JP2006300255A - 多重軸潤滑装置 - Google Patents

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康弘 山内
Haruhito Mori
春仁 森
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Abstract

【課題】軸間の潤滑を行う潤滑油がシール部材から漏れても、この漏れ油がドライルーム内へ侵入しないようにするドレン通路を、ケースに設ける必要のないようにした多重軸潤滑装置を提案する。
【解決手段】軸3,7間に設けるシール部材13を、2個の相互に軸線方向に離間したシール部材13a,13bで構成して、これらシール部材間に油溜まり空間16を画成し、この油溜まり空間16およびオイルルーム1g間を連通させる油戻し通路17を外軸3に形成する。矢βで示すごとく軸3,7間の環状隙間14に通流してこれら軸間の潤滑を行う潤滑油が矢γで示すごとくシール部材13aから漏洩することがあっても、この漏洩油が矢τで示すごとく油溜まり空間16内から油戻し通路17を経てオイルルーム1g内へ戻される結果、潤滑油が第2のシール部材13bを経て軸受10の側へ漏れ出すことがない。
【選択図】図4

Description

本発明は、車輪をモータで駆動するとき等、つまり、モータ動力を左右輪や、前後輪に分配出力するモータ動力伝達装置の多重軸を潤滑するのに有用な多重軸潤滑装置に関するものである。
モータ動力伝達装置は、エンジンとモータとを動力源とし、モータからの動力によっても走行可能にしたハイブリッド変速機におけるように、オイルの侵入を許容しないドライルーム内にモータを収納する必要がある。
そこで従来は特許文献1に例示されるごとく、動力伝達機構を収納され、潤滑油を収容されたケースの外側にドライルームを設定し、これにより、モータが収納されているドライルーム内にオイルが侵入しないようにする工夫がなされている。
しかしこの構成では、動力伝達機構が収納されたケースの外側にドライルームを設定することから、ユニットの大型化やユニット外形の複雑化という不利益を生ずる。
なお、モータ自身をオイルが侵入しない構造にして、モータを特にドライルームに収納する必要がないようにすることも考えられるが、この場合、オイルがモータの回転抵抗となってこれによるエネルギー損失が発生すると共に、オイルが通電性を持つことから電気的な不具合を生ずる懸念もある。
そこで、ケース本体内を、動力伝達機構が収納されたオイルルームと、モータが収納されたドライルームとに隔絶し、動力伝達機構とモータとの間を相関させる二重軸のドライルーム侵入部分上にモータを配置することが考えられる。
ところで二重軸は、内外軸間の相対回転時における摩耗防止のために潤滑が必要であり、この潤滑に際しては、
図7に例示するように、動力伝達機構が収納されたオイルルームa内から内外二重軸b,c間の環状隙間d内へ矢αで示すごとく潤滑油を直接流入させたり、
図8に例示するように、オイルルームa内からポンプで吸入するなどして得られた潤滑油を、内側軸bに設けた孔eにより、矢βで示すごとく内外二重軸b,c間の環状隙間d内へ通過させることで、当該二重軸b,c間の潤滑を行うのが常識的である。
一方で、潤滑油が内外二重軸b,c間の環状隙間d内へ予定通りに流れて上記の潤滑が効率よく行われるようにするためには、図7および図8に例示するごとく、当該目的のために漏れ対策が必要な箇所で内外二重軸b,c間にシール部材fを介在させる必要がある。
しかし、シール部材fの設置によっても潤滑油が矢γで示すように僅かながら漏れるのを避けられず、この漏洩油は矢δで示すように軸受gを経て、モータが収納されたドライルームh内に侵入してモータを損傷させる。
この問題解決のため、図7および図8に例示するごとく、隣接する壁iに、漏洩油γを矢εで示すようにドレンしてオイルルームa内へ戻す通路jを設け、これにより漏洩油が矢δで示すごとくモータ収納室であるドライルームh内に向かうことのないようにする対策が必要となる。
