JP2006312965A - 球面滑り軸受と軸受ユニット - Google Patents

球面滑り軸受と軸受ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】 ステアリングシャフト等の回転軸に作用するラジアル荷重を十分に支承可能な構造で、がたつきや打音の防止と、組み付け性の向上及び揺動トルクの低減との両立を図れる構造を実現する。
【解決手段】 上記回転軸を挿通するスリーブ20を、球面滑り軸受18と転がり軸受19とによりハウジング17に対して揺動及び回転自在に支持する。このうちの球面滑り軸受18を構成するアウターリング13aの内周面を、軸方向片半部が凹球面部28であり軸方向他半部が円筒面部29である複数の複合面部22を円周方向に連続させる事により構成する。又、隣り合う複合面部22同士で上記凹球面部28と円筒面部29との軸方向に関する配置を逆とする。そして、インナーリング14aの外周面に形成した凸球面部30を上記凹球面部28にのみ当接させる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えばステアリングシャフト等の回転軸を揺動自在に支持する球面滑り軸受と、更にこの回転軸を回転自在に支持する為の機能を加えた軸受ユニットの改良に関する。特に本発明は、この様な構造の組み付け性を向上させると共に、揺動トルクの低減を図れる構造を実現する為のものである。
自動車用操舵装置に於いて、ステアリングホイールの動きをステアリングギヤに伝達する為、図7に示す様な伝達機構を使用している。この図7に示した様に、第一のステアリングシャフト1の後端部(図7の右端部)には、ステアリングホイール2を固定している。又、ステアリングコラム3は、後部、前部両ブラケット4、5により、インスツルメントパネル6の下面等に於いて、車体に固定している。上記第一のステアリングシャフト1は、このステアリングコラム3の内側を、回転自在に挿通している。又、上記第一のステアリングシャフト1の前端部(図7の左端部)で上記ステアリングコラム3の前端開口から突出した部分は、第一の自在継手7を介して、第二のステアリングシャフト8の後端部に連結している。更に、この第二のステアリングシャフト8の前端部は、第二の自在継手9を介して、ステアリングギヤ10に連結している。又、この第二のステアリングシャフト8は、車室内とエンジンルームとを区切るトーボード11を貫通し、このトーボード11に軸受ユニット12を介して支持されている。
自動車用操舵装置の伝達機構は、上述の様に構成する為、上記ステアリングホイール2の動きは、ステアリングコラム3を挿通した第一のステアリングシャフト1、第一の自在継手7、第二のステアリングシャフト8、第二の自在継手9を介して、ステアリングギヤ10に伝達される。そして、このステアリングギヤ10が車輪に、上記ステアリングホイール2の動きに対応した舵角を付与する。この様な経路によりステアリングホイール2の回転を車輪に伝達する際には、上記第一、第二の自在継手7、9同士の間に配置された上記第二のステアリングシャフト8が、多少なりと揺動する。従って、この第二のステアリングシャフト8を支持する上記軸受ユニット12は、この第二のステアリングシャフト8の揺動を許容する構造とする必要がある。この様な第二のステアリングシャフト8の揺動運動を円滑に行わせる為の構造として、例えば、特許文献1〜3に記載された構造が知られている。このうちの特許文献1、2には、滑り軸受を使用した構造が記載されている。
先ず、上記特許文献1には、外周面に軸方向中央部が円筒面部で両端寄り部分がテーパ面部である突条を全周に亙って形成したアウターブッシュを、内周面が円筒面状のハウジング内に、圧入固定する構造が記載されている。この構造の場合、上記ハウジングの内周面と上記突条の外周面との係合により、上記アウターブッシュがこのハウジングに対して揺動可能となる。又、このアウターブッシュの内周面には円筒状のインナーブッシュを保持して、このインナーブッシュ内にステアリングシャフトを回転自在に内嵌している。これにより、このステアリングシャフトを上記ハウジングに対して、揺動自在且つ回転自在に支持できる。
又、上記特許文献2には、図8に示す様に、内周面に凹球面部15を形成したアウターリング13に、外周面に凸球面部16を形成したインナーリング14を内嵌し、これら凹球面部15と凸球面部16とを当接させる事により、このインナーリング14を上記アウターリング13に対して揺動自在とした構造が記載されている。この構造の場合、外周面の円周方向複数個所に複数の歯45を形成した、上記アウターリング13を、トーボード等の固定の部分に固定された図示しない支持部材の円筒部に圧入する事により、上記凹球面部15と凸球面部16との当接部に予圧を付与している。又、上記インナーリング14に、図示しないステアリングシャフトを回転自在に内嵌している。これにより、このステアリングシャフトを上記支持部材に対し、揺動自在且つ回転自在に支持できる。
