JP2006315979A - 2−アルキル−ベンゾチアゾール類の製造方法 - Google Patents

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茂樹 坂上
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Abstract

【課題】 医薬品原料や機能性色素などの合成中間体として有用な2−アルキル−ベンゾチアゾール類を安価で容易に高収率で製造する方法を提供すること。
【解決手段】 2−ハロ−ニトロベンゼン類を、2−ハロ−ニトロベンゼン類1モルに対して1モルを超える還元剤で還元し、得られた2−アミノ−メルカプトベンゼン類を、さらに、酸無水物または酸ハロゲン化物と反応させることを特徴とする、2−アルキル−ベンゾチアゾール類の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、医薬品原料や機能性色素などの合成中間体として有用な2−アルキル−ベンゾチアゾール類の製造方法に関する。
医薬品等の重要な中間体として使用される2−アルキル−ベンゾチアゾール類の製造方法として、種々の方法が知られている。例えば、2−ニトロフェノール類とスルホン酸ハライドもしくはスルホン酸無水物を塩基の存在下で反応させてスルホン酸エステル類に変換し、続いて二硫化物塩によりジスルフィド類に変換し、これを再結晶により単離した後、亜鉛末によりジスルフィド基とニトロ基の両方を還元してから無水酢酸と反応させる方法(特許文献1参照)、
Figure 2006315979
3−ニトロ−4−クロロ安息香酸と、硫化ナトリウム及び硫黄より調製した二硫化ナトリウムとを反応させ、生成した化合物を再結晶により単離した後、無水酢酸と亜鉛末を反応させる方法(特許文献2)
Figure 2006315979
などが知られている。
しかしながら、これらの製造方法には種々の不具合な点がある。例えば、特許文献1および特許文献2に記載の製造方法によると、メルカプト基の導入とニトロ基の還元を二段階で反応させていることから、各反応中間体を再結晶により単離するために多数の工程を必要とすること、また収率が47%以下と不十分であること、さらには亜鉛末を使用することから環境への負荷が高い亜鉛排水が発生する、という問題がある。
特開2000−336081号公報 米国特許第2647050号明細書
本発明の課題は、2−アルキル−ベンゾチアゾール類を安価で容易に高収率で製造する方法を提供することにある。
本発明は、以下に示すとおりの、2−アルキル−ベンゾチアゾール類の製造方法に関する。
項1. 一般式(1);
Figure 2006315979
(式中、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示し、これらは互いに結合して環を形成してもよい。Xは、ハロゲン原子を示す。)で表される2−ハロ−ニトロベンゼン類を、2−ハロ−ニトロベンゼン類1モルに対して1モルを超える還元剤で還元し、さらに得られた一般式(2);
Figure 2006315979
(式中、R〜Rは、前記一般式(1)におけるR〜Rと同じ基を示す。Mは、前記還元剤由来のアルカリ金属原子または前記還元剤由来のアンモニウム基を表す。)で表される2−アミノ−メルカプトベンゼン類を、一般式(3);
Figure 2006315979
(式中、R5は、無置換アルキル基、置換アルキル基、無置換アリール基、または置換アリール基を示す。)で表される酸無水物または一般式(4);
Figure 2006315979
(式中、R5は、前記一般式(3)におけるR5と同じ基を示す。Xは、ハロゲン原子を示す。)で表される酸ハロゲン化物と反応させることを特徴とする、一般式(5);
Figure 2006315979
(式中、R〜Rは、前記一般式(1)におけるR〜Rと同じ基を示す。Rは、前記一般式(3)におけるR5と同じ基を示す。)で表される2−アルキル−ベンゾチアゾール類の製造方法。
項2. 前記一般式(5)で表される2−アルキル−ベンゾチアゾール類が、2−メチル−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸である、項1に記載の2−アルキル−ベンゾチアゾール類の製造方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる2−ハロ−ニトロベンゼン類は、下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2006315979
一般式(1)において、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示し、これらは互いに結合して環を形成してもよい。また、Xは、ハロゲン原子を示す。
