JP2006318826A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】 放電特性が向上されたPDPを提供する。
【解決手段】
放電空間を介して対向する前面ガラス基板1および背面ガラス基板4と、前面ガラス基板1側に形成された行電極対(X,Y)と、この行電極対(X,Y)を被覆する誘電体層2と、この誘電体層2の放電セルCに面する部分を被覆する保護層3とを備え、この保護層3が、八面体形状の酸化マグネシウム結晶体cr1または四角錐形状の酸化マグネシウム結晶体cr2を含んでいる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、プラズマディスプレイパネルの構成に関する。
一般に、三電極面放電方式反射型プラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)は、放電空間を介して対向する一対の基板の一方の基板の内面側に、行電極対およびこの行電極対を被覆する誘電体層,この誘電体層を被覆する保護層が設けられ、他方の基板の内面側に、行電極対に直交するとともに行電極対と交差する部分の放電空間にマトリクス状に放電セルを形成する列電極およびこの列電極を被覆する列電極保護層,この列電極保護層上に形成されて各放電セル毎に赤,緑,青に色分けされた蛍光体層が設けられた構造を備えている。
そして、放電空間内には、キセノン・ガスを含む放電ガスが封入されている。
このような構造のPDPは、行電極対の一方の行電極と列電極との間で選択的にアドレス放電が発生され、このアドレス放電によって放電セルに対向する部分の誘電体層に壁電荷が形成された放電セル(発光セル)がパネル面に分布され、各発光セル内において行電極対の行電極間でサステイン放電が発生され、このサステイン放電によって放電ガス中のキセノン・ガスから発生する真空紫外線が、蛍光体層を励起して赤,緑,青の各色の可視光を発生させることにより、パネル面に映像信号に対応した画像を形成する。
上記のような構成のPDPの保護層は、誘電体層の保護機能と二次電子放出機能を有しており、例えば図1に示されるような四面体形状を有する酸化マグネシウム(MgO)結晶cr1がEB蒸着法等によって(111)配向されることにより形成されている。
この保護層の二次電子放出機能等の特性は、PDPの放電特性と密接に関係している。
このため、従来のPDPには、酸化マグネシウム(MgO)保護層の表面に熱CVD法またはプラズマCVD法によってピラミッド状の凹凸が形成されることによって、放電特性と輝度の向上が図られているものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、PDPに対しては、近年の形成画像の高精細化への要求に伴って、より一層の放電特性の向上を図ることが要求されてきており、上記のような従来のPDPでは、その要求に応えることが出来ない。
特開平10−334811号公報
この発明は、上記のような従来のPDPの放電特性の向上に対する要求に応えることが出来るようにすることをその技術的課題の一つとしている。
第1の発明(請求項1に記載の発明)によるPDPは、上記目的を達成するために、放電空間を介して対向する前面基板および背面基板と、この前面基板と背面基板のうちの少なくとも一方の基板側に形成された電極と、この電極を被覆する誘電体層と、この誘電体層の放電空間に面する所要の部分を被覆する保護層とを備えたプラズマディスプレイパネルにおいて、前記保護層が、四角錐または八面体形状の酸化マグネシウム結晶体を含んでいることを特徴としている。
第2の発明(請求項7に記載の発明)によるPDPの製造方法は、前記目的を達成するために、放電空間を介して対向する前面基板および背面基板と、この前面基板と背面基板のうちの少なくとも一方の基板側に形成された電極と、この電極を被覆する誘電体層と、この誘電体層の放電空間に面する所要の部分を被覆する保護層とを備えたプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、マグネシウム化合物が気化された蒸気が、500℃以上に加熱された前記一方の基板の保護層の形成面に吹き付けられて、常圧中において分解反応されることにより、四角錐または八面体形状の酸化マグネシウム結晶体を含む保護層が形成されることを特徴としている。
この発明は、誘電体層の放電空間に面する所要の部分を被覆する保護層に、四角錐または八面体形状の酸化マグネシウム結晶体が含まれているPDPを、その最良の実施形態としている。
