JP3863407B2 - 水槽等の加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バケツや水槽内に投入して内部の水を所定温度にまで加熱し、その水温を保持するようにした加熱装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば熱帯魚などを鑑賞する水槽においては、水槽内の温度を一定温度に加熱、保持するための加熱装置が使用されている。この加熱装置は通電によって発熱するヒータと、このヒータに電力を供給、遮断するスイッチ素子と、温度検知センサ及び温度制御回路とを備えてあり、ヒータによって加熱された水温が設定温度以下においてはヒータに電力を供給して水槽内の水を加熱し、水槽内の水が設定温度に達するとスイッチ素子により通電を遮断してヒータに対する電力の供給を停止し、これを繰り返し行わせて水槽内の水の温度を所定温度に保持している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の加熱装置では水漏れや水槽の転倒、或いは、ヒータが誤って水槽外に出しておいた場合には空焚き状態となってヒータが異常に温度上昇し、火災が発生する等の極めて危険な事態となる虞れがある。このため、回路中に温度ヒューズを設けておき、異常に温度上昇した時にはその温度ヒューズを溶断させて電力を遮断するように構成しているが、一度、温度ヒューズが溶断すると加熱装置の構造上、その取り替えができないため、装置全体を破棄せざるを得ないという問題点がある。
【0004】
一方、異常温度に達した時にこの異常温度を検知してヒータへの通電を遮断すると共にその異常検知状態を記憶回路によって記憶保持させ、この記憶保持状態を電源プラグの抜き取りによって解除するように構成した水槽等の加熱装置も開発されているが、その回路構成が複雑であって製造コストが高くつく等の問題点がある。
【0005】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、簡単な回路構成によって空焚き状態となった場合にはヒータの発熱を停止させることなく火災が生じる虞れのない低温度に保持し、水中に投入することによって再び正常な使用状態に自然復帰することができる水槽等の加熱装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の水槽等の加熱装置は、請求項1に記載したように、ヒータと、このヒータに電力の通電、遮断を行う半導体スイッチと、水温が所定温度に達した時に上記半導体スイッチを非導通とし且つ所定温度以下になると該半導体スイッチを導通状態にする水温感知素子とによって水温制御回路を構成し、この水温制御回路の上記水温感知素子が設定水温以上を感知したときに上記ヒータを定格より低い電力で発熱させ、気中においてはこのヒータの加熱によって水温感知素子を作動させて上記半導体スイッチを位相制御状態に保持するように構成している。
【0007】
上記水槽等の加熱装置において、請求項2に係る発明は、上記半導体スイッチと水温感知素子はそれぞれトライアックと感温リードスイッチからなり、トライアックのゲートに感温リードスイッチを並列接続して水温制御回路を構成する一方、電源間にNTCサーミスタと抵抗器及びコンデンサを直列に設けている回路を接続すると共にこの回路を上記トライアックのゲートにダイアックを有する回路を介して接続することによってトライアックの位相制御回路を構成していることを特徴とする。
【0008】
一方、請求項3に係る発明は、固定抵抗器で電源電圧を分圧した電圧とこの固定抵抗器とは別な固定抵抗器とNTCサーミスタとで分圧した電圧とを比較して電圧が一致するまでトリガーパルスを発してトライアックのゲートをドライブすることによりヒータに通電するIC回路を有する水温制御回路部と、上記トリガーパルスが停止したときに、ダイアックからトリガ電流を出力してトライアックを位相導通状態にする位相制御回路部とを備えていることを特徴とする。
【0009】
【作用】