〜Rで示される置換基としては、例えば、無置換アルキル基、置換アルキル基、不飽和炭化水素基、無置換アリール基、置換アリール基、無置換へテロ環基、置換へテロ環基、アルコシキ基、アリールオキシ基、アシル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルボキシル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、およびシアノ基等を挙げることができる。
無置換アルキル基および置換アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基がより好ましい。無置換アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基等を挙げることができ、置換アルキル基の具体例としては、ベンジル基、カルボキシエチル基およびアセチルメチル基等を挙げることができる。
不飽和炭化水素基としては、炭素数3〜10の不飽和炭化水素基が好ましく、炭素数3〜5の不飽和炭化水素基がより好ましい。不飽和炭化水素基の具体例としては、ビニル基およびエチニル基等を挙げることができる。
無置換アリール基および置換アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜15のアリール基がより好ましい。無置換アリール基の具体例としては、フェニル基およびナフチル基等を挙げることができ、置換アリール基の具体例としては、カルボキシフェニル基等を挙げることができる。
無置換へテロ環基および置換へテロ環基としては、炭素数3〜15のへテロ環基が好ましく、炭素数3〜10のへテロ環基がより好ましい。無置換へテロ環基の具体例としては、ピリジル基およびチエニル基等を挙げることができ、置換へテロ環基の具体例としては、メチルピリジル基等を挙げることができる。
アルコシキ基としては、炭素数1〜15のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜10のアルコキシ基がより好ましい。アルコシキ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基および2−フェニルエトキシ基等を挙げることができる。
アリールオキシ基としては、炭素数6〜20のアリールオキシ基が好ましく、炭素数6〜15のアリールオキシ基がより好ましい。アリールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、p−メチルフェノキシ基およびナフトキシ基等を挙げることができる。
アシル基としては、炭素数1〜15のアシル基が好ましく、炭素数1〜10のアシル基がより好ましい。アシル基の具体例としては、アセチル基およびベンゾイル基等を挙げることができる。
アルキルチオ基としては、炭素数1〜15のアルキルチオ基が好ましく、炭素数1〜10のアルキルチオ基がより好ましい。アルキルチオ基の具体例としては、メチルチオ基およびエチルチオ基等を挙げることができる。
アリールチオ基としては、炭素数6〜15のアリールチオ基が好ましく、炭素数6〜10のアリールチオ基がより好ましい。アリールチオ基の具体例としては、フェニルチオ基等を挙げることができる。
これらの置換基は互いに結合して環を形成してもよく、環としては、飽和または不飽和のどちらでもよいが、芳香環または複素環であることが好ましい。
一般式(1)において、Xで示されるハロゲン原子としては、例えば、塩素原子および臭素原子等を挙げることができる。
一般式(1)で表される2−ハロ−ニトロベンゼン類の具体例としては、例えば、2−クロロ−ニトロベンゼン、2−ブロモ−ニトロベンゼン、2−クロロ−5−メチル−ニトロベンゼン、2−クロロ−5−メトキシ−ニトロベンゼン、2−クロロ−4,5−ジメチル−ニトロベンゼン、3−ニトロ−4−クロロ安息香酸、2−クロロ−5−フェニル−ニトロベンゼン、および、2−クロロ−1−ニトロ−ナフタレン等を挙げることができる。
本発明において、2−ハロ−ニトロベンゼン類は市販のものを使用することができる。
本発明に用いられる還元剤としては、例えば、二硫化物塩が好適に用いられる。
二硫化物塩としては、特に限定されるものではなく、例えば、二硫化ナトリウムおよび二硫化カリウム等が挙げられる。これら二硫化物塩は、市販のものを使用してもよいが、硫化ナトリウム、硫化カリウム等の硫化物塩と硫黄とを用いて二硫化物塩を調製して使用してもよい。なお、これら二硫化物塩は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。また、これら二硫化物塩は、例えば、硫化物アルカリ金属塩および硫化物アンモニウム塩等の還元性物質を含むものであってもよい。硫化物アルカリ金属塩としては、例えば、硫化水素ナトリウム、硫化ナトリウム、四硫化ナトリウムおよび五硫化ナトリウム等の多硫化ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム、硫化水素カリウム、硫化カリウム、ならびに、四硫化カリウムおよび五硫化カリウム等の多硫化カリウム等を挙げることができる。また硫化物アンモニウム塩としては、例えば、硫化アンモニウム等を挙げることができる。
