JP2003142231A - 水槽等の加熱装置 - Google Patents

水槽等の加熱装置

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JP2003142231A
JP2003142231A JP2001339812A JP2001339812A JP2003142231A JP 2003142231 A JP2003142231 A JP 2003142231A JP 2001339812 A JP2001339812 A JP 2001339812A JP 2001339812 A JP2001339812 A JP 2001339812A JP 2003142231 A JP2003142231 A JP 2003142231A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に回路によって空気中での空焚き状態と
なった時には、ヒータの発熱を停止させることなく、火
災が発生しない程度の発熱状態に保持し、再び水中に投
入することによって元の状態に復帰させて再使用を可能
にした加熱装置を提供する。 【解決手段】 ヒータとトライアック及びこのトライア
ックのゲートに並列接続した感温リードスイッチとによ
って水温を所定温度に加熱、保持する水温制御回路を構
成し、この水温制御回路に、NTCサーミスタと抵抗器
及びコンデンサを直列に設けている回路と、上記トライ
アックのゲートに接続しているダイアックを有する回路
とからなるトライアックの位相制御回路を接続してこの
位相制御回路により気中におけるヒータの表面温度を火
災を発生させる虞れのない温度に保つと共に水中に戻し
た時に元の使用状態に自動復帰するように構成してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バケツや水槽内に
投入して内部の水を所定温度にまで加熱し、その水温を
保持するようにした加熱装置の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば熱帯魚などを鑑賞する
水槽においては、水槽内の温度を一定温度に加熱、保持
するための加熱装置が使用されている。この加熱装置は
通電によって発熱するヒータと、このヒータに電力を供
給、遮断するスイッチ素子と、温度検知センサ及び温度
制御回路とを備えてあり、ヒータによって加熱された水
温が設定温度以下においてはヒータに電力を供給して水
槽内の水を加熱し、水槽内の水が設定温度に達するとス
イッチ素子により通電を遮断してヒータに対する電力の
供給を停止し、これを繰り返し行わせて水槽内の水の温
度を所定温度に保持している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
加熱装置では水漏れや水槽の転倒、或いは、ヒータが誤
って水槽外に出しておいた場合には空焚き状態となって
ヒータが異常に温度上昇し、火災が発生する等の極めて
危険な事態となる虞れがある。このため、回路中に温度
ヒューズを設けておき、異常に温度上昇した時にはその
温度ヒューズを溶断させて電力を遮断するように構成し
ているが、一度、温度ヒューズが溶断すると加熱装置の
構造上、その取り替えができないため、装置全体を破棄
せざるを得ないという問題点がある。
【0004】一方、異常温度に達した時にこの異常温度
を検知してヒータへの通電を遮断すると共にその異常検
知状態を記憶回路によって記憶保持させ、この記憶保持
状態を電源プラグの抜き取りによって解除するように構
成した水槽等の加熱装置も開発されているが、その回路
構成が複雑であって製造コストが高くつく等の問題点が
ある。
【0005】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、簡単な回路構成
によって空焚き状態となった場合にはヒータの発熱を停
止させることなく火災が生じる虞れのない低温度に保持
し、水中に投入することによって再び正常な使用状態に
