JP2006316762A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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裕二 吉原
Takahide Koshimizu
孝英 腰水
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文典 細田
Yoshiaki Miyasato
佳明 宮里
Takao Yuasa
貴夫 湯浅
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Abstract

【課題】プランジャの進出量が過度に小さくなる異常の発生時においても機関出力を確保することのできる内燃機関の動弁装置を提供する。
【解決手段】この装置は、ラッシュアジャスタ80を有する動弁機構60と、機関運転状態に基づき駆動制御されて吸気バルブ30のリフト量を変更するリフト量可変機構46とを備える内燃機関に適用される。ラッシュアジャスタ80は、そのボディ82からのプランジャ92の進出を通じて吸気バルブ30のバルブクリアランスを調整する。プランジャ92の進出量がその正常動作時における動作範囲の下限値よりも小さくなる異常が発生したときに、同プランジャ92の正常動作時と異なる態様でリフト量可変機構46を駆動制御して、吸気バルブ30のリフト量を強制的に増大させる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、バルブクリアランス調整用のラッシュアジャスタを備える内燃機関の動弁装置に関するものである。
内燃機関は、機関バルブを開閉駆動するための動弁機構を備えている。また、特許文献1に見られるように、こうした動弁機構にはラッシュアジャスタが設けられている。ラッシュアジャスタは、スプリングの付勢力によってそのボディからプランジャを突出させることにより、被動部材(ロッカアームやタペット)をカム側に押し付けている。また、ラッシュアジャスタのボディ内にはオイルポンプからオイルが供給されており、機関バルブの開弁に際して上記カムが被動部材を押圧するときには、上記ボディ内に満たされたオイルによってプランジャのボディ内への進入が制限されるようになっている。そして、機関バルブの軸長が温度によって変化した場合に、機関バルブの傘部と弁座との間にクリアランスが生じないようプランジャが進退し、被動部材の支持状態を調節する。ラッシュアジャスタを備える内燃機関では、こうしたラッシュアジャスタの自動調整機能により、バルブクリアランスが常に「0」に保たれる。
特開平5−86952号公報
ここで、ラッシュアジャスタにオイルを供給することができなくなったり、そのボディ内部からのオイル漏れやボディ内のオイルへの空気混入が生じたりすると、被動部材が上記カムによって押圧されるときに、上記ボディ内へのプランジャの進入を適正に制限することができなくなり、プランジャの進出量が小さくなる。このため、例えば吸気バルブのラッシュアジャスタにこうした異常が発生すると、吸気バルブのリフト量が小さくなるため、吸入空気量が減少するようになる。また、排気バルブのラッシュアジャスタに上記異常が発生した場合には、排気が燃焼室から排出され難くなるため、同様に吸入空気量が減少することとなる。その結果、こうした吸入空気量の減少に起因した機関出力の低下によって、内燃機関の振動増大やストールを招くおそれがある。
ちなみに、特許文献1には、ラッシュアジャスタの異常時に、機関回転速度の上昇を抑えたり、或いは機関回転速度を強制的に低下させたりする手法が開示されている。こうした手法では、上記不都合に対処することができず、むしろその状況を悪化させてしまうこととなる。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、プランジャの進出量が過度に小さくなる異常の発生時においても機関出力を確保することのできる内燃機関の動弁装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
先ず、請求項1に記載の発明は、プランジャの進出量を調節することにより機関バルブのバルブクリアランスを調整するラッシュアジャスタを有した動弁機構と、機関運転状態に基づいて前記機関バルブの開弁積分量を変更する開弁積分量可変機構とを備える内燃機関の動弁装置において、前記プランジャの進出量がその正常動作時における動作範囲の下限値よりも小さいときに、該正常動作時と異なる態様で前記開弁積分量可変機構を駆動制御して前記開弁積分量を強制的に増大させる制御手段を更に備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、プランジャの進出量が過度に小さくなる異常が発生して機関出力の不足を招くおそれのあるときに、開弁積分量可変機構の駆動態様を変更して開弁積分量を強制的に増大させる。これにより、吸入空気量を増加させ、機関出力の低下を抑制することができる。したがって、上記異常が発生した場合であっても機関出力の確保を図ることができるようになる。
なお、上記「開弁積分量を変更する」態様としては、例えば機関バルブの最大リフト量のみを変更する、機関バルブの開弁期間、すなわち作動角のみを変更する、或いは最大リフト量の変更に併せて作動角も変更する、といった態様を挙げることができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の動弁装置において、前記機関バルブは吸気バルブであることをその要旨とする。
ここで、吸気バルブに対応するラッシュアジャスタに上述したような異常が生じた場合には、排気バルブに対応するラッシュアジャスタに異常が生じた場合とは異なり、同異常に起因して吸入空気量が大きく減少するために機関出力の不足を招き易い。
この点、上記構成によれば、吸気バルブに対応するラッシュアジャスタに上記異常が発生した場合に、同吸気バルブの開弁積分量を強制的に増大させて機関出力の低下を抑制することができ、同機関出力の不足を抑制することができるようになる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の内燃機関の動弁装置において、前記制御手段は前記開弁積分量がその変更可能範囲で最大値となるように前記開弁積分量可変機構を駆動制御することをその要旨とする。
上記構成によれば、吸入空気量を最大限増加させることができ、機関出力の不足を一層好適に抑制することができるようになる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関の動弁装置において、前記開弁積分量可変機構は機関運転状態に応じて設定される目標駆動位置に基づき駆動制御され、前記制御手段は前記開弁積分量が大きくなるように前記設定される目標駆動位置を一定量補正することをその要旨とする。
上記構成によれば、上記異常の発生時に、機関バルブの開弁積分量が大きくなるように、プランジャの正常動作時に対応した目標駆動位置を一定量だけ補正するようにしている。そのため、上記異常に起因する機関出力の低下を抑制しつつ、開弁積分量可変機構による開弁積分量の可変機能を維持することができるようになる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の内燃機関の動弁装置において、前記内燃機関の吸気バルブのバルブタイミングを変更する吸気バルブタイミング可変機構と、前記開弁積分量を強制的に増大させるのに併せて、前記正常動作時と異なる態様で前記吸気バルブタイミング可変機構を駆動して、前記吸気バルブのバルブタイミングを強制的に遅角させる遅角手段とを更に備えることをその要旨とする。