本発明に用いられる還元剤の使用量は、2−ハロ−ニトロベンゼン類1モルに対して1モルを超えるものであれば特に制限されないが、収率を向上させる観点および経済性の観点から、1.2〜5モルであることが好ましく、1.5〜3モルであることがより好ましい。
還元剤の使用量が反応原料である2−ハロ−ニトロベンゼン類1モルに対して1モル以下である場合には、メルカプト基の導入とニトロ基のアミノ基への還元とが同時には起こらず、その結果、目的とする2−アルキル−ベンゾチアゾール類を得るためには、引き続き亜鉛末等の還元剤を使用する工程が必要になる。
本発明に用いられる反応溶媒としては、特に制限されるものではなく、水、メタノールおよびエタノール等のアルコール類、イソプロピルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリドン(NMP)およびスルホラン等の非プロトン性極性溶媒、ならびに、トルエン、モノクロルベンゼン等の芳香族炭化水素類およびヘプタン等の脂肪族炭化水素類を用いることができる。これらの中でも、水、メタノールおよびエタノール等のアルコール類が好ましく用いられる。
反応溶媒の使用量は、特に制限はないが、2−ハロ−ニトロベンゼン類100重量部に対して、10〜3000重量部であるのが好ましい。
一般式(1)で表される2−ハロ−ニトロベンゼン類を還元剤で還元して2−アミノ−メルカプトベンゼン類を得る際の反応温度は、0℃〜180℃であるのが好ましく、40℃〜120℃であるのがより好ましい。反応温度が、180℃を超えると副反応が問題となり、一方、0℃未満であると反応速度が実用上遅すぎるので好ましくない。反応時間は、反応温度により異なるために一概には言えないが、1〜40時間であるのが好ましい。
なお、本発明において、一般式(1)で表される2−ハロ−ニトロベンゼン類が、式中R〜Rで示される置換基のうちの少なくとも一つがカルボキシル基である場合には、これとアルカリである還元剤とが中和反応して目的とする反応の効率が低下するおそれがあるので、これを防止するために該還元剤より強いアルカリ性を有する水酸化ナトリウム等の強アルカリをあらかじめ加えておくことが好ましい。強アルカリの使用量としては、2−ハロ−ニトロベンゼン類に対して0.8〜3モルであることが好ましい。
かくして得られる2−アミノ−メルカプトベンゼン類は、下記一般式(2)で表される。
Figure 2006315979
一般式(2)において、R〜Rは、前記一般式(1)におけるR〜Rと同じ基を示す。また、Mは、前記還元剤由来のアルカリ金属原子または前記還元剤由来のアンモニウム基を表す。
Mで示されるアルカリ金属原子としては、例えば、ナトリウム原子およびカリウム原子等を挙げることができる。
本発明において、下記一般式(5);
Figure 2006315979
(式中、R〜Rは、前記一般式(1)におけるR〜Rと同じ基を示す。Rは、無置換アルキル基、置換アルキル基、無置換アリール基、または置換アリール基を示す。)で表される2−アルキル−ベンゾチアゾール類は、上記した反応により得られた一般式(2)で表される2−アミノ−メルカプトベンゼン類を、さらに一般式(3);
Figure 2006315979
(式中、R5は、前記一般式(5)におけるR5と同じ基を示す。)で表される酸無水物または一般式(4);
Figure 2006315979
(式中、R5は、前記一般式(5)におけるR5と同じ基を示す。Xは、ハロゲン原子を示す。)で表される酸ハロゲン化物と反応させることにより製造することができる。
一般式(5)において、Rで示される無置換アルキル基としては、炭素数1〜10の無置換アルキル基が好ましく、炭素数1〜5の無置換アルキル基がより好ましい。無置換アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基等を挙げることができる。
置換アルキル基としては、炭素数1〜15の置換アルキル基が好ましく、炭素数1〜10の置換アルキル基がより好ましい。置換アルキル基の具体例としては、ベンジル基、メトキシエチル基およびアセチルメチル基等を挙げることができる。
無置換アリール基としては、炭素数6〜20の無置換アリール基が好ましく、炭素数6〜15の無置換アリール基がより好ましい。無置換アリール基の具体例としては、フェニル基およびナフチル基等を挙げることができる。
置換アリール基としては、炭素数6〜20の置換アリール基が好ましく、炭素数6〜15の置換アリール基がより好ましい。置換アリール基の具体例としては、メチルフェニル基およびメチルナフチル基等を挙げることができる。
