JP2006315598A - ワイヤハーネス固定用クリップ - Google Patents

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Shigeki Tamura
茂樹 田村
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Abstract

【課題】 板状部材へのクリップ本体の結合を容易に解除することができるワイヤハーネス固定用クリップを提供する。
【解決手段】 クリップ本体14の各係止爪24に、その先端24aから各係止爪24に対して角度的に柱部へ向けて伸びる一対の第一の延長部26が設けられている。各第一の延長部26には、その先端26aから基部20に向けて柱部21に沿って伸びる一対の第二の延長部27が設けられている。各第二の延長部27には、各係止爪24がそれぞれ開口15の縁部15aに係止された状態で該縁部を各係止爪24との間で挟み込むように各第二の延長部27から張り出す張出部30が設けられている。開口15内へのクリップ本体14の押し込みにより各係止爪24をその先端24aが柱部21に近づくように撓ませることによって、開口15からの各係止爪24の抜け出しを可能にする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両を構成する板状部材にワイヤハーネスを固定するためのワイヤハーネス固定用クリップに関する。
従来、車両の例えば車室とエンジンルームとを隔てるダッシュパネルのような板状部材に、車両の例えばエンジンの点火装置に接続されるワイヤハーネスを固定するためのワイヤハーネス固定用クリップが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このワイヤハーネス固定用クリップは、ワイヤハーネスを保持する環状の保持部と、保持部に設けられたクリップ本体とを備える。クリップ本体は、保持部の外周面に設けられた板状の基部と、該基部から保持部の外方へ向けて立ち上がり、板状部材に形成された開口を貫通する柱部と、該柱部の先端から板状部材の開口の縁部に向けて柱部とのそれぞれの間隔を漸増させて伸び、開口の縁部に係止される弾性変形可能な一対の係止爪とを有する。
ワイヤハーネスを板状部材に固定する際、ワイヤハーネスを保持部に保持する前に又はその後に、各係止爪を互いに近づく方向に弾性変形させることにより各係止爪及び柱部を板状部材の開口に挿入し、各係止爪を板状部材の開口の縁部に係止させることにより、クリップ本体を板状部材に結合させる。これにより、クリップ本体が板状部材の開口から抜け出すことなく、従って、ワイヤハーネスを板状部材に固定することができる。
特開2003−23723号(第3−5頁、図2)
しかしながら、従来のワイヤハーネス固定用クリップには、板状部材へのクリップ本体の結合を解除するための格別な手段が設けられていないため、板状部材へのクリップ本体の結合を解除することが困難であった。このため、例えば廃車を分解する際、クリップ本体を破壊しない限りワイヤハーネス固定用クリップを板状部材から取り外すことができず、該クリップを再利用することができない。
そこで、本発明の目的は、板状部材へのクリップ本体の結合を容易に解除することができるワイヤハーネス固定用クリップを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両を構成する板状部材に、前記車両に搭載された電気機器に接続されるワイヤハーネスを固定するためのワイヤハーネス固定用クリップであって、前記ワイヤハーネスを保持するための環状の保持部と、該保持部に設けられ、前記板状部材に結合されるクリップ本体とを備え、該クリップ本体は、前記保持部の外周面に設けられた板状の基部と、該基部から前記保持部の外方へ向けて立ち上がり、前記板状部材に形成された開口を経て前記板状部材を貫通する柱部と、該柱部の先端から前記板状部材の前記保持部と向き合う面と反対側に位置する面における前記開口の縁部へ向けて前記柱部とのそれぞれの間隔を漸増させて伸び、前記開口の前記縁部に先端で係止される弾性変形可能な一対の係止爪とを有し、前記クリップ本体には、前記板状部材への前記クリップ本体の結合を解除すべく、前記各係止爪が前記開口の前記縁部に係止された状態で前記クリップ本体を前