特開2004−072945号公報
しかし、かようにケースの一部をなす壁にドレン通路jを設けるのでは、構造上の制約を伴うことになって、好ましくないという問題を生ずる。
本発明は、ケースや、これに係わる部分に漏洩油の戻し通路を設けるのではなく、多重軸自身に漏洩油の戻し通路を設けることで、上記構造上の制約に関する問題を解消した多重軸潤滑装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明による多重軸潤滑装置は、請求項1に記載したごとく、
相互に嵌合させた多重軸間に潤滑油を供給して潤滑を行うものであって、
上記潤滑油の漏れ対策が必要な多重軸の軸線方向箇所においてこれら多重軸間に複数個のシール部材を介在させることにより、これらシール部材のうち隣り合うシール部材間に油溜まり空間を画成し、
多重軸のうち外側の軸に、上記油溜まり空間から、上記潤滑油が貯留されているオイルルーム内に至る油戻し通路を形成したものである。
かかる本発明の多重軸潤滑装置によれば、シール部材から漏れ出した潤滑油が、多重軸間に設けた複数個のシール部材のうち隣り合うシール部材間における油溜まり空間に溜まり、この漏洩油がその後、多重軸の外側軸に設けた油戻し通路を経てオイルルーム内に戻ることから、漏洩油がモータ収納空間であるドライルームに達することがなくてモータの損傷を防止することができる。
しかも上記の油戻し通路を、ケースや、これに係わる壁に設けたのでは、構造上の制約を伴うことになって好ましくないが、上記の油戻し通路を多重軸の外側軸に設けたから、この弊害を生ずることなしに上記の作用効果を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の多重軸潤滑装置を適用するのに有用なモータ動力伝達装置を示し、図1はその骨子図、図2はその実体構成図である。
先ず、これらの図にもとづきモータ動力伝達装置の構成を説明するに、1はケースを示し、このケース1は図2に明示するごとく両端を端蓋1a,1bにより塞ぐと共に、ケース1内を隔壁1c、1dにより仕切って、ケース1内に図2の軸線方向(図の左右方向)右側から順次オイルルーム1e、ドライルーム1fおよびオイルルーム1gを画成する。
なお、ドライルーム1e内は更に中間壁1hにより2分割する。
ケース1の軸線方向(図の左右方向)左側におけるオイルルーム1g内に、図1にも示すが2個の第1および第2遊星歯車組G1,G2を同軸に並置して収納し、ケース1の軸線方向(図の左右方向)右側におけるオイルルーム1e内に、図1にも示すが第3遊星歯車組G3を遊星歯車組G1,G2と同軸になるよう配置して収納する。
第1および第2遊星歯車組G1,G2は、第1遊星歯車組G1が図の右側に位置するよう配置し、これら第1および第2遊星歯車組G1,G2を収納したオイルルーム1gと、第3遊星歯車組G3を収納したオイルルーム1eとの間における、オイルが侵入しないようにしたドライルーム1f内に、第1モータ/ジェネレータMG1および第1モータ/ジェネレータMG2を同軸に介在させて配置する。
より詳しくは、第1モータ/ジェネレータMG1を、隔壁1dおよび中間壁1h間に配置し、第2モータ/ジェネレータMG2を、隔壁1cおよび中間壁1h間に配置する。
第1遊星歯車組G1、第2遊星歯車組G2、および第3遊星歯車組G3はそれぞれ、第1差動装置、第2差動装置、および第3差動装置を構成するもので、これら第1遊星歯車組G1(第1差動装置)、第2遊星歯車組G2(第2差動装置)、および第3遊星歯車組G3(第3差動装置)をそれぞれシングルピニオン遊星歯車組とする。
第1遊星歯車組G1は、第1サンギヤS1、第1リングギヤR1、および第1キャリアC1の3個の回転要素を主たる構成要素とし、第1サンギヤS1および第1リングギヤR1間に複数個のピニオンP1を噛合させると共に、これらピニオンP1を共通な第1キャリアC1に回転自在に支持して構成する。