この実施形態のPDPは、保護層が四角錐または八面体形状の酸化マグネシウム結晶体を含んでいることによって、この保護層の放電空間内への二次電子放出機能が向上されて、PDPの放電開始電圧および放電維持最小電圧,放電遅れの各放電特性が大幅に改善される。
さらに、上記実施形態のPDPは、保護層に含まれる酸化マグネシウム結晶体が、(200)配向されたり、または、(111)面で囲まれたり、平均粒径が200nm以上になっていることによって、PDPの放電特性がさらに改善される。
また、上記実施形態のPDPは、保護層が、チタニウムを0.1パーセント以上含むことによって、酸化マグネシウム結晶体の粒径を、例えば200nm以下に小さくすることが出来るようになり、これによって、保護層の可視光透過率を低下させることなく、PDPの放電特性を改善することが可能になる。
この発明は、さらに、誘電体層の放電空間に面する所要の部分に、例えばMg(C1119等のマグネシウム化合物が気化された蒸気を、500℃以上に加熱された基板の保護層の形成面に吹き付けて、常圧中において分解反応させることにより、四角錐または八面体形状の酸化マグネシウム結晶体を含む保護層を形成するPDPの製造方法を、その最良の実施形態としている。
この実施形態のPDPの製造方法によって、四角錐または八面体形状の酸化マグネシウム結晶体を含む保護層が形成されることによって、保護層が放電空間内への高い二次電子放出機能を有するようになることにより、PDPの放電開始電圧および放電維持最小電圧,放電遅れの各放電特性を大幅に改善することが出来るようになる。
さらに、上記実施形態のPDPの製造方法において、保護層に含まれる酸化マグネシウム結晶体が(200)配向されたり、または、(111)面で囲まれたり、平均粒径が200nm以上になるようにすることにより、PDPの放電特性をさらに改善することが出来るようになる。
また、上記実施形態のPDPの製造方法において、マグネシウム化合物に、例えばTi(C1119(C14等のチタニウム化合物を含ませることにより、保護層を形成する酸化マグネシウム結晶体の粒径を小さくして、保護層の可視光透過率を低下させることなく、放電特性を改善することが可能になる。
また、上記実施形態のPDPの製造方法において、マグネシウム化合物が気化された蒸気に反応ガスを混合させることによって、基板上への酸化マグネシウムによる保護層の形成が促進される。
図2は、この発明の実施形態の第1実施例におけるPDPを、列方向に沿って断面した場合の放電セルの周辺部の構成を示している。
この図2において、PDPは、表示面である前面ガラス基板1の背面に、行方向(図2において紙面に垂直方向)に延びるとともに列方向(図2において左右方向)に並設された行電極対(X,Y)が形成されている。
この行電極対(X,Y)を構成する行電極XとYは、それぞれ、行方向に帯状に延びるバス電極Xa,Yaと、このバス電極Xa,Yaに沿って等間隔に配列されてそれぞれバス電極Xa,Yaから対になっている他方の行電極側に延びて互いに放電ギャップgを介して対向される透明電極Xb,Ybとから構成されている。
そして、前面ガラス基板1の背面側に誘電体層2が形成されていて、この誘電体層2によって行電極対(X,Y)が被覆されている。
さらに、誘電体層2の背面側に保護層3が形成されて、この誘電体層2の背面が被覆されている。
この保護層3の構成については、後で詳述する。
一方、前面ガラス基板1と放電空間を介して対向する背面ガラス基板4の表示側の面上には、アドレス電極Dが、各行電極対(X,Y)の互いに対になっている透明電極XbおよびYbに対向する位置において行電極対(X,Y)と直交する列方向に延びるとともに、行方向に互いに所定の間隔を開けて平行に並設されている。
背面ガラス基板4の表示側の面上には、さらに、アドレス電極Dを被覆する白色の列電極保護層(誘電体層)5が形成されている。
そして、この列電極保護層5上に、それぞれバス電極Xa,Yaに対向する位置において行方向に延びるとともに列方向に並設された横壁部6Aと、列方向に並設された各アドレス電極Dの中間位置に対向する位置において列方向に延びるとともに行方向に並設された縦壁部(図示せず)とによって略格子形状に成形された隔壁6が形成されており、この隔壁6によって放電空間が、各行電極対(X,Y)の放電ギャップgを介して対向される透明電極Xb,Ybに対向する部分毎にマトリクス状に区画されて、それぞれ放電セルCが形成されている。
さらに、この各放電セルC内において、隔壁6の横壁部6Aと縦壁部の間の列電極保護層6の表面と各横壁部6Aと縦壁部の側面の五つの面に、それぞれ赤,緑,青に色分けされた蛍光体層7が、赤,緑,青の順に行方向に並ぶように形成されている。
そして、この前面ガラス基板1と背面ガラス基板4の間の放電空間内には、キセノン・ガスを含む放電ガスが封入されている。
