JP2006320593A - 取り出し穴のある重ね折りパッド・おむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】
排便が肌に触れ難く、清拭が容易で、衛生的なおむつ交換の自助処理を容易にし介護負担を軽減するとともにトイレ設備がない場所でのポケットタイプ緊急トイレを提供する。
【解決手段】
柔軟性ある液吸収透過性表面シートと液不透過性裏面シートの貼合わせ材で便収容袋を作り、袋の筒部を蛇腹状に折り重ねてその中空開放端を穴のあるおむつ内側に貼付して穴明きおむつパッドとし、臀部・パッド表面の排便を清拭しながら排出口に引出して集め、液不透過性裏面シートで包まれる裏返し袋状に手を汚さず排出して密封する。
【選択図】 図4

Description

本発明はトイレにいくことが困難な病人・老人等寝たきり状態に近い人や、トイレの設置されていない場所で排便等の排泄物に直接触れることなく悪臭を漏らすことなく容易に汚物処理を可能とするおむつ・パッド・簡易トイレに関する。
高齢化社会に向かい介護を受ける病人や老人等が増加するなかで介護者の負担軽減や被介護者の自助排便処理等が望まれる。自立して便所に行けない人のためにおむつ・パッド等が普及している。またトイレが設備されてない場所にあっては健常者用に簡易・携帯形トイレ等が普及している。
これらの改善策として、前、後ろみごろのあるおむつで吸液性パッドを股間部に施した使い捨ておむつ(例えば特許文献1参照)がある。また排便・排尿用穴を備えた吸収性パンツ製品(例えば特許文献2参照)がある。また携帯用折り畳み便収容袋を備えた張り付け型簡易トイレ使い捨ておむつ(例えば特許文献3参照)がある。更におむつ内に流体を満たし肛門周辺を流体で洗うおむつ,接続ホースおよび排泄物自動処理装置(例えば特許文献4参照)がある。
特開2003−116910号公報 特公表平10−513072号公報 特開2001−145589号公報 特開2001−129010号公報
しかし、従来の普及形おむつでは大小便等の一括処理型が多く排便が直接肌に触れておむつ交換まで気持ち悪かったり、自助処理がむずかしく臭いがして介護者の負担が軽減しにくい。また、トイレ設備がない時用の簡易携帯形トイレではビニール袋を収めたバケツ容器ようのものが多く排便処理や臭いの扱いが容易でない。例えば、特開2003−116910の使い捨ておむつでは普及型でおむつ層が単層の為排便後も排泄物がおむつ内に留まり肛門付近の肌に触れておむつ交換まで気持ち悪くおむつ処理時に悪臭がする等、おむつ交換の自助による処理がしにくいため介護者等他者の清拭補助負担を必要とする課題がある。また、特公表平10−513072の吸収性パンツ製品では排便・排尿穴を有する液透過性弾性おむつと液不透過性おむつとの間にポケット層を設けた2層式になっており、吸収性パッドを股間部に施した使い捨ておむつなので排泄物が肛門周辺の肌に直接触れる部分は少なくなりそのままおむつを廃棄処理できるが排泄物が肛門直近の肌に残る可能性が強く別途の清拭処理を要したり、あるいは処理時に悪臭を伴い自助処理が難しい等の課題がある。
また、特開2001−145589の張り付け型簡易トイレ使い捨ておむつは、便の通過できる穴を設けた粘着フィルムの外側に便収容袋を折り畳んで収容し肛門部に穴を合わせて張付けて、排便処理の臭いを防ぎながら衛生的、容易に排泄物を収納廃棄可能にするものであるが、肛門周囲の肌に直接粘着フィルムをつけるため肛門直近周辺部の汚物は清拭しにくい課題がある。更に特開2001−129010のおむつ,接続ホースおよび排泄物自動処理装置は装置が大掛かりで簡易性に乏しくおむつ交換等自助処理が難しく、介護者の負担が軽減しにくい課題がある。