一方、特許文献3には、トーボード等の固定の部分に、可撓性を有する防塵ブーツを介してステアリングシャフトを支持する構造が記載されている。即ち、この防塵ブーツの一端部を上記固定の部分に固定すると共に、他端部に転がり軸受を介して上記ステアリングシャフトを回転自在に支持している。この構造の場合、ステアリングシャフトが可撓性を有する防塵ブーツに支持されている為、このステアリングシャフトの揺動を許容すると共に、このステアリングシャフトを上記防塵ブーツに対して回転自在に支持できる。
上記特許文献1〜3に記載された構造の場合、以下の様な問題点がある。先ず、特許文献1、2に記載された構造の場合、ステアリングホイールの操作時のがたつきや打音の防止と、組み付け性の向上及び揺動トルクの低減との両立を図る事が難しい。即ち、特許文献1、2に記載された構造の場合、ハウジング或は支持部材に対してアウターブッシュ或はアウターリング13を圧入固定している。従って、上記ハウジング或は支持部材に上記アウターブッシュ或はアウターリング13を組み付ける際に大きな力が必要となる為、組み付け時の作業性が良くない。又、上記特許文献2に記載された構造の場合、上記アウターリング13の内周面に形成した凹球面部15と上記インナーリング14の外周面に形成した凸球面部16とを軸方向(図8の左右方向)全体に亙って当接させている為、揺動トルクが大きくなる。尚、上記アウターブッシュを上記ハウジングに圧入しない、又は、上記凹球面部15と上記凸球面部16との当接部に予圧を付与しない構造とすれば、組み付け性を向上させたり、ステアリングシャフトの揺動トルクを小さくできる。但し、この様な構造とした場合には、ステアリングホイールの操作時の上記ステアリングシャフトの動きにより、これら両部材同士の間でがたつきや打音が生じ易くなる。この様に、上記特許文献1、2に記載された構造の場合、ステアリングホイールの操作時のがたつきや打音の防止と、組み付け性の向上及び揺動トルクの低減との両立を図る事は難しい。
又、上記特許文献1、2に記載された構造の場合、ステアリングシャフトをインナーブッシュ或はインナーリング14の内周面に回転自在に内嵌している。即ち、これらインナーブッシュ或はインナーリング14の内周面と上記ステアリングシャフトの外周面とを滑り接触させている。この為、このステアリングシャフトの回転トルクが大きくなる。又、上記特許文献2に記載された構造の場合、アウターリング13の製造コストが高くなる。即ち、このアウターリング13は、合成樹脂を射出成形する事により製造されるが、このアウターリング13の内周面には凹球面部15が存在する(アンダーカット形状)。この為、このアウターリング13を高精度に製造する為には、金型として複雑な割型や入れ子等が必要となり、製造コストが高くなる。
一方、前記特許文献3に記載された構造の場合、ステアリングシャフトは転がり軸受により回転自在に支持されており、又、このステアリングシャフトの揺動は、可撓性を有する防塵ブーツにより許容される為、回転トルク及び揺動トルクを低く抑えられる。但し、上記ステアリングシャフトを固定の部分に対して支持する為に、上記防塵ブーツを介している為、このステアリングシャフトに作用するラジアル荷重を十分に支持する事ができない。
特開平8−114220号公報 特開平8−164860号公報 特開平8−198122号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、ステアリングシャフト等の回転軸に作用するラジアル荷重を十分に支承可能な構造で、がたつきや打音の防止と、組み付け性の向上及び揺動トルクの低減との両立を図れる構造を安価に得るべく、発明したものである。
本発明の球面滑り軸受と軸受ユニットとのうち、請求項1に記載した球面滑り軸受は、アウターリングと、インナーリングとを備える。
このうちのアウターリングは、単一の曲率中心を有する凹球面部が、内周面に存在する。
又、上記インナーリングは、単一の曲率中心を有する凸球面部が、外周面に存在する。 そして、上記凹球面部と凸球面部とを摺動させる事により、このインナーリングを上記アウターリングに対して揺動可能としている。
特に、請求項1に記載した球面滑り軸受に於いては、上記アウターリングの内周面と上記インナーリングの外周面とのうちの少なくとも一方の周面を、複数の複合面部により、次の様に構成している。これら各複合面部は、それぞれの軸方向片半部を凹球面部或は凸球面部とし、軸方向他半部を、この凹球面部或は凸球面部よりも径方向に凹んで他方の周面に当接しない非当接面部としている。そして、この様に構成される各複合面部を、円周方向に隣り合う複合面部同士で上記凹球面部或は上記凸球面部と上記非当接面部との軸方向に関する配置を逆とした状態で、円周方向に交互に配置する事により、上記少なくとも一方の周面を構成している。
又、請求項5に記載した軸受ユニットは、球面滑り軸受の内径側又は外径側に転がり軸受を保持して成る。
特に、請求項5に記載した軸受ユニットに於いては、このうちの球面滑り軸受を、上述の球面滑り軸受としている。
