JP2006320920A - 穴付き波板の製造システム - Google Patents

穴付き波板の製造システム Download PDF

Info

Publication number
JP2006320920A
JP2006320920A JP2005144468A JP2005144468A JP2006320920A JP 2006320920 A JP2006320920 A JP 2006320920A JP 2005144468 A JP2005144468 A JP 2005144468A JP 2005144468 A JP2005144468 A JP 2005144468A JP 2006320920 A JP2006320920 A JP 2006320920A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole position
holes
hole
corrugated plate
corrugated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005144468A
Other languages
English (en)
Inventor
Shintaro Tabata
紳太郎 田端
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2005144468A priority Critical patent/JP2006320920A/ja
Publication of JP2006320920A publication Critical patent/JP2006320920A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Controlling Rewinding, Feeding, Winding, Or Abnormalities Of Webs (AREA)

Abstract

【課題】触媒コンバータのメタル担体に用いられる穴付き波板の製造システムにおいて、成形時に発生する波板座屈や材料詰まりなどの不具合をなくして、生産性を向上させる。
【解決手段】穴位置検出部41で穴付き波板1の波頂部と穴位置とを検出し、また穴位置判断部42において前記検出された波頂部と穴位置とが穴付き波板1の同一稜線上で略一致していると判断したときは材料供給量ずらし信号を出力して波材料の送り量を制御することにより、穴付き波板1の波頂部の近傍までずれた穴位置を平坦部4の位置に戻すようにした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、排気ガスを浄化する触媒コンバータなどに用いられるメタル担体の製造技術に関する。
内燃機関等の排気系には、排ガスを浄化するための触媒コンバータが装着されている。この様な触媒コンバータに用いる触媒担体として、Fe−Cr−Al系フェライトステンレス箔材等の金属製薄板からなるメタル担体が広く用いられている。
この種のメタル担体は、金属製薄板からなる波板と平板とを交互に多重に巻き回して断面略円形状としたコアと、このコアを装着する金属製の外筒とで構成され、上記波板と平板との間に形成された複数のセル通路内に排気ガスを通過させることによって、排気ガス中に含まれる有害成分をコア表面に形成された触媒層の触媒反応により除去するようにしたものである。
従来、メタル担体の排気浄化性能を向上させることを目的として、波板の表面に複数のスリット穴を形成し、排気ガスがメタル担体内を通過する際に乱流を発生させて、排気ガスと触媒層とがより多く接触するようにしたものが知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
また、波板製造装置としては、コルゲート加工機により波板状に形成されたフィン材を、ピッチ詰め機、中間詰め機、およびピッチ出し機という順番で連続的に加工することによりフィンのピッチを調整するようにしたものが知られている(特許文献3参照)。
特開2002−143693号公報 特開2004−188328号公報 特開平11−147149号公報
上記特開平11−147149号公報に開示された製造方法は、ピッチ詰めロールとフィン頂部とをかみ合わせてピッチ詰めするため、フィン頂部同士が接するまでピッチを詰めることはできず、このためステンレス材などの反発力の大きな材料では、成形後に山が戻ってしまい、フィンを所望の波形状に成形することは困難であった。