第2遊星歯車組G2も、第2サンギヤS2、第2リングギヤR2、および第2キャリアC2の3個の回転要素を主たる構成要素とし、第2サンギヤS2および第2リングギヤR2間に複数個のピニオンP2を噛合させると共に、これらピニオンP2を共通な第2キャリアC2に回転自在に支持して構成する。
第3遊星歯車組G3も、第3サンギヤS3、第3リングギヤR3、および第3キャリアC3の3個の回転要素を主たる構成要素とし、第3サンギヤS3および第3リングギヤR3間に複数個のピニオンP3を噛合させると共に、これらピニオンP3を共通な第3キャリアC3に回転自在に支持して構成する。
図1および図2に示すように、第1モータ/ジェネレータMG1は、ケース1内に固設したステータ4sと、該ステータ4s内で回転可能なロータ4rとにより構成し、
第2モータ/ジェネレータMG2は、ケース1内に固設したステータ5sと、該ステータ5s内で回転可能なロータ5rとにより構成する。
第1遊星歯車組G1のリングギヤR1および第2遊星歯車組G2のサンギヤS2を相互に結合し、第1遊星歯車組G1はその他に、キャリアC1を中空軸7により第3遊星歯車組G3のキャリアC3に結合し、サンギヤS1を中空軸3により第1モータ/ジェネレータMG1(ロータ4r)に結合する。
第2遊星歯車組G2のキャリアC2をケース1の隔壁1d(図2参照)に固定し、リングギヤR2を第2出力軸Out2に結合し、第2出力軸Out2はケース1の端蓋1bに液密封止下に貫通させて当該端蓋1bから外部に回転自在に突出させ、例えば図示せざる左右後輪用のディファレンシャルギヤ装置、または、左右前輪用のディファレンシャルギヤ装置に結合する。
第3遊星歯車組G3のサンギヤS3を中空軸6により第2モータ/ジェネレータMG2(ロータ5r)に結合し、第3遊星歯車組G3のリングギヤR3を中心軸8により第2遊星歯車組G2のリングギヤR2(第2出力軸Out2)に結合し、第3遊星歯車組G3のキャリアC3を第1出力軸Out1に結合する。
この第1出力軸Out1はケース1の端蓋1a(図2参照)に液密封止下に貫通させて当該端蓋1aから外部に回転自在に突出させ、例えば図示せざる左右前輪用のディファレンシャルギヤ装置、または、左右後輪用のディファレンシャルギヤ装置に結合する。
なお図2の実体構成図に示すように、リングギヤR2,R3間を結合する中心軸8は、ドライルーム1f内におけるモータ/ジェネレータMG1,MG2の中心を貫通して第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3間に延在するよう配置し、キャリアC1,C3間を結合する中空軸7も、ドライルーム1f内におけるモータ/ジェネレータMG1,MG2の中心を貫通して第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3間に延在するよう配置する。
そして中心軸8の外周に中空軸7を相対回転可能に嵌合させ、モータ/ジェネレータMG1,MG2の駆動軸である中空軸3,6を中空軸7の外周に相対回転可能に嵌合させ、モータ/ジェネレータMG1,MG2の中空駆動軸3,6をそれぞれ、隔壁1d,1cにおける軸受9と中間壁1hにおける軸受10とでケース1に対し回転自在に支承することにより、中空軸7をこれらモータ/ジェネレータMG1,MG2の中空駆動軸3,6内に回転自在に支持する。
図1および図2の構成になる上記したモータ動力伝達装置は、共線図により表すと図3のごとくになり、この図の縦軸は、遊星歯車組G1,G2,G3を構成する回転要素の回転速度(0を基準に、図の上方向が正回転速度、下方向が逆回転速度)を示し、横軸は、遊星歯車組G1,G2,G3を構成する回転要素間の距離の比を表す。
前記した通り第1リングギヤR1および第2サンギヤS2が相互に結合されていることから、
第1遊星歯車組G1を構成する回転要素の回転速度順(速い順番か、遅い順番かは変速状態に応じて異なる)は、第1リングギヤR1および第2サンギヤS2の相互結合点よりも図3の右側におけるレバー(同じ符号G1により示した)で示すごとくになり、