上述の様に本発明の場合、アウターリングの内周面とインナーリングの外周面とのうちの少なくとも一方の周面を、軸方向他半部に他方の周面と当接しない非当接面部を有する、複数の複合面部により構成している。この為、上記アウターリングの内周面と上記インナーリングの外周面との当接面積が小さくなり、このインナーリングがこのアウターリングに対して揺動する際の抵抗が小さくなる(揺動トルクの低減を図れる)。又、上記インナーリングを上記アウターリングに圧入しても、これらインナーリングとアウターリングとの当接面積が狭い為、組み付け時に要する力は小さくて済む。この結果、がたつきや打音の防止と、組み付け性の向上及び揺動トルクの低減との両立を図れる。又、請求項5に記載した様に、転がり軸受と組み合わせて軸受ユニットとする事により、ステアリングシャフト等の回転軸を揺動自在に、且つ、小さいトルクで回転自在に、支持できる。
請求項1に記載した発明を実施する為に好ましくは、請求項2に記載した様に、少なくとも一方の周面を構成する各複合面部の凹球面部或は凸球面部の一部に、凹部を形成する。
この様に構成すれば、この凹部が油溜として機能し、凹球面部と凸球面部との当接部に長期間油を存在させる事ができる。この結果、この当接部の摩耗を低減し、初期の性能を長期間に亙って持続させる事ができる。
又、より好ましくは、請求項3に記載した様に、少なくともアウターリングの内周面を複数の複合面部で構成する。又、これら各複合面部の軸方向他半部を構成する非当接面部を、軸方向と平行な面、若しくは、軸方向端部側に向かう程径方向外方に向かう方向に傾斜した面とする。例えば、上記非当接面部を円筒面或は円すい面とする。
この様に構成すれば、アウターリングがアンダーカット形状とならず、このアウターリングを製造する際の金型を複雑な形状としたり入れ子が必要となる事がない。この結果、製造コストの低減を図れる。
又、請求項3に記載した発明を実施する為に好ましくは、請求項4に記載した様に、アウターリングの内周面を構成する各複合面部のうち、非当接面部が軸方向に関して同じ側に存在し、且つ、径方向反対側に位置する複合面部を、少なくとも1組存在させる。
この様に構成すれば、アウターリング内にインナーリングを組み付け易くなる。例えば、アウターリングの凹球面部とインナーリングの凸球面部とを締め代を有した状態で嵌合する場合、このインナーリングを、軸方向に関して同じ側に存在し且つ径方向反対側に位置する非当接面部を通じて、上記アウターリングに対して垂直に挿入する。そして、このインナーリングを、上記両非当接面部を通る軸を中心に回転させれば、このインナーリングの外周面が上記アウターリングの内周面を構成する凹球面部を徐々に押し広げて、比較的容易に、このインナーリングを上記アウターリング内に組み付ける事ができる。
又、請求項5に記載した発明を実施する為に好ましくは、請求項6に記載した様に、ステアリングシャフト支持用として使用する。即ち、固定の部分の内周面とステアリングシャフトの一部外周面との間に設け、このステアリングシャフトを上記固定の部分に対して回転自在に、且つ、揺動可能に支持する。
この様に構成すれば、ステアリングシャフトに作用するラジアル荷重を十分に支承可能な構造で、このステアリングシャフトを揺動自在且つ回転自在に支持できる。例えば、このステアリングシャフトが、前述の図7に示した第二のステアリングシャフト8である場合、ステアリングホイール2の操作時にこの第二のステアリングシャフト8の揺動運動を円滑に行なわせる事ができ、このステアリングホイール2の回転力をステアリングギヤ10に円滑に伝達する事ができる。
図1〜3は、請求項1、3〜6に対応する、本発明の実施例1を示している。本実施例の場合、トーボード等の固定の部分に支持されたハウジング17の内側に、球面滑り軸受18と転がり軸受19とを介して、例えば前述の図7に示した様な第二のステアリングシャフトを内嵌固定するスリーブ20を支持している。このうちの球面滑り軸受18は、それぞれが合成樹脂製のアウターリング13aとインナーリング14aとを備える。
上記アウターリング13aは、上記ハウジング17の内周面に内嵌固定する外側円筒部21と、内周面に複数の複合面部22、22を形成した内側円筒部23とを、連結部24により結合して成る。上記外側円筒部21は、上記ハウジング17の内周面の一部で径方向内方に突出した鍔部25に、軸方向(図1の左右方向)一端面(図1の左端面)を当接させた状態で、このハウジング17の内周面に締り嵌めで内嵌している。そして、このハウジング17の内周面に形成された係止溝26に係止されたCリング等の係止部材27を、上記外側円筒部21の軸方向他端面(図1の右端面)に、当接若しくは近接対向させている。この結果、この外側円筒部21が、上記ハウジング17の内周面に、軸方向の変位を抑えられた状態で、内嵌固定される。
又、上記内側円筒部23は、内周面に前記複数の複合面部22、22を形成している。これら各複合面部22、22は、単一の曲率中心を有する凹球面部28、28と、特許請求の範囲に記載した非当接面部である、上記外側円筒部21の外周面と同心で上記凹球面部28、28よりも径方向外方に凹んだ円筒面部29、29とから構成される。又、それぞれの複合面部22、22は、軸方向片半部が凹球面部28で、軸方向他半部が円筒面部29である。即ち、図1に示す様に、上記内側円筒部23の軸方向中央部を通る仮想平面αに関して、軸方向片半部(図1の場合は右半部)を上記凹球面部28とし、軸方向他半部(図1の場合は左半部)を上記円筒面部29としている。又、この凹球面部28は、上記仮想平面α部分でこの円筒面部29と滑らかに連続し、この仮想平面α部分から軸方向端部に向かう程径方向内方に向かう方向に湾曲している。更に、本実施例の場合、上記凹球面部28の軸方向端縁部を、断面形状が凸円弧状である、湾曲部40としている。
