JP2006307879A - 動力伝達装置の潤滑装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸の一端を相対回転しない部材に嵌合し、他端を相対回転する部材に嵌合し、該軸の中空孔を経て潤滑油を供給する場合に、軸を、相対回転しない部材に締結することなく、相対回転する部材から離して耐久性を向上させ得るようにする。
【解決手段】潤滑油の供給路を提供する中空孔8aを持った中心軸8を、相対回転する第1出力軸Out1および相対回転しない第2出力軸Out1に対し軸線方向相対変位可能に嵌合する。そして、中心軸8の両端をそれぞれ嵌合するため第1出力軸Out1および第2出力軸Out1に設けた孔をプラグ17,18で塞ぐことにより、中心軸8の両端面がそれぞれ潤滑油の圧力を受けるようになす。そして、第1出力軸Out1に近い中心軸8の端面に係わる潤滑油圧の受圧面積を、リングギヤR3の中心ボス部14およびその外周における軸受16により増大させて、第2出力軸Out2に近い側における中心軸8の端面に係わる潤滑油圧の受圧面積よりも大きくする。
【選択図】図2

Description

本発明は、モータ動力などの動力を左右輪や、前後輪に分配出力する動力伝達装置の潤滑に有用な、動力伝達装置の潤滑装置に関するものである。
モータ動力伝達装置などの動力伝達装置にあっては、伝動機構が遊星歯車組などを用いた複雑な構造になるため、その潤滑を、ハイブリッド変速機用の潤滑装置として示されている特許文献1に記載のごとく、
中心軸に設けた中空孔を経て装置中心部より潤滑油を供給し、この潤滑油を遠心力の助けも借りて、中心軸の周辺に設けた動力伝達装置の構成部品に向け放射方向へ指向させ、これにより、複雑な伝動機構であってもこれを確実に潤滑し得るようにした構成を採用することが多い。
ところで、上記中心軸の一端が、該中心軸と相対回転しない部材に嵌合され、他端が、該軸と相対回転する部材に嵌合されている場合、中心軸の上記他端における端面と、上記相対回転する部材とが接していると、焼き付きや耐久性の低下を招きやすい。
そのため、中心軸の当該他端面と相対回転部材との間に隙間が存在しているような軸線方向位置に中心軸を位置決めするのが好ましい。
そのために一般的に考えられる対策としては、中心軸の上記一端を上記相対回転しない部材に対し締結し、当該相対回転しない部材を介して中心軸の方向位置を上記の目的が達成されるような位置に保つ対策がある。
特開2004−072945号公報
しかし、かように中心軸を相対回転しない部材に対し締結する対策では、当該締結のための工数が組み立て工数に付加されるだけでなく、締結作業をし難い場所であることとも相まって、動力伝達装置の組み立て作業が面倒になると共にコスト高になるという問題を生ずる。
しかも、中心軸を相対回転しない部材に対し締結する対策では、中心軸の軸線方向寸法管理を厳密にしなければならなくなったり、この寸法管理を厳密にしない場合は面倒なシム調整作業が必要になったりし、いずれにしてもコスト上の不利益を免れない。
本発明は、軸を相対回転しない部材に締結する代わりに、軸を潤滑油の圧力で、相対回転しない部材に押しつけるなどして、相対回転しない部材に向かう軸線方向限界位置に保持しておくことでも、
相対回転する部材に近い軸の端面が当該部材に接触しない軸線方向位置に軸を保持し得て、前記した焼き付きや耐久性の低下に関する問題を解消し得るとの事実認識にもとづき、また、
かようにすることで、軸を相対回転しない部材に締結する場合の問題、つまり、動力伝達装置の組み立て作業性やコスト高に関する問題とか、軸の軸線方向寸法管理に関する問題や、面倒なシム調整作業が必要になるという問題を生ずることもないとの事実認識にもとづき、この着想を具体化した動力伝達装置の潤滑装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明による動力伝達装置の潤滑装置は、請求項1に記載したごとく、
軸を具え、その一端が、相対回転しない部材に嵌合され、他端が、相対回転する部材に嵌合され、軸に長手方向へ延在させて設けた中空孔を経由し、軸の周辺に設けた動力伝達装置の構成部品に潤滑油を供給するようにした動力伝達装置の潤滑装置を前提とし、