第2遊星歯車組G2を構成する回転要素の回転速度順は、キャリアC2が固定されているため、第1リングギヤR1および第2サンギヤS2の相互結合点よりも図3の左側におけるレバー(同じ符号G2により示した)で示すごとくになる。
また、第3遊星歯車組G3を構成する回転要素の回転速度順は、第3リングギヤR3が第2リングギヤR2と共に第2出力軸Out2に結合され、第3キャリアC3が第1キャリアC1と共に第1出力軸Out1に結合されているため、図3のレバー(同じ符号G3により示した)で示すごとくになる。
かかる図3の共線図で表される図1および図2のモータ動力伝達装置においては、第2モータ/ジェネレータMG2が第3遊星歯車組G3を介して第1出力軸Out1および第2出力軸Out2に結合されているため、第2モータ/ジェネレータMG2のトルクを第1出力軸Out1および第2出力軸Out2に付加することができ、第2モータ/ジェネレータMG2のトルクの調整により第1出力軸Out1および第2出力軸Out2間におけるトルク配分を任意に制御して、前後輪駆動力配分制御に用いることができる。
一方、図1および図2のモータ動力伝達装置にあっては、オイルの侵入を許容しないドライルーム1fをケース1の外側に設定せず、ケース1内を隔壁1c,1dにより区切ってこれら隔壁1c,1d間に、オイルルーム1e,1gから隔絶したドライルーム1fをケース1内に画成し、このドライルーム1fを貫通する多重軸3(6),7,8上に設けてモータ/ジェネレータMG1,MG2をドライルーム1f内に配置するから、モータ動力伝達装置の大型化や、外形の複雑化に関する問題を回避することができる。
図2につき前述したところから明らかなように、中心軸8が出力軸Out1,Out2を介し単独でケース1(端蓋1a,1b)に回転自在に支持されているため、この中心軸8と中空軸7との間に隙間を設定することができることから、これら軸7,8間の潤滑はそれほど厳密に要求されないが、
同じく図2につき前述したごとく、中空軸7とモータ/ジェネレータ駆動軸3,6との間は、中空軸7がモータ/ジェネレータ駆動軸3,6を介してケース1(隔壁1c,1dおよび中間壁1h)に軸承されていることから、厳密な潤滑を要求される。
これら中空軸7とモータ/ジェネレータ駆動軸3,6との間の潤滑を行うため、図2に示すごとく、矢Aで示すように供給したオイルポンプからの潤滑油(オイルルーム1g,1e内のオイル)を端蓋1aの油路11、出力軸Out1の油路12、中心軸8の中空孔8aおよび径方向孔8b、中空軸7の中空孔7aおよび径方向孔7bにより、軸7と3,6との間の環状隙間14(図4参照)へ供給するように構成する。
この潤滑油は、中間壁1hに近い軸3,6の端部と、軸7との間に介在させたシール部材13により、ドライルーム1f内へ向かうのを阻止されるため、軸7と3,6との間の環状隙間14を経て反対側の端部からオイルルーム1g,1e内へ戻され、軸7と3,6との間の潤滑を行うことができる。
なお、オイルルーム1g,1eからドライルーム1f内へのオイルの侵入は、隔壁1d,1cとモータ/ジェネレータ軸3,6との間に介在させたシール部材15により阻止する。
図4は、上記のようなモータ動力伝達装置に対して適用可能な本発明の一実施例になる多重軸潤滑装置を示し、ここでは、図2における中空軸7(内側軸)およびモータ/ジェネレータ軸3(外側軸)よりなる二重軸間の潤滑装置として構成する場合について説明する。
本実施例においては、図2に符号13で示したシール部材を複数個(図4では2個)のシール部材13a,13bの組み合わせにより構成する。
これらシール部材13a,13bを軸線方向に離間して、中空軸7(内側軸)およびモータ/ジェネレータ軸3(外側軸)間に介在させ、これら隣り合うシール部材13a,13b間に油溜まり空間16を画成する。
そして、外側軸であるモータ/ジェネレータ軸3に油戻し通路17を形成し、この油戻し通路17は、一端が油溜まり空間16に開口し、他端がオイルルーム1gに開口するよう、軸線方向に延在させる。