ここで、開弁積分量を強制的に増大させるのに併せてバルブオーバラップが増大すると、内部EGR量が増加するため、その分、吸入空気量の増大が制限されてしまうようになる。この点、請求項5に記載の構成によれば、機関バルブの開弁積分量を増大させるのに併せて吸気バルブのバルブタイミングが遅角されるため、開弁積分量の強制増大に伴うバルブオーバラップの増大を抑制することができ、機関出力の低下を好適に抑制することができるようになる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の内燃機関の動弁装置において、前記遅角手段は、前記吸気バルブのバルブタイミングがその変更可能範囲で最も遅角するように前記吸気バルブタイミング可変機構を駆動することをその要旨とする。
上記構成によれば、バルブオーバラップを最大限減少させるように吸気バルブタイミング可変機構を駆動することができ、上記開弁積分量の強制増大に起因するバルブオーバラップの増大を好適に抑制することができるようになる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の内燃機関の動弁装置において、前記吸気バルブタイミング可変機構は機関運転状態に応じて設定される吸気バルブの目標バルブタイミングに基づき駆動制御され、前記遅角手段は前記吸気バルブの目標バルブタイミングを一定量だけ遅角補正することをその要旨とする。
上記構成によれば、上記異常の発生時に、吸気バルブのバルブタイミングをプランジャの正常動作時と比べて一定量遅角させるようにしている。そのため、上記開弁積分量の強制増大に起因するバルブオーバラップの増大を抑制しつつ、吸気バルブタイミング可変機構によるバルブタイミングの可変機能を維持することができるようになる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載の内燃機関の動弁装置において、前記内燃機関の排気バルブのバルブタイミングを変更する排気バルブタイミング可変機構と、前記開弁積分量を強制的に増大させるのに併せて、前記正常動作時と異なる態様で前記排気バルブタイミング可変機構を駆動して、前記排気バルブのバルブタイミングを強制的に進角させる進角手段とを更に備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、機関バルブの開弁積分量を増大させるのに併せて排気バルブのバルブタイミングが進角されるため、開弁積分量の強制増大に伴うバルブオーバラップの増大を抑制することができ、ひいては機関出力の低下を好適に抑制することができるようになる。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の内燃機関の動弁装置において、前記進角手段は、前記排気バルブのバルブタイミングがその変更可能範囲で最も進角するように前記排気バルブタイミング可変機構を駆動することをその要旨とする。
上記構成によれば、バルブオーバラップを最大限減少させるように排気バルブタイミング可変機構を駆動することができ、上記開弁積分量の強制増大に起因するバルブオーバラップの増大を好適に抑制することができるようになる。
また、請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の内燃機関の動弁装置において、前記排気バルブタイミング可変機構は機関運転状態に応じて設定される排気バルブの目標バルブタイミングに基づき駆動制御され、前記進角手段は前記排気バルブの目標バルブタイミングを一定量だけ進角補正することをその要旨とする。
上記構成によれば、上記異常の発生時に、排気バルブのバルブタイミングをプランジャの正常動作時と比べて一定量進角させるようにしている。そのため、上記開弁積分量の強制増大に起因するバルブオーバラップの増大を抑制しつつ、排気バルブタイミング可変機構によるバルブタイミングの可変機能を維持することができるようになる。
なお、動弁機構としては、カムを機関バルブの端部に当接させ同カムの回転に基づいて機関バルブを開閉駆動する直打式の動弁機構の他、請求項11に記載されるように、ロッカアームの一端をラッシュアジャスタのプランジャによって支持し、同ロッカアームの他端をカムの回転に基づき揺動させて機関バルブを開閉する、といったロッカアーム式の動弁機構を採用することができる。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11の何れか一項に記載の内燃機関の動弁装置において、前記正常動作時における吸入空気量を機関運転状態に基づき推定し、該推定した吸入空気量よりも実際の吸入空気量が所定量以上少ないことをもって前記進出量が前記下限値よりも小さい旨判定することをその要旨とする。
プランジャの進出量が過度に小さくなる異常が発生すると、このときの吸入空気量はプランジャの正常動作時における吸入空気量と比べて少なくなる。この点、上記構成によれば、そのように吸入空気量が少なくなったことをもって上記異常の発生を判定することができる。
また、請求項13に記載の発明は、請求項1〜11の何れか一項に記載の内燃機関の動弁装置において、前記内燃機関の実空燃比が目標空燃比よりリッチ側に乖離する傾向を有することをもって前記進出量が前記下限値よりも小さい旨判定することをその要旨とする。
プランジャの進出量が過度に小さくなる異常が発生すると、このときの吸入空気量が少なくなるため、内燃機関の実空燃比は目標空燃比よりリッチ側に乖離する傾向を有するようになる。上記構成によれば、そのように空燃比がリッチになったことをもって、上記異常の発生を判定することができる。
また、請求項14に記載の発明は、請求項1〜11の何れか一項に記載の内燃機関の動弁装置において、前記機関バルブの着座によって生じる機関振動の強度を検出し、該検出した振動強度が所定値以上であることをもって前記進出量が前記下限値よりも小さい旨判定することをその要旨とする。
通常、機関バルブのリフト速度は、着座に伴う衝撃を緩和するために、着座間際において十分に減速されるようになっている。上記異常が発生すると、十分に減速される前に機関バルブが着座するために、着座に伴う衝撃が大きくなり、その分だけ機関振動の強度が大きくなる。上記構成によれば、そのように機関振動強度が増大したことをもって、上記異常の発生を判定することができるようになる。
また、請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の内燃機関の動弁装置において、前記内燃機関はノッキングの発生を検出するための振動センサを有し、同振動センサによって前記機関振動の強度を検出することをその要旨とする。
通常、内燃機関にはノッキングの発生を検出するための振動センサが設けられている。上記構成によれば、こうしたノッキングの発生を検出するための振動センサを流用して機関振動を検出することができる。
また、請求項16に記載の発明は、請求項14に記載の内燃機関の動弁装置において、前記内燃機関のシリンダヘッドに設けられ、前記機関バルブの着座によって生じる機関振動の強度を検出する振動センサを備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、機関バルブに着座に伴って生じるシリンダヘッドの振動を直接検出することができ、同シリンダヘッド以外の部分に振動センサが設けられる構成と比べて、機関バルブの着座に伴う機関振動の強度を精度よく検出することが可能になる。
ここで、振動センサと弁座との距離が遠くなるほど、同振動センサによる振動強度の検出精度は低くなる。そのため、例えば複数の気筒を有する内燃機関など、複数の機関バルブを有する内燃機関にあって、各機関バルブについての上記振動強度を精度よく検出するためには、気筒或いは機関バルブに対応して各別に振動センサを設けて上記振動強度を検出することが望ましい。これにより、各機関バルブの弁座にごく近い位置に振動センサを設けることが可能になり、高い精度での振動強度の検出が可能になる。