これに対して本願出願人は、成形ロールとピッチ詰めロールとの間において、成形ロールのフィン排出力を利用してフィンの頂部同士を圧接することでピッチ詰めを行うようにしたコルゲートフィン製造装置を提案している(特願2004−042598号)。
ところで、スリット穴を形成した波板1(穴付き波板)では、図9に示すように、波板1の山部2および谷部3(波頂部)間にある平坦部4にスリット穴5が位置するようにする必要がある。これは、スリット穴5が平坦部4以外にあると、波板1の稜線6と直交する方向に加わる力に対して弱くなり、ピッチ詰め成形時に変形して波板座屈や材料詰まりなどの不具合を発生しやすくなるからである。
上記コルゲートフィン製造装置に供給される波板材には、その上流側に配置された穴開け装置により一定間隔でスリット穴が開けられている。このスリット穴の穴開け位置は、成形時に波頂部間にスリット穴が位置するように設定されている。しかし、波形成形においては、材料にバックテンションをかけることで材料の供給量を制御しているため、材料表面粗度のばらつきや板厚によりテンション量の変更が生じ、材料展開長にばらつきが生じる。このため、波頂部間にスリット穴5が位置するように設定しても、一定間隔で穴を開けた波板材を供給し続けると、徐々にスリット穴の位置がずれて、図10に示すように、波頂部(ここでは山部2)にスリット穴5が来てしまい、上述した変形による不具合が発生するという問題点があった。このように、穴付き波板の成形時には材料の変形が発生しやすく、生産性を向上させることは困難なものとなっていた。
この発明の目的は、成形時に発生する波板座屈や材料詰まりなどの不具合をなくして、生産性を向上させることができる穴付き波板の製造システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、帯状の波板材を成形方向に搬送しながら所定箇所に穴を開ける穴開け装置と、穴開けされた前記波板材を波形状に成形して穴付き波板とする波形成形装置とを備えた穴付き波板の製造システムにおいて、前記穴付き波板の波頂部と穴位置とを検出する穴位置検出部と、前記穴位置検出部で検出された波頂部と穴位置とが前記穴付き波板の同一稜線上で略一致すると判断したときは材料供給量ずらし信号を出力する穴位置判断部と、前記穴位置判断部から出力された材料供給量ずらし信号に応じて前記穴開け装置における前記波材料の送り量を制御する材料供給量指示部とを備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1における前記穴位置検出部が、前記穴付き波板の波頂部を光信号により検出し、波頂部信号として出力する光電変位センサーと、前記穴付き波板に開けられた穴位置を光信号により検出し、穴位置信号として出力する光電スイッチとを備えることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記穴位置検出部を前記波形成形装置のピッチ詰めロール部と形状出しロール部との間に配置したことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2または3において、前記光電変位センサーと前記光電スイッチを、前記穴付き波板の稜線方向に一列に配置したことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項2ないし4のいずれか一項において、前記光電変位センサーは、前記穴付き波板の表面形状の変位と対応する信号波形を時系列に入力するとともに、当該信号波形上に設定した上限域以上および下限域以下となる区間を波頂部として検出し、波頂部信号として出力することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項2ないし5のいずれか一項において、前記光電スイッチは、前記穴付き波板の表面にビーム光を照射する投光部と、前記ビーム光を受光する受光部とを備え、前記投光部から照射されたビーム光を前記受光部で受光した区間を穴位置として検出し、穴位置信号として出力することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれか一項において、前記穴位置判断部は、前記光電変位センサーから出力された波頂部信号と前記光電スイッチから出力された穴位置信号とを論理演算した結果に基づいて前記穴付き波板の波頂部と穴位置とが同一稜線上で略一致するかどうかを判断することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、穴付き波板の同一稜線上において波頂部と穴位置とが略一致するときは、穴付き波板の平坦部に穴位置が来るように波板材の送り量を制御するようにしたので、穴位置が波頂部の近傍までずれた場合でも、穴位置をすぐに平坦部の位置に戻すことができる。このため、穴が波頂部に来ることによりピッチ詰め成形時に変形して波板座屈や材料詰まりなどの不具合を発生することがなく、生産性を向上させることができる。また、変形による波板座屈や材料詰まりなどの不具合を発生することがないため、波板ガイドに用いられる跳ね出し板の枚数を少なくすることができ、波形成形装置の構造を簡素化することができる。