そこで本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、手を汚さず悪臭を極力漏らさずに普通のトイレットペーパーのごとくに肛門部を自助で清拭でき、容易なパッド交換によっておむつ交換が極力減らせ本人の自助排便処理を促して介護人の負担を軽減するとともに、トイレの設備されていない場所でも使用可能なハンデイタイプの簡易トイレを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために次の構成を備える。即ち“取り出し穴のある重ね折りパッド”において、柔軟性のある液吸収透過性表面シートと液不透過性裏面シートの貼り合わせ材からなる袋状排便等収容材において、該袋状排便等収容材の袋底部表面側(液吸収透過性表面シート側)を第1の肛門周辺等接触部パッドと成して、その裏面側(液不透過性裏面シート側)に“パッド引出し端”を作るとともに、該袋状排便等収容材の筒部を蛇腹状に折り重ねて第2の肛門周辺等接触部パッド(補充用)を形成してその中心中空部を第1の排出口となし、その開放端縁部外側に封止ガイド溝と穴明きおむつ(請求項4,5)等外部への密着用粘着部を設け、あるいは封止ガイド溝と該密着用粘着部で接着される穴明き台紙とを設ける構成で、該第1,第2の肛門周辺等接触部パッドを該第1の排出口から該“パッド引出し端”を用いて引出すことによって肛門、臀部や該第1、第2の肛門周辺等接触パッドに付着する排便等を順次引出す該第2の肛門周辺等接触パッド(補充用)の液吸収透過性表面シート面側で清拭しながら裏返し状態の液不透過性裏面シートで包まれる袋状の形態で取り出し、その袋状の口に相当する該開放端部近くを捩り封止ガイド溝に挟む等で閉じる事によって密封することができる。ここに蛇腹状重ね折り部分は四回の曲げにより四角形(外周は八角形)を例示するが、製造法によって外形が円形或いは楕円形等に近い多角形も構成可能であり、かつ蛇腹部分が該第1の肛門周辺等接触部パッドから該第1の排出口開放端縁部に向けて螺旋状に連なる構成も形成可能であり本発明はこれらを含む。
また、取り出し穴のある重ね折りパッドに関して、該パッドの第2の肛門周辺等接触部パッドに更にサイズの大きな該重ね折りパッドを密着して増設し、該小さい方のパッドの第2の肛門周辺等接触部パッド”排出口の開放端縁部外側にあわせて大きい方の該重ね折りパッドの第1の肛門周辺等接触パッド部に開口部を設けて排出口を貫通させ、且つこの接続部において表・裏面シート各々が隙間無くスムーズに接着し構成される“二階建て取り出し穴のある重ね折りパッド”は、小さい方の該重ね折りパッド(排出口に対し外周壁の役割も果たす第2の肛門周辺等接触部パッド)の範囲外に漏れ出る排泄物等を吸収・清拭して排出することを可能にするので好ましい。尚、増設する重ね折りパッドは逆にサイズの小さいものの場合も含む。また該袋状排便等収容材(請求項1)の径を段階的に拡大或いは縮小することで同様の構成が実現できるので好ましい。
また、“取り出し穴のある重ね折りパッド”の第2の肛門等周辺接触部パッド(補充用)部において、蛇腹状に折り重ねられた液吸収透過性表面シートの谷折り部分両側の全部又は一部に、谷折り部の一つ又は複数おきに清拭液を含ませて湿式清拭シート層と成し、残りの一つ又は複数の谷折り部の液吸収透過性表面シート部分はそのまま清拭液を含ませずに乾式清拭シート層と成して交互に乾・湿式清拭シート層が肛門部を通過するようにした構成においては、該第2の肛門周辺等接触部パッド(補充用)の湿式清拭シート層が肛門等の遠外周辺部から近外周辺部に向かって移動し第1の排出口より引き出されることによって、或いは普通のトイレットペーパーの要領で拭くことによって手を汚さずに肛門等周辺部分の汚物・汚物臭他をよりきれいに清拭し該袋状排便等収容材の中に閉じ込めるとともに、乾式清拭シート層が肛門等周辺部に接して濡れを取り、湿り気のないおむつパッド機能を保持でき好ましい。
前記“取り出し穴のある重ね折りパッド”或いは“二階建て取り出し穴のある重ね折りパッド”と関連して用いる“取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ”または“二階建て取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ”において第2の排出口をその肛門部付近等に設け、前記“取り出し穴のある重ね折りパッド”をその内側に取り付けて、前記“パッド引出し端”を該第2の排出口の側の中心部付近に位置せしめ、前記重ね折りパッドの第1の排出口開放端縁部外側をおむつ内側に剥離可能にして且つ密着保持させる構造で、該“パッド引出し端部”と該第1、第2の肛門周辺等接触部パッドを順次前記第2の排出口を通して引き出し排便等を清拭排出でき好ましい。