加熱装置をバケツ或いは水槽等の水中に投入し、温度制御回路に通電すると、ヒータが発熱して水を加熱する。水温が所定温度に達すると、水温制御回路部では、半導体スイッチを非導通状態にして主ヒータへの通電を遮断し、水温が低下すると再び半導体スイッチを導通状態にしてヒータを発熱させ、所定温度にまで水温を上昇させることによって水温を所定温度に保持する作用を行うが、水温が所定温度以上に達すると位相制御回路部によって上記ヒータの発熱を停止させることなく水槽内の水の温度制御に影響を及ぼすことのない定格より低い電力で発熱させ、水温を所定温度に保持する。
【0010】
次に、地震等によって水槽やバケツ内が水漏れや地震等による転倒、或いは、ヒータが誤って水槽外に出しておいた場合等のように空焚き状態となった時には、ヒータの加熱によって水温感知素子を作動させ、ヒータに流れる電流を水中における時によりも大きくしてヒータの表面温度を火災が発生する虞れのない150℃以下の温度に保持するものである。そして、電源を切ることなく、再び、水中内に戻すと、自動的に上記元の使用状態に復帰して水槽内の水を所定温度にまで加熱し、その水温を保持する作用を行うものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1はバケツや水槽(以下、水槽という)内に投入して水槽内に収容されている水を所定温度にまで加熱する加熱装置を示すもので、セラミック管からなる筒状本体1内の一半部内にニクロム線からなるヒータ2を配設していると共にこの筒状本体1内の他半部にプリント基板3を配設し、このプリント基板3に感温リードスイッチからなる水温感知素子LS1 と抵抗器R1、R2、コンデンサC1、C2、トライアックからなる半導体スイッチTC1 、ダイアックDC1 、NTCサーミスタTh2 等の温度制御回路を設け、この温度制御回路に圧着接続子H1、H2を介して上記ヒータ2を接続している。
【0012】
また、筒状本体1内に砂銃身を充填して上記温度制御回路のプリント基板3の電気的絶縁を保持していると共に筒状本体1の両端部にゴム製キャップ4、5を被着して内部を水密状態に保護してあり、プリント基板3側のゴム製キャップ5から上記温度制御回路に接続して電源を供給するための先端に電源フラグ6を有する電源コード7を引き出している。
【0013】
図2は上記温度制御回路10を示すもので、この回路10の一方側の接続子AC1 、AC2 を電源コード7に接続していると共に他方側をヒータ2に接続子H1、H2を介して接続してあり、この回路10における接続子AC2 、H2間の回路部10a 中にトライアックからなる半導体スイッチ(以下、トライアックTC1 として説明する)のT1、T2端子を接続していると共に、このトライアックTC1 のゲートGと該トライアックTC1 のT2端子側との間に上記水温感知素子(以下、感温リードスイッチLS1 として説明する)と抵抗器R1とを有する回路を並列接続して水温制御回路11を構成している。
【0014】
さらに、上記接続子AC2 、H2間の回路部10a におけるトライアックTC1 のT1端子側と上記接続子AC1 、H1側の回路部10b との間に上記NTCサーミスタTh2 と抵抗器R2及びコンデンサC2を順次配設してなる回路部12a を接続していると共にこの回路部12a における抵抗器R2とコンデンサC2との間のダイアックDC1 を有する回路部12b の一端を接続し且つこの回路部12b の他端を上記トライアックTC1のゲートG側に接続してこれらの回路部12a 、12b によって位相制御回路12を構成している。また、ダイアックDC1 を設けている回路部12b の一端部と上記接続子AC2 、H2間の回路部10a におけるトライアックTC1 のT1端側との間にダイオードD1を接続している。なお、位相制御とは、交流の電圧と電流の時間的関係を調整してその積である電力を制御することをいう。
【0015】
上記回路構成において、回路部12a 中に配設している上記抵抗器R2とNTCサーミスタTh2 との直列抵抗値は100KΩ程度であって、100Ω以下のニクロム線よりなるヒータ2の抵抗値に比して1000倍程度も大きいので、この回路図では電源の接続子AC1 側からこのNTCサーミスタTh2 に電力を供給するように構成しているが、上記感温リードスイッチLS1 と同様にヒータ2との接続子H2側に接続しておいても以下に述べる動作は同じである。
【0016】
