JP2006309993A - 電池及び組電池 - Google Patents

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Takaaki Iguchi
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Abstract

【課題】 組電池にする際に、接続部材を不要にでき、端子を接続するためのスペースが小さく抑えられ、エネルギー密度や入出力エネルギー密度を大きく落とすことのない電池及び組電池を提供する。
【解決手段】 電池10は、正極11に正極端子16を接続し、この正極端子16を外装体15から外部に突出させ、負極12に負極端子17を接続し、この負極端子17を外装体15から外部に突出させた角型電池である。正極端子16と負極端子17とは、電池10の幅方向中心19から互いに等間隔Lをおいて配置されている。正極端子16が、電池10の一側面21から突出され、負極端子17が、電池10の一側面と反対側22から突出されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電池及びこの電池を複数組み合わせてなる組電池に係り、特にこの電池を複数個組み合わせて組電池を構成する電池及び組電池に関する。
近年、ビデオカメラ、ノートパソコンなどの電子機器の小型化が進み、これらの電子機器に使用する電池としてコンパクトな円筒電池や角型電池が知られている。
この種の電池としては、例えば正極と負極との間にセパレータが配置されたものを捲回積層し、この捲回積層したものを円筒容器や角型容器に収納し、正極と正極端子を接続し、この正極端子を容器から外部に突出させ、負極と負極端子を接続し、この負極端子を容器から外部に突出させたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
これらの円筒電池や角型電池は、電子機器に必要な電圧を確保するために、複数個を直列または並列に接続した状態にモジュール化して組み合わせて組電池として使用されることが多い。例えば、円筒電池を複数個接続する場合には、複数の円筒電池を同軸上に配置し、隣接する正極端子と負極端子とを接続部材を用いて接続する。また、角型電池を複数個接続する場合にも、円筒電池と同様に、隣接する正極端子と負極端子とを接続部材を用いて接続する。
特開2002−252036号公報 特開2002−298921号公報
しかし、隣接する電池の正極端子と負極端子とを接続するためには接続部材が必要である。接続部材が増加すると、部品点数が増えてコストが高くなるという問題がある。
さらに、接続部材を取り付けると隣接する電池の正極端子と負極端子とを接続するためのスペースが大きくなり、ひいては組電池全体のサイズが大型化するという問題がある。また、電池全体のサイズが大型化すると、電池のサイズに対する出力効率が低下し、言い換えるとエネルギー密度や、出力密度が低下してしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、組電池にする際に、接続部材を不要にでき、端子を接続するためのスペースが小さく抑えられ、エネルギー密度や入出力エネルギー密度を大きく落とすことのない電池及び組電池を提供することを目的とする。
本発明の電池は、発電要素を覆う外装体と、前記外装体の一側面から突出する正極端子と、前記一側面と反対側に突出する負極端子と、を備え、前記正極端子と前記負極端子は、幅方向にずれて突出している。
したがって、本発明の電池によれば、複数の電池を接続して組電池として組み上げる際に、二つの電池を幅方向にずらすとともに厚さ方向に積層し、一方の電池の一側面から突出した端子と、他方の電池の他側面から突出した端子とを重ね合わせるように接続することが可能になる。
これにより、厚さ方向に積層した電池の端子同士を、例えば撓ませて直接接続することが可能になり、従来必要としていた接続部材を不要にできる。さらに、従来技術の接続部
材を不要にすることで、端子同士を接続するスペースを小さく抑えることができる。加えて、従来必要としていた接続部品を不要にすることで、エネルギー密度、入出力エネルギー密度を単電池から大きく落とすことない組電池が得られる。
また、本発明の電池は、前記正極端子と前記負極端子は、互いに幅方向中心から等間隔に逆方向にずれて突出していることを特徴とする。
本発明によれば、正極端子と負極端子を互いに幅方向中心から等間隔ずれて配置するとともに、逆方向に突出させたので、隣接する電池を互いに略半分ずつ重ね合わせることで、それぞれの電池の正極端子と負極端子または正極端子同士及び負極端子同士を互いに重ね合わせることが可能になる。
これにより、複数の電池を略隙間のない状態で配列することが可能になり、複数の電池をより一層コンパクトに纏めることができる。
また、本発明の組電池は、上述の電池を複数備え、各電池を幅方向にずらして厚さ方向に複数段となるように交互に積層し、一の電池の一方の端子と厚さ方向に隣り合う電池の端子、及び前記一の電池の他方の端子と前記厚さ方向に隣り合う電池と逆隣の電池の端子とを接続したことを特徴とする。
このように、本発明の組電池によれば、複数の電池が幅方向にずれて厚さ方向に複数段となるように積層されている。これにより、複数の電池を隙間なく密に配列することが可能になり、複数の電池をより一層コンパクトに纏めることができる。
また、本発明の組電池は、前記一の電池の一方の端子と厚さ方向に隣り合う電池の端子、及び前記一の電池の他方の端子と前記厚さ方向に隣り合う電池と逆隣の電池の端子は、それぞれ厚さ方向に一直線上に配置されるように積層されていることを特徴とする。
このように、本発明の組電池によれば、隣接する電池の端子同士を、それぞれ厚さ方向に一直線上に配置した。よって、端子同士の重合わせ代を大きく確保でき、エネルギー密度や入出力エネルギー密度が低下することが抑えられる。