請求項2の発明によれば、穴付き波板に触れることなしに波頂部や穴位置を検出することができ、接触による穴付き波板のずれや、相互に傷が付くなど不具合を回避することができる。また、検出に光信号を用いているため、応答時間を短くすることができ、ラインの搬送速度が高速になった場合でも十分に対応することができる。さらには、光信号を用いることにより、高精度な検出が可能となる。
請求項3の発明によれば、穴付き波板の形状が安定した区間で波頂部と穴位置を検出することができるので、搬送方向に対して穴付き波板の稜線が直交するように矯正するためのガイド機構が不要となる。
請求項4の発明によれば、穴位置検出部の光電変位センサーと光電スイッチを穴付き波板の稜線方向に一列に配置しているため、穴付き波板の同一稜線における波頂部と穴位置を同時に検出することができ、より精度の高い検出を行うことができる。
請求項5の発明によれば、入力した信号波形上に設定した上限域以上および下限域以下となる区間を波頂部として検出するようにしたので、これらのしきい値を適宜に設定することによって、穴位置の検出時期を任意に制御することができる。
請求項6の発明によれば、光電スイッチは、穴付き波板の表面にビーム光を照射する投光部と、このビーム光を受光する受光部とで構成されるため、検出距離を長くとることができる。また、検出対象の表面形状や色、材質などに影響されることがないため、穴付き波板の仕様や種類に係わらず穴位置の検出を行うことができる。
請求項7の発明によれば、穴位置判断部は、光電変位センサーから出力された波頂部信号と光電スイッチから出力された穴位置信号との論理演算した結果に基づいて穴付き波板の波頂部と穴位置とが同一稜線上で略一致したと判断するようにしたので、必要最小限の検出データによって、高速且つ精度の高い判断を行うことができる。
以下、本発明に係わる穴付き波板の製造システムの実施例を添付の図面を参照しながら説明する。
なお、本実施例に示す図面では、本システムを構成する主要部分のみを示し、その他の部分、例えば駆動機構などについては図示を省略している。
また以下の説明においては、波形状に成形前の素材を波板材といい、成形後(成形途中を含む)を穴付き波板という、ただし、波板材と穴付き波板は同一符号とする。さらに、スリット穴を単に穴と略称する。
図1は、本実施例に係わる穴付き波板製造システム10の全体構成図である。この製造システム10は、帯状の波板材を成形方向に搬送しながら穴を開ける穴開け装置20(第一工程)と、穴開けされた波板材を波形状に成形して穴付き波板とする波形成形装置30(第二工程)とを備えている。
また本システムは、穴開け位置制御装置40として、穴付き波板1の波頂部と穴位置とを検出する穴位置検出部41と、穴位置のずれを判断する穴位置判断部42と、材料の送り量を制御する材料供給量指示部43とを備えている。
次に、穴開け装置20と波形成形装置30について説明する。
図2は、穴開け装置20の構成図である。穴開け装置20は、波板材1の搬送方向と反対側にバックテンションをかけるテンション部21と、波板材1に穴を開ける穴開けプレス部22と、波板材1を成形方向(矢印方向)に搬送する供給ロール部23とから構成されている。この穴開け装置20には、ロール状に巻き取られた帯状の波板材1がテンション部21の上流から連続して供給され、テンション部21で一定のバックテンションが掛けられながら、供給ロール部23により成形方向に搬送されている。そして、穴開けプレス部22で所定箇所に格子状に穴5が開けられ、さらに供給ロール部23を経て波形成形装置30に送られている。
供給ロール部23を駆動している図示しないモータは、材料供給量指示部43から出力される信号により送り量が制御されており、材料供給量指示部43から材料供給量ずらし信号が出力されたときは、ロールの回転速度を速くする(または遅くする)ことで波板材1の送り量を制御している。
なお、穴開け装置20から送り出された波板材1は、図1に示すように、フリーダンプしてから波形成形装置30へ供給される。