自然復帰することができる水槽等の加熱装置を提供する
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の水槽等の加熱装置は、請求項1に記載した
ように、ヒータと、このヒータに電力の通電、遮断を行
う半導体スイッチと、水温が所定温度に達した時に上記
半導体スイッチを非導通とし且つ所定温度以下になると
該半導体スイッチを導通状態にする水温感知素子とによ
って水温制御回路を構成し、この水温制御回路の上記水
温感知素子が設定水温以上を感知したときに上記ヒータ
を定格より低い電力で発熱させ、気中においてはこのヒ
ータの加熱によって水温感知素子を作動させて上記半導
体スイッチを位相制御状態に保持するように構成してい
る。
【0007】上記水槽等の加熱装置において、請求項2
に係る発明は、上記半導体スイッチと水温感知素子はそ
れぞれトライアックと感温リードスイッチからなり、ト
ライアックのゲートに感温リードスイッチを並列接続し
て水温制御回路を構成する一方、電源間にNTCサーミ
スタと抵抗器及びコンデンサを直列に設けている回路を
接続すると共にこの回路を上記トライアックのゲートに
ダイアックを有する回路を介して接続することによって
トライアックの位相制御回路を構成していることを特徴
とする。
【0008】一方、請求項3に係る発明は、固定抵抗器
で電源電圧を分圧した電圧とこの固定抵抗器とは別な固
定抵抗器とNTCサーミスタとで分圧した電圧とを比較
して電圧が一致するまでトリガーパルスを発してトライ
アックのゲートをドライブすることによりヒータに通電
するIC回路を有する水温制御回路部と、上記トリガー
パルスが停止したときに、ダイアックからトリガ電流を
出力してトライアックを位相導通状態にする位相制御回
路部とを備えていることを特徴とする。
【0009】
【作用】加熱装置をバケツ或いは水槽等の水中に投入
し、温度制御回路に通電すると、ヒータが発熱して水を
加熱する。水温が所定温度に達すると、水温制御回路部
では、半導体スイッチを非導通状態にして主ヒータへの
通電を遮断し、水温が低下すると再び半導体スイッチを
導通状態にしてヒータを発熱させ、所定温度にまで水温
を上昇させることによって水温を所定温度に保持する作
用を行うが、水温が所定温度以上に達すると位相制御回
路部によって上記ヒータの発熱を停止させることなく水
槽内の水の温度制御に影響を及ぼすことのない定格より
低い電力で発熱させ、水温を所定温度に保持する。
【0010】次に、地震等によって水槽やバケツ内が水
漏れや地震等による転倒、或いは、ヒータが誤って水槽
外に出しておいた場合等のように空焚き状態となった時
には、ヒータの加熱によって水温感知素子を作動させ、
ヒータに流れる電流を水中における時によりも大きくし
てヒータの表面温度を火災が発生する虞れのない150℃
以下の温度に保持するものである。そして、電源を切る
ことなく、再び、水中内に戻すと、自動的に上記元の使
用状態に復帰して水槽内の水を所定温度にまで加熱し、
その水温を保持する作用を行うものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施の形態を図
面について説明すると、図1はバケツや水槽(以下、水
槽という)内に投入して水槽内に収容されている水を所
定温度にまで加熱する加熱装置を示すもので、セラミッ
ク管からなる筒状本体1内の一半部内にニクロム線から
なるヒータ2を配設していると共にこの筒状本体1内の
他半部にプリント基板3を配設し、このプリント基板3
に感温リードスイッチからなる水温感知素子LS1 と抵抗
器R1、R2、コンデンサC1、C2、トライアックからなる半
導体スイッチTC1 、ダイアックDC1 、NTCサーミスタ
Th2 等の温度制御回路を設け、この温度制御回路に圧着
接続子H1、H2を介して上記ヒータ2を接続している。
【0012】また、筒状本体1内に砂銃身を充填して上
記温度制御回路のプリント基板3の電気的絶縁を保持し
ていると共に筒状本体1の両端部にゴム製キャップ4、
5を被着して内部を水密状態に保護してあり、プリント
