JP2006311817A - 水槽等の加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で低コストで性能の安定した加熱装置を提供する。
【解決手段】ヒータ本体(1)は、水を加熱するヒータHRと、水温を検出するサーミスタSA2と、ヒータ本体(1)の温度を検出するサーミスタSA1とを備え、サーミスタSA2に基づいてヒータの通電制御を行い、サーミスタSA1に基づいて過昇温度検出を行う。TPVと出力B間に接続される自己保持回路(5)は、過昇温度検出時にIC2の出力Bが「LOW」になると、この回路に電流A1を流し、R10の降下電圧によりIC2の出力Bを「LOW」に維持する。
制御部は、加熱装置本体の過昇温度状態を検出したときにヒータへの通電を停止するヒータオフ信号を出力するヒータオフ信号形成回路(4)と、同回路(4)の出力Bと電源間に接続され、ヒータオフ信号が形成されると電源から出力Bに電流を流して出力Bの電位をそのまま保持する自己保持回路(5)と、を備えている
【選択図】図4

Description

本発明は、熱帯魚等の魚類を飼育して鑑賞に供する鑑賞用水槽内や作業時の洗浄・手洗い等に使用する作業用水槽内の水を適切な温度に加熱する加熱装置に関する。
鑑賞用水槽や作業用水槽等においては、その水槽内の水温を適切な温度に加熱することで、飼育対象の魚の生存環境を整えたり、作業用工具や器具又は手足などの洗浄効果を上げ、また洗浄時の作業環境の快適さに寄与することができる。
通常、上記のような目的のために、外形が細長い円柱状であって、内部にニクロム線のような電熱材を保持して全体をシールした加熱装置が使用される。より詳細には、加熱装置内部には水槽内の水を加熱するヒータと、前記水槽内に置かれた状態で該水槽内の水温を検出する第1のセンサと、加熱装置本体の温度を検出する第2のセンサと、前記第1のセンサ出力に基づいて前記水槽内の水が所定の温度に保たれるように前記ヒータへの通電を制御するとともに前記第2のセンサの出力に基づいて加熱装置本体の過昇温度状態を検出したときに前記ヒータへの通電を停止する制御部とを備えている。第2のセンサには、例えば温度ヒューズや、バイメタル等を含むサーマルプロテクタが使用される。
通常状態においては、水槽内の水温は、第1のセンサの出力に基づいてヒータ通電が制御されその水温は所定の温度に保たれる。しかし、加熱装置本体が何らかの原因で過昇温度状態になった場合(例えば、地震等を原因として加熱装置が水中から床に放り出された場合)、ヒータの空焚きが生じて過昇温度状態となり火災の原因となる。そこで、これを未然に防止するため、加熱装置本体の過昇温度状態を第2のセンサで検出し、過昇温度検出時にヒータへの通電を停止する。第2のセンサに温度ヒューズを使用した場合には、加熱装置本体の過昇温度時に温度ヒューズが断となるため、それ以降のヒータへの通電が停止されて火災等が発生するのを防ぐことができる。また、サーマルプロテクタを使用した場合でも、過昇温度検出時にはサーマルプロテクタがオフすることにより加熱装置本体の過昇温度状態が維持されることを防ぐことができる。
ところが、水槽等に使用する加熱装置は全体を完全シールしているために、第2のセンサに温度ヒューズを使用するものでは、一旦温度ヒューズが切れてしまうと、温度ヒューズを新しいものに交換することが簡単ではなく、結局、ユーザは新たな加熱装置を再購入しなければならないということになる。また、第2のセンサにサーマルプロテクタを使用するものでは、過昇温度検出時にサーマルプロテクタのオンオフが繰り返されることになり、状況によっては加熱装置本体の冷却が十分とはならず、やはり火災を起こす可能性が生じてくる。例えば、地震等で水槽が破損して加熱装置が内部の水とともに家屋の床に落下した場合、ヒータへの通電はサーマルプロテクタの作用でオンオフを繰り返し、十分に温度低下しないことになるから、その近くに発火温度の低い物があるとそこに火災を起こす可能性がでてくる。
