JP2006311364A - 3端子型電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 振動に強く頑丈で大電流が可能でコンパクトで信頼性が高く、厳しい温度条件下でも動作可能で、特に車載用として好適な3端子型電子部品を提供する。
【解決手段】 両端部に端部電極を各々有するチップ部品が少なくとも二つと、これらチップ部品の各端部電極を把持する一対の第1爪部が形成された湾曲部を中間部分に有し、両端部に設けられた一対の脚部が一対の外部端子を構成する金属フレーム第1端子と、この金属フレーム第1端子の両端部に設けられた一対の脚部が各々貫通する貫通孔が形成された一対の磁性コアと、チップ部品の各端部電極が電気的に接続され、これらチップ部品を相互に近づく方向に両側から把持する一対の第2爪部が形成されている金属フレーム第2端子と、金属フレーム第1端子の中間部の上部と一対の磁性コアの上部とを一体的に覆い、各磁性コアの上部を把持する把持片が形成されているカバー部材と、を有する3端子フィルタ。
【選択図】 図2

Description

本発明は、たとえば電子回路に用いる広帯域ノイズフィルタやデカップリングコンデンサなどとして用いられる3端子型電子部品に係り、さらに詳しくは、振動に強く、頑丈であり、しかも大電流を流すことが可能であり、信頼性が高く、省スペース化に寄与し、厳しい温度条件下でも動作可能であり、特に車載用部品として好適な3端子型電子部品に関する。
従来、この種の3端子型ノイズフィルタとしては、下記特許文献1および2の構造が知られている。
特許文献1のLCフィルタは、磁性体コアに板状導体の両側部分を差し込み、前記板状導体の中央部にチップコンデンサを接続してある。この場合、LCフィルタ上面は平滑面となっていないし、チップコンデンサの機械的な保持が無い。
特許文献2のチップフィルタは、磁性コアに金属板を挿通し、該金属板の中央部にチップコンデンサを接続したものである。この場合、チップフィルタ上面は平滑面となっていないし、チップコンデンサの機械的な保持が無く、チップコンデンサの電極が底部電極としてそのまま利用されている。
これらの特許文献1および2の3端子型電子部品では、電子部品装着機を用いて回路基板に実装する時に、電子部品装着機の吸着ノズルで吸着する面がコンデンサまたは主導体(磁性体を貫通する板状導体)であるため、平滑な面となっておらず、吸着の信頼性が劣る。特に、吸着ノズルで吸着する面がチップコンデンサの接続部である場合には、平滑度が低く実装時の吸着性が劣る。
さらに、インダクタ、コンデンサを構成する部材の機械的保持がなく基板実装後の機械的強度が劣る。さらにまた、チップコンデンサの一方の電極が回路基板に直接実装されるため、リワーク(基板から外して再使用)する際に部品が破損するおそれがある。
このような問題点を解消するために、本出願人は、新たな3端子型電子部品を開発し、先に出願し、出願公開されている(特許文献3参照)。この特許文献3に示す3端子型電子部品では、特許文献1および2が有していた問題点を解消することが可能である。
しかしながら、特許文献3に示す3端子型電子部品では、特定周波数のノイズ除去効果には優れているが、さらに広帯域でのノイズ除去機能が求められてきている。また、特許文献3に示す3端子型電子部品の構造では、単一のチップ部品のみを保持するために適した構造であり、そのままの構造で、2以上のチップ部品を保持することは困難であった。そのため、必要とされる電気回路によっては、複数の端子型電子部品を接続して用いる必要があり、省スペースの要請に反する場合があった。たとえばデカップリングコンデンサとして用いる場合には、複数の3端子型電子部品を接続して用いる必要があり、省スペースの要請に反する場合があった。
実開平1−86715号公報 実開平4−46716号公報 特開2005−12719号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その第1の目的は、振動に強く、頑丈であり、しかも大電流を流すことが可能であり、コンパクトで信頼性が高く、厳しい温度条件下でも動作可能であり、特に車載用部品として好適な3端子型電子部品を提供することである。