基板3側のゴム製キャップ5から上記温度制御回路に接
続して電源を供給するための先端に電源フラグ6を有す
る電源コード7を引き出している。
【0013】図2は上記温度制御回路10を示すもので、
この回路10の一方側の接続子AC1 、AC2 を電源コード7
に接続していると共に他方側をヒータ2に接続子H1、H2
を介して接続してあり、この回路10における接続子AC2
、H2間の回路部10a 中にトライアックからなる半導体
スイッチ(以下、トライアックTC1 として説明する)の
T1、T2端子を接続していると共に、このトライアックTC
1 のゲートGと該トライアックTC1 のT2端子側との間に
上記水温感知素子(以下、感温リードスイッチLS1 とし
て説明する)と抵抗器R1とを有する回路を並列接続して
水温制御回路11を構成している。
【0014】さらに、上記接続子AC2 、H2間の回路部10
a におけるトライアックTC1 のT1端子側と上記接続子AC
1 、H1側の回路部10b との間に上記NTCサーミスタTh
2 と抵抗器R2及びコンデンサC2を順次配設してなる回路
部12a を接続していると共にこの回路部12a における抵
抗器R2とコンデンサC2との間のダイアックDC1 を有する
回路部12b の一端を接続し且つこの回路部12b の他端を
上記トライアックTC1のゲートG側に接続してこれらの
回路部12a 、12b によって位相制御回路12を構成してい
る。また、ダイアックDC1 を設けている回路部12b の一
端部と上記接続子AC2 、H2間の回路部10a におけるトラ
イアックTC1 のT1端側との間にダイオードD1を接続して
いる。なお、位相制御とは、交流の電圧と電流の時間的
関係を調整してその積である電力を制御することをい
う。
【0015】上記回路構成において、回路部12a 中に配
設している上記抵抗器R2とNTCサーミスタTh2 との直
列抵抗値は100KΩ程度であって、100Ω以下のニ
クロム線よりなるヒータ2の抵抗値に比して1000倍
程度も大きいので、この回路図では電源の接続子AC1 側
からこのNTCサーミスタTh2 に電力を供給するように
構成しているが、上記感温リードスイッチLS1 と同様に
ヒータ2との接続子H2側に接続しておいても以下に述べ
る動作は同じである。
【0016】次に、このように構成した温度制御回路を
有する加熱装置の作用を述べる。ヒータ2や温度制御回
路10等を内蔵している上記筒状本体1を水槽内に収容し
ている水中に投入すると共に電源プラグ6をコンセント
(図示せず)に差し込むと、電源コード7に電力が給電
されて電流が水温制御回路10における接続子AC1 から接
続子H1、主ヒータ2、接続子H2、トライアックTC1 、接
続子AC2 へと流れ、主ヒータ2が発熱して水を加熱する
と共に加熱された水の温度は水温制御回路11中に設けて
いる感温リードスイッチLS1 によって感知される。
【0017】感温リードスイッチLS1 は、所定の温度、
例えば27℃になると開き、この温度よりも僅かに低く
(例えば25℃)なると閉じるように構成されてあり、従
って、水温が所定の温度に達すると、該感温リードスイ
ッチLS1 が開いて主ヒータ2の発熱を低下させ、水温が
所定の温度よりも低くなると、感温リードスイッチLS1
が閉じてヒータ2にトライアックTC1 を通じて所定の電
力を供給してヒータ2による水の加温が行われる。この
ように、感温リードスイッチLS1 の開閉の繰り返しによ
って水槽内の水が所定の温度に保持される。
【0018】このような水槽内の水の温度制御において
は使用する電源は交流であるから、温度制御回路10の回
路部10a における接続子AC2 とトライアックTC1 のT1端
子間を基準として接続子AC1 と接続子H1間の回路部10b
の電圧を図示すると、図3(イ)における電圧波形aと
なる。また、位相制御回路12における回路部12a に配設
している上記抵抗器R2とコンデンサC2との接続点は、こ
の接続点に回路部12bのダイアックDC1 が接続されてい