次に、上記PDPの保護層3について、詳述する。
保護層3は、平均粒径が200nm以上の図3に示されるような八面体形状のMgO結晶cr1、または、図4に示されるような四角錐形状のMgO結晶cr2が、(200)配向されて形成されている。
この保護層3の薄膜形成は、図5に示されるような成膜装置による常圧下でのCDV法によって行われる。
すなわち、図5において、成膜装置10は、加熱された前面ガラス基板1を搬送する搬送路11の上方にノズル12が配置され、このノズル12に接続された管路13の途中に、例えばMg(DPM):Mg(C1119等のCVD材料mを気化させる気化器14が接続されている。
そして、管路13のノズル12と気化器14の間の部分に、反応ガス供給管15が接続されている。
この成膜装置10は、気化器14によってCVD材料mが気化され、このCVD材料mの気化された蒸気が管路13内に上流側から流されるキャリア・ガスによって運ばれて、ノズル12に供給される。
このとき、気化器14の下流側において管路13に接続されている反応ガス供給管15から管路13内に、空気またはO,O等の反応ガスが供給されて、CVD材料mの蒸気に混合される。
そして、前面ガラス基板1が、加熱され、行電極対と誘電体層(図2参照)が形成された背面側を上方に向けた状態で、搬送路11上をノズル13の下方位置まで搬送されて来ると、ノズル12から噴射されるCVD材料mの蒸気が、反応ガスとともに前面ガラス基板1の背面側に吹き付けられて常圧中において分解反応されることにより、この前面ガラス基板1に形成されている誘電体層の表面に、上述したような平均粒径が200nm以上の八面体形状のMgO結晶cr1または四角錐形状のMgO結晶cr2が(200)配向されたMgO薄膜(保護層3)が、成膜される。
なお、上記の成膜装置10が大気開放されている場合には、CVD材料の蒸気への反応ガスの混合は必要ない。
この成膜装置10において、保護層3の成膜レートは、気化器14におけるCVD材料mの気化温度によってコントロールすることが出来、成膜反応は、前面ガラス基板1の加熱温度によってコントロールすることが可能である。
具体的には、上記成膜装置10によって、常圧下で、Mg(DPM)2:Mg(C1119をCVD材料mとして用い、前面ガラス基板1をその表面温度が500℃以上になるように加熱することで、平均粒径200nm以上の八面体形状または四角錐形状のMgO結晶が(200)配向された保護層3を成膜することが出来る。
上記PDPは、行電極対(X,Y)の一方の行電極Yと列電極Dとの間で選択的にアドレス放電が発生され、このアドレス放電によって放電セルCに対向する部分の誘電体層2に壁電荷が形成され、この壁電荷が形成された放電セル(発光セル)C内において、行電極対(X,Y)の行電極X,Yの透明電極XbとYb間でサステイン放電が発生され、このサステイン放電によって放電ガス中のキセノン・ガスから発生する真空紫外線が、蛍光体層7を励起して赤,緑,青の各色の可視光を発生させることにより、パネル面に映像信号に対応した画像を形成する。
保護層3は、前述したように、その放電セルC内への二次電子放出機能が、PDPの放電特性に密接な関係を有している。
一般に単結晶のγ測定では、MgO結晶が(111)面である場合に最も二次電子放出係数が大きくなるが、上記保護層3は、この保護層3を形成する八面体形状または四角錐形状の(200)配向されたMgO結晶の実際に出ている面が(111)面となるので、二次電子放出係数が最も大きくなり、PDPの放電遅れおよび放電開始電圧,放電維持最小電圧等の放電特性を大きく改善することが出来る。
図6は、CVD材料mと前面ガラス基板1の加熱温度を変えて保護層3を成膜した場合のそれぞれの放電特性の比較を示している。
この図6から、CVD材料mにMg(DPM)2:Mg(C1119が用いられ、前面ガラス基板1の表面温度が500℃以上となるように設定されて、平均粒径200nm以上の八面体形状または四角錐形状のMgO結晶が(200)配向されることにより形成された保護層3の放電特性が、この図6に示された他の場合と比べて、放電開始電圧および放電維持最小電圧,放電遅れの何れにおいても、大幅に改善されていることが分かる。
図7は、MgO膜の結晶体構造をその態様毎に示すSEM写真である。
この図7において、(a)はMgO膜がべた膜になっている状態、(b)はMgO膜が割れ目状になっている状態、(c)はMgO膜に粒界が形成されている状態、(d)はMgO膜に形成された粒界がはっきりとしているが角が無い場合、(e)はMgO膜に八面体形状または四角錐形状のMgO結晶が形成されている場合をそれぞれ示している。
図8は、図7に示されているMgO膜の結晶体構造の各態様とPDPの放電遅れとの関係を示すグラフである。