その他、複数の機関バルブを有する内燃機関に振動センサを一つのみ設け、同振動センサによって複数の機関バルブについての上記振動強度を検出することも可能である。この場合、複数の機関バルブが同一のカムシャフトの回転に伴って開閉駆動される一般的な内燃機関においては同カムシャフトの軸線方向におけるシリンダヘッドの中央に振動センサを設けることが望ましい。また複数の気筒を有する内燃機関にあっては、請求項17に記載の発明によるように、それら気筒の配列方向においてシリンダヘッドの中央に振動センサを設けることが望ましい。
こうした構成によれば、複数の機関バルブを有する内燃機関に振動センサを一つのみ設ける場合に、同振動センサと弁座との距離が最も距離が遠くなる機関バルブについてその距離を極力短くすることができるようになり、各機関バルブの着座による機関振動の強度を高い精度をもって検出することができるようになる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態について説明する。
図1に、本実施の形態にかかる動弁装置が適用される内燃機関の概略構成を示す。
同図1に示すように、内燃機関10の吸気通路12にはスロットルバルブ16が設けられている。このスロットルバルブ16の開度を調節することにより、吸気通路12を通じて燃焼室20内に吸入される空気の量を調節することが可能になっている。また、上記吸気通路12にはインジェクタ22が設けられている。このインジェクタ22は吸気通路12内に燃料を噴射する。
内燃機関10の燃焼室20では、吸入空気と噴射燃料とからなる混合気が点火されて燃焼する。この燃焼によってピストン24が往復移動し、クランクシャフト26が回転する。そして、燃焼後の混合気は排気として燃焼室20から排気通路28に送り出される。
内燃機関10において、吸気通路12と燃焼室20との間は吸気バルブ30の開閉動作によって連通・遮断され、燃焼室20と排気通路28との間は排気バルブ32の開閉動作によって連通・遮断される。また、吸気バルブ30はクランクシャフト26の回転が伝達される吸気カムシャフト34の回転に伴って開閉動作し、排気バルブ32は同じくクランクシャフト26の回転が伝達される排気カムシャフト36の回転に伴い開閉動作する。
吸気カムシャフト34には吸気バルブタイミング可変機構38が設けられている。この吸気バルブタイミング可変機構38は、クランクシャフト26の回転角(クランク角)に対する吸気カムシャフト34の相対回転角を調節して、吸気バルブ30のバルブタイミングVTiを進角または遅角させるものである。図2は、吸気バルブタイミング可変機構38の作動による吸気バルブ30のバルブタイミングの変更態様を示している。同図2から分かるように、このバルブタイミングVTiの変更では、吸気バルブ30の作動角(開弁されてから閉弁されるまでのクランク角)を一定に保持した状態で同吸気バルブ30の開弁時期及び閉弁時期が共に進角または遅角される。
排気カムシャフト36には排気バルブタイミング可変機構42が設けられている。この排気バルブタイミング可変機構42は、クランク角に対する排気カムシャフト36の相対回転角を調節して、排気バルブ32のバルブタイミングVTeを進角または遅角させるものである。また、排気バルブタイミング可変機構42の作動による排気バルブ32のバルブタイミングVTeの変更では、上述した吸気バルブ30の変更態様と同様に、排気バルブ32の作動角を一定に保持した状態で同排気バルブ32の開弁時期及び閉弁時期が共に進角または遅角される。
吸気カムシャフト34と吸気バルブ30との間にはリフト量可変機構46が設けられている。このリフト量可変機構46は、吸気バルブ30のリフト量VLi(詳しくは、その最大リフト量)を機関運転状態に応じて可変設定するものである。このリフト量可変機構46の作動による吸気バルブ30の最大リフト量の変更態様を図3に示す。同図3から分かるように、リフト量可変機構46の作動によって、吸気バルブ30の最大リフト量はその作動角に同期して変化し、例えば最大リフト量が小さくなるほど作動角も小さくなる。この作動角が小さくなるということは、吸気バルブ30の開弁時期と閉弁時期とが互いに近づくということであり、吸気バルブ30の開弁期間が短くなるということを意味する。
内燃機関10は、例えばマイクロコンピュータを有して構成される電子制御装置50を備えている。電子制御装置50には、内燃機関10の運転状態を検出するための各種センサ類の検出信号が取り込まれている。そうした各種センサ類としては、例えばクランクシャフト26の回転速度(機関回転速度NE)を検出するためのクランクセンサや、アクセルペダル(図示略)の踏み込み量(アクセル踏み込み量ACC)を検出するためのアクセルセンサ、吸気通路12を流れる吸入空気の量GAを検出するための吸入空気量センサが設けられている。また、吸気バルブ30のバルブタイミングVTiを検出するための位置センサや、排気バルブ32のバルブタイミングVTeを検出するための位置センサ、リフト量可変機構46の駆動位置Piを検出するための位置センサ等も設けられている。
電子制御装置50は、各種センサ類の検出信号をもとに各種の演算を行い、その演算結果に基づいて吸気バルブタイミング可変機構38、排気バルブタイミング可変機構42及びリフト量可変機構46の駆動制御などといった機関制御を実行する。
なお、本実施の形態の機関制御では、上記リフト量可変機構46の駆動制御による最大リフト量の調節を通じて、燃焼室20内に吸入される空気の量が調節される。詳しくは、吸気バルブ30の最大リフト量が大きいほど吸入空気量GAは多くなるために、目標とする吸入空気量の多い高負荷領域ほど吸気バルブ30の最大リフト量が大きくなるようにリフト量可変機構46の駆動制御が実行される。一方、スロットルバルブ16の開度は、基本的に、最大開度で保持されている。
また、図4に吸気バルブ30及び排気バルブ32のリフト態様の一例を示すように、本実施の形態の機関制御では、吸気バルブ30の最大リフト量の小さい低負荷領域ほど同吸気バルブ30のバルブタイミングVTiが進角側になるように吸気バルブタイミング可変機構38及びリフト量可変機構46の駆動制御が実行される。これは以下のような理由による。
吸気バルブ30のバルブタイミングVTiを変更せずにその最大リフト量のみを小さくすると、同吸気バルブ30の開弁時期が遅角側に変化してしまう(図3参照)。また、吸気バルブ30の開弁時期が上死点よりも遅角側になる場合、ピストン24が上死点を超えてから吸気バルブ30が開弁されるまでの期間において、吸気バルブ30及び排気バルブ32が閉弁された状態でピストン24が下降することとなり、若干の損失が生じるようになる。そのため、上記機関制御では、そうした損失の発生或いは増大を極力抑えることの可能なように吸気バルブ30の開弁時期を設定するべく、吸気バルブ30の最大リフト量が小さいときほどバルブタイミングVTiを進角側に設定するようにしている。
次に、吸気バルブ30を開閉動作させるための動弁機構について説明する。
図5に示すように、動弁機構60は、上記リフト量可変機構46、ロッカアーム62、及びラッシュアジャスタ80を備えている。
リフト量可変機構46は、詳しくは、吸気カムシャフト34と平行に延びるロッカシャフト64と、回転する吸気カム34aにより押されて上記ロッカシャフト64を中心に揺動する入力アーム68と、この入力アーム68の揺動に基づき上記ロッカシャフト64を中心に揺動する出力アーム70とを備えている。入力アーム68は上記吸気カム34aに押しつけられるようコイルスプリング72によって吸気カム34a側に付勢されている。また、出力アーム70は、その揺動時にロッカアーム62に押しつけられ、同ロッカアーム62を介して吸気バルブ30をリフトさせるものである。