上記の軸を、上記相対回転しない部材および相対回転する部材に対し軸線方向相対変位可能に嵌合し、
上記中空孔を経て動力伝達装置の構成部品に向かう潤滑油の圧力により、上記の軸を相対回転しない部材に向かう軸線方向へ附勢するよう構成したものである。
かかる本発明の動力伝達装置の潤滑装置によれば、
軸を、相対回転しない部材および相対回転する部材に対し軸線方向相対変位可能に嵌合し、
中空孔を経て動力伝達装置の構成部品に向かう潤滑油の圧力により、軸を相対回転しない部材に向かう軸線方向へ附勢するため、
軸が潤滑油の圧力で、相対回転しない部材に向かう軸線方向限界位置に保持されることとなり、
軸を、相対回転する部材に近い軸の端面がこの部材に接触しない軸線方向位置に保つことができて、前記した焼き付きや耐久性の低下に関する問題を解消することができる。
また同様の理由から、軸を相対回転しない部材に締結することなく上記の作用効果を達成することができ、軸を相対回転しない部材に締結する場合に生ずる前記した問題、つまり、動力伝達装置の組み立て作業性やコスト高に関する問題とか、軸の軸線方向寸法管理に関する問題や、面倒なシム調整作業が必要になるという問題を生ずることもない。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の一実施例になる潤滑装置を適用したモータ動力伝達装置を示し、図1はその骨子図、図2はその実体構成図である。
これらの図中、1はケースを示し、このケース1は図2に明示するごとく両端を端蓋1a,1bにより塞ぐと共に、ケース1内を隔壁1c、1dにより仕切って、ケース1内に図2の軸線方向(図の左右方向)右側から順次オイルルーム1e、ドライルーム1fおよびオイルルーム1gを画成する。
なお、ドライルーム1e内は更に中間壁1hにより2分割する。
ケース1の軸線方向(図の左右方向)左側におけるオイルルーム1g内に、図1にも示すが2個の第1および第2遊星歯車組G1,G2を同軸に並置して収納し、ケース1の軸線方向(図の左右方向)右側におけるオイルルーム1e内に、図1にも示すが第3遊星歯車組G3を遊星歯車組G1,G2と同軸になるよう配置して収納する。
第1および第2遊星歯車組G1,G2は、第1遊星歯車組G1が図の右側に位置するよう配置し、これら第1および第2遊星歯車組G1,G2を収納したオイルルーム1gと、第3遊星歯車組G3を収納したオイルルーム1eとの間における、オイルが侵入しないようにしたドライルーム1f内に、第1モータ/ジェネレータMG1および第1モータ/ジェネレータMG2を同軸に介在させて配置する。
より詳しくは、第1モータ/ジェネレータMG1を、隔壁1dおよび中間壁1h間に配置し、第2モータ/ジェネレータMG2を、隔壁1cおよび中間壁1h間に配置する。
第1遊星歯車組G1、第2遊星歯車組G2、および第3遊星歯車組G3はそれぞれ、第1差動装置、第2差動装置、および第3差動装置を構成するもので、これら第1遊星歯車組G1(第1差動装置)、第2遊星歯車組G2(第2差動装置)、および第3遊星歯車組G3(第3差動装置)をそれぞれシングルピニオン遊星歯車組とする。
第1遊星歯車組G1は、第1サンギヤS1、第1リングギヤR1、および第1キャリアC1の3個の回転要素を主たる構成要素とし、第1サンギヤS1および第1リングギヤR1間に複数個のピニオンP1を噛合させると共に、これらピニオンP1を共通な第1キャリアC1に回転自在に支持して構成する。
第2遊星歯車組G2も、第2サンギヤS2、第2リングギヤR2、および第2キャリアC2の3個の回転要素を主たる構成要素とし、第2サンギヤS2および第2リングギヤR2間に複数個のピニオンP2を噛合させると共に、これらピニオンP2を共通な第2キャリアC2に回転自在に支持して構成する。
第3遊星歯車組G3も、第3サンギヤS3、第3リングギヤR3、および第3キャリアC3の3個の回転要素を主たる構成要素とし、第3サンギヤS3および第3リングギヤR3間に複数個のピニオンP3を噛合させると共に、これらピニオンP3を共通な第3キャリアC3に回転自在に支持して構成する。