そこで、特許文献1では、加熱装置内に一対の電極片を設け、空気中と水中のそれらの電極片間の静電容量が異なることを利用して、水中にあるときにだけヒータ通電されるようにしている。また、特許文献2では、水温感知素子LSIに対向させて補助ヒータを設け、水中では補助ヒータの発熱が水温感知素子LSIに伝達しないようにし、空焚き状態では補助ヒータの発熱が水温感知素子LSIに伝達させて該LSIを開放状態にする装置が提案されている。
特開2003−310094号 特開2003−079269号
しかしながら、特許文献1に示される装置は、空気中にあるときに電極部を触ると水中にあるものと判断しヒータがオンする誤動作することがあり、特許文献2に示される装置は、水温感知素子LSIの温度感知誤差が大きいために個別調整が必要であり、また有接点であるために短寿命である欠点があった。このように、特許文献1、2に示される装置は、動作が不安定であったり、精度の高い動作を長期に亙って保証するのに十分な調整を必要とし、また、電極や水温感知素子LSI等の比較的高コストの部品が必要であり、低コストで安定した性能の発熱装置を得るには十分ではなかった。
本発明の目的は、簡単な構成で低コストで性能の安定した加熱装置を提供することにある。
本発明は、水槽内の水を加熱するヒータと、前記水槽内に置かれた状態で該水槽内の水温を検出する第1のセンサと、加熱装置本体の温度を検出する第2のセンサと、前記第1のセンサ出力に基づいて前記水槽内の水が所定の温度に保たれるように前記ヒータへの通電を制御するとともに前記第2のセンサの出力に基づいて加熱装置本体の過昇温度状態を検出したときに前記ヒータへの通電を停止する制御部と、を備えてなる水槽等の加熱装置において、
前記制御部は、前記加熱装置本体の過昇温度状態を検出したときに前記ヒータへの通電を停止する通電停止信号を出力する通電停止信号形成回路と、前記通電停止信号の出力端子と電源間に接続され、前記通電停止信号が形成されると電源から出力端子に電流を流して該出力端子電位をそのまま保持する自己保持回路と、を備えてなることを特徴とする。
本発明の加熱装置は、水槽内の水温を検出する第1のセンサとともに、加熱装置本体の温度を検出する第2のセンサを用いている。この第2のセンサにより加熱装置本体温度が過昇温度状態になるとヒータへの通電を停止する。制御部は、通電停止信号形成回路においてヒータへの通電を停止するための通電停止信号を出力するが、通電停止信号の出力端子と電源間には、前記通電停止信号が形成されると電源から出力端子に電流を流して該出力端子電位をそのまま保持する自己保持回路を設けているため、一旦、前記出力端子に通電停止信号が表れると、その信号が保持されてしまう。すなわち、ヒータの空焚き等により加熱装置本体の過昇温度状態が一旦検知されると、その後、その過昇温度状態が解消されてもヒータへの通電が回復しない。加熱装置を再度利用するには、電源をオフする。すると、装置が初期状態に戻ることにより再使用が可能になる。
以上の構成は、自己保持回路により実現されるが、この自己保持回路は、電源と出力端子間に電流を流すことで出力端子電位をそのまま保持するアナログ電子回路で構成できるため、フリップフロップ等のデジタル記憶回路を用いて過昇温度手段を記憶する構成に比較して、別の電源電圧を別途用意しなくて良い利点がある。また、自己保持回路は、電源と出力端子間に電流を流す回路構成でよいため、抵抗と逆流阻止用のダイオードだけで構成でき極めて簡単である。このため、低コスト化に寄与し、且つ動作も安定し長期にわたって安定した性能を発揮することができる。
また、本発明は、前記第2のセンサを、前記ヒータに対して電源を供給するための電源整流回路の近傍に配置したことを特徴とする。