記開口内への挿入方向へ押し込んだときに、前記開口内への前記各係止爪の挿通を可能とするための手段が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記手段は、前記各係止爪の前記先端から前記各係止爪に対して角度的に前記柱部へ向けて伸びる一対の第一の延長部と、該各第一の延長部の先端から前記基部に向けて前記柱部に沿って伸びる一対の第二の延長部と、該各第二の延長部に設けられ、前記各係止爪がそれぞれ前記開口の前記縁部に係止された状態で該縁部を前記各係止爪との間で挟み込むように前記各第二の延長部から張り出す張出部とを備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1乃至2に記載の発明において、前記基部には、前記開口内への前記各係止爪の挿通が可能となった状態で、前記各第二の延長部を受け入れる一対の挿入孔が形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3に記載の発明において、前記基部の互いに対向する縁部には、該各縁部から前記板状部材に向けて互いの間隔を漸増させて伸び、前記各係止爪の前記先端がそれぞれ前記板状部材の前記開口の前記縁部に係止された状態で各先端が前記板状部材に当接し、前記柱部を前記開口から引き抜く方向へのばね力を前記柱部に作用させるための一対の弾性変形可能な板ばね部が設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記基部の互いに対向する縁部には、該各縁部から前記板状部材に向けて互いの間隔を漸増させて伸び、前記各係止爪の前記各先端がそれぞれ前記板状部材の前記開口の前記縁部に係止された状態で各先端が前記板状部材に当接し、前記柱部を前記開口から引き抜く方向へのばね力を前記柱部に作用させるための一対の弾性変形可能な板ばね部が設けられており、前記手段は、前記基部から前記各板ばね部に亘って形成された一対の挿通孔と、前記各係止爪の前記先端から前記開口を経て前記各挿通孔内を貫通して伸びる一対の延長部と、前記各挿通孔の前記各板ばね部における各端縁部に設けられ、前記各板ばね部の前記各先端が前記板状部材に当接した状態で前記クリップ本体を前記開口内に押し込んだときに、前記各延長部を前記挿通孔の前記基部における各端縁部に押し付ける押付け力を前記各延長部に作用させるための一対の押付片とを備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5に記載の発明において、前記保持部は、帯部と、該帯部の一端に設けられ、前記帯部の挿通を許す筒状の挿通部とを有し、前記ワイヤハーネスへの締め込み量が調節可能なインシュロック帯で構成されており、前記クリップ本体は、前記帯部に設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の構成によれば、クリップ本体を開口内への挿入方向へ押し込んだときに、板状部材に形成された開口内への各係止爪の挿通を可能とするための手段が、クリップ本体に設けられていることから、この手段によって、開口の縁部に係止された各係止爪が開口内から抜け出すことが許されるので、板状部材へのクリップ本体の結合の解除を容易に行うことができる。従って、例えば廃車を分解する際、クリップ本体を破壊することなくワイヤハーネス固定用クリップを板状部材から容易に取り外すことができるので、該クリップを再利用することができる。
請求項2に記載の構成によれば、一対の第二の延長部に、各係止爪がそれぞれ開口の縁部に係止された状態で該縁部を各係止爪との間に挟み込むように各第二の延長部から張り出す一対の張出部が形成されていることから、クリップ本体を開口内に押し込んだとき、各張出部が開口の縁部に係止されるので、開口内へのクリップ本体の押し込みにより柱部が開口内への挿入方向へ移動することによって、各係止爪、各第一の伸長部及び各第二の伸長部は、それぞれ各張出部と柱部の先端との間で引っ張られる。各第一の延長部が各係止爪の先端から該各係止爪に対して角度的に柱部へ向けて伸びていることから、各係止爪と各第一の延長部とにより一対の屈曲部分が規定されており、開口内へのクリップ本体の押し込みにより柱部が移動することによって、各屈曲部分の曲げが伸びる。これにより、各係止爪は、その先端が柱部に近づくように撓むので、各係止爪の両先端間の間隔が狭まり、これにより、開口内への各係止爪の挿通が許される。