ロッカアーム62はその一端部がラッシュアジャスタ80によって支持され、他端部が吸気バルブ30に接触している。また、ロッカアーム62は吸気バルブ30のバルブスプリング74によって出力アーム70側に付勢され、これによりロッカアーム62が出力アーム70に押しつけられている。
したがって、吸気カム34aの回転に基づき入力アーム68及び出力アーム70が揺動すると、出力アーム70がロッカアーム62を介して吸気バルブ30をリフトさせ、吸気バルブ30の開閉動作が行われるようになる。そして、リフト量可変機構46では、入力アーム68と出力アーム70との揺動方向についての相対位置を変更することで、上記吸気バルブ30の最大リフト量及び作動角が可変とされる。具体的には、入力アーム68と出力アーム70とを揺動方向について互いに離間させるほど、吸気バルブ30の最大リフト量及び作動角は大きくなる。
なお、排気バルブ32の動弁機構は、リフト量可変機構46を備えていない点を除き、上述した動弁機構60と同一の構成である。排気バルブ32の動弁機構にあっては、排気カム36aの回転によってロッカアーム62が直接揺動され、これにより排気バルブ32がリフトされる。そのため、排気バルブ32は、その最大リフト量及び作動角が一定のままで開閉される。
上記ラッシュアジャスタ80は、吸気カム34aの回転を通じて吸気バルブ30が開閉動作するとき、ロッカアーム62と出力アーム70との間にクリアランスが生じないよう、同ロッカアーム62を出力アーム70側に押しつけるためのものである。
以下、ラッシュアジャスタ80の具体的な構造について、図6を参照して説明する。
図6に示すように、ラッシュアジャスタ80は、シリンダヘッド10aに固定される有底円筒状のボディ82を備えている。そして、ボディ82の内部には、プランジャスプリング84、ボールリテーナ86、チェックボールスプリング88、チェックボール90、プランジャ92が順次挿入されている。
プランジャ92の底とボディ82の底との間は高圧室94として区画され、プランジャ92の内部は低圧室96として区画されている。そして、高圧室94にはオイルが満たされている。また、高圧室94と低圧室96とはプランジャ92の底に形成された連通路98を介して連通しており、低圧室96にはボディ82及びプランジャ92に形成されたオイル穴82a,92aを介してオイルが供給されるようになっている。なお、このように低圧室96に供給されるオイルは、内燃機関10の運転に伴い駆動されるオイルポンプから吐出され、シリンダヘッド10aに形成されたオイル通路を通って上記オイル穴82a,92aに到達するものである。
高圧室94には、プランジャスプリング84及びボールリテーナ86が配設されている。そして、このプランジャスプリング84の弾性力がボールリテーナ86を介してプランジャ92に作用することで、プランジャ92は常にボディ82から突出する方向に付勢されている。また、高圧室94において、ボールリテーナ86とプランジャ92の底との間には、チェックボールスプリング88及びチェックボール90が配設されている。そして、このチェックボールスプリング88の弾性力がチェックボール90に作用することで、チェックボール90が連通路98を遮断する位置に保持されている。
したがって、内燃機関10の運転中であって、吸気バルブ30の閉弁開始後に、揺動する出力アーム70がロッカアーム62から離れようとすると、プランジャスプリング84が伸びてプランジャ92がボディ82から進出し、そのプランジャ92によってロッカアーム62が上記出力アーム70側に押しつけられる。このようにロッカアーム62が出力アーム70の揺動に追従して変位することで、両者の間にクリアランスが生じることは抑制される。
なお、上記のようにプランジャ92がボディ82から進出するときには、高圧室94の容積が拡大しようとして高圧室94内の圧力が低下し、高圧室94と低圧室96との差圧に基づく力がチェックボール90に作用する。そして、上記差圧に基づく力によってチェックボール90がチェックボールスプリング88の弾性力に抗して連通路98の遮断を解除する位置まで変位すると、低圧室96から高圧室94にオイルが流れるようになる。その後、上記差圧に基づく力の大きさがチェックボールスプリング88の弾性力以下になると、チェックボール90が連通路98を遮断する位置へと戻される。
一方、内燃機関10の運転中であって、吸気バルブ30の開弁開始後に、揺動する出力アーム70がロッカアーム62に押しつけられると、その際の力がロッカアーム62を介してプランジャ92に伝達され、同プランジャ92がボディ82内に進入しようとする。このときには連通路98がチェックボール90によって遮断されているため、高圧室94から低圧室96への連通路98を介してのオイルの流出は禁止される。そして、高圧室94のオイルにより、その高圧室94の容積を縮小する方向へのプランジャ92の移動、言い換えればプランジャ92のボディ82内への進入は禁止される。
ところで、前記オイル通路からのオイル漏れ等によってラッシュアジャスタ80の低圧室96にオイルが十分に供給されなくなったり、プランジャスプリング84やボールリテーナ86等の破損によって同ラッシュアジャスタ80の高圧室94内部からオイルが漏れたりすると、上記プランジャ92のボディ82内への進入が禁止されなくなる。そのため、この場合には上記プランジャ92がボディ82内に進入して、同プランジャ92のボディ82からの進出量が著しく小さくなってしまう。
このようにプランジャ92の進出量が小さくなる異常が発生すると、ロッカアーム62が出力アーム70から離間して、バルブクリアランスが生じるようになる。その結果、図7に示すように、バルブクリアランスの分だけ吸気バルブ30のリフト量VLi(及び作動角)が小さくなり、その分だけ吸入空気量GAが減少して機関出力が低下するようになる。特に、機関アイドル運転時等、そもそも上記リフト量VLiが小さくなるように制御される機関低負荷運転時においてそうした機関出力の低下が発生すると、機関出力の不足による機関振動の増大を招くおそれがあり、場合によっては、ストールを招くおそれもある。
そこで、本実施の形態では、上記プランジャ92の進出量が小さくなる異常が発生したこと、詳しくはプランジャ92の進出量がその正常動作時における動作範囲の下限値よりも小さいことを判定し、そのとき正常動作時と異なる態様でリフト量可変機構46を駆動制御して、吸気バルブ30のリフト量VLiを強制的に増大させるようにしている。これにより吸入空気量GAが増加し、その結果、機関出力の低下が抑制されるようになる。
なお、図8に示すように、上記異常の発生に伴って吸気バルブ30のリフト量VLiが小さくなった場合に(図中に実線で示す)、単に吸気バルブ30のリフト量VLiを増大させるためにリフト量可変機構46の制御態様を変更すると(図中に一点鎖線で示す)、これに伴って作動角も増大するためにバルブオーバラップが不要に大きくなる。その結果、内燃機関10の排気行程中において燃焼室20や排気通路28から吸気通路12へと戻される排気の量(内部EGR量)が多くなり、その分、吸入空気量GAの増加が制限されてしまうようになる。
この点をふまえ、本実施の形態では、上記異常の発生が判定されたときに、吸気バルブ30のリフト量VLiを強制的に増大させるのに併せて、同吸気バルブ30のバルブタイミングVTiを遅角させるとともに、排気バルブ32のバルブタイミングVTeを進角させるようにしている。これにより、吸気バルブ30の開弁時期が遅角されるとともに排気バルブ32の閉弁時期が進角されて、上記リフト量VLiの強制増大に起因するバルブオーバラップの増大が抑制されるようになる。