図1および図2に示すように、第1モータ/ジェネレータMG1は、ケース1内に固設したステータ4sと、該ステータ4s内で回転可能なロータ4rとにより構成し、
第2モータ/ジェネレータMG2は、ケース1内に固設したステータ5sと、該ステータ5s内で回転可能なロータ5rとにより構成する。
第1遊星歯車組G1のリングギヤR1および第2遊星歯車組G2のサンギヤS2を相互に結合し、第1遊星歯車組G1はその他に、キャリアC1を中空軸7により第3遊星歯車組G3のキャリアC3に結合し、サンギヤS1を中空軸3により第1モータ/ジェネレータMG1(ロータ4r)に結合する。
第2遊星歯車組G2のキャリアC2をケース1の隔壁1d(図2参照)に固定し、リングギヤR2を第2出力軸Out2に結合し、第2出力軸Out2はケース1の端蓋1bに液密封止下に貫通させて当該端蓋1bから外部に回転自在に突出させ、例えば図示せざる左右後輪用のディファレンシャルギヤ装置、または、左右前輪用のディファレンシャルギヤ装置に結合する。
第3遊星歯車組G3のサンギヤS3を中空軸6により第2モータ/ジェネレータMG2(ロータ5r)に結合し、第3遊星歯車組G3のリングギヤR3を中心軸8により第2遊星歯車組G2のリングギヤR2(第2出力軸Out2)に結合し、第3遊星歯車組G3のキャリアC3を第1出力軸Out1に結合する。
この第1出力軸Out1はケース1の端蓋1a(図2参照)に液密封止下に貫通させて当該端蓋1aから外部に回転自在に突出させ、例えば図示せざる左右前輪用のディファレンシャルギヤ装置、または、左右後輪用のディファレンシャルギヤ装置に結合する。
なお図2の実体構成図に示すように、リングギヤR2,R3間を結合する中心軸8は中空とし、ドライルーム1f内におけるモータ/ジェネレータMG1,MG2の中心を貫通して第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3間に延在するよう配置する。
そして、第2出力軸Out2に近い側における中心軸8の端部を、第2出力軸Out2に対しセレーションなどにより相対回転不能に嵌合するが、軸線方向には相対変位可能となし、第1出力軸Out1に近い側における中心軸8の端部は、これに結合したリングギヤR3の中心ボス部14およびその外周に嵌着した軸受16を介して第1出力軸Out2に対し相対回転可能に、且つ、軸線方向相対変位可能に嵌合する。
キャリアC1,C3間を結合する中空軸7も、ドライルーム1f内におけるモータ/ジェネレータMG1,MG2の中心を貫通して第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3間に延在するよう配置し、この中空軸7を中心軸8の外周に相対回転可能に嵌合させる。
そして、モータ/ジェネレータMG1,MG2の駆動軸である中空軸3,6をそれぞれ、中空軸7の外周に相対回転可能に嵌合させ、これらモータ/ジェネレータMG1,MG2の中空駆動軸3,6をそれぞれ、隔壁1d,1cにおける軸受9と中間壁1hにおける軸受10とでケース1に対し回転自在に支承することにより、中空軸7をこれらモータ/ジェネレータMG1,MG2の中空駆動軸3,6内に回転自在に支持する。
図1および図2の構成になる上記したモータ動力伝達装置は、共線図により表すと図5のごとくになり、この図の縦軸は、遊星歯車組G1,G2,G3を構成する回転要素の回転速度(0を基準に、図の上方向が正回転速度、下方向が逆回転速度)を示し、横軸は、遊星歯車組G1,G2,G3を構成する回転要素間の距離の比を表す。
前記した通り第1リングギヤR1および第2サンギヤS2が相互に結合されていることから、
第1遊星歯車組G1を構成する回転要素の回転速度順(速い順番か、遅い順番かは変速状態に応じて異なる)は、第1リングギヤR1および第2サンギヤS2の相互結合点よりも図5の右側におけるレバー(同じ符号G1により示した)で示すごとくになり、
第2遊星歯車組G2を構成する回転要素の回転速度順は、キャリアC2が固定されているため、第1リングギヤR1および第2サンギヤS2の相互結合点よりも図5の左側におけるレバー(同じ符号G2により示した)で示すごとくになる。