請求項3に記載の構成によれば、クリップ本体を開口内に押し込むことにより各係止爪の先端と柱部との間隔が狭まったときに、各第二の延長部を受け入れる一対の挿入孔が基部に形成されていることから、開口内へのクリップ本体の押し込み時に柱部が開口内への挿入方向へ移動することにより各第二の延長部が基部に近づいたとき、基部の各挿入孔内に各第二の延長部を受け入れることができる。これにより、各挿入孔に受け入れられた状態すなわち開口からの各係止爪の抜け出しが可能となった状態で、各第二の延長部を例えば固定することができる。これにより、クリップ本体を開口から取り外す際に、各係止爪の弾性反力により該各係止爪が無負荷の状態に戻ることを確実に防止することができる。
請求項4に記載の構成によれば、基部の互いに対向する縁部に、各係止爪の先端がそれぞれ板状部材の開口の縁部に係止された状態で柱部を開口から引き抜く方向へのばね力を柱部に作用させるための一対の板ばね部が設けられていることから、この各板ばね部から柱部に作用するばね力が、柱部から各係止爪を介して開口の縁部に該縁部を圧縮する圧縮力として作用する。これにより、クリップ本体に開口からの抜け出し方向へ向けての引っ張り力が作用したとき、各係止爪が開口の縁部に受け止められるので、開口からのクリップ本体の抜け出しをより確実に阻止することができる。
請求項5に記載の構成によれば、基部から各板ばね部に亘って形成された一対の挿通孔の各板ばね部における端縁部に、クリップ本体を開口内に押し込んだときに各挿入孔内に受け入れられた各延長部を挿通孔の基部における端縁部に押し付ける押付け力を各延長部に作用させるための一対の押付片が設けられていることから、クリップ本体を開口内への挿入方向に押し込んだとき、各係止爪には、該各係止爪をその弾性力に抗して柱部へ向けて撓ませる力が各延長部を介して各押付片から作用する。これにより、各係止爪は、その先端と柱部との間隔が狭まるように該柱部へ向けて撓むので、開口内への各係止爪の挿通が可能となる。
また、基部の互いに対向する縁部に、各係止爪の先端がそれぞれ板状部材の開口の縁部に係止された状態で柱部を開口から引き抜く方向へのばね力を柱部に作用させるための一対の板ばね部が設けられていることから、この各板ばね部から柱部に作用するばね力が、柱部から各係止爪を介して開口の縁部に該縁部を圧縮する圧縮力として作用する。これにより、クリップ本体に開口からの抜け出し方向へ向けての引っ張り力が作用したとき、各係止爪が開口の縁部に受け止められるので、開口からのクリップ本体の抜け出しをより確実に阻止することができる。
請求項6に記載の構成によれば、保持部を、ワイヤハーネスへの締め込み量が調節可能なインシュロック帯で構成し、クリップ本体を、帯部に設けることができる。これにより、ワイヤハーネスをより容易に保持することができる。
本発明を図示の実施例に沿って説明する。
図1は、車両の前部に設けられたエンジンルームEと車室Rとを隔てる板状部材であるダッシュパネル13に、車両の図示しないエンジンの点火装置に接続されるワイヤハーネス11を固定するために、本発明を適用した例を示す。
本発明に係るワイヤハーネス固定用クリップ10は、図1に示すように、ワイヤハーネス11を保持するための環状の保持部12と、該保持部に設けられ、ダッシュパネル13に結合されるクリップ本体14とを備える。
ダッシュパネル13には、ワイヤハーネス11が固定される部分でダッシュパネル13の板厚方向に貫通して形成された開口15が形成されている。ダッシュパネル13は、その開口15でクリップ本体14と結合する。
保持部12は、図示の例では、インシュロック帯16で構成されている。インシュロック帯16は、従来よく知られているように、ポリプロピレンのような弾性樹脂材で成形された結束部材である。インシュロック帯16は、細長い帯部17と、該帯部の一端17aに設けられ、帯部17の挿通を許す筒状の挿通部18とを有する。帯部17の一方の面17bには、複数の突起19が帯部17の長手方向に沿って形成されている。挿通部18は、該挿通部内に帯部17が挿通したときに、該帯部の各突起19に係止可能な図示しない係止爪を有する。前記係止爪は、挿通部18内への帯部17の挿通方向への移動を許し、挿通方向と反対方向への帯部17の移動を阻止する係止機能を有する。インシュロック帯16は、その各挿通部18内に帯部17を挿通することにより環状をなし、その内方にワイヤハーネス11を挿通した状態で該ワイヤハーネスへの締め付け量が調節可能となる。
