JP2006314994A - ロールコーティング装置 - Google Patents

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Yoshiaki Teramae
良昭 寺前
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KAWAKAMI TEKKOSHO KK
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Abstract

【課題】塗工液粘度が低粘度から中粘度の薄膜塗工において、塗工ロール等を交換することなく、連続的に塗工厚みの調節が出来るロールコーティング装置を得る。
【解決手段】搬送される基材の下面横断方向に小径の表面が平滑で基材進行方向に対して正回転及び逆回転をすることが出来、且つその回転数を調節する事が出来る塗工ロールを配し、基材の進入角度が塗工ロールに対し下方30度から0度の範囲で基材の進入角度を調節する事ができる基材入口位置調節ロールと、塗工ロールに対し基材の出口角度が塗工ロールの下方30度から0度まで基材出口角度を調節する事ができる基材出口位置調節ロールと、塗工ロール外周表面に塗工液を薄膜状態で供給するため塗工ロールに平行で塗工ロール外周表面と微小間隔を持つ塗工液制御用ナイフと、該ナイフとロール外周表面との間隔を調整するための調整機構を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は基材の下面横断方向に塗工ロールを配し、基材の下面に塗工ロールを介して塗工を行うロールコーティング装置に関するものである。
従来のこの種のロールコーティング装置においては、塗工ロールの表面が平滑な場合は塗工ロール下部に塗工液受け皿を配し、塗工ロール外周面下部を塗工液受け皿内に満たされた塗工液に接触させ、塗工ロールを回転させる事により塗工ロール外周表面に塗工液を付着させ、この状態の塗工ロールを基材の下面に接触させる事で基材下面に塗工液を転写させ塗工を行っていた。この方法においては、塗工液粘度が数十mPa・s程度の低粘度塗工液においては塗工が可能であったが、数百mPa・sから千mPa・s程度の粘度を持つ塗工液の塗工は困難であった。また、塗工が可能な低粘度塗工液の塗工においても、基材に塗工される塗工液量の調節は困難であり、塗工ロールの回転数と、塗工液粘度に依存した状態でありました。
また、塗工ロールの表面に凹凸を設けたグラビアロールを塗工ロールとして用いた場合には、塗工ロール下部からロール表面の凹部に塗工液を流し込み、塗工ロール表面の余剰液をロール表面に接触させたナイフにより掻き落とすことによりロール表面の凹部容積に対応させた塗工液を基材下部に転写塗工させる事が可能であり、比較的安定した液供給を行うことが出来、またこの塗工ロールの回転数を変化させる事によりある程度の塗工量の調節が可能であったが、その塗工量の調節範囲は非常に狭く、ほとんどの場合は凹凸のある塗工ロールの凹凸の容積を変化させて製作した別の塗工ロールに交換して塗工量の調節を行うことが必要であった。
発明が解決しようとする課題
このように、従来のこの種のロールコーティング装置においては、低粘度塗工液の塗工に限定されておりまた、塗工量の調節は困難であり、凹凸のある塗工ロールを用いてその塗工ロールを交換する等の手段によってのみ塗工量の調節が可能であったという問題があった。
課題を解決する手段
本発明は、搬送される基材の下面横断方向にφ20からφ80mmの小径の表面が平滑で基材進行方向に対し正回転及び逆回転することが出来、且つその回転数を調節する事が出来る塗工ロールを配し、基材の進入角度が塗工ロールに対し下方30度から0度の範囲で基材の進入角度を調節する事ができる基材入口位置調節ロールと、塗工ロールに対し基材の出口角度が塗工ロールの下方30度から0度まで基材出口角度を調節する事ができる基材出口位置調節ロールと、塗工ロール外周表面に塗工液を薄膜状態で供給するため塗工ロールに平行で塗工ロール外周表面と微小間隔を持つ塗工液制御用ナイフと、該ナイフとロール外周表面との間隔を調整するための調整機構を設けた。
このことにより、従来困難であったこの種のロールコーティング装置において、低粘度から中粘度までの広い粘度範囲の塗工液の塗工が出来、また塗工ロールを交換することなく連続的に塗工量の調節をする事が出来る。