また、第3遊星歯車組G3を構成する回転要素の回転速度順は、第3リングギヤR3が第2リングギヤR2と共に第2出力軸Out2に結合され、第3キャリアC3が第1キャリアC1と共に第1出力軸Out1に結合されているため、図5のレバー(同じ符号G3により示した)で示すごとくになる。
かかる図5の共線図で表される図1および図2のモータ動力伝達装置においては、第2モータ/ジェネレータMG2が第3遊星歯車組G3を介して第1出力軸Out1および第2出力軸Out2に結合されているため、第2モータ/ジェネレータMG2のトルクを第1出力軸Out1および第2出力軸Out2に付加することができ、第2モータ/ジェネレータMG2のトルクの調整により第1出力軸Out1および第2出力軸Out2間におけるトルク配分を任意に制御して、前後輪駆動力配分制御に用いることができる。
図2につき前述したところから明らかなように、中心軸8が出力軸Out1,Out2を介し単独でケース1(端蓋1a,1b)に回転自在に支持されているため、この中心軸8と中空軸7との間に隙間を設定することができることから、これら軸7,8間の潤滑はそれほど厳密に要求されないが、
同じく図2につき前述したごとく、中空軸7とモータ/ジェネレータ駆動軸3,6との間は、中空軸7がモータ/ジェネレータ駆動軸3,6を介してケース1(隔壁1c,1dおよび中間壁1h)に軸承されていることから、厳密な潤滑を要求される。
これら中空軸7とモータ/ジェネレータ駆動軸3,6との間の潤滑、および、オイルルーム1g,1e内における構造の複雑な遊星歯車組G1,G2,G3の潤滑を行うため、図2に示すごとく、矢Aで示すように供給したオイルポンプからの潤滑油(オイルルーム1g,1e内のオイル)を端蓋1aの油路11、出力軸Out1の油路12、中心軸8の中空孔8aおよび径方向孔8b、中空軸7の中空孔7aおよび径方向孔7bにより、軸7と3,6との間へ供給するようにすると共に、遠心力の助けを借りて遊星歯車組G1,G2,G3の内部へも供給するように構成する。
軸7と3,6との間に供給された潤滑油は、中間壁1hに近い軸3,6の端部と、軸7との間に介在させたシール部材13により、ドライルーム1f内へ向かうのを阻止されるため、軸7と3,6との間を経て反対側の端部からオイルルーム1g,1e内へ戻され、軸7と3,6との間の潤滑を行うことができる。
また、遠心力により遊星歯車組G1,G2,G3の中心部から放射方向へ向かう潤滑油は遊星歯車組G1,G2,G3の内部へ達して、遊星歯車組G1,G2,G3を複雑の構造であっても確実に潤滑することができる。
なお、オイルルーム1g,1eからドライルーム1f内へのオイルの侵入は、隔壁1d,1cとモータ/ジェネレータ軸3,6との間に介在させたシール部材15により阻止する。
本実施例においては、上記のような潤滑を司る装置に対し特に、以下の構成を付加する。
つまり、潤滑油の供給路を提供する中空孔8aを持った中心軸8を前記したごとく、相対回転する第1出力軸Out1および相対回転しない第2出力軸Out1に対し軸線方向相対変位可能に嵌合する。
そして、中心軸8の両端をそれぞれ嵌合するため第1出力軸Out1および第2出力軸Out1に設けた孔をプラグ17,18で塞ぐことにより、前記の潤滑油路を成立させると共に、中心軸8の両端面がそれぞれ潤滑油の圧力を受けるようになす。
さらに、図2の要部を拡大して示す図3から明らかなごとく、第1出力軸Out1に近い側における中心軸8の端面(第1受圧面)に係わる潤滑油圧の受圧面積を、リングギヤR3の中心ボス部14およびその外周における軸受16により増大させて、当該受圧面積を図3にZ1で示すごとくきものとし、第2出力軸Out2に近い側における中心軸8の端面(第2受圧面)に係わる潤滑油圧の受圧面積Z2よりも大きくする。
かかる受圧面積の大小関係(Z1>Z2)によれば、中心軸8の中空孔8aを経てモータ動力伝達装置の構成部品に向かう潤滑油の圧力が、中心軸8を、相対回転しない第2出力軸Out2に向かう軸線方向へ附勢するため、
中心軸8が潤滑油の圧力で図3に明示するごとく、相対回転しない第2出力軸Out2に向かう軸線方向限界位置に保持される。
これにより中心軸8を、相対回転する第1出力軸Out1に近い軸端面がこの第1出力軸Out1と接触しない軸線方向位置に保つこととなり、中心軸8の端面が、相対回転する第1出力軸Out1に接触して、焼き付きや耐久性の低下に関する問題を生ずることがなくなる。