クリップ本体14は、インシュロック帯16の帯部17の前記一方の面17bに挿通部18の近傍で設けられた板状の基部20と、該基部からインシュロック帯16の外方へ向けて立ち上がる柱部21とを備える。
基部20は、図示の例では、平面が長方形をなしており、その長手方向がインシュロック帯16の帯部17の長手方向に直交するように該帯部に設けられている。基部20には、後述する各第二の延長部27を受け入れる一対の挿入孔22が、その長手方向に沿って互いに間隔をおいて形成されている。基部20の長手方向で互いに対向する一対の縁部20aには、それぞれ弾性変形可能な板ばね部23が設けられている。各板ばね部23は、図示の例では、基部20と一体に形成されており、基部20の各縁部20aから柱部21の立ち上がり方向へ柱部21との間隔が漸増するように伸びる。一対の各板ばね部23は、ダッシュパネル13へのクリップ本体14の結合状態で、各先端23aがダッシュパネル13に当接し且つ該ダッシュパネルへ向けて互いの間隔が広がるように弾性変形している。
柱部21は、ダッシュパネル13へのクリップ本体14の結合状態でダッシュパネル13をそのワイヤハーネス11が固定される側すなわちエンジンルームE側(図2で見て、ダッシュパネル13の上側である。)から車室R内側へ開口15を経て貫通する長さを有する。柱部21は、図示の例では、基部20と一体に形成されている。
更に、クリップ本体14は、一対の弾性変形可能な係止爪24を備える。各係止爪24は、柱部21の先端21aから、柱部21及び各板ばね部23間へ向けて柱部21との間隔が漸増するように伸びており、柱部21と各係止爪24とで、全体的に矢印状をなしている。各係止爪24の先端24a間の間隔は、開口15の口径よりも大きくなるように設定されている。これにより、各係止爪24は、ダッシュパネル13へのクリップ本体14の結合状態で、それぞれ先端24aで開口15の縁部15aにその車室R内側から係止可能である。各係止爪24は、図示の例では、それぞれ柱部21と一体に形成されている。
本発明に係るワイヤハーネス固定用クリップ10では、クリップ本体14に、ダッシュパネル13に形成された開口15内への各係止爪24の挿通を可能とするための手段25が設けられている。この手段25は、図1及び図2に示すように、一対の第一の延長部26と、一対の第二の延長部27と、一対の張出部30とを備える。
各第一の延長部26は、それぞれ各係止爪24の先端24aから柱部21へ向けて各係止爪24に対して角度的に伸びる。これにより、各第一の延長部26及び各係止爪24により一対の屈曲部分28が規定されている。
各第二の延長部27は、それぞれ第一の延長部の先端26aから基部20へ向けて柱部21に沿って互いに平行に伸びる。各第一の延長部26及び各第二の延長部27により、一対の屈曲部分29が規定されている。
各張出部30は、板状をなしており、各第二の延長部27に該各第二の延長部から互いに離れる方向へ張り出すように設けられている。各張出部30は、各係止爪24がそれぞれ開口15の縁部15aに係止された状態で、それぞれ該縁部を各係止爪24の先端24aとの間で挟み込む。
各第一の延長部26、各第二の延長部27及び各張出部は、図示の例では、それぞれ互いに一体形成されており、各係止爪24にそれらと一体に形成されている。
各第一の延長部26及び各第二の延長部27の長さ寸法は、それぞれに対応する係止爪24の長さ寸法との和が柱部21の長さ寸法よりも長くなるように設定されている。すなわち、各第一及び各第二の両延長部26,27により規定された各屈曲部分29と各第二の延長部27及び各係止爪24により規定された各屈曲部分28とのそれぞれの曲げを伸ばしたときの係止爪24の基端24bから第二の延長部27の先端27aまでの長さ寸法が、柱部21の長さ寸法よりも長くなるように設定されている。