図3は、波形成形装置30の構成図である。波形成形装置30は、成形ロール部31、ピッチ詰めロール部32、形状出しロール部33、及びテンション部34により構成されている。
成形ロール部31は、上下一対の成形ロール31a,31bからなり、これら成形ロール31a,31bの表面には、図4(a)の部分拡大図に示すように、それぞれ複数の成形歯131a,131bが形成されている。この成形歯131a,131bを所定間隔で嵌合させ、矢印方向に回転駆動しながらロール間に波板材1を供給することにより、波板材1は図4(a)に示すような波形状(以下、第1波形状という)に成形される。この成形歯131a,131bは、成形時に波板材1が破断しないように、最終的な目標波形状の波高さ、山ピッチの波形状(以下、目標波形状という)と比べて波高さが低く、また山ピッチが広くなるように設定される。
ピッチ詰めロール部32は、上下一対のピッチ詰めロール32a,32bからなり、これらピッチ詰めロール32a,32bの表面には、図4(b)の部分拡大図に示すように、それぞれ成形歯132a,132bが形成されている。上流の成形ロール部31から排出された穴付き波板1は、図4(b)に示すように、ピッチ詰めロール部32の入口側で一時的に堰き止められることで波頂部同士が圧接された波形状となる(以下、第2波形状という)。この第2波形状において、波頂部は略半円形となっている。この状態でピッチ詰めロール32a,32bを矢印方向に回転駆動すると、成形歯132a,132bの山部分が圧接された波頂部間に入り込み、谷部分が波頂部を全面で押さえながら波頂部同士を分離する。これにより、出口側では波頂部同士が分離して、第2波形状よりも山ピッチの広い波形状となる(以下、第3波形状という)。
ここで、波頂部を部分的に押さえながら移動させると、穴付き波板の変形を引き起こすおそれがある。しかしながら本実施例では、図4(b)に示すように、波頂部を全面で押さえながら波頂部同士を分離しているため、穴付き波板の変形を防止することができる。
形状出しロール部33は、上下一対の形状出しロール33a,33bからなり、これら形状出しロール33a,33bの表面には、図4(c)の部分拡大図に示すように、それぞれ歯133a,133bが形成されている。この歯133a,133bの山部分は第3波形状に成形された穴付き波板1の波頂部間に入り、ピッチ詰めロールとの間の波板1を引っ張って波頂部間を広げている。ここでは、穴付き波板1の弾性域を利用して、山ピッチを目標値よりも広げている。形状出しロール部33から排出された穴付き波板1は、広げられた山ピッチが弾性力により縮まって、最終的な目標波形状に成形される。
テンション部34は、穴開け装置20から供給された穴付き波板材1に対して、搬送方向と反対側にバックテンションをかけている。
また、成形ロール部31とピッチ詰めロール部32の間には、穴付き波板の厚み方向および幅方向への斜行を抑制するとともに、各部のロールに形成された成形歯から穴付き波板1を分離するための波板ガイド50が設置されている。
この波板ガイド50には、穴付き波板1の上下方向(厚さ方向)への斜行を抑制するための上下ガイド部材と、穴付き波板1の横方向(幅方向)への斜行を抑制するための左右ガイド部材と、各ロールの成形歯から穴付き波板1を分離するための跳ね出し板とがそれぞれ設けられている(図示せず)。
次に、穴開け位置制御装置40について説明する。
図5(a)、(b)は、穴開け位置制御装置40に用いられる穴位置検出部41の配置を示す概念図である。穴位置検出部41は、図5(a)に示すように、穴付き波板1の波頂部をビーム光により検出する光電変位センサー141と、同じくビーム光により穴位置を検出する光電スイッチ142とから構成されている。
光電変位センサー141は、穴付き波板1の表面にビーム光を照射し、その反射光を受光することで測定対象までの距離を検出している。このように、照射したビーム光の反射光を受光し、その光強度に応じた電気信号に変換することにより、連続して搬送される穴付き波板1の表面形状の変位(波高さ)と対応する信号波形を時系列に取り出すことができる。そして、この信号波形の波高さ方向にしきい値1(上限値)およびしきい値2(下限値)を設定するとともに、しきい値1以上の区間、またはしきい値2以下の区間を波頂部として検出し、この区間にONする信号(Highレベル)を波頂部信号として出力している。なお、ビーム光は一定間隔で照射するものでもよいし、連続して照射するものであってもよい。