本発明によれば、組電池にした場合の接続端子のスペース、部品を最小化し、エネルギー密度、入出力エネルギー密度を単電池から大きく落とすことのない組電池とすることができるという効果を有する。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る電池及び組電池の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の電池を示す図であり、(a)は電池の斜視図、そして(b)は電池の上面図である。図2は、本実施形態の組電池の上面図である。図3は、本実施形態の組電池の側面図である。
図1に示すように、電池10は、正極11と負極12との間にセパレータ13を介在したものを扁平形状に捲回して極群14を形成し、形成した極群14が電解液を保持して形成された発電要素10aを角型容器からなる外装体15で密封したものである。発電要素10aの正極11には外装体15の外部に突出する正極端子16が接続されており、発電要素10aの負極12には外装体15の外部に突出する負極端子17が接続されている。電池10においては、図1(a)及び図1(b)に示すように、外装体15の幅がW、高さがH、厚さがTに形成されている。
正極端子16と負極端子17とは、図1(b)に示すように、外装体15の幅方向中心19から互いに距離Lだけ等間隔をおいて配置されている。ここで、距離Lとは、各電池10A,10Bの幅方向中心から端子16,17までの距離である。そして、正極端子16は外装体15の一側面21から突出し、負極端子17は外装体15の一側面21と反対側の対向する他側面22から突出している。まとめると、正極端子16と負極端子17は、外装体15の幅方向中心19、すなわち電池10の幅方向中心から距離Lだけ等間隔に互いに逆方向にずれている。また、本実施形態の電池10の各端子16,17は、図1(b)に示すように、電池の厚さ方向と直行する方向(本実施形態では、例えば電池幅方向)に扁平な形状を持っており、所定の幅mを有している。
本実施形態の電池10は、同形状の他の電池10と接続されて組電池として使用される際に、二つの電池10を幅方向にずらすとともに厚さ方向に積層し、一方の電池10の一側面21から突出した端子と、他方の電池の他側面22から突出した端子とを厚さ方向に重ね合わせるように配置する。
このように、本実施形態の電池10は、正極端子16と負極端子17とを接続部材を設けることなく、例えば一方の電池の正極端子16と他方の電池の負極端子17とを撓ませて直接接続することが可能になり、正極端子16と負極端子17とを接続するために必要とするスペースを小さく抑えることができる。さらに、正極端子16と負極端子17とを直接接続することで、スペース効率が向上しエネルギー密度、入出力エネルギー密度を単電池10から大きく落とすことない組電池が得られる。
加えて、隣接する電池10を互いに略半分ずつ重ね合わせることで、すなわち部位24と部位25とを重ね合わせることで、複数の電池10を略隙間のない状態で配列した状態でそれぞれの電池10の正極端子16と負極端子17を互いに接続することが可能になる。これにより、複数の電池10をより一層コンパクトに組み付けることができる。
次に、電池10を複数個組み合わせて、組電池を構成した例を図2〜図4に基づいて説明する。
なお、図2〜図4においては、理解を容易にするために、複数の電池10のうち、一の電池を10A、一の電池10Aの正極端子16と隣り合う電池を10B、隣り合う電池10Bと逆隣の電池を10Cと識別して説明する。
組電池30は、電池10を複数備え、各電池10を幅方向に略W/2重ね合わせて厚さ方向に二段となるように交互に積層し、一の電池10Aの正極端子16と、隣り合う電池10Bの負極端子17とを接続し、一の電池10Aの負極端子17と、隣り合う電池10Bと逆隣の電池10Cの正極端子16とを接続したものである。
この組電池30は、一の電池10Aの正極端子16と、隣り合う電池10Bの負極端子17とが厚さ方向に一直線上31に配置され、一の電池10Aの負極端子17と、隣り合う電池10Bと逆隣の電池10Cの正極端子16とが厚さ方向に一直線32上に配置されるように積層されている。なお、本実施形態の電池10A〜10Cの各端子16,17は、図3に示すように、電池の厚さ方向と直行する方向(本実施形態では、例えば電池幅方向)に扁平な形状を持っており、所定の幅mを有している。
一の電池10Aの正極端子16と、隣り合う電池10Bの負極端子17とを接続するためには、例えば、図4(a)に示すように、両端子16,17が突出方向に真っ直ぐに延出した状態から、図4(b)に示すように、両端子16,17を互いに近づく方向(電池厚さ方向)に撓ませて両端子16,17を接触させて接続すればよい。
ここで、一の電池10A正極端子16と、隣り合う電池10Bの負極端子17とが厚さ方向に少なくとも一部重ね合わせるように配置する条件を図5を参照しながら、考える。
図5(a)は、幅方向に最も密に電池同士を詰めた場合、すなわち各電池10A,10B同士が電池幅方向に接触した状態、幅方向中心間距離がW/2である状態を示す図である。
図5(a)に示すように、最も幅方向に密に電池同士を詰めた場合には、各電池の幅方向中心からW/4の位置よりも幅方向外側に各端子の幅方向外側の側面が位置していなければならない。すなわち、各端子の幅方向中心から幅方向外側の側面までの距離L+mはW/4よりも大きい。
図5(b)は、幅方向に最も疎に電池同士を詰めた場合、すなわち各電池10A,10Bの幅方向側面同士が一直線上に並ぶ状態、幅方向中心間距離がWである状態を示す図である。
図5(b)に示すように、 最も幅方向に疎に電池同士を詰めた場合には、一の電池の端子の幅方向外側の側面は、最大で幅方向中心からW/2の位置になければならないが、この状態でも一の端子の側面と他の端子の側面同士が一直線上に並ぶだけで両端子の面同士が重ならない。したがって、この状態よりも電池同士の中心間距離が短ければ、端子同士は厚さ方向に端子同士が一部重なるように配置することができる。すなわち、各端子の幅方向中心から幅方向外側の側面までの距離L+mはW/2よりも小さい。
以上をまとめると、少なくとも端子同士を重ね合わせるための条件は、以下のようになる。