本実施の形態にあっては、上記異常が発生していることが、具体的には以下のような手順で判定される。
図9に示すように、この判定に際しては先ず、機関運転状態(詳しくは機関回転速度NE及びアクセル踏み込み量ACC)に基づいてマップから、吸入空気量GAについての基準値GAbが算出される(ステップS100)。ここでは、前記プランジャ92の進出量が小さくなる異常の未発生時における吸入空気量GAが推定され、これが上記基準値GAbとして算出される。上記マップには、そうした基準値GAbと機関回転速度NE及びアクセル踏み込み量ACCにより定まる機関運転状態との関係が実験等を通じて求められ、設定されている。
その後、実際の吸入空気量GAが上記基準値GAbよりも所定量以上少ないか否かが判断される。具体的には、上記基準値GAbと実際の吸入空気量GAとの差ΔGA(=GAb−GA)が求められ、同差ΔGAが所定の判定値α以上であるか否かが判断される(ステップS102)。この判定値αとしては、上記差ΔGAとの比較を通じて上記異常が発生していることを精度よく判定可能な値が実験結果などに基づき求められ、設定されている。
そして、上記差ΔGAが判定値α以上である場合には(ステップS102:YES)、吸入空気量GAが少なくなっているとして、上記異常が発生している旨判定される(ステップS104)。一方、上記差ΔGAが判定値α未満である場合には(ステップS102:NO)、吸入空気量GAが減少していない或いはさほど減少していないとして、上記異常が発生していると判定されない。このように、上記差ΔGAと判定値αとの比較に基づき上記異常の発生が判定される。
一方、本実施の形態にかかる機関制御は、具体的には、上記判定の結果に応じて以下のような手順で実行される。
すなわち先ず、図10に示すように、機関回転速度NEやアクセル踏み込み量ACC等に基づいて吸入空気量GAについての目標値(目標吸入空気量Tga)が算出される(ステップS200)。そして、この目標吸入空気量Tgaに基づいて、各バルブタイミングVTi,VTe及び前記駆動位置Piについての目標値(目標バルブタイミングTvti,Tvte、目標駆動位置Tpi)がそれぞれ算出される(ステップS202)。
そして、上記異常が発生していると判定されていないときには(ステップS204:NO)、ステップS202の処理で求めた各目標値に基づき、吸気バルブタイミング可変機構38、排気バルブタイミング可変機構42、リフト量可変機構46がそれぞれ駆動制御される(ステップS206)。この駆動制御は、バルブタイミングVTi,VTe,駆動位置Piと各対応する目標値とを一致させるようにそれぞれ実行される。このように、上記異常の未発生時には、そのときどきの機関運転状態に応じたかたちで、各機構38,42,46が駆動制御される。
一方、上記異常が発生している旨判定されるときには(ステップS204:YES)、各目標値がそれぞれ以下のように補正される(ステップS208)。
・「目標バルブタイミングTvti」:吸気バルブ30のバルブタイミングVTiの遅角側限界(最遅角タイミング)に対応する値VTimaxが新たな目標バルブタイミングTvtiとして設定される。
・「目標バルブタイミングTvte」:排気バルブ32のバルブタイミングVTeの進角側限界(最進角タイミング)に対応する値VTeminが新たな目標バルブタイミングTvteとして設定される。
・「目標駆動位置Tpi」:吸気バルブ30の最大リフト量の大きい側の限界(最大量)に対応する駆動位置Pimaxが新たな目標駆動位置Tpiとして設定される。
そして、各目標値が補正された後、バルブタイミングVTi,VTe,駆動位置Piと各対応する目標値とを一致させるように各機構38、42,46がそれぞれ駆動制御される(ステップS206)。これにより、吸気バルブタイミング可変機構38はバルブタイミングVTiをその変更可能範囲で最も遅角させるように駆動制御されるようになる。また、排気バルブタイミング可変機構42はバルブタイミングVTeをその変更可能範囲で最も進角させるように駆動制御されるようになる。更に、リフト量可変機構46はリフト量VLiをその変更可能範囲で最大値になるように駆動制御されるようになる。
本実施の形態では、上記ステップS206,S208の処理が、開弁積分量を強制的に増大させる制御手段、吸気バルブのバルブタイミングを強制的に遅角させる遅角手段、及び排気バルブのバルブタイミングを強制的に進角させる進角手段として機能する。
なお上述したように、本実施の形態の機関制御では、基本的に、リフト量可変機構46の駆動制御を通じて吸入空気量GAが調節される。そのため、上記異常が発生していると判定されたときに、常に吸気バルブ30の最大リフト量がその最大量になるようにリフト量可変機構46を駆動制御する上記機関制御では、吸入空気量GAが多い場合にこれをリフト量可変機構46の駆動制御を通じて低減させることはできない。本実施の形態では、そうした場合、スロットルバルブ16の開度が絞られて吸入空気量GAが低減される。
以下、本実施の形態にかかる機関制御を実行することによる作用について、図11を参照しつつ説明する。
なお、図11は上記異常の発生時における吸気バルブ30及び排気バルブ32のリフト態様の一例を示しており、同図(a)は各機構38,42,46の制御態様が変更される前のリフト態様を示し、同図(b)は各機構38,42,46の制御態様が変更された後のリフト態様を示している。
図11に示すように、本実施の形態の機関制御では、上記異常が発生すると、吸気バルブ30の最大リフト量及び作動角を最も大きくするように(同図(b)中の矢印A参照)、言い換えれば吸入空気量GAを最大限増加させるようにリフト量可変機構46が駆動制御される。これにより、吸入空気量GAが増加して、機関出力の低下が抑制されるようになる。しかも、これに併せて、吸気バルブ30のバルブタイミングVTiが最遅角タイミングに変更され(同図(b)中の矢印B参照)、排気バルブ32のバルブタイミングVTeが最進角タイミングに変更される(同図(b)中の矢印C参照)。すなわち、バルブオーバラップを最大限減少させるように吸気バルブタイミング可変機構38及び排気バルブタイミング可変機構42がそれぞれ駆動制御される。これにより、上記最大リフト量を増大させることに起因するバルブオーバラップの増大が抑制されて、内部EGR量の増加が抑制されるようになり、機関出力の低下が好適に抑制されるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)プランジャ92の進出量が過度に小さくなる異常が発生して機関出力の不足を招くおそれのあるときに、リフト量可変機構46の駆動態様の変更を通じて吸気バルブ30のリフト量VLiを強制的に大きくして吸入空気量GAを増加させることができ、機関出力の低下を抑制することができるようになる。したがって、上記異常が発生した場合であっても機関出力の確保を図ることができるようになる。
(2)また、吸気バルブ30の最大リフト量をその変更可能範囲で最大値になるようにリフト量可変機構46を駆動制御するようにしたために、吸入空気量GAを最大限増加させることができ、機関出力の不足を好適に回避することができるようになる。
(3)吸気バルブ30の最大リフト量を強制的に増大させるのに併せて、吸気バルブタイミング可変機構38の駆動態様の変更を通じて、同吸気バルブ30のバルブタイミングVTiを強制的に遅角させるようにした。そのため、最大リフト量の強制増大に起因するバルブオーバラップの増大を抑制することができ、機関出力の低下を好適に抑制することができるようになる。
(4)また、バルブタイミングVTiをその変更可能範囲で最も遅角させるように吸気バルブタイミング可変機構38を駆動制御するようにしたために、バルブオーバラップを最大限減少させることができ、バルブオーバラップの増大を好適に抑制することができるようになる。