ワイヤハーネス11をダッシュパネル13に固定する際、インシュロック帯16の帯部17でワイヤハーネス11を締め付けることにより該ワイヤハーネスを保持した後、クリップ本体14の各係止爪24をダッシュパネル13の開口15の縁部15aに押し付けるようにクリップ本体14を開口15内に押し込む。このとき、各係止爪24は、前記したように、それぞれ弾性変形可能であることから、開口15の縁部15aに押し付けられることにより、それぞれの先端24aが柱部21に近づくように撓む。これにより、各係止爪24は、クリップ本体14が開口15内に押し込まれるにしたがって、それぞれ開口15の縁部15aを乗り越えることができる。各係止爪24は、それぞれ開口15の縁部15aを乗り越えると、その弾性反力により無負荷の状態に戻る。各係止爪24の各先端24a間の間隔が、前記したように、開口15の口径よりも大きくなるように設定されていることから、各係止爪24は、それぞれの先端24aで開口15の縁部15aに車室R内側から係止される。これにより、ワイヤハーネス固定用クリップ10がダッシュパネル13に結合され、インシュロック帯16に保持されたワイヤハーネス11がダッシュパネル13に固定される。
クリップ本体14がダッシュパネル13に結合された状態では、前記したように、各板ばね部23が互いの間隔がダッシュパネル13へ向けて広がるように弾性変形していることから、柱部21には、各板ばね部23から柱部21を開口15から引き抜く方向にばね力が作用する。これにより、開口15の縁部15aには、各係止爪24から柱部21を介して開口15の縁部15aを圧縮する圧縮力が作用する。従って、クリップ本体14に開口15からの抜け出し方向へ向けての引っ張り力が作用したとき、各係止爪24が開口15の縁部15aに受け止められるので、開口15からのクリップ本体14の抜け出しが阻止される。
例えば廃車の解体時にワイヤハーネス固定用クリップ10をダッシュパネル13から取り外す際、図3に示すように、クリップ本体14を各板ばね部23の弾性力に抗して開口15内にダッシュパネル13に向けて押し込む。このとき、クリップ本体14がダッシュパネル13に結合された状態では、開口15の縁部15aは、前記したように、係止爪24と各第二の延長部27に設けられた各張出部30との間に挟み込まれていることから、各張出部30が開口15の縁部15aにエンジンルームE側から係止される。これにより、各係止爪24、各第一の延長部26及び各第二の延長部27は、それぞれ各張出部30と柱部21の先端21aとの間で引っ張られる。クリップ本体14を開口15内に更に押し込むことによって柱部21を車室R側へ向けて徐々に移動させると、各係止爪24と各第一の延長部26とで規定される各屈曲部分28及び各第一及び各第二の両延長部26,27で規定される各屈曲部分29のそれぞれの曲げが伸びる。これにより、各係止爪24は、その先端24aが柱部21に近づくようにすなわち各係止爪24の各先端24aと柱部21との間隔が狭まるように撓む。各係止爪24の両先端24a間の間隔がダッシュパネル13の開口15の径よりも小さくなるように各係止爪24を撓ませることにより、各係止爪24が開口15からのクリップ本体14の引き抜き方向へ開口15内を挿通することが可能となる。クリップ本体14を開口15から引き抜くことにより、ダッシュパネル13へのワイヤハーネス固定用クリップ10の結合が解除される。
各屈曲部分28,29の曲げを伸ばしたときの係止爪24の基端24bから第二の延長部27の先端27aまでの長さ寸法が、前記したように、柱部21の長さ寸法よりも長くなるように設定されていることから、各屈曲部分28,29の曲げがそれぞれ伸びたとき、基部20に形成された各挿入孔22内に各第二の延長部27が受け入れられる。この状態で例えば各第二の延長部27を固定することにより、クリップ本体14を開口15から容易に引き抜くことができる。
このように、クリップ本体14に、ダッシュパネル13に形成された開口15からの各係止爪24の抜出しを可能とするための手段25が設けられていることから、ダッシュパネル13へのクリップ本体14の結合の解除を容易に行うことができる。従って、例えば廃車を分解する際、クリップ本体14を破壊することなくワイヤハーネス固定用クリップ10をダッシュパネル13から容易に取り外すことができるので、該クリップを再利用することができる。
また、前記したように、クリップ本体14をダッシュパネル13へ向けて押し込んだときに、基部20に形成された挿通孔22内に受け入れられた各第二の延長部27を固定することができるので、クリップ本体14を開口15から取り外す際に、各係止爪24の弾性反力により該各係止爪が無負荷の状態に戻ることを確実に防止することができる。