更に前記“重ね折りパッド”または“二階建て取り出し穴のある重ね折りパッド“をその内側に収納する“取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ”において、“重ね折りパッド”をその内側に挿入するためのポケット様第1の挿入口と、前記重ね折りパッドの“パッド引出し端”を中心部付近に位置せしめ、且つ取り出すための第2の排出口をその肛門部付近等に設けたことを特徴とする構成のおむつにおいて、該重ね折りパッドの殆どを第1の挿入口より挿入後、該パッドの一辺端部を該第1の挿入口の位置にとどめ、さらに剥離可能な封止テープによる補強も可能として一方のパッド保持部となし、“重ね折りパッド”または“二階建て取り出し穴のある重ね折りパッド”の“パッド引出し端”およびこれに続く該“第1の肛門周辺等接触部パッド”の一部分を前記第2の排出口より引き出してこれを他方のパッド保持部と成して“重ね折りパッド”をおむつ内部に定着せしめるとともに、排便の度にその重ね折りパッドを該第2の排出口より完全に取り出すことによってパッド交換を容易に行えるようにして好ましい。尚、前記重ね折りパッドの第1の排出口開放端縁部外側は柔軟性のある液吸収透過性・液不透過性シートで出来ておりこれをおむつ内側に密着保持するにあたっては、請求項9の“剥離容易な開口部用両面シールテープ”の片面のシールを剥がして該重ね折りパッドの第2の補充用肛門周辺等接触部パッド排出口の開放端縁部外側にあらかじめ張り付け密着用粘着部を形成しておき、他の側のシール面はそのまま剥がさない状態で密着用粘着部が該重ね折りパッド挿入時に該おむつに接着しないように防護しておき、該重ね折りパッドをおむつに挿入後、おむつ側に向いた該粘着部用の紐状シールをその開口部外周端から引出し剥離して該密着粘着部を該おむつの第2の排出口に密着させるので、更なる漏れ防止ならびに該パッド保持を確実に行え好ましい。
又、請求項1、3又は請求項2,3の該重ね折りパッドならびに、請求項4及び・又は請求項5の該重ね折りパッドおよびおむつに関連して“取り出し穴のある重ね折りパッドの取り出しを容易にする方向転換器において該重ね折りパッドの“パッド引出し端”に接続しこの長さを延長させる“延長取りだし紐”と、該延長取りだし紐をその内部に通して該重ね折りパッドの引き出し方向をおむつの該“第2の排出口”と反対方向(手のある方向)に転換させる“U字形方向転換ガイドパイプ”と、排泄清拭処理後に該重ね折りパッド開放端部を挟み捩り密閉するための“封止ガイド”をU字形方向転換ガイドパイプの第2の排出口側に設けて構成され、該延長取り出し紐を引いて該重ね折りパッドの第1、第2の肛門周辺等接触部パッドが肛門等の遠外周辺部から近外周辺部(該第1,第2の排出口)に向かって肛門周辺皮膚表面の排便等を清拭しながら移動し排出口より排出される際に該重ね折りパッドが該重ね折りパッド用おむつの“第2の排出口”付近で急激に折れ曲がり閉塞されることを防止し、また肛門周辺凹部分を該封止ガイドの傾斜部に圧接しながら該肛門周辺等接触部パッド(補充用)をこの凹部に沿って通過させることで滞留する排便等を清拭し、最後に該重ね折りパッド開放端部を封止ガイドに沿って挟み、捩ったのち該パッドの封止ガイド溝、或いは剥離したパッド開放端縁部の粘着部を合わせる等で封止・密閉し排出することで排便処理を自助で容易に行えるので好ましい。さらに前記“取り出し穴のある重ね折りパッドの取り出し方向転換器、又は該方向転換器の構成からU字型方向転換ガイドパイプ部分を直線形パイプに変えた構成の“半自動取り出し穴のある重ね折りパッドの取り出し機構”において、該第2の排出口に近くない他端に延長取り出し紐の巻き上げ用モータとその駆動スイッチを設け、駆動スイッチのON/OFFによって該モータが該パッド引出し端をパイプ内に巻き上げ該重ね折りパッドを前記排出口1,2より排出することにより、排泄中にも肛門周辺等接触部パッドが排出項に向かって引き出されるので周囲に漏らすことなく袋内に排泄でき、排泄・清拭の自助処理を容易に出来る。