光電スイッチ142は、穴付き波板1の表面にビーム光を照射する投光部142aと、このビーム光を受光する受光部142bとを備えている。この投光部142aと受光部142bとは、穴付き波板1を挟んで互いに対向する位置で且つ穴付き波板1の穴位置と平面的に一致するように配置されている。受光部142bは投光部142aから照射されたビーム光を受光したときに信号出力をON、受光しないときは信号出力をOFFするように設定され、投光部142aから照射されたビーム光を受光部142bで受光した区間を穴位置として検出し、この区間にONする信号を穴位置信号として出力している。
また、光電変位センサー141と光電スイッチ142は、穴付き波板の稜線方向に一列に配置されている。これにより、光電変位センサー141と光電スイッチ142は、穴付き波板の同一稜線における波頂部と穴位置を検出することになる。この光電変位センサー141と光電スイッチ142は、穴付き波板の同一稜線において、図5(b)に示すように配置されている。すなわち、光電変位センサー141は穴付き波板1の表面形状の変位を検出するため、ビーム光が穴5に照射されないように、隣接する穴列間の真上に位置するように設置されている。一方、光電スイッチ142は穴付き波板1の穴位置を検出するため、ビーム光が穴5に照射されるように、所定の穴列の真上に位置するように設置されている。なお図5(b)では波形状の表現を省略して、格子状に開けられた穴列の配置を模式的に示している。
また、穴位置検出部41は、図1に示すように、ピッチ詰めロール部32と形状出しロール部33との間に配置されている。
次に、光電変位センサー141と光電スイッチ142の機能についてさらに詳細に説明する。
図6および図7は、光電変位センサー141による波頂部の検出と、光電スイッチ142による穴位置の検出を説明するための模式図である。この図6、7では、光電変位センサー141と光電スイッチ142の機能を分かり易くするため、穴付き波板の搬送方向に並べて配置した図としている(実際の配置は図5参照)。また、光電スイッチ142のビーム光は実際には1本であるが、ここでは、穴付き波板の搬送に伴って、穴に対しビーム光が相対的に移動する様子を説明するために2本示している。そして、図6は穴位置が正常な場合の平坦部および頂部での検出を示しており、実線で示す光電変位センサー141と光電スイッチ142は平坦部を、一点鎖線で示す光電変位センサー141と光電スイッチ142は波頂部を検出している様子をそれぞれ示している。
まず、穴付き波板1の平坦部4に穴が開けられている場合は、図6に示すように、穴付き波板1の平坦部4の波高さが光電変位センサー141により検出されると同時に、穴付き波板1の平坦部4における穴位置が光電スイッチ142により検出される。この場合は、穴付き波板1の平坦部4と穴位置とが略一致していることになる。また、穴付き波板1の波頂部(ここでは山部)の波高さが光電変位センサー141により検出されると同時に、穴付き波板1の波頂部が光電スイッチ142により検出される。この場合は、穴付き波板1の波頂部と穴位置とが一致していないことになる。このように、穴付き波板1の平坦部4と穴位置とが略一致している場合や、波頂部と穴位置とが一致していない場合は、穴は正常な位置に開けられていることになる。
一方、平坦部4に開けられる穴の位置がずれて、穴付き波板1の波頂部に穴が開けられている場合は、図7に示すように、穴付き波板1の波頂部の波高さが光電変位センサー141により検出されると同時に、穴付き波板1の波頂部における穴5が光電スイッチ142により検出される。この場合は、穴付き波板1の波頂部と穴位置とが略一致しているため、穴は正常な位置に開けられていないことになる。
次に、穴位置判断部42および材料供給量指示部43ついて説明する。
穴位置判断部42は、光電変位センサー141から出力された波頂部信号と光電スイッチ142から検出された穴位置信号との論理積を演算処理し、この結果が“1”となる場合は、穴付き波板1の波頂部と穴位置とが略一致したと判断し、材料供給量指示部43に対して材料供給量ずらし信号を出力する。このように、穴付き波板1の波頂部と穴位置とが略一致する場合は穴付き波板1の穴位置がずれているので、穴付き波板1の平坦部4に穴位置が来るように材料の送り量を制御する。一方、演算処理の結果が“0”となる場合は、穴付き波板1の平坦部4と穴位置とが略一致している、または波頂部と穴位置とが一致していないと判断する。この場合は、穴付き波板1の穴位置がずれていないので、材料供給量指示部43に対する制御を行わない。
材料供給量指示部43は、穴位置判断部42からの材料供給量ずらし信号を受信すると、供給ロール部23(図2)を駆動しているモータの回転数を速く(または遅く)することによって波板材1の送り量を制御している。