W/4<L+m<W/2 ・・・(1)
W/4−m<L<W/2−m ・・・(2)
次に、一の電池10A正極端子16と、隣り合う電池10Bの負極端子17とが厚さ方向に完全に上下に重ね合わせるように配置する条件を考える。
図5(c)は、電池同士を最も幅方向に密に詰めた場合に端子同士が厚さ方向に完全に重なる状態を示す図である。
図5(c)に示すように、もっとも幅方向に密に電池同士を詰めた場合、すなわち各電池10A,10Bの幅方向中心間距離がW/2であるときには、各電池の幅方向中心からW/4の位置に各電池の幅方向端子中心が位置していなければならない。すなわち、各端子の幅方向中心から幅方向端子中心までの距離L+m/2はW/4以上である。
図5(d)は、電池同士を最も幅方向に疎に詰めた場合に端子同士が厚さ方向に完全に重なる状態を示す図である。
図5(d)に示すように、一の電池の端子の幅方向外側の側面は、最大で幅方向中心からW/2の位置よりも幅方向中心側に配置することができる。この状態でも電池間距離を調整すれば、端子同士が完全に重なるように配置することができる。すなわち、各端子の幅方向中心から幅方向外側の側面までの距離L+mはW/2よりも小さい。
以上をまとめると、少なくとも端子同士を重ね合わせるための条件は、以下のようになる。

W/4−m/2≦L<W/2−m ・・・(3)
なお、最も幅方向に密に電池を配置し、かつ端子同士を厚さ方向に完全に重なる状態は、図5(c)に示す状態であり、すなわちL=W/4−m/2のときとなる。
このように、本実施形態では、組電池30は、複数の電池10を幅方向にずらして、すなわち略W/2重ね合わせて厚さ方向に二段となるように電池10を積層して構成される。これにより、複数の電池10を隙間なく密に配列することが可能になり、組電池30をより一層コンパクトにできる。
また、本実施形態では、隣接する電池10の端子16,17同士を、それぞれ厚さ方向に一直線31,32上に配置することにより、端子16,17同士の重合わせ代を大きく確保できる。よって、端子16,17同士の接着面積を十分に確保でき、エネルギー密度や入出力エネルギー密度の低下が抑えられる。
特に本実施形態の電池10は、それぞれ幅方向に延びた扁平形状を有しているため、厚さ方向に電池10を容易に積層することができる。したがって、スペース効率を高め、エネルギー密度を高めることができる。なお、電池10が偏平形状でなく多少湾曲した形状を有している場合であっても、厚さ方向に二段重ね合わせて、端子16,17同士を略厚さ方向に一直線状に配置できるものであれば、エネルギー密度を高める効果が得られる。
なお、エネルギー密度の観点から言えば、電池厚さTと電池幅Wの関係は、極群捲回の容易性、集電構造の容易性及び体積エネルギー密度の観点から、