さらに、本発明は排便処理を第1の対象とするが、その構成から“取り出し穴のある重ね折りパッド”の排出口形状は蛇腹部の折り曲げ位置の変更で細長い穴形状から丸い大きな穴形状までさまざまに形成でき、また重ね折り部を螺旋状に形成することも可能である。更に、本発明は手を汚さずに該重ね折りパッドの液吸収透過性シート面で清拭し、その面を袋内に閉じ込める特徴があるのでその対象を排尿兼用パッド、ナプキン、ハンデイタイプの簡易トイレ、或いは一般汚物清拭タオル等にも適用でき前記課題を衛生的に解決出来る。
本発明によれば、排便等の排泄物を袋状容器に収容するため汚物に直接手を触れず汚物臭も外部に漏らさず処理できる。肛門直近のとりにくい排泄物等も液不透過性シートで遮断された液吸収透過性シート面で通常のトイレットペーパーを使う要領でふき取りパッドごとおむつから抜き出し廃棄できるので排泄物等が長い時間肌に接することなく気持ち良く衛生的で自助処理も容易になる。このパッド交換でおむつ自身も汚れにくくなり、おむつ交換回数が減って経済的であるとともに排便処理等の自助努力を促し、介護者の負担も軽減できる等の利点がある。
簡便で気持ちの良い自助処理のやり易い衛生的おむつ・パッドならびに簡易携帯トイレを提供する目的を簡単な構造で実現する。
図1は取り出し穴のある重ね折りパッド折りたたみ(平面内側)説明図。図2は取り出し穴のある重ね折りパッド(断面)説明図。図3は取り出し穴のある重ね折りパッド(取り出し途中)説明図。図4は取り出し穴のある重ね折りパッド封止説明図。図5は取り出し穴のある重ね折りパッド(螺旋状重ね折り)平面説明図。図6は二階建て取り出し穴のある重ね折りパッド折りたたみ(平面内側)説明図。図7は取り出し穴のある重ね折りパッド斜視説明図。図13は剥離容易な両面シールのある両面接着テープ平面接続図である。取り出し穴のある重ね折りパッドは、円筒状の柔らかな液吸収透過性表面シートと液不透過性裏面シートとの張り合わせの片側端を内側から閉じてパッド引出し端を作り、袋状の底に相当する表面部分を図1の第1の肛門周辺等接触パッドとして臀部に当てる。さらに円筒部分は図1に示す蛇腹状または螺旋状円形等に重ね折りされて第2の肛門周辺等接触パッドを構成しその厚さは薄くなる。開放端縁部の外側には図13に示される剥離容易な両面接着テープ等でその開口部に予め密着用粘着部が形成されており密着用粘着部表面はシールで覆われているので取り扱い中に他の物などに張り付くことはない。ハンデイタイプのトイレ用途ではこのシールを外して排便に適した穴明き台紙等にこの重ね折りパッドを接着し、図2に示す引出し端を第1の排出口から台紙の側に引出して折りたたみ部分を途中まで引出して袋状にしておき、排便しながらパッド引出し端を更に引出せば図3のように肛門周辺は表面シートで清拭され最終的には図4のように裏返しの袋状となった該重ね折りパッドの中に入る。この時肛門直近は湿式乾式液吸収透過性表面シートがあたりずらくなるが、この排出口付近に手を当てトイレットペーパーを使用する要領で該シートの外から清拭でき、且つこの部分は袋の中に引き込まれて捨てられるので手は汚れず臭いも漏れない。完全に重ね折りパッドを排出口より引出してその口(開放端縁部)近くを捩るとともに図4に示すように口部分(開放端縁部外側)にある封止ガイド溝に挟み、且つ粘着部を張り合わせる等で排接物は密閉することができる。尚、図7のように液吸収透過性シート面には予め清拭液を含む部分と含まない部分があるのでよりきれいに清拭可能となる。また、この重ね折りパッドを使うときに体勢を斜め或いは横にする場合や排便量が多い場合などに漏れを防止するため、より広く大きなパッド面が必要になるときには図6に示すサイズの大きなパッドが増設された重ね折りパッドも有用になる。簡易型トイレとして通常の便器に座るように用を足したい場合にも、例えばダンボール片を筒状に巻いて補強し一部に隙間を設けた柱様の台上に同じくダンボール片の穴明き台紙のある該重ね折りパッドを乗せて簡易トイレを構成できる(図3)。尚、このとき図8に示すようにパッド引き出し端を延長する延長取り出し紐とパッド取り出し棒を用いてパッド引き出し端を引き出すとか、或いは延長取り出し紐を予め柱様ダンボール台の接地端近くに設けた切り欠き部で方向転換し手前に引く方法などに依れば安定して座りながら肛門部周辺を清拭し用便を足す事が簡便に出来る。尚、通常本パッドは重ね折りされた状態で帯状のテープを用いて、或いは排出口内面の剥離容易な“のり接着”等々、各種方法で携帯用或いはおむつ挿入用に重ね折り部が崩れない構造で包装が可能である。また、重ね折りパッドをおむつ用に使う場合は、図2に示すように必ずしも穴明き台紙に重ね折りパッドは接着していず、密着用粘着部は図13に示すシール方法、或いは他に普及しているシール方法にてシールされており、挿入後シールが外される。