又、図2に示す様に、上記各複合面部22、22は、円周方向に隣り合う複合面部22、22同士で、上記凹球面部28、28と上記円筒面部29、29との軸方向に関する配置を互いに逆としている。言い換えれば、これら各凹球面部28、28と円筒面部29、29とは、上記内側円筒部23の内周面の軸方向半部毎に、それぞれ円周方向に関して交互に存在する。この為、上記各凹球面部28、28の円周方向両隣には、必ず上記円筒面部29、29が存在し、同様に、これら各円筒面部29、29の円周方向両隣には、必ず上記凹球面部28、28が存在する。尚、本実施例の場合、各複合面部22、22の軸方向他半部を円筒面部29としているが、この軸方向他半部を、例えば軸方向端部側に向かう程径方向外方に向かう方向に傾斜した、部分円すい状凹面としても良い。要は、後述するインナーリング14aの凸球面部30と当接せず、更に、上記内側円筒部23の内周面の形状がアンダーカット形状とならなければ良い。
又、本実施例の場合、上記各複合面部22、22の円周方向に関する幅はそれぞれ同じとしている。言い換えれば、これら各複合面部22、22が、円周方向に関してそれぞれ均等に配置されている。図示の例の場合、それぞれの複合面部22、22の円周方向の幅を、上記内側円筒部23の中心とこれら各複合面部22、22の円周方向端縁部とをそれぞれ結ぶ仮想線同士のなす角度(各複合面部22、22の中心角)θが45゜となる様にしている。この為、上記内側円筒部23の内周面には上記各複合面部22、22が8個存在し、これら各複合面部22、22は、何れかの複合面部22、22とそれぞれ径方向に関して互いに対向する。
又、本実施例の場合、上記各複合面部22、22を構成する凹球面部28と円筒面部29との軸方向に関する配置は、径方向に関して互いに対向する複合面部22、22同士で同じとなる。この為、本実施例の場合、上記円筒面部29、29が軸方向に関して同じ側に存在し、且つ、径方向反対側に位置する(軸中心に関して対向する)複合面部22、22が、全部で4組存在する。例えば、図2の上下方向にそれぞれ存在する複合面部22、22は、図2の左奥側に円筒面部29がそれぞれ存在し、図2の右手前側に凹球面部28がそれぞれ存在する。
尚、上記内側円筒部23の内周面には、円筒面部29、29同士が軸中心に関して対向する複合面部22、22が、少なくとも1組存在すれば良い。従って、この様な複合面部22、22が1組存在するならば、これら各複合面部22、22の円周方向に関する幅はそれぞれ異なっても良いし、これら各複合面部22、22の数が、本実施例の場合よりも多くても少なくても良い。更に、これら各複合面部22、22を奇数個としても良い。但し、上記円筒面部29、29同士を軸中心に関して対向させ易くする為に、上記各複合面部22、22の円周方向に関する幅をそれぞれ同じとすると共に、これら各複合面部22、22の数を4個以上の偶数とする事が好ましい。
又、前記連結部24は、前記外側円筒部21の中間部内周面と上記内側円筒部23の中間部外周面とを連結するものである。従って、この外側円筒部21の内周面両端寄り部分と上記内側円筒部23の外周面両端寄り部分との間には、全周に亙って環状空間41、41が存在する。従って、この内側円筒部23の両端寄り部分は、径方向に弾性変形し易い。この為、後述する様に、この内側円筒部23の内径側にインナーリング14aを内嵌する作業が容易となる。尚、本実施例の場合、後述する様に、アウターリング13aとインナーリング14aとを締め代を有した状態で嵌合するが、これらアウターリング13aとインナーリング14aとを隙間嵌めとする場合もある。隙間嵌めとした場合には、上記内側円筒部23の両端寄り部分を弾性変形させずに(或は僅かに弾性変形させるだけで)、上記アウターリング13aと上記インナーリング14aとを組み立てる事ができる。
上述の様に構成されるアウターリング13aは、1対の割型により構成された金型のキャビティ内に合成樹脂を射出成形した後、これら両割型をそれぞれ軸方向に引き離す、所謂アキシアルドローにより形成できる。即ち、これら各割型を組み合わせた状態で、上記内側円筒部23の内周面に対応する部分の形状が、円筒面部29と凹球面部28とを連続させた形状に対応するもの(即ち、円筒面部と凸球面部とを連続させたもの)を、これら円筒面部と凸球面部との軸方向の配置を入れ替えて、円周方向に関して交互に配置する。この様に構成すれば、上記アウターリング13aの射出成形後に、上記両割型を軸方向に引き離す事ができる。
図2により具体的に説明すると、この図2の左奥側に配置する割型の場合、この割型の一部の外周面に設けられる、円筒面部29と凹球面部28とを形成する為の部分は、図2の上下方向と左右方向とに存在する。そして、他の円筒面部29と凹球面部28とを形成する部分は、図2の右手前側に配置する割型に設けられる。射出成形時に1対の割型は、円周方向に互いに重畳する状態で、密に組み合わされる。そして、射出成形後に、それぞれの割型を引き離す場合に、上記円筒面部29と凹球面部28とを形成する為の部分は、円筒面部29側から引き抜かれる。この為、この部分が、上記凹球面部28と干渉する事がない。