次に、このように構成した温度制御回路を有する加熱装置の作用を述べる。ヒータ2や温度制御回路10等を内蔵している上記筒状本体1を水槽内に収容している水中に投入すると共に電源プラグ6をコンセント(図示せず)に差し込むと、電源コード7に電力が給電されて電流が水温制御回路10における接続子AC1 から接続子H1、主ヒータ2、接続子H2、トライアックTC1 、接続子AC2 へと流れ、主ヒータ2が発熱して水を加熱すると共に加熱された水の温度は水温制御回路11中に設けている感温リードスイッチLS1 によって感知される。
【0017】
感温リードスイッチLS1 は、所定の温度、例えば27℃になると開き、この温度よりも僅かに低く(例えば25℃)なると閉じるように構成されてあり、従って、水温が所定の温度に達すると、該感温リードスイッチLS1 が開いて主ヒータ2の発熱を低下させ、水温が所定の温度よりも低くなると、感温リードスイッチLS1が閉じてヒータ2にトライアックTC1 を通じて所定の電力を供給してヒータ2による水の加温が行われる。このように、感温リードスイッチLS1 の開閉の繰り返しによって水槽内の水が所定の温度に保持される。
【0018】
このような水槽内の水の温度制御においては使用する電源は交流であるから、温度制御回路10の回路部10a における接続子AC2 とトライアックTC1 のT1端子間を基準として接続子AC1 と接続子H1間の回路部10b の電圧を図示すると、図3(イ)における電圧波形aとなる。また、位相制御回路12における回路部12a に配設している上記抵抗器R2とコンデンサC2との接続点は、この接続点に回路部12bのダイアックDC1 が接続されていないとすると、抵抗器R2とNTCサーミスタTh2 を通じてコンデンサC2が充電されるから、コンデンサC2を流れる電流は電圧の変化に対して時間的にずれて図3(イ)における電流波形bとなるが、実際にはダイアックDC1 が接続されているから、トライアックTC1 のゲートGのトリガー電力として消費されるため、図3(ロ)に示すようなトリガー電流cとなる。
【0019】
なお、上記図3(イ)において、電流波形bはダイオードD1によって整流されるので、負側には波形がでない。
【0020】
ダイアックDC1 がトリガー電流を得るには10V程度の電圧が必要であるが、感温リードスイッチLS1 は金属接点であるから電圧降下は無視でき、従って、上述したように普通に水槽内の水温を制御している状態において水温が設定温度以下の時には感温リードスイッチLS1 が閉じているから、この感温リードスイッチLS1 でトリガーしたトライアックTC1 に流れるヒータ電流は図3(ハ)にハッチクングによって示すように、交流波形の全てであり、この電流によってニクロム線が芯にあるヒータ2の発熱部の表面が高温になって水槽内の水温を上昇させる。
【0021】
水温が上昇して設定温度に達すると、上述したように感温リードスイッチLS1が開くので、ダイアックDC1 からトライアックTC1 のゲートGに上記トリガー電流が流れる。この場合、水中においてはNTCサーミスタTh2 の抵抗値が大きいためにコンデンサC2に充電される電気量が少ないからトリガーが遅くなり、トライアックTC1 の電流、即ち、ダイアックDC1 でトリガーしたヒータ2に流れる電流は交流波形の一部となって図3(ニ)にハッチングにより示すような形e(位相制御波形)となる。
【0022】
このハッチングで示された位相制御波形の面積は、上記全ての交流波形の面積と比較して1/10以下になるように回路定数を設定してあり、従って、ヒータ2の発熱も水槽内の水を上昇させる時の上記発熱の1/10以下となって、水槽内の水の温度制御に与える影響を無視することができ、上述したように感温リードスイッチLS1 の開閉によって水温を所定の温度に保持する。
【0023】
次に、水槽が水漏れや転倒、或いは、筒状本体1が誤って水槽外に出しておいた場合のように空気中での通電状態となって、感温リードスイッチLS1 が閉じている時にはヒータ2に流れる電流は上記図3(ハ)にハッチクングによって示すように、交流波形の全てであり、この間、ニクロム線が芯にあるヒータ2の発熱部の表面が高温になってその発熱が感温リードスイッチLS1 にまで伝導し、感温リードスイッチLS1 がその熱によって開く。
【0024】
感温リードスイッチLS1 が開くと、上述したようにダイアックDC1 からトライアックTC1 のゲートGにトリガー電流が流れる。