また中心軸8を、相対回転しない第2出力軸Out2に機械的手段により締結することなく上記の作用効果を達成することができることから、中心軸8を、相対回転しない第2出力軸Out2に締結する場合に生ずる前記した問題、つまり、モータ動力伝達装置の組み立て作業性やコスト高に関する問題とか、中心軸8の軸線方向寸法管理に関する問題や、面倒なシム調整作業が必要になるという問題を生ずることもない。
なお上記した実施例においては、中心軸8の両端面に潤滑油の圧力が作用するよう構成すると共に、両者間の受圧面積にZ1>Z2の関係を持たせて上記の作用効果が奏し得られるようにしたが、潤滑油の圧力を作用させる第1受圧面および第2受圧面は必ずしも中心軸8の両端面である必要はなく、設計時の都合に応じて任意の箇所に設定し得るのは言うまでもない。
また中心軸8を、相対回転しない第2出力軸Out2に向け附勢する第1受圧面、および、中心軸8を、相対回転する第1出力軸Out1に向け附勢する第2受圧面を必ずしも共に設ける必要はなく、前者の第1受圧面が存在すれば前記した作用効果は達成可能である。
そのための構成としては、図4に示すように、プラグ18を第2出力軸Out2に近い中心軸8の開口端に嵌合して、当該開口端を直接塞ぐことにより、第2出力軸Out2に近い中心軸8の端面に潤滑油圧が作用しないようにする構成が考えられる。
この場合、第1出力軸Out1に近い中心軸8の端面に係わる受圧面積Z1を如何様に設定しても必ずや中心軸8を相対回転しない第2出力軸Out2に向け附勢して前記の作用効果を達成することができる。
本発明の一実施例になる潤滑装置を具えたモータ動力伝達装置の概略を示す骨子図である。 同モータ動力伝達装置の実体構成を示す縦断側面図である。 同モータ動力伝達装置の要部を拡大して示す詳細側面図である。 本発明の他の実施例になる潤滑装置を示す、図2と同様な縦断側面図である。 図1および図2に示すモータ動力伝達装置の共線図である。
符号の説明
1 ケース
1a 端蓋
1b 端蓋
1c 隔壁
1d 隔壁
1e オイルルーム
1f ドライルーム
1g オイルルーム
1h 中間壁
G1 第1遊星歯車組
G2 第2遊星歯車組
G3 第3遊星歯車組
MG1 第1モータ/ジェネレータ
MG2 第2モータ/ジェネレータ
3 モータ/ジェネレータ軸
6 モータ/ジェネレータ軸
7 中空軸
8 中心軸
11,12 潤滑油路
13 シール部材
14 リングギヤ中心ボス部
16 軸受
17,18 プラグ
Out1 第1出力軸(相対回転する部材)
Out2 第2出力軸(相対回転しない部材)
Z1 第2受圧面積
Z2 第2受圧面積

Claims (5)

  1. 軸を具え、該軸の一端が、該軸と相対回転しない部材に嵌合され、他端が、該軸と相対回転する部材に嵌合され、該軸に長手方向へ延在させて設けた中空孔を経由し、該軸の周辺に設けた動力伝達装置の構成部品に潤滑油を供給するようにした動力伝達装置の潤滑装置において、
    前記軸を、前記相対回転しない部材および相対回転する部材に対し軸線方向相対変位可能に嵌合し、
    前記中空孔を経て前記動力伝達装置の構成部品に向かう潤滑油の圧力により、前記軸を前記相対回転しない部材に向かう軸線方向へ附勢するよう構成したことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。
  2. 請求項1に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、
    前記軸に、前記潤滑油の圧力が、該軸を前記相対回転しない部材に向け附勢するよう作用する第1受圧面と、該軸を前記相対回転する部材に向け附勢するよう作用する第2受圧面とを設定し、第1受圧面の受圧面積を第2受圧面の受圧面積よりも大きくしたことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。
  3. 請求項2に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、