ないとすると、抵抗器R2とNTCサーミスタTh2 を通じ
てコンデンサC2が充電されるから、コンデンサC2を流れ
る電流は電圧の変化に対して時間的にずれて図3(イ)
における電流波形bとなるが、実際にはダイアックDC1
が接続されているから、トライアックTC1 のゲートGの
トリガー電力として消費されるため、図3(ロ)に示す
ようなトリガー電流cとなる。
【0019】なお、上記図3(イ)において、電流波形
bはダイオードD1によって整流されるので、負側には波
形がでない。
【0020】ダイアックDC1 がトリガー電流を得るには
10V程度の電圧が必要であるが、感温リードスイッチLS
1 は金属接点であるから電圧降下は無視でき、従って、
上述したように普通に水槽内の水温を制御している状態
において水温が設定温度以下の時には感温リードスイッ
チLS1 が閉じているから、この感温リードスイッチLS1
でトリガーしたトライアックTC1 に流れるヒータ電流は
図3(ハ)にハッチクングによって示すように、交流波
形の全てであり、この電流によってニクロム線が芯にあ
るヒータ2の発熱部の表面が高温になって水槽内の水温
を上昇させる。
【0021】水温が上昇して設定温度に達すると、上述
したように感温リードスイッチLS1が開くので、ダイア
ックDC1 からトライアックTC1 のゲートGに上記トリガ
ー電流が流れる。この場合、水中においてはNTCサー
ミスタTh2 の抵抗値が大きいためにコンデンサC2に充電
される電気量が少ないからトリガーが遅くなり、トライ
アックTC1 の電流、即ち、ダイアックDC1 でトリガーし
たヒータ2に流れる電流は交流波形の一部となって図3
(ニ)にハッチングにより示すような形e(位相制御波
形)となる。
【0022】このハッチングで示された位相制御波形の
面積は、上記全ての交流波形の面積と比較して1/10以下
になるように回路定数を設定してあり、従って、ヒータ
2の発熱も水槽内の水を上昇させる時の上記発熱の1/10
以下となって、水槽内の水の温度制御に与える影響を無
視することができ、上述したように感温リードスイッチ
LS1 の開閉によって水温を所定の温度に保持する。
【0023】次に、水槽が水漏れや転倒、或いは、筒状
本体1が誤って水槽外に出しておいた場合のように空気
中での通電状態となって、感温リードスイッチLS1 が閉
じている時にはヒータ2に流れる電流は上記図3(ハ)
にハッチクングによって示すように、交流波形の全てで
あり、この間、ニクロム線が芯にあるヒータ2の発熱部
の表面が高温になってその発熱が感温リードスイッチLS
1 にまで伝導し、感温リードスイッチLS1 がその熱によ
って開く。
【0024】感温リードスイッチLS1 が開くと、上述し
たようにダイアックDC1 からトライアックTC1 のゲート
Gにトリガー電流が流れる。
【0025】一方、上記NTCサーミスタTh2 は構造的
には筒状本体1内においてヒータ2と感温リードスイッ
チLS1 の途中、即ち、ヒータ2の近傍位置に配設されて
いるため、このヒータ2によって加熱されてその温度が
高くなり、従って、抵抗値が小さくなってコンデンサC2
に充電される電気量が多くなるから、上記水槽内(水中
内)における時よりもトリガーが早くなる。
【0026】このため、トライアックTC1 の電流、即
ち、ダイアックDC1 でトリガーしたヒータ電流は交流波
形の一部分ではあるが水中内における時よりも大きくな
り、図3(ホ)にハッチングにより示すような形fとな
る。
【0027】このハッチングで示された位相制御波形の
面積は、上記全ての交流波形の面積と比較して1/4 〜1/
5 となるように回路定数を設定してあり、従って、ヒー
タ2の発熱も水槽内の水を上昇させる時の上記発熱の1/
4 〜1/5 となって、表面温度を火災を発生させる虞れの
ない150 ℃以下に保つと同時にこの熱で感温リードスイ
ッチLS1 を電源が切られるまで開いた状態に保持する。
また、電源を切ることなく、再び、水中内に戻すと、N
TCサーミスタTh2 が冷却されてその抵抗値が大きくな
り、自動的に上記元の使用状態に復帰して水槽内の水を