上記穴位置判断部42と材料供給量指示部43は、CPU,ROM,RAMなどを含むマイクロコンピュータで構成されている。
次に、本実施例における穴付き波板1の穴位置制御について説明する。
図8は、穴位置検出部41と穴位置判断部42に入力される信号波形および演算処理の説明図である。
穴付き波板1が波形成形装置30内を搬送されると、穴位置検出部41の光電変位センサー141には、(1)に示すように、穴付き波板1の表面形状の変位と対応する信号波形(センサー波形)が時系列に入力される。光電変位センサー141は、(2)に示すように、このセンサー波形の中でしきい値1以上となる区間(山部)、およびしきい値2以下となる区間(谷部)を波頂部としてそれぞれ検出し、この区間にONする信号Aを波頂部信号として穴位置判断部42に出力している。また同時に、光電スイッチ142は、(3)に示すように、投光部142aから照射されたビーム光を受光部142bで受光した区間を穴位置として検出し、この区間にONする信号Bを穴位置信号として穴位置判断部42に出力している。
穴位置判断部42では、(4)に示すように、信号Aと信号Bとの論理積(AND)を演算処理し、この結果が“1”となる場合は、穴付き波板1の波頂部と穴位置とが略一致したと判断し、(5)に示すように、材料供給量指示部43に対して材料供給量ずらし信号を出力する。材料供給量指示部43では、穴位置判断部42から材料供給量ずらし信号を受信すると、供給ロール部23を駆動しているモータの回転数をあらかじめ設定された制御量だけ速く(または遅く)することによって波板材1の送り量を制御する。この材料供給量指示部43は、穴位置判断部42から材料供給量ずらし信号を受信する毎に、モータの回転数を前記制御量分だけ制御している。
以上説明したように、本実施例の穴付き波板1製造システムによれば、穴付き波板1に開けられた穴が波頂部の近傍に達したときには、穴付き波板1の平坦部4に穴位置が来るように供給ロール部23での波板材1の送り量が制御されるため、穴位置が波頂部の近傍までずれた場合でも、穴位置をすぐに平坦部4の位置に戻すことができる。したがって、穴が波頂部に来ることによりピッチ詰め成形時に変形して波板座屈や材料詰まりなどの不具合を発生することがなく、生産性を向上させることができる(請求項1の効果)。
また、上記のような変形による波板座屈や材料詰まりなどの不具合を発生することがないため、波板ガイドに用いられる跳ね出し板の枚数を少なくすることができ、波形成形装置30の構造を簡素化することができる(請求項1の効果)。
また、穴位置検出部41として、ビーム光により検出を行う光電変位センサー141と光電スイッチ142とを用いているため、穴付き波板1に触れることなしに波頂部や穴位置を検出することができ、接触による穴付き波板1のずれや、相互に傷が付くなど不具合を回避することができる。そして、検出にビーム光を用いているため、応答時間を短くすることができ、ラインの搬送速度が高速になった場合でも十分に対応することができる。さらには、ビーム光を用いることにより、高精度な検出が可能となる(請求項2の効果)。
また、穴位置検出部41はピッチ詰めロール部32と形状出しロール部33との間に配置されているため、穴付き波板1の形状が安定した区間で波頂部と穴位置を検出することができ、搬送方向に対して穴付き波板1の稜線が直交するように矯正するためのガイド機構が不要となる(請求項3の効果)。
また、穴位置検出部41の光電変位センサー141と光電スイッチ142を穴付き波板1の稜線方向に一列に配置しているため、穴付き波板1の同一稜線における波頂部と穴位置を同時に検出することができ、より精度の高い検出を行うことができる(請求項4の効果)。
また、光電変位センサー141では、信号波形の波高さ方向にしきい値1(上限値)およびしきい値2(下限値)を設定し、しきい値1以上の区間、またはしきい値2以下の区間を波頂部として検出するようにしているため、これらのしきい値を適宜に設定することにより穴位置の検出時期を任意に制御することができる(請求項5の効果)。例えば、しきい値1を小さくするとともに、しきい値2を大きくすることにより、穴位置の検出時期を早めることができるため、システムの高速化に対応させることができる。
また、光電スイッチ142は、穴付き波板1の表面にビーム光を照射する投光部142aと、このビーム光を受光する受光部142bとで構成された透過型の光電スイッチ142であるため、検出距離を長くとることができ、また検出対象の表面形状や色、材質などに影響されることがないため、穴付き波板1の仕様や種類に係わらず穴位置の検出を行うことができる(請求項6の効果)。