一般式(5)で表される2−アルキル−ベンゾチアゾール類の具体例としては、例えば、2−メチル−ベンゾチアゾール、2−エチル−ベンゾチアゾール、2−フェニル−ベンゾチアゾール、2−メチル−5−メチル−ベンゾチアゾール、2−メチル−5−メトキシ−ベンゾチアゾール、2−メチル−5,6−ジメチル−ベンゾチアゾール、2−メチル−5−フェニル−ベンゾチアゾール、2−メチル−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸、および、2−メチル−β−ナフトチアゾール等を挙げることができる。
一般式(3)で表される酸無水物の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸および無水安息香酸等を挙げることができる。
一般式(4)において、Xで示されるハロゲン原子としては、例えば、塩素原子および臭素原子等を挙げることができる。
一般式(4)で表される酸ハロゲン化物の具体例としては、塩化アセチル、塩化プロピルおよび塩化ベンゾイル等を挙げることができる。
本発明における前記酸無水物および前記酸ハロゲン化物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
本発明において、一般式(2)で表される2−アミノ−メルカプトベンゼン類と酸無水物または酸ハロゲン化物との反応は、例えば、前記した2−アミノ−メルカプトベンゼン類を得るための2−ハロ−ニトロベンゼン類と還元剤との反応終了後、該反応溶液に酸無水物または酸ハロゲン化物を加えることで実現することができる。
本発明における酸無水物または酸ハロゲン化物の使用量は、特に制限されるものではないが、収率を向上させる観点および経済性の観点から、2−ハロ−ニトロベンゼン類1モルに対して、1〜10モルであることが好ましく、1〜5モルであることがより好ましい。
反応温度は、0℃〜180℃であるのが好ましく、40℃〜120℃であるのがより好ましい。反応温度が、180℃を超えると副反応が問題となり、一方、0℃未満であると反応速度が実用上遅すぎるので好ましくない。反応時間は、反応温度により異なるために一概には言えないが、1〜40時間であるのが好ましい。
かくして得られる2−アルキル−ベンゾチアゾール類は、常法通り、該2−アルキル−ベンゾチアゾール類が液体の場合は減圧蒸留する方法等により、また固体の場合は、そのまま晶析させるか抽出して再結晶させる方法等により単離および精製することができる。
本発明において、一般式(1)で表される2−ハロ−ニトロベンゼン類を、2−ハロ−ニトロベンゼン類1モルに対して1モルを超える還元剤で還元させることにより、メルカプト基の導入とニトロ基のアミノ基への還元とが同時に実現し、一般式(2)で表される2−アミノ−メルカプトベンゼン類を容易に得ることができる。そして、これを単離および精製することなく、この2−アミノ−メルカプトベンゼン類をさらに一般式(3)で表される酸無水物または一般式(4)で表される酸ハロゲン化物と反応させることにより、一般式(5)で表される2−アルキル−ベンゾチアゾール類を得るまでの工程をワンポットで行うことができる。この方法によると、極めて効率的に2−アルキル−ベンゾチアゾール類を製造することができる。
本発明によれば、医薬品等の重要な中間体である2−アルキル−ベンゾチアゾール類を、安価で容易に効率よく製造することができる。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
製造例1(二硫化ナトリウム水溶液の調製)
撹拌器、温度計および冷却管を備えた2L容の四つ口フラスコに、硫化ナトリウム水和物(硫化ナトリウム含量:61.7重量%)126.5g(1.0モル)、硫黄32.1g(1.0モル)および水210gを仕込んだ後、70〜80℃で2時間撹拌することにより、二硫化ナトリウム水溶液368.6gを得た。
実施例1
撹拌器、温度計および冷却管を備えた3L容の四つ口フラスコに、2−クロロ−ニトロベンゼン78.8g(0.5モル)および水300gを仕込み、製造例1で調製した二硫化ナトリウム水溶液368.6g(二硫化ナトリウムとして1モル)を滴下した後、100℃で4時間撹拌した。その後、無水酢酸255.3g(2.5モル)を滴下した後、90℃で5時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、トルエンを添加して分液を行った。得られた油層の溶媒を留去した後、単蒸留により精製を行い、2−メチル−ベンズチアゾール(沸点:121〜123℃/2.7kPa)61.9gを得た。得られた2−メチル−ベンズチアゾールの収率は、2−クロロ−ニトロベンゼンに対して83%であった。
実施例2