図1は本発明のロールコーティング装置における実施の一例を示したものである。本実施例においては正回転塗工、逆回転塗工の双方の塗工を行うために塗工ロールの両側に塗工液制御用ナイフを配しているが、ナイフは両側配置に限定されるものではない。
また、本実施例においては間隔調整機構としてマイクロメーターを用いているが、間隔調整機構はこの方式に限定されるものではない。
従来のこの種の表面が平滑な塗工ロールを用いたロールコーティング装置における塗工実例においては、塗工液粘度は数mPa・sから100mPa・s程度の低粘度塗工液を塗工する事が限界であり、数百mPa・s以上の粘度の塗工液を塗工することは困難でありました。
また、塗工量の調整は塗工ロールの回転数を変化させる事により基材に転写塗工する液量を変化させておりましたが、これも塗工液粘度、塗工ロールの回転数により、一定の量を塗工することは困難で、且つ薄膜の塗工をする事は出来ませんでした。
本発明の実施例においては5mPa・sから1000mPa・sまでの塗工液を塗工ロールの回転数をあえて変化させることなく、3μmから低粘度塗工液の場合は20μmまで、中粘度塗工液の場合は100μmまで塗工量を連続的に変化させて塗工することが可能でありました。
発明の効果
実施例において記述した通り、従来のこの種の表面が平滑な塗工ロールを用いたロールコーティング装置においては塗工可能な塗工液粘度範囲は数十mPa・s程度までであり、且つ塗工量の調節はほとんど不可能でありました。
しかし、本発明によるロールコーティング装置においては塗工可能な塗工液の粘度範囲は数mPa・sから1000mPa・sまでの広範囲の塗工が可能であり、且つ従来困難であった塗工厚みの調節が塗工液制御ナイフと塗工ロールの間隔を調節する事により最小3μmから中粘度塗工液においては100μm程度まで広範囲に調節する事が可能になりました。
本発明に係るロールコーティング装置における、実施形態の一例であり、塗工ロールと基材、基材入口位置調節ロール、基材出口位置調節ロール、塗工液制御用ナイフ、及び間隔調整機構との関係を示す横断面図である。図中「α°」は基材入口進入角度、「β°」は基材出口角度を示す。塗工ロールは本体フレームに位置固定され、塗工液制御用ナイフはナイフ固定部品に液通過のための微小間隔を持って固定される。塗工ロールと塗工液制御用ナイフ間隔は間隔調整機構であるマイクロメーターによりナイフ固定部品を基材進行方向に位置調節する事により調整されるが間隔調整機構はこの方法に限定される事はない。また、本図において、塗工液制御ナイフが塗工ロールの入口側と出口側に双方設置されているが、塗工の方法に応じて片側ずつ使用する。また、本発明においては塗工ロールの両側に塗工液制御ナイフを設置する事は必ずしも必要ではなく、この配置に限定されるものではない。 本発明に係るロールコーティング装置おける、実施形態の一例を示すもので、塗工液が塗工液制御ナイフの内部に供給され、間隔調整機構により調節された塗工ロールと塗工液制御ナイフとが微小間隔を有しその間隔から塗工液が塗工ロール外周表面に送り出され、塗工ロールに下面を接している基材の下面に塗工されている状態を示す。本実施例においては、塗工ロールは基材進行方向に対して逆転して基材に転写塗工を行っている。
符号の説明
1.基材
2.基材入口位置調節ロール
3.基材出口位置調節ロール
4.塗工ロール
5.塗工液制御用ナイフ
6.間隔調整機構、(マイクロメーター)
7.塗工液制御用ナイフ
8.間隔調整機構、(マイクロメーター)
9.塗工液供給口
10.塗工液均一化用液溜め部分
11.ナイフ先端部液溜め部分
12.ナイフ固定部品
α・基材入口進入角度
β・基材出口角度

Claims (1)

  1. 搬送される基材の下面横断方向にφ20からφ80mmの小径の表面が平滑で基材進行方向に対し正回転及び逆回転することが出来、且つその回転数を調節する事が出来る塗工ロールを配し、基材の進入角度が塗工ロールに対し下方30度から0度の範囲で基材の進入角度を調節する事ができる基材入口位置調節ロールと、塗工ロールに対し基材の出口角度が塗工ロールの下方30度から0度まで基材出口角度を調節する事ができる基材出口位置調節ロールと、塗工ロール外周表面に塗工液を薄膜状態で供給するため塗工ロールに平行で塗工ロール外周表面と微小間隔を持つ塗工液制御用ナイフと、該ナイフとロール外周表面との間隔を調整するための調整機構を設けたことを特徴とするロールコーティング装置。
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