この際特に油戻し通路17を、オイルルーム1gに開口する開口端が、油溜まり空間16に開口する開口端よりも径方向外方に位置するよう、θで示すごとくに傾斜させる。
本実施例の多重軸潤滑装置によれば、図2につき前述したごとくにして、潤滑油が矢βで示すように軸7の中空孔7a、径方向孔7b、および環状隙間14を経てオイルルーム1g内へ向かうことにより、軸3,7間の潤滑を行うことができる。
この間に潤滑油が矢γで示すごとくシール部材13aから漏洩することがあっても、この漏洩油が矢τで示すごとく油溜まり空間16内から油戻し通路17を経てオイルルーム1g内へ戻される結果、潤滑油が第2のシール部材13bを経て軸受10の側へ漏れ出すことがない。
このため、漏洩油が軸受10を経てドライルーム1f内に侵入することがなくなり、この侵入を防止するために必要だった、図8に示すごときドレン通路jをケース自体に設ける対策が必要でなくなる。
このようにケースにドレン通路を設ける対策が必要な場合、構造上の制約が増えることになって好ましくないが、本実施例の多重軸潤滑装置によれば、多重軸のうちの外側軸3に油戻し通路17を設けるだけで所期の目的を達成し得るため構造上の制約が増えることにならず好適である。
なお本実施例によれば更に、外側軸3に設ける油戻し通路17を、オイルルーム1gに開口する開口端が、油溜まり空間16に開口する開口端よりも径方向外方に位置するよう傾斜(傾斜角θ)させることから、
軸3の回転により油戻し通路17内の漏洩油が、油溜まり空間16に開口する開口端から、オイルルーム1gに開口する開口端へ向かう方向の遠心力を受けて、オイルルーム1gへ一層確実に指向され、上記の作用効果を更に顕著なものにすることができる。
図5は、図7につき前述したと同じくオイルルーム1g内から内外二重軸7,3間の環状隙間14内へ矢αで示すように潤滑油を直接流入させてこれら二重軸7,3間の潤滑を行うようにした場合における本発明の実施例を示す。
本実施例においても、オイルルーム1gから遠い二重軸3,7の端部に設けるシール部材13を複数個(図5では2個)のシール部材13a,13bの組み合わせにより構成し、
これらシール部材13a,13bを軸線方向に離間して、中空軸7(内側軸)およびモータ/ジェネレータ軸3(外側軸)間に介在させ、これら隣り合うシール部材13a,13b間に油溜まり空間16を画成する。
そして、外側軸であるモータ/ジェネレータ軸3に油戻し通路17を形成し、この油戻し通路17は、一端が油溜まり空間16に開口し、他端がオイルルーム1gに開口するよう、軸線方向に延在させる。
本実施例の多重軸潤滑装置によれば、潤滑油が矢αで示すようにオイルルーム1g内から内外二重軸7,3間の環状隙間14内へ直接流入してこれら二重軸7,3間の潤滑を行うことができる。
この間に潤滑油が矢γで示すごとくシール部材13aから漏洩することがあっても、この漏洩油が矢τで示すごとく油溜まり空間16内から油戻し通路17を経てオイルルーム1g内へ戻される結果、潤滑油が第2のシール部材13bを経て軸受10の側へ漏れ出すことがない。
このため、漏洩油が軸受10を経てドライルーム1f内に侵入することがなくなり、この侵入を防止するために必要だった、図7に示すごときドレン通路jをケース自体に設ける対策が必要でなくなる。
このようにケースにドレン通路を設ける対策が必要な場合、構造上の制約が増えることになって好ましくないが、本実施例の多重軸潤滑装置によれば、多重軸のうちの外側軸3に油戻し通路17を設けるだけで所期の目的を達成し得るため構造上の制約が増えることにならず好適である。
なお本実施例においては、外側軸3に設ける油戻し通路17を外側軸3の軸線に対し平行となるよう延在させたが、図6にθで示すように傾斜させるのがよい。
つまり外側軸3に設ける油戻し通路17を、図4におけると同様に、オイルルーム1gに開口する開口端が、油溜まり空間16に開口する開口端よりも径方向外方に位置するよう傾斜(傾斜角θ)させるのがよい。