所定温度にまで加熱し、その水温を保持するものであ
る。
【0028】このように、半導体スイッチとしてトライ
アックTC1 を使用して、交流の全波形(全周期)をその
まま入り、切りする制御、即ち、オン・オフ制御と、交
流の電圧と電流の時間的関係を調整してその積である電
力を制御する位相制御とを行い、オン・オフ制御で水温
を所定温度に維持し、位相制御で電力を抑制してヒータ
2の発熱を、気中における該ヒータ2の周囲に存在する
紙材や敷物、日用品等の発火温度以下に保持するように
している。
【0029】次に、従来から広く使用されているIC回
路とトライアックTC1 とを組み合わせて上記オン・オフ
制御と位相制御を行うように構成した本発明の別な加熱
装置について説明する。
【0030】図4はその内部構造を示す簡略断面図であ
り、図5は回路図を示す。図4において、この加熱装置
は、セラミック管からなる筒状本体1内の一半部内にニ
クロム線からなるヒータ2を配設していると共にこの筒
状本体1内の他半部にプリント基板3を配設し、このプ
リント基板3に水温感知素子である第1NTCサーミス
タTh1 と第2NTCサーミスタTh2 とトライアックTC1
、及びその他の回路部品等からなる温度制御回路を設
けてなるもので、このプリント基板3と上記ヒータ2と
の間にゴム製の仕切壁8を介在していると共にヒータ2
と温度制御回路とを圧着接続子H1、H2を介して接続して
いる。
【0031】また、筒状本体1内には上記図1で示した
加熱装置と同様に、砂銃身を充填して上記温度制御回路
のプリント基板3の電気的絶縁を保持していると共に筒
状本体1の両端部にゴム製キャップ4、5を被着して内
部を水密状態に保護してあり、プリント基板3側のゴム
製キャップ5から上記温度制御回路に接続して電源を供
給するための先端に電源フラグ6を有する電源コード7
を引き出している。
【0032】次に、図5に示す回路において、この回路
は電源部20と水温制御回路部21と位相制御回路部22、及
びスイッチ部23を順次接続してなる温度制御回路からな
り、電源部20は電源コード7の2本の配線に接続子AC1
、AC2 を介して接続している配線20a 、20b 間にコン
デンサCとダイオードDと抵抗器Rを直列に接続した回
路からなる。
【0033】上記水温制御回路部21はICからなる制御
回路部IC1 を備え、この制御回路部IC1 の第4端子ピン
4Aに抵抗器R3、R5によって電源電圧を分圧した回路部3
1、32を接続している。即ち、抵抗器R3を有する一方の
回路部31を第4端子ピン4Aと上記配線20b 間に接続して
いると共に、抵抗器R5を有する他方の回路部32の一端を
第4端子ピン4Aに接続し他端を動作電源(負電圧)回路
部33に接続している。この動作電源回路部33はその一端
を上記電源部20のコンデンサCとダイオードDとの間に
接続し、他端を制御回路部IC1 の第5端子ピン5Aに接続
している。また、回路部31と制御回路部IC1 の第2端子
ピン2A間に抵抗器R4を接続している。
【0034】さらに、制御回路部IC1 の第3端子ピン3A
に固定抵抗器R6と第1NTCサーミスタTh1 で分圧した
回路部34を接続し、この回路部34の両端を上記配線20b
と動作電源回路部33に接続していると共に、配線20a 、
20b 間にコンデンサC1と抵抗器R7を直列に設けている回
路部35を接続してこのコンデンサC1と抵抗器R7との間の
回路部に制御回路部IC1 の第8端子ピン8Aを接続してい
る。また、制御回路部IC1 の第7端子ピン7Aを配線20b
に接続していると共に、第6端子ピン6Aを第1抵抗器R1
を有する回路部36を介して上記スイッチ部23のトライア
ックTC1 のゲートGに接続している。
【0035】上記位相制御部22は上記ヒータ2と第2N
TCサーミスタTh2 、第2抵抗器R2、コンデンサC2を直
列に接続してなる回路部37の両端を上記配線20a 、20b
間に接続し、この回路部37における第2抵抗器R2とコン
デンサC2との間に、配線20bに接続したダイオードD1を