図8は取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ斜視説明図。図9は取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ平面説明図。図10は取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ断面説明図である。図8において、401は取り出し穴のある重ね折りパッドをその内側に取り付ける為の普及型おむつでズボンタイプ或いは前身頃・後身頃のあるタイプ等のいずれでも良い。このおむつで肛門周辺に当たる部分に第2の排出口を設けて重ね折りパッド用の第1の排出口と位置を合わせ、ここから使用済みのパッドを引き抜きパッド交換が出来るようにする。同時にパッドを安定的におむつ内に保持するために密着用粘着部の受け部(図8の403、図9の505)をおむつの第2排出口の周りに作り、重ね折りパッドの開口部に設けられた密着用粘着部がシールを外したときにこの受け部に密着するように対向しておむつに設けられる。この密着用粘着部の受け部と該粘着部は横方向のずれには強い摩擦を有するが排出口から内部方向には容易に押し剥がせる剥離可能な性質のものである。また粘着部分は重ね折りパッドの重ね折り部分に隠れて臀部に触れず汚れが防止され、また剥がす場合も汚れ部分はすでに排出口から引き出されて袋状となった液不透過性パッドの中に収容され肛門周辺は清拭されているため、重ね折りパッドは該排出口から取り出すが、新たな重ね折りパッドは普及型おしめを下げずらし股下サイドから挿入する事で特に挿入口を設けずパッド交換が可能となる。ここに排出口位置の個人差によるずれは重ね折りパッドの第1の排出口が縦長から大きいものまで容易にサイズを変えられる柔軟性で吸収でき、これに対応しておむつ穴(第2の排出口)位置も個人差を吸収するサイズ形状からなる。更に、図9、10に重ね折りパッドの挿入を一層容易にする為に挿入口も設けたおむつの一例を示す。図9、10の502は第1の挿入口であり重ね折りパッドを挿入するに充分且つ最小でパッド保持を兼ねている。図9,10の506は剥離可能な第1の挿入口封止で例えば密着用粘着部とそのシール、或いは着脱自在テープようのものである。重ね折りパッドはその殆どをおむつ内に挿入し残りの端部の一部は該挿入口に残り該挿入口封止で押さえられ保持される。また重ね折りパッドは前記と同様に第2の排出口に合わせて位置しパッド引き出し端ならびにこれに続くパッド部を一部おむつ外に引き出して第2の保持部とする。排泄後には第1の挿入口の封止を外し挿入口に挟まれたパッドの一部をゆるめて最後まで引き出し、その後の処理は実施例1の場合と同様である。尚、図11は取り出し穴のある重ね折りパッドの取り出し方向転換器の断面説明図であり、重ね折りパッド・おむつの使用者が自助により排便処理を行うときに臀部下、脚部方向に差し挟み、パッド引出し端(図11の604)を延長取り出し紐に接続し取っ手(606)を手前に引く事を可能にしてパッドを引出し排便の清拭・収容を行うとともに、封止ガイド(603)部分に該パッドの開放端縁部近くを当ててその口をすぼめ捩った後開放端縁部の封止ガイド溝に挟み或いは粘着部を合わせて開口部を密閉することを可能にする補助器具である。更に、図12は半自動取り出し穴のある重ね折りパッド取り出し機構の斜視説明図で図11のパッド引出し端の取り出しを半自動で行えるようにモータースイッチを備えたものである。
現在普及しているおむつ・パッド、ナプキン等の素材が同様に使用でき、製造技術はシート状の素材の接合・重ね折り畳み等単純加工が多いため製造面で容易である産業上の利点を有し利用可能性は高い。また、その普及分野としては老人・病人・身体障害者のいる家庭、病院、医療福祉機関等において使用者の自助努力を促進する利用や、一般の汚物小物の処理等その利用可能性は高い。また、トイレ設備のない野外空間や渋滞時の自動車内密閉空間等における緊急排便や、一般汚物の清拭等、携帯・可搬形のポケットタイプに依る実現等も含めてその利用分野は広く、産業上の利用可能性は高い。