本発明の第2の目的は、単一の部品により、広帯域でのノイズ除去が可能な広帯域ノイズフィルタとして用いることが可能であると共に、デカップリングコンデンサなどとして用いる際に、省スペースを図ることが可能な3端子型電子部品を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る3端子型電子部品は、
両端部に第1端部電極と第2端部電極とを各々有するチップ部品が少なくとも二つと、
並んで配置された少なくとも二つ以上の前記チップ部品の各第1端部電極が電気的に接続され、これらチップ部品を相互に近づく方向に両側から把持する一対の第1爪部が形成された湾曲部を中間部分に有し、両端部に設けられた一対の脚部が一対の外部端子を構成する金属フレーム第1端子と、
この金属フレーム第1端子の両端部に設けられた一対の前記脚部が各々貫通する貫通孔が形成された一対の磁性コアと、
並んで配置された少なくとも二つ以上の前記チップ部品の各第2端部電極が電気的に接続され、これらチップ部品を相互に近づく方向に両側から把持する一対の第2爪部が形成されている金属フレーム第2端子と、
前記金属フレーム第1端子の中間部の上部と、一対の前記磁性コアの上部とを一体的に覆い、各磁性コアの上部を把持する把持片が形成されているカバー部材と、を有し、
少なくとも二つ以上の前記チップ部品が、前記磁性コアの配列方向と略直交する方向に配列してある。
本発明に係る3端子型電子部品では、複数のチップ部品の第1端部電極は、金属フレーム第1端子によりまとめて保持され、しかも電気的に接続される。また、これらのチップ部品の第2端部電極は、金属フレーム第2端子によりまとめて保持され、しかも電気的に接続される。そして、金属フレーム第1端子の両端部には、チップ部品の配列方向と略直交する方向に、磁性コアが配置してある。磁性コアは、金属フレーム第1端子の脚部が磁性コアの貫通孔を通した後に曲折加工されることにより強固に保持される。各磁性コアの上部はカバー部材により把持され、各磁性コアの下部は、金属フレーム第2端子により把持される。
したがって、複数のチップ部品を中心として、これらチップ部品と、金属フレーム第1端子と、一対の磁性コアと、金属フレーム第2端子と、カバー部材とは、強固に連結される。その結果、本発明に係る3端子型電子部品は、振動に強く、頑丈である。
また、金属フレーム第1端子における各脚部が各磁性コアの貫通孔を貫通することで、一対のコイル素子を構成し、コイル素子の間に、複数のチップ部品(たとえばコンデンサ)が並列に接続される回路を、単一の3端子型電子部品で実現することができる。しかも、金属フレーム第1端子の一対の脚部と、金属フレーム第2端子とが、3端子型電子部品における3つの外部端子を構成するために、これらの端子には、1アンペア以上の大電流を流すことが可能になる。
さらに、複数のチップ部品の周囲が、金属フレーム第1端子と、一対の磁性コアと、金属フレーム第2端子と、カバー部材とで覆われる構造であり、しかも、複数のチップ部品が、磁性コアの配列方向と略直交する方向に配列してある。そのため、本発明の3端子型電子部品は、コンパクトで信頼性が高い。したがって、本発明の3端子型電子部品は、厳しい温度条件下でも動作可能であり、特に車載用部品として好適である。
さらにまた、本発明では、単一の3端子型電子部品の中に、複数のチップ部品(たとえばコンデンサ)が並列に配列される構造であるために、単一の部品により、広帯域でのノイズ除去が可能な広帯域ノイズフィルタとして用いることが可能である。また、本発明の3端子型電子部品は、デカップリングコンデンサなどとして用いることが可能であり、その際に、単一の3端子型電子部品の中に、複数のチップ部品(たとえばコンデンサ)が並列に配列される構造であるために、省スペースを図ることも可能である。
好ましくは、二つ以上の前記チップ部品のうちの少なくとも二つが、静電容量が異なるコンデンサ素子である。コンデンサにおける静電容量が異なれば、周波数特性も変わる。一般に、低い静電容量のコンデンサは、高い周波数域においてノイズ除去効果に優れ、高い静電容量コンデンサは、低い周波数域においてノイズ除去効果に優れている。したがって、これらのコンデンサを組み合わせることで、広帯域でのノイズ除去効果に優れたフィルタ素子を実現することができる。しかも、本発明では、複数のコンデンサ素子を単一の3端子型電子部品の内部に組み込むことが可能であることから、コンパクト化、省スペース化および高信頼性化を同時に実現することができる。
好ましくは、静電容量が異なるコンデンサ素子の相互間で、一方のコンデンサ素子の容量が、他方のコンデンサ素子の容量に対して、10倍以上である。このような範囲で容量が異なることで、広帯域化を容易に実現することができる。
好ましくは、前記カバー部材の把持片には、一対の前記磁性コアが相互に離れる方向に移動することを防止する位置ズレ防止爪が形成されている。この位置ズレ防止爪が形成してあることにより、磁性コアの位置ズレを抑制することができる。
好ましくは、前記カバー部材の上面は、吸着ノズルで吸着可能な平滑面となっている。このような平滑面で構成することにより、電子部品装着機の吸着ノズルによる吸着保持が確実になり、この3端子型電子部品の回路基板などへの自動装着が容易になる。
好ましくは、前記金属フレーム第2端子には、それぞれの前記磁性コアが前記チップ部品に近づきすぎることを抑制する位置規制片が形成されている。この位置規制片が、前述したカバー部材の位置ズレ防止爪と共に、磁性コアの位置ズレを防止することができる。
好ましくは、前記金属フレーム第1端子における各脚部は、前記磁性コアの貫通孔を貫通した後に、前記金属フレーム第2端子方向に折り曲げられ、各磁性コアを、前記チップ部品と一体化するように構成してあり、
前記金属フレーム第2端子には、前記金属フレーム第1端子における各脚部の先端が前記金属フレーム第2端子と接触することを抑制するための絶縁切り欠きが形成してある。
金属フレーム第1端子における各脚部は、前記磁性コアの貫通孔を貫通した後に、前記金属フレーム第2端子方向に折り曲げられることで、金属フレーム第1端子と磁性コアの一体化が強固になると共に、複数のチップ部品との一体化も強固になる。また、金属フレーム第2端子に、金属フレーム第1端子における各脚部の先端が前記金属フレーム第2端子と接触することを抑制するための絶縁切り欠きを形成することで、これら端子間の絶縁が確実になる。
好ましくは、一対の前記第1爪部の間の距離が、一対の前記第2爪部の間の距離に略等しく、並んで配置された少なくとも二つ以上の前記チップ部品のトータル幅に略等しい。このような寸法関係にすることで、複数のチップ部品が、単一の3端子型電子部品の内部で、強固に保持される。
好ましくは、各磁性コアの幅が、並んで配置された少なくとも二つ以上の前記チップ部品のトータル幅に略等しいか、それ以上である。このような寸法関係にすることで、3端子型電子部品の側面から、チップ部品の側面がはみ出すことが無くなり、これらのチップ部品を有効に保護することができる。
好ましくは、両端部に設けられた一対の脚部が一対の外部端子を構成する前記金属フレーム第1端子と、前記金属フレーム第2端子に、1アンペア以上の大電流が流れることが可能になっている。本発明では、これらの端子が金属板で構成してあることから、1アンペア以上、あるいは6アンペア以上の大電流でも流すことが可能であり、特に、車載用部品として適している。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る3端子フィルタの全体斜視図、
図2は図1に示す3端子フィルタの分解斜視図、
図3は図1に示す3端子フィルタの等価回路図、
図4は図1に示す3端子フィルタに含まれる高容量コンデンサの周波数特性を示すグラフ、
図5は図1に示す3端子フィルタに含まれる低容量コンデンサの周波数特性を示すグラフ、
図6は図1に示す3端子フィルタとしての周波数特性を示すグラフである。
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態に係る3端子型電子部品としての3端子フィルタ2は、少なくとも二つのチップ部品4a,4bを有する。これらのチップ部品4a,4bは、それぞれ長手方向(図面において上下方向)の両端部に第1端部電極6と第2端部電極8とを有する。
これらのチップ部品4a,4bは、それぞれ4つの側面を有し、幅が広い側の側面同士が接触するように、X軸方向に並んで配置され、各チップ部品4a,4bにおける第1端部電極4a,4a同士がZ軸方向に上を向き、第2端部電極4b,4b同士がZ軸方向に下を向くように、並んで近接して配置される。なお、第1端部電極と第2端部電極とは、機能的には同じ電極であり、説明の便宜上、区別する名称を付与している。
これらのチップ部品4a,4bは、たとえば静電容量が異なる二つのコンデンサ素子で構成してある。たとえば一方のチップ部品4aが、100nF程度の高容量チップコンデンサ素子であり、他方のチップ部品4bが、220pF程度の低容量チップコンデンサ素子である。高容量チップコンデンサ素子は、低容量チップコンデンサ素子に比較して、静電容量が、好ましくは10倍以上、さらに好ましくは100〜1000倍以上である。
これらのチップ部品4a,4bの第1端部電極6,6は、金属フレーム第1端子10の中間部に形成してある湾曲部12により一体的に保持され、第2端部電極8,8は、金属フレーム第2端子30の中央部に保持される。金属フレーム第1端子10の湾曲部12は、組み込まれる複数の第1端部電極6の表面を覆う天板部12aを有する。天板部12aのX軸方向幅は、並んで配置された複数のチップ部品6,6のX軸方向幅と同程度であり、天板部12aのY軸方向幅は、各チップ部品6のY軸方向幅と同程度である。なお、X軸、Y軸およびZ軸は、相互に直交し、ここでは便宜的に、Z軸方向が高さ方向に一致し、X軸方向がチップ部品の並び方向に一致する。
湾曲部12におけるY軸方向の両側には、並んで配置された複数のチップ部品4a,4bのY軸方向の側面上部を覆う側板部12bが一体に折り曲げ加工により形成してある。この側板部12bのX軸方向幅は、並んで配置された複数のチップ部品4a,4bのX軸方向の幅と同程度である。
湾曲部12の天板部12aにおけるX軸方向の両側には、それぞれ第1爪部14が一体的に折り曲げ加工により形成してある。第1爪部14のY軸方向の幅は、特に限定されないが、チップ部品4a,4bのY軸方向の幅より狭く構成してある。一対の第1爪部14、14の間の距離は、チップ部品4a、4bを組み込む前には、これらのチップ部品4a、4bのX軸方向合計厚みよりも広くしておく。これらのチップ部品4a、4bを組み込んだ後に、これらの第1爪部14をカシメるることにより、チップ部品4a,4bを相互に近づく方向に両側から把持する。これにより、これらのチップ部品4a、4bの上部は、金属フレーム第1端子10の湾曲部12の内部に固定され、複数の第1端部電極6は、金属フレーム第1端子10の湾曲部12に対して電気的に接続される。なお、金属フレーム第1端子10の湾曲部12と第1端部電極6との間には、導電性接着剤、あるいはハンダなどが介在してあることが好ましい。また、第1爪部14は、チップ部品4a、4bが組み込まれた後に必ずしもカシメる必要はなく、ハンダのリフロー処理が行われることにより、チップ部品4a、4bが、一対の第1爪部間に把持されるようにしても良い。
金属フレーム第1端子10の中央部に形成してある湾曲部12のY軸方向の両側には、一対の脚部16,16が一体的に形成してある。脚部16,16は、後述する磁性コア18a,18bが取り付けられる前の段階では、直線状に成形してあり、磁性コア18a,18bのそれぞれに形成してある貫通孔20に通された後に、図1および図2に示すように折り曲げられる。
各脚部16,16のX軸方向幅は、湾曲部12におけるX軸方向幅よりも狭く構成してある。各脚部16,16の長さは、各脚部16,16が磁性コア18a,18bの貫通孔20を通過した後に下側に折り曲げられたときに、各脚部16,16の先端16aが、各磁性コア18a,18bの底部に位置し、しかも、金属フレーム第2端子30に接触しない程度の長さである。
金属フレーム第2端子30は、平板状の底板部31を有し、底板部31の面積は、並んで配置されたチップ部品4a,4bの第2端部電極8のほとんどを覆う程度の面積である。この底板部31の中央部においてX軸方向の両側には、一対の第2爪部32が一体的に折り曲げて形成してある。
第2爪部32は、複数のチップ部品4a,4bの第2端部電極8,8が底板部31の上面に置かれた後に内側にカシメられ、チップ部品4a,4bを相互に近づく方向に両側から把持する。これにより、これらのチップ部品4a、4bの下部は、金属フレーム第2端子30に固定され、複数の第2端部電極8は、金属フレーム第2端子30に対して電気的に接続される。なお、金属フレーム第2端子30の湾曲部12と第2端部電極8との間には、導電性接着剤、あるいはハンダなどが介在してあることが好ましい。また、第2爪部32は、チップ部品4a、4bが組み込まれた後に必ずしもカシメる必要はなく、ハンダのリフロー処理が行われることにより、チップ部品4a、4bが、一対の第2爪部間に把持されるようにしても良い。
底板部31におけるY軸方向の両側は、各チップ部品4a,4bのY軸方向の長さよりも長く設定してあり、磁性コア18a,18bが組み込まれた状態で、磁性コア18a,18bの底部の一部を覆う程度の長さに設定してある。底板部31におけるY軸方向の両側中央部には、絶縁切り欠き42が形成してある。各絶縁切り欠き42は、磁性コア18a,18bが組み込まれた状態で、脚部16の先端16aが金属フレーム第2端子30に電気的に接続することを防止し、異極間の絶縁を図るためのものである。
絶縁切り欠き42が形成された底板部31の各端部におけるX軸方向両側には、磁性コア18a,18bの底部におけるX軸方向の側面に形成してある係合用テーパ面24に対して係合する把持片34が、それぞれ一対ずつ形成してある。把持片34が係合用テーパ面24に、カシメ止めなどの手段で係合することで、各磁性コア18a,18bは、金属フレーム第2端子30に対して固定される。
各係合片34におけるY軸方向の内側縁部には、それぞれの磁性コア18a,18bがチップ部品4a,4bに近づきすぎることを抑制する位置規制片36が一体的に折り曲げて形成してある。なお、位置規制片36のX軸方向の長さは、チップ部品4a,4bとの接触を避けるために、極力短く形成する。
3端子フィルタ2のZ軸方向の最上部には、カバー部材50が配置してある。カバー部材50は、平板状の天板部52を有する。天板部52の上面は、電子部品実装装置における吸着ノズルで吸着可能な平滑面となっている。天板部52は、金属フレーム第1端子10における湾曲部12の上面と、一対の磁性コア18a,18bの上部面とを一体的に覆うようなY軸方向の長さを有する。
天板部52のY軸方向の中央部において、X軸方向の両側には、切り欠き部58が形成してあり、組み込まれた状態で、天板部52の下に位置する金属フレーム第1端子10の第1爪部14が、X軸方向の両側から露出するようになっている。
天板部52におけるY軸方向の両側端部は、磁性コア18a,18bの上面をほとんど覆うように伸びており、それらのX軸方向の両端部には、各磁性コア18a,18bの上部側面に形成してある係合用テーパ面22に係合する把持片54が、それぞれ一対形成してある。把持片54が係合用テーパ面22に、カシメ止めなどの手段で係合することで、カバー部材50は、3端子フィルタ2の上部に装着される。カバー部材50と磁性コア18a,18bとの間には、接着剤が介在される。
各把持片54のY軸方向の外側端部には、一対の磁性コア18a,18bが相互に離れる方向に移動することを防止する位置ズレ防止爪56が形成してある。位置ズレ防止爪56は、カシメ止めなどの手段で、磁性コア18a,18bのY軸方向外側端面に係合する。
金属フレーム第1端子10および金属フレーム第2端子30は、たとえば銅、燐青銅などの金属板を打ち抜きプレス加工した後に折り曲げ加工することにより形成することができる。これらの端子10および30を構成する金属板の厚みは、好ましくは0.05〜0.2mm、さらに好ましくは0.08〜0.1mmである。
カバー部材50は、たとえばステンレス、洋白などの金属板、あるいはプラスチックなどで構成され、その厚みは、特に限定されないが、好ましくは0.05〜0.2mm、さらに好ましくは0.08〜0.1mmである。
磁性コア18a,18bは、たとえばフェライト、磁性樹脂などの材料で構成されるフェライトコアで構成され、そのY軸方向の厚みは、好ましくは0.5〜1.5mm、さらに好ましくは0.8〜1.0mmである。また、これらの磁性コア18a,18bのX軸方向の幅は、並んで配置されたチップ部品4a,4bのX軸方向の幅と同等かそれ以上である。
図1および図2に示すように、本実施形態では、金属フレーム第1端子10の脚部16が、それぞれ磁性コア18a,18bの貫通孔20を通過し、金属フレーム第2端子30側に折り曲げ加工される。このことにより、図3に示すインダクタ素子18A,18Bが形成される。図3は、3端子フィルタ2の等価回路図である。図1〜図3に示すように、金属フレーム第1端子10の両端部に形成してある脚部16における先端部16aの付近が、3端子のうちの二つの外部端子を構成し、金属フレーム第2端子30が、3端子のうちの他の残りの外部端子となる。
本実施形態に係る3端子フィルタ2では、複数のチップ部品4a,4bの第1端部電極6,6は、金属フレーム第1端子10によりまとめて保持され、しかも電気的に接続される。また、これらのチップ部品4a,4bの第2端部電極8,8は、金属フレーム第2端子30によりまとめて保持され、しかも電気的に接続される。そして、金属フレーム第1端子10の両端部には、チップ部品4a,4bの配列方向と略直交する方向に、磁性コア18a,18bが配置してある。磁性コア18a,18bは、金属フレーム第1端子10の脚部が磁性コア18a,18bの貫通孔20を通した後に曲折加工されることにより強固に保持される。各磁性コア18a,18bの上部はカバー部材50により把持され、各磁性コア18a,18bの下部は、金属フレーム第2端子30により把持される。
したがって、複数のチップ部品4a,4bを中心として、これらチップ部品4a,4bと、金属フレーム第1端子10と、一対の磁性コア18a,18bと、金属フレーム第2端子30と、カバー部材50とは、強固に連結される。その結果、本発明に係る3端子型電子部品2は、振動に強く、頑丈である。したがって、車載用部品として好適である。
また、金属フレーム第1端子10における各脚部16が各磁性コア18a,18bの貫通孔20を貫通することで、一対のインダクタ素子18A,18B(図3参照)を構成し、インダクタ素子の間に、複数のコンデンサが並列に接続される回路を、単一の3端子型電子部品2で実現することができる。しかも、金属フレーム第1端子10の一対の脚部16と、金属フレーム第2端子30とが、3端子型電子部品2における3つの外部端子を構成するために、これらの端子には、1アンペア以上、好ましくは6アンペア以上の大電流を流すことが可能になる。
さらに、複数のチップ部品4a,4bの周囲が、金属フレーム第1端子10と、一対の磁性コア18a,18bと、金属フレーム第2端子30と、カバー部材50とで覆われる構造であり、しかも、複数のチップ部品4a,4bが、磁性コア18a,18bの配列方向と略直交する方向に配列してある。そのため、本実施形態の3端子型電子部品2は、コンパクトで信頼性が高い。したがって、本実施形態の3端子型電子部品2は、厳しい温度条件下でも動作可能であり、特に車載用部品として好適である。
さらにまた、本実施形態では、単一の3端子型電子部品2の中に、複数のチップ部品としてのコンデンサが並列に配列される構造であるために、単一の部品により、広帯域でのノイズ除去が可能な広帯域ノイズフィルタとして用いることが可能である。たとえば一方のチップ部品4aが図4に示す周波数特性を有する100nFの高容量コンデンサであり、他方のチップ部品4bが図5に示す周波数特性を有する220pFの低容量コンデンサである場合には、これらを組み合わせた電子部品2の周波数特性は、図6に示すように、広周波数領域でノイズ除去効果を有する特性となる。なお、図4〜図6において、横軸は、周波数であり、縦軸は、挿入損失(Insertion Loss)である。
本実施形態では、広帯域でのノイズ除去効果に優れたフィルタ素子を実現することができる。しかも、本実施形態では、複数のコンデンサ素子を単一の3端子型電子部品2の内部に組み込むことが可能であることから、コンパクト化、省スペース化および高信頼性化を同時に実現することができる。
また、本実施形態では、カバー部材50の把持片54には、一対の磁性コア18a,18bが相互に離れる方向に移動することを防止する位置ズレ防止爪56が形成されている。この位置ズレ防止爪56が形成してあることにより、磁性コア18a,18bの位置ズレを抑制することができる。
また、カバー部材50の上面は、吸着ノズルで吸着可能な平滑面となっていることから、電子部品装着機の吸着ノズルによる吸着保持が確実になり、この3端子型電子部品2の回路基板などへの自動装着が容易になる。
さらに、金属フレーム第2端子30には、それぞれの磁性コア18a,18bがチップ部品4a,4bに近づきすぎることを抑制する位置規制片36が形成されていることから、前述したカバー部材50の位置ズレ防止爪56と共に、磁性コア18a,18bの位置ズレを有効に防止することができる。
金属フレーム第1端子10における各脚部16は、磁性コア18a,18bの貫通孔20を貫通した後に、金属フレーム第2端子30方向に折り曲げられることで、金属フレーム第1端子10と磁性コア18a,18bの一体化が強固になると共に、複数のチップ部品4a,4bとの一体化も強固になる。また、金属フレーム第2端子30に、金属フレーム第1端子10における各脚部16の先端16aが金属フレーム第2端子30と接触することを抑制するための絶縁切り欠き42を形成することで、これら端子間の絶縁が確実になる。
また、本実施形態では、一対の第1爪部14の間の距離が、一対の第2爪部32の間の距離に略等しく、並んで配置された少なくとも二つ以上のチップ部品4a,4bのトータル幅に略等しい。このような寸法関係にすることで、複数のチップ部品4a,4bが、単一の3端子型電子部品2の内部で、強固に保持される。
さらに、各磁性コア18a,18bの幅が、並んで配置された少なくとも二つ以上のチップ部品4a,4bのトータル幅に略等しいか、それ以上である寸法関係にすることで、3端子型電子部品2の側面から、チップ部品4a,4bの側面がはみ出すことが無くなり、これらのチップ部品4a,4bを有効に保護することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、本発明の3端子型電子部品の内部に組み込まれるチップ部品としては、上述した実施形態のコンデンサ素子に限らず、バリスタ素子などが例示される。
また、本発明に係る3端子型電子部品は、ノイズ除去フィルタのみでなく、デカップリングコンデンサなどとしても用いることが可能である。特に、本発明に係る3端子型電子部品をデカップリングコンデンサとして用いた場合には、多数のコンデンサを、IC素子の回りに配置する際に、部品点数を削減することができるという利点を有する。
図1は本発明の一実施形態に係る3端子フィルタの全体斜視図である。 図2は図1に示す3端子フィルタの分解斜視図である。 図3は図1に示す3端子フィルタの等価回路図である。 図4は図1に示す3端子フィルタに含まれる高容量コンデンサの周波数特性を示すグラフである。 図5は図1に示す3端子フィルタに含まれる低容量コンデンサの周波数特性を示すグラフである。 図6は図1に示す3端子フィルタとしての周波数特性を示すグラフである。
符号の説明
2… 3端子フィルタ
4a,4b… チップ部品
6… 第1端部電極
8… 第2端部電極
10… 金属フレーム第1端子
12… 湾曲部
14… 第1爪部
16… 脚部
16a… 先端
18a、18b… 磁性コア
20… 貫通孔
30… 金属フレーム第2端子
32… 第2爪部
34… 把持片
36… 位置規制片
42… 絶縁切り欠き
50… カバー部材
54… 把持片
56… 位置ズレ防止爪

Claims (10)

  1. 両端部に第1端部電極と第2端部電極とを各々有するチップ部品が少なくとも二つと、
    並んで配置された少なくとも二つ以上の前記チップ部品の各第1端部電極が電気的に接続され、これらチップ部品を相互に近づく方向に両側から把持する一対の第1爪部が形成された湾曲部を中間部分に有し、両端部に設けられた一対の脚部が一対の外部端子を構成する金属フレーム第1端子と、
    この金属フレーム第1端子の両端部に設けられた一対の前記脚部が各々貫通する貫通孔が形成された一対の磁性コアと、
    並んで配置された少なくとも二つ以上の前記チップ部品の各第2端部電極が電気的に接続され、これらチップ部品を相互に近づく方向に両側から把持する一対の第2爪部が形成されている金属フレーム第2端子と、
    前記金属フレーム第1端子の中間部の上部と、一対の前記磁性コアの上部とを一体的に覆い、各磁性コアの上部を把持する把持片が形成されているカバー部材と、を有し、
    少なくとも二つ以上の前記チップ部品が、前記磁性コアの配列方向と略直交する方向に配列してある3端子型電子部品。
  2. 二つ以上の前記チップ部品のうちの少なくとも二つが、静電容量が異なるコンデンサ素子である請求項1に記載の3端子型電子部品。
  3. 容量が異なるコンデンサ素子の相互間で、一方のコンデンサ素子の静電容量が、他方のコンデンサ素子の静電容量に対して、10倍以上である請求項2に記載の3端子型電子部品。
  4. 前記カバー部材の把持片には、一対の前記磁性コアが相互に離れる方向に移動することを防止する位置ズレ防止爪が形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の3端子型電子部品。
  5. 前記カバー部材の上面は、吸着ノズルで吸着可能な平滑面となっている請求項1〜4のいずれかに記載の3端子型電子部品。
  6. 前記金属フレーム第2端子には、それぞれの前記磁性コアが前記チップ部品に近づきすぎることを抑制する位置規制片が形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の3端子型電子部品。
  7. 前記金属フレーム第1端子における各脚部は、前記磁性コアの貫通孔を貫通した後に、前記金属フレーム第2端子方向に折り曲げられ、各磁性コアを、前記チップ部品と一体化するように構成してあり、
    前記金属フレーム第2端子には、前記金属フレーム第1端子における各脚部の先端が前記金属フレーム第2端子と接触することを抑制するための絶縁切り欠きが形成してある請求項1〜6のいずれかに記載の3端子型電子部品。
  8. 一対の前記第1爪部の間の距離が、一対の前記第2爪部の間の距離に略等しく、並んで配置された少なくとも二つ以上の前記チップ部品のトータル幅に略等しいことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の3端子型電子部品。
  9. 各磁性コアの幅が、並んで配置された少なくとも二つ以上の前記チップ部品のトータル幅に略等しいか、それ以上である請求項1〜8のいずれかに記載の3端子型電子部品。
  10. 両端部に設けられた一対の脚部が一対の外部端子を構成する前記金属フレーム第1端子と、前記金属フレーム第2端子に、1アンペア以上の大電流が流れることが可能になっている請求項1〜9のいずれかに記載の3端子型電子部品。
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