有する回路部38とトライアックTC1 のゲートGに接続し
たダイアックDC1 を有する回路部39とを接続してなる。
【0036】また、スイッチ部23はトライアックTC1 を
設けている回路部40からなり、この回路部40の一端を上
記位相制御部22における回路部37の第2NTCサーミス
タTh2 とヒータ2間に、他端を上記配線20b に接続して
なるものである。
【0037】このように構成したので、水温制御回路部
21におけるIC制御回路部IC1 によって、回路部31、32
の抵抗器R3、R5で電源電圧を分圧した固定電圧入力第4
端子ピン4Aと、回路部34の固定抵抗器R6と第1NTCサ
ーミスタTh1 で分圧した温度による電圧変化入力第5端
子ピン5Aとの電圧を比較して、両者の電圧が一致するま
で制御回路部IC1 の第6端子ピン6Aからトリガーパルス
を発生させ、回路部36の第1抵抗器R1を通じてトライア
ックTC1 のゲートGをドライブしてヒータ2に通電する
ことにより温度制御する。
【0038】即ち、水中においては水温を第1NTCサ
ーミスタTh1 によって感知させるものであるが、水温が
所定温度に達するまでは回路部34の固定抵抗器R6と第1
NTCサーミスタTh1 で分圧した電圧が回路部32の抵抗
器R3、R5で電源電圧を分圧した固定電圧よりも高いため
に、制御回路部IC1 の第6端子ピン6Aからトリガーパル
スを発して第1抵抗器R1を通じてトライアックTC1 のゲ
ートGをドライブし、トライアックTC1 を導通状態にし
てヒータ2に通電することにより、ヒータ2を所定温度
にまで上昇させる。
【0039】そして、水温が上昇するに従って上記第1
NTCサーミスタTh1 の抵抗値が小さくなり、ヒータ2
が所定温度以上になると、回路部34の固定抵抗器R6と第
1NTCサーミスタTh1 で分圧した電圧が回路部32の抵
抗器R3〜R5で電源電圧を分圧した固定電圧よりも低くな
って第6端子ピン6Aからのトリガーパルスが停止し、ト
ライアックTC1 が非導通状態となってヒータ2への電力
の供給が停止する。このように、水温が所定の温度より
も僅かに低くなるとヒータ2を発熱させ、所定温度以上
に達するとヒータ2の発熱を停止させる動作を繰り返し
行うことにより水槽内の水温を所定温度に保持する。
【0040】この水温制御回路部21に位相制御回路部22
を追加した回路を構成しているもので、この位相制御回
路部22は、水温が設定値に達した時、或いは気中通電時
においてヒータ2の発熱によって水温制御回路部21の上
記第1NTCサーミスタTh1と位相制御回路部22におけ
る第2NTCサーミスタTh2 が上記水温の設定値以上に
なった時には、IC制御回路部IC1 の上記第6端子ピン
6Aからのトリガーパルスが停止する一方、トライアック
TC1 のゲートGに接続した回路部39中のダイアックDC1
からトリガー電流を出力してトライアックTC1 を位相導
通状態にする。
【0041】このトリガー電流は、上記感温リードスイ
ッチLS1 を使用した実施例で述べたように、水中では第
2NTCサーミスタTh2 の抵抗値が大きいためにコンデ
ンサC2に充電される電気量が少ないからトリガーが遅く
なり、トライアックTC1 の電流、即ち、ダイアックDC1
でトリガーしたヒータ2に流れる電流は交流波形の一部
となって図3(ニ)にハッチングにより示すように交流
の全波形の1/10以下で、発熱量も1/10以下の形e(位相
制御波形)となって、水槽内の水の温度制御に与える影
響を無視することができ、上述したように水温を所定の
温度に保持するものである。
【0042】一方、空気中での通電状態となった場合に
は、ヒータ2の発熱によって上記第2NTCサーミスタ
Th2 が加熱されて抵抗値が小さくなり、従って、コンデ
ンサC2に充電される電気量が多くなるから上記水槽内
(水中内)における時よりもトリガーが早くなるため、
トライアックTC1 の電流、即ち、ダイアックDC1 でトキ
リガーしたヒータ電流は交流波形の一部分ではあるが水
中内における時よりも大きくなり、上記図3(ホ)にハ