本実施例では、開口15からの各係止爪24の抜け出しを可能とするための手段25が、一対の第一の延長部26、一対の第二の延長部27及び一対の張出部30で構成された例を示したが、これに代えて、図4及び図5に示すように、前記手段25を、基部20から各板ばね部23に亘って形成された一対の挿通孔31と、各係止爪24の先端24aからダッシュパネル13に形成された開口15を経て各挿通孔31内を貫通して伸びる一対の延長部32と、各挿通孔31の各板ばね部23における各端縁部31aに設けられた一対の押付片33とで構成することができる(図4には、それぞれの一方が示されている)。
図4及び図5に示す例では、基部20に形成された各挿通孔31は、図1乃至図3において基部20に形成された各挿入孔22を各板ばね部23まで延長させることにより形成されている。各押付片33は、それぞれ各挿通孔31の各板ばね部23における各端縁部31aから各板ばね部23に沿って基部20を超えるように伸びる。各押付片33の長さ寸法は、各挿通孔31の伸長方向に沿った長さ寸法と略等しくなるように設定されている。
ダッシュパネル13へのクリップ本体14の結合を解除する際、クリップ本体14を各板ばね部23の弾性力に抗して開口15内にダッシュパネル13へ向けて押し込む。クリップ本体14がダッシュパネル13に結合された状態では、各板ばね部23は、図5に示すように、それぞれ前記したと同様にダッシュパネル13へ向けて弾性変形しているので、開口15内へのクリップ本体14の押し込みにより、各板ばね部23は、図6に示すように、ダッシュパネル13へ向けて更に弾性変形する。このとき、各板ばね部23に設けられた各押付片33は、各挿通孔31内に受け入れられた各延長部32に向けて各板ばね部23と一体に傾く。各押付片33の長さ寸法は、前記したように、各挿通孔31の伸長方向に沿った長さ寸法とほぼ等しくなるように設定されていることから、各板ばね部23が傾くことにより各押付片33の先端33aが各延長部32に当接し、これにより、各延長部32には、該各延長部を挿通孔31の基部20における各端縁部31bに押し付ける押付け力が各押付片33から作用する。この押付力は、各係止爪24に、該各係止爪をその弾性力に抗して柱部21へ向けて撓ませる力として各延長部32を介して各押付片33から作用する。これにより、各係止爪24は、その先端24aと柱部21との間隔が狭まるように該柱部へ向けて撓むので、各係止爪24の両先端24a間の間隔が狭まり、開口15内への各係止爪24の挿通が可能となる。
また、本実施例では、ワイヤハーネス11を保持するための保持部12にインシュロック帯16を用いた例を示したが、これに代えて、例えばウオームギア方式で内径が調整可能なホースバンド状の結束部材を保持部材に用いることができる。
更に、本実施例では、前記エンジンの点火装置に接続されるワイヤハーネス11をダッシュパネル13に固定するのに本発明を適用した例を示したが、これに代えて、車両を構成するダッシュパネル13以外の板状部材に、前記エンジンの点火装置以外の車載用電気機器に接続されるワイヤハーネスを固定するのに本発明を適用することができる。
本発明に係るワイヤハーネス固定用クリップを概略的に示す斜視図である。 図1のI−I線に沿った縦断面図である。 開口内への各係止爪の挿通が可能な状態を概略的に示す縦断面図である。 他の実施例に係るワイヤハーネス固定用クリップの要部を概略的に示す斜視図である。 図4のI−I線に沿った縦断面図である。 開口内への各係止爪の挿通が可能な状態を概略的に示す縦断面図である。
符号の説明
10 ワイヤハーネス固定用クリップ
11 ワイヤハーネス
12 保持部(インシュロック帯)
13 板状部材(ダッシュパネル)
14 クリップ本体
15 開口
17 帯部
18 挿通部
20 基部
21 柱部
22 挿入孔
23 板ばね部
24 係止爪
25 手段
26 第一の延長部
27 第二の延長部
30 張出部
31 挿通孔
32 延長部
33 押付片

Claims (6)