取り出し穴のある重ね折りパッド折りたたみ(平面内側)説明図。 取り出し穴のある重ね折りパッド(断面)説明図。 取り出し穴のある重ね折りパッド(取り出し途中、簡易トイレ)説明図。 取り出し穴のある重ね折りパッド封止説明図。 取り出し穴のある重ね折りパッド(螺旋状重ね折り外側)説明図。 二階建て取り出し穴のある重ね折りパッド折りたたみ(平面内側)説明図。 取り出し穴のある重ね折りパッド斜視説明図。 取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ斜視説明図。 取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ平面説明図。 取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ断面説明図。 取り出し穴のある重ね折りパッドの取り出し方向転換器断面説明図。 半自動取り出し穴のある重ね折りパッド取り出し機構斜視説明図。 剥離容易な両面シールのある両面接着テープ平面(外側)説明図。
符号の説明
101 液吸収透過性表面シート
102 液不透過性裏面シート
103 袋状排便等収容材
104 第1の肛門周辺等接触部パッド(袋底部)
105 パッド引出し端
106 第2の肛門周辺等接触部パッド(補充用)
107 第1の排出口
108 開放端縁部外側
109 封止ガイド溝
110 密着用粘着部
111 穴明き台紙
112 穴明き台紙穴
113 密着用粘着部シール
114 第1の肛門周辺等接触部パッド(引出し時)
115 柱様の台
116 延長引き出し紐
201 取り出し穴のある重ね折りパッド(平面内側)
202 サイズの大きな取り出し穴のある重ね折りパッド(平面内側)
203 取り出し穴のある重ね折りパッドの開放端縁部接着部分(大きいサイズとの接着部)
204 サイズの大きな取り出し穴のある重ね折りパッドの開放端縁部接着部分
205 第1の排出口
301 液吸収透過性表面シート
302 湿式清拭シート層(液吸収透過性表面シート谷折り部分両側)
303 乾式清拭シート層(液吸収透過性表面シート谷折り部分両側)
304 袋状排便等収容材(裏返し状態の液不透過性裏面シート)
305 第1の排出口
306 開放端縁部外側
307 密着用粘着部
308 密着用粘着部引出し部
309 封止ガイド溝
310 パッド引出し端
401 取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ
402 第2の排出口
403 密着用粘着部受けシール部
404 パッド引出し端
405 袋状排便等収容材(裏返し状態の液不透過性裏面シート)
406 延長取り出し紐
407 パッド取り出し棒
501 普及型おむつ本体
502 第1の挿入口
503 第2の排出口
504 第1の排出口
505 開放端縁部外側密着用粘着部
506 剥離可能な第1の挿入口封止テープ
507 パッド引出し端
508 延長取り出し紐
509 取り出し穴のある重ね折りパッド
510 サイズの大きな取り出し穴のある重ね折りパッド
511 取り出し穴のある重ね折りパッドの開放端縁部接着部分(大きいサイズとの接着部)
512 袋状排便等収容材(裏返し状態の液不透過性裏面シート)
513 開放端縁部外側密着用粘着部受けシール部
601 U字形方向転換ガイドパイプ
602 延長取り出し紐
603 封止ガイド
604 パッド引出し端
605 袋状排便等収容材(裏返し状態の液不透過性裏面シート)
606 延長取り出し紐取手
701 封止ガイド
702 パッド引出し端接続部
703 延長取り出し紐
704 電動モーター
705 スイッチ
801 取り出し穴のある重ね折りパッド
802 開放端縁部外側密着用粘着部
803 開放端縁部外側密着用粘着部紐状シール
804 紐状シール引出し端
805 パッド引出し端
806 紐状シールのパッド引出し端接続部

Claims (9)