一方、前記インナーリング14aは、外周面を全周に亙って単一の中心を有する凸球面部30としている。この凸球面部30は、前記アウターリング13aの内周面を構成する凹球面部28、28と同心で、且つ、同じ曲率半径を有する。又、上記インナーリング14aをこのアウターリング13aに内嵌した状態で、上記凸球面部30は、上記凹球面部28、28にのみ当接する。尚、本実施例の場合、これら凹球面部28、28と上記凸球面部30とを締め代を有した状態で嵌合している。但し、これら各球面部28、30同士を隙間嵌めとする場合もある。上記インナーリング14aをこのアウターリング13aに内嵌する際には、このインナーリング14aをこのアウターリング13aに対し、直角方向に挿入する。この際、このインナーリング14aの外周面を、このアウターリング13aの内周面のうち、円筒面部29、29が軸中心に関して対向する1組の複合面部22、22に整合させる。又、上記インナーリング14aの挿入方向は、これら複合面部22、22の円筒面部29、29が存在する側とする。例えば、図2の上下方向に存在する複合面部22、22を通じて上記インナーリング14aを挿入する場合には、これら上下方向の複合面部22、22の円筒面部29、29が存在する、図2の左奥側から、上記インナーリング14aを挿入する。尚、これら各円筒面部29、29を、前述した様に円すい面とすれば、このインナーリング14aの挿入時の案内として機能する。
上述の様に、インナーリング14aをアウターリング13aの内径側に挿入したならば、このインナーリング14aの外周面と上記1組の複合面部22、22とが接触する2点を軸として、このインナーリング14aを回転させる。このインナーリング14aの回転に伴い、このインナーリング14aの外周面が、上記アウターリング13aの内周面のうち、凹球面部28、28を弾性的に押し広げる。前述した様に、これら各凹球面部28、28の端縁部を湾曲部40としており、これら凹球面部28、28を形成した内側円筒部23の両端部と外側円筒部21の両端部との間には環状空間41、41が存在する。この為、上記インナーリング14aの回転に伴い、このインナーリング14aの外周面がこれら凹球面部28、28を円滑に押し広げる。そして、上記インナーリング14aの中心軸と上記アウターリング13aの中心軸とが重なる(一致する)まで回転させる事により、このインナーリング14aがこのアウターリング13aの内側に内嵌支持される。尚、これらアウターリング13aとインナーリング14aとを隙間嵌めとした場合には、上記凹球面部28、28が弾性的に押し広げられる事なく(或は僅かに押し広げられるだけで)、上記インナーリング14aを上記アウターリング13aの内側に内嵌できる。
又、上述の様にアウターリング13aに内嵌される上記インナーリング14aの内周面には、前記転がり軸受19を構成する外輪31を、このインナーリング14aの射出成形時に包埋する事により、固定している。この為に、このインナーリング14aの内周面のうち、この外輪31の外周面と対向する中間部に円筒面を、両端部に軸方向内方に向かう内向鍔部32、32を、それぞれ形成している。そして、上記内向鍔部32、32により上記外輪31を挟持して、上記インナーリング14aとこの外輪31との軸方向の相対変位を阻止している。
又、上記転がり軸受19は、内周面に外輪軌道33を形成した上記外輪31と、外周面に内輪軌道34を形成した内輪35と、これら外輪軌道33と内輪軌道34との間に転動自在に設けた複数個の転動体36とから成る。尚、図示の例では、転がり軸受19として玉軸受を示しているが、円筒ころ軸受であっても良い。又、この転がり軸受19の、上記各転動体36が存在する空間の軸方向両端部のうちの少なくとも一方の端部をシールにより塞いでも良い。この様に構成される転がり軸受19の内輪35には、前記スリーブ20を支持固定している。このスリーブ20は、射出成形時にこの内輪35を包埋固定したもので、外周面の離隔した位置にそれぞれ外向鍔部37、37を形成している。そして、これら外向鍔部37、37により、上記内輪35を挟持して、上記スリーブ20とこの内輪35との軸方向の相対変位を阻止している。尚、上記外向鍔部37、37の一方を、係止溝にCリング等の係止部材を係止する構造としても良い。この様に構成すれば、上記スリーブ20を、別個に成形できる。
又、上記スリーブ20の内周面には、図3に示す様に、断面形状が小判型である係合孔38を形成している。即ち、この断面形状を、互いに平行な2平面を円弧により連続させた形状としている。従って、例えば図7に示した第二のステアリングシャフト8の外周面の形状も断面小判型とすれば、この第二のステアリングシャフト8の外周面と上記係合孔38とを係合させる事により、この第二のステアリングシャフト8と上記スリーブ20との相対回転を阻止できる。尚、第二のステアリングシャフトとスリーブ20とを相対回転不能に組み合わせられれば良いので、この部分の構造が、例えばスプライン係合、キー係合等であっても良い。