  1. 車両を構成する板状部材に、前記車両に搭載された電気機器に接続されるワイヤハーネスを固定するためのワイヤハーネス固定用クリップであって、前記ワイヤハーネスを保持するための環状の保持部と、該保持部に設けられ、前記板状部材に結合されるクリップ本体とを備え、該クリップ本体は、前記保持部の外周面に設けられた板状の基部と、該基部から前記保持部の外方へ向けて立ち上がり、前記板状部材に形成された開口を経て前記板状部材を貫通する柱部と、該柱部の先端から前記板状部材の前記保持部と向き合う面と反対側に位置する面における前記開口の縁部へ向けて前記柱部とのそれぞれの間隔を漸増させて伸び、前記開口の前記縁部に先端で係止される弾性変形可能な一対の係止爪とを有し、前記クリップ本体には、前記板状部材への前記クリップ本体の結合を解除すべく、前記各係止爪が前記開口の前記縁部に係止された状態で前記クリップ本体を前記開口内への挿入方向へ押し込んだときに、前記開口内への前記各係止爪の挿通を可能とするための手段が設けられていることを特徴とするワイヤハーネス固定用クリップ。
  2. 前記手段は、前記各係止爪の前記先端から前記各係止爪に対して角度的に前記柱部へ向けて伸びる一対の第一の延長部と、該各第一の延長部の先端から前記基部に向けて前記柱部に沿って伸びる一対の第二の延長部と、該各第二の延長部に設けられ、前記各係止爪がそれぞれ前記開口の前記縁部に係止された状態で該縁部を前記各係止爪との間で挟み込むように前記各第二の延長部から張り出す張出部とを備えることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス固定用クリップ。
  3. 前記基部には、前記開口内への前記各係止爪の挿通が可能となった状態で、前記各第二の延長部を受け入れる一対の挿入孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至2に記載のワイヤハーネス固定用クリップ。
  4. 前記基部の互いに対向する縁部には、該各縁部から前記板状部材に向けて互いの間隔を漸増させて伸び、前記各係止爪の前記先端がそれぞれ前記板状部材の前記開口の前記縁部に係止された状態で各先端が前記板状部材に当接し、前記柱部を前記開口から引き抜く方向へのばね力を前記柱部に作用させるための一対の弾性変形可能な板ばね部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3に記載のワイヤハーネス固定用クリップ。
  5. 前記基部の互いに対向する縁部には、該各縁部から前記板状部材に向けて互いの間隔を漸増させて伸び、前記各係止爪の前記各先端がそれぞれ前記板状部材の前記開口の前記縁部に係止された状態で各先端が前記板状部材に当接し、前記柱部を前記開口から引き抜く方向へのばね力を前記柱部に作用させるための一対の弾性変形可能な板ばね部が設けられており、前記手段は、前記基部から前記各板ばね部に亘って形成された一対の挿通孔と、前記各係止爪の前記先端から前記開口を経て前記各挿通孔内を貫通して伸びる一対の延長部と、前記各挿通孔の前記各板ばね部における各端縁部に設けられ、前記各板ばね部の前記各先端が前記板状部材に当接した状態で前記クリップ本体を前記開口内に押し込んだときに、前記各延長部を前記挿通孔の前記基部における各端縁部に押し付ける押付け力を前記各延長部に作用させるための一対の押付片とを備えることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス固定用クリップ。
  6. 前記保持部は、帯部と、該帯部の一端に設けられ、前記帯部の挿通を許す筒状の挿通部とを有し、前記ワイヤハーネスへの締め込み量が調節可能なインシュロック帯で構成されており、前記クリップ本体は、前記帯部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5に記載のワイヤハーネス固定用クリップ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012112533A (ja) * 2012-03-05 2012-06-14 Honda Motor Co Ltd 部品の取付構造
JP2012117603A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Toyota Boshoku Corp 部品固定用の係合ピン

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