ッチングにより示すような形fとなる。
【0043】このハッチングで示された位相制御波形の
面積は、上述したように図3(ハ)で示す全ての交流波
形の面積と比較して1/4 〜1/5 となるように回路定数を
設定してあり、従って、ヒータ2の発熱も水槽内の水を
上昇させる時の上記発熱の1/4 〜1/5 となって、表面温
度を火災を発生させる虞れのない150 ℃以下に保つと同
時にこの熱で第2NTCサーミスタTh2 を水温以上に保
ち、IC制御回路部IC1 の第6端子ピン6Aからトリガー
パルスがでない状態にして電源が切られるまでこれを保
持する。また、電源を切ることなく再び加熱装置を水中
内に戻すと、第1、第2NTCサーミスタTh1 、Th2 が
冷却されてその抵抗値が大きくなり、自動的に上記元の
使用状態に復帰して水槽内の水を所定温度にまで加熱
し、その水温を保持するものである。なお、この図5で
示した回路は、IC制御回路部IC1の動作電源が負
(−)であるため、ダイアックDC1 からのトリガ電流出
力も負極としている。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明の水槽等の加熱装置
によれば、請求項1に記載したように、ヒータと、この
ヒータに電力の通電、遮断を行う半導体スイッチと、水
温が所定温度に達した時に上記半導体スイッチを非導通
とし且つ所定温度以下になると該半導体スイッチを導通
状態にする水温感知素子とによって水温制御回路を構成
し、この水温制御回路の上記水温感知素子が設定水温以
上を感知したときに上記ヒータを定格より低い電力で発
熱させ、気中においてはこのヒータの加熱によって水温
感知素子を作動させて上記半導体スイッチを位相制御状
態に保持するように構成しているので、水中において
は、水温制御回路によってヒータの発熱を制御して水温
を所定温度に保持することができるのは勿論、水温が所
定温度以上に達すると位相制御回路部によって上記ヒー
タの発熱を停止させることなく水槽内の水の温度制御に
影響を及ぼすことのない定格より低い電力で発熱させ、
水温を所定温度に保持することができる。
【0045】さらに、地震等によって水槽やバケツ内が
水漏れや地震等による転倒、或いは、ヒータが誤って水
槽外に出しておいた場合等のように空焚き状態となった
時には、上記位相制御回路部によってヒータに流れる電
流を水中における時によりも大きくしてヒータの表面温
度を火災が発生する虞れのない温度に保持することがで
き、従って、安全性を高めることができる。また、電源
を切ることなく、再び、水中内に戻すと、自動的に上記
元の使用状態に復帰して水槽内の水を所定温度にまで加
熱し、その水温を保持することができる。
【0046】上記加熱装置において、請求項2に係る発
明によれば、半導体スイッチと水温感知素子はそれぞれ
トライアックと感温リードスイッチからなり、トライア
ックのゲートに感温リードスイッチを並列接続して水温
制御回路を構成しているので、水温が低くなると感温リ
ードスイッチが閉じてヒータにより水を加熱し、所定の
水温に達すると感温リードスイッチが開く動作を繰り返
して水温を所定温度に保持することができ、その上、電
源間にNTCサーミスタと抵抗器及びコンデンサを直列
に設けている回路を接続すると共にこの回路を上記トラ
イアックのゲートにダイアックを有する回路を介して接
続することによってトライアックの位相制御回路を構成
しているので、簡単な回路構成によって空焚き状態とな
った場合にはヒータの発熱を停止させることなく火災が
生じる虞れのない低温度に保持することができ、また、
水中に投入することによって再び正常な使用状態に自然
復帰することができる。
【0047】また、請求項3に係る発明によれば、固定
抵抗器で電源電圧を分圧した電圧とこの固定抵抗器とは
別な固定抵抗器とNTCサーミスタとで分圧した電圧と
を比較して電圧が一致するまでトリガーパルスを発して
トライアックのゲートをドライブすることによりヒータ
に通電するIC回路を有する水温制御回路部と、上記ト
リガーパルスが停止したときに、ダイアックからトリガ