撹拌器、温度計および冷却管を備えた3L容の四つ口フラスコに、3−ニトロ−4−クロロ安息香酸100.8g(0.5モル)、水酸化ナトリウム20g(0.5モル)および水300gを仕込み、製造例1で調製した二硫化ナトリウム水溶液368.6g(二硫化ナトリウムとして1モル)を滴下した後、100℃で4時間撹拌した。その後、無水酢酸255.3g(2.5モル)を滴下した後、90℃で5時間撹拌した。反応終了後、5℃まで冷却し、得られた結晶を濾別、水洗した後、乾燥して粗生成物111.5gを得た。得られた粗生成物を、エタノール水溶液を用いて再結晶させることにより、2−メチル−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸(融点:201〜202℃)75.4gを得た。得られた2−メチル−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸の収率は、3−ニトロ−4−クロロ安息香酸に対して78%であった。
実施例3
撹拌器、温度計および冷却管を備えた3L容の四つ口フラスコに、2−クロロ−ニトロベンゼン78.8g(0.5モル)および水300gを仕込み、製造例1で調製した二硫化ナトリウム水溶液368.6g(二硫化ナトリウムとして1モル)を滴下した後、100℃で4時間撹拌した。その後、塩化ベンゾイル351.5g(2.5モル)を滴下した後、90℃で5時間撹拌した。反応終了後、5℃まで冷却し、得られた結晶を水洗、乾燥し褐色の粗生成物121.9gを得た。得られた粗生成物を、エタノール水溶液を用いて再結晶させることにより、2−フェニル−ベンゾチアゾール(融点:115〜116℃)90.9gを得た。得られた2−フェニル−ベンゾチアゾールの収率は、2−クロロ−ニトロベンゼンに対して86%であった。
実施例4〜5
実施例1において、2−クロロ−ニトロベンゼン78.8g(0.5モル)に代えて、表1に示す2−ハロ−ニトロベンゼン類(0.5モル)を用いた以外は実施例1と同様にして、表1に示す2−アルキル−ベンズチアゾール類を得た。表1には、2−ハロ−ニトロベンゼン類に対する2−アルキル−ベンズチアゾール類の収率も示した。
実施例6〜7
実施例2において、3−ニトロ−4−クロロ安息香酸100.8g(0.5モル)に代えて、表1に示す2−ハロ−ニトロベンゼン類(0.5モル)を用いたこと、および水酸化ナトリウム20g(0.5モル)を用いないこと以外は実施例2と同様にして、表1に示す2−アルキル−ベンズチアゾール類を得た。表1には、2−ハロ−ニトロベンゼン類に対する2−アルキル−ベンズチアゾール類の収率も示した。
Figure 2006315979
比較例1
実施例1において、製造例1で調製した二硫化ナトリウム水溶液の使用量を、368.6gに代えて184.3g(二硫化ナトリウムとして0.5モル)とした以外は実施例1と同様にして反応を実施した。反応終了後、室温まで冷却し、トルエンを添加して分液を行った。得られた油層の溶媒を留去した後、単蒸留により精製を行ったが、2−メチル−ベンズチアゾール収量は3.0gのみであった。得られた2−メチル−ベンズチアゾールの収率は、2−クロロ−ニトロベンゼンに対して4%であった。

Claims (2)

  1. 一般式(1);
    Figure 2006315979
    (式中、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示し、これらは互いに結合して環を形成してもよい。Xは、ハロゲン原子を示す。)で表される2−ハロ−ニトロベンゼン類を、2−ハロ−ニトロベンゼン類1モルに対して1モルを超える還元剤で還元し、得られた一般式(2);
    Figure 2006315979
    (式中、R〜Rは、前記一般式(1)におけるR〜Rと同じ基を示す。Mは、前記還元剤由来のアルカリ金属原子または前記還元剤由来のアンモニウム基を表す。)で表される2−アミノ−メルカプトベンゼン類を、さらに、一般式(3);
    Figure 2006315979
    (式中、R5は、無置換アルキル基、置換アルキル基、無置換アリール基、または置換アリール基を示す。)で表される酸無水物または一般式(4);
    Figure 2006315979
    (式中、R5は、前記一般式(3)におけるR5と同じ基を示す。Xは、ハロゲン原子を示す。)で表される酸ハロゲン化物と反応させることを特徴とする、一般式(5);
    Figure 2006315979
    (式中、R〜Rは、前記一般式(1)におけるR〜Rと同じ基を示す。Rは、前記一般式(3)におけるR5と同じ基を示す。)で表される2−アルキル−ベンゾチアゾール類の製造方法。
  2. 前記一般式(5)で表される2−アルキル−ベンゾチアゾール類が、2−メチル−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸である、請求項1に記載の2−アルキル−ベンゾチアゾール類の製造方法。

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