【0025】
一方、上記NTCサーミスタTh2 は構造的には筒状本体1内においてヒータ2と感温リードスイッチLS1 の途中、即ち、ヒータ2の近傍位置に配設されているため、このヒータ2によって加熱されてその温度が高くなり、従って、抵抗値が小さくなってコンデンサC2に充電される電気量が多くなるから、上記水槽内(水中内)における時よりもトリガーが早くなる。
【0026】
このため、トライアックTC1 の電流、即ち、ダイアックDC1 でトリガーしたヒータ電流は交流波形の一部分ではあるが水中内における時よりも大きくなり、図3(ホ)にハッチングにより示すような形fとなる。
【0027】
このハッチングで示された位相制御波形の面積は、上記全ての交流波形の面積と比較して1/4 〜1/5 となるように回路定数を設定してあり、従って、ヒータ2の発熱も水槽内の水を上昇させる時の上記発熱の1/4 〜1/5 となって、表面温度を火災を発生させる虞れのない150 ℃以下に保つと同時にこの熱で感温リードスイッチLS1 を電源が切られるまで開いた状態に保持する。また、電源を切ることなく、再び、水中内に戻すと、NTCサーミスタTh2 が冷却されてその抵抗値が大きくなり、自動的に上記元の使用状態に復帰して水槽内の水を所定温度にまで加熱し、その水温を保持するものである。
【0028】
このように、半導体スイッチとしてトライアックTC1 を使用して、交流の全波形(全周期)をそのまま入り、切りする制御、即ち、オン・オフ制御と、交流の電圧と電流の時間的関係を調整してその積である電力を制御する位相制御とを行い、オン・オフ制御で水温を所定温度に維持し、位相制御で電力を抑制してヒータ2の発熱を、気中における該ヒータ2の周囲に存在する紙材や敷物、日用品等の発火温度以下に保持するようにしている。
【0029】
次に、従来から広く使用されているIC回路とトライアックTC1 とを組み合わせて上記オン・オフ制御と位相制御を行うように構成した本発明の別な加熱装置について説明する。
【0030】
図4はその内部構造を示す簡略断面図であり、図5は回路図を示す。図4において、この加熱装置は、セラミック管からなる筒状本体1内の一半部内にニクロム線からなるヒータ2を配設していると共にこの筒状本体1内の他半部にプリント基板3を配設し、このプリント基板3に水温感知素子である第1NTCサーミスタTh1 と第2NTCサーミスタTh2 とトライアックTC1 、及びその他の回路部品等からなる温度制御回路を設けてなるもので、このプリント基板3と上記ヒータ2との間にゴム製の仕切壁8を介在していると共にヒータ2と温度制御回路とを圧着接続子H1、H2を介して接続している。
【0031】
また、筒状本体1内には上記図1で示した加熱装置と同様に、砂銃身を充填して上記温度制御回路のプリント基板3の電気的絶縁を保持していると共に筒状本体1の両端部にゴム製キャップ4、5を被着して内部を水密状態に保護してあり、プリント基板3側のゴム製キャップ5から上記温度制御回路に接続して電源を供給するための先端に電源フラグ6を有する電源コード7を引き出している。
【0032】
次に、図5に示す回路において、この回路は電源部20と水温制御回路部21と位相制御回路部22、及びスイッチ部23を順次接続してなる温度制御回路からなり、電源部20は電源コード7の2本の配線に接続子AC1 、AC2 を介して接続している配線20a 、20b 間にコンデンサCとダイオードDと抵抗器Rを直列に接続した回路からなる。
【0033】
上記水温制御回路部21はICからなる制御回路部IC1 を備え、この制御回路部IC1 の第4端子ピン4Aに抵抗器R3、R5によって電源電圧を分圧した回路部31、32を接続している。即ち、抵抗器R3を有する一方の回路部31を第4端子ピン4Aと上記配線20b 間に接続していると共に、抵抗器R5を有する他方の回路部32の一端を第4端子ピン4Aに接続し他端を動作電源(負電圧)回路部33に接続している。この動作電源回路部33はその一端を上記電源部20のコンデンサCとダイオードDとの間に接続し、他端を制御回路部IC1 の第5端子ピン5Aに接続している。また、回路部31と制御回路部IC1 の第2端子ピン2A間に抵抗器R4を接続している。
【0034】