また、穴位置判断部42は、光電変位センサー141から出力された波頂部信号と光電スイッチ142から出力された穴位置信号との論理積を演算処理し、この結果が“1”となる場合は穴付き波板1の波頂部と穴位置とが略一致したと判断するようにしたので、必要最小限の検出データによって、高速且つ精度の高い判断を行うことができる(請求項7の効果)。
なお、上記実施例では、触媒コンバータなどに用いられるメタル担体の穴付き波板1を例として説明したが、本発明はこれらの用途に限定されるものではなく、穴付き波板1を用いた他の工業製品一般に適用することができる。
本実施例に係わる穴付き波板製造システムの全体構成図。 穴開け装置の構成図。 波形成形装置の構成図。 (a)〜(c)は成形ロール部、ピッチ詰めロール部、形状出しロール部の各部分拡大図。 (a)、(b)は穴開け位置制御装置に用いられる穴位置検出部41の配置を示す概念図。 光電変位センサーによる波頂部の検出と光電スイッチによる穴位置の検出を説明するための模式図。 光電変位センサーによる波頂部の検出と光電スイッチによる穴位置の検出を説明するための模式図。 穴位置検出部と穴位置判断部に入力される信号波形および演算処理の説明図。 スリット穴が平坦部にある穴付き波板の斜視図。 スリット穴が波頂部にある穴付き波板の斜視図。
符号の説明
1…波板材,穴付き波板
2…山部
3…谷部
4…平坦部
5…スリット穴(穴)
6…稜線
10…穴付き波板製造システム
20…穴開け装置
21,34…テンション部
22…プレス部
23…供給ロール部
30…波形成形装置
31…成形ロール部
32…ピッチ詰めロール部
33…形状出しロール部
40…位置制御装置
41…穴位置検出部
42…穴位置判断部
43…材料供給量指示部
50…波板ガイド
131a,131b,132a,132b,133a,133b…成形歯
141…光電変位センサー
142…光電スイッチ
142a…投光部
142b…受光部

Claims (7)

  1. 帯状の波板材を成形方向に搬送しながら所定箇所に穴(5)を開ける穴開け装置(20)と、穴開けされた前記波板材を波形状に成形して穴付き波板(1)とする波形成形装置(30)とを備えた穴付き波板の製造システムにおいて、
    前記穴付き波板(1)の波頂部と穴位置とを検出する穴位置検出部(41)と、
    前記穴位置検出部(41)で検出された波頂部と穴位置とが前記穴付き波板の同一稜線上で略一致したと判断したときは材料供給量ずらし信号を出力する穴位置判断部(42)と、
    前記穴位置判断部(42)から出力された材料供給量ずらし信号に応じて前記穴開け装置(20)における前記波材料の送り量を制御する材料供給量指示部(43)と、
    を備えることを特徴とする穴付き波板の製造システム。
  2. 前記穴位置検出部(41)は、
    前記穴付き波板(1)の波頂部を光信号により検出し、波頂部信号として出力する光電変位センサー(141)と、
    前記穴付き波板(1)に開けられた穴位置を光信号により検出し、穴位置信号として出力する光電スイッチ(142)と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の穴付き波板の製造システム。
  3. 前記穴位置検出部(41)を、前記波形成形装置(30)のピッチ詰めロール部(32)と形状出しロール部(33)との間に配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の穴付き波板の製造システム。
  4. 前記光電変位センサー(141)と前記光電スイッチ(142)を、前記穴付き波板(1)の稜線方向に一列に配置したことを特徴とする請求項2または3に記載の穴付き波板の製造システム。
  5. 前記光電変位センサー(141)は、前記穴付き波板(1)の表面形状の変位と対応する信号波形を時系列に入力するとともに、当該信号波形上に設定した上限域以上および下限域以下となる区間を波頂部として検出し、波頂部信号として出力することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一項に記載の穴付き波板の製造システム。
  6. 前記光電スイッチ(142)は、前記穴付き波板(1)の表面にビーム光を照射する投光部(142a)と、前記ビーム光を受光する受光部(142b)とを備え、前記投光部(142a)から照射されたビーム光を前記受光部(142b)で受光した区間を穴位置として検出し、穴位置信号として出力することを特徴とする請求項2ないし5のいずれか一項に記載の穴付き波板の製造システム。