  1. 柔軟性のある液吸収透過性表面シートと液不透過性裏面シートの貼り合わせ材からなる袋状排便等収容材において、該袋状排便等収容材の袋底部表面側(液吸収透過性表面シート側)を第1の肛門周辺等接触部パッドと成して、その裏面側(液不透過性裏面シート側)に“パッド引出し端”を作るとともに、該袋状排便等収容材の筒部を蛇腹状に折り重ねて第2の肛門周辺等接触部パッド(補充用)を形成してその中心中空部を第1の排出口となし、その開放端縁部外側に封止ガイド溝と穴明きおむつ(請求項4,5)等外部への密着用粘着部を設け、あるいは封止ガイド溝と該密着用粘着部で接着される穴明き台紙とを設ける構成で、該第1,第2の肛門周辺等接触部パッドを該第1の排出口から該“パッド引出し端”を用いて引出すことによって肛門・臀部や該第1,第2の肛門周辺等接触部パッドに付着する排便等を順次引き出す該第2の肛門周辺等接触部パッド(補充用)の液吸収透過性表面シート面側で清拭しながら裏返し状態の該液不透過性裏面シートで包まれる袋状の形態で取り出し、その袋状の口に相当する該開放端縁部近くを捩り封止ガイド溝に挟む等で閉じる事によって密封し廃棄することを可能にする“取り出し穴のある重ね折りパッド”。
    ここに蛇腹状重ね折り部分は四回の曲げにより四角形(外周は八角形)を例示するが、これに限らず製造法によって外形が円形或いは楕円形等に近い多角形も構成可能であり、且つ蛇腹部分が該第1の肛門周辺等接触部パッドから該第1の排出口開放端縁部に向けて螺旋状に連なる構成も形成可能であり請求項1はこれらを含む。
  2. 取り出し穴のある重ね折りパッド(以下重ね折りパッド、あるいはパッドと称す)に関して、該パッドの第2の肛門周辺等接触部パッドに更にサイズの大きな該重ね折りパッドを密着して増設し、該小さい方のパッドの第2の肛門周辺等接触部パッド”排出口の開放端縁部外側にあわせて大きい方の該重ね折りパッドの第1の肛門周辺等接触パッド部に開口部を設けて排出口を貫通させ、且つこの接続部において表・裏面シート各々が隙間無くスムーズに接着し構成される“二階建て取り出し穴のある重ね折りパッド”において、小さい方の該重ね折りパッド(排出口に対し外周壁の役割も果たす第2の肛門周辺等接触部パッド)の外に漏れ出る排泄物等を吸収・清拭して排出することを可能にする取り出し穴のある重ね折りパッド。尚、増設する重ね折りパッドは逆にサイズの小さいものも含む。また、該袋状排便等収容材(請求項1)の径を段階的に拡大または縮小することでも本請求項の構造を実現することはいうまでもない。
  3. 請求項1の第2の肛門等周辺接触部パッド(補充用)において、蛇腹状に折り重ねられた液吸収透過性表面シートの谷折り部分の全部又は一部に、谷折り部の一つ又は複数おきに清拭液を含ませて湿式清拭シート層と成し、残りの一つ又は複数の谷折り部の液吸収透過性表面シート部分はそのまま清拭液を含ませずに乾式清拭シート層と成して交互に乾・湿式清拭シート層が肛門部を通過するようにした構成において、該第2の肛門周辺等接触部パッド(補充用)の湿式清拭シート層が肛門等の遠周辺部から近周辺部に向かって移動し第1の排出口より引き出されることによって、あるいは普通のトイレットペーパーの要領で拭くことによって手を汚さずに肛門等周辺部分の汚物・汚物臭他をよりきれいに清拭し該袋状排便等収容材の中に閉じ込めるとともに、乾式清拭シート層が肛門等周辺部に接して濡れを取り、湿り気のないおむつパッド機能を保持する事を可能にする“取り出し穴のある重ね折りパッド。
  4. 普及型おむつにおいて第2の排出口をその肛門部付近に設け、更に該取り出し穴のある重ね折りパッド”(請求項1、3又は2、3)をその内側に取り付けて、該“パッド引出し端”を該第2の排出口の中心部付近に位置せしめ、該重ね折りパッドの第1の排出口開放端縁部外側の密着用粘着部を受けておむつ内側に密着保持する受けシール部を設けた構成のおむつにおいて、該パッド引出し端と該第1、第2の肛門周辺等接触部パッドを順次該第2の排出口を通しておむつ外に引き出しめて排便等を清拭排出することを特徴とする“取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ”。