第2のセンサをヒータ近傍に配置して過昇温度状態の検出を行うと、ヒータの定格電力毎に異なった挙動を示すことになり(ヒータの定格電力の大きさにより、発熱量が異なるため、空焚き感知までの時間が異なってくる)、また、これを防止するためにはヒータの定格電力毎に動作設定値を変えることが必要になる。しかし、本発明では、電源整流回路の消費電力が、ヒータの定格電力に殆ど相関しないことに着目し、第2のセンサをヒータ近傍ではなく電源整流回路の近傍に配置したために、ヒータの定格電力の大きさ(加熱装置の種類)に無関係に、空焚き感知までの時間を一定にすることができる。
本発明によれば、自己保持回路を特別の電源電圧や高コストの部品等を用意しなくても簡単な回路で実現できるため、低コスト化で安定した加熱装置を実現できる。また、空焚き感知までの時間をヒータの定格電力に依存しない安定した制御が可能である。
図1は本発明の実施形態である加熱装置の構成図である。
図において、ガラス管やセラミック管からなる無底筒状のヒータ本体(加熱装置本体)1の片側半分の第1の領域(図1では右側半分)にニクロム線からなるヒータHRが配設され、片側半分の第2の領域(図1では左側半分)にプリント基板2が配設されている。プリント基板2には、温度が高くなると抵抗値が下がるサーミスタSA1(第2のセンサ)、サーミスタSA2(第1のセンサ)、LED、制御回路、電源回路が設けられている。
ヒータ本体1は、その両端がシリコン剤等で水密状態に密閉され、さらに直接ガラス管やセラミック管が水槽底面に設置しないようゴムキャップ3、4で保護され、ヒータHRとヒータ本体1間はマグネシア砂等で充填されている。SA1は、ヒータ本体1の過昇温度検出時に温度上昇しやすい電源区画P1に設けられており、SA2は、電源区画P1に比して温度上昇しにくい制御区画P2に設けられている。SA1は、電源区画P1内の電源整流部20に近傍して配置され、この電源整流部20の温度検出に基づいて過昇温度状態を検出する。SA1をこのように配置することにより、ヒータの定格電力の大きさに無関係に空焚きを検出するまでの時間を安定させることが出来る。また、プリント基板2には、過昇温度検出時から点灯するLEDが設けられている。ヒータ本体1には、ゴムキャップ4を介して電源コード5とプラグ6により家庭用のAC電源が供給される。
図2は、上記ヒータ本体1が鑑賞用の水槽10内に配置された様子を示している。このヒータ本体1は、予め制御温度が一定値に設定されており、図2に示す例では、水温がヒータ本体1の制御温度になるように自動的にヒータへの供給電力が調整される。
図3は、コントローラ11が接続されている加熱装置を示している。このコントローラ11は、ヒータ本体1の制御温度をツマミ11aで調整する機能を持っている。また、過昇温度の検出時に点灯するLED11bを備えている。
次に、上記加熱装置の回路と動作について説明する。
図4は加熱装置の回路図、図5は波形図を示している。
本実施形態の加熱装置は、端子R,Sに入力したAC電源電圧を整流する電源整流部(1)(図1では電源整流部20)と、ヒータHRと、このヒータHRに直列接続されヒータHRへの供給電力を制御するトライアック(TRIAC)と、電源整流電圧を定電圧化する定電圧部(2)と、SA1を含む過昇温度検出部(3)と、過昇温度検出時にヒータオフ信号を形成するヒータオフ信号形成回路(4)と、そのヒータオフ信号が形成されている状態を保持する自己保持回路(5)と、SA2を含む水温検出部(6)と、トライアックのオンオフ制御を行うトリガパルスをAC電圧の0V付近で形成するゼロクロストリガ部(7)と、トライアックドライブ部(8)と、トライアックドライブ部(8)に対して定電圧を供給する定電圧部(9)とを備えている。以下、各構成部について説明する。なお、前記電源整流部(1)、トライアックは図1の電源区画P1に設けられ、それ以外の部分は制御区画P2に設けられている。
(a)定電圧部(2)、(9)について