尚、本実施例の場合、前記アウターリング13aとインナーリング14aとを構成する合成樹脂として、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46、芳香族ポリアミド等のポリアミド樹脂や、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート等を使用する事が、耐熱性、耐グリース性等の点から好ましい。又、これらの樹脂に、ガラス繊維、カーボン繊維、ウィスカ等の強化繊維を混合したものも好ましく使用できる。この様に繊維強化した合成樹脂を使用すれば、上記アウターリング13aとインナーリング14aとの強度を高める事ができる。又、上記スリーブ20の材料に関しても、この様な合成樹脂が好ましく使用できる。
本実施例の場合、前述の様に、球面滑り軸受18の内径側に転がり軸受19を配置する事により、軸受ユニット39を構成している。そして、この軸受ユニット39を、前記ハウジング17と上記スリーブ20との間に配置する事により、このハウジング17に対してこのスリーブ20を、揺動自在且つ回転自在に支持できる。即ち、上記球面滑り軸受19を構成するアウターリング13aの内周面に形成した凹球面部28、28と、インナーリング14aの外周面に形成した凸球面部30との摺動により、このインナーリング14aが上記アウターリング13aに対して揺動可能となる。尚、この際、上記アウターリング13aの内周面を構成する円筒面部29、29と上記凸球面部30とが当接する事はない。
又、上記インナーリング14aの内径側に配置される上記転がり軸受19により、上記スリーブ20がこのインナーリング14aに対し相対回転可能になる。この結果、このスリーブ20は、上記転がり軸受19及び上記インナーリング14aと共に、上記アウターリング13aに対して揺動可能となると共に、これらアウターリング13aとインナーリング14aとから成る上記球面滑り軸受18に対して相対回転可能となる。従って、上記スリーブ20は、上記アウターリング13aを内嵌固定したハウジング17に対して揺動及び相対回転自在に支持される。又、上記スリーブ20の係合孔38に、前述した様に、第二のステアリングシャフト8を内嵌固定すれば、この第二のステアリングシャフト8を上記ハウジング17に対して、揺動自在且つ回転自在に支持できる。
上述の様に構成され作用する本実施例の場合、上記スリーブ20、延いては、第二のステアリングシャフト8の揺動トルク及び回転トルクを低減できる。即ち、本実施例の場合には、上記インナーリング14aの外周面に形成した凸球面部30と当接する凹球面部28、28を、上記アウターリング13aの内周面を構成する各複合面部22、22のうちの軸方向半部にのみ形成している。この為、このアウターリング13aの内周面のうち、上記凸球面部30と当接する面積が狭くなる。この結果、上記凹球面部28と凸球面部30との間の摺動抵抗を小さくでき、揺動トルクを低減できる。又、本実施例の場合、上記スリーブ20を上記ハウジング17に対して回転自在に支持する為に、転がり軸受19を使用している。この為、例えば特許文献1、2に記載された構造の様に滑り接触により回転自在に支持する構造と比べて、回転トルクを小さくできる。
又、前述した様に、インナーリング14aをアウターリング13aに圧入する場合は、これらインナーリング14aの外周面とアウターリング13aの内周面とが擦れ合う面積が狭い為、組み付け時に要する力が小さくて済む。特に本実施例の場合には、前述した方法で上記インナーリング14aとアウターリング13aとを組み付ければ、この組み付け作業が容易となる。そして、この様に、このインナーリング14aを上記アウターリング13aに容易に圧入できれば、低コストで、例えばステアリングホイールの操作時のがたつきや打音の防止を図れる構造が得られる。この結果、本実施例の構造によれば、がたつきや打音の防止と、組み付け性の向上及び揺動トルクの低下との両立を図れ、更には、回転トルクの低減を図れる。
又、前述の特許文献3に記載された構造と比べて、スリーブ20に内嵌する、例えば第二のステアリングシャフトに作用するラジアル荷重を十分に支承可能である。更に、本実施例の場合、前述した様に、アウターリング13aを製造する為の金型として、入れ子等が不要で構造が簡単な、アキシアルドロー型の使用が可能になり、製造コストの低減を図れる。即ち、本実施例の場合には、アウターリング13aがアンダーカット形状とはならない。この為、金型の形状を複雑にしたり入れ子等が必要になる事はない。この結果、この金型の製造コストを低くできる為、形状精度の高いアウターリング13aを低コストで得られる。
図4は、やはり、請求項1、3〜6に対応する、本発明の実施例2を示している。本実施例の場合、スリーブ20aをハウジング17に対して回転自在に支持する為の転がり軸受19を、このハウジング17と球面滑り軸受18aとの間に配置している。この為に本実施例の場合、上記転がり軸受19をこの球面滑り軸受18aの外径側に保持している。即ち、この球面滑り軸受18aを構成するアウターリング13bの外側円筒部21aの外周面に、上記転がり軸受19を構成する内輪35を保持固定している。又、この外側円筒部21aの外周面両端部に形成した外向鍔部42、42により、上記内輪35を軸方向に挟持して、この内輪35と上記アウターリング13bとの軸方向(図4の左右方向)の相対変位を阻止している。