    前記軸の両端面にそれぞれ、前記潤滑油の圧力が作用する受圧面を設定し、前記相対回転する部材に近い側の端面に設定する受圧面を前記第1受圧面とし、前記相対回転しない部材に近い側の端面に設定する受圧面を前記第2受圧面としたことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。
  4. 請求項1に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、
    前記相対回転しない部材に近い前記中空孔の端部を塞ぎ、前記相対回転する部材に近い前記中空孔の端部を開口させて、前記相対回転する部材に近い前記軸の端面のみに、前記潤滑油の圧力が作用するよう構成したことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、
    前記動力伝達装置が、
    軸線方向中程に第1モータ/ジェネレータおよび第2モータ/ジェネレータをひとまとめにして同軸に配置して具え、
    これらモータ/ジェネレータの軸線方向一方側に、第1シングルピニオン遊星歯車組および第2シングルピニオン遊星歯車組をそれぞれ同軸配置すると共に、この一方側から第2出力軸を同軸に取り出し、
    前記第1および第2モータ/ジェネレータの軸線方向他方側に、第3シングルピニオン遊星歯車組を同軸配置すると共に、この他方側から第1出力軸を同軸に取り出し、
    第1シングルピニオン遊星歯車組のサンギヤに第1モータ/ジェネレータを結合し、第1シングルピニオン遊星歯車組のキャリアに第3シングルピニオン遊星歯車組のキャリアを結合し、第1シングルピニオン遊星歯車組のリングギヤおよび第2シングルピニオン遊星歯車組のサンギヤを相互に結合し、第2シングルピニオン遊星歯車組のリングギヤに第2出力軸および第3シングルピニオン遊星歯車組のリングギヤをそれぞれ結合し、第2シングルピニオン遊星歯車組のキャリアを固定し、
    第3シングルピニオン遊星歯車組のキャリアに第1出力軸を、また、サンギヤに第2モータ/ジェネレータをそれぞれ結合し、
    第2シングルピニオン遊星歯車組のリングギヤおよび第2出力軸と、第3シングルピニオン遊星歯車組のリングギヤとの間を結合するよう、前記両モータ/ジェネレータの中心部を貫通して第2シングルピニオン型遊星歯車組および第3シングルピニオン型遊星歯車組間に延在する中心軸の一端を、該中心軸と相対回転しない第2出力軸に嵌合し、他端を、該中心軸と相対回転する第1出力軸に嵌合され、該中心軸の中空孔を経て該中心軸の周辺に設けられている動力伝達装置の構成部品に潤滑油を供給するようにしたモータ動力伝達装置であり、
    前記中心軸を、前記第1および第2出力軸に対し軸線方向相対変位可能に嵌合すると共に前記潤滑油の圧力により前記相対回転しない第2出力軸に向かう軸線方向へ附勢するよう構成したことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。
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CN103023240A (zh) * 2011-07-11 2013-04-03 马格纳斯泰尔汽车技术两合公司 带有两个转子的电机以及带有这种电机的驱动单元和机动车

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CN103023240A (zh) * 2011-07-11 2013-04-03 马格纳斯泰尔汽车技术两合公司 带有两个转子的电机以及带有这种电机的驱动单元和机动车
EP2546964A3 (de) * 2011-07-11 2017-06-07 Magna Steyr Fahrzeugtechnik AG & Co KG Elektrische Maschine mit zwei Rotoren, sowie Antriebseinheit und Fahrzeug mit einer solchen Maschine

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