定電圧部(2)、(9)は、ツェナーダイオードZD1,ZD2により定電圧化する。 電源整流部(1)で整流されることによって得られるTPAの波形は、GND(TPG)に対して図5(A)のようになる。TPA点の電圧はダイオードD1を通り、定電圧部のZD1およびC1により一定電圧に平滑されるため、TPVの波形は図5(B)のようになる。この電圧が制御回路部の電源Vccとなる。一方、電源整流部(1)のR1を通るトライアックドライブ部(8)の電源Vooは、D5を通りZD2およびC2により一定電圧に平滑され、TPSに対し負電圧を形成するため、TPOの波形は図5(C)のようになる。
(b)過昇温度検出部(3)について
過昇温度検出部(3)は、サーミスタSA1により検出したヒータ本体1の温度が所定の過昇温度以上であるかどうかを検出する。
ヒータHRの空焚き等を原因とするヒータ本体1の過昇検出温度をTMP1とし、その温度に相当するサーミスタSA1の抵抗値をRTMP1とする。R13=R15とし、R15=RTMP1とした場合、サーミスタSA1での検知温度が過昇検出温度TMP1より低い正常動作状態のときはサーミスタSA1の抵抗値はRTMP1より大きな値となる。このとき、オペアンプIC1の出力Aは「HIGH」となる。また、サーミスタSA1での検知温度が過昇検出温度TMP1を超える過昇温度状態のときは、サーミスタSA1の抵抗値はRTMP1より小さな値となる。このとき、IC1の出力「A」は「LOW」となる。
本実施形態では、サーミスタSA1を電源整流部(1)に近傍する位置に設けている。図4に示すように、電源整流部(1)は、ヒータHRを除く制御部全体に供給する直流電流を生成するものであり、その整流部から供給される電流の大きさは、ヒータHRに流れる電流の大きさ、つまりヒータHRの定格電力とは無関係である。したがって、電源整流部(1)に近傍する位置に設けられているサーミスタSA1は、ヒータHRの定格電力に無関係に、電源整流部(1)の温度上昇に基づいて過昇温度状態の検出を行う。このため、定格の異なる加熱装置であっても、空焚き状態の検出までの時間を一定にすることができる。
(c)ヒータオフ信号形成回路(4)および自己保持回路(5)について
本発明の通電停止信号形成回路に対応するヒータオフ信号形成回路(4)は、過昇温度検出部(3)でヒータ本体1の過昇温度を検出すると、ヒータHRのオフ信号を形成する。また、自己保持回路(5)は、ヒータHRのオフ信号を維持する。
R11=R12とした場合、R11とR12の接続点であるTPBの電圧は1/2Vccとなる。オペアンプIC2の出力BとTPV(Vcc)間にはR10,R9,D2の直列回路からなる自己保持回路(5)が接続されている。
今、IC2の出力Bが「LOW」のとき、電源端子のTPVから出力B(出力端子)に電流A1が流れることにより、TPCの電圧がR10の降下電圧となる。このときのTPCの電圧がTPBの電圧よりも低くなるようにR9,R10の値を設定する。例えば、R9を1/5・R11、R10を1/10・R11とする。このような構成で、自己保持回路を構成するが、この回路は、極端なヒステリシス動作を行うようにR9,R10を設定したものである。
ヒータ本体1が正常温度範囲内のときは過昇温度検出部(3)でIC1の出力Aが「HIGH」であるため、IC2の出力Bも「HIGH」となり、スタンバイ状態となる。なお、この正常温度範囲内のスタンバイ状態では、自己保持回路(5)にはTPVから電流が流れることはない。
過昇温度検出部(3)において過昇温度を検出し、IC1の出力Aが「LOW」になると、IC2の出力Bも「LOW」となる。このとき、自己保持回路(5)が作動して、TPVから出力B(端子)に対して電流A1が流れる。これにより、R10に電流A1による電圧降下が生じ、TPC<TPBの関係を維持する。すなわち、この状態で、ヒータ本体1が正常温度範囲内に回復しても、自己保持回路(5)の機能によりTPC<TPBが維持される。このため、IC2の出力Bは「LOW」の状態を維持し続ける。