  5. さらに、該“取り出し穴のある重ね折りパッド”(請求項1、3又は2,3)をその内側に収納するおむつに関し、該重ね折りパッド(請求項1、3又は2,3)をその内側に挿入するためのポケット様“第1の挿入口”と、該重ね折りパッドの“パッド引出し端”をその中心部付近に位置せしめ、且つ取り出すための“第2の排出口”をその肛門部付近等に設けた構成のおむつにおいて、該パッドの殆どを該挿入口より挿入後、該パッドの一辺端部の一部を該第1の挿入口の位置にとどめ、さらに剥離可能な封止テープで補強することも可能として一方のパッド保持部となし、該パッド(請求項1、3又は2,3)の“パッド引出し端”およびこれに続く該“第1の肛門周辺等接触部パッド”の一部分を該第2の排出口より引き出してこれを他方のパッド保持部と成して該パッドをおむつ内部に定着せしめるとともに、排便の度に該重ね折りパッドを該第2の排出口より完全に取り出すことによってパッド交換を可能ならしめる挿入口・排出口を備えた事を特徴とする “取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ”。
  6. 又、請求項1、3又は請求項2,3の該重ね折りパッドならびに、請求項4又は請求項5の該重ね折りパッド用おむつにおいて、該“取り出し穴のある重ね折りパッド”の“パッド引出し端”に接続しこの長さを延長させる“延長取りだし紐”と、該延長取りだし紐を内部に通して該パッドの引き出し方向をおむつの該“第2の排出口”と反対方向(手のある方向)に転換させる“U字形方向転換ガイドパイプ”と、該重ね折りパッドに排泄清拭した後、その袋状の口に相当する該重ね折りパッド開放端部を挟み捩り密閉するための“封止ガイド”とから構成され、該重ね折りパッドの第1、第2の肛門周辺等接触部パッドが肛門等の遠外周辺部から近外周辺部(第1,第2の排出口)に向かって肛門周辺皮膚表面の排便等を清拭しながら移動し排出口より排出される際に該重ね折りパッドが該重ね折りパッド用おむつの“第2の排出口”付近で急激に折れ曲がり閉塞することなく、また肛門周辺凹部分には該封止ガイドの傾斜部が圧接されて該肛門周辺等接触部パッド(補充用)がこの凹部に沿って通過し滞留する排便等の清拭を自助により容易に可能とする“取り出し穴のある重ね折りパッドの取り出し方向転換器”。
  7. さらに請求項6の該“取り出し穴のある重ね折りパッドの取り出し方向転換器、又は該方向転換器の構成からU字型方向転換ガイドパイプ部分を直線形パイプに変えた構成の重ね折りパッド取り出し機構において、該第2の排出口に近くない他端に延長取り出し紐の巻き上げ用モータと、その駆動スイッチを設ける構成において、該モータが該パッド引出し端をパイプ内に巻き上げ該重ね折りパッドを駆動スイッチのON/OFFによって該排出口1,2より排出することにより、排泄・清拭の自助処理を容易にすることを特徴とする“半自動取り出し穴のある重ね折りパッドの取り出し機構”。
  8. 請求項1において該“取り出し穴のある重ね折りパッド”の該“補充用第2の肛門周辺等接触部パッド”の開放端縁部外側に形成する(穴明きおむつ等への)密着用粘着部を実現する“剥離容易な開口部用両面シールテープ”に関し、中空の輪状に切り取られた開口部(排出口)がある形状で両面シールを有す両面接着テープのシール面にその内周から外周に向かって渦巻き状に切れ込みを入れて紐状となす構成の“剥離容易な開口部用両面シールテープ”において、破れやすい二枚の液不透過性、又は透過性シートの間にこの両面テープをシール片側を剥がした状態で開口部をあわせて挟んだ後、幅の狭い該紐状シールをその外周端側から開口部を通して剥離することにより、二枚の破れやすいシート開口部(排出口)を密着させることを特徴とする“剥離容易な開口部用両面シールテープ”
  9. 本発明は排便等の排泄物を第1の対象とするが、その構成から排出口の形状は蛇腹部の折り曲げ位置の変更で細長い穴形状から丸い大きな穴形状までさまざまな排出口形状に変更でき、請求項1、3又は2,3の取り出し穴のある重ね折りパッド、および請求項4または請求項5の取り出し穴のある重ね折りパッド用おむつ、の対象を排尿兼用排便パッド、ならびにおむつに適用できる。又請求項1、2、3は単体で生理ナプキン、あるいはハンデイタイプの簡易トイレ等に適用出来、更にその清拭機能により一般の汚物清拭タオル等にも適用できる。
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