さらに、制御回路部IC1 の第3端子ピン3Aに固定抵抗器R6と第1NTCサーミスタTh1 で分圧した回路部34を接続し、この回路部34の両端を上記配線20b と動作電源回路部33に接続していると共に、配線20a 、20b 間にコンデンサC1と抵抗器R7を直列に設けている回路部35を接続してこのコンデンサC1と抵抗器R7との間の回路部に制御回路部IC1 の第8端子ピン8Aを接続している。また、制御回路部IC1 の第7端子ピン7Aを配線20b に接続していると共に、第6端子ピン6Aを第1抵抗器R1を有する回路部36を介して上記スイッチ部23のトライアックTC1 のゲートGに接続している。
【0035】
上記位相制御部22は上記ヒータ2と第2NTCサーミスタTh2 、第2抵抗器R2、コンデンサC2を直列に接続してなる回路部37の両端を上記配線20a 、20b 間に接続し、この回路部37における第2抵抗器R2とコンデンサC2との間に、配線20bに接続したダイオードD1を有する回路部38とトライアックTC1 のゲートGに接続したダイアックDC1 を有する回路部39とを接続してなる。
【0036】
また、スイッチ部23はトライアックTC1 を設けている回路部40からなり、この回路部40の一端を上記位相制御部22における回路部37の第2NTCサーミスタTh2 とヒータ2間に、他端を上記配線20b に接続してなるものである。
【0037】
このように構成したので、水温制御回路部21におけるIC制御回路部IC1 によって、回路部31、32の抵抗器R3、R5で電源電圧を分圧した固定電圧入力第4端子ピン4Aと、回路部34の固定抵抗器R6と第1NTCサーミスタTh1 で分圧した温度による電圧変化入力第5端子ピン5Aとの電圧を比較して、両者の電圧が一致するまで制御回路部IC1 の第6端子ピン6Aからトリガーパルスを発生させ、回路部36の第1抵抗器R1を通じてトライアックTC1 のゲートGをドライブしてヒータ2に通電することにより温度制御する。
【0038】
即ち、水中においては水温を第1NTCサーミスタTh1 によって感知させるものであるが、水温が所定温度に達するまでは回路部34の固定抵抗器R6と第1NTCサーミスタTh1 で分圧した電圧が回路部32の抵抗器R3、R5で電源電圧を分圧した固定電圧よりも高いために、制御回路部IC1 の第6端子ピン6Aからトリガーパルスを発して第1抵抗器R1を通じてトライアックTC1 のゲートGをドライブし、トライアックTC1 を導通状態にしてヒータ2に通電することにより、ヒータ2を所定温度にまで上昇させる。
【0039】
そして、水温が上昇するに従って上記第1NTCサーミスタTh1 の抵抗値が小さくなり、ヒータ2が所定温度以上になると、回路部34の固定抵抗器R6と第1NTCサーミスタTh1 で分圧した電圧が回路部32の抵抗器R3〜R5で電源電圧を分圧した固定電圧よりも低くなって第6端子ピン6Aからのトリガーパルスが停止し、トライアックTC1 が非導通状態となってヒータ2への電力の供給が停止する。このように、水温が所定の温度よりも僅かに低くなるとヒータ2を発熱させ、所定温度以上に達するとヒータ2の発熱を停止させる動作を繰り返し行うことにより水槽内の水温を所定温度に保持する。
【0040】
この水温制御回路部21に位相制御回路部22を追加した回路を構成しているもので、この位相制御回路部22は、水温が設定値に達した時、或いは気中通電時においてヒータ2の発熱によって水温制御回路部21の上記第1NTCサーミスタTh1と位相制御回路部22における第2NTCサーミスタTh2 が上記水温の設定値以上になった時には、IC制御回路部IC1 の上記第6端子ピン6Aからのトリガーパルスが停止する一方、トライアックTC1 のゲートGに接続した回路部39中のダイアックDC1 からトリガー電流を出力してトライアックTC1 を位相導通状態にする。
【0041】
このトリガー電流は、上記感温リードスイッチLS1 を使用した実施例で述べたように、水中では第2NTCサーミスタTh2 の抵抗値が大きいためにコンデンサC2に充電される電気量が少ないからトリガーが遅くなり、トライアックTC1 の電流、即ち、ダイアックDC1 でトリガーしたヒータ2に流れる電流は交流波形の一部となって図3(ニ)にハッチングにより示すように交流の全波形の1/10以下で、発熱量も1/10以下の形e(位相制御波形)となって、水槽内の水の温度制御に与える影響を無視することができ、上述したように水温を所定の温度に保持するものである。