(5)吸気バルブ30の最大リフト量を強制的に増大させるのに併せて、排気バルブタイミング可変機構42の駆動態様の変更を通じて、排気バルブ32のバルブタイミングVTeを強制的に進角させるようにした。そのため、リフト量VLiの強制増大に起因するバルブオーバラップの増大を抑制することができ、機関出力の低下を好適に抑制することができるようになる。
(6)また、バルブタイミングVTeをその変更可能範囲で最も進角させるように排気バルブタイミング可変機構42を駆動制御するようにしたために、バルブオーバラップを最大限減少させることができ、バルブオーバラップの増大を好適に抑制することができるようになる。
(7)プランジャ92の正常動作時における吸入空気量GAを機関運転状態に基づき基準値GAbとして求め、同基準値GAbと実際の吸入空気量GAとの差ΔGAが所定の判定値α以上であることをもって、前記異常が発生している旨判定するようにした。これにより、上記正常動作時における吸入空気量よりも実際の吸入空気量GAが所定量以上少なくなっていることを判断し、これをもって上記異常の発生を判定することができるようになる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・前記異常が発生していると判定されるときに、最遅角タイミングに対応する値VTimaxを新たな吸気バルブ30の目標バルブタイミングTvtiとして設定することに代えて、目標バルブタイミングTvtiを一定量だけ遅角補正するようにしてもよい。同構成によれば、吸気バルブ30のバルブタイミングVTiがプランジャ92の正常動作時と比べて一定量遅角されるため、上記リフト量VLiの強制増大に起因するバルブオーバラップの増大を抑制することができる。しかも、吸気バルブタイミング可変機構38によってバルブタイミングVTiを可変設定する可変機能を維持することもできる。なお、同構成にあっては、そうしたバルブオーバラップの増大を適正に抑制することの可能な遅角量を実験結果などに基づき求め、これを上記一定量として設定するようにすればよい。
・また、目標バルブタイミングTvtiを一定量だけ遅角補正することに限らず、吸気バルブ30のバルブタイミングVTiを強制的に遅角させることができるのであれば、吸気バルブタイミング可変機構38の制御態様は任意に変更可能である。バルブタイミングVTiを強制的に遅角させることにより、上記リフト量VLiの強制増大に起因するバルブオーバラップの増大を抑制することはできる。
・また、バルブタイミングVTiを強制遅角させること以外の手法をもってバルブオーバラップの増大が適正に抑制される内燃機関、或いはバルブオーバラップが増大してもそれに伴う機関出力の低下度合いがごく小さい内燃機関にあっては、バルブタイミングVTiを強制的に遅角させる構成を省略するようにしてもよい。この場合には、吸気バルブタイミング可変機構38を省略することもできる。
ちなみに、ラッシュアジャスタ80のボディ82内へのプランジャ92の進入が全く制限されなくなった場合、言い換えれば、プランジャ92の進出量が最も小さくなった場合におけるバルブオーバラップの増大量は実験や計算などによって求めることが可能である。そして、排気バルブ32のバルブタイミングVTeを強制的に進角させることのみをもって上記バルブオーバラップの増大を抑制する構成では、そうして求めた増大量以上の量を強制進角量として設定することにより、同バルブオーバラップの増大を的確に抑制することができる。
・前記異常が発生していると判定されるときに、最進角タイミングに対応する値VTeminを新たな排気バルブ32の目標バルブタイミングTvteとして設定することに代えて、目標バルブタイミングTvteを一定量だけ進角補正するようにしてもよい。同構成によれば、排気バルブ32のバルブタイミングVTeがプランジャ92の正常動作時と比べて一定量進角されるため、上記リフト量VLiの強制増大に起因するバルブオーバラップの増大を抑制することができる。しかも、排気バルブタイミング可変機構42によってバルブタイミングVTeを可変設定する可変機能を維持することもできる。なお、同構成にあっては、そうしたバルブオーバラップの増大を適正に抑制することの可能な進角量を実験結果などに基づき求め、これを上記一定量として設定するようにすればよい。
・また、目標バルブタイミングTvteを一定量だけ進角補正することに限らず、排気バルブ32のバルブタイミングVTeを強制的に進角させることができるのであれば、排気バルブタイミング可変機構42の制御態様は任意に変更可能である。バルブタイミングVTeを強制的に進角させることにより、上記リフト量VLiの強制増大に起因するバルブオーバラップの増大を抑制することはできる。
・また、バルブタイミングVTeを強制進角させること以外の手法をもってバルブオーバラップの増大が適正に抑制される内燃機関、或いはバルブオーバラップが増大してもそれに伴う機関出力の低下度合いがごく小さい内燃機関にあっては、バルブタイミングVTeを強制的に進角させる構成を省略するようにしてもよい。この場合には、排気バルブタイミング可変機構42を省略することもできる。
ちなみに、吸気バルブ30のバルブタイミングVTiを強制的に遅角させることのみをもって上記バルブオーバラップの増大を抑制する構成では、実験や計算などによって求めた前記増大量以上の量を強制遅角量として設定することにより、同バルブオーバラップの増大を的確に抑制することができる。
・前記異常が発生していると判定されるときに、吸気バルブ30の最大リフト量の大きい側の限界(最大量)に対応する駆動位置Pimaxを新たな目標駆動位置Tpiとして設定することに代えて、同最大リフト量が大きくなるように目標駆動位置Tpiを一定量だけ補正するようにしてもよい。同構成によれば、吸気バルブ30の最大リフト量を大きくするように上記プランジャ92の正常動作時における駆動位置から一定量だけリフト量可変機構46の駆動位置Piが変更されるようになるため、吸入空気量GAを増加させることができる。しかも、リフト量可変機構46によって吸気バルブ30の最大リフト量を可変設定する可変機能を維持することもできる。なお、同構成にあっては、プランジャ92の進出量の減少に起因するリフト量VLiの減少分を的確に補うことの可能な補正量を実験結果などに基づき求め、これを上記一定量として設定するようにすればよい。
ちなみに、プランジャ92の進出量が最も小さくなった場合における上記リフト量VLiの減少量は実験や計算などによって求めることが可能である。そして、その求めた減少量以上の量を上記一定量として設定することにより、上記異常の発生による機関出力の低下を的確に抑制することができるようになる。
・また、目標駆動位置Tpiを一定量だけ補正することに限らず、吸気バルブ30の最大リフト量が大きくなるように駆動位置Piを強制的に変更することができるのであれば、リフト量可変機構46の制御態様は任意に変更可能である。
・排気バルブ32のリフト量VLeを変更する排気リフト量可変機構を備えた内燃機関にあって、同排気バルブ32に対応するプランジャ92の進出量がその正常動作時における動作範囲の下限値よりも小さいときに、正常動作時と異なる態様で排気リフト量可変機構を駆動制御してリフト量VLeを強制的に増大させるようにしてもよい。
同構成によれば、排気バルブ32に対応するプランジャ92の進出量が過度に小さくなる異常が発生して機関出力の不足を招くおそれのあるときに、排気リフト量可変機構の駆動態様の変更を通じてリフト量VLeを強制的に大きくして吸入空気量GAを増加させることができ、機関出力の低下を抑制することができるようになる。したがって、上記異常が発生した場合であっても機関出力の確保を図ることができるようになる。