又、上記転がり軸受19を構成する外輪31は、上記ハウジング17の内周面に内嵌し、このハウジング17の内周面に形成した段部44と、このハウジング17の内周面に形成された係止溝26に係止された係止部材27とにより、軸方向両側から挟持している。この為、上記外輪31は、上記ハウジング17に対して軸方向の変位を阻止された状態で内嵌される。
一方、上記球面滑り軸受18aを構成するインナーリング14bは、上記スリーブ20aの外周面に一体に形成されている。そして、このインナーリング14bの外周面に形成された凸球面部30を、上記アウターリング13bを構成する内側円筒部23の内周面に形成された複合面部22を構成する、複数の凹球面部28に当接させている。尚、上記インナーリング14bと上記スリーブ20aとは互いに別体としても良い。この場合には、このインナーリング149bにこのスリーブ20aを圧入嵌合すると共に、例えば、このスリーブ20aの外周面に形成した鍔部とこの外周面に係止した止め輪とにより、これらインナーリング14bとスリーブ20aの軸方向の相対変位を阻止する。
上述の様に構成される本実施例の場合、上記球面滑り軸受18aが、上記スリーブ20aと共に上記ハウジング17に対して相対回転する。又、上記アウターリング13bに対して、上記インナーリング14bと一体に形成された上記スリーブ20aが揺動する。この結果、このスリーブ20aが上記ハウジング17に対して、揺動及び回転自在に支持される。その他の部分の構造及び作用に就いては、上述の実施例1と同様である。
図5〜6は、全請求項に対応する、本発明の実施例3を示している。本実施例の場合、アウターリング13aの内周面に形成した各複合面部22、22を構成する凹球面部28、28の一部に凹部43、43を形成している。即ち、これら各複合面部22、22の凹球面部28毎に、それぞれ1箇所ずつ上記凹部43を形成している。この凹部43を形成する位置は、上記凹球面部28内であれば何れの位置であっても良いが、図示の例の様に、この凹球面部28の円周方向及び軸方向に関してそれぞれ中央位置とする事が好ましい。
上述の様に構成される本実施例の場合、上記凹球面部28、28にそれぞれ形成される凹部43、43が、油溜として機能する。この為、上記アウターリング13aの内周面を構成する凹球面部28、28とインナーリング14aの外周面を構成する凸球面部30との当接部に潤滑油を、長期に亙って存在させる事ができる。この結果、上記アウターリング13aとインナーリング14aとの揺動に伴う、この当接部の摩耗を低減し、球面滑り軸受18の初期の性能を長期間に亙って持続させる事ができる。
尚、上記凹球面部28に形成する上記凹部43の数は複数でも良い。又、図示の例の場合、この凹部43の形状を円周方向に長い矩形としているが、軸方向に長い矩形であっても良い。又、矩形以外にも円形、楕円形等の形状としても良い。更に、上記凹部43の断面形状に就いても特に限定しない。要は、上記凹部43の数及び形状に就いては、使用環境等を考慮して任意に定められる。例えば、この凹部43内に多量の潤滑油を保持する必要がある場合には、この凹部43の面積や深さを大きくしたり、この凹部43の数を増やす。又、上記凹部43は、上記インナーリング14の外周面に形成した凸球面部30上にも形成しても良い。更に、本実施例の場合、前述の実施例1の構造に本実施例を適用した場合に就いて示したが、実施例2の構造にも適用できるのは言うまでもない。その他の部分の構造及び作用に就いては、前述の実施例1と同様である。
尚、上述した各実施例の場合、凹球面部と円筒面部とから成る複合面部をアウターリングの内周面に形成し、インナーリングの外周面を単一の凸球面部としているが、アウターリングの内周面に単一の凹球面部を形成し、インナーリングの外周面に凸球面部と円筒面部とから成る複合面部を形成する様にしても良い。この場合、このインナーリングの外周面を構成する円筒面部は、凸球面部よりも小径とする(径方向内方に凹ませる)。そして、この円筒面部が上記アウターリングの内周面に形成した凹球面部と接触しない様にする。この様に構成した場合、アウターリングがアンダーカット形状となり、このアウターリングの金型の製造費用が嵩むが、揺動トルクの低減等、それ以外の効果に就いては、前述の各実施例と同様の効果が得られる。
又、上述の様な複合面部を、アウターリングの内周面とインナーリングの外周面にそれぞれ形成しても良い。この場合には、アウターリングの内周面を構成する凹球面部とインナーリングの外周面を構成する凸球面部とを当接させ、それぞれの円筒面部同士を上記凹球面部或は凸球面部よりも径方向に凹ませて、互いに当接しない様にする。又、この様に、複合面部をそれぞれの周面に均等に形成する場合、これら両周面同士の間で複合面部の数を異ならせる。且つ、一方の周面の複合面部の数を他方の周面の複合面部の数の非整数倍とする。