【0042】
一方、空気中での通電状態となった場合には、ヒータ2の発熱によって上記第2NTCサーミスタTh2 が加熱されて抵抗値が小さくなり、従って、コンデンサC2に充電される電気量が多くなるから上記水槽内(水中内)における時よりもトリガーが早くなるため、トライアックTC1 の電流、即ち、ダイアックDC1 でトキリガーしたヒータ電流は交流波形の一部分ではあるが水中内における時よりも大きくなり、上記図3(ホ)にハッチングにより示すような形fとなる。
【0043】
このハッチングで示された位相制御波形の面積は、上述したように図3(ハ)で示す全ての交流波形の面積と比較して1/4 〜1/5 となるように回路定数を設定してあり、従って、ヒータ2の発熱も水槽内の水を上昇させる時の上記発熱の1/4 〜1/5 となって、表面温度を火災を発生させる虞れのない150 ℃以下に保つと同時にこの熱で第2NTCサーミスタTh2 を水温以上に保ち、IC制御回路部IC1 の第6端子ピン6Aからトリガーパルスがでない状態にして電源が切られるまでこれを保持する。また、電源を切ることなく再び加熱装置を水中内に戻すと、第1、第2NTCサーミスタTh1 、Th2 が冷却されてその抵抗値が大きくなり、自動的に上記元の使用状態に復帰して水槽内の水を所定温度にまで加熱し、その水温を保持するものである。なお、この図5で示した回路は、IC制御回路部IC1の動作電源が負(−)であるため、ダイアックDC1 からのトリガ電流出力も負極としている。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明の水槽等の加熱装置によれば、請求項1に記載したように、ヒータと、このヒータに電力の通電、遮断を行う半導体スイッチと、水温が所定温度に達した時に上記半導体スイッチを非導通とし且つ所定温度以下になると該半導体スイッチを導通状態にする水温感知素子とによって水温制御回路を構成し、この水温制御回路の上記水温感知素子が設定水温以上を感知したときに上記ヒータを定格より低い電力で発熱させ、気中においてはこのヒータの加熱によって水温感知素子を作動させて上記半導体スイッチを位相制御状態に保持するように構成しているので、水中においては、水温制御回路によってヒータの発熱を制御して水温を所定温度に保持することができるのは勿論、水温が所定温度以上に達すると位相制御回路部によって上記ヒータの発熱を停止させることなく水槽内の水の温度制御に影響を及ぼすことのない定格より低い電力で発熱させ、水温を所定温度に保持することができる。
【0045】
さらに、地震等によって水槽やバケツ内が水漏れや地震等による転倒、或いは、ヒータが誤って水槽外に出しておいた場合等のように空焚き状態となった時には、上記位相制御回路部によってヒータに流れる電流を水中における時によりも大きくしてヒータの表面温度を火災が発生する虞れのない温度に保持することができ、従って、安全性を高めることができる。また、電源を切ることなく、再び、水中内に戻すと、自動的に上記元の使用状態に復帰して水槽内の水を所定温度にまで加熱し、その水温を保持することができる。
【0046】
上記加熱装置において、請求項2に係る発明によれば、半導体スイッチと水温感知素子はそれぞれトライアックと感温リードスイッチからなり、トライアックのゲートに感温リードスイッチを並列接続して水温制御回路を構成しているので、水温が低くなると感温リードスイッチが閉じてヒータにより水を加熱し、所定の水温に達すると感温リードスイッチが開く動作を繰り返して水温を所定温度に保持することができ、その上、電源間にNTCサーミスタと抵抗器及びコンデンサを直列に設けている回路を接続すると共にこの回路を上記トライアックのゲートにダイアックを有する回路を介して接続することによってトライアックの位相制御回路を構成しているので、簡単な回路構成によって空焚き状態となった場合にはヒータの発熱を停止させることなく火災が生じる虞れのない低温度に保持することができ、また、水中に投入することによって再び正常な使用状態に自然復帰することができる。
【0047】
