径127mm 程度の円板状のスチール製コアの外側に鋳込み成形し、常温硬化した生砥石を200 ℃でさらに6 時間熟成且つ硬化させ、外径355mm ×厚さ25mm×内径127mm のレジノイド砥石S1を作成した。本実験例で用いた界面活性剤は、ノニオンタイプ(非イオン性)である濃度70%程度のポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルが用いられた。
(表3)
砥石磨耗/1カット 面粗さRzJIS 消費電力値KW 加工面状態
実施例S2 0.5 μ 0.15 0.55 スクラッチ なし、
バリなし
実施例S1 1.0 μ 0.18 0.75 スクラッチ なし、 バリなし
比較例H1 10.0 μ 0.25 1.00 スクラッチ なし、
バリなし
表3から明らかなように、本発明の実施例品であるレジノイド砥石S2は、1カット当たりの砥石磨耗が少なく、特に比較例レジノイド砥石H1に対して20分の1、レジノイド砥石S1に対して2分の1であって、面粗さもレジノイド砥石S1および比較例レジノイド砥石H1と比較して良く、消費電力値もレジノイド砥石S1および比較例レジノイド砥石H1に対して低い値を示した。したがって、レジノイド砥石S2は、レジノイド砥石S1および比較例レジノイド砥石H1と比較して、砥石磨耗が少なく、被削材の面粗度がより良好な性能を示した。
[実験例2]
上記実験例3で用いた本発明に対応するレジノイド砥石S1およびレジノイド砥石S2と比較例レジノイド砥石H1とを用いて、前記研削試験条件2で研削試験を行った結果を表4に示す。前述のように、この研削試験条件2は、前記研削条件1に比較して、研削油として水道水が用いられている点でのみ相違する。
(表4)
砥石磨耗/1カット 面粗さRzJIS 消費電力値KW 加工面状態
実施例S2 2.0 μ 0.18 1.30 スクラッチ、焼け、
バリ なし
実施例S1 4.0 μ 0.28 1.50 スクラッチ、焼け、
バリ なし
比較例H1 20.0 μ 0.35 4.10 スクラッチ、焼けあ
り、バリなし
表4から明らかなように、本発明の実施例品であるレジノイド砥石S2は、比較例レジノイド砥石H1と比較して、1カット当たりの砥石磨耗が約10分の1であり、レジノイド砥石S1と比較しても2分の1である。面粗さはレジノイド砥石S1および比較例レジノイド砥石H1と比較して良く、消費電力値もレジノイド砥石S1および比較例レジノイド砥石H1よりも低い値を示した。また、比較例レジノイド砥石H1では研削焼けやスクラッチ傷が多少発生したが、本発明の実施例品であるレジノイド砥石S2およびS1では研削焼け、スクラッチ傷、バリの発生が見られなかった。したがって、レジノイド砥石S2およびS1は、比較例レジノイド砥石H1と比較して、研削油が水道水であっても、砥石磨耗が少なく、被削材の面粗度がより良好な性能を示した。
以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施でき、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
本発明の一実施例の砥粒を備えたレジノイド砥石の全体を示す正面図である。 図1のレジノイド砥石のレジノイド砥石部の構造を示すために拡大して示す模式図である。 図1のレジノイド砥石の使用状態を模式的に示す図である。 図1のレジノイド砥石の製造方法の要部を説明する工程図である。 図4の支持体準備工程において、砥石原料の流し込みに先立って成形金型内に支持体として機能するコア部を配置した状態を説明する図である。 図4の鋳込み工程における砥石原料の流し込みを説明する図である。
符号の説明
10:固体潤滑剤を含むレジノイド砥石
14:コア部
16:レジノイド砥石部
18:エポキシ樹脂結合剤(樹脂結合剤)
20:砥粒
22:固体潤滑剤
24:中空体
52:レジノイド砥石部作成工程
60:熟成・硬化工程(支持体固着工程)

Claims (6)

  1. 固体潤滑剤を含む鏡面研磨用レジノイド砥石の製造方法であって、
    砥粒と固定潤滑剤とを樹脂結合剤で結合することにより所定の形状のレジノイド砥石部を作成するレジノイド砥石部作成工程と、
    該所定の形状のレジノイド砥石部を、該レジノイド砥石よりも剛性の高い支持体に固着して該支持体により支持させる支持体固着工程と
    を、含むことを特徴とする固体潤滑剤を含む鏡面研磨用レジノイド砥石の製造方法。
  2. 前記レジノイド砥石部作成工程は、前記砥粒および固定潤滑剤と共に、有機質或いは無機質から成る中空の中空体を前記樹脂結合剤で結合するものである請求項1の固体潤滑剤を含む鏡面研磨用レジノイド砥石の製造方法。
  3. 前記レジノイド砥石部作成工程は、前記樹脂結合剤内に界面活性剤を混入させるものである請求項1または2の固体潤滑剤を含む鏡面研磨用レジノイド砥石の製造方法。
  4. 前記砥粒は、ダイヤモンド砥粒或いはCBN砥粒から成る超砥粒を少なくとも含むものである請求項1乃至3のいずれかの固体潤滑剤を含む鏡面研磨用レジノイド砥石の製造方法。
  5. 前記レジノイド砥石部作成工程は、前記砥粒および固体潤滑剤を液状樹脂に混入した流動性砥石原料を前記支持体によって一面が画定される成形空間内に流し込み、且つ該流動性砥石原料を硬化させることにより、前記所定の形状のレジノイド砥石部を作成するものである請求項1乃至4のいずれかの固体潤滑剤を含む鏡面研磨用レジノイド砥石の製造方法。
  6. 前記固体潤滑剤は、前記砥粒よりも小径の粒子であり、たとえば、六方晶窒化硼素、二硫化モリブデン、黒鉛、グラファイトのうちの少なくとも1種から選択されたものである請求項1乃至5のいずれかの固体潤滑剤を含む鏡面研磨用レジノイド砥石の製造方法。
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