  7. 前記穴位置判断部(42)は、前記光電変位センサー(141)から出力された波頂部信号と前記光電スイッチ(142)から出力された穴位置信号とを論理演算した結果に基づいて前記穴付き波板(1)の波頂部と穴位置とが同一稜線上で略一致するかどうかを判断することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の穴付き波板の製造システム。
JP2005144468A 2005-05-17 2005-05-17 穴付き波板の製造システム Pending JP2006320920A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005144468A JP2006320920A (ja) 2005-05-17 2005-05-17 穴付き波板の製造システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005144468A JP2006320920A (ja) 2005-05-17 2005-05-17 穴付き波板の製造システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006320920A true JP2006320920A (ja) 2006-11-30

Family

ID=37540964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005144468A Pending JP2006320920A (ja) 2005-05-17 2005-05-17 穴付き波板の製造システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006320920A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7476436B1 (ja) 2022-12-22 2024-04-30 株式会社キャタラー 箔体の送り装置、及び、箔体に対する波付け装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7476436B1 (ja) 2022-12-22 2024-04-30 株式会社キャタラー 箔体の送り装置、及び、箔体に対する波付け装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2399450C2 (ru) Регулируемое изготовление фольги
JP2008087033A (ja) 波状板材の成形方法およびその成形装置
JP2009249159A (ja) ウェブ搬送装置及びウェブ搬送制御方法
US8292286B2 (en) Image forming apparatus
JP2007245199A (ja) 波板の製造装置
WO2012140914A1 (ja) プリンタ
JP2006320920A (ja) 穴付き波板の製造システム
JP2002273800A (ja) 走行シートの切断位置制御装置
JP2011098791A (ja) シート処理装置
EP3825002B1 (en) A metal catalyst support manufacturing apparatus
JP4650507B2 (ja) 媒体搬送装置および画像形成装置
JP2012240067A (ja) 鋼板の蛇行修正制御装置及び鋼板の蛇行修正制御方法
JP2007091347A (ja) プリンタ装置
JP4758870B2 (ja) 用紙異常検知装置
JP2008114474A (ja) プラスチックフィルムのヒートシール位置検出装置
JP6651954B2 (ja) 印刷装置
JP2017203660A (ja) 段ボールシート反り検出装置
JP2013015110A (ja) 排ガス触媒装置におけるハニカム体の製造方法並びにこの方法によって製造されたハニカム体並びにこのハニカム体を適用した排ガス触媒装置
JP2008100260A (ja) 鋼板の連続矯正方法
JP2006272443A (ja) 波板製造方法
JP4832135B2 (ja) 連続紙のジグザグ折り処理方法及び装置
JP2011106924A (ja) 溶接部検出方法
JP2006212656A (ja) 波板製造装置
JP2006284284A (ja) 鋼板長さの補正方法及びその装置
JP2007144291A (ja) 穴付き波板の製造方法