ちなみに、吸気バルブ30に対応するラッシュアジャスタ80に上記異常が生じた場合には、排気バルブ32に対応するラッシュアジャスタ80に異常が生じた場合とは異なり、同異常に起因して吸入空気量GAが大きく減少するために機関出力の不足を招き易い。この点、上記実施の形態によれば、そうした吸気バルブ30に対応するラッシュアジャスタ80に上記異常が発生した場合における機関出力の不足を好適に抑制することができる。
・前記異常が発生していることを判定する手順は、プランジャ92の進出量がその正常動作時における動作範囲の下限値よりも小さくなったことを判定することができるのであれば、任意に変更可能である。そうした判定手順としては、例えば以下のような手順を挙げることができる。
(手順A)前記混合気の空燃比が目標空燃比(例えば理論空燃比)になるように燃料噴射量及び吸入空気量GAを制御する空燃比制御を実行する内燃機関にあって、実際の空燃比が所定の判定値よりもリッチになったことをもって、プランジャ92の進出量が前記下限値よりも小さいことを判定する。この場合、上記異常の発生時における空燃比の推移を実験などにより求め、その推移をふまえた上で、同異常の発生を精度よく判定することの可能な値を所定の判定値として設定する。
ここで、空燃比制御の実行される内燃機関において前記異常が発生して吸入空気量GAが少なくなると、プランジャ92の正常動作時における空燃比と比べて実際の空燃比がリッチになる。この手順Aによれば、そのように空燃比がリッチになったことをもって、上記異常の発生を判定することができる。
なお、空燃比制御として、実際の空燃比と目標空燃比との偏差に基づくフィードバック制御が実行される内燃機関では、そのフィードバック補正量が所定値以上であることをもって、プランジャ92の進出量が前記下限値よりも小さい旨を判定するようにしてもよい。また空燃比制御の実行に際して実際の空燃比と目標空燃比との定常的な偏差を学習しつつ補正する学習制御が併せて実行される内燃機関にあっては、同学習制御における学習値が所定値以上であることをもって、プランジャ92の進出量が前記下限値よりも小さい旨を判定することもできる。要は、実空燃比が目標空燃比よりリッチ側に乖離する傾向を有することを判断することにより、上記異常の発生を判定することはできる。
(手順B)吸気バルブ30(或いは排気バルブ32)の着座によって生じる機関振動の強度を検出し、該検出した振動強度が所定値以上であることをもって、プランジャ92の進出量が前記下限値よりも小さいと判定する。この場合、上記異常の発生時における上記機関振動の強度を実験などにより求め、その強度をふまえた上で、同異常の発生を精度よく判定することの可能な値を上記所定値として設定する。
通常、機関バルブのリフト速度は、着座に伴う衝撃を緩和するために、着座間際において十分に減速されるようになっている(図7参照)。上記異常が発生すると、十分に減速される前に機関バルブが着座するために、着座に伴う衝撃が大きくなり、その分だけ機関振動の強度が大きくなる。上記構成によれば、そのように機関振動の強度が増大したことをもって、上記異常の発生を判定することができる。
その他、吸気バルブ30(或いは排気バルブ32)の着座によって生じる機関振動を検出し、該機関振動の検出されたタイミングが各38,42,46の駆動状態に見合う着座タイミング(閉弁時期)よりも所定以上進角側のタイミングであることをもって、プランジャ92の進出量が前記下限値よりも小さいと判定することなども可能である。ここで上記異常が発生すると、吸気バルブ30(或いは排気バルブ32)の閉弁時期が進角側の時期になる(図7参照)。この点、上記構成によれば、そのように閉弁時期が進角側の時期になったことをもって、上記異常の発生を判定することができる。
なお、ノッキングの発生を検出するための振動センサを有する内燃機関にあっては、同振動センサによって上記機関振動を検出することが可能である。同構成によれば、新たなセンサを追加することなく、既存の振動センサを流用して機関振動を検出することができるようになる。
また、機関バルブの着座に伴う機関振動を検出するための振動センサを新たに設けるようにしてもよい。この場合には、同振動センサを、機関バルブの弁座が設けられるシリンダヘッドに設けることが望ましい。これにより、上記弁座が設けられたシリンダヘッドの振動を直接検出することができ、同シリンダヘッド以外の部分に振動センサを設ける構成と比べて、機関バルブの着座に伴う機関振動の強度を精度よく検出することが可能になる。
ここで、振動センサと弁座との距離が遠くなるほど、同振動センサによる振動強度の検出精度は低くなる。そのため、複数の機関バルブを有する内燃機関にあって、各機関バルブについての上記振動強度を精度よく検出するためには、各機関バルブに対応して各別に振動センサを設けて、機関バルブ毎に上記振動強度を検出することが望ましい。これにより、各機関バルブの弁座にごく近い位置に振動センサを設けることが可能になり、高い精度での振動強度の検出が可能になる。
その他、複数の機関バルブを有する内燃機関に振動センサを一つのみ設け、同振動センサによって複数の機関バルブについての上記振動強度を検出することも可能である。この場合、内燃機関のカムシャフト(図示略)の軸線方向におけるシリンダヘッドの中央に振動センサを設けること、或いは図12に内燃機関100の平面構造を概略的に示すように、複数の気筒(♯1〜♯4)の配列方向におけるシリンダヘッド100aの中央部分に振動センサ102を設けることが望ましい。
同構成によれば、複数の機関バルブを有する内燃機関100に振動センサ102を一つのみ設ける場合に、同振動センサ102と弁座との距離が最も距離が遠くなる機関バルブについてその距離を極力短くすることができるようになり、各機関バルブの着座による機関振動の強度を高い精度をもって検出することができるようになる。
・本発明は、バルブクリアランス調整用のラッシュアジャスタを備える動弁機構であれば、ロッカアーム式の動弁機構に限らず、カムを機関バルブの端部に当接させ同カムの回転に基づいて機関バルブを開閉駆動する直打式の動弁機構にも適用することができる。例えばカムをそのカムプロフィールがカムシャフトの軸線方向に連続的に変化するいわゆる三次元カムとし、同カムを上記軸線方向に変位させる可変機構が設けられた内燃機関にあって、同可変機構の駆動制御を通じて機関バルブの開弁積分量を強制的に増大させることにより、吸入空気量を増加させ、機関出力の低下を抑制することができる。
なお、機関バルブの開弁積分量を増大させる構成としては、最大リフト量の増大に併せて作動角も増大させる構成の他、例えば機関バルブの最大リフト量のみを増大させる構成や、機関バルブの作動角のみを増大させること構成などを採用することが可能である。
本発明の一実施の形態が適用される内燃機関の概略構成図。 吸気バルブタイミング可変機構の作動に基づく吸気バルブのバルブタイミングの変化態様を示すグラフ。 リフト量可変機構の作動に基づく吸気バルブのリフト量の変化態様を示すグラフ。 吸気バルブ及び排気バルブのリフト態様の一例を示すグラフ。 動弁機構の具体構成を示す部分断面図。 ラッシュアジャスタの具体的な構造を示す断面図。 異常発生時における吸気バルブのリフト量の推移の一例を示すグラフ。 リフト量の強制増大によるバルブオーバラップの増大態様を示すグラフ。 異常を判定する際の具体的な判定手順を示すフローチャート。 異常発生時に機関制御の制御態様を変更する際の具体的な変更手順を示すフローチャート。 (a)及び(b)機関制御の制御態様の変更前後における吸気バルブ及び排気バルブのリフト態様を示すグラフ。 他の実施の形態が適用される内燃機関を概略的に示す平面図。
符号の説明