この場合、軸3の回転により油戻し通路17内の漏洩油が、油溜まり空間16に開口する開口端から、オイルルーム1gに開口する開口端へ向かう方向の遠心力を受けて、オイルルーム1gへ一層確実に指向され、
潤滑油が矢γで示すごとくシール部材13aから漏洩することがあっても、この漏洩油が油溜まり空間16内から油戻し通路17を経てオイルルーム1g内へ戻され、潤滑油が第2のシール部材13bを経て軸受10の側へ漏れ出すことがないという上記の作用効果を更に顕著なものにすることができる。
本発明の多重軸潤滑装置を適用するのに好適なモータ動力伝達装置の概略を示す骨子図である。 同モータ動力伝達装置の実体構成を示す縦断側面図である。 同モータ動力伝達装置の共線図である。 同モータ動力伝達装置に用いるよう構成した多重軸潤滑装置の一実施例を示す概略縦断側面図である。 本発明の他の実施例になる多重軸潤滑装置を示す概略縦断側面図である。 本発明の更に他の実施例になる多重軸潤滑装置を示す概略縦断側面図である。 一般的な考え方に基づく多重軸潤滑装置の一例を示す概略縦断側面図である。 一般的な考え方に基づく多重軸潤滑装置の他の例を示す概略縦断側面図である。
符号の説明
1 ケース
1a 端蓋
1b 端蓋
1c 隔壁
1d 隔壁
1e オイルルーム
1f ドライルーム
1g オイルルーム
1h 中間壁
G1 第1遊星歯車組
G2 第2遊星歯車組
G3 第3遊星歯車組
MG1 第1モータ/ジェネレータ
MG2 第2モータ/ジェネレータ
3 モータ/ジェネレータ軸
6 モータ/ジェネレータ軸
7 中空軸
8 中心軸
13a シール部材
13b シール部材
14 環状隙間
16 油溜まり空間
17 油戻し通路

Claims (5)

  1. 相互に嵌合させた多重軸間に潤滑油を供給して潤滑を行う多重軸の潤滑装置において、
    前記潤滑油の漏れ対策が必要な前記多重軸の軸線方向箇所においてこれら多重軸間に複数個のシール部材を介在させることにより、これらシール部材のうち隣り合うシール部材間に油溜まり空間を画成し、
    前記多重軸のうち外側の軸に、前記油溜まり空間から、前記潤滑油が貯留されているオイルルーム内に至る油戻し通路を形成したことを特徴とする多重軸潤滑装置。
  2. 前記外側の軸が回転する、請求項1に記載の多重軸潤滑装置において、
    前記油戻し通路を、前記オイルルーム内に開口する端部が、前記油溜まり空間に開口する端部よりも径方向外方に位置するよう傾斜させたことを特徴とする多重軸潤滑装置。
  3. 請求項1または2に記載の多重軸潤滑装置において、
    前記潤滑油を、前記オイルルーム内に開口する多重軸間の環状隙間から供給するよう構成したことを特徴とする多重軸潤滑装置。
  4. 請求項1または2に記載の多重軸潤滑装置において、
    前記潤滑油を、前記多重軸のうち内側の軸に設けた孔から供給するよう構成したことを特徴とする多重軸潤滑装置。
  5. 動力伝達機構を介してモータ/ジェネレータからの動力を出力するようにしたモータ動力伝達装置に用いる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多重軸潤滑装置において、
    前記動力伝達機構を前記オイルルーム内に収納し、このオイルルームから隔壁により隔絶されたドライルーム内にモータ/ジェネレータを収納し、
    これら動力伝達機構およびモータ/ジェネレータ間を、前記隔壁に貫通した二重軸により相関させ、
    前記潤滑油の漏れ対策が必要な前記二重軸の軸線方向箇所においてこれら二重軸間に複数個のシール部材を介在させることにより、これらシール部材のうち隣り合うシール部材間に油溜まり空間を画成し、
    前記二重軸のうち外側の軸に、前記油溜まり空間から前記オイルルーム内に至る油戻し通路を形成したことを特徴とする、モータ動力伝達装置の多重軸潤滑装置。
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