また、請求項3に係る発明によれば、固定抵抗器で電源電圧を分圧した電圧とこの固定抵抗器とは別な固定抵抗器とNTCサーミスタとで分圧した電圧とを比較して電圧が一致するまでトリガーパルスを発してトライアックのゲートをドライブすることによりヒータに通電するIC回路を有する水温制御回路部と、上記トリガーパルスが停止したときに、ダイアックからトリガ電流を出力してトライアックを位相導通状態にする位相制御回路部とを備えているので、水中においては水温が所定温度に達するまでは水温制御回路部からトリガーパルスを発してトライアックのゲートをドライブし、トライアック導通状態にしてヒータに通電することにより、ヒータを所定温度にまで上昇させることができ、水温が所定温度に達すると、トリガーパルスが停止してトライアックが非導通状態となり、ヒータへの電力の供給が停止して水槽内の水温を所定温度に保持することができる。
【0048】
また、加熱装置が空気中での通電によって空焚き状態になった場合には、ヒータの発熱によって上記NTCサーミスタが加熱されて抵抗値が小さくなり、従って、コンデンサに充電される電気量が多くなり、上記水槽内(水中内)における時よりもトリガーが早くなるため、ヒータの電流は水中内における時よりも大きくなり、ヒータの表面温度を火災を発生させる虞れのない温度以下に保つと同時にこの熱でNTCサーミスタを水温以上に保ち、制御回路部からトリガーパルスがでない状態にして電源が切られるまでこれを保持することができる。また、電源を切ることなく再び加熱装置を水中内に戻すと、NTCサーミスタが冷却されてその抵抗値が大きくなり、自動的に上記元の使用状態に復帰して水槽内の水を所定温度にまで加熱し、その水温を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱装置の簡略縦断側面図、
【図2】その温度制御回路図、
【図3】動作波形図、
【図4】加熱装置の別な構造を示す簡略縦断側面図、
【図5】その温度制御回路図。
【符号の説明】
1 筒状本体
2 ヒータ
6 電源プラグ
7 電源コード
10 温度制御回路
11 水温制御回路
12 位相制御回路
R1、R2 抵抗器
C2 コンデンサ
LS1 感温リードスイッチ
TC1 トライアック
DC1 ダイアック
Th2 NTCサーミスタ
Claims (3)
- ヒータと、このヒータに電力の通電、遮断を行う半導体スイッチと、水温が所定温度に達した時に上記半導体スイッチを非導通とし且つ所定温度以下になると該半導体スイッチを導通状態にする水温感知素子とによって水温制御回路を構成し、この水温制御回路の上記水温感知素子が設定水温以上を感知したときに上記ヒータを定格より低い電力で発熱させ、気中においてはこのヒータの加熱によって水温感知素子を作動させて上記半導体スイッチを位相制御状態に保持するように構成したことを特徴とする水槽等の加熱装置。
- 半導体スイッチと水温感知素子はそれぞれトライアックと感温リードスイッチからなり、トライアックのゲートに感温リードスイッチを並列接続して水温制御回路を構成する一方、電源間にNTCサーミスタと抵抗器及びコンデンサを直列に設けている回路を接続すると共にこの回路を上記トライアックのゲートにダイアックを有する回路を介して接続することによってトライアックの位相制御回路を構成していることを特徴とする請求項1に記載の水槽等の加熱装置。
- 固定抵抗器で電源電圧を分圧した電圧とこの固定抵抗器とは別な固定抵抗器とNTCサーミスタとで分圧した電圧とを比較して電圧が一致するまでトリガーパルスを発してトライアックのゲートをドライブすることによりヒータに通電するIC回路を有する水温制御回路部と、上記トリガーパルスが停止したときに、ダイアックからトリガ電流を出力してトライアックを位相導通状態にする位相制御回路部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の水槽等の加熱装置。
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JP2001339812A JP3863407B2 (ja) | 2001-11-05 | 2001-11-05 | 水槽等の加熱装置 |
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