電流を出力してトライアックを位相導通状態にする位相
制御回路部とを備えているので、水中においては水温が
所定温度に達するまでは水温制御回路部からトリガーパ
ルスを発してトライアックのゲートをドライブし、トラ
イアック導通状態にしてヒータに通電することにより、
ヒータを所定温度にまで上昇させることができ、水温が
所定温度に達すると、トリガーパルスが停止してトライ
アックが非導通状態となり、ヒータへの電力の供給が停
止して水槽内の水温を所定温度に保持することができ
る。
【0048】また、加熱装置が空気中での通電によって
空焚き状態になった場合には、ヒータの発熱によって上
記NTCサーミスタが加熱されて抵抗値が小さくなり、
従って、コンデンサに充電される電気量が多くなり、上
記水槽内(水中内)における時よりもトリガーが早くな
るため、ヒータの電流は水中内における時よりも大きく
なり、ヒータの表面温度を火災を発生させる虞れのない
温度以下に保つと同時にこの熱でNTCサーミスタを水
温以上に保ち、制御回路部からトリガーパルスがでない
状態にして電源が切られるまでこれを保持することがで
きる。また、電源を切ることなく再び加熱装置を水中内
に戻すと、NTCサーミスタが冷却されてその抵抗値が
大きくなり、自動的に上記元の使用状態に復帰して水槽
内の水を所定温度にまで加熱し、その水温を保持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱装置の簡略縦断側面図、
【図2】その温度制御回路図、
【図3】動作波形図、
【図4】加熱装置の別な構造を示す簡略縦断側面図、
【図5】その温度制御回路図。
【符号の説明】
1 筒状本体 2 ヒータ 6 電源プラグ 7 電源コード 10 温度制御回路 11 水温制御回路 12 位相制御回路 R1、R2 抵抗器 C2 コンデンサ LS1 感温リードスイッチ TC1 トライアック DC1 ダイアック Th2 NTCサーミスタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータと、このヒータに電力の通電、遮
    断を行う半導体スイッチと、水温が所定温度に達した時
    に上記半導体スイッチを非導通とし且つ所定温度以下に
    なると該半導体スイッチを導通状態にする水温感知素子
    とによって水温制御回路を構成し、この水温制御回路の
    上記水温感知素子が設定水温以上を感知したときに上記
    ヒータを定格より低い電力で発熱させ、気中においては
    このヒータの加熱によって水温感知素子を作動させて上
    記半導体スイッチを位相制御状態に保持するように構成
    したことを特徴とする水槽等の加熱装置。
  2. 【請求項2】 半導体スイッチと水温感知素子はそれぞ
    れトライアックと感温リードスイッチからなり、トライ
    アックのゲートに感温リードスイッチを並列接続して水
    温制御回路を構成する一方、電源間にNTCサーミスタ
    と抵抗器及びコンデンサを直列に設けている回路を接続
    すると共にこの回路を上記トライアックのゲートにダイ
    アックを有する回路を介して接続することによってトラ
    イアックの位相制御回路を構成していることを特徴とす
    る請求項1に記載の水槽等の加熱装置。
  3. 【請求項3】 固定抵抗器で電源電圧を分圧した電圧と
    この固定抵抗器とは別な固定抵抗器とNTCサーミスタ
    とで分圧した電圧とを比較して電圧が一致するまでトリ
    ガーパルスを発してトライアックのゲートをドライブす
    ることによりヒータに通電するIC回路を有する水温制
    御回路部と、上記トリガーパルスが停止したときに、ダ
    イアックからトリガ電流を出力してトライアックを位相
    導通状態にする位相制御回路部とを備えていることを特
    徴とする請求項1に記載の水槽等の加熱装置。
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