これにより、後述するゼロクロストリガ部(7)でヒータのオンオフ制御を行うトライアックドライブ部(8)への信号供給ができなくなり、ヒータHRへの通電が停止したままとなる。なお、IC2の出力Bは、D3を介してゼロクロストリガ部(7)に出力される。
自己保持回路(5)による上記の保持状態を解除するには、一旦、電源プラグをコンセントから抜く等の操作をして、入力AC電源100Vの供給を絶つか、それに相当するリセットスイッチを付加し、これを用いて制御回路の電源電圧Vccをオフにする。Vccがオフになると、自己保持回路(5)による自己保持動作がなくなるから、再び動作可能である。
なお、本実施形態では、図4のヒータオフ信号形成回路(4)において、R8にLEDが直列接続されている。したがって、自己保持回路(5)が作動しているときは、LEDが点灯する。
(d)水温検出部(6)
水温検出部(6)は、サーミスタSA2により検出した水槽の水温に応じたパルス信号を出力する。すなわち、水温が所定温度以上であれば「LOW」を、所定温度以下であれば「HIGH」を出力する。
この水温検出部(6)の基本的な構成は過昇温度検出部(3)と同じであり、回路構成では、R20により、温度制御に若干のヒステリシス(温度幅)を持たせて応答特性を下げ、これによりノイズ等による誤動作を防止している。
今、一定温度に制御する水温をTMP2とし、その温度に相当するSA2の抵抗値をRTMP2とする。また、R18=R19とし、R17=RTMP2とした場合、SA2での検知温度が制御水温TMP2より低いと、SA2の抵抗値はR17より大きな値となり、IC3の出力Cは「HIGH」となる。また、SA2での検知温度が制御水温TMP2を超えると、SA2の抵抗値はR17より小さな値となり、IC3の出力Cは「LOW」となる。IC3の出力Cは、ゼロクロストリガ部(7)に導かれる。
(e)ゼロクロストリガ部(7)
ゼロクロストリガ部(7)は、前記水温検出部(6)のパルス出力に基づいて、AC電源のゼロクロスタイミングのときにトライアックにトリガパルスを与える。
整流した後のTPAからの入力は、R24,R25,C4により脈流となる(図5(D)参照)。TPEはヒータオフ信号形成回路(4)のIC2の出力Bであり(図5(E)参照)、TPFは水温検出部(6)のIC3の出力Cである。
TPEが「LOW」のとき(過昇温度が検出され自己保持回路(5)が作動したとき)、または、TPFが「LOW」のとき(水温が制御水温TMP2を超えたとき)、IC4の入力ポート(−)は「LOW」となり、IC4の出力Dは「HIGH」となる。
また、TPEが「HIGH」のとき(過昇温度が検出されず自己保持回路が作動していないとき)、且つ、TPFが「HIGH」のとき(水温が制御水温TMP2より低いとき)、IC4の入力ポート(−)は「HIGH」となり、IC4の出力Dは「LOW」となる。
IC4の出力Dが「HIGH」のとき、トライアックドライブ部(8)へはトリガパルスが出力されない。IC4の出力Dが「LOW」のとき、図5(E)のように、IC4の入力TPEとTPDが重なり合った部分(入力交流電源電圧0V交差付近)でIC4の出力Dからトライアックドライブ部に対してトリガパルスが出力される。このような動作により、ゼロクロストリガが実現される。ゼロクロストリガにより、入力交流電源電圧の0V付近でヒータHRのオンオフを行うことができるからラジオ周波数で有害な高調波ノイズによる無線周波数誘導障害を最小にできる。
(f)トライアックドライブ部(8)
トライアックドライブ部(8)は、トライアックに対してトリガパルスを供給する。
ゼロクロストリガ部(7)からトリガパルスが出力される間、フォトカプラPC1のLEDに電流が流れ、PC1のトランジスタ側に伝達されTR1はオンする。このときR4を通じてトライアックにトリガパルスがゲート電流として供給される。トライアックにはヒータHRが直列接続されているから、トライアックがターンオンすることによりヒータHRが通電される。