上述の様に両周面の複合面部の数を規制するのは、これら両周面の複合面部の数を同じ若しくは整数倍とした場合、それぞれの複合面部を構成する凸球面部と凹球面部とが円周方向の何れの部分でも当接せず、上記インナーリングが上記アウターリングに対して揺動不能になる可能性がある為である。これに対して、上記両周面の複合面部を異ならせ、且つ、非整数倍とすれば、それぞれの複合面部を構成する凸球面部と凹球面部とが、少なくとも円周方向の何れかの部分で当接する。この為、上記インナーリングが上記アウターリングに対して揺動不能となる事はない。尚、上記両周面に複合面部をそれぞれ不均等に形成する場合、それぞれの複合面部を構成する凸球面部と凹球面部とが、少なくとも円周方向の何れかの部分で当接する様に、それぞれの複合面部の円周方向の幅及び数を規制する。
本発明は、前述の図7に示した従来構造の様に、トーボード11に対して第二のステアリングシャフト8を揺動及び回転自在に支持する構造に適用する事が好ましいが、それ以外の用途に使用する事もできる。例えば、前述の図7の構造で、第一のステアリングシャフト1を車体に対して揺動自在に支持する場合が考えられる。即ち、ステアリングホイール2にチルト機構を付与する場合、上記第一のステアリングシャフト1を上下方向に揺動自在に支持する必要がある。従って、この様な構造に本発明を適用すれば、この第一のステアリングシャフト1を揺動自在に支承可能となる。又、本発明は、ステアリングシャフト以外にも、各種機械装置で回転軸を揺動自在に支持する部分にも使用可能である。
本発明の実施例1を示す半部断面図。 アウターリングのみを取り出して示す半部斜視図。 図1のA−A断面図。 本発明の実施例2を示す半部断面図。 同じく実施例3を示す半部断面図。 アウターリングのみを取り出して示す半部斜視図。 本発明の構造を組み込む対象となる、自動車用操舵装置の伝達機構の従来構造の1例を示す側面図。 ステアリングシャフトを揺動自在に支持する部分の従来構造の1例を示す断面図。
符号の説明
1 第一のステアリングシャフト
2 ステアリングホイール
3 ステアリングコラム
4 後部ブラケット
5 前部ブラケット
6 インスツルメントパネル
7 第一の自在継手
8 第二のステアリングシャフト
9 第二の自在継手
10 ステアリングギヤ
11 トーボード
12 軸受ユニット
13、13a、13b アウターリング
14、14a、14b インナーリング
15 凹球面部
16 凸球面部
17 ハウジング
18、18a 球面滑り軸受
19 転がり軸受
20、20a スリーブ
21、21a 外側円筒部
22 複合面部
23 内側円筒部
24 連結部
25 鍔部
26 係止溝
27 係止部材
28 凹球面部
29 円筒面部
30 凸球面部
31 外輪
32 内向鍔部
33 外輪軌道
34 内輪軌道
35 内輪
36 転動体
37 外向鍔部
38 係合孔
39 軸受ユニット
40 湾曲部
41 環状空間
42 外向鍔部
43 凹部
44 段部
45 歯

Claims (6)

  1. 内周面に単一の曲率中心を有する凹球面部が存在するアウターリングと、外周面に単一の曲率中心を有する凸球面部が存在するインナーリングとを備え、これら凹球面部と凸球面部とを摺動させる事により、このインナーリングを上記アウターリングに対して揺動可能とした球面滑り軸受に於いて、上記アウターリングの内周面と上記インナーリングの外周面とのうちの少なくとも一方の周面を、それぞれの軸方向片半部が凹球面部或は凸球面部であり、軸方向他半部が、この凹球面部或は凸球面部よりも径方向に凹んで他方の周面に当接しない非当接面部である、複数の複合面部を、円周方向に隣り合う複合面部同士で上記凹球面部或は上記凸球面部と上記非当接面部との軸方向に関する配置を逆とした状態で、円周方向に交互に配置する事により構成した事を特徴とする球面滑り軸受。
  2. 少なくとも一方の周面を構成する各複合面部の凹球面部或は凸球面部の一部に凹部を形成している、請求項1に記載した球面滑り軸受。
  3. 少なくともアウターリングの内周面を複数の複合面部で構成し、これら各複合面部の軸方向他半部を構成する非当接面部を、軸方向と平行な面若しくは軸方向端部側に向かう程径方向外方に向かう方向に傾斜した面とした、請求項1又は請求項2に記載した球面滑り軸受。
  4. アウターリングの内周面を構成する各複合面部のうち、非当接面部が軸方向に関して同じ側に存在し、且つ、径方向反対側に位置する複合面部が、少なくとも1組存在する、請求項3に記載した球面滑り軸受。
  5. 球面滑り軸受の内径側又は外径側に転がり軸受を保持して成る軸受ユニットに於いて、このうちの球面滑り軸受が、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した球面滑り軸受である事を特徴とする軸受ユニット。
  6. 固定の部分の内周面とステアリングシャフトの一部外周面との間に設けられて、このステアリングシャフトを上記固定の部分に対し、回転自在に、且つ、揺動可能に支持する、請求項5に記載した軸受ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010150367A1 (ja) 2009-06-24 2010-12-29 三菱重工業株式会社 風力発電装置
JP2012082843A (ja) * 2010-10-06 2012-04-26 Ntn Corp 球面滑り軸受装置

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