3.0≦W/T≦4.5 ・・・(4)

であることが好ましく、最も好ましくは、W/T=4.0である。即ち、体積エネルギー密度の観点からはW/Tの値が大きいほどエネルギー密度が上がる。また正極、負極端子の集電面積および短絡を防ぐための正負極端子の間隔を要することからもある程度のW/Tの値は大きいことが望まれる。ただし、捲回極群からはW/Tの値が大きいと極群の折れが生じる可能性があり、電池の信頼性、安全性、また極群の占有率からもある程度の極群R部は必要となる。このことが上記(4)式の根拠である。
なお、本実施形態では、本発明を適用する電池10として扁平電池を例示したが、これに限らないで、角形電池等、他の形状の電池に適用することも可能である。
なお、本実施形態では、複数の電池10を厚さ方向に二段積層して組電池を構成したが、これに限られることはなく、例えば三段以上組電池を積層するように構成した場合であっても、コンパクトでかつエネルギー密度や入出力エネルギー密度の低下を抑制可能な組電池を構成できる。
また、本実施形態では、一の電池の正極端子と厚さ方向に隣り合う電池の負極端子、及び前記一の電池の負極端子と前記厚さ方向に隣り合う電池と逆隣の電池の正極端子とを接続することにより、複数の電池同士を直列接続した組電池を例に挙げて説明したが、一の電池の正極端子と厚さ方向に隣り合う電池の正極端子、及び前記一の電池の負極端子と前記厚さ方向に隣り合う電池と逆隣の電池の負極端子を接続することにより、複数の電池同士を並列接続した組電池とすることもできることは自明であり、そのような組電池についても本発明の範囲内である。
本発明は、正極と負極との間にセパレータを介在させた層を積層して電池を形成し、この電池を複数個と組み合わせて組電池を構成する電池及び組電池への適用に好適である。
(a)本発明に係る電池を示す斜視図、(b)本発明に係る電池を示す平面図である。 本発明に係る組電池を示す平面図である。 本発明に係る組電池を示す側面図である。 本発明に係る電池を図3とは別方向から示す側面図であり、(a)は端子同士を接合する前の状態を、(b)は端子同士を接合した状態を示す。 (a)〜(d)は、本発明に係る組電池の重ね合わせパターンを示す模式図である。
符号の説明
10 電池
10A 一の電池
10B 隣り合う電池
10C 隣り合う電池と逆隣の電池
11 正極
12 負極
13 セパレータ
16 正極端子
17 負極端子
19 幅方向中心
21 一側面
22 一側面と反対側
30 組電池
31,32 一直線
L 距離

Claims (4)

  1. 発電要素を覆う外装体と、
    前記外装体の一側面から突出する正極端子と、
    前記一側面と反対側に突出する負極端子と、を備え、
    前記正極端子と前記負極端子は、幅方向にずれて突出していることを特徴とする電池。
  2. 前記正極端子と前記負極端子は、互いに前記外装体の幅方向中心から等間隔に逆方向にずれて突出していることを特徴とする請求項1に記載の電池。
  3. 前記請求項1または2に記載の電池を複数備え、
    各電池を幅方向にずらして厚さ方向に複数段となるように交互に積層し、一の電池の一方の端子と前記厚さ方向に隣り合う電池の端子、及び前記一の電池の他方の端子と前記厚さ方向に隣り合う電池と逆隣の電池の端子とを接続したことを特徴とする組電池。
  4. 前記一の電池の一方の端子と前記厚さ方向に隣り合う電池の端子、及び前記一の電池の他方の端子と前記厚さ方向に隣り合う電池と逆隣の電池の端子は、それぞれ厚さ方向に一直線上に配置されるように積層されていることを特徴とする請求項3に記載の組電池。

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024192682A1 (zh) * 2023-03-21 2024-09-26 宁德新能源科技有限公司 电池及用电装置

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