この図8から、(e)の八面体形状または四角錐形状のMgO結晶が形成されたMgO膜を有するPDPの放電遅れが、他の場合と比べて大幅に減少していることが分かる。
図9は、図7に示されているMgO膜の結晶体構造の各態様とPDPの放電開始電圧との関係を示すグラフである。
この図9から、(e)の八面体形状または四角錐形状のMgO結晶が形成されたMgO膜を有するPDPの放電開始電圧が、他の場合と比べて小さくなっていることが分かる。
図10は、図7のSEM写真に示されているMgO膜の結晶体構造において、八面体形状または四角錐形状のMgO結晶が形成されている場合のMgO結晶の粒径(SEM粒径)とPDPの放電遅れとの関係を示すグラフである。
この図10から、MgO膜を形成する八面体形状または四角錐形状のMgO結晶の粒径が200nm以上の場合に、PDPの放電遅れが10μs以下に小さくなることが分かる。
さらに、図11は、図7のSEM写真に示されているMgO膜の結晶体構造において、八面体形状または四角錐形状のMgO結晶が形成されている場合のMgO結晶の粒径(SEM粒径)とPDPの放電開始電圧との関係を示すグラフである。
この図11から、MgO膜を形成する八面体形状または四角錐形状のMgO結晶の粒径が大きいほど、PDPの放電開始電圧が小さくなることが分かる。
この発明の実施形態の第2実施例におけるPDPは、保護層3(図2参照)に、不純物としてチタニウム(Ti)が、0.1パーセント以上ドープされている。
他の構成および製造方法は、前述した第1実施例のPDPとほぼ同様である。
MgO膜は、このMgO膜を形成する八面体形状または四角錐形状のMgO結晶の粒径が大きいなると、放電遅れおよび放電開始電圧が小さくなる反面、粒径が大き過ぎる場合には、可視光を散乱させて透過率が減少するため、輝度低下を招いてしまうことになる。
この実施例におけるPDPは、保護層3に、不純物としてチタニウム(Ti)が0.1パーセント以上ドープされていることによって、放電特性をほとんど低下させることなく、MgO結晶の粒径を小さくすることが可能になり、例えばMgO結晶の粒径が200nm以下に小さくされることによって、保護層3の可視光透過率を低下させることなく、PDPの放電特性を改善することが可能になる。
図12は、PDPの放電特性と保護層3の直線透過率を、保護層3のMgO膜を形成するCVD材料m(図5参照)にチタニウム化合物が添加されていない場合と、チタニウム化合物添加されている場合でその添加量が異なる場合とを、それぞれ比較した結果を示している。
この図12から、保護層3の直線透過率は、CVD材料のMg(DPM)2:Mg(C1119にチタニウム化合物としてTi(DPM)(OiPr):Ti(C1119(C14が添加されている場合の方が、MgO粒子の粒径が小さくなって、チタニウム化合物が添加されていない場合よりも高くなり、さらに、チタニウム化合物の添加量が多いほど直線透過率が高くなっていることが分かる。
そして、CVD材料mにチタニウム化合物が添加されている場合の何れの場合も、チタニウム化合物が添加されていない場合とほぼ同様の放電開始電圧および放電維持最小電圧,放電遅れの各放電特性を備えていることが分かる。
上記各実施例のPDPは、誘電体層2の放電空間に面する部分を被覆する保護層3に八面体形状の酸化マグネシウム結晶体cr1または四角錐形状の酸化マグネシウム結晶体cr2が含まれていることによって、保護層3の放電空間内への二次電子放出機能が向上されて、PDPの放電開始電圧および放電維持最小電圧,放電遅れの各放電特性が大幅に改善される。
さらに、上記実施例のPDPの製造方法は、誘電体層2の放電空間に面する部分に、マグネシウム化合物が気化された蒸気を、500℃以上に加熱された前面ガラス基板1に吹き付けて、常圧中において分解反応させることにより、八面体形状の酸化マグネシウム結晶体cr1または四角錐形状の酸化マグネシウム結晶体cr2を含む保護層3を形成することによって、保護層3が放電空間内への高い二次電子放出機能を有するようになり、これによって、PDPの放電開始電圧および放電維持最小電圧,放電遅れの各放電特性を大幅に改善することが出来るようになる。
従来例を示す図面である。 この発明の実施形態における第1実施例のPDPを示す断面図である。 同実施例の八面体形状の酸化マグネシウム結晶を示す図である。 同実施例の四角錐形状の酸化マグネシウム結晶を示す図である。 同実施例における保護層の成膜装置を示す概略構成図である。 同実施例においてCVD材料と前面ガラス基板の加熱温度を変えて保護層を成膜した場合のPDPの放電特性の比較を示す図である。 同実施例におけるMgO膜の結晶体構造の態様を示すSEM写真である。 図7のMgO膜の結晶体構造の各態様と放電遅れとの関係を示すグラフである。 図7のMgO膜の結晶体構造の各態様と放電開始電圧との関係を示すグラフである。 図7のMgO膜の結晶体構造において八面体形状または四角錐形状のMgO結晶の粒径と放電遅れとの関係を示すグラフである。 図7のMgO膜の結晶体構造において八面体形状または四角錐形状のMgO結晶の粒径と放電開始電圧との関係を示すグラフである。 この発明の実施形態における第2実施例においてPDPの放電特性と保護層の直線透過率の比較を示す図である。
符号の説明
1 …前面ガラス基板(前面基板)
2 …誘電体層
3 …保護層
4 …背面ガラス基板(背面基板)
7 …蛍光体層
10 …成膜装置
11 …搬送路
12 …ノズル
13 …管路
14 …気化器
15 …反応ガス供給管
C …放電セル(放電空間)
X,Y …行電極
D …列電極
cr1 …八面体形状のMgO結晶
cr2 …四角錐形状のMgO結晶

Claims (13)

  1. 放電空間を介して対向する前面基板および背面基板と、この前面基板と背面基板のうちの少なくとも一方の基板側に形成された電極と、この電極を被覆する誘電体層と、この誘電体層の放電空間に面する所要の部分を被覆する保護層とを備えたプラズマディスプレイパネルにおいて、
    前記保護層が、四角錐または八面体形状の酸化マグネシウム結晶体を含んでいることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記酸化マグネシウム結晶体が(200)配向されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 前記酸化マグネシウム結晶体が(111)面で囲まれた結晶体である請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 前記酸化マグネシウム結晶体の平均粒径が200nm以上である請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 前記保護層が、チタニウムを0.1パーセント以上含んでいる請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  6. 前記酸化マグネシウム結晶体の平均粒径が、200nm以下である請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル。
  7. 放電空間を介して対向する前面基板および背面基板と、この前面基板と背面基板のうちの少なくとも一方の基板側に形成された電極と、この電極を被覆する誘電体層と、この誘電体層の放電空間に面する所要の部分を被覆する保護層とを備えたプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、
    マグネシウム化合物が気化された蒸気が、500℃以上に加熱された前記一方の基板の保護層の形成面に吹き付けられて、常圧中において分解反応されることにより、四角錐または八面体形状の酸化マグネシウム結晶体を含む保護層が形成されることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  8. 前記酸化マグネシウム結晶体が(200)配向される請求項7に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  9. 前記酸化マグネシウム結晶体が(111)面で囲まれた結晶体となる請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  10. 前記マグネシウム化合物が気化された蒸気に反応ガスが混合されて、一方の基板の保護層の形成面に吹き付けられる請求項7に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  11. 前記マグネシウム化合物が、Mg(C1119である請求項7に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  12. 前記マグネシウム化合物にチタニウム化合物が含まれている請求項7に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  13. 前記チタニウム化合物がTi(C1119(C14である請求項12に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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