10,100…内燃機関、10a,100a…シリンダヘッド、12…吸気通路、16…スロットルバルブ、20…燃焼室、22…インジェクタ、24…ピストン、26…クランクシャフト、28…排気通路、30…吸気バルブ、32…排気バルブ、34…吸気カムシャフト、34a…吸気カム、36…排気カムシャフト、38…吸気バルブタイミング可変機構、42…排気バルブタイミング可変機構、46…開弁積分量可変機構としてのリフト量可変機構、50…電子制御装置、60…動弁機構、62…ロッカアーム、64…ロッカシャフト、66…コントロールシャフト、68…入力アーム、70…出力アーム、72…コイルスプリング、74…バルブスプリング、80…ラッシュアジャスタ、82…ボディ、82a,92a…オイル穴、84…プランジャスプリング、86…ボールリテーナ、88…チェックボールスプリング、90…チェックボール、92…プランジャ、94…高圧室、96…低圧室、98…連通路、102…振動センサ。

Claims (17)

  1. プランジャの進出量を調節することにより機関バルブのバルブクリアランスを調整するラッシュアジャスタを有した動弁機構と、機関運転状態に基づいて前記機関バルブの開弁積分量を変更する開弁積分量可変機構とを備える内燃機関の動弁装置において、
    前記プランジャの進出量がその正常動作時における動作範囲の下限値よりも小さいときに、該正常動作時と異なる態様で前記開弁積分量可変機構を駆動制御して前記開弁積分量を強制的に増大させる制御手段を更に備える
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の動弁装置において、
    前記機関バルブは吸気バルブである
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の動弁装置において、
    前記制御手段は前記開弁積分量がその変更可能範囲で最大値となるように前記開弁積分量可変機構を駆動制御する
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  4. 請求項1又は2に記載の内燃機関の動弁装置において、
    前記開弁積分量可変機構は機関運転状態に応じて設定される目標駆動位置に基づき駆動制御され、前記制御手段は前記開弁積分量が大きくなるように前記設定される目標駆動位置を一定量補正する
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  5. 前記内燃機関の吸気バルブのバルブタイミングを変更する吸気バルブタイミング可変機構と、
    前記開弁積分量を強制的に増大させるのに併せて、前記正常動作時と異なる態様で前記吸気バルブタイミング可変機構を駆動して、前記吸気バルブのバルブタイミングを強制的に遅角させる遅角手段と
    を更に備える請求項1〜4の何れか一項に記載の内燃機関の動弁装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関の動弁装置において、
    前記遅角手段は、前記吸気バルブのバルブタイミングがその変更可能範囲で最も遅角するように前記吸気バルブタイミング可変機構を駆動する
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  7. 請求項5に記載の内燃機関の動弁装置において、
    前記吸気バルブタイミング可変機構は機関運転状態に応じて設定される吸気バルブの目標バルブタイミングに基づき駆動制御され、前記遅角手段は前記吸気バルブの目標バルブタイミングを一定量だけ遅角補正する
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  8. 前記内燃機関の排気バルブのバルブタイミングを変更する排気バルブタイミング可変機構と、
    前記開弁積分量を強制的に増大させるのに併せて、前記正常動作時と異なる態様で前記排気バルブタイミング可変機構を駆動して、前記排気バルブのバルブタイミングを強制的に進角させる進角手段と
    を更に備える請求項1〜7の何れか一項に記載の内燃機関の動弁装置。
  9. 請求項8に記載の内燃機関の動弁装置において、
    前記進角手段は、前記排気バルブのバルブタイミングがその変更可能範囲で最も進角するように前記排気バルブタイミング可変機構を駆動する
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  10. 請求項8に記載の内燃機関の動弁装置において、
    前記排気バルブタイミング可変機構は機関運転状態に応じて設定される排気バルブの目標バルブタイミングに基づき駆動制御され、前記進角手段は前記排気バルブの目標バルブタイミングを一定量だけ進角補正する
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載の内燃機関の動弁装置において、
    前記動弁機構はロッカアームの一端を前記ラッシュアジャスタのプランジャによって支持し、同ロッカアームの他端をカムの回転に基づき揺動させて機関バルブを開閉するものである
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  12. 請求項1〜11の何れか一項に記載の内燃機関の動弁装置において、
    前記正常動作時における吸入空気量を機関運転状態に基づき推定し、該推定した吸入空気量よりも実際の吸入空気量が所定量以上少ないことをもって前記進出量が前記下限値よりも小さい旨判定する
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  13. 請求項1〜11の何れか一項に記載の内燃機関の動弁装置において、
    前記内燃機関の実空燃比が目標空燃比よりリッチ側に乖離する傾向を有することをもって前記進出量が前記下限値よりも小さい旨判定する
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  14. 請求項1〜11の何れか一項に記載の内燃機関の動弁装置において、
    前記機関バルブの着座によって生じる機関振動の強度を検出し、該検出した振動強度が所定値以上であることをもって前記進出量が前記下限値よりも小さい旨判定する
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  15. 前記内燃機関はノッキングの発生を検出するための振動センサを有し、同振動センサによって前記機関振動の強度を検出する
    請求項14に記載の内燃機関の動弁装置。
  16. 前記内燃機関のシリンダヘッドに設けられ、前記機関バルブの着座によって生じる機関振動の強度を検出する振動センサを備える
    請求項14に記載の内燃機関の動弁装置。
  17. 請求項16に記載の内燃機関の動弁装置において、
    前記内燃機関は複数の気筒を有し、前記振動センサはそれら気筒の配列方向において前記シリンダヘッドの中央に設けられる
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009011145A1 (ja) * 2007-07-16 2009-01-22 Joho Corporation 可変リフト機構によるバルブ総開角可変システム
CN102939453A (zh) * 2010-05-07 2013-02-20 标致·雪铁龙汽车公司 新鲜空气量的估计方法、该方法用的记录介质和估计装置、配备该估计装置的汽车
JP5205570B2 (ja) * 2007-07-16 2013-06-05 株式会社Joho 可変リフト機構によるバルブ総開角可変システム

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