本実施形態では、過昇温度を検知するためのSA1がヒータ本体1内で温度の高い電源区画P1に配置され、水温を検知するためのSA2が電源区画およびヒータHRから遠く離れたゴムキャップ4の近くに配置されているため、SA1によりヒータ本体1の過昇温度を的確に検出することができ、また、SA2によりヒータHRや電源区画の影響を受けることなく水温を的確に検出することが可能である。
なお、図3のように、ヒータ本体1とは別に温度コントローラ11を設け、ツマミ11aにて制御温度を設定することも可能である。この場合、ツマミ11に可変抵抗器を連結し、その抵抗器を水温検出部(6)のR19に置き換える、又は、可変抵抗器に調整トリマ等を直列接続した回路をR19に置き換える。ヒータオフ信号形成回路(4)のR8に直列接続されるLEDは、図3の例では、温度コントローラ11に設けられるLED11bとなる。
また、上記実施形態では、回路をディスクリートな部品で構成したが、これらをICで構成することももちろん可能である。どのような回路であっても、すべてアナログ素子で構成することにより、ロジック素子などを設ける場合に必要な5V電源回路などの特別の電源回路を設ける必要がない。これにより、ノイズで誤動作することもなくなる。
本発明の実施形態である加熱装置の構成図 上記加熱装置を水槽内に置いたときの図 本発明の実施形態である加熱装置を水槽内に置いたときの図 本発明の実施形態である加熱装置の回路構成図 上記加熱装置の信号波形図
符号の説明
1−ヒータ本体
SA1−サーミスタ(第2のセンサ)
SA2−サーミスタ(第1のセンサ)
HR−ヒータ

Claims (4)

  1. 水槽内の水を加熱するヒータと、前記水槽内に置かれた状態で該水槽内の水温を検出する第1のセンサと、装置本体の温度を検出する第2のセンサと、前記第1のセンサ出力に基づいて前記水槽内の水が所定の温度に保たれるように前記ヒータへの通電を制御するとともに前記第2のセンサの出力に基づいて装置本体の過昇温度状態を検出したときに前記ヒータへの通電を停止する制御部と、を備えてなる水槽等の加熱装置において、
    前記制御部は、前記装置本体の過昇温度状態を検出したときに前記ヒータへの通電を停止する通電停止信号を出力する通電停止信号形成回路と、前記通電停止信号の出力端子と電源間に接続され、前記通電停止信号が形成されると電源から出力端子に電流を流して該出力端子電位をそのまま保持する自己保持回路と、を備えてなる水槽等の加熱装置。
  2. 前記制御部は、前記出力端子と電源間に接続される発光回路を備え、前記通電停止信号が形成されると電源から発光回路に電流が流れて発光することを特徴とする請求項1記載の水槽等の加熱装置。
  3. 前記第2のセンサは、前記ヒータに対して電源を供給するための電源整流回路の近傍に配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の水槽等の加熱装置。
  4. 水槽内の水を加熱するヒータと、前記水槽内に置かれた状態で該水槽内の水温を検出する第1のセンサと、装置本体の温度を検出する第2のセンサと、前記第1のセンサ出力に基づいて前記水槽内の水が所定の温度に保たれるように前記ヒータへの通電を制御するとともに前記第2のセンサの出力に基づいて装置本体の過昇温度状態を検出したときに前記ヒータへの通電を停止する制御部と、を備えてなる水槽等の加熱装置において、
    前記第2のセンサは、前記ヒータに対して電源を供給するための電源整流回路の近傍に配置したことを特徴とする水槽等の加熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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