JP2006310191A - スイッチ基板及びこのスイッチ基板を用いたスイッチ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フレキシブル基板10上に可動接点部材(摺動子)30が当接する接点パターン14,18を形成してなるスイッチ基板1である。スイッチ基板1はケース40内にインサート成形される。接点パターン14,18は、導電粉を樹脂バインダーに分散してなる樹脂含有導電ペーストによって形成される樹脂含有型回路パターンの上に、金属又は金属化合物を含有するペーストを140℃〜250℃の加熱温度で加熱することで前記ペースト中に存在する金属の微粒子若しくは前記金属化合物から析出する金属の微粒子を互いに融着させてなる融着型回路パターンを積層して形成される。
【選択図】図1
Description
(1)従来の導電ペースト(銀ペースト)は、鱗片状の銀粒子(平均粒径1〜50μm程度)に、バインダーや有機溶剤等を添加することで構成されている。そして接点パターンの形成は、この導電ペーストを基板の表面に印刷し、一般的には160℃程度で加熱・乾燥することで行われる。しかしながらこのようにして得られた接点パターンの比抵抗(体積抵抗率)は、1×10-4〜4×10-5〔Ω・cm〕程度であり、銀そのものの比抵抗1.6×10-6〔Ω・cm〕に比べてかなり高い値となっていた。このように従来の導電ペーストからなる接点パターンの比抵抗が高い原因は、樹脂バインダーが銀粒子間に介在するため銀粒子同士の接触箇所が少ないためであり、更には銀粒子同士の電気的導通は物理的接触のみであるため各接触箇所において接触抵抗が発生してしまうためである。そして上述のように接点パターンの比抵抗値が銀自体の比抵抗値に比べて数十倍も大きいと、この接点パターン上を摺動子が摺動してオンオフ波形を出力する場合に、その抵抗により、図11に実線で示すように、オンオフ波形がオンオフの切り替わる部分において、垂直な立ち上がりに比べて少し斜めにだれてしまい、点線で示すような正確な形状の矩形波にならないという問題があった。
〔第一実施形態〕
図1は本発明の第一実施形態にかかる回転型スイッチ用のケース付きスイッチ基板100を示す図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は側断面図(図1(a)のD−D断面図)である。同図に示すようにケース付きスイッチ基板100は、成形樹脂製のケース40と、ケース40の収納部41の底にロータリーエンコーダ用の接点パターン(接点パターン14及び接点パターン18等)を露出した状態のスイッチ基板1と、スイッチ基板1の各端子接続パターン15,19,23に接続された状態の端子板50とを具備し、これらスイッチ基板1と端子板50とをケース40内にインサート成形して構成されている。
上記第一実施形態では、各種パターン14,15,18,19,21,23を、樹脂含有型回路パターン上に融着型回路パターンを積層して形成したが、さらにこれら各種パターン14,15,18,19,21,23(特に接点パターン14,18,21)の上にカーボンペースト又は銀カーボンペーストをオーバーコートして構成しても良い。このように構成すれば、比抵抗が小さくて接点パターン14,18上を摺動子30が摺動することで出力されるオンオフ波形のオンオフの切り替わり部分が垂直な立ち上がりとなって正確な矩形波が得られるばかりか、さらに耐環境性及び耐摺動性に強くなる。即ち融着型回路パターンは金属銀であるため、これをパターンの表面に露出していると、必ずしもその耐環境性(耐酸化性,耐硫化性等)に強いとは言えず、且つその上を通過する摺動子30の摺動接点31,33の摺接に対してもその耐久性が強いとは言えない。そこでこれら耐環境性及び耐摺動性に強いカーボンペースト又は銀カーボンペーストをその上にオーバーコートすることで、前記融着型回路パターンによってその抵抗値を格段に低下した上で、さらにその耐環境性及び耐摺動性に強い各種パターン14,15,18,19,21,23を構成することができる。なおカーボンペースト又は銀カーボンペーストの厚みは、5〜6μm程度が好ましく、またカーボンペーストや銀カーボンペーストはスクリーン印刷等の印刷手段によって形成することが好ましい。
図8(a)は本発明の第二実施形態にかかるスライド型スイッチに用いるケース210と、ケース210内にインサート成形されるスイッチ基板230と、ケース210の収納部211内にスライド自在に収納される摺動部材(以下「摺動型物」という)260とを示す斜視図である。また図8(b)はケース210内に取り付ける前の状態のスイッチ基板230の斜視図である。
上記第二実施形態では、各種パターン231,233,235,243,245,247,249,251,253を、樹脂含有型回路パターン上に融着型回路パターンを積層して形成したが、さらにこれら各種パターン231,233,235,243,245,247,249,251,253(特に接点パターン231,233,235)の上にカーボンペースト又は銀カーボンペーストをオーバーコートして構成しても良い。このように構成すれば、比抵抗が小さくて接点パターン233,235上を摺動子が摺動することで出力されるオンオフ波形のオンオフの切り替わり部分が垂直な立ち上がりとなって正確な矩形波が得られるばかりか、さらに耐環境性及び耐摺動性に強くなる。即ち融着型回路パターンは金属銀であるため、これをパターンの表面に露出していると、必ずしもその耐環境性(耐酸化性,耐硫化性等)に強いとは言えず、且つその上を通過する摺動子の摺接に対してもその耐久性が強いとは言えないので、これら耐環境性及び耐摺動性に強いカーボンペースト又は銀カーボンペーストをその上にオーバーコートすることで、前記融着型回路パターンによってその抵抗値を格段に低下した上で、さらにその耐環境性及び耐摺動性に強い各種パターン231,233,235,243,245,247,249,251,253を構成することができる。なおカーボンペースト又は銀カーボンペーストの厚みは、5〜6μm程度が好ましく、スクリーン印刷等の印刷手段によって形成するのが好ましい。なお前記カーボンペースト及び銀カーボンペーストの構成材料は前記第一実施形態の変形例の場合と同様である。
次に図9は本発明の第三実施形態にかかる押釦型のスイッチ501の概略断面図である。同図に示すようにこの押釦型のスイッチ501は、成形樹脂製のケース510と、ケース510内にインサート成形され合成樹脂フイルム製の基板(以下この実施形態では「フレキシブル基板」という)532の表面に小円形状の下記する反転板520が当接する第一接点パターン531及び第一接点パターン531の周囲を囲む下記する反転板520が当接する第二接点パターン533を形成したスイッチ基板530と、該スイッチ基板530の第二接点パターン533上に載置される弾性金属板製の可動接点部材(以下この実施形態では「反転板」という)520と、可撓性を有する板部材561でケース510の上面に連結された押圧部材(以下この実施形態では「キートップ」という)560とを具備して構成されている。
上記第三実施形態では、接点パターン531,533を、樹脂含有型回路パターン上に融着型回路パターンを積層して形成したが、さらにこれら接点パターン531,533の上にカーボンペースト又は銀カーボンペーストをオーバーコートして構成しても良い。このように構成すれば、比抵抗を小さくできるばかりか、さらに耐環境性及び耐押圧性に強くなる。即ち融着型回路パターンは金属銀であるため、これをパターンの表面に露出していると、必ずしもその耐環境性(耐酸化性,耐硫化性等)に強いとは言えず、且つその上に当接する反転板520の押圧に対してもその耐久性が強いとは言えないので、これら耐環境性及び耐押圧性に強いカーボンペースト又は銀カーボンペーストをその上にオーバーコートすることで、前記融着型回路パターンによってその抵抗値を格段に低下した上で、さらにその耐環境性及び耐押圧性に強い接点パターン531,533を構成することができる。なおカーボンペースト又は銀カーボンペーストの厚みは、5〜6μm程度が好ましく、スクリーン印刷等の印刷手段によって形成するのが好ましい。なおカーボンペースト及び銀カーボンペーストの構成材料は前記第一実施形態の変形例の場合と同様である。
10 フレキシブル基板(基板)
14 接点パターン
18 接点パターン
21 コモン接点パターン
30 摺動子(可動接点部材)
40 ケース
41 収納部
100 ケース付きスイッチ基板
210 ケース
230 スイッチ基板
231 コモン接点パターン
232 基板(フレキシブル基板)
233,235 接点パターン
260 摺動型物(摺動部材)
501 押釦型のスイッチ
510 ケース
520 反転板(可動接点部材)
530 スイッチ基板
531 第一接点パターン
532 基板(フレキシブル基板)
533 第二接点パターン
560 キートップ(押圧部材)
Claims (5)
- 基板上に可動接点部材が当接する接点パターンを形成してなるスイッチ基板において、
前記接点パターンは少なくとも、導電粉を樹脂バインダーに分散してなる樹脂含有導電ペーストによって形成される樹脂含有型回路パターンの上に、金属又は金属化合物を含有するペーストを140℃〜250℃の加熱温度で加熱することで前記ペースト中に存在する金属の微粒子若しくは前記金属化合物から析出する金属の微粒子を互いに融着させてなる融着型回路パターンを積層して形成されていることを特徴とするスイッチ基板。 - 前記樹脂含有型回路パターンを構成する樹脂バインダーはフェノール樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ基板。
- 前記樹脂含有型回路パターンを構成する導電粉は銀粉であることを特徴とする請求項2に記載のスイッチ基板。
- 前記融着型回路パターンを構成する金属は銀であることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のスイッチ基板。
- 前記基板は合成樹脂フイルムからなるフレキシブル基板であり、
さらに前記スイッチ基板は前記接点パターンを露出するように成形樹脂製のケースに取り付けられ、前記ケースに収納される可動接点部材によって前記接点パターンがオンオフされることを特徴とする請求項1乃至4の内の何れかに記載のスイッチ基板を用いたスイッチ。
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JP2008159837A (ja) * | 2006-12-25 | 2008-07-10 | Casio Comput